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技術 レトルト用積層シーラントフィルム

出願人 大倉工業株式会社
発明者 樋笠慎一白井雅文妹尾恭憲
出願日 1999年11月9日 (20年11ヶ月経過) 出願番号 1999-317599
公開日 2001年5月15日 (19年5ヶ月経過) 公開番号 2001-129946
状態 特許登録済
技術分野 包装体 積層体(2) 高分子組成物
主要キーワード 水平落下 ポリプロピレン系エラストマー ハード成分 ソフト成分 密閉型混合機 類似商品 エチレン系エラストマー 表面処理効果
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年5月15日)のものです。
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課題

低温での耐衝撃性耐ブロッキング性やの改善されたレトルト用フィルムを得るために、ヒートシール層に使用される積層シーラントフィルムを提供することを目的とする。

解決手段

概要

背景

レトルト用包装袋に用いられるフィルムは、レトルト処理に耐え得る耐熱性を有していることが必要である。特に、レトルト処理時にヒートシール部より破袋を生ぜず、しかも、ヒートシール面同士が熱融着を生じさせないことが必要である。そこで、レトルト用フィルムのヒートシール面の層には、融点の高いポリエチレン系樹脂ポリプロピレン系樹脂が使用されてきた。特に、高温処理されるハイレトルト用フィルムのヒートシール面の層には、ポリプロピレン系樹脂が使用されてきた。

しかし、ヒートシール面の層に用いる樹脂が、ポリプロピレンホモポリマーの場合は勿論、一般フィルム用のエチレン−プロピレン共重合体の場合でも、エチレン含有量の少ないエチレン−プロピレン共重合体では、低温ヒートシール性が劣り、高速で良好なるヒートシールを得ることは困難であった。そこで、プロピレンに共重合させるエチレン等のα−オレフィン含有量を多くしたり、ゴム成分を添加させたりする方法が採られてきた。しかし、一般の包装用袋に求められる低温ヒートシール性は改善されるが、レトルト用の包装袋に求められるヒートシール性の改善、例えば、レトルト処理時に破袋を生じさせることのないヒートシール性と、レトルト処理後耐衝撃強度の向上等は期待する程には得られなかった。

そこで、これらの問題点を解決するために、特開平9−150491号では、「ポリプロピレン系エラストマー100重量部に対しポリプロピレン系樹脂0〜150重量部からなる芯層と、芯層の少なくとも片面に積層され、かつポリプロピレン系樹脂30〜70重量部とポリプロピレン系エラストマー70〜30重量部との混合物からなるヒートシール層とで構成される。」の手段が講じられている。しかし、該方法で得られたレトルト用フィルムで製袋されたレトルト用包装袋は、室温に放置していると該袋内面ブロッキングを生じ、商品充填作業が困難であった。又、ブロッキングを防止すべくヒートシール層のプロピレン系エラストマー添加量を少なくすると、低温でのヒートシール性や低温での衝撃強度が劣ってしまい、低温輸送時等に色々問題を生じていた。

尚、レトルト処理された商品は、常温で保存・流通されるのが一般的である。しかし、レトルト処理されていない一般の類似商品一緒に保存・流通されることが多いので、レトルト処理させた商品も低温で保存・流通されることがある。そこで、レトルト処理された包装体も、低温で保存・流通された際に破袋やピンホール等を発生させないことが必要である。即ち、レトルト用フィルムは、低温での耐衝撃性が必要である。

概要

低温での耐衝撃性や耐ブロッキング性やの改善されたレトルト用フィルムを得るために、ヒートシール層に使用される積層シーラントフィルムを提供することを目的とする。

ヒートシール面となる層に、プロピレン系エラストマーとエチレン系エラストマーを添加させたポリプロピレン系樹脂組成物を用いる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

ヒートシール面の層が、ポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%とプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更に、エチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物からなることを特徴とするレトルト積層シーラントフィルム

請求項2

ヒートシール面の層が、ポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%とプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更に、エチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物からなり、芯層が、ポリプロピレン系樹脂0乃至60重量%とプロピレン系エラストマー40乃至100重量%の樹脂組成物からなり、ヒートシール面と反対側の面の層が、ポリプロピレン系樹脂からなることを特徴とするレトルト用積層シーラントフィルム。

請求項3

ポリプロピレン系樹脂が、エチレンプロピレン系ブロック共重合体からなることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載されたレトルト用積層シーラントフィルム。

技術分野

0001

本発明は、食品等のレトルト用包装袋に用いられるレトルト用フィルムヒートシール層として使用される積層シーラントフィルムに関するものである。特に、ハイレトルトと称される120乃至130℃の高温処理にも耐え得るレトルト用フィルムに使用される積層シーラントフィルムに関するものである。

