図面 (/)

技術 ポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法

出願人 東レ株式会社
発明者 菅埜幸治木代明前田裕平
出願日 1999年9月30日 (21年2ヶ月経過) 出願番号 1999-278888
公開日 2001年4月10日 (19年8ヶ月経過) 公開番号 2001-098419
状態 未査定
技術分野 合成繊維
主要キーワード 予熱ローラ スチームヒータ ドローロール ホットローラ 染めムラ 繊維中心 繊度ムラ プレートヒータ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年4月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

従来のポリプロピレンテレフタレート繊維の欠点すなわち熱収縮率が高く寸法安定性が不十分で、このため布帛とした場合に収縮により目が詰まり風合い硬化しやすいという問題を改善し、寸法安定性が良好で布帛の風合い硬化のないポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法を提供することを目的とするものである。

解決手段

繊維を構成するポリマー成分の少なくとも90モル%がプロピレンテレフタレート単位で構成されるポリエステル未延伸糸延伸するに際し、第1ホットロールが50〜80℃、第2ホットロールが80℃以下の温度に加熱されたロール間で延伸を行い、その後100〜160℃の温度でリラックス熱処理するポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法。

概要

背景

ポリエステル繊維は、機械的特性をはじめとして様々の優れた特性を有しているため、衣料用途をはじめとして産業資材用途にも広く利用されている。

一方、ポリプロピレンテレフタレート繊維は、特開昭52−5320号公報や特開昭52−8124号公報などにみられるように古くから知られており、伸長弾性回復率が優れ、ヤング率が低く染色性が良好で、化学的にも安定しており、衣料用に好適な繊維である。

しかしながら、原料の1,3プロパンジオールが比較的高価であるため、これまで合成繊維としては使われていなかった。

近年になり米国特許第5,304,691号明細書などで開示されているように新規な1,3プロパンジオールの合成法が見いだされ、安価なポリプロピレンテレフタレート繊維が可能となり価値が見直されてきた。

しかし、ポリプロピレンテレフタレート繊維を従来のポリエチレンテレフタレート繊維製造装置で製造した場合、特開昭52−8124号公報に開示されているように、熱収縮率が大きいものしか得ることが出来ないという欠点があった。

このため、解決手段として特開昭52−8124号公報には延伸糸を120〜160℃の加熱固体中に接触させ、または140〜190℃の加熱気体中を通過させ熱処理した後、さらに10%以下の制限収縮下〜5%の緊張下で150〜190℃の加熱固体に接触させ、または170〜220℃の加熱気体中を通過させてかつ前段熱処理温度よりも高い温度で少なくとも一度熱処理することを特徴とするポリプロピレンテレフタレート繊維の製造法が開示されている。また、特開昭52−8123号公報ではポリプロピレンテレフタレート繊維を製造するにあたり、該繊維を溶融紡糸紡出糸条非対称冷却することなく、かつ複屈折率が0.0025以上となるように引き取り得られた糸条を巻き取った後、または一旦巻き取ることなく延伸し、しかる後140〜180℃の加熱固体に接触させ、または160〜210℃の加熱気体中を通過せしめることによって熱処理することを特徴とするポリエステルの製造法が開示されている。

これらの方法では高温熱処理をおこなうため、ある程度熱収縮率は下がるが、さらに収縮率下げるためには条件によって融点近傍まで加熱する必要があり、そのため繊維へのダメージが大きく、後工程でフィブリル化毛羽が発生しやすく、また熱処理装置を設置するために延伸装置が複雑となるという問題があった。

