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技術 放電ガス処理方法およびその装置

出願人 日新電機株式会社
発明者 桑原拓哉内藤健太芝野均川北有加藤茂
出願日 1999年10月14日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 1999-292427
公開日 2001年4月24日 (18年9ヶ月経過) 公開番号 2001-113118
状態 特許登録済
技術分野 廃ガス処理 その他のガス分離(電気的効果など)、制御
主要キーワード 平均電界強度 同軸円筒状 円筒空間 静電気学 不平等 四角筒 温度換算 放電空間体積
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

パルスコロナ放電を利用して被処理ガスを処理する技術において、消費電力を低減する。

解決手段

この放電ガス処理方法は、同軸円筒状外部電極(非コロナ電極)4と内部電極(コロナ電極)6とを有する放電処理部2の放電空間8に被処理ガス12を導入し、この放電処理部2の両電極4、6間にパルス電源14からパルス電圧VP を繰り返し印加して放電空間8内の被処理ガス12中でパルスコロナ放電10を発生させて被処理ガス12を処理するものである。その際、パルス電圧VP の1パルス当たりに放電空間8の被処理ガス12中に投入される電気エネルギー密度を、10〜150J/Nm3 に、より好ましくは10〜50J/Nm3 にする。

概要

背景

被処理ガス中でパルスコロナ放電を発生させることによって、被処理ガス中の有害物質悪臭物質分解除去する技術が既に提案されている(例えば、特開昭62−289249号公報参照)。

そのような装置の一例を図3に示す。この放電ガス処理装置は、円筒状の外部電極4内に線状の内部電極6が同軸状に配置されていて、両電極4、6間に形成される放電空間8に被処理ガス12が導入される放電処理部2と、この放電処理部2の両電極4、6間にパルス電圧VP を繰り返し印加して放電空間8内の被処理ガス12中でパルスコロナ放電10を発生させるパルス電源14とを備えている。この例では、円筒状の外部電極4が非コロナ電極であり、線状の内部電極6がコロナ電極であり、これらが同軸状に相対向している。パルスコロナ放電10は、細くて電界強度の高い内部電極6側から外側の外部電極4に向けて伸展する。

パルス電圧VP は、そのパルス幅が例えば10ns〜1μs程度の短パルスであり、かつ放電空間8での距離的平均電界強度が例えば8d〜30d[kV/cm](d:0℃1気圧ガス密度を1としたとき、被処理ガスの温度・気圧におけるガスの相対密度をdとする)程度になるような高電圧である。このパルス電圧VP は、通常は正パルスであるが負パルスでも良い。

なお、この明細書で距離的平均電界強度とは、パルス電圧VP の波高値をコロナ電極(この例では内部電極6)からの空間距離で除した電界強度をいう。

上記パルスコロナ放電10中に生成される高速電子ラジカル類によって、被処理ガス12中の前述したような有害物質や悪臭物質が分解され、無害化、除去等の処理が行われる。被処理ガス12が空気の場合、ラジカル一種であるオゾンを発生させることもできる。

なお、有害物質や悪臭物質の種類によっては、上記のような放電処理部2と、その下流側に設けられた触媒部とを併用することによって、分解除去性能を一層高めることができることは既に知られている(例えば、特開平3−16616号公報参照)。

概要

パルスコロナ放電を利用して被処理ガスを処理する技術において、消費電力を低減する。

この放電ガス処理方法は、同軸円筒状の外部電極(非コロナ電極)4と内部電極(コロナ電極)6とを有する放電処理部2の放電空間8に被処理ガス12を導入し、この放電処理部2の両電極4、6間にパルス電源14からパルス電圧VP を繰り返し印加して放電空間8内の被処理ガス12中でパルスコロナ放電10を発生させて被処理ガス12を処理するものである。その際、パルス電圧VP の1パルス当たりに放電空間8の被処理ガス12中に投入される電気エネルギー密度を、10〜150J/Nm3 に、より好ましくは10〜50J/Nm3 にする。

