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技術 レーザ加工装置及びレーザ加工方法

出願人 パナソニック株式会社
発明者 市橋宏基唐崎秀彦古谷伸昭
出願日 1999年10月21日 (21年2ヶ月経過) 出願番号 1999-299677
公開日 2001年5月8日 (19年7ヶ月経過) 公開番号 2001-121282
状態 特許登録済
技術分野 レーザ加工
主要キーワード 位相変換素子 より乱れ マルチモ 強度変換 バイナリーオプティクス 光線密度 テレスコープ ケプラー型
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

マスクの像を加工対象物上に投影し、加工を行うレーザ加工装置において、被加工物上でのレーザビーム強度分布を均一な分布となるように変換することで、高品位な加工を行うことを目的とする。

解決手段

CO2レーザビーム12を強度変換素子14及び位相整合素子15を用いて、位相整合素子15の位置において均一な強度に変換し、さらに変倍投影光学系16を用いて、開口部の大きさが可変のマスク17の大きさに最適な領域において、CO2レーザビーム12の強度分布が均一になるように位相整合素子15の位置のレーザビームをマスク17に投影し、マスク17の像を加工対象物19上に投影することで、被加工物上でのレーザビームの強度分布が均一となり、品質の良い加工を行うことができる。

概要

背景

上述したレーザ加工装置に関する従来技術について図を用いて説明する。図7は従来のレーザ加工装置の構成を示す概略図である。図7において71はレーザ発振器、72はレーザビームであり図中にプロファイル点線で示した。73はテレスコープ、74はマスク、75は投影レンズ、76は被加工物である。

レーザ発振器71から出射したレーザビーム72はテレスコープ73を通過しマスク74に入射する。マスク74は大きさが可変であり、加工したい穴の大きさによりマスクの口径の大きさを決定する場合や大きさは可変ではなく加工に応じて大きさの違うマスクを用いる場合もある。またテレスコープ73はマスクに入射するレーザビーム72のビーム径と波面の曲率が加工に対し最適になるように設計される。そして投影レンズ75がマスクの像を加工対象物76に投影し例えばプリント基板などの被加工物に対し穴開け加工を行う。

また従来技術において、ガルバノミラーによりレーザビームをスキャンしたり、加工と加工の間にステージ高速で移動するなどして、短時間に多数の加工を行うなどの工夫が見られる。

概要

マスクの像を加工対象物上に投影し、加工を行うレーザ加工装置において、被加工物上でのレーザビームの強度分布を均一な分布となるように変換することで、高品位な加工を行うことを目的とする。

CO2レーザビーム12を強度変換素子14及び位相整合素子15を用いて、位相整合素子15の位置において均一な強度に変換し、さらに変倍投影光学系16を用いて、開口部の大きさが可変のマスク17の大きさに最適な領域において、CO2レーザビーム12の強度分布が均一になるように位相整合素子15の位置のレーザビームをマスク17に投影し、マスク17の像を加工対象物19上に投影することで、被加工物上でのレーザビームの強度分布が均一となり、品質の良い加工を行うことができる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

レーザビームの透過領域を任意の形状に制限するマスクと、前記レーザビームの所定の位置における均一な強度分布を前記マスクの透過領域に対し適切な倍率で前記マスク上に投影する変倍投影光学系と、前記マスクの像を加工対象物に投影する光学系とを有するレーザ加工装置

請求項2

さらに、所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にする手段を有し、前記所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にする手段は、前記レーザビームの強度分布を前記所定の位置において均一にする強度変換素子と、前記所定の位置において前記強度変換素子により乱れた前記レーザビームの位相を揃える位相整合素子とを用いて構成されることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置。

請求項3

所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にする手段は、前記レーザビームのビーム径を調整するテレスコープと、前記レーザビームの強度分布を前記所定の位置において均一にする強度変換素子と、前記所定の位置において前記強度変換素子により乱れた前記レーザビームの位相を揃える位相整合素子とを用いて構成されることを特徴とする請求項2記載のレーザ加工装置。

