図面 (/)

技術 流体式ダンパ

出願人 太陽パーツ株式会社
発明者 篠川秀樹
出願日 1999年9月16日 (20年7ヶ月経過) 出願番号 1999-262176
公開日 2001年3月27日 (19年1ヶ月経過) 公開番号 2001-082522
状態 特許登録済
技術分野 流体減衰装置
主要キーワード 平面弧状 外周間隙 運動減衰 環状凹溝内 圧縮液体 円形外周 液体ダンパ 復帰用バネ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年3月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (18)

課題

液体注入した有底筒状シリンダ1内のピストン2に連結されるピストンロッド直線移動部と連結部とした、直線移動型の流体式ダンパにおいて、直線移動型の流体式ダンパの運動減衰作用を損なうことなく簡単な構造とし、流体式ダンパの耐久性の向上を図ること

解決手段

ピストン2には、その軸線方向と平行に貫通形成される液体流通路3と、前記液体流通路3の一方の端部にこの端部を閉塞し得るベーン部材5を開閉移動自在に設け、前記ベーン部材5には、前記閉塞した状態において前記液体流通路3と連通する位置に一方の端面から他方の端面へ貫通するオリフィス50が設けられている、流体式ダンパ。

概要

背景

一定の範囲で移動するように取付けられた物体を動作させるときに、その物体の動作域の終点において急停止する場合には、物体及びこれに積載される物品慣性力の働きにより、大きな衝撃音が生じたり、物体の支持部等に大きな衝撃が加わり破損の原因となるため、このような物体の急停止を防止するために移動時の物体の運動減衰手段として、エアダンパオイルダンパロータリーダンパ等が用いられている。

具体例の一つとして、システムキッチンの高い位置に設けられた手の届きにくい上段部の収納棚全体を前方下方回動下降させて物品の取出し及び収容ができるようにした昇降式収納棚がある。このような昇降式収納棚において、物品を載積させた収納棚が急速に降下して停止位置で急停止することを防止し、且つ、容易に持ち上げて元の位置に戻すことができるように収納棚の下降方向への動作を減衰させるダンパ回転支持部に配設されると共に、上昇復帰補助用バネが組み合わされている。ダンパの働きによって、急速な下降方向への運動は減衰されて昇降式収納棚はゆっくりと降りて停止位置で静かに止まり、上昇復帰させるときは前記補助バネ付勢力により軽く上がるようになっている。

前述のシステムキッチンの昇降式収納棚のように重量が大きな物体の運動を減衰させるダンパとしては、直線移動型の油圧ダンパ液体ダンパ)が多く用いられている。直線移動型の油圧ダンパの多くは、液体注入されたシリンダピストンが嵌装された構成であり、ピストンの押圧よって圧縮されたシリンダ内の液体が小径流通路を通り別室へ流出するときの流通抵抗を利用して運動を減衰させる機構を用いている。

このような油圧ダンパの一例であり、前述のシステムキッチンの昇降式収納棚に用いられているものとして、側壁面オリフィス(小径の液体流通路)が設けられたインナーチューブをシリンダの内側に配設させて、シリンダ内を内室外室との2室に区画させた構成の油圧式ダンパがある。前記インナーチューブの内壁面摺動するように嵌装させたピストン内には、前記内室と外室とを連通させる液体流通路が設けられており、この液体流通路内には、ピストンが押圧されるときに閉じ、元の位置に戻るときに開く玉弁が設けられている。また、前記インナーチューブ内にはピストンを元の位置に押し戻すためのピストン復帰用のスプリングが設けられている。

この油圧ダンパが前述の昇降式収納棚に用いられるとき、収納棚の下降移動によって押圧されたピストンにより圧縮されたインナーチューブの内側(内室)の液体は、インナーチューブの外側(外室)へ流れ出ようとする。このとき、ピストン内部の玉弁は閉状態であり、圧縮液体流通はインナーチューブ側壁面に設けられたオリフィスのみとなるため、大きな流通抵抗が生じ収納棚の下降運動は減衰されてゆっくりと降りる。一方、収納棚を上昇させると上昇動作によってピストンは押し戻されるため、今度は外室の液体が圧縮されて内室へと流れ込もうとする。このとき、ピストン内部の玉弁が開状態にあるため、圧縮液体は前記オリフィスに加え、ピストン内の液体流通路も通ることができ、また、ピストン復帰用のスプリング及び既述の補助バネ働きも手伝って、収納棚の上昇運動は減衰されず軽くスムーズに元の位置に戻る。

このように、この油圧ダンパは物体の一方向への運動を減衰させる能力を有しているが、シリンダ内に多くの部材が配設された複雑な構造となっているため、シリンダ内の液圧や繰返しの使用によって部材が劣化故障を起こしたり、部材間シール性連動性が低下等起り易く、油圧ダンパ本体の機能の低下や動作の不具合が生じる頻度が高くなりがちである。また、使用する部材数が多いため、工数が増え生産コストも高くなる。

