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技術 防振・衝撃吸収パッド

出願人 北川工業株式会社
発明者 道畑浩司
出願日 1999年11月17日 (20年5ヶ月経過) 出願番号 1999-326830
公開日 2001年5月22日 (18年11ヶ月経過) 公開番号 2001-140983
状態 特許登録済
技術分野 器械の細部 防振装置 振動減衰装置
主要キーワード 磁力性 楕円錐状 突起列 材料硬度 外部接触 振動吸収特性 周囲縁 衝撃吸収パッド
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年5月22日)のものです。
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図面 (8)

課題

横振動及び縦振動のいずれに対しても十分な振動吸収性能を有し、しかも機器を安定して設置可能な防振衝撃吸収パッドを提供する。

解決手段

防振・衝撃吸収パッド1は、突起24(24a〜24d)と嵌合孔34(34a〜34d)とが互いに遊嵌するよう上部吸収パッド2と下部吸収パッド3とを組み合わせて用いられる。突起24と嵌合孔34との間に形成される隙間の幅は、それぞれ異なった大きさにされており、両吸収パッド2,3が互いに相手に対して相対的に変位すると、変位量が大きいほど多くの突起24が嵌合孔34の壁面に当接し、より大きな復元力反発力を発生させる。

概要

背景

従来より、射出成形機等、振動や衝撃(以下まとめて単に「振動等」という)を発生する機器を設置する場合や、精密な重量測定を行う電子秤等、振動の影響を受けやすい機器を設置する場合に、機器にて発生した振動等が周囲に伝達されたり、逆に、周囲で発生した振動等が機器に伝達されることを防止するため、機器と該機器の載置面(床やなど)との間に、弾性材料を板状に形成してなる防振パッド挟装することが行われている。

ところで、この種の防振パッドには、上述の機器や載置面との接触面に沿った横方向の振動等(以下「横振動」という)を主に吸収する振動吸収パッドと、この接触面と交差する方向に沿った縦方向の振動等(以下「縦振動」という)を主に吸収する衝撃吸収パッドとがある。

このうち、横振動を吸収する振動吸収パッドP1は、例えば、図7(a)に示すように、表面(物体との接触面)に複数の突起P12を有する平板状に形成された弾性体からなる。そして、この振動吸収パッドP1を挟装する機器P8或いは載置面P9のいずれかにて横振動が発生し、振動吸収パッドP1に横方向の荷重が加えられた場合、この荷重に従って接触面に形成された突起P12が揺動する。この時、突起P12の復元力(元の形状に戻ろうとする弾性力)が、この揺動を減衰させることにより、加えられた荷重、即ち横振動が吸収されることになる。

一方、縦振動を吸収する衝撃吸収パッドP2は、例えば、図7(b)に示すように、互いの弾性力が異なり且つ積層して使用され、しかも積層面に互いに噛み合った形状を有する凹凸(図では三角形エッジ状)が形成された一対の弾性部材P20,P22からなる。

この衝撃吸収パッドP2を挟装する機器或いは載置面のいずれかにて縦振動が発生し、衝撃吸収パッドP2に縦方向の荷重が加えられた場合、この荷重は、弾性部材P20,P22の積層方向に向け伝達される。この時、凹凸に形成された積層面にて、荷重の伝達方向が分散されることにより、相手側の機器或いは載置面に達する荷重が弱められ、即ち縦振動が吸収されることになる。

概要

横振動及び縦振動のいずれに対しても十分な振動吸収性能を有し、しかも機器を安定して設置可能な防振・衝撃吸収パッドを提供する。

防振・衝撃吸収パッド1は、突起24(24a〜24d)と嵌合孔34(34a〜34d)とが互いに遊嵌するよう上部吸収パッド2と下部吸収パッド3とを組み合わせて用いられる。突起24と嵌合孔34との間に形成される隙間の幅は、それぞれ異なった大きさにされており、両吸収パッド2,3が互いに相手に対して相対的に変位すると、変位量が大きいほど多くの突起24が嵌合孔34の壁面に当接し、より大きな復元力/反発力を発生させる。