請求項4

強度変換素子及び位相整合素子は、いずれも一方の面が非球面から構成される非球面レンズであることを特徴とする請求項2または3記載のレーザ加工装置。

請求項5

変倍投影光学系は、任意の個数の透過又は反射型素子を用いて構成され、前記透過又は反射型素子は、レーザビームの光軸にそって移動可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレーザ加工装置。

請求項6

変倍投影光学系は、任意の個数の着脱可能な透過又は反射型素子を用いて構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレーザ加工装置。

請求項7

マスクの透過領域が円形で且つ前記マスクの透過領域の大きさが可変であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のレーザ加工装置。

請求項8

レーザビームは、CO2レーザ発振器を用いて発振されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のレーザ加工装置。

請求項9

所定の位置において均一な強度分布を有するレーザビームを入射し前記レーザビームを適切な倍率で強度分布を変換して出力するステップと、前記強度分布を変換して出力されたレーザビームの透過領域を任意の形状に制限するステップと、前記透過領域を任意の形状に制限されたレーザビームを加工対象物に投影して加工を行うステップとを有するレーザ加工方法

請求項10

さらに、所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にするステップを有し、前記所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にするステップは、前記レーザビームの強度分布を前記所定の位置において均一にする強度変換を行うステップと、前記所定の位置において前記強度変換されたレーザビームの位相を揃える位相整合を行うステップとを有することを特徴とする請求項9記載のレーザ加工方法。

請求項11

所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にするステップは、前記レーザビームのビーム径を調整するステップと、前記ビーム径を調整されたレーザビームの強度分布を前記所定の位置において均一にする強度変換を行うステップと、前記所定の位置において前記強度変換されたレーザビームの位相を揃える位相整合を行うステップとを有することを特徴とする請求項10記載のレーザ加工方法。

請求項12

強度変換に用いる素子及び位相整合に用いる素子は、いずれも一方の面が非球面から構成される非球面レンズであることを特徴とする請求項10または11記載のレーザ加工方法。

請求項13

所定の位置において均一な強度分布を有するレーザビームを入射し前記レーザビームを適切な倍率で強度分布を変換して出力するステップは、任意の個数の透過又は反射型素子を用いて行われ、前記透過又は反射型素子は、レーザビームの光軸にそって移動可能であることを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載のレーザ加工方法。

請求項14

所定の位置において均一な強度分布を有するレーザビームを入射し前記レーザビームを適切な倍率で強度分布を変換して出力するステップは、任意の個数の着脱可能な透過又は反射型素子を用いて行われることを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載のレーザ加工方法。

請求項15

強度分布を変換して出力されたレーザビームの透過領域を任意の形状に制限するステップでは、前記制限される透過領域が円形で且つ前記制限される透過領域の大きさが可変であることを特徴とする請求項9から14のいずれかに記載のレーザ加工方法。

請求項16

レーザビームは、CO2レーザ発振器を用いて発振されることを特徴とする請求項9から15のいずれかに記載のレーザ加工方法。

技術分野

0001

本発明は、レーザ加工装置及びその方法に関し、特に任意の形状の開口を有するマスクの像を被加工物上投影し加工を行うレーザ加工装置及びその方法に関するものである。

背景技術

0002

上述したレーザ加工装置に関する従来技術について図を用いて説明する。図7は従来のレーザ加工装置の構成を示す概略図である。図7において71はレーザ発振器、72はレーザビームであり図中にプロファイル点線で示した。73はテレスコープ、74はマスク、75は投影レンズ、76は被加工物である。

0003

レーザ発振器71から出射したレーザビーム72はテレスコープ73を通過しマスク74に入射する。マスク74は大きさが可変であり、加工したい穴の大きさによりマスクの口径の大きさを決定する場合や大きさは可変ではなく加工に応じて大きさの違うマスクを用いる場合もある。またテレスコープ73はマスクに入射するレーザビーム72のビーム径と波面の曲率が加工に対し最適になるように設計される。そして投影レンズ75がマスクの像を加工対象物76に投影し例えばプリント基板などの被加工物に対し穴開け加工を行う。

