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課題
解決手段
概要
背景
概要
個人の特性に合わせて画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる注意喚起装置、それを備えた画像表示装置および注意喚起処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
画像入力部21は画面上に表示される画像を入力する。注意分布作成部22は入力された画像において各領域の特徴を抽出し、注意分布を誘目テーブルTBに基づいて作成する。不注意領域解析部23は注意分布から不注意領域を抽出して解析し、その不注意領域について注意を喚起すべきか否かを判定する。注意喚起部24は注意を喚起すべきと判定された不注意領域について注意を喚起する。
目的
本発明の目的は、画面上に表示される画像中の見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる注意喚起装置、それを備えた画像表示装置および注意喚起処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
本発明の他の目的は、個人の特性に合わせて画面上に表示される画像中の見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる注意喚起装置、それを備えた画像表示装置および注意喚起処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
効果
実績
- 技術文献被引用数
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この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
画面上に表示される画像を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された画像の各領域の特徴を抽出し、抽出された特徴に基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により注意誘引力が低いと判定された領域について注意を喚起する注意喚起手段とを備えたことを特徴とする注意喚起装置。
請求項2
画像の特徴と注意誘引力との関係を示すテーブルを記憶する記憶手段をさらに備え、前記判定手段は、前記記憶手段に記憶された前記テーブルに基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の注意喚起装置。
請求項3
請求項4
前記更新手段は、画面上に表示される画像の領域の選択操作に基づいて前記記憶手段に記憶される前記テーブルを更新することを特徴とする請求項3記載の注意喚起装置。
請求項5
前記更新手段は、画面上に表示される画像における視線の位置に基づいて前記記憶手段に記憶される前記テーブルを更新することを特徴とする請求項3記載の注意喚起装置。
請求項6
請求項7
前記判定手段により注意誘引力が低いと判定された領域内の視覚情報に基づいて注意を喚起すべきか否かを決定する決定手段をさらに備え、前記注意喚起手段は、前記決定手段により注意を喚起すべきと決定された領域について注意を喚起することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の注意喚起装置。
請求項8
請求項9
表示すべき画像を入力する画像入力手段と、前記画像入力手段により入力された画像を画面上に表示する画像表示手段と、前記画像表示手段により画面上に表示される画像のうち注意誘引力の低い領域について注意を喚起する請求項1〜8のいずれかに記載の注意喚起装置とを備えたことを特徴とする画像表示装置。
請求項10
演算処理装置が読み込み可能な注意喚起処理プログラムを記録した記録媒体であって、前記注意喚起処理プログラムは、画面上に表示される画像を入力する処理と、前記入力された画像の各領域の特徴を抽出し、抽出された特徴に基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かを判定する処理と、注意誘引力が低いと判定された領域について注意を喚起する処理とを、前記演算処理装置に実行させることを特徴とする注意喚起処理プログラムを記録した記録媒体。
請求項11
前記注意喚起処理プログラムは、画像の特徴と注意誘引力との関係を示すテーブルを記憶する処理を前記演算処理装置にさらに実行させ、前記判定する処理は、前記テーブルに基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かを判定することを特徴とする請求項10記載の注意喚起処理プログラムを記録した記録媒体。
