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課題

2〜4Hzでの共振倍率を低下させながら、しかも6Hz付近での振動伝達率を従来と同等またはそれ以下に低下させうる、高い減衰性を有するシートクッションパッドを提供する。

解決手段

金型内部にポリウレタンフォーム原料注入して成型されるポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドであって、前記シートクッションパッドの通気度が0.05〜1.5cfmの範囲で、かつコア層ヒステリシスロスが17%以下とする。通気度は0.1〜1.5cfmであることが、またコア層のヒステリシスロスは15%以下であることがより好ましい。

概要

背景

従来より、自動車シートクッション乗り心地性を向上させるためには、JASOB−407規定の振動伝達率特性に関して、人が不快と感じ振動数領域(4〜10Hz:評価値としては6Hzの振動伝達率が通常採用される)を大きく減衰させることが有効であるといわれている。特に6Hz前後の振動は、車酔いを起こす原因となる振動数といわれているため、ウレタンフォームからなる自動車用シートクッションパッドにおいても、前記振動伝達率を低く抑えるための開発が行われてきた。

しかし、6Hzでの振動伝達率を低く抑えた従来のシートクッションパッドは、振動伝達率特性における、2〜4Hzに現れる共振倍率共振ピーク)が大きいため、乗員が自動車シートクッションに着座して走行する際に、車体の振動によって身体の安定感がなくなり、身体が上下に振れ感覚(いわゆるヒョコヒョコ感)を十分に防止することができなかった。

概要

2〜4Hzでの共振倍率を低下させながら、しかも6Hz付近での振動伝達率を従来と同等またはそれ以下に低下させうる、高い減衰性を有するシートクッションパッドを提供する。

金型内部にポリウレタンフォーム原料注入して成型されるポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドであって、前記シートクッションパッドの通気度が0.05〜1.5cfmの範囲で、かつコア層ヒステリシスロスが17%以下とする。通気度は0.1〜1.5cfmであることが、またコア層のヒステリシスロスは15%以下であることがより好ましい。

目的

そこで、本発明の目的は、2〜4Hzでの共振倍率を低下させながら、しかも6Hz付近での振動伝達率を従来と同等またはそれ以下に低下させうる、高い減衰性を有するシートクッションパッドを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

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請求項1

金型内部にポリウレタンフォーム原料注入して成型されたスキン層コア層を有するポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドであって、座面部が1層構造であり、通気度が0.05〜1.5cfm[1.41〜42.2L/min.]の範囲にあり、かつコア層のヒステリシスロスが17%以下であることを特徴とするシートクッションパッド。

請求項2

前記通気度が0.1〜1.5cfmの範囲で、かつ前記ヒステリシスロスが15%以下であることを特徴とする請求項1に記載のシートクッションパッド。

請求項3

前記ポリウレタンフォーム原料は、ポリオール成分として水酸基価が20〜40mgKOH/g、末端エチレンオキサイド単位であるポリエーテルポリオール30〜80重量部、水酸基価が15〜30mgKOH/gのポリマーポリオール70〜20重量部、シリコン整泡剤0.1〜2重量部、発泡剤、及びTDI/MDI=70/30〜90/10のポリイソシアネート化合物構成原料とする請求項1又は2に記載のシートクッションパッド。

請求項4

前記ポリウレタンフォームは、コア密度が50〜65kg/m3 である請求項1〜3のいずれかに記載のシートクッションパッド。

技術分野

0001

本発明はポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドに関する。特に本発明のシートクッションパッドは、その使用に際して振動を伴う車両、特に自動車用のシートクッションパッドに適する。

背景技術

0002

従来より、自動車シートクッション乗り心地性を向上させるためには、JASOB−407規定の振動伝達率特性に関して、人が不快と感じ振動数領域(4〜10Hz:評価値としては6Hzの振動伝達率が通常採用される)を大きく減衰させることが有効であるといわれている。特に6Hz前後の振動は、車酔いを起こす原因となる振動数といわれているため、ウレタンフォームからなる自動車用シートクッションパッドにおいても、前記振動伝達率を低く抑えるための開発が行われてきた。