0004

また従来技術において、ガルバノミラーによりレーザビームをスキャンしたり、加工と加工の間にステージ高速で移動するなどして、短時間に多数の加工を行うなどの工夫が見られる。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら従来技術で示したようなレーザ加工装置は、以下に記すような課題がある。レーザ加工のうち例えば焼き入れ溶接樹脂ガラス繊維が多く含まれる場合のビルドアップ多層基板の穴開け等の加工に対し、被加工物上におけるレーザビームの強度分布は均一な分布をしているのが望ましい。ところがCO2レーザYAGレーザ等の場合、レーザビームの強度分布は光軸付近は強度が強く、周辺に行くにつれ強度が指数関数的に弱くなる、いわゆるガウス分布に近い場合が多い。このようなレーザビームを、例えば上述したビルドアップ多層基板の穴開けに用いた場合、ビア内壁の繊維突出部が長くなり、メッキなどの後工程の不良の原因となる。

0006

また従来例のようなレーザ加工装置に関しては、コリメータを用いてマスクの開口部に対しレーザビームを十分大きく拡大し、レーザビームの光軸とその近傍の強度の強い領域のみを加工に用いるなどの工夫が見られるが、このような工夫を行った場合、マスクの遮蔽部により遮断されるレーザビームのエネルギーが大きくなり結果としてエネルギーの利用率低下を招く。

0007

また従来ではマルチモードレーザビームを発生させ、レーザビームの強度分布を均一な分布に近づけて用いる方法がある。しかしマルチモードのレーザビームは、一般にレーザ出力の変化に伴ってその次数が変化し、強度分布が変動しやすい。その結果、加工面における強度分布が変化し、加工性能を安定させることが出来ないという問題点がある。

課題を解決するための手段

0008

この課題を解決するために本発明は、レーザビームの透過領域を任意の形状に制限するマスクと、所定の位置におけるレーザビームの均一な強度分布をマスクの透過領域に対し適切な倍率でマスク上に投影する変倍投影光学系と、マスクのパターンを加工対象物に投影する光学系とを用いて構成するものであり、加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が出来る。

0009

さらに具体的に本発明は、所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にする手段を有し、この手段は、レーザビーム強度分布を前記所定の位置において均一にする強度変換素子と、前記所定の位置において強度変換素子により乱れたレーザビームの位相を揃える位相整合素子とを用いて構成するものであり、加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が出来る。

0010

また本発明は、上記の所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にする手段において、強度変換素子の手前にテレスコープを設置し、強度変換素子に入射するレーザビームのビーム径のばらつきを制限するものであり、これにより安定した品質の良い加工が出来る。

発明を実施するための最良の形態

0011

本発明の請求項1に記載の発明は、レーザビームの透過領域を任意の形状に制限するマスクと、前記レーザビームの所定の位置における均一な強度分布を前記マスクの透過領域に対し適切な倍率で前記マスク上に投影する変倍投影光学系と、前記マスクの像を加工対象物に投影する光学系とを有するレーザ加工装置であり、この構成により加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0012

請求項2に記載の発明は、さらに、所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にする手段を有し、前記所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にする手段は、前記レーザビームの強度分布を前記所定の位置において均一にする強度変換素子と、前記所定の位置において前記強度変換素子により乱れた前記レーザビームの位相を揃える位相整合素子とを用いて構成されることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工装置であり、この構成により加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0013

請求項3に記載の発明は、所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にする手段は、前記レーザビームのビーム径を調整するテレスコープと、前記レーザビームの強度分布を前記所定の位置において均一にする強度変換素子と、前記所定の位置において前記強度変換素子により乱れた前記レーザビームの位相を揃える位相整合素子とを用いて構成されることを特徴とする請求項2記載のレーザ加工装置であり、この構成により、テレスコープにより強度変換素子に入射するレーザビームのビーム径を安定させることができる結果、加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた安定した均一な分布になり、品質のよい安定した加工が可能となる。

0014

さらに具体的なものとして請求項4に記載の発明は、強度変換素子及び位相整合素子は、いずれも一方の面が非球面から構成される非球面レンズであることを特徴とする請求項2または3記載のレーザ加工装置であり、この構成により加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0015