技術分野
背景技術
0002
インターネットに接続されるパーソナルコンピュータにおいては、インターネットからダウンロードされたホームページ等のHTML(Hyper Text Markup Language) 画像をモニタの画面上に表示することができる。また、デジタルテレビにおいては、画面上に番組メニューを表示することができる。このようなHTML画像や番組メニューの画像には、種々の情報が含まれる。
発明が解決しようとする課題
0004
従来のパーソナルコンピュータやデジタルテレビは、見えにくい情報や目立たない情報などの見落としやすい視覚情報について使用者に注意を喚起する機能を有さない。特に、各個人によって見落としやすい視覚情報が異なることから、各個人の特性に合わせて見落としやすい視覚情報について注意を喚起することは困難である。そのため、画面上に表示される画像の中に含まれる重要な視覚情報を見落とす場合がある。
0005
本発明の目的は、画面上に表示される画像中の見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる注意喚起装置、それを備えた画像表示装置および注意喚起処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
0006
本発明の他の目的は、個人の特性に合わせて画面上に表示される画像中の見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる注意喚起装置、それを備えた画像表示装置および注意喚起処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
0007
第1の発明に係る注意喚起装置は、画面上に表示される画像を入力する入力手段と、入力手段により入力された画像の各領域の特徴を抽出し、抽出された特徴に基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かを判定する判定手段と、判定手段により注意誘引力が低いと判定された領域について注意を喚起する注意喚起手段とを備えたものである。ここで、注意誘引力とは、人間の注意を引き付ける力を意味する。
0008
本発明に係る注意喚起装置においては、画面上に表示される画像が入力され、入力された画像の各領域の特徴が抽出され、抽出された特徴に基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かが判定される。そして、注意誘引力が低いと判定された領域について注意が喚起される。
0009
したがって、画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる。
0010
画像の特徴と注意誘引力との関係を示すテーブルを記憶する記憶手段をさらに備えてもよい。この場合、予め画像の特徴と注意誘引力との関係を示すテーブルが記憶される。画面上に表示される画像が入力され、入力された画像の各領域の特徴が抽出され、テーブルに基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かが判定される。そして、注意誘引力が低いと判定された領域について注意が喚起される。
0011
したがって、画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる。また、各個人によって記憶手段に記憶されるテーブルの画像の特徴と注意誘引力との関係を変更することにより、各個人の特性に合わせて画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる。
0012
画面上に表示される画像に関する使用者の行為に基づいて記憶手段に記憶されるテーブルを更新する更新手段をさらに備えてもよい。この場合、使用者の行為に基づいてテーブルが更新されるので、学習によりテーブルの内容が各個人の特性に近づく。したがって、各個人の特性に合わせて画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報を正確に判定することができる。
0013
更新手段は、画面上に表示される画像の領域の選択操作に基づいて記憶手段に記憶されるテーブルを更新してもよい。この場合、画面上に表示される画像のうち選択された画像の領域の特徴に基づいてテーブルが更新される。したがって、テーブルの内容を各個人の特性により近づけることができる。
0014
更新手段は、画面上に表示される画像における視線の位置に基づいて記憶手段に記憶されるテーブルを更新してもよい。この場合、画面上に表示される画像のうち視線の位置する領域の特徴に基づいてテーブルが更新される。したがって、テーブルの内容を各個人の特性により近づけることができる。