背景技術

0002

レトルト用包装袋に用いられるフィルムは、レトルト処理に耐え得る耐熱性を有していることが必要である。特に、レトルト処理時にヒートシール部より破袋を生ぜず、しかも、ヒートシール面同士が熱融着を生じさせないことが必要である。そこで、レトルト用フィルムのヒートシール面の層には、融点の高いポリエチレン系樹脂ポリプロピレン系樹脂が使用されてきた。特に、高温処理されるハイレトルト用フィルムのヒートシール面の層には、ポリプロピレン系樹脂が使用されてきた。

0003

しかし、ヒートシール面の層に用いる樹脂が、ポリプロピレンホモポリマーの場合は勿論、一般フィルム用のエチレン−プロピレン共重合体の場合でも、エチレン含有量の少ないエチレン−プロピレン共重合体では、低温ヒートシール性が劣り、高速で良好なるヒートシールを得ることは困難であった。そこで、プロピレンに共重合させるエチレン等のα−オレフィン含有量を多くしたり、ゴム成分を添加させたりする方法が採られてきた。しかし、一般の包装用袋に求められる低温ヒートシール性は改善されるが、レトルト用の包装袋に求められるヒートシール性の改善、例えば、レトルト処理時に破袋を生じさせることのないヒートシール性と、レトルト処理後耐衝撃強度の向上等は期待する程には得られなかった。

0004

そこで、これらの問題点を解決するために、特開平9−150491号では、「ポリプロピレン系エラストマー100重量部に対しポリプロピレン系樹脂0〜150重量部からなる芯層と、芯層の少なくとも片面に積層され、かつポリプロピレン系樹脂30〜70重量部とポリプロピレン系エラストマー70〜30重量部との混合物からなるヒートシール層とで構成される。」の手段が講じられている。しかし、該方法で得られたレトルト用フィルムで製袋されたレトルト用包装袋は、室温に放置していると該袋内面ブロッキングを生じ、商品充填作業が困難であった。又、ブロッキングを防止すべくヒートシール層のプロピレン系エラストマー添加量を少なくすると、低温でのヒートシール性や低温での衝撃強度が劣ってしまい、低温輸送時等に色々問題を生じていた。

0005

尚、レトルト処理された商品は、常温で保存・流通されるのが一般的である。しかし、レトルト処理されていない一般の類似商品一緒に保存・流通されることが多いので、レトルト処理させた商品も低温で保存・流通されることがある。そこで、レトルト処理された包装体も、低温で保存・流通された際に破袋やピンホール等を発生させないことが必要である。即ち、レトルト用フィルムは、低温での耐衝撃性が必要である。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、耐熱性や低温ヒートシールは勿論、低温での耐衝撃性や耐ブロッキング性の改善されたレトルト用包装袋に使用されるレトルト用フィルムを提供しようとするものである。更に具体的には、上記特性を有するレトルト用フィルムを得るために、ヒートシール層に使用される積層シーラントフィルムを提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、ヒートシール面となる層に、プロピレン系エラストマーとエチレン系エラストマーを添加させたポリプロピレン系樹脂組成物を用いることによりこれらの課題を解決した。即ち、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面の層が、ポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%とプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更に、エチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物からなるようにした。好ましい具体的なフィルム構成は、ヒートシール面の層が、ポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%とプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更に、エチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物からなり、芯層が、ポリプロピレン系樹脂0乃至60重量%とプロピレン系エラストマー40乃至100重量%の樹脂組成物からなり、ヒートシール面と反対側の面の層が、ポリプロピレン系樹脂からなる。更に好ましくは、上記ポリプロピレン系樹脂が、エチレン−プロピレン系ブロック共重合体からなる。

0008

本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面の層が、ポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%とプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更に、エチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物からなるようにする。

0009

まず、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムに用いられるポリプロピレン系樹脂としては、エチレン−プロピレン共重合体や、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等の共重合体が使用される。しかし、ポリプロピレンホモポリマーは、低温ヒートシール性や耐衝撃性に劣るので好ましくない。ポリプロピレン系共重合体の中でも、特に、エチレン−プロピレン系ブロック共重合体は耐衝撃強度が良好で耐熱性に優れているので好ましい。例えば、エチレン含有量が3乃至10モル%のエチレン−プロピレンブロック共重合体等を挙げることが出来る。尚、該エチレン−プロピレン系ブロック共重合体のメルトフローインデックスとしては、0.5乃至3.0g/10分が好適である。