またさらに具体的なものとして請求項5に記載の発明は、変倍投影光学系は、任意の個数の透過又は反射型素子を用いて構成され、前記透過又は反射型素子は、レーザビームの光軸にそって移動可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレーザ加工装置であり、この構成により加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0016

また請求項6に記載の発明は、変倍投影光学系は、任意の個数の着脱可能な透過又は反射型素子を用いて構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレーザ加工装置であり、この構成により加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0017

また請求項7に記載の発明は、マスクの透過領域が円形で且つ前記マスクの透過領域の大きさが可変であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のレーザ加工装置であり、この構成により加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0018

また請求項8に記載の発明は、レーザビームは、CO2レーザ発振器を用いて発振されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のレーザ加工装置であり、この構成により加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0019

本発明の請求項9に記載の発明は、所定の位置において均一な強度分布を有するレーザビームを入射し前記レーザビームを適切な倍率で強度分布を変換して出力するステップと、前記強度分布を変換して出力されたレーザビームの透過領域を任意の形状に制限するステップと、前記透過領域を任意の形状に制限されたレーザビームを加工対象物に投影して加工を行うステップとを有するレーザ加工方法であり、この手法により加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0020

請求項10に記載の発明は、さらに、所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にするステップを有し、前記所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にするステップは、前記レーザビームの強度分布を前記所定の位置において均一にする強度変換を行うステップと、前記所定の位置において前記強度変換されたレーザビームの位相を揃える位相整合を行うステップとを有することを特徴とする請求項9記載のレーザ加工方法であり、この手法により加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0021

請求項11に記載の発明は、所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にするステップは、前記レーザビームのビーム径を調整するステップと、前記ビーム径を調整されたレーザビームの強度分布を前記所定の位置において均一にする強度変換を行うステップと、前記所定の位置において前記強度変換されたレーザビームの位相を揃える位相整合を行うステップとを有することを特徴とする請求項10記載のレーザ加工方法であり、この方法により、レーザビームのビーム径を調整するテレスコープで、強度変換する素子に入射するレーザビームのビーム径を安定させることができ、加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた安定した均一な分布になり、品質のよい安定した加工が可能となる。

0022

また請求項12に記載の発明は、強度変換に用いる素子及び位相整合に用いる素子は、いずれも一方の面が非球面から構成される非球面レンズであることを特徴とする請求項10または11記載のレーザ加工方法であり、この手法により、加工対象物においてレーザビームの強度分布が、レーザビームの透過領域を任意の形状に制限するマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0023

また請求項13に記載の本発明は、所定の位置において均一な強度分布を有するレーザビームを入射し前記レーザビームを適切な倍率で強度分布を変換して出力するステップは、任意の個数の透過又は反射型素子を用いて行われ、前記透過又は反射型素子は、レーザビームの光軸にそって移動可能であることを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載のレーザ加工方法であり、この手法により、加工対象物においてレーザビームの強度分布が、レーザビームの透過領域を任意の形状に制限するマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0024

また請求項14に記載の本発明は、所定の位置において均一な強度分布を有するレーザビームを入射し前記レーザビームを適切な倍率で強度分布を変換して出力するステップは、任意の個数の着脱可能な透過又は反射型素子を用いて行われることを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載のレーザ加工方法であり、この手法により、加工対象物においてレーザビームの強度分布が、レーザビームの透過領域を任意の形状に制限するマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0025

また請求項15に記載の本発明は、強度分布を変換して出力されたレーザビームの透過領域を任意の形状に制限するステップでは、前記制限される透過領域が円形で且つ前記制限される透過領域の大きさが可変であることを特徴とする請求項9から14のいずれかに記載のレーザ加工方法であり、この手法により、加工対象物においてレーザビームの強度分布が、レーザビームの透過領域を任意の形状に制限するマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0026

また請求項16に記載の本発明は、レーザビームが、CO2レーザ発振器を用いて発振されることを特徴とする請求項9から15のいずれかに記載のレーザ加工方法であり、この手法により、加工対象物においてレーザビームの強度分布が、レーザビームの透過領域を任意の形状に制限するマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が可能となる。