目的

そこで、本発明では、横振動及び縦振動のいずれに対しても十分な振動吸収性能を有し、しかも機器を安定して設置可能な防振・衝撃吸収パッドを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

板状の弾性部材を複数積層してなる防振衝撃吸収パッドにおいて、前記弾性部材の他層との接触面には、積層時に互いに遊嵌し合う突起および嵌合孔からなる複数の遊嵌対が形成され、且つ該遊嵌対は、外部からの荷重印加時に生じる前記弾性部材間の相対的な変位が大きいほど、前記嵌合孔の壁面と前記突起との接触面積が増大する形状に形成されていることを特徴とする防振・衝撃吸収パッド。

請求項2

請求項1記載の防振・衝撃吸収パッドにおいて、前記遊嵌対は、前記嵌合孔内の壁面と前記突起との間に形成される隙間のうち、前記荷重の印加方向にて両者が対向する部分の間隔が、前記遊嵌対毎にそれぞれ異なる広さ有するよう形成されていることを特徴とする防振・衝撃吸収パッド。

請求項3

請求項1又は請求項2記載の防振・衝撃吸収パッドにおいて、前記遊嵌対は、前記嵌合孔内の壁面と前記突起との間に形成される隙間のうち、前記荷重の印加方向にて両者が対向する部分の間隔が、前記突起の根元部分から先端部分にかけて除々に広がる形状に形成されていることを特徴とする防振・衝撃吸収パッド。

請求項4

請求項1ないし請求項3いずれか記載の防振・衝撃吸収パッドにおいて、前記弾性部材は、隣接する他層とは互いに異なった弾性力を有することを特徴とする防振・衝撃吸収パッド。

技術分野

0001

本発明は、二つの物体間挟装され、一方の物体で発生した振動や衝撃が、他方の物体に伝達されることを防止する防振衝撃吸収パッドに関する。

背景技術

0002

従来より、射出成形機等、振動や衝撃(以下まとめて単に「振動等」という)を発生する機器を設置する場合や、精密な重量測定を行う電子秤等、振動の影響を受けやすい機器を設置する場合に、機器にて発生した振動等が周囲に伝達されたり、逆に、周囲で発生した振動等が機器に伝達されることを防止するため、機器と該機器の載置面(床やなど)との間に、弾性材料を板状に形成してなる防振パッドを挟装することが行われている。

0003

ところで、この種の防振パッドには、上述の機器や載置面との接触面に沿った横方向の振動等(以下「横振動」という)を主に吸収する振動吸収パッドと、この接触面と交差する方向に沿った縦方向の振動等(以下「縦振動」という)を主に吸収する衝撃吸収パッドとがある。

0004

このうち、横振動を吸収する振動吸収パッドP1は、例えば、図7(a)に示すように、表面(物体との接触面)に複数の突起P12を有する平板状に形成された弾性体からなる。そして、この振動吸収パッドP1を挟装する機器P8或いは載置面P9のいずれかにて横振動が発生し、振動吸収パッドP1に横方向の荷重が加えられた場合、この荷重に従って接触面に形成された突起P12が揺動する。この時、突起P12の復元力(元の形状に戻ろうとする弾性力)が、この揺動を減衰させることにより、加えられた荷重、即ち横振動が吸収されることになる。

0005

一方、縦振動を吸収する衝撃吸収パッドP2は、例えば、図7(b)に示すように、互いの弾性力が異なり且つ積層して使用され、しかも積層面に互いに噛み合った形状を有する凹凸(図では三角形エッジ状)が形成された一対の弾性部材P20,P22からなる。

0006

この衝撃吸収パッドP2を挟装する機器或いは載置面のいずれかにて縦振動が発生し、衝撃吸収パッドP2に縦方向の荷重が加えられた場合、この荷重は、弾性部材P20,P22の積層方向に向け伝達される。この時、凹凸に形成された積層面にて、荷重の伝達方向が分散されることにより、相手側の機器或いは載置面に達する荷重が弱められ、即ち縦振動が吸収されることになる。