また、ポリプロピレンテレフタレート繊維の延伸方法としては、特開昭52−5320号公報にポリプロピレンテレフタレート繊維を製造するにあたり、該ポリプロピレンテレフタレートを溶融紡糸し、紡出糸を非対称冷却することなく引き取り得られた糸を20℃以上80℃以下の温度で該温度における最大延伸倍率の70%以上、99.9%以下の倍率で延伸することを特徴とするポリプロピレンテレフタレート製造法が、さらに、特開昭58−104216号公報にはポリプロピレンテレフタレートを紡糸速度2000m/min以上で溶融紡糸して複屈折率Δnが0.035以上の未延伸糸を得、その未延伸糸を35〜80℃の範囲の温度に保った予熱ローラを用いて延伸することを特徴とするポリプロピレンテレフタレート繊維の製造法が開示されている。

しかしながら、これらの方法は延伸温度延伸倍率を規定して工程安定化を目指しているものであり、熱収縮率について考慮されていないため、熱収縮の収縮幅の小さい寸法安定性の良いポリプロピレンテレフタレート繊維を得ることは難しいという課題が残されている。

概要

従来のポリプロピレンテレフタレート繊維の欠点すなわち熱収縮率が高く寸法安定性が不十分で、このため布帛とした場合に収縮により目が詰まり風合い硬化しやすいという問題を改善し、寸法安定性が良好で布帛の風合い硬化のないポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法を提供することを目的とするものである。

繊維を構成するポリマー成分の少なくとも90モル%がプロピレンテレフタレート単位で構成されるポリエステル未延伸糸を延伸するに際し、第1ホットロールが50〜80℃、第2ホットロールが80℃以下の温度に加熱されたロール間で延伸を行い、その後100〜160℃の温度でリラックス熱処理するポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法。

目的

本発明は、従来のポリプロピレンテレフタレート繊維の欠点、すなわち熱収縮率が高く寸法安定性が不十分で、このため布帛とした場合に収縮により目が詰まり、風合い硬化しやすいという問題を改善し、寸法安定性が良好で布帛の風合い硬化のないポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

繊維を構成するポリマー成分の少なくとも90モル%がプロピレンテレフタレート単位で構成されるポリエステル未延伸糸延伸するに際し、第1ホットロールが50〜80℃、第2ホットロールが80℃以下の温度に加熱されたロール間で延伸を行い、その後100〜160℃の温度でリラックス熱処理することを特徴とするポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法。

請求項2

繊維を構成するポリマー成分の少なくとも90モル%がプロピレンテレフタレート単位で構成されたポリエステル未延伸糸が下記(1)〜(4)式を同時に満足することを特徴とする請求項1記載のポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法。(1)強度ST(g/d):2.0≦ST(2)複屈折Δn(10-3):30≦Δn≦60(3)伸度EL(%):80≦EL≦250(4)沸騰水収縮率SW(%):3≦SW≦15

請求項3

リラックス熱処理が3〜20%のリラックス率であることを特徴とする請求項1または2記載のポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法に関し、さらに詳しくは熱収縮による収縮幅が小さく寸法安定性が良好で、さらに布帛とした時に収縮による風合い硬化しにくいポリプロピレンテレフタレート繊維の製造法に関する。

背景技術

0002

ポリエステル繊維は、機械的特性をはじめとして様々の優れた特性を有しているため、衣料用途をはじめとして産業資材用途にも広く利用されている。

0003

一方、ポリプロピレンテレフタレート繊維は、特開昭52−5320号公報や特開昭52−8124号公報などにみられるように古くから知られており、伸長弾性回復率が優れ、ヤング率が低く染色性が良好で、化学的にも安定しており、衣料用に好適な繊維である。

0004

しかしながら、原料の1,3プロパンジオールが比較的高価であるため、これまで合成繊維としては使われていなかった。

0005

近年になり米国特許第5,304,691号明細書などで開示されているように新規な1,3プロパンジオールの合成法が見いだされ、安価なポリプロピレンテレフタレート繊維が可能となり価値が見直されてきた。

0006

しかし、ポリプロピレンテレフタレート繊維を従来のポリエチレンテレフタレート繊維製造装置で製造した場合、特開昭52−8124号公報に開示されているように、熱収縮率が大きいものしか得ることが出来ないという欠点があった。