0027

(実施の形態1)図1は本発明の一実施の形態におけるレーザ加工装置の概略構成図である。図1において、11はレーザ発振器でありTEM00モードのレーザビームを発振するCO2レーザ発振器を用いた。12はCO2レーザビームであり、図中にプロファイルを点線で示した。13はテレスコープであり、本実施の形態においては、凸レンズ2枚から構成されるケプラー型テレスコープとした。そして14は強度変換素子、15は位相整合素子、16は変倍投影光学系、17はマスク、18は投影レンズ、19は加工対象物である。

0028

次に動作について説明する。CO2レーザ発振器11から出射したCO2レーザビーム12は、テレスコープ13によりビーム径を調整されながら、強度変換素子14に入射する。強度変換素子14、位相整合素子15を透過したCO2レーザビーム12の強度分布は、ガウス分布から均一な分布に変換される。

0029

図2は、図1のレーザ加工装置における強度変換素子14及び位相整合素子15の拡大図であり、レーザビームの強度分布を光線密度で表している。図2において、14aは強度変換素子のCO2レーザビーム12の入射側の面であり、平面である。14bは強度変換素子のCO2レーザビーム12の出射側の面であり、非球面である。15aは位相整合素子15のCO2レーザビーム12の入射側の面であり、非球面である。15bは位相整合素子のCO2レーザビーム12の出射側の面であり、平面である。すなわち本実施の形態において、強度変換素子14及び位相整合素子15は、一方の面が平面、他方の面が非球面から構成される非球面レンズである。

0030

強度変換素子14の非球面部において、ビーム強度の強い中央部ではビームを広げ、逆にビーム強度の弱い周辺部はビームの広げ方を中央部に比べ少なくするようにして、ビーム強度を均一にする。一方広げられた各ビームを平行ビームあるいは収束ビームあるいは発散ビームに戻す。なお定性的な説明を行なうため、ここでは幾何光学的にレーザビームを光線にたとえたが、より厳密な波動光学的な考え方では、強度変換素子14は非球面14bによりCO2レーザビーム12の波面を球面あるいは平面から歪ませることで、位相整合素子15の位置でCO2レーザビーム12を均一な強度分布とする。

0031

また位相整合素子15は、非球面15aにより、強度変換素子14により歪まされた波面を平面または球面に揃える。よって位相整合素子15の位置においてCO2レーザビーム12の強度分布は、均一となりかつ位相も揃う。

0032

図3(a)はガウス分布をしているCO2レーザビーム12の強度変換素子入射面14aでの強度分布、図3(b)は均一な分布をしているCO2レーザビーム12の強度変換素子入射面14aでの強度分布を表している。

0033

位相整合素子15を透過したCO2レーザビーム12は、変倍投影光学系16を透過し、マスク17に入射する。変倍投影光学系16は、位相整合素子15の位置の像をマスク17の位置に投影する。つまり変倍投影光学系16に対し、位相整合素子15の位置とマスク17の位置は共役な関係にある。つまり、位相整合素子15の位置で均一な強度分布と揃った位相分布を持つレーザビームは、伝播とともに強度分布の均一性が失われるが、変倍投影光学系16で投影されたマスク17の位置で再び均一な強度分布になる。なおマスク17において、位相分布も揃ったものとなる。なお、変倍投影光学系16の投影倍率は可変であり、マスク17の位置でのレーザビームの強度分布の領域の大きさを調整できる。

0034

図4は、マスク17をレーザビームの光軸にそった方向から見た図である。図4において、斜線部が遮蔽部、遮蔽部の内側が開口部である。本実施の形態では、開口部は円形とした。また、開口部の大きさは可変とすることができ、このようにすることで加工に適した大きさに調節することができる。変倍投影光学系16は、CO2レーザビーム12がマスク17の開口部の大きさに対して最適な領域を照射するように、位相整合素子15の位置におけるレーザビームの強度分布をマスク17上に投影する。