0003

しかし、6Hzでの振動伝達率を低く抑えた従来のシートクッションパッドは、振動伝達率特性における、2〜4Hzに現れる共振倍率共振ピーク)が大きいため、乗員が自動車シートクッションに着座して走行する際に、車体の振動によって身体の安定感がなくなり、身体が上下に振れ感覚(いわゆるヒョコヒョコ感)を十分に防止することができなかった。

発明が解決しようとする課題

0004

こうした事情から、自動車をはじめとする車両用のシートクッションパッドは、乗員の車酔いや疲労を低減するために、6Hz付近での振動伝達率を低く抑えるだけでなく、運転操作時の安全性向上(シートクッションに着座時の安定性向上)も必要であり、より広い範囲の振動数においても低い振動伝達率を示すものが好ましいと考えられる。

0005

しかし、一般的に、振動工学的には、振動伝達率特性曲線縦軸:振動伝達率、横軸:振動数)は、振動伝達率特性の2〜4Hzでの共振倍率を下げると、クッション性に関連する比較的高振動数(たとえば、6Hz)での振動伝達率が上昇して、振動伝達率特性曲線が全体的にブロードな曲線になる。すなわち、振動伝達率特性曲線において、振動伝達率の低下と共振倍率の低下とは二律背反する関係にあった。

0006

そこで、本発明の目的は、2〜4Hzでの共振倍率を低下させながら、しかも6Hz付近での振動伝達率を従来と同等またはそれ以下に低下させうる、高い減衰性を有するシートクッションパッドを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記目的を達成すべく、ウレタンフォームからなるシートクッションパッドの振動伝達率特性について鋭意研究したところ、ウレタンフォームのコア層ヒステリシスロスを17%以下とし、かつスキン層を含めた通気度特定範囲になるように調整することにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0008

本発明のシートクッションパッドは、金型内部にポリウレタンフォーム原料注入して成型され、スキン層とコア層を有するポリウレタンフォームからなるシートクッションパッドであって、座面部が1層構造であり、通気度が0.05〜1.5cfm(cubic feet/min.即ち、ft3 /min.)[1.41〜42.2L/min.]の範囲にあり、かつ前記コア部のヒステリシスロスが17%以下であることを特徴とする。

0009

上述の本発明のシートクッションパッドは、前記通気度が0.1〜1.5cfm[2.81〜42.2L/min.]の範囲にあり、かつヒステリシスロスが15%以下であることがより好ましい。通気度は、ASTMD−1564(DOW法)に準拠して測定される。

0010

シートクッションパッドにおけるスキン層とコア部の間は連続的に変化しており、境界が明確に形成されている訳ではないが、コア部のヒステリシスロスは明確にコア層である部分を取り出して測定する。

0011

作用効果]本発明によると、後述する実施例の結果が示すように、振動伝達率特性曲線における共振倍率が低く、しかも6Hz付近での振動伝達率も従来と同等かまたは従来よりも低いシートクッションパッドとなる。すなわち、本発明によれば、どのような形状においても、従来のシートクッションパッドより共振倍率、6Hzにおける振動伝達率共に従来よりも低いシートクッションパッドを得ることができる。

0012

本発明のシートクッションパッドを特定する特性として示された通気度は、振動伝達率特性における共振倍率に影響を及ぼし、通気度が下がると共振倍率も低下する関係にあるとの新たな知見を得たことから、共振倍率を低下させるために、上記所定の低い範囲とすることが有効であることが導かれたものである。すなわち、本発明のシートクッションパッドの通気度は0.05〜1.5cfm[1.41〜42.2L/min.]の範囲である。前記通気度の下限値は、シートクッションパッドの成形における安定性から導かれたものであり、その安定性の点からすれば通気度は0.1cfm以上であることがより好ましく、特に0.3cfm[8.43L/min]以上であることが好ましい。また、通気度は、2〜4Hzでの共振倍率を低下させるには1.5cfm[42.2L/min.]以下とするのが好ましい。