0010

又、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムに用いられるプロピレン系エラストマーとしては、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなるハードセグメントと、エチレン/プロピレンゴム等のゴム成分からなるソフトセグメントからなるものが用いられる。そして、これらプロピレン系エラストマーは、ハード成分ソフト成分とを密閉型混合機押出機を用いて溶融混練させることにより得ることが出来る。また、最近では、ハード成分とソフト成分とを一つの重合プロセスで生成させる方法によっても得ることが出来る。

0011

例えば、前者の方法によって得られたプロピレン系エラストマーとしては、宇部興産(株)で製造されている商品名「CAP」が、後者の方法によって得られたプロピレン系エラストマーとしては、トクヤマ(株)で製造されている商品名「P.E.R」や、モンテル社で製造されている商品名「キャタロイ」等が挙げられる。尚、本発明においては、これらどちらの方法によって得られたプロピレン系エラストマーでも使用することが出来る。

0012

更に、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムに用いられるエチレン系エラストマーとしては、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1ペンテン−1ヘキセン−1等が挙げられるが、特に、ブテン−1との共重合体が好ましい。そして、本発明に用いられるエチレン系エラストマーとしては、密度が、0.85〜0.91g/cm3、好ましくは、0.88〜0.90g/cm3のものである。エチレン系エラストマーの密度がこの範囲よりも高くなると、低温ヒートシール性や低温での耐衝撃性の改良が十分でなく、密度がこの範囲よりも低くなると、耐熱性や耐ブロッキング性が低下する場合がある。

0013

尚、本発明に用いられるエチレン系エラストマーは、一般のフィルム用ポリエチレン系樹脂として使用されているエチレン−αオレフィン共重合体よりもα−オレフィンの共重合割合が多く、エチレン含有量が60〜90モル%の範囲内で、α−オレフィンの含有量が10〜40モル%の範囲内のものである。この様なエチレン系エラストマーとしては、三井化学(株)で製造されている商品名「タフマー」等を挙げることができる。

0014

そして、本発明は、上記ポリプロピレン系樹脂が65乃至90重量%、上記プロピレン系エラストマーが7乃至25重量%、そして、上記エチレン系エラストマーが3乃至10重量%の樹脂組成物からなる層が、積層シーラントフィルムのヒートシール面に位置するように積層されている。ポリプロピレン系樹脂の含有量が65重量%に満たないと、耐熱性が低下し、レトルト処理時にヒートシール部より破袋を生じたり、ヒートシール面同士が熱融着を生じたりし易くなる。又、90重量%を越えると、低温ヒートシール性が低下し、高速製袋や高速包装が困難になるばかりか、低温での耐衝撃性が低下する。又、プロピレン系エラストマーが7重量%に満たないと、低温ヒートシール性や低温での耐衝撃性の改善がなされず、25重量%を越えると、耐熱性が低下してヒートシール面同士が熱融着を生じ易くなる。更に、エチレン系エラストマーが3重量%に満たないと、低温での耐衝撃性を改善させることができず、しかも、ブロッキングを生じさせなくすることが困難になり、10重量%を越えると、耐熱性が低下してヒートシール面同士が熱融着を生じ易くなる。

0015

ヒートシール面の層の厚みとしては、5乃至30μmの範囲が好ましい。該層の厚みが5μmに満たないと、良好なるヒートシールが得られ難く、30μmを越えると、耐熱性が低下する場合がある。尚、該層には、適宜、滑剤アンチブロッキング剤、或いは、帯電防止剤防曇剤、更には、酸化防止剤等の添加剤を加えることができる。

0016

本発明のレトルト用積層シーラントフィルムの好ましい具体的なフィルム構成としては、ヒートシール面の層が、ポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%とプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更に、エチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物からなり、芯層が、ポリプロピレン系樹脂0乃至60重量%とプロピレン系エラストマー40乃至100重量%の樹脂組成物からなり、ヒートシール面と反対側の面の層が、ポリプロピレン系樹脂からなる。

0017

まず、ヒートシール面の層には、前記したポリプロピレン系樹脂65乃至90重量%とプロピレン系エラストマー7乃至25重量%、更に、エチレン系エラストマー3乃至10重量%の樹脂組成物が使用される。