0007

このため、解決手段として特開昭52−8124号公報には延伸糸を120〜160℃の加熱固体中に接触させ、または140〜190℃の加熱気体中を通過させ熱処理した後、さらに10%以下の制限収縮下〜5%の緊張下で150〜190℃の加熱固体に接触させ、または170〜220℃の加熱気体中を通過させてかつ前段熱処理温度よりも高い温度で少なくとも一度熱処理することを特徴とするポリプロピレンテレフタレート繊維の製造法が開示されている。また、特開昭52−8123号公報ではポリプロピレンテレフタレート繊維を製造するにあたり、該繊維を溶融紡糸紡出糸条非対称冷却することなく、かつ複屈折率が0.0025以上となるように引き取り得られた糸条を巻き取った後、または一旦巻き取ることなく延伸し、しかる後140〜180℃の加熱固体に接触させ、または160〜210℃の加熱気体中を通過せしめることによって熱処理することを特徴とするポリエステルの製造法が開示されている。

0008

これらの方法では高温熱処理をおこなうため、ある程度熱収縮率は下がるが、さらに収縮率下げるためには条件によって融点近傍まで加熱する必要があり、そのため繊維へのダメージが大きく、後工程でフィブリル化毛羽が発生しやすく、また熱処理装置を設置するために延伸装置が複雑となるという問題があった。

0009

また、ポリプロピレンテレフタレート繊維の延伸方法としては、特開昭52−5320号公報にポリプロピレンテレフタレート繊維を製造するにあたり、該ポリプロピレンテレフタレートを溶融紡糸し、紡出糸を非対称冷却することなく引き取り得られた糸を20℃以上80℃以下の温度で該温度における最大延伸倍率の70%以上、99.9%以下の倍率で延伸することを特徴とするポリプロピレンテレフタレート製造法が、さらに、特開昭58−104216号公報にはポリプロピレンテレフタレートを紡糸速度2000m/min以上で溶融紡糸して複屈折率Δnが0.035以上の未延伸糸を得、その未延伸糸を35〜80℃の範囲の温度に保った予熱ローラを用いて延伸することを特徴とするポリプロピレンテレフタレート繊維の製造法が開示されている。

0010

しかしながら、これらの方法は延伸温度延伸倍率を規定して工程安定化を目指しているものであり、熱収縮率について考慮されていないため、熱収縮の収縮幅の小さい寸法安定性の良いポリプロピレンテレフタレート繊維を得ることは難しいという課題が残されている。

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、従来のポリプロピレンテレフタレート繊維の欠点、すなわち熱収縮率が高く寸法安定性が不十分で、このため布帛とした場合に収縮により目が詰まり、風合い硬化しやすいという問題を改善し、寸法安定性が良好で布帛の風合い硬化のないポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0012

本発明のポリプロピレンテレフタレート繊維の製造方法は、繊維を構成するポリマー成分の少なくとも90モル%がプロピレンテレフタレート単位で構成されるポリエステル未延伸糸を延伸するに際し、第1ホットロールが50〜80℃、第2ホットロールが80℃以下の温度に加熱されたロール間で延伸を行い、その後100〜160℃の温度でリラックス熱処理することにより達成される。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下本発明について詳細に説明する。

0014

本発明者らは、ポリプロピレンテレフタレート未延伸糸の熱的挙動に着目し鋭意検討を重ねた結果、ポリプロピレンテレフタレート繊維は、ポリエチレンテレフタレート繊維などと異なり、糸温度50〜80℃付近伸度が最大になり、さらに糸温度が高温になると強伸度が大きく低下するということがわかった。

0015

このため、ポリエチレンテレフタレートなどで通常用いられる2ホットロール延伸機、例えば第1ロールで予熱し、第1、第2ロール間で延伸を行い、第2ロールで熱セットするホットロール延伸機を用いると、第2ロールの熱によりポリプロピレンテレフタレートの強伸度が低下し、延伸張力より糸切れしやすくなる傾向にあり、またロール上に単糸が取られる単糸巻付が発生しやすいという問題があった。