0035

図5はマスクの開口部の大きさとレーザビームの照射領域の関係を表す図である。図5においてレーザビームの強度分布を点線で示した。

0036

図5(a)はマスクの開口部の大きさに対しレーザビームの照射領域が小さい場合である。このような場合、マスクの開口部の内側にのみレーザビームの強度が存在し、マスクで遮蔽する意味がない。

0037

また、図5(b)のように、マスクの開口部に対してレーザビームの照射領域が大きすぎる場合、マスクの遮蔽部により遮断されるレーザビームのエネルギーの量が多すぎてエネルギーの利用効率が低下する。

0038

本実施の形態では、図5(c)のように、CO2レーザビーム12の強度分布の均一な領域の大部分がマスク17の開口部を照射するような、最適なCO2レーザビーム12の領域の大きさになるように、変倍投影光学系16の投影倍率の大きさを調整する。

0039

図6は、本実施の形態における変倍投影光学系の拡大図である。図6において、61は変倍投影光学系16を構成する凹レンズ、62は変倍投影光学系16を構成する凸レンズである。本実施の形態において、凹レンズ61が位相整合素子15側に、凸レンズ62がマスク17側に配置され、変倍投影光学系16として位相整合素子15の位置におけるレーザビームの強度をマスク17の位置に投影する。さらに本実施の形態では、凹レンズ61及び凸レンズ62は、光軸方向にそってそれぞれ独立に移動可能なものとし、凹レンズ61及び凸レンズ62の間の距離を変えることにより、2つのレンズ合成焦点距離つまり変倍投影光学系16の焦点距離を変えることが可能となる。変倍投影光学系16の焦点距離は、以下の(数1)で示される。

0040

0041

(数1)において、fは変倍投影光学系16の焦点距離、f1は凹レンズ61の焦点距離の絶対値、f2は凸レンズ62の焦点距離の絶対値、dは凹レンズ61と凸レンズ62の間隔である。(数1)によると、凹レンズ61と凸レンズ62の間隔を長くするほど、変倍投影光学系16の焦点距離を短く出来る。すなわち変倍投影光学系16は、凹レンズ61と凸レンズ62を光軸方向にそって移動しながら焦点距離を変化させることで、位相整合素子15とマスク17の位置を共役な関係に保ちながら、投影倍率を変化させることが出来る。よってマスク17上でのレーザビームの強度分布は均一なものとなる。

0042

さらにマスク17の開口部の大きさを変化させる場合も、その大きさの変化に合わせて変倍投影光学系16の投影倍率を変化させることで、常にマスク17の開口部の大きさに最適な領域にCO2レーザビーム12の強度分布の大きさを変化させることが出来る。

0043

次に、マスク17の開口部におけるレーザビームの強度分布は、投影レンズ18により加工対象物19上に投影される。マスク17の位置と加工対象物19の位置は、投影レンズ18からみて共役な関係にあるので、被加工物19上におけるCO2レーザビーム12の強度分布も均一になる。

0044

なお、マスク17の大きさは可変であるとし、マスク17の大きさと投影レンズ18の積で与えられる加工対象物19でのCO2レーザビーム12の強度分布の大きさを、必要に応じて変化させることが出来る。

0045

以上のように本実施の形態によれば、レーザビームの透過領域を任意の形状に制限するマスクと、所定の位置におけるレーザビームの均一な強度分布をマスクの透過領域に対し適切な倍率でマスク上に投影する変倍投影光学系と、マスクのパターンを加工対象物に投影する光学系とを用いて構成することにより、加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が出来る。

0046

さらに、所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にする手段を配置し、この手段が、レーザビーム強度分布を前記所定の位置において均一にする強度変換素子と、前記所定の位置において強度変換素子により乱れたレーザビームの位相を揃える位相整合素子とを用いて構成することにより、加工対象物においてレーザビームの強度分布がマスクの大きさに応じた均一な分布になり、品質のよい加工が出来る。

0047

さらに、上記の所定の位置においてレーザビームの強度分布を均一にする手段が、強度変換素子の手前に設置されたテレスコープを有する場合、強度変換素子に入射するレーザビームのビーム径のばらつきを制限することができるため、これにより安定した品質の良い加工が出来る。