0013

なお、通気度は、最終的に座席とする際に被覆される布等のカバー部材を含めて測定した値ではなく、シートクッションパッドのスキン層を含めて測定される特性である。

0014

一方、本発明のシートクッションパッドを特定する物理特性として示されたコア層のヒステリシスロスは、通気度とは殆ど無関係であり、ポリウレタンフォームを構成するポリマーの種類により決まる特性である。またポリウレタンフォーム製のシートクッションパッドの共振振動数はコア層のヒステリシスロスに依存(比例)し、共振振動数は共振倍率と反比例の関係にあるとの新たな知見が得られた。これらのことから、共振倍率が低く、しかも6Hzでの振動伝達率が低いシートクッションパッドを実現するために共振振動数を低下させるには、コア層のヒステリシスロスの小さな材料の使用が有効であることが導かれたものである。コア層のヒステリシスロスは、17%以下とすることが好ましく、15%以下とするのがより好ましく、低いほど好ましい。

0015

以上のように、本発明のシートクッションパッドを特定するポリウレタンフォームは、2〜4Hzでの共振倍率を低くしうる物理特性であるスキン層を含めたフォーム全体の通気度、及び6Hz付近での振動伝達率を小さくしうる通気度とは相関関係がない物理特性であるコア層のヒステリシスロスの2つのフォーム特性を共に所定範囲内とすることにより、初めて上記課題を達成するものとできたのである。本発明のシートクッションパッドは、60mmから140mmの範囲の座部の厚さを有するものに適用することが好ましい。

0016

本発明のシートクッションパッドにおいては、ポリウレタンフォームのコア密度は、50〜65kg/m3 であることが、通気度が0.05〜1.5cfmでかつコア層のヒステリシスロスが17%以下であり、自動車用シートクッションパッドに要求される圧縮弾性率を全て充たすシートクッションパッドが確実に得られ、しかも2〜4Hzにおける共振倍率の低減と6Hz付近での振動伝達率の低減に有効であり、好ましい。

0017

上述のシートクッションパッドは、ポリオール成分として水酸基価が20〜40mgKOH/g、末端エチレンオキサイド単位であるポリエーテルポリオール30〜80重量部、水酸基価が15〜30mgKOH/gのポリマーポリオール70〜20重量部(ポリオール化合物の合計100重量部)、シリコン整泡剤を0.1〜2重量部、及びポリイソシアネート化合物構成原料とするものであることが好適である。

0018

上記の範囲の組成を有する原料化合物を使用して製造した場合に、ヒステリシスロスの調整の自由度が高く、通気度が0.05〜1.5cfmでかつコア層のヒステリシスロスが17%以下のシートクッションパッドが確実に得られる。

0019

前記末端がエチレンオキサイド単位であるポリエーテルポリオールの水酸基価は、24〜36mgKOH/gであることが、通気度、ヒステリシスロスが目的の範囲であり、しかもシートクッションパッドとして要求される他の特性にも優れたものとなり、より好ましい。

0020

本発明においては、前記シリコン整泡剤が、ポリジメチルシロキサン、もしくは化学式(化1)にて表され、該(化1)においてジメチルシロキサン繰り返し単位xと共重合ポリエーテル置換ジメチルシロキサン繰り返し単位yの当量比x/yが0.75/0.25≦x/y<1.00、かつ前記共重合ポリエーテルにおけるエチレンオキサイド単位mとプロピレンオキサイド単位mの当量比m/nが0.4/0.6〜0.05/0.95である化合物であることが特に好ましく、他の整泡剤を併用する場合は、これらの整泡剤がシリコン整泡剤全量中10重量%以上含有されていることが好ましい。

0021

ID=000002HE=030 WI=082 LX=0640 LY=0300
(化1)において、Xは炭素数1〜4の有機残基であり、Rはアルキル基又はアシル基である。

0022

化学式(化1)におけるx/y,m/n比は、NMRにより測定可能である。この測定は、例えば、Si−CH3 のHに基づくピーク強度積分値とSi−CH2 −のメチレン基のHのピーク強度の積分値からx/y比が求められ、エチレンオキサイドのメチレン基のHとプロピレンオキサイドメチル基のHのそれぞれのピーク強度の積分値からm/n比が求められる。

0023

また前記ポリイソシアネート化合物は、トルエンジイソシアネート(TDI)とジフェニルメタンジイソシアネートMDI)が当量比にて70/30〜90/10の範囲にて混合された混合ジイソシアネート化合物であることが好適である。