0015
記憶手段に記憶されるテーブルは、少なくとも1つの画像特徴項目とその画像特徴項目についての注意誘引力を示す画像特徴データとを含んでもよい。この場合、画像の各領域から抽出された特徴に対応する画像特徴データを参照することにより各領域の注意誘引力が低いか否かを判定することができる。
0016
判定手段により注意誘引力が低いと判定された領域内の視覚情報に基づいて注意を喚起すべきか否かを決定する決定手段をさらに備え、注意喚起手段は、決定手段により注意を喚起すべきと決定された領域について注意を喚起してもよい。この場合、注意誘引力が低いと判定された領域のうち所定の視覚情報を含む領域について注意を喚起することができる。
0017
注意喚起手段は、画面上に表示された画像のうち判定手段により注意誘引力が低いと判定された領域を強調表示または再表示してもよい。これにより、注意誘引力が低いと判定された領域について注意が喚起される。
0018
第2の発明に係る画像表示装置は、表示すべき画像を入力する画像入力手段と、画像入力手段により入力された画像を画面上に表示する画像表示手段と、画像表示手段により画面上に表示される画像のうち注意誘引力の低い領域について注意を喚起する第1の発明に係る注意喚起装置とを備えたものである。
0019
本発明に係る画像表示装置においては、表示すべき画像が入力され、入力された画像が画面上に表示される。そして、画面上に表示される画像において注意誘引力の低い領域について注意が喚起される。
0020
したがって、画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる。
0021
また、注意喚起装置が画像の特徴と注意誘引力との関係を示すテーブルを記憶する記憶手段をさらに備える場合、各個人によって注意喚起装置の記憶手段に記憶されるテーブルの画像の特徴と注意誘引力との関係を変更することにより、各個人の特性に合わせて画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる。
0022
第3の発明に係る注意喚起処理プログラムを記録した記録媒体は、演算処理装置が読み込み可能な注意喚起処理プログラムを記録した記録媒体であって、画面上に表示される画像を入力する処理と、入力された画像の各領域の特徴を抽出し、抽出された特徴に基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かを判定する処理と、注意誘引力が低いと判定された領域について注意を喚起する処理とを、演算処理装置に実行させるものである。
0023
本発明に係る注意喚起処理プログラムによれば、画面上に表示される画像が入力され、入力された画像の各領域の特徴が抽出され、抽出された特徴に基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かが判定される。そして、注意誘引力が低いと判定された領域について注意が喚起される。
0024
したがって、画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる。
0025
注意喚起処理プログラムは、画像の特徴と注意誘引力との関係を示すテーブルを記憶する処理を演算処理装置にさらに実行させ、判定する処理は、テーブルに基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かを判定してもよい。
0026
この場合、予め画像の特徴と注意誘引力との関係を示すテーブルが記憶される。画面上に表示される画像が入力され、入力された画像の各領域の特徴が抽出され、テーブルに基づいて各領域の注意誘引力が低いか否かが判定される。そして、注意誘引力が低いと判定された領域について注意が喚起される。
0027
したがって、画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる。また、各個人によって記憶手段に記憶されるテーブルの画像の特徴と注意誘引力との関係を変更することにより、各個人の特性に合わせて画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる。
発明を実施するための最良の形態
0029
図1において、画像表示装置は、画像処理回路1、画像表示部2、操作部3、音声出力装置4および注意喚起装置10を含む。また、図1の画像表示装置には、必要に応じて視線方向分析装置11を接続することができる。図1の画像表示装置は、パーソナルコンピュータ、デジタルテレビ等に適用される。
0030