0018

次に、芯層に用いられるポリプロピレン系樹脂としては、ヒートシール面の層に好適に用いられるポリプロピレン系樹脂と同様な樹脂が好ましく、しかも、該ポリプロピレン系樹脂と同一の樹脂を用いるのが好ましい。そして、該ポリプロピレン系樹脂の含有量は、60重量%を越えると低温での耐衝撃性が低下するので、60重量%以下が好ましい。又、芯層に用いられるプロピレン系エラストマーとしては、ヒートシール面の層に好適に用いられるプロピレン系エラストマーと同様なエラストマーが好ましく、しかも、該プロピレン系エラストマーと同一のエラストマーを用いるのが好ましい。そして、該プロピレン系エラストマーの含有量は、40重量%に満たないと低温での耐衝撃性の改善が見られないので、40重量%以上が好ましい。

0019

芯層の厚みとしては、20乃至90μmの範囲が好ましい。該層の厚みが20μmに満たないと低温での耐衝撃性が低下し、90μmを越えると耐熱性が低下する場合がある。尚、該層には、適宜、帯電防止剤や防曇剤、或いは、酸化防止剤等の添加剤を加えることができる。

0020

ヒートシール面と反対側の面の層に用いられるポリプロピレン系樹脂としては、ヒートシール面の層に好適に用いられるポリプロピレン系樹脂と同様の樹脂が好ましく、しかも、該ポリプロピレン系樹脂と同一の樹脂を用いるのが好ましい。そして、ヒートシール面と反対側の面の層厚みとしては、5乃至30μmの範囲が好ましい。該層の厚みが5μmに満たないと耐熱性が低下したり、コロナ放電等による表面処理が掛かり難くなったりし、30μmを越えると、低温での耐衝撃性が低下する場合がある。

0021

尚、ヒートシール面と反対側の面には、レトルト用基材フィルム張り合わせるためにコロナ放電等による表面処理が施されるので、該層には、表面処理効果を低下させるようなエラストマーや滑剤等を添加させない方が好ましい。その点、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面と反対側の面の層がポリプロピレン系樹脂のみからなるようにすると好適である。

0022

本発明のレトルト用積層シーラントフィルムの厚みとしては、40乃至120μmが一般的である。そして、各層の厚みは、前記した如くであるが、各層の厚み構成比としては、ヒートシール面の層から5〜30:20〜90:5〜30が好ましい。

0023

本発明のレトルト用積層シーラントフィルムを製膜する方法としては、特に限定されるものではないが、次のような方法によって製膜することができる。例えば、3台の押出機と3種3層のダイを用い、所定のフィルム構成になるように共押出して製膜する。尚、製膜方法としては、インフレーション方式、キャスト方式共に可能である。勿論、インフレーション方式による場合には、3種3層のサーキュラーダイを、キャスト方式による場合には、3種3層のTダイを用いることが必要である。

0024

本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面の層のプロピレン系樹脂にプロピレン系エラストマーとエチレン系エラストマーを添加させることにより、常温での耐衝撃性は勿論、低温での耐衝撃性を改善されている。これは、エチレン系エラストマーが低温での耐衝撃性にも優れているためと思われる。又、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面の層のプロピレン系樹脂にプロピレン系エラストマーとエチレン系エラストマーを添加させることにより、ヒートシール面同士の耐ブロッキング性が改良されている。これは、エチレン系エラストマーとプロピレン系樹脂、或いは、エチレン系エラストマーとプロピレン系エラストマーとの相溶性が十分でないために相分離を生じ、表面状態が粗面化してブロッキングを生じ難くしているものと思われる。しかも、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムは、ヒートシール面と反対側の面の層に、プロピレン系樹脂のみを使用し、プロピレン系エラストマー等を添加させていないので、コロナ放電等により良好なる表面処理効果が得られる。

0025

以下、実施例、及び、比較例を示し、本発明の内容をより具体的に説明する。尚、本発明は、実施例によってのみ限定されるものでないことは当然である。
〔実施例1〕3台の押出機と3種3層のサーキュラーダイを用い、ヒートシール面の層がエチレン−プロピレンブロック共重合体((株)グランドポリマー製商品名「グランドポリプロ」メルトフローインデックス1.0g/10分)80重量%と、プロピレン系エラストマー((株)トクヤマ製 商品名「P.E.R」 メルトフローインデックス1.5g/10分)15重量%と、エチレン系エラストマー(三井化学(株)製 商品名「タフマー」(エチレン−ブテン−1共重合体)メルトフローインデックス0.5g/10分)5重量%の樹脂組成物、芯層がヒートシール面の層に用いたエチレン−プロピレンブロック共重合体と同じエチレン−プロピレンブロック共重合体50重量%と、ヒートシール面の層に用いたプロピレン系エラストマーと同じプロピレン系エラストマー50重量%との樹脂組成物、そして、ヒートシール面と反対側の面の層がヒートシール面の層に用いたエチレン−プロピレンブロック共重合体と同じエチレン−プロピレンブロック共重合体からなるようにして、共押出インフレーション法によりレトルト用積層シーラントフィルムを製膜した。製膜されたレトルト用積層シーラントフィルムは、厚みが60μmで、各層の厚み構成は、ヒートシール面の層から、10:40:10であった。尚、共押出インフレーション法による製膜時、ヒートシール面と反対側の面の層がバブルの外面に、ヒートシール面の層がバブルの内面に位置するようにして製膜した。