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、これら従来の振動吸収パッドP1及び衝撃吸収パッドP2は、それぞれ上述の特定方向の振動であれば十分に吸収できたが、この特定方向以外の振動、つまり、振動吸収パッドP1では縦振動,衝撃吸収パッドP2では横振動を有効に吸収することができなかった。このため、横振動,縦振動の両方への対処が要求される場合、これら従来の振動吸収パッドP1や衝撃吸収パッドP2を用いたのでは、十分に対処することができないという問題があった。

0008

特に、振動吸収パッドP1では、機器P8や載置面P9に対して突起P12を介して接触しており、接触面積が少ないため、機器P8や載置面P9に対してスリップしてしまうという問題もあった。なお、低硬度の弾性材料を用いて構成することにより、機器P8や載置面P9との接触面積を大きくしてスリップを防止することが考えられるが、この場合、機器P8を設置しただけで突起P12が大きく変形し、当該パッドP1の高さ方向の寸法が不安定になってしまうため、機器P8を安定して設置することができないという新たな問題が生じてしまう。

0009

そこで、本発明では、横振動及び縦振動のいずれに対しても十分な振動吸収性能を有し、しかも機器を安定して設置可能な防振・衝撃吸収パッドを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するためになされた本発明は、板状の弾性部材を複数積層してなる防振・衝撃吸収パッドにおいて、前記弾性部材の他層との接触面には、積層時に互いに遊嵌し合う突起および嵌合孔からなる複数の遊嵌対が形成され、且つ該遊嵌対は、外部からの荷重の印加時に生じる前記弾性部材間の相対的な変位が大きいほど、前記嵌合孔の壁面と前記突起との接触面積が増大する形状に形成されていることを特徴とする。

0011

このように構成された本発明の防振・衝撃吸収パッドでは、一方の弾性部材側で振動や衝撃が発生し、これら振動等により防振・衝撃吸収パッドに荷重が加わって弾性部材間に変位が生じると、その変位が大きくなるに従って、嵌合孔の壁面と突起との接触面積(以下「遊嵌対での接触面積」という)が増大する。そして、接触面積が増大するに従い、変位した状態から元の状態に戻ろうとする復元力(弾性部材の変位を阻止しようとする反発力)が増大することになる。

0012

つまり、本発明の防振・衝撃吸収パッドによれば、加えられる荷重の大きさに応じた復元力/反発力が得られるため、荷重を発生させた振動等を効果的に吸収することができる。また、本発明の防振・衝撃吸収パッドでは、機器や機器の載置面に接触する接触面に、従来の振動吸収パッドP1のような突起を設ける必要がなく、機器や載置面との接触面積を広く確保できるため、弾性部材の硬度を必要以上に低くしなくても十分な表面摩擦抵抗が得られる。従って、本発明の防振・衝撃吸収パッドによれば、当該パッドの厚さ方向の寸法精度を十分に確保しつつ、これら機器や載置面に対するスリップも確実に防止できる。

0013

ところで、弾性部材の変形が大きいほど、嵌合孔の壁面と突起との接触面積が増大するような遊嵌対の形状とは、具体的には、例えば、次の請求項2,3記載のように構成することで実現できる。即ち、請求項2記載のように、遊嵌対は、嵌合孔内の壁面と突起との間に形成される隙間のうち、荷重の印加方向にて両者が対向する部分の間隔が、遊嵌対毎にそれぞれ異なる広さ有するよう形成すればよい。

0014

この場合、弾性部材間の相対的な変位が大きくなるに従って、接触し合う遊嵌対の数が増大することにより、遊嵌対での接触面積が増大することになる。より具体的には、全ての各遊嵌対で嵌合孔の径や深さを一定とし、各遊嵌対毎に突起の径や高さを異ならせたり、逆に、全ての遊嵌対で突起の径や高さを一定とし、各遊嵌対毎に嵌合孔の径や深さを異ならせることにより実現できる。もちろん、各遊嵌対毎に嵌合孔及び突起の双方について、径や深さ/高さを異ならせるように形成してもよい。