画像処理回路1は、インターネットからダウンロードされたホームページ等のHTML画像や受信されたデジタルテレビの番組メニューの画像等に所定の処理を行い、表示すべき画像を画像表示部2に与える。画像表示部2は、液晶表示装置、CRT(陰極線管)等の表示装置を含み、画像処理回路1から与えられる画像を画面上に表示する。
0031
操作部3は、キーボード、マウス、リモートコントローラ等の入力装置からなり、画像表示部2の画面上に表示される画像を操作するために用いられる。注意喚起装置10は、後述する注意喚起処理により画像表示部2の画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について使用者に注意を喚起する。注意喚起装置10の詳細な構成および動作は後述する。
0032
音声出力装置4は、スピーカ等からなり、注意喚起装置10からの指令に従って使用者に注意を喚起するための音声を出力する。視線方向分析装置11は、ユーザの視線の方向を分析し、画像表示部2の画面上に表示される画像において視線が存在する位置を視線情報として注意喚起装置10に与える。
0033
本実施例では、画像処理回路1が画像入力手段に相当し、画像表示部2が画像表示手段に相当する。
0034
図2は図1の注意喚起装置10の構成を示すブロック図である。図2に示すように、注意喚起装置10は、画像入力部21、注意分布作成部22、不注意領域解析部23、注意喚起部24、誘目テーブル作成部25および誘目テーブルTBを含む。
0035
画像入力部21は、図1の画像表示部2の画面上に表示される画像を画像処理回路1から入力する。注意分布作成部22は、画像入力部21により入力された画像において注意分布を後述する誘目テーブルTBを参照して作成する。
0036
この注意分布は、画面上に表示される画像を注意誘引力の高い領域(以下、注意領域と呼ぶ)と注意誘引力の低い領域(以下、不注意領域と呼ぶ)とに区分したものである。ここで、注意誘引力とは、使用者の注意を引き付ける力を表す。
0037
不注意領域解析部23は、注意分布作成部22により作成された注意分布から不注意領域を抽出して解析し、その不注意領域について注意を喚起すべきか否かを判定する。
0038
誘目テーブル作成部25は、誘目テーブルTBを作成するとともに、図1の操作部3による画面上での画像の操作および視線方向分析装置11からの視線情報に基づいて誘目テーブルTBを更新する。誘目テーブルTBは、画像の特徴と注意誘引力との関係を示すものである。誘目テーブルTBの更新を学習と称する。
0039
注意喚起部24は、不注意領域解析部23により注意を喚起すべきと判定された不注意領域について後述する方法で使用者に注意を喚起する。
0040
本実施例では、画像入力部21が入力手段に相当し、注意分布作成部22が判定手段に相当し、注意喚起部24が注意喚起手段に相当し、誘目テーブルTBがテーブルに相当する。また、誘目テーブル作成部25が更新手段に相当し、不注意領域解析部23が決定手段に相当する。
0041
図3は注意喚起装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。注意喚起装置10は、CPU(中央演算処理装置)100、ROM(リードオンリメモリ)101、RAM(ランダムアクセスメモリ)102および外部記憶装置103により構成される。
0042
ROM101には、誘目テーブル作成処理、注意分布作成処理、不注意領域判定処理および注意喚起表示処理を含む注意喚起処理を行う注意喚起処理プログラムが格納される。外部記憶装置103は、ハードディスク装置、フロッピィディスク装置、CD−ROM等の記録媒体からなり、各種データを記憶する。
0043
CPU100は、ROM101に格納された注意喚起処理プログラムをRAM102上で実行する。それにより、図2の画像入力部21、注意分布作成部22、不注意領域解析部23、注意喚起部24および誘目テーブル作成部25の機能が実現される。誘目テーブルTBは、外部記憶装置103に記憶される。本実施例では、外部記憶装置103が記憶手段に相当する。
0044
なお、注意喚起処理プログラムを外部記憶装置103に格納し、CPU100が外部記憶装置103に格納された注意喚起処理プログラムをRAM102上で実行してもよい。また、通信回線等の通信媒体を介して受信した注意喚起処理プログラムをRAM102上で実行してもよい。この場合には、通信媒体が記録媒体となる。
0046
図4に示すように、誘目テーブルTBは複数の画像特徴項目および画像特徴データを含む。本実施例では、誘目テーブルTBは、画像特徴項目として「色」、「明るさ」、「コントラスト」、「空間周波数」および「動き」を含む。また、誘目テーブルTBには、各画像特徴項目に対応して画像特徴データが格納される。
0047
