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技術 透明導電性膜およびその製造方法

出願人 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明者 木内正人村井健介田村繁治梅咲則正松尾二郎山田公
出願日 1999年11月11日 (21年0ヶ月経過) 出願番号 1999-320431
公開日 2001年5月25日 (19年6ヶ月経過) 公開番号 2001-143534
状態 特許登録済
技術分野 光学要素の表面処理 物理蒸着 CVD 半導体の電極 非絶縁導体 電線ケーブルの製造(1)
主要キーワード 窒素酸化物イオン 酸化アルミニウム単結晶 イオンビーム加速電圧 単原子イオン イオンビーム電流密度 シリコンウエーハー ECRイオン源 酸素イオンビーム
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この項目の情報は公開日時点(2001年5月25日)のものです。
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課題

公知の透明導電性膜に比して、より低い抵抗率を示す透明導電性膜を提供することを主な目的とする。

解決手段

基体上に形成され、窒素を含有するインジウムスズ酸化物からなる膜厚5nm〜100μmの透明導電性膜;および真空中で励起状態とされている基体表面気化したインジウムスズ酸化物を蒸着させることを特徴とする透明導電性膜の製造方法。

概要

背景

透明導電性膜は、コンピューター携帯電話などの情報端末表示素子として使用される液晶を駆動するための電極などに利用されている。その材料としては、インジウムスズ酸化物が最もよく利用されている。しかしながら、より高速微細な表示素子の実現のためには、より低抵抗の透明導電性膜を製造することが求められている。

すなわち、透明導電性膜の最も低い抵抗率としては、1×10-4Ωcmという値が報告されているが、従来技術では、将来の表示素子に対し求められる5×10-5Ωcmという低い抵抗値の膜を製造することは不可能であった。

概要

公知の透明導電性膜に比して、より低い抵抗率を示す透明導電性膜を提供することを主な目的とする。

基体上に形成され、窒素を含有するインジウムスズ酸化物からなる膜厚5nm〜100μmの透明導電性膜;および真空中で励起状態とされている基体表面気化したインジウムスズ酸化物を蒸着させることを特徴とする透明導電性膜の製造方法。

目的

したがって、本発明は、公知の透明導電性膜に比して、より低い抵抗率を示す透明導電性膜を提供することを主な目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

基体上に形成され、窒素を含有するインジウムスズ酸化物からなる膜厚5nm〜100μmの透明導電性膜。

請求項2

窒素の含有率が、0.01〜10原子%である請求項1に記載の透明導電性膜。

請求項3

窒素の含有率が、1〜5原子%である請求項2に記載の透明導電性膜。

請求項4

真空中で励起状態とされている基体表面気化したインジウムスズ酸化物を蒸着させることを特徴とする透明導電性膜の製造方法。

請求項5

基体表面の励起イオンビーム照射により行う請求項4に記載の透明導電性膜の製造方法。

請求項6

窒素を含有する酸素イオンビーム照射により基体表面の励起を行う請求項5に記載の透明導電性膜の製造方法。

請求項7

窒素の含有率が0.1〜30原子%である窒素含有酸素イオンビーム照射を行う請求項6に記載の透明導電性膜の製造方法。

請求項8

クラスター中に含まれる窒素の含有率が0.1〜30原子%である窒素含有酸素クラスターイオンビームの照射を行う請求項4に記載の透明導電性膜の製造方法。

請求項9

インジウムスズ酸化物の蒸着を真空蒸着法レーザーアブレーション法イオンプレーティング法イオンビームデポジション法およびCVD法のいずれかにより行う請求項4に記載の透明導電性膜の製造方法。

請求項10

インジウムスズ酸化物の蒸着をインジウム酸化物スズ酸化物との燒結体を用いて行う請求項9に記載の透明導電性膜の製造方法。

請求項11

インジウムスズ酸化物の蒸着を金属インジウム金属スズとを用いて行う請求項9に記載の透明導電性膜の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、透明導電性膜およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

透明導電性膜は、コンピューター携帯電話などの情報端末表示素子として使用される液晶を駆動するための電極などに利用されている。その材料としては、インジウムスズ酸化物が最もよく利用されている。しかしながら、より高速微細な表示素子の実現のためには、より低抵抗の透明導電性膜を製造することが求められている。