0024

上述のポリウレタン原料を使用することにより、通気度が0.05〜1.5cfmの範囲にあり、かつコア層のヒステリシスロスが17%以下のシートクッションパッドを確実に製造することができる。

発明を実施するための最良の形態

0025

本発明のシートクッションパッドを構成するポリウレタンフォームは、ポリオール化合物、ポリイソシアネート成分発泡剤触媒および整泡剤を含有するポリウレタンフォーム原料から成形される軟質ポリウレタンフォームである。

0026

シートクッションパッドのコア層のヒステリシスロスの値はポリマー材料に因るところが大きいため、ポリウレタンフォーム原料を適宜に選択することによりシートクッションパッドのコア層のヒステリシスロスを調整できる。ポリウレタンにおいてはポリオール化合物の構成割合が大きいことから、シートクッションパッドのヒステリシスロスは、ポリオール成分の種類や分子量等を適宜に選択することによりある程度調整可能である。

0027

本発明の軟質ポリウレタンフォームに使用されるポリオール化合物は、得られるシートクッションパッドのヒステリシスロスの値が前記範囲内に入るものであれば、その種類等は特に制限されないが、本発明のポリオール化合物としては、ポリオキシアルキレングリコールが、ヒステリシスロスの値を前記値以下に調整し易く好ましい。

0028

ポリオキシアルキレングリコールとしては、通常、多官能性アルコール系化合物を開始剤に、これにアルキレンオキサイドを付加させたいわゆるポリエーテルポリオールが用いられる。

0029

多官能性アルコール系化合物としては、たとえば、エチレングリコールプロピレングリコールグリセリントリメチロールプロパンペンタエリスリトールソルビトールシュークローストリエタノールアミンジエタノールアミンやこれらに少量のアルキレンオキサイドが付加した化合物を例示できる。

0030

多官能性アルコール系化合物に付加重合するアルキレンオキサイドとしては炭素数2以上のものがあげられ、たとえば、エチレンオキサイド、1,2−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、スチレンオキサイドなどを例示できる。これらアルキレンオキサイドのなかでも、プロピレンオキサイドおよび/またはブチレンオキサイドとエチレンオキサイドを併用したものが、低コストであること、得られるシートクッションパッドの特性が良好であること等から好ましい。特にエチレンオキサイドが開環単位したエチレンオキサイド単位を3〜50重量%、さらには3〜25重量%の付加割合で含んでいるものが好ましい。

0031

また、ポリオキシアルキレングリコールは前記アルキレンオキサイドのランダム重合体ブロック重合体のいずれでもよいが、末端にオキシエチレン単位を含むものがイソシアネート基との反応性が良好であり、好ましい。末端の1級化率(末端エチレンオキサイド単位化率)は、ポリオキシアルキレングリコールのオキシアルキレン単位の3重量%以上含むものが好ましく、5重量%以上含むものがより好ましく、特に好ましくは10〜20重量%である。

0032

このようなポリオキシアルキレンポリオール架橋間分子量水酸基当たりの分子量)は通常1000〜4000程度のものがヒステリシスロスの調整に好ましい。特に、架橋間分子量が1500〜2800のものがヒステリシスロスの調整に好ましい。

0033

また、本発明においては、ポリオール化合物中にポリマー粒子微粒子状にて分散させたポリマーポリオールを使用する。

0034

上記のポリマー粒子としては、たとえば、アクリロニトリル、スチレン、アルキルメタクリレートアルキルアクリレート等のビニルモノマーホモポリマーまたはコポリマー等の付加重合系ポリマーや、ポリエステルポリウレアメラミン樹脂等の縮重合系ポリマー等の粒子があげられる。これらのなかでも、アクリロニトリル、スチレンのホモポリマーまたはコポリマーが好ましい。特にアクリロニトリルのホモポリマーが好ましい。なお、ポリマー粒子としては、アクリロニトリル重合体微粒子の含有系が、シートクッションパッドの成形性が良好であり、好ましい。

0035

ポリオール成分全体における、上記ポリマー粒子の割合は、その割合が多すぎると経済的に不都合が生じるため、40重量%以下、さらには20重量%以下とするのが好ましい。また、シートクッションパッドの硬度耐久性などの物性を有効に向上させるには、ポリオール成分全体における、ポリマー粒子の割合を1重量%以上、さらには2重量%以上存在するのが好ましい。