0016

また、上記の延伸装置で熱収縮の収縮幅を小さくするためには温度を上げるか、もしくはリラックス処理の工程を入れる方法がある。しかしながら、温度を上げると上記欠点が顕著になる方向となり、またリラックス処理の工程を入れると伸度が大きくなり糸が伸びやすく、布帛とした場合に張りのない布帛となりやすい。

0017

このため、本発明では張力のかかる延伸ゾーンと熱セット部を分離し、延伸ゾーンでは延伸に必要な最低限の熱を加え、延伸張力による糸切れをなくし、生産性の向上を図ることを目的としている。またさらに、伸度を保ちながら収縮率を低下させるために延伸ゾーンで高倍率延伸を行い、リラックス処理を行うことで低伸度でありながら低熱収縮が可能となる。

0018

本発明では、50〜80℃に加熱された第1ホットロールで延伸を行うものである。前記熱挙動の検討で糸温度が50〜80℃付近で伸度が最大になることから高倍率延伸を行いやすく、また配向が低い未延伸糸でもホットローラに単糸が取られる現象が発生しない。

0019

第1ホットロールの温度が50℃を下回ると延伸張力が高くなりすぎ、高倍率延伸をしたときに延伸ムラが発生しやすくなり、U%が悪化する。また、80℃を越えると加熱ロールに単糸が取られるいわゆる単巻き現象が発生し易く、さらにU%が悪化する傾向にある。

0020

本発明では、第2ホットロールは80℃以下に加熱されていることが重要である。80℃を越えると第1ホットロールと同様に加熱ロールに単糸が取られるいわゆる単巻き現象が発生し易く、さらにU%が悪化する傾向にある。

0021

第2ホットロール温度は、50〜80℃が好ましく、さらに好ましくは第1ホットロールと同温度とすることである。

0022

また、本発明においては、延伸後に100〜160℃の温度でリラックス熱処理を行うものである。熱処理温度が100℃未満では、十分なリラックス効果が得られずに熱収縮の収縮幅が十分に小さくならない。また熱処理温度が160℃を越えると温度の上昇に伴う熱収縮の収縮幅低減の効果が小さく、さらに加熱ロールに糸が取られやすく糸切れが発生しやすくなる。

0023

また、本発明のリラックス率は収縮率の低下幅や糸揺れなどの工程安定化を考慮すると3〜20%の範囲であることが好ましく、効果を高めるためには10〜20%の範囲がより好ましい。

0024

ここでいうリラックス率とはリラックスを与えようとするロール間での速度差を示す。

0025

本発明では、繊維を構成するポリマー成分の少なくとも90モル%がプロピレンテレフタレート単位で構成された下記(1)〜(4)式を同時に満足するポリプロピレンテレフタレート未延伸糸を用いることが好ましく、該ポリプロピレンテレフタレート未延伸糸を用いることにより、低伸度で低収縮、さらに安定したU%ムラを持つ繊維を得ることが出来る。

0026

(1)強度ST(g/d):2.0≦ST
(2)複屈折Δn(10-3):30≦Δn≦60
(3)伸度EL(%):80≦EL≦250
(4)沸騰水収縮率SW(%):3≦SW≦15
本発明のポリプロピレンテレフタレートとは、テレフタル酸を主たる酸成分とし、1,3プロパンジオールを主たるグリコール成分として得られるポリエステルである。ただし、10モル%以下の割合で、他のエステル結合の形成可能な共重合成分を含むものであっても良い。共重合可能化合物として、例えばイソフタル酸コハク酸シクロヘキサンジカルボン酸アジピン酸、ダイマ酸、セバシン酸などのジカルボン酸類、一方,グリコール成分として、例えばエチレングリコールジエチレングリコールブタンジオールネオペンチルグリコールシクロヘキサンジメタノールポリエチレングリコールポリプロピレングリコールなどを上げることができるが、これらに限られるものではない。