例えば、「色」に対応する画像特徴データでは、色の種類ごとに使用者の注意誘引力が数値で表される。「明るさ」に対応する画像特徴データでは、明るさの程度ごとに使用者の注意誘引力が数値で表される。「コントラスト」に対応する画像特徴データでは、コントラストの程度ごとに使用者の注意誘引力が数値で表される。「空間周波数」に対応する画像特徴データでは、空間周波数の高さごとに使用者の注意誘引力が数値で表される。「動き」に対応する画像特徴データでは、画像の動きの速さごとに使用者の注意誘引力が数値で表される。
0049
まず、図2の画像入力部21は、図1の画像処理回路1から画像を入力する(ステップS1)。次に、注意分布作成部22は、画像入力部21により入力された画像の注意分布を誘目テーブルTBに基づいて作成する(ステップS2)。
0050
次いで、不注意領域解析部23は、注意分布作成部22により作成された注意分布のうち不注意領域を抽出して解析し、注意を喚起すべきか否かを判定する(ステップS3)。
0051
不注意領域について注意を喚起すべきと判定された場合には(ステップS4)、注意喚起部24がその不注意領域について注意を喚起し(ステップS5)、ステップS1に戻る。
0052
不注意領域について注意を喚起すべきと判定されなかった場合には(ステップS4)、注意喚起部24がその不注意領域について注意を喚起せずにステップS1に戻る。
0054
まず、誘目テーブル作成部25は、複数の画像特徴項目を有する誘目テーブルTBを作成する(ステップS11)。本実施例では、図4に示したように、誘目テーブルTBは、画像特徴項目として「色」、「明るさ」、「コントラスト」、「空間周波数」および「動き」を有する。この時点では、画像特徴データとしては既定値(初期値)が格納される。
0055
次に、誘目テーブル作成部25は、図1の操作部3により所定時間(例えば2〜3秒間)内に画面上の画像の領域の選択操作が実行されたか否かを判定する(ステップS12)。所定時間内に画像の領域の選択操作が実行された場合には、誘目テーブル作成部25は選択された画像の領域が有する特徴を抽出する(ステップS13)。本実施例では、選択された画像の領域について色の種類、明るさの程度、コントラストの程度、空間周波数の高さおよび動きの速度が特徴として抽出される。
0056
さらに、誘目テーブル作成部25は、抽出された特徴に基づいて誘目テーブルTBを更新する(ステップS14)。例えば、色の種類が赤、明るさの程度が最大、コントラストの程度が中間、空間周波数の高さが最高、画像の動きの速度が最高である場合には、誘目テーブルTBの「色」に対応する画像特徴データの「赤」の数値、「明るさ」に対応する画像特徴データの「明」の数値、「コントラスト」に対応する画像特徴データの「中」の数値、「空間周波数」に対応する画像特徴データの「高」の数値、および「動き」に対応する画像特徴データの「速」の数値にそれぞれ所定値(例えば1)を加算する。
0057
このようにして、画面上に表示された画像における使用者による領域の選択操作に基づいて誘目テーブルTBの内容が学習により更新される。
0059
まず、誘目テーブル作成部25は、複数の画像特徴項目を有する誘目テーブルTBを作成する(ステップS21)。本実施例では、図4に示したように、誘目テーブルTBは、画像特徴項目として「色」、「明るさ」、「コントラスト」、「空間周波数」および「動き」を有する。この時点では、画像特徴データとしては既定値(初期値)が格納される。
0060
次に、誘目テーブル作成部25は、図1の視線方向分析装置11から視線情報を入力する(ステップS22)。さらに、誘目テーブル作成部25は、視線方向分析装置11から入力された視線情報に基づいて画面上に表示された画像において使用者の視線が存在する画像の領域および眼球停留時間を求める(ステップS23)。そして、誘目テーブル作成部25は、眼球停留時間が所定時間(例えば2秒間)以上か否かを判定する(ステップS24)。
0061
眼球停留時間が所定時間以上の場合には、誘目テーブル作成部25は、使用者の視線の存在する画像の領域が有する特徴を抽出する(ステップS25)。本実施例では、選択された画像の領域について色の種類、明るさの程度、コントラストの程度、空間周波数の高さおよび動きの速度が特徴として抽出される。
0063
眼球停留時間が所定時間よりも短い場合には、誘目テーブル作成部25は誘目テーブルTBを更新せずにステップS22に戻る。
0064
このようにして、画面上に表示される画像における使用者の視線の位置および眼球停留時間に基づいて誘目テーブルTBの内容が学習により更新される。
0066
まず、注意分布作成部22は、画像入力部21により入力された画像の各領域の特徴を抽出する(ステップS31)。本実施例では、各領域の画像の特徴として、色の種類、明るさの程度、コントラストの程度、空間周波数の高さおよび動きの速度が抽出される。
0067