目的

そこでこの発明は、上記のようなパルスコロナ放電を利用して被処理ガスを処理する技術において、消費電力を低減することを主たる目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

相対向するコロナ電極と非コロナ電極との間に形成される放電空間に被処理ガスを導入し、この両電極間パルス電圧を繰り返し印加して前記放電空間内の被処理ガス中でパルスコロナ放電を発生させて当該被処理ガスを処理する方法において、前記パルス電圧の1パルス当たりに前記放電空間の被処理ガス中に投入される電気エネルギー密度を10〜150J/Nm3 にすることを特徴とする放電ガス処理方法

請求項2

前記電気エネルギー密度を10〜50J/Nm3 にする請求項1記載の放電ガス処理方法。

請求項3

相対向するコロナ電極と非コロナ電極とを有していて両電極間に形成される放電空間に被処理ガスが導入される放電処理部と、この放電処理部の両電極間にパルス電圧を繰り返し印加して前記放電空間内の被処理ガス中でパルスコロナ放電を発生させるパルス電源とを備える装置において、前記パルス電圧の1パルス当たりに前記放電空間の被処理ガス中に投入される電気エネルギー密度が10〜150J/Nm3 になるように、前記放電空間の体積および当該放電空間に前記パルス電圧の1パルス当たりに投入される電気エネルギーを設定していることを特徴とする放電ガス処理装置

請求項4

前記電気エネルギー密度が10〜50J/Nm3 になるように、前記放電空間の体積および前記放電空間に前記パルス電圧の1パルス当たりに投入される電気エネルギーを設定している請求項3記載の放電ガス処理装置。

技術分野

0001

この発明は、被処理ガスパルスコロナ放電によって処理して、例えば当該被処理ガス中に含まれるNOx、SOx硫化水素アンモニア等の有害物質悪臭物質分解除去を行う、あるいはオゾンの発生を行う放電ガス処理方法およびその装置に関し、より具体的には、消費電力を低減する手段に関する。

背景技術

0002

被処理ガス中でパルスコロナ放電を発生させることによって、被処理ガス中の有害物質や悪臭物質を分解除去する技術が既に提案されている(例えば、特開昭62−289249号公報参照)。

0003

そのような装置の一例を図3に示す。この放電ガス処理装置は、円筒状の外部電極4内に線状の内部電極6が同軸状に配置されていて、両電極4、6間に形成される放電空間8に被処理ガス12が導入される放電処理部2と、この放電処理部2の両電極4、6間にパルス電圧VP を繰り返し印加して放電空間8内の被処理ガス12中でパルスコロナ放電10を発生させるパルス電源14とを備えている。この例では、円筒状の外部電極4が非コロナ電極であり、線状の内部電極6がコロナ電極であり、これらが同軸状に相対向している。パルスコロナ放電10は、細くて電界強度の高い内部電極6側から外側の外部電極4に向けて伸展する。

0004

パルス電圧VP は、そのパルス幅が例えば10ns〜1μs程度の短パルスであり、かつ放電空間8での距離的平均電界強度が例えば8d〜30d[kV/cm](d:0℃1気圧ガス密度を1としたとき、被処理ガスの温度・気圧におけるガスの相対密度をdとする)程度になるような高電圧である。このパルス電圧VP は、通常は正パルスであるが負パルスでも良い。

0005

なお、この明細書で距離的平均電界強度とは、パルス電圧VP の波高値をコロナ電極(この例では内部電極6)からの空間距離で除した電界強度をいう。

0006

上記パルスコロナ放電10中に生成される高速電子ラジカル類によって、被処理ガス12中の前述したような有害物質や悪臭物質が分解され、無害化、除去等の処理が行われる。被処理ガス12が空気の場合、ラジカル一種であるオゾンを発生させることもできる。

0007

なお、有害物質や悪臭物質の種類によっては、上記のような放電処理部2と、その下流側に設けられた触媒部とを併用することによって、分解除去性能を一層高めることができることは既に知られている(例えば、特開平3−16616号公報参照)。