概要

液体を注入した有底筒状のシリンダ1内のピストン2に連結されるピストンロッドを直線移動部と連結部とした、直線移動型の流体式ダンパにおいて、直線移動型の流体式ダンパの運動の減衰作用を損なうことなく簡単な構造とし、流体式ダンパの耐久性の向上を図ること

ピストン2には、その軸線方向と平行に貫通形成される液体流通路3と、前記液体流通路3の一方の端部にこの端部を閉塞し得るベーン部材5を開閉移動自在に設け、前記ベーン部材5には、前記閉塞した状態において前記液体流通路3と連通する位置に一方の端面から他方の端面へ貫通するオリフィス50が設けられている、流体式ダンパ。

目的

本発明は、『液体を注入した有底筒状のシリンダ内のピストンに連結されるピストンロッドを直線移動部と連結部とした、直線移動型の流体式ダンパ』において、直線移動型の流体式ダンパの運動の減衰作用を損なうことなく簡単な構造とし、流体式ダンパの耐久性の向上を図ることを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

液体注入した有底筒状シリンダ内ピストンに連結されるピストンロッド直線移動部と連結部とした、直線移動型の流体式ダンパにおいて、ピストンには、その軸線方向と平行に貫通形成される液体流通路と、前記液体流通路の一方の端部にこの端部を閉塞し得るベーン部材開閉移動自在に設け、前記ベーン部材には、前記閉塞した状態において前記液体流通路と連通する位置に一方の端面から他方の端面へ貫通するオリフィスが設けられている、流体式ダンパ。

請求項2

請求項1において、前記液体流通路は、前記ピストンの一方の端面に開放するように設けられたベーン室の底部に開放すると共に、これら液体流通路とベーン室とはピストンの偏心位置にて同心状に設けられ、前記ベーン部材はベーン室の内周壁との間に外周間隙を有するように軸線方向移動可能に収容され、前記ベーン室の開放部には前記ベーン部材の押さえ板がピストンの端面に取外し可能に止着された、流体式ダンパ。

請求項3

請求項1において、複数の前記液体流通路がピストンの偏心位置に設けられ、これらの液体流通路は、前記ピストンの一方の端面に開放すると共に、ピストンと同軸位置に設けられた共通のベーン室の底部に開放する、流体式ダンパ。

請求項4

請求項1、2又は3において、前記押さえ板は、弾性材料製であって、ベーン室が開放するピストンの端面を直径線に沿って被覆するように設けられ、前記押さえ板の両端部が前記ピストンの前記端面側であってピストンの外周面より内側に対して凹凸嵌合により着脱自在に係合される、流体式ダンパ。

請求項5

液体を注入した有底筒状のシリンダ内のピストンに連結されるピストンロッドを直線移動部と連結部とした、直線移動型の流体式ダンパにおいて、シリンダとピストンとの間にはこれらの摺動部の気密を確保するためのO−リングが介在され、その外周面に形成されたO−リング用の環状凹溝と、前記環状凹溝に連通すると共にピストンの一方の端面に開放するように設けられた液体流通路と、オリフィスを具備すると共にピストンを軸線方向に貫通する貫通路とが設けられており、前記O−リングは、軸線方向に移動可能となるように前記環状凹溝に嵌入されている、流体式ダンパ。

請求項6

請求項5において、ピストンの中心部側に、前記環状凹溝に連通する液体流通路とは独立して形成された前記貫通路には、オリフィスを具備するベーン部材を内蔵させたベーン室が設けられている、流体式ダンパ。

技術分野

0001

本発明は、流体式ダンパに関する。特に、液体注入したシリンダ内ピストンを嵌装させた直線運動型の流体式ダンパに関する。

背景技術

0002

一定の範囲で移動するように取付けられた物体を動作させるときに、その物体の動作域の終点において急停止する場合には、物体及びこれに積載される物品慣性力の働きにより、大きな衝撃音が生じたり、物体の支持部等に大きな衝撃が加わり破損の原因となるため、このような物体の急停止を防止するために移動時の物体の運動減衰手段として、エアダンパオイルダンパロータリーダンパ等が用いられている。

0003

具体例の一つとして、システムキッチンの高い位置に設けられた手の届きにくい上段部の収納棚全体を前方下方回動下降させて物品の取出し及び収容ができるようにした昇降式収納棚がある。このような昇降式収納棚において、物品を載積させた収納棚が急速に降下して停止位置で急停止することを防止し、且つ、容易に持ち上げて元の位置に戻すことができるように収納棚の下降方向への動作を減衰させるダンパ回転支持部に配設されると共に、上昇復帰補助用バネが組み合わされている。ダンパの働きによって、急速な下降方向への運動は減衰されて昇降式収納棚はゆっくりと降りて停止位置で静かに止まり、上昇復帰させるときは前記補助バネ付勢力により軽く上がるようになっている。