0015

また、請求項3記載のように、遊嵌対は、嵌合孔内の壁面と前記突起との間に形成される隙間のうち、荷重の印加方向にて両者が対向する部分の間隔が、突起の根元部分から先端部分にかけて除々に広がる形状に形成してもよい。この場合、弾性部材間の積層面に沿った横方向への相対的な変位が大きくなるに従って、各遊嵌対のそれぞれにて、嵌合孔の壁面と突起とが接触する部分が増大することにより、全体的に遊嵌対での接触面積が増大することになる。

0016

より具体的には、嵌合孔の壁面又は突起の側面のいずれか一方を傾斜させて形成するか、両者の傾斜角が互いに異なるように形成することにより実現できる。次に、請求項4記載の防振・衝撃吸収パッドでは、請求項1ないし請求項3いずれか記載の防振・衝撃吸収パッドにおいて、弾性部材は、隣接する他層とは互いに異なった弾性力を有することを特徴とする。

0017

この場合、上述した従来の衝撃吸収パッドでの縦振動の吸収作用と、遊嵌対での接触面積が徐々に増大することに基づく縦振動の吸収作用との相互作用により、弾性部材の積層方向に沿った縦振動をより効果的に吸収することができる。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。本実施形態の防振・衝撃吸収パッド1は、積層した状態で使用される一対の吸収パッド2,3からなり、便宜上、一方を上部吸収パッド2,他方を下部吸収パッド3とよぶ。

0019

ここで、図2(a)は上部吸収パッド2を下部吸収パッド3との積層面側から見た平面図、図2(b)はA−A’断面図、図2(c)はB−B’断面図、図2(d)は積層面の一部を拡大して示した説明図である。また、図3(a)は、下部吸収パッド3を上部吸収パッド2との積層面側から見た平面図、図3(b)はa−a’断面図、図3(c)はb−b’断面図、図3(d)は積層面の一部を拡大して示した説明図である。

0020

まず、上部吸収パッド2は、図2(a)〜(d)に示すように、正方形の平面形状を有する板状に形成されており、その一方の面には、円柱状に突設された突起24が多数形成されていると共に、該面の周囲縁部に部26が形成されている。

0021

突起24は、具体的には、直径及び高さがそれぞれ異なった4種類のもの(第1突起24a,第2突起24b,第3突起24c,第4突起24dとよぶ)があり、直径については、第1突起24aが最も大きく、以下、第2突起24b,第3突起24c,第4突起24dの順に小さくなり、また、高さについては、第1突起24aが最も低く、以下、第2突起24b,第3突起24c,第4突起24dの順に高くなるように構成されている。

0022

そして、図中横方向に並んだ突起列に着目した場合、第1突起24a及び第4突起24dが直線状に交互に配置された列(図2(b)参照)と、第2突起24b及び第3突起24cが直線状に交互に配置された列(図2(c)参照)とが交互に配列され、また、図中縦方向に並んだ突起列に着目した場合、第1突起24a及び第2突起24bが直線状に交互に配置された列と、第3突起24c及び第4突起24dが直線状に交互に配置された列とが交互に配列されている。つまり、図2(d)に示すように、各突起24a〜24dの中心点が、散点格子上に位置するよう規則正しく配列されている。

0023

一方、下部吸収パッド3は、図3(a)〜(d)に示すように、上部吸収パッド2と同じ大きさで且つ同じ平面形状(即ち正方形)を有する板状に形成されており、その一方の面には、開口部の直径が底部の直径よりも大きくなるよう円錐台状に堀穿された嵌合孔34が多数形成されている。

0024

嵌合孔34は、具体的には、孔径及び深さがそれぞれ異なった4種類のもの(第1嵌合孔34a,第2嵌合孔34b,第3嵌合孔34c,第4嵌合孔34dとよぶ)があり、孔径については、第1嵌合孔34aが最も大きく、以下、第2嵌合孔34b,第3嵌合孔34c,第4嵌合孔34dの順に小さくなり、また、深さについては、第1嵌合孔34aが最も浅く、以下、第2嵌合孔34b,第3嵌合孔34c,第4嵌合孔34dの順に深くなるように構成されている。