発明が解決しようとする課題

0008

上記のようなパルスコロナ放電を利用して被処理ガス12を処理する技術の普及を妨げる要因の一つに、消費電力の大きいことが挙げられるけれども、これ迄は、当該技術において消費電力を低減する具体的な提案は未だ成されていない。

0009

そこでこの発明は、上記のようなパルスコロナ放電を利用して被処理ガスを処理する技術において、消費電力を低減することを主たる目的とする。

課題を解決するための手段

0010

この発明に係る放電ガス処理方法は、前記パルス電圧の1パルス当たりに前記放電空間の被処理ガス中に投入される電気エネルギー密度を10〜150J/Nm3 にすることを特徴としている。

0011

この発明に係る放電ガス処理装置は、前記パルス電圧の1パルス当たりに前記放電空間の被処理ガス中に投入される電気エネルギー密度が10〜150J/Nm3 になるように、前記放電空間の体積および当該放電空間に前記パルス電圧の1パルス当たりに投入される電気エネルギーを設定していることを特徴としている。

0012

上記電気エネルギー密度は、パルス電圧の1パルス当たりに放電空間に投入される電気エネルギー(単位はジュールJ)を、放電に曝されるガス体積(単位は換算体積Nm3 。ガス体積は圧力と温度に依存するため、0℃1気圧におけるガス体積を基準として立方メートル単位で表したもの)で割った値である。放電に曝されるガス体積は、距離的平均電界強度が8d[kV/cm](d:0℃1気圧の被処理ガスの密度を1としたときのガスの相対密度)を越える放電空間におけるガス体積のことである。

0013

発明者達は、上記目的を達成するために試験研究を行った結果、1パルス当たりに放電空間中のガスに投入される電気エネルギー密度を上記範囲内にすることによって、放電空間中での被処理ガスの処理に有効なラジカルの生成効率が向上することを見い出した。ラジカルの生成効率が向上することによって、被処理ガスを効率良く処理することができるので、消費電力を低減することができる。

0014

特に、上記電気エネルギー密度を10〜50J/Nm3 の範囲内にすることによって、ラジカルの生成効率は著しく向上する。

発明を実施するための最良の形態

0015

図1は、この発明に係る放電ガス処理方法を実施する放電ガス処理装置の一例を示す概略図である。この装置は、基本的には、図3に示した従来の装置と同様の構成をしている。従って、図3に示した従来例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においては当該従来例との相違点を主に説明する。

0016

この図1に示した構成の装置において、放電処理部2の放電空間8の体積M(単位ルットルL)を1.4L、2.8L、4.7Lの3種類、パルス電源14からこの放電処理部2に印加するパルス電圧VP の1パルス当たりのエネルギーE(単位J)を100mJ、300mJ、600mJの3種類、パルス電圧VP の繰り返し率f(単位1秒当たりパルス数pps)を10pps、20pps、100pps、200ppsの4種類に取り、1パルス当たりに放電空間8の被処理ガス12中に投入される電気エネルギー密度ε(単位J/Nm3 )と、ラジカルの生成効率の指標であるオゾン生成効率ηとの関係を実験によって測定した結果の一例を図2に示す。

0017

オゾンは放電によって生成される代表的ラジカルであり、計測が容易なことから、ラジカル生成の指標として有用である。上記実験では放電処理部2の内部電極6(コロナ電極)と外部電極4(非コロナ電極)とに挟まれる同軸円筒空間全域について距離的平均電界強度が8d[kV/cm]を越えるので、同軸円筒内空間の体積が放電空間8の体積となっている。一般に被処理ガス12は空気が主体となっていることが多いので、上記実験では被処理ガス12として温度25℃、圧力1atmの空気を採用している。

0018

被処理ガス12である空気は放電空間を流通せしめているが、その放電空間8の通過時間は0.1秒〜1秒の範囲内にあり、一方、パルス電圧VP の1パルス当たりの放電時間は100ns以下であるから、ε=1000E/Mとして差し支えない(厳密にはガス体積の温度換算の影響のため、ε=1092E/M)。また、オゾン生成効率ηは、ガスに投入された電気エネルギー当たりに何gのオゾンが生成されたかを示すものであり、慣例に従って1Wh(=3600J)の電気エネルギー当たりに生成されるオゾンg数をとった。