0004

前述のシステムキッチンの昇降式収納棚のように重量が大きな物体の運動を減衰させるダンパとしては、直線移動型の油圧ダンパ液体ダンパ)が多く用いられている。直線移動型の油圧ダンパの多くは、液体が注入されたシリンダにピストンが嵌装された構成であり、ピストンの押圧よって圧縮されたシリンダ内の液体が小径流通路を通り別室へ流出するときの流通抵抗を利用して運動を減衰させる機構を用いている。

0005

このような油圧ダンパの一例であり、前述のシステムキッチンの昇降式収納棚に用いられているものとして、側壁面オリフィス(小径の液体流通路)が設けられたインナーチューブをシリンダの内側に配設させて、シリンダ内を内室外室との2室に区画させた構成の油圧式ダンパがある。前記インナーチューブの内壁面摺動するように嵌装させたピストン内には、前記内室と外室とを連通させる液体流通路が設けられており、この液体流通路内には、ピストンが押圧されるときに閉じ、元の位置に戻るときに開く玉弁が設けられている。また、前記インナーチューブ内にはピストンを元の位置に押し戻すためのピストン復帰用のスプリングが設けられている。

0006

この油圧ダンパが前述の昇降式収納棚に用いられるとき、収納棚の下降移動によって押圧されたピストンにより圧縮されたインナーチューブの内側(内室)の液体は、インナーチューブの外側(外室)へ流れ出ようとする。このとき、ピストン内部の玉弁は閉状態であり、圧縮液体流通はインナーチューブ側壁面に設けられたオリフィスのみとなるため、大きな流通抵抗が生じ収納棚の下降運動は減衰されてゆっくりと降りる。一方、収納棚を上昇させると上昇動作によってピストンは押し戻されるため、今度は外室の液体が圧縮されて内室へと流れ込もうとする。このとき、ピストン内部の玉弁が開状態にあるため、圧縮液体は前記オリフィスに加え、ピストン内の液体流通路も通ることができ、また、ピストン復帰用のスプリング及び既述の補助バネ働きも手伝って、収納棚の上昇運動は減衰されず軽くスムーズに元の位置に戻る。

0007

このように、この油圧ダンパは物体の一方向への運動を減衰させる能力を有しているが、シリンダ内に多くの部材が配設された複雑な構造となっているため、シリンダ内の液圧や繰返しの使用によって部材が劣化故障を起こしたり、部材間シール性連動性が低下等起り易く、油圧ダンパ本体の機能の低下や動作の不具合が生じる頻度が高くなりがちである。また、使用する部材数が多いため、工数が増え生産コストも高くなる。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、『液体を注入した有底筒状のシリンダ内のピストンに連結されるピストンロッドを直線移動部と連結部とした、直線移動型の流体式ダンパ』において、直線移動型の流体式ダンパの運動の減衰作用を損なうことなく簡単な構造とし、流体式ダンパの耐久性の向上を図ることを課題とする。

課題を解決するための手段

0009

*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『ピストンには、その軸線方向と平行に貫通形成される液体流通路と、前記液体流通路の一方の端部にこの端部を閉塞し得るベーン部材開閉移動自在に設け、前記ベーン部材には、前記閉塞した状態において前記液体流通路と連通する位置に一方の端面から他方の端面へ貫通するオリフィスが設けられている』ことである。

0010

上記技術的手段は次のように作用する。上記手段によれば、ピストンの軸線方向に貫通形成された液体流通路の一方の端部に、この端部を閉塞し得るベーン部材が開閉移動自在に設けられているため、前記ピストンの移動により液体流通路の端部に設けられたベーン部材は、液体流通路が見かけ上開閉して液体流通路の流通を調節する弁として働いている。また、前記ベーン部材には、閉塞状態において前記液体流通路と連通するオリフィスが貫通成形されている。

0011

このため、ピストンが軸線方向の一方へ移動されるとき、ピストンによって2室に区画された液体室の一方が圧縮され、圧縮された液体が前記液体流通路を通って他方の液体室へと流れ込もうとする。このとき、圧縮液体によりベーン部材は移動され、その一方の端面が前記液体流通路の一方の端部に押付けられ前記液体流通路は見かけ上閉塞される(液体流通路が閉塞状態)。そのため、一方の液体室から他方の液体室への液体の流通はベーン部材に設けられた小径のオリフィスのみに制限されるため、大きな流通抵抗が生じ、結果として、ピストンの軸線方向への運動が減衰される。

0012

一方、ピストンが前記移