0048

なお本実施の形態において、レーザ発振器から発振されるレーザビームはTEM00モードとしたが、高次のモードが混じったレーザビームであっても、あるいは導波モードであっても、不安定共振器から発振するモードであっても、強度変換素子と位相整合素子をこれらのモードに対し最適に設計することで実現可能である。

0049

なお本実施の形態において、マスク17は開口部の大きさが可変としたが、マスクの大きさを固定として着脱可能とし、加工に応じて最適な開口部の大きさのマスクに交換してもよい。

0050

また、マスク17の開口部の形状を円形としたが、円形に限ることは無いことは言うまでもない。

0051

また、変倍投影光学系16を凹レンズ61と凸レンズ62から構成したが、レンズの枚数は2枚に限定されるものではなく、それ以上で構成しても構わない。

0052

さらに変倍投影光学系16は、レンズでなく反射鏡等からも構成可能である。要するに位相整合素子15の位置の強度及び位相をマスク17の位置に投影するものであれば、変倍投影光学系16の構成はレンズのような透過型の素子に限らず、反射型の素子やその他の素子を用いて構成しても良い。

0053

さらに変倍投影光学系16は、光軸方向に沿って移動可能な要素から構成したが、個々の構成要素を着脱可能とし、マスクの大きさに応じて最適な投影倍率で投影できるように、その都度光学系を構成する方式にしてもよい。

0054

なお、本実施の形態では、変倍投影光学系16に入射するレーザビームは、テレスコープ13と、所定の位置でレーザビームの強度分布を均一にする手段すなわちここでは強度変換素子14及び位相整合素子15とを通過した光としているが、これに限定されるものではなく、変倍投影光学系16に入射する位置において均一な強度分布を有するレーザビームであれば構わない。

0055

また、所定の位置でレーザビーム12の強度分布を均一にする手段の一つとして、本実施の形態では、強度変換素子と位相変換素子を2枚の非球面レンズから構成した一例を示したが、バイナリーオプティクスから構成しても良く、枚数も2枚に限らない。

0056

また、所定の位置でレーザビーム12の強度分布を均一にする手段として、本実施の形態においては透過型素子を用いているが、反射型素子でもよい。

0057

また、所定の位置でレーザビーム12の強度分布を均一にする手段の一つとして、さらにテレスコープ13を有する構成も示したが、テレスコープ13は凸レンズ2枚の構成に限らず、凹レンズと凸レンズからなるガリレイ型テレスコープとしても良く、レンズの枚数も2枚に限らない。さらにテレスコープは、任意の枚数の反射鏡等から構成しても良い。

0058

また、本実施の形態においてレーザビームはCO2レーザビームとしたが、YAGレーザやHe−Neレーザ等、加工に適した光ならばなんでもよい。

発明の効果

0059

以上のように本発明によれば、レーザビームを強度変換素子及び位相整合素子により位相の揃った均一な強度分布に変換し、変倍投影光学系によりマスクの開口部に応じた最適な大きさの均一な強度分布でマスクを照射し、マスクの開口部におけるレーザビームの強度分布を加工対象物上に投影することで、より均一な加工が可能となり、品質の安定した加工を行うことができる。

図面の簡単な説明

0060

図1本発明の一実施の形態におけるレーザ加工装置の概略構成図
図2本発明の一実施の形態における強度変換素子及び位相整合素子の概略拡大図
図3本発明の一実施の形態におけるレーザビームの強度分布を示す概念
図4本発明の一実施の形態におけるマスクの光軸方向から見た概略図
図5本発明の一実施の形態におけるマスクの大きさと強度分布の照射領域との関係を示す概念図
図6本発明の一実施の形態における変倍投影光学系の概略拡大図
図7従来例におけるレーザ加工装置の概略構成図

--

0061

11CO2レーザ発振器
12CO2レーザビーム
13テレスコープ
14強度変換素子
14a 強度変換素子の入射側面
14b 強度変換素子の出射側面
15位相整合素子
15a 位相整合素子の入射側面
15b 位相整合素子の出射側面
16 変倍投影光学系
17マスク
18投影レンズ
19加工対象物
61凹レンズ
62 凸レンズ

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