0025

そして、図中横方向に並んだ嵌合孔列に着目した場合、第1嵌合孔34a及び第4嵌合孔34dが直線状に交互に配置された列(図3(b)参照)と、第2嵌合孔34b及び第3嵌合孔34cが直線状に交互に配置された列(図3(c)参照)とが交互に配列され、また、図中縦方向に並んだ嵌合孔列に着目した場合、第1嵌合孔34a及び第2嵌合孔34bが直線状に交互に配置された列と、第3嵌合孔34c及び第4嵌合孔34dが直線状に交互に配置された列とが交互に配列されている。つまり、図3(d)に示すように、各嵌合孔34a〜34dの中心点が、各突起24a〜24dと同じ大きさの散点格子上に位置するよう規則正しく配列されている。

0026

以下では、上部吸収パッド2及び下部吸収パッド3において、それぞれ突起24,嵌合孔34の形成面を積層面22,32、その反対側の面を外部接触面とよぶ。また、両吸収パッド2,3は、互いの積層面22,32を対向させた時、第1突起24aと第1嵌合孔34a,第2突起24bと第2嵌合孔34b,第3突起24cと第3嵌合孔34c,第4突起24dと第4嵌合孔34dがそれぞれ対向するように配置され、以下、これら対向する突起と嵌合孔とからなる組を、それぞれ第1〜第4遊嵌対とよぶ。

0027

そして、第4遊嵌対24d,34dでは、突起の直径と嵌合孔の底部の直径とは等しい大きさに形成されており、以下、嵌合孔の底部の直径から突起の直径を差し引いた大きさが、第3遊嵌対24c,34c、第2遊嵌対24b,34b、第1遊嵌対24a,34aの順に大きくなるように構成されている。

0028

なお、上部吸収パッド2及び下部吸収パッド3は、弾性材料(例えばブチルゴム)にてそれぞれ一体成形されており、しかも、上部吸収パッド2では、硬度がJIS K6301のA10である弾性材料が用いられ、また下部吸収パッド3では、硬度がJIS A6301のA35である弾性材料が用いられている。好ましくは、対象物(機器)を設置した際に、24d(上部一番細い突起)のひずみが0.1以下になるように材料硬度支持面積を選択するとよい。

0029

以上のように構成された上部吸収パッド2及び下部吸収パッド3を、互いの積層面22,32を対向させ、各遊嵌対が互いに対向するよう位置決めした状態で組み合わせることにより、両吸収パッド2,3を積層し、堰部26を下部吸収パッド3の周縁部に接着することで本実施形態の防振・衝撃吸収パッド1が作製される。なお、堰部26は、積層された両吸収パッド2,3の隙間から、ゴミ等が侵入することを防止するためのものである。

0030

このように構成された本実施形態の防振・衝撃吸収パッド1は、例えば、図1に示すように、非常に精密な重量測定を行う電子秤Dを載置台上に載置する際に、電子秤Dと載置台の載置面との間に挟装する等して使用する。ここでは、電子秤Dの4隅にそれぞれ本実施形態の防振・衝撃吸収パッド1を配置している。

0031

ここで、図4は、防振・衝撃吸収パッド1の断面図であり、(a)は、図2及び図3におけるA−A’断面及びa−a’断面に対応する部分の断面を示したものであり、(b)は、同じくB−B’断面及びb−b’断面に対応する部分の断面を示したものである。

0032

図4に示すように、防振・衝撃吸収パッド1に荷重が印加されていない場合、第4突起24dの先端が、第4嵌合孔34dの底部に当接する位置にて、突起24a〜24dは、それぞれ、嵌合孔34a〜34dに遊嵌された状態となる。この時、各遊嵌対にて、突起と嵌合孔の底部或いは側壁との間に形成される間隙は、第4遊嵌対24d,34dにて最も狭く(底部では当接している)、第3遊嵌対24c,34c、第2遊嵌対24b,34b、第1遊嵌対24a,34aの順に広くなっている。