0027

また、艶消剤として二酸化チタン滑剤としてのシリカアルミナ微粒子抗酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体着色顔料などを必要に応じて添加することができる。

0028

本発明のポリプロピレンテレフタレートの極限粘度は0.5以上1.2以下であることが好ましい。0.5未満では紡糸時に繊度ムラや糸切れが多発し安定して紡糸することが困難となったり、得られたとしても引張強度耐屈曲摩耗性など実用面で劣る場合がある。また極限粘度が1.2を越えると溶融粘度が高くなりすぎるためギアポンプ等の計量性に劣り、吐出不良により安定して紡糸することが困難となったり、得られる繊維の風合いが硬いものとなり好ましくない場合がある。より好ましいPPTの極限粘度は0.8以上1.0以下である。

0029

本発明の繊維の単糸断面形状は特に限定されるものではなく、円形三角形、扁平、六角形など用途目的に合わせて適宜選択すれば良い。

0030

本発明に用いられるリラックス熱処理装置は、ホットロール、プレートヒータスリットヒータスチームヒータなど種々のヒータを用いることが出来るが、装置サイズ糸掛け性を考慮すると熱処理装置としてホットロールを用いることが好ましく、延伸装置として3ホットロール延伸機を用いることが好ましい。

0031

以下実施例により本発明をより詳細に説明する。なお実施例中の各特性値は次の方法で求めた。
A.極限粘度[η]
オルソクロロフェノール10mlに対し試料0.10gを溶解し、温度25℃においてオストワルド粘度計を用いて測定した。
B.強伸度、ヤング率
強伸度、ヤング率、はJIS L1013に準じオリエンテック社製テンシロンUCT−100を用いて測定した。
C.複屈折率Δn
複屈折率ΔnはOLYMPUS社製BH−2偏光顕微鏡を用いレターデーションΓと光路長dより複屈折率Δn=Γ/dを求めた。なお、dは繊維中心でのΓと繊維径より求めた。
D.沸騰水収縮率
枠周0.5mの検尺機を用い、デニール当たり1/30gの初荷重をかけ60回/分の速度で巻き返し巻き数10回の小カセをつくり、初荷重の20倍の荷重をかけてカセ長をはかる。次に荷重をはずし、試料を100℃の沸騰水中に15分間浸漬した後取り出し、自然乾燥し再び荷重をかけてカセ長をはかり次の式により沸騰水収縮率を算出した。

0032

沸騰水収縮率(%)={(L0−L1)/L0}×100
ここに、L0:浸漬前の長さ(mm)
L1:風乾後の長さ(mm)
E.乾熱収縮率
枠周0.5mの検尺機を用い、初荷重をかけ60回/分の速度で巻き返し、巻き数10回の小カセをつくり、初荷重の20倍の荷重をかけてカセ長をはかる。次に荷重をはずし、試料を160℃の乾燥機中につり下げ15分間放置した後取り出し、室温まで冷却後再び荷重をかけてカセ長をはかり次の式により乾熱収縮率を算出した。

0033

乾熱収縮率(%)={(L−L1)/L}×100
ここに、L :熱処理前の長さ(mm)
L1:熱処理後の長さ(mm)
F.U%
ツェベガウースター社U%試験機を用いて測定した。
[実施例1]ジメチルテレフタル酸19.4kg、1,3−プロパンジオール15.2kgおよびテトラブチルチタネート触媒として用い、140℃〜230℃でメタノールを留出しつつエステル交換反応を行った後、さらに、250℃温度一定の条件下で3時間重合を行い極限粘度[η]が0.89のポリプロピレンテレフタレートを得た。

0034

このポリマを用い通常の紡糸機により紡糸温度260℃で吐出孔径が0.3mmφ×36孔の口金を用い、吐出量35.0g/minで吐出し、3000m/分の紡糸速度で高配向未延伸糸を巻き取った。物性値を表1に示す。