0019

この図2から明らかなように、1パルス当たりの電気エネルギー密度εを10〜150J/Nm3 の範囲内に設定することによって、ラジカル生成効率の指標であるオゾン生成効率ηが向上することを見い出した。特に、当該電気エネルギー密度εを10〜50J/Nm3 の範囲内に設定することによって、オゾン生成効率ηは著しく向上している。

0020

ちなみに、上記のような電気エネルギー密度εに着目した従来技術は見当たらないけれども、公知文献(例えば、電学論A,117巻9号,平成9年,頁956−961または静電気学会誌,12,4(1988)277−283)中に記載されている電気エネルギーおよび放電空間体積に基づいて電気エネルギー密度εを計算すると、250〜400J/Nm3 程度である。

0021

ラジカル生成効率が向上すれば、所定量の有害物質や悪臭物質等の処理に必要な量のラジカルをより少ない消費電力で供給することができる。即ち、消費電力を低減することができる。

0022

例えば、ε=200J/Nm3 を基準にすると、ε=150J/Nm3 で約15%、ε=50J/Nm3 で約30%、ε=20J/Nm3 で約50%の消費電力削減を実現することができる。

0023

このように電気エネルギー密度εがラジカル生成効率に関係する理由については明確にはなっていないが、次のように推察される。

0024

即ち、代表的ラジカルであるオゾンについては、電子によってオゾンを失活(オゾンを分解してしまうこと)させる反応のあることが報告されている(例えば、電学論A,116巻2号,平成8年,頁121−127)。電気エネルギー密度εを大きく取ると、パルス放電中の電子密度は高くなる。電子はオゾン生成前駆物質となる酸素原子ラジカルの生成(これは、電子による酸素分子解離によって生成されると考えられる。)に不可欠であるが、電子密度が過剰になると、オゾンを失活させる反応の寄与が大となり、オゾン生成効率が低下するものと考えられる。

0025

例えばヒドロキシルラジカル等のオゾン以外のラジカルについてはこのような反応メカニズムは明確になっていないが、オゾンと同様、過剰電子による失活等が影響している可能性が考えられる。

0026

次に、上記電気エネルギー密度εと有害物質や悪臭物質の除去性能との関係を測定した結果の一例を表1に示す。これは、図1に示したような放電処理部2(それに印加したパルス電圧VP は、パルス幅40ns、波高値40kV)と触媒(オゾン分解触媒)とを併用した放電ガス処理装置において、10ppmの硫化水素を含んだ被処理ガス12を流し、その硫化水素の除去率(=処理後濃度/入口濃度)を測定した結果である。この実験では、上記電気エネルギー密度εとパルス電圧VP の繰り返し率fとの積(即ち平均消費電力)は一定とした。

0027

0028

この表から分かるように、電気エネルギー密度εを66J/Nm3 にすることによって、硫化水素の除去性能が大幅に向上している。これは、図2の結果と良く一致している。この表1と図2の結果とを総合すれば、電気エネルギー密度εを10〜150J/Nm3 にすることによって有害物質や悪臭物質の除去性能が向上し、10〜50J/Nm3 にすることによって同性能が顕著に向上することが分かる。

0029

ところで、実用的には被処理ガス12を連続的に処理することが好ましい。この場合、被処理ガス12を放電空間8に連続して流通させることになるが、パルスコロナ放電10で電気エネルギー投入が成される放電時間は1パルス当たり高々1μs程度の時間領域であり、一方、被処理ガス12が放電空間8を通過する時間は実用的には10ms〜1sの時間領域である。つまり、1パルスの放電時間中ではガスは実質的には静止しているとして扱って良く、前記電気エネルギー密度εは、1パルス当たりに放電空間8に投入される電気エネルギーを放電空間体積で除したものに、被処理ガス12の温度・圧力で決まる補正係数をかければ良い。即ち、被処理ガス12の温度T(単位℃)、圧力P(単位atm)、放電空間8の体積M(単位リットルL)、1パルス当たりに放電空間8に投入される電気エネルギーE(単位ジュールJ)を用いて、電気エネルギー密度ε(単位J/Nm3 )は次式で表すことができる。