0036

かかるポリマー粒子のポリオール化合物中への導入方法は特に制限されないが、たとえば、ポリマー粒子が付加重合系ポリマーの場合には、ポリオキシアルキレンポリオール等のポリオール中で、ラジカル重合開始剤の存在下に、スチレン、アクリロニトリル等のビニル系モノマー重合させることにより、ポリオール化合物に安定に分散させることができる。ポリマーポリオール(POP)は三井化学製、旭硝子製等が市販されており、好適に使用可能である。

0037

上記のポリエーテルポリオール、ポリマーポリオールを構成するポリオキシアルキレンポリオールも共に末端の不飽和基濃度は低い方が好ましく、具体的には、末端の不飽和基濃度は0.1meq/g以下であることが好ましい。

0038

ポリイソシアネート化合物としては、シートクッションパッドの製造に通常使用される、イソシアネート基を2個以上有する芳香族系、脂環族系脂肪族系の各種のポリイソシアネート化合物、さらにはこれらポリイソシアネート化合物を変性して得られる変性ポリイソシアネート化合物を使用できる。また、ポリイソシアネート化合物は2種以上を併用してもよい。

0039

ポリイソシアネート化合物の具体例としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(精製ジフェニルメタンジイソシアネート(p−MDI)やクルードMDI(c−MDI)がある)、キシリレンジイソシアネートイソホロンジイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネートがあげられ、その変性物としては、ポリイソシアネート化合物のプレポリマー型変性体、イソシアヌレート型変性体、ウレア型変性体、カルボジイミド型変性体などがあげられる。これらのなかでも、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、クルードMDIが、反応性が高いこと、シートクッションパッドの特性が良好であること、低コストであること等の理由で好ましい。トルエンジイソシアネートは、2,4−置換体と2,6−置換体とがあるが、これらの混合物の使用が好ましく、2,4−置換体/2,6−置換体混合比が90/10〜60/40の混合物の使用が好適である。さらにトルエンジイソシアネート:クルードMDIを70:30〜90:10、特に好ましくは80:20の重量比ブレンドしたものの使用が、コア層のヒステリシスロスが17%以下のフォームが確実に得られ、しかも発泡効率反応硬化性が良好で全体としての生産効率が高く、より好ましい。

0040

発泡剤としては水、HCFC−141b、HFC−134a、HFC−245fa、HFC−365mfc等のハロゲン化炭化水素シクロペンタンn−ペンタン等の低沸点脂肪族ないし脂環式炭化水素液化炭酸ガス等があげられる。これらの発泡剤のなかでも、液化炭酸ガスと水を併用することが好ましく、水を単独で使用することが特に好ましい。発泡剤は、コア密度が50〜65kg/m3 となるように添加される。

0041

ウレタン化触媒としては、トリエチレンジアミン(TEDA、Dabco)、ビス(N,N−ジメチルアミノ−2−エチルエーテル、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル(TOYOCAT−ET;東ソー製)等のアミン系触媒や、酢酸カリウムオクチル酸カリウム等のカルボン酸金属塩ジブチル錫ジラウレート等の有機金属化合物等があげられる。これらのなかでも水発泡系ポリウレタンフォームの製造に適している点でアミン系触媒の使用が好ましい。

0042

本発明のシートクッションパッドの製造において、必要に応じて低分子量の多価活性水素化合物を使用することも好適な態様であり、ヒステリシスロス、通気度、シートクッションパッドの剛性を調整することが容易となる。このような低分子量の多価活性水素化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の多価アルコール類並びにこれらの多価アルコール類を開始剤としてエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを重合させて得られる水酸基価が300〜1000mgKOH/gの化合物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等のアルカノールアミン類等が例示される。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。これらの化合物を使用した市販品の使用も好適であり、例えばKL−210(三井化学社製)、ハードマスター17(第一工業製薬社製)、EL−980(旭硝子社製)等が例示される。

0043

前記ポリオール化合物、ポリイソシアネート成分、発泡剤、触媒および整泡剤を含有してなるポリウレタンフォーム原料における各成分の使用量は、通常、以下の通りであるが、シートクッションパッドの通気度を調整するため、その使用量を適宜に変更できることはいうまでもない。