0003

すなわち、透明導電性膜の最も低い抵抗率としては、1×10-4Ωcmという値が報告されているが、従来技術では、将来の表示素子に対し求められる5×10-5Ωcmという低い抵抗値の膜を製造することは不可能であった。

発明が解決しようとする課題

0004

したがって、本発明は、公知の透明導電性膜に比して、より低い抵抗率を示す透明導電性膜を提供することを主な目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明者は、上記のような技術の現状に鑑み、鋭意研究を進めた結果、窒素を微量に含有するインジウムスズ酸化物からなる膜が低い抵抗率を示し、優れた透明導電性膜となることを見出し、本発明を完成するに至った。

0006

すなわち、本発明は、下記の透明導電性膜およびその製造方法を提供するものである。
1.基体上に形成され、窒素を含有するインジウムスズ酸化物からなる膜厚5nm〜100μmの透明導電性膜。
2.窒素の含有率が、0.01〜10原子%である上記項1に記載の透明導電性膜。
3.窒素の含有率が、1〜5原子%である上記項2に記載の透明導電性膜。
4.真空中で励起状態とされている基体表面気化したインジウムスズ酸化物を蒸着させることを特徴とする透明導電性膜の製造方法。
5.基体表面の励起イオンビーム照射により行う上記項4に記載の透明導電性膜の製造方法。
6.窒素を含有する酸素イオンビーム照射により基体表面の励起を行う上記項5に記載の透明導電性膜の製造方法。
7.窒素の含有率が0.1〜30原子%である窒素含有酸素イオンビーム照射を行う上記項6に記載の透明導電性膜の製造方法。
8.クラスター中に含まれる窒素の含有率が0.1〜30原子%である窒素含有酸素クラスターイオンビームの照射を行う上記項5に記載の透明導電性膜の製造方法。
9.インジウムスズ酸化物の蒸着を真空蒸着法レーザーアブレーション法イオンプレーティング法イオンビームデポジション法およびCVD法のいずれかにより行う上記項4に記載の透明導電性膜の製造方法。
10.インジウムスズ酸化物の蒸着をインジウム酸化物スズ酸化物との燒結体を用いて行う上記項9に記載の透明導電性膜の製造方法。
11.インジウムスズ酸化物の蒸着を金属インジウム金属スズとを用いて行う上記項9に記載の透明導電性膜の製造方法。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明において、「基体表面を励起状態とする」とは、照射面に流入するエネルギー密度が0.1 mW/m2以上であるイオンビームを照射した後の基体表面が、励起源の照射前に比して、より大きな熱運動エネルギーを有する状態となるか、あるいはより大きな内部エネルギーを有する状態となることを意味する。

0008

本発明において、透明導電性膜を形成させるための基体の材料としては、特に限定されず、シリコンウエーハーガラスセラミックス有機高分子などが例示される。

0009

基体材料として使用するガラスとしては、酸化物ガラスなどが挙げられ、より好ましくは、ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラスアルカリガラスなどが例示される。

0010

セラミックスとしては、結晶質酸化物セラミックスなどが挙げられ、より好ましくはアルミナマグネシアジルコニアなどが例示される。

0011

有機高分子としては、ポリイミドポリエチレンポリビニルなどが挙げられ、より好ましくはポリメチルメタクリレート、ポリイミドなどが例示される。これらの基体材料の中でも、ホウケイ酸ガラスが特に好ましい。

0012

基体上に形成される透明導電性膜は、窒素を含むインジウムスズ酸化物からなっている。窒素の含有量は、通常0.01〜10原子%程度であり、より好ましくは1〜5原子%程度である。また、透明導電性膜の厚さは、通常5 nm〜100μm程度であり、より好ましくは10 nm〜1μm程度である。膜厚が薄すぎる場合には、電極としての電気抵抗が大きくなり、実用に適さない。一方、膜厚が厚すぎる場合には、光の吸収が大きくなり、透明性が不十分となる。

0013

本発明による透明導電性膜は、以下のようにして製造される。

0014

まず、膜を形成させるべき基体表面を励起状態としておく。励起状態とするためには、基体表面に対し、常法にしたがって、イオンビームを照射すればよい。照射条件は、基体の種類、所望の膜厚などを考慮して、適宜選択することができる。