0030

ε=1000×{(273+T)/273}×{E/(M×P)}

0031

被処理ガス12を連続的に処理する場合、放電処理部2においてパルスコロナ放電10によって被処理ガス12中に連続的にラジカルを供給することになる。その場合、被処理ガス12中の被処理物質濃度に応じて、上記電気エネルギー密度εとパルス電圧VP の繰り返し率fとを設定すれば良い。

0032

例えば、繰り返し率f(単位pps)は次のように設定する。放電処理部2内の被処理ガス12の滞留時間は通常100ms〜1s程度に設定されることが多いので、電気エネルギー密度を100J/Nm3 にすると、被処理ガス12の1Nm3 当たりに投入される総電気エネルギー密度α(単位J/Nm3 )は次式で与えられる。

0033

α=(10〜100)×f [J/Nm3 ]

0034

一般的な考え方として、被処理物質1モルに必要なラジカル量を1モル、つまり化学的に等量に設定するのが目安である。被処理物質濃度を100ppm程度として、これに必要なラジカル濃度をオゾン換算で100ppm程度とする。図2から分かるように、電気エネルギー密度εが100J/Nm3 以下ではオゾン生成効率η>0.06g/Wh=16.7μg/Jである。被処理ガス12の主体が空気であるとすれば、100ppmのオゾン濃度は0.21g/Nm3 に相当するので、α=(0.21mg/Nm3 )/(16.7μg/J)=12600J/Nm3 。よって、電気エネルギー密度εを100J/Nm3 にするなら、数2からfは126〜1260pps程度で良いことになる。

0035

パルス電源14から、前述したような短パルス高電圧のパルス電圧VP を数1000ppsの繰り返し率fで発生させることは、現在の技術で比較的容易に成し得る。放電処理部2での被処理ガス12の滞留時間を適切に選べば、被処理物質濃度が1000ppm以上の場合でも、数1000pps以下の繰り返し率fで対処することは可能である。

0036

一例として、被処理ガス12の流量が100Nm3 /min、被処理物質濃度が10ppmの場合に放電処理を行う場合を考える。放電処理部2でのガス滞留時間を0.1secとすると、必要な放電空間体積Mは約170Lとなる。この場合、図1に示したような同軸円筒状の放電処理部2を用いるとすれば、例えば内径(より具体的にはその外部電極4の内径)80mm、長さ0.85mの放電処理部2を40本並列接続すれば良い。

0037

上記電気エネルギー密度εを例えば50J/Nm3 とすると、上記放電処理部2に必要なパルス電圧VP の1パルス当たりの電気エネルギーEは約8.5Jとなる。パルス電源14からこの放電処理部2への電気エネルギーEの伝達損失を15%程度とすると、パルス電源14には1パルス当たり10Jの電気エネルギーEが蓄積できていれば良い。内径80mmの放電処理部2には通常は60kV程度のパルス電圧VP が印加可能であるので、コンデンサからの放電で上記エネルギーEのパルス電圧VP を供給するパルス電源14を考えると、そのコンデンサの容量は約6nFで良い。

0038

電気エネルギー密度ε=50J/Nm3 では、図2からオゾン生成効率η=0.07g/Wh=19.4μg/Jなので、必要ラジカル濃度をオゾン換算で10ppm=0.021g/Nm3 とすると、必要となる総電気エネルギー密度αは1082J/Nm3 となる。放電処理部2でのガス滞留時間は0.1sなので、必要繰り返し率fは216ppsということになる。

0039

前記電気エネルギー密度εは、数1で与えられるように1パルス当たりに放電空間8に投入される電気エネルギーEを放電空間体積Mで除したものに比例する。従って前記電気エネルギー密度εを上記範囲内にするには、前記電気エネルギーEで調整しても良いし、放電空間体積Mで調整しても良いし、また、両者を共に調整しても良い。