0033

次に、本実施形態の防振・衝撃吸収パッド1に、外部接触面に沿った横方向の荷重が加わった場合の動作、及び外部接触面と交差する縦方向の荷重が加わった場合の動作を説明する。但し、図5図6は実際の断面図ではなく、動作をわかりやすくするために、第2〜第4遊嵌対を並べて示した模式図である。また、特に図5では、上部吸収パッド2の外部接触面に荷重が加わった場合を表している。

0034

まず、図5(a)は、防振・衝撃吸収パッド1に横方向の荷重が加えられる前の様子を示すものである。そして、上部吸収パッド2に横方向の荷重が加わり、上部吸収パッド2が下部吸収パッド3に対して横方向に変位すると、図5(b)に示すように、当初から第4嵌合孔34dの底部に当接している第4突起24dが弾性変形を開始し、変位に伴って、第4突起24dが第4嵌合孔34dの側壁に押し付けられるように変形し、両者間の接触面積が増大する。この時、他の第1〜第3遊嵌対でも、嵌合孔内を突起が移動し、これらのうち、第3突起24cが第3嵌合孔34cの側壁に最初に当接する。

0035

この状態から更に上部吸収パッド2が変位すると、図5(c)に示すように、嵌合孔34cの側壁に当接した第3突起24cが弾性変形を開始し、先の第4突起と同様に、上部吸収パッド2の変位に伴った、第3突起24cが第3嵌合孔34cの側壁に押し付けら得るように変形し、両者間の接触面積が増大する。この間、第4突起24dは、第4嵌合孔34dの側壁に押し付けられ、自身が弾性変形すると共に、嵌合孔34dの側壁も孔を押し広げる方向に変形させるよう作用する。

0036

以下、更に上部吸収パッド2が変位すると、その変位に伴って、次は第2突起24bが第2嵌合孔34bの側壁に当接し、引き続き第1突起24aが第1嵌合孔34aの側壁に当接して同様に動作する。ここでは、上部吸収パッド2に荷重が加わった場合を説明したが、逆に下部吸収パッド3或いは両パッド2,3に荷重が加わった場合も全く同様に動作する。

0037

つまり、防振・衝撃吸収パッド1に横方向の荷重が加わった場合、両吸収パッド2,3が積層面22,32に沿って相対的に変位し、その変位量が大きくなるに従って、嵌合孔34の側壁に当接して屈曲されるように弾性変形する突起24の数が段階的に多くなる。その結果、突起24及び突起24の当接部分では、元の状態に戻ろうとする復元力(変位を阻止しようとする反発力)が増大し、印加された荷重を急速に減衰させるのである。

0038

次に、図6(a)は、防振・衝撃吸収パッド1に縦方向の荷重が加えられる前の様子を示すものである。そして、防振・衝撃吸収パッド1に縦方向の荷重が加わり、上部吸収パッド2が下部吸収パッド3に押し付けられる方向(縦方向)に変位すると、図6(b)に示すように、当初から第4嵌合孔34dの底部に当接している第4突起24dが横方向に向かって拡膨するように弾性変形する。この時、他の第1〜第3遊嵌対でも、嵌合孔内を突起が移動し、これらのうち、第3突起24cが第3嵌合孔34cの底部に最初に当接する。

0039

この状態から更に上部吸収パッド2が変位すると、図6(c)に示すように、嵌合孔34cの側壁に当接した第3突起24cも、先の第4突起24dと同様に、横方向に向かって拡膨するように弾性変形する。以下、更に上部吸収パッド2が変位すると、その変位に伴って、次は第2突起24bが第2嵌合孔34bの底部に当接し、引き続き第1突起24aが第1嵌合孔34aの底部に当接して同様に動作する。

0040

つまり、防振・衝撃吸収パッド1に縦方向の荷重が加わった場合、両吸収パッド2,3は、より接近する方向に相対的に変位し、その変位量が大きくなるに従って、嵌合孔34の底部に当接して押しつぶされるように弾性変形する突起24の数が段階的に多くなる。その結果、突起24及び突起24の当接部分では、元の形状に戻ろうとする復元力(変形を阻止しようとする反発力)が増大し、印加された荷重を急速に減衰させるのである。