0044

ポリオール化合物を含むポリオール成分の水酸基の当量とポリイソシアネート成分のイソシアネート基の当量比(イソシアネートインデックスNCO index])は0.85〜1.15(指数表示では85〜115)となる範囲であることが好ましく、略等当量1.0(指数表示では100)であることがより好ましい。発泡剤として水を使用する場合、水の使用量は、通常ポリオール化合物100重量部に対して、0.1〜8重量部、好ましくは2〜4重量部である。触媒の使用量は、通常ポリオール化合物100重量部に対して、10重量部以下、好ましくは0.05〜1.0重量部である。整泡剤の使用量は、通常ポリオール化合物100重量部に対して、0.01〜5重量部(可塑剤等で希釈した整泡剤の場合には有効成分を基準とする)、好ましくは0.1〜2重量部である。

0045

また、ポリウレタンフォーム原料には、前記成分の他に、乳化剤酸化防止剤紫外線吸収剤老化防止剤充填剤難燃剤、可塑剤、着色剤防黴防菌剤等の各種添加剤を、必要応じて添加することもできる。

0046

前記各種成分を含んでなるポリウレタンフォーム原料は、シートクッションパッドが適用される用途に応じて、各種形状に応じた所定の金型内で、シートクッションパッドに成形される。成形方法は、通常の手段を採用できる。たとえば、ポリオール化合物、発泡剤、触媒、整泡剤、架橋剤および必要により添加剤を所定量予備的に混合してポリオール成分とした後、さらにこの混合物であるポリオール成分にポリイソシアネート成分をポリウレタン発泡機または攪拌機等を使用して急速混合して得られたポリウレタンフォーム原料を、金型内に注入し、所定時間後に脱型することにより、シートクッションパッドとしての軟質ポリウレタンフォームが得られる。

0047

シートクッションパッドの通気度の調整は、前記シートクッションパッドの成形時点において調整する方法とシートクッションパッドを成形した後の後処理によって調整する方法があり、一方又は双方を任意に使用可能である。

0048

前者のシートクッションパッドの成形時点において通気度を調整する方法としては、シートクッションパッドを形成する際に、整泡剤として活性の高いシリコーン系整泡剤を用いる方法や、ポリウレタン反応を活性にするアミン触媒錫系触媒等の金属触媒比率を高める方法、また原料であるポリオール化合物であるポリオキシアルキレングリコールの末端の一級化率(末端エチレンオキサイド単位化の割合)を高める方法やこれらの組合せによる方法などが挙げられる。

0049

整泡剤を使用した通気度の調整は、ポリウレタンフォームの気泡セル)径を調整することにより行うことが可能である。セル径を小さくすると通気度を低下させることができる。

0050

活性の高いシリコーン系整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンやその誘導体である公知の整泡剤は限定なく使用可能であるが、前記(化1)にて示される化合物が好適である。活性の高いシリコーン系整泡剤としては市販品の使用が好適であり、具体的には、SF2965,SF2962,SF2904,SF2908,SRX294A,(東レダウコーニングシリコン製)、L−5366,L−5309(日本ユニカー製)、B8680(ゴールドシュミット社製)等が市販されている。これらのなかでSF2965,SF2962、L−5366,L−5309が前記(化1)にて示される化合物であって、かつx/y比、m/n比が好適な範囲に属するものとして例示される。特に表面張力低下能(ポリオール成分に添加前と添加後の表面張力の差)が1(dyne/cm)程度の整泡剤の使用が有効であり、上記のなかでもSF2965,SF2962、B8680、L−5366,L−5309の使用が特に好適である。ただし、単独の整泡剤ではなく、複数の整泡剤を併用して表面張力や表面張力低下能を調整することも可能である。他の整泡剤を併用する場合は、SF2965,SF2962、B8680、L−5366,L−5309から選択される整泡剤は、全整泡剤の10重量%以上を使用することが好ましい。