0035

さらに上記の高配向未延伸糸を図1に示す3ホットロール延伸機を用い、延伸糸の伸度が40%前後となるように条件を変更して延伸を行った。このとき、それぞれ60℃に加熱された第1ホットロール4と第2ホットロール5の間で引き延ばしを行い、引き続いて130℃に加熱された第3ホットロール6と第2ホットロール5の間で−0.5〜15%までリラックス率を変更しながら熱処理を行い巻き取った。なお、ドローロール7の速度は第3ホットロール6の速度より1.003倍速くした。物性を表2に示す。得られた糸は沸騰水収縮率、乾熱収縮率がポリエチレンテレフタレート並に低く、製織、染色工程通過時の寸法安定性に優れ、風合いも良好なものであった。

0036

なお、リラックス率は第2ホットロール5の速度Aと第3ホットロール6の速度Bの速度差{(A−B)/B}×100で表すことができる。
[比較例1]実施例1で得られたポリプロピレンテレフタレート高配向未延伸糸を図2に示す2ホットロール延伸機を用い、延伸糸の伸度が40%前後となるように条件を変更して延伸を行った。このとき、60℃に加熱された第1ホットロール12と130℃に加熱された第2ホットロール13との間で引き延ばしを行い、第2ホットロール13とドローロール14間で−0.5〜15%のリラックス処理を行い巻き取った。物性を表3に示す。得られた糸は沸騰水収縮率、乾熱収縮率が高く製織、染色工程通過後に収縮し風合いが硬いものであった。
[実施例2]実施例1のポリマを用い第1第2ゴデーロール間にスチーム熱処理機を設置した紡糸機により紡糸温度260℃で吐出孔径が0.3mmφ×36孔の口金を用い、吐出量35.0g/minで吐出し、130℃で熱処理を行いつつ3000m/分の紡糸速度で高配向未延伸糸を巻き取った。物性値を表1に示す。

0037

さらに上記の高配向未延伸糸を図1に示す3ホットロール延伸機を用い、延伸糸の伸度が40%前後となるように条件を変更して延伸を行った。このとき、それぞれ60℃に加熱された第1ホットロール4、第2ホットロール5間で引き延ばしを行い、引き続いて130℃に加熱された第3ホットロール6と第2ホットロール5の間で−0.5〜15%までリラックス率を変更しながら熱処理を行い巻き取った。なお、ドローロール7の速度は実施例1と同じにした。物性を表4に示す。得られた糸は沸騰水収縮率、乾熱収縮率がポリエチレンテレフタレート並に低く、製織、染色工程通過時の寸法安定性に優れ、染めムラもなく、風合いも良好なものであった。
[比較例2]実施例2で得られたポリプロピレンテレフタレート高配向未延伸糸を図2に示す2ホットロール延伸機を用い、延伸糸の伸度が40%前後となるように条件を変更して延伸を行った。このとき、60℃に加熱された第1ホットロール12と130℃に加熱された第2ホットロール13間で引き延ばしを行い、第2ホットロールとドローロール14間で−0.5〜15%のリラックス処理を行い巻き取った。物性値を表5に示す。得られた糸は沸騰水収縮率、乾熱収縮率が高く、製織、染色工程通過後に収縮し風合いが硬いものであった。

0038

0039

0040

0041

0042

発明の効果

0043

本発明により、熱収縮による収縮幅が小さく寸法安定性が良好で、さらに布帛とした時に収縮による風合い硬化しにくいポリプロピレンテレフタレート繊維の製造法を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0044

図1本発明に用いられる延伸装置の1例を示す3ホットロール延伸工程図である。
図2従来の延伸装置の1例を示す2ホットロール延伸工程図である。

--

0045

1、9:未延伸糸ドラム
2、10:未延伸糸
3、11:フィードロール
4、12:第1ホットロール
5、13:第2ホットロール
6:第3ホットロール
7、14:ドローロール
8、15:巻取機

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い法人

関連性が強い法人一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