0015

基体表面の励起を行う場合には、例えばヘリウムネオンアルゴンクリプトンなどの不活性ガス、或いは炭素、窒素、酸素窒素酸化物などのイオンの少なくとも一種を用いることができる。ビームを形成するイオンとして酸素イオン窒素イオンあるいは窒素酸化物イオンを用いない場合には、反応場雰囲気として、酸素または窒素もしくは窒素酸化物を基体表面に供給することが好ましい。また、イオンビームに含まれるイオンは、単原子イオンではなく、多原子イオン或いはクラスターイオンであることがより好ましい。イオンビームの加速電圧は、特に限定されるものではないが、通常10 eV程度以上であればよい。

0016

次いで、上記のようにして表面を励起状態とされた基体上に、気化させたインジウムおよびスズを蒸着させ、透明導電性膜を形成させる。蒸着操作は、励起操作を行いつつ、実施することもできる。

0017

インジウムおよびスズの蒸着方法としては、例えば、抵抗加熱法電子ビーム法、レーザーアブレーション法、イオンプレーティング法、イオンビームデポジション法、CVD法などの公知の膜形成方法が適用できる。本発明においては膜形成時に真空中に酸素、窒素、窒素酸化物などを導入することにより、膜形成を促進することができる。

0018

本発明におけるインジウムスズ酸化物への窒素の導入は、基体表面の励起段階および蒸着段階の少なくとも一方の段階において、窒素を存在させることにより、行えばよい。

発明の効果

0019

本発明によれば、5×10-5Ωcm以下という低い抵抗率の透明導電性膜を得ることができる。

0020

この様な透明導電性膜は、例えば、表示素子として汎用されている液晶を駆動するための電極として極めて有用である。

0021

以下に実施例および比較例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。

0022

実施例1
真空中において、溶融石英からなる基体に対し、イオンビーム加速電圧7kV、イオンビーム電流密度170mA/cm2の条件で、10%窒素含有酸素クラスターイオンビームを照射した。このイオンビーム照射を行いつつ、温度100℃の基体表面に電子ビーム法により、インジウムスズ酸化物を蒸着した。蒸着雰囲気は10%窒素+90%酸素、雰囲気圧力は1×10-5torr、蒸着速度は0.1nm/s、蒸着時間は1000秒であり、得られた蒸着膜厚は100nm、蒸着膜中の窒素含有量は5原子%であった。

0023

得られた窒素含有インジウムスズ酸化物膜の電気伝導率は5×10-5Ωcmであり、550nmの波長の光に対する透過率は95%であった。この膜は、透明導電性に優れていることが明らかである。

0024

比較例1
真空中において、溶融石英からなる基体に対し、電子ビーム法により、インジウムスズ酸化物を蒸着した。蒸着速度は0.1nm/s、蒸着時間は1000秒、蒸着膜厚は100nmであった。このとき基板温度は100℃であった。このときの雰囲気は、1×10-5torrであり、窒素が10%、酸素が90%であった。

0025

得られた窒素含有インジウムスズ酸化物の電気伝導率は5×10-2Ωcmであり、550nmの波長の光に対する透過率は25%であった。抵抗率が高く、かつ透過率の低いこの膜は、透明導電性膜としては利用できないことが明らかである。

0026

実施例2
真空中において、酸化アルミニウム単結晶からなる基体に対し、ECRイオン源から取り出したイオンビームを照射した。イオン加速電圧は3kV、イオンビーム電流密度は0.1mA/cm2とした。ECRイオン源には、酸素95%+窒素5%の混合ガスを供給した。

0027

このイオンビーム照射を行いつつ、温度150℃の基体表面に電子ビーム加熱法により、インジウムとスズを蒸着した。蒸着速度は1nm/s、蒸着時間は500秒、蒸着膜厚は500nm、蒸着膜中の窒素含有量は3原子%であった。蒸着操作時には同時にエキシマレーザーを50mJ、100Hzで照射した。

0028

得られた窒素含有インジウムスズ酸化物の電気伝導率は、5×10-5Ωcmであり、550nmの波長の光に対する透過率は93%であった。この膜は、透明導電性に優れていることが明らかである。

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