次に、注意分布作成部22は、誘目テーブルTBを参照して各領域の誘目度を算出する(ステップS32)。ここで、誘目度とは、使用者の注意を引き付ける強さを表す。例えば、当該領域の色の種類が「緑」であり、明るさの程度が「中」であり、コントラストの程度が「高」であり、空間周波数の高さが「高」であり、動きの速度が「速」である場合には、誘目テーブルTBの画像特徴データの該当する項目の数値の合計を算出し、算出値を誘目度とする。図4の例では、誘目度は17となる。
0068
そして、注意分布作成部22は、各領域ごとに算出された誘目度に基づいて各領域が注意領域であるか不注意領域であるかを判定する(ステップS33)。本実施例では、各領域の誘目度が所定値以上の場合に、当該領域を注意領域と判定し、各領域の誘目度が所定値よりも小さい場合に、当該領域を不注意領域と判定する。
0069
このようにして、画面上に表示される画像の各領域が注意領域であるか不注意領域であるかを示す注意分布が作成される。
0071
不注意領域解析部23は、注意分布作成部22により作成された注意分布に基づいて不注意領域の画像を抽出する(ステップS41)。そして、不注意領域解析部23は、抽出した不注意領域の画像に文字または図形が存在するか否かを判別する(ステップS42)。
0072
不注意領域の画像に文字または図形が存在する場合には、不注意領域解析部23は、当該領域について注意を喚起すべきと判定する(ステップS43)。一方、不注意領域の画像に文字および図形が存在しない場合には、不注意領域解析部23は、当該領域について注意を喚起しないと判定する(ステップS44)。
0073
このようにして、注意分布から抽出された不注意領域のうち視覚情報を含む領域のみについて注意を喚起すべきと判定することができる。
0075
まず、注意喚起部24は、不注意領域解析部23により注意を喚起すべきと判定された不注意領域の画像を入力する(ステップS51)。そして、注意喚起部24は、入力された不注意領域の画像に強調処理を行う(ステップS52)。強調処理としては、反転表示、点滅表示、色の変更、文字の拡大等がある。その後、注意喚起部24は、強調処理された画像を図1の画像処理回路1に出力する(ステップS53)。
0076
それにより、図1の画像表示部2の画面上に表示される画像において視覚情報を含む不注意領域について強調表示が行われる。
0078
まず、注意喚起部24は、不注意領域解析部23により注意を喚起すべきと判定された不注意領域の画像を入力する(ステップS61)。そして、注意喚起部24は、入力された不注意領域の画像を再表示するように図1の画像処理回路1に指示する(ステップS62)。
0079
それにより、図1の画像表示部2の画面上に表示される画像において視覚情報を含む不注意領域の画像が再表示される。
0081
上記のように、本実施例の注意喚起装置10によれば、画像表示部2の画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる。
0082
また、各個人によって誘目テーブルTBの内容を学習により更新することにより、各個人の特性に合わせて画面上に表示される画像のうち見落としやすい視覚情報について注意を喚起することができる。
図面の簡単な説明
0083
図1本発明の一実施例における注意喚起装置を備えた画像表示装置の構成を示すブロック図である。
図2図1の注意喚起装置の構成を示すブロック図である。
図3注意喚起装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図2の誘目テーブルの一例を示す模式図である。
図5図2の注意喚起装置の注意喚起処理を示すフローチャートである。
図6図2の誘目テーブル作成部の誘目テーブル作成処理の第1の例を示すフローチャートである。
図7図2の誘目テーブル作成部の誘目テーブル作成処理の第2の例を示すフローチャートである。
図8図2の注意分布作成部の注意分布作成処理を示すフローチャートである。
図9図2の不注意領域解析部の不注意領域判定処理を示すフローチャートである。
図10図2の注意喚起部の注意喚起表示処理の第1の例を示すフローチャートである。
図11図2の注意喚起部の注意喚起表示処理の第2の例を示すフローチャートである。
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0084
1画像処理回路
2画像表示部
3 操作部
4音声出力装置
10注意喚起装置
11視線方向分析装置
21画像入力部
22注意分布作成部
23不注意領域解析部
24注意喚起部
25 誘目テーブル作成部
TB 誘目テーブル
100 CPU
101 ROM
102 RAM
103 外部記憶装置
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