0040

なお、実際には前記電気エネルギーEは、パルス電源14に蓄積された電気エネルギーで単純に決まるものではない。パルス電源14から放電空間8の被処理ガス12中への電気エネルギーの伝達効率が、パルス電圧VP の時間幅印加電圧波高値で決まる平均電界強度、パルス電圧VP の繰り返し率、被処理ガス12の圧力、被処理ガス12の放電空間滞留時間等の条件に複雑に依存するからである。

0041

図2から分かるように、通常、前記電気エネルギーEは過剰になりやすいので、これを抑制するように前記条件を選定する。特に、パルス電源14から放電空間8の被処理ガス12中への電気エネルギー伝達効率を高くとって、装置全体としてのエネルギー効率を良くする上では放電持続時間狭小化されるように前記条件を選定するのが好適である。具体的には次に述べるようにする。

0042

例えば、前記距離的平均電界強度を8d〜18d[kV/cm](d:0℃1気圧の被処理ガスの密度を1としたときの相対密度)の間とし、その内でもできるだけ低い値に選定すれば、放電持続時間が狭小化される。また、パルス電圧VP の時間幅を200ns以下、より好ましくは100ns以下としても、放電持続時間が狭小化される。また、パルス電圧VP の繰り返し率を100pps以上に高くとるにつれ、放電持続時間が狭小化されることが知られている。また、被処理ガス12の圧力を2気圧以上にすることで放電持続時間を狭小化することもできる。以上のいずれか、もしくは複数の組み合わせで、過剰になりやすい前記電気エネルギーEを抑制し、前記電気エネルギー密度εを上記範囲内に選定することができる。

0043

なお、放電処理部2の構造は、図1に示した同軸円筒状以外のものでも良い。要はコロナ電極と非コロナ電極が相対向していて被処理ガス中でパルスコロナ放電が生じれば良い。例えば、放電処理部2の外部電極4(非コロナ電極)は、円筒状以外の筒状、例えば四角筒状等でも良い。筒状は管状と言い換えることもできる。また、このような外部電極4内に当該外部電極4に沿って複数本の線状の内部電極6(コロナ電極)を配置しても良い。線状は細い棒状と言い換えることもできる。このような外部電極4と内部電極6とによっても、両電極4、6間に不平等電界を発生させてパルスコロナ放電10を発生させることができる。

0044

また、上記のような放電処理部2の下流側に、当該放電処理部2を通過した被処理ガス12中の被処理物質を分解する触媒部を設けても良く、そのようにすれば被処理物質の除去性能が一層向上する。触媒は、例えばオゾン分解触媒、光触媒等である。

0045

また、上記のような放電処理部2の上流側に、被処理ガス12の前処理(例えば塵埃除去温湿度調整)を行う前処理部や、被処理ガス12を供給する送風機等を設けても良い。

発明の効果

0046

以上のようにこの発明によれば、パルス電圧の1パルス当たりに放電空間のガス中に投入される電気エネルギー密度を上記範囲内にすることによって、放電空間中での被処理ガスの処理に有効なラジカルの生成効率が向上し、被処理ガスを効率良く処理することができるので、消費電力を低減することができる。

0047

特に、上記電気エネルギー密度を10〜150J/Nm3 の範囲内にすることによって、ラジカルの生成効率は著しく向上するので、消費電力を低減する効果は一層顕著になる。

図面の簡単な説明

0048

図1この発明に係る放電ガス処理方法を実施する放電ガス処理装置の一例を示す概略図である。
図21パルス当たりに放電空間のガス中に投入される電気エネルギー密度とオゾン生成効率との関係の測定結果の一例を示す図である。
図3従来の放電ガス処理装置の一例を示す概略図である。

--

0049

2放電処理部
4外部電極(非コロナ電極)
6内部電極(コロナ電極)
8放電空間
10パルスコロナ放電
12被処理ガス
14 パルス電源

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