0051

活性整泡剤を使用せずに、ポリウレタン化反応速度を高める方法によっても通気度は調整可能である。反応速度を高める方法としては、ポリオール化合物として、上記の末端エチレンオキサイド単位化率の高い化合物の使用、高活性触媒の使用、高反応性イソシアネート成分の使用等が好適な手段として例示される。この場合、ポリウレタン反応を活性にするアミン触媒、金属系触媒を、通常使用される添加量にて添加することが好ましい。

0052

またシートクッションパッドの通気度は、成形の際のポリウレタンフォーム表面層として形成される表皮スキン)層の厚さ等により変動する。即ち、スキン層の厚さや性質は、成形時のパック率、成形の際の金型温度やポリウレタンフォーム形成の反応速度等により変動するが、一般的なシートクッションパッドの成形条件であるパック率1.1〜1.3程度、また金型温度50〜70℃では、スキン層の厚さ、性質は大きくは変わらない。一般的に使用されるシートクッションパッドではスキン層の厚さは10mm程度であり、フォームのコア密度は、スキン層を含む全密度の80〜90%、多くは85%程度となる。

0053

また、後者のシートクッションパッドを成形した後の後処理によって通気度を調整する方法としては、通常の通気度、すなわち2.0cfm以上のシートクッションパッドを成形した後、着座面となる表面を炎で炙ることにより空孔をある程度塞いで通気度を低下させたり、被膜形成性樹脂液を塗布したり、他の材質フィルムを貼ったり、またはそのようなフィルムを金型表面部材となるように、もしくはインサート部材となるように装着して、ポリウレタンフォーム原料を注型して一体成形する方法があげられる。

0054

これらの通気度を調整する方法は、1種の手段のみを採用してもよく、複数の手段を採用することもできる。

0055

なお、こうしてシートクッションパッドである所定形状に成形されたポリウレタンフォームが得られるが、シートクッションパッドの裏面には、例えばポリウレタン、ポリプロピレンポリエチレンポリスチレンまたはその発泡体からなる樹脂サポーターPPクロス、粗毛布、不織布等のサポーター(補強材)を、成形時に予め金型にインサートする一体成形法ないしフォーム成形後の接着により積層することもできる。

0056

実際に車両に装着される座席シート等は、本発明のシートクッションパッドに本皮、モケットトリコットジャージ織物等の外層を被覆し、さらに金具を取り付けて車両の組み立てに供される。外層をシートクッションパッドに被覆する際には、シートクッションパッドに面ファスナーの1部材を接着等により取り付けることも好適である。

0057

以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における物性等の評価方法は次の通りである。

0058

〔シートクッションパッドの物理物性
a)25%ILD(IndentationLoad Deflection):シートクッションパッドを直径200mmの加圧板で25%圧縮したときの荷重である(JIS K6400準拠)。この値は、20kgf程度とすることが、座り心地の点で好適である。

0059

b)通気度(cfm):ASTMD−1564に準拠して測定した。即ち、シートクッションパッドの着座面となる、ヒップポイント下のスキン部を含めて縦50mm、横50mm、厚さ25mmの測定サンプルを3箇所から採取して、FLUIDDATA社製の測定器を用いて計測した値である。(DOW法)
c)ヒステリシスロス(%):シートクッションパッドのコア部(スキン層を除いて)から縦100mm、横100mm、厚さ少なくとも30mmの測定サンプルを採取して、JIS K−6400に準拠して測定した。取り除いたスキン層は約10mmである。
d)コア密度(kg/m3):シートクッションパッドのコア部について測定した密度である。
e)ヒョコヒョコ感、腹部への圧迫感:シートクッションを車両に実際に装着し、5人のパネラー乗車して走行し、実車による官能評価を行った。厚さ100mmのサンプルは実型ではないので、実車評価は行わなかった。

0060

〔シートクッションパッドの振動伝達率特性〕JASOB−407に準拠して、50kgの鉄研形加圧板を負荷振幅±2.5mmで強制振動試験を行うことにより得られた振動伝達率曲線から、共振振動数(H z)、共振倍率、振動伝達率(6Hz、10Hz)を計測した。振動特性の計測には、シートクッション振動試験機C−1002DL(伊精機(株)製)を使用した。