0026

得られたレトルト用積層シーラントフィルムのヒートシール面と反対側の面にコロナ放電による表面処理を行った。その結果、良好なる処理効果が得られ、しかも、経時による大幅な処理効果の低下も見られなかった。該レトルト用積層シーラントフィルムの処理面に、アルミ箔(7μm)、2軸延伸ナイロンフィルム(15μm)、2軸延伸ポリエステルフィルムを順次張り合わせて、レトルト用フィルムを試作した。得られたレトルト用フィルムを使用し、縦方向が220mm、横方向が300mmのレトルト用袋を製袋すると共に、該袋の中に飽和食塩水1000ccを充填して128℃、45分間のレトルト処理を行い、レトルト包装体を得た。

0027

その結果、得られたレトルト用袋は、袋内面にブロッキングを生じるようなこともなく、飽和食塩水の充填作業が容易であった。勿論、低温ヒートシール性は良好で、容易に製袋加工包装が行え、しかも、得られたヒートシール強度は良好であった。又、レトルト処理後に外観不良を生じるようなこともなく、良好なるレトルト包装体が得られた。

0028

更に、得られたレトルト包装体を、低温(−10℃)状態で、2メートルの高さから水平落下テストを行ったが、15回繰り返して落下させても破袋を生じるようなことはなかった。

0029

〔比較例1〕実施例1と同様、3台の押出機と3種3層のサーキュラーダイを用い、ヒートシール面の層がエチレン−プロピレンブロック共重合体((株)グランドポリマー製商品名「グランドポリプロ」メルトフローインデックス1.0g/10分)80重量%と、プロピレン系エラストマー((株)トクヤマ製 商品名「P.E.R」 メルトフローインデックス1.5g/10分)20重量%の樹脂組成物、芯層とヒートシール面と反対側の面の層が実施例1のそれぞれの層と同じ樹脂組成物からなるようにして、共押出インフレーション法によりレトルト用積層シーラントフィルムを製膜した。製膜されたレトルト用積層シーラントフィルムは、実施例1と同様、厚みが60μmで、各層の厚み構成は、ヒートシール面の層から、10:40:10であった。尚、共押出インフレーション法による製膜時、ヒートシール面と反対側の面の層がバブルの外面に、ヒートシール面の層がバブルの内面に位置するようにして製膜した。

0030

得られたレトルト用積層シーラントフィルムのヒートシール面と反対側の面に、実施例1と同様、コロナ放電による表面処理を行った。その結果、実施例1と同様、良好なる処理効果が得られ、しかも、経時による大幅な処理効果の低下も見られなかった。該レトルト用積層シーラントフィルムの処理面に、実施例1と同様、アルミ箔(7μm)、2軸延伸ナイロンフィルム(15μm)、2軸延伸ポリエステルフィルムを順次張り合わせてレトルト用フィルムを試作した。

0031

得られたレトルト用フィルムを用いて、実施例1と同様、縦方向が220mm、横方向が300mmのレトルト用袋を製袋すると共に、該袋の中に飽和食塩水1000ccを充填して128℃、45分間のレトルト処理を行い、レトルト包装体を得た。しかし、得られたレトルト用袋は、袋内面にブロッキングを生じ、飽和食塩水の充填作業が困難であった。尚、低温ヒートシール性は、実施例1には劣るが、高速で製袋加工や包装が行え、しかも、得られたヒートシール強度は実用に耐え得るものであった。又、得られたレトルト包装体は、外観不良もなかった。

0032

しかし、得られたレトルト包装体は、低温(−10℃)状態で、2メートルの高さから水平落下テストを行ったが、10回程度で破袋してしまった。

0033

本発明のレトルト用積層シーラントフィルムを使用したレトルト用フィルムは、低温での衝撃性に優れているので、該フィルムで包装されたレトルト包装体は低温輸送しても破袋等を発生することがない。又、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムを使用したレトルト用フィルムから製袋された袋は、袋内面にブロッキングが生じ難いので、商品をスムーズに充填させることができる。勿論、本発明のレトルト用積層シーラントフィルムを使用したレトルト用フィルムは、低温ヒートシール性に優れているので、高速で製袋加工や自動包装することが可能である。

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