0041

また、この時、嵌合孔34の底部に押圧され弾性変形した突起24は、傾斜して形成された嵌合孔34の側壁にも当接する。そして、このように当接面が、荷重の加わる方向(縦方向)に対して傾斜していること、及び当接する両吸収パッド2,3の材質(硬度)が異なっていることから、印加された荷重は、両者の当接部にて、その伝達方向が分散されることにより、荷重印加側に対する相手側の外部接触面に達する荷重は更に減衰する。

0042

以上説明したように、本実施形態の防振・衝撃吸収パッド1においては、外部接触面を介して、上部吸収パッド2及び下部吸収パッド3が外部接触面に沿った横方向、或いは外部接触面と交差する縦方向のいずれの方向に荷重が印加された場合でも、この印加された荷重に基づく両吸収パッド2,3の相対的な変位に伴って、嵌合孔34の壁面或いは底部に当接し弾性変形する突起24の数(ひいては両者間の接触面積)が段階的に増加するようにされている。

0043

従って、本実施形態の防振・衝撃吸収パッドによれば、両パッド2,3の相対的な変位の大きさ、即ち加えられた荷重の大きさに応じて、荷重が大きいほど大きな復元力(反発力)が発生するため、どのような荷重が加えられたとしても、その荷重を発生させた振動や衝撃を急速に減衰させ、これを効果的に吸収することができる。

0044

また、本実施形態の防振・衝撃吸収パッド1では、突起24及び嵌合孔34がいずれも断面円形状に形成されているため、外部接触面に沿ったいずれの方向の振動に対しても、均等な振動吸収特性を得ることができる。更に、本実施形態の防振・衝撃吸収パッド1では、径や高さの異なる4種類の突起24a〜24dが用いられており、各突起24a〜24dはそれぞれ異なった固有振動数を有しているので、いずれかの突起24が共振してしまったとしても、その影響を受けることなく他の突起24の作用によって確実に振動を吸収でき、広い周波数範囲の振動を吸収することができる。

0045

なお、本実施形態の防振・衝撃吸収パッド1は、上述のように、周囲から伝達される振動を遮断する必要のある電子秤Dを設置する際に限らず、逆に、射出成形機等の振動を発生する機器を設置する際に、その機器と機器を載置する床との間に防振・衝撃吸収パッド1を挟装し、該機器にて発生した振動が周囲に伝達されることを防止するために用いてもよい。つまり、振動の伝達を防止する必要のある場所であれば、どのような場所に使用してもよい。

0046

また、本実施形態では、上部吸収パッド2に突起24のみを設け、下部吸収パッド3に嵌合孔34のみを設けたが、突起24と嵌合孔34とは、どちらの側に設けてもよく、また、同一パッドに突起24と嵌合孔34とを混在させてもよい。

0047

更に、突起24の形状は、円柱状に限らず、多角柱状半球状、角錐状、円錐状、楕円錐状三角錐状等、他の物体と点接触或いは線接触し得る突部を有するものであれば、どの様な形状でもよい。また、上部吸収パッド2及び下部吸収パッド3を製造する際に、その材料に所望のフィラーを適宜混練することにより、例えば、熱伝導性導電性電磁波吸収性電磁波遮蔽性制振性吸音性遮音性断熱性磁力性等の性質を付与してもよい。

図面の簡単な説明

0048

図1本実施形態の防振・衝撃吸収パッドを電子秤と載置台との間に挟装した様子を表す斜視図である。
図2本実施形態の上部吸収パッドの平面図、断面図である。
図3本実施形態の下部吸収パッドの平面図、断面図である。
図4本実施形態の防振・衝撃吸収パッドの断面図である。
図5本実施形態の防振・衝撃吸収パッドに横揺れが作用したとき、突起がどのように動作するかを説明するための模式図である。
図6本実施形態の防振・衝撃吸収パッドに縦揺れが作用したとき、突起がどのように動作するかを説明するための模式図である。
図7従来の防振パッドの側面図及び模式図である。

--

0049

1…防振・衝撃吸収パッド2…上部吸収パッド
3…下部吸収パッド 22…積層面 26…堰部
24(24a〜24d)…突起34(34a〜34d)…嵌合孔

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