0061

〔シートクッションパッドの作製〕シートクッションパッドの製造に使用したポリウレタンフォーム原料は表1にまとめて示した。表1において、整泡剤のx/y比、m/n比は、NMRにより実測した値である。測定は、FT−NMRDPX400S(BURKER社製)を使用し、整泡剤を重クロロホルム2重量%溶液として測定した。x/y,m/nはそれぞれ式
x/y=〔(P3−1.5×P5)/6〕/(P5/2)
m/n=〔(P1−P2−P5)/4〕/(P2/3)
にて求めた。ここに、P1,P2,P3,P5は(化1)における下記のH
P1:−OCH2 −基、−OCH−基のH(3.0〜4.0ppm)
P2:C−CH3 基のH(1.1ppm付近
P3:Si−CH3 基のH(0ppm付近)
P5:X基におけるSi−CH2 −基のH(0.45ppm付近)
の積分値である。

0062

ID=000003HE=210 WI=124 LX=0430 LY=0300
(実施例1〜9および比較例1〜12)実施例1〜9および比較例1〜12シートクッションパッドの製造に使用した配合は表2に示した。表2に記載の成分を同表に記載の重量比率で常法にて配合し、均一に混合した後、所定量を所定形状の金型に注入し、発泡硬化させてシートクッションパッドを得た。

0063

ID=000004HE=205 WI=112 LX=0490 LY=0300
シートクッションパッドは、座部の厚さが100mm(実施例1〜3、比較例1〜4)、125mm(実施例4〜6、比較例5〜8)、65mm(実施例7〜9、比較例9〜12)である3種を作製した。座部の厚さが125mm、65mmのものは、実車用のシートクッションパッドの座部製作金型を使用し、65mmのものについては、底面側に支持部材としてポリプロピレン製ネット日石コンウエドネット(日石合樹製品(株)製)を使用した。125mm品は、支持部材を使用しなかった。また100mm品は、400×400×100mmの試作金型を使用して作製した。

0064

座部厚さが125mmのシートクッションパッドの座部形状は図1に示した。図1(A)は前後方向、即ち人が着座した場合の前後方向の断面形状を示し、図1(B)〜(D)は、図1(A)の(a)〜(c)位置の左右方向の断面を示したものであり、(a)位置が座部であり、厚さが125mmである。

0065

座部厚さ65mmのシートクッションパッドの座部形状は図2に示した。図1と同様に、図2(A)は前後方向、即ち人が着座した場合の前後方向の断面形状を示し、図2(B)〜(D)は、図2(A)の(a)〜(c)位置の左右方向の断面を示したものであり、(a)位置が座部であり、厚さが65mmである。

0066

ILD測定位置は、125mm、65mmのシートクッションパッドにおいては、座部であり、図1図2に示されている。100mm品に付いては、中央部である。また通気度を測定したヒップポイント下位置は、このILD測定位置近傍である。

0067

得られたシートクッションパッドの物理特性および振動伝達率特性の測定結果を表3(厚さ100mm),表4(厚さ125mm),表5(厚さ65mm)に示した。

0068

0069

一方、表3の比較例1、4、表4の比較例5、8、並びに表6の比較例9、12では、通気度が1.5cfmを超えて大きいため共振倍率が高く、また、表3の比較例2、3、表4の比較例6、7、並びに表5の比較例10、11では、コア層のヒステリシスロスが17%を超えて大きいため共振振動数が大きく、同じ座部厚みのシートクッションパッドにおいて本発明と比較すると6Hz近傍での振動伝達率も大きい。その結果、実際のシートクッションパッドとしたときのヒョコヒョコ感と腹部の圧迫感の双方を満足することができなかった。

0070

(実施例10〜27、比較例13〜22)実施例10〜27、比較例13〜22のシートクッションパッドの製造に使用した原料配合は表6、表7に示した。

0071

0072

発明の効果

0073

本発明によれば、2〜4Hzでの共振倍率を低下させながら、しかも6Hz付近での振動伝達率を従来と同等またはそれ以下に低下した、高い減衰性を有するシートクッションパッドを提供することができる。また同時に車両走行時のヒョコヒョコ感、腹部への圧迫感もなくすことができた。

図面の簡単な説明

0074

図1座部の厚さが125mmのシートクッションの例の断面図
図2座部の厚さが65mmのシートクッションの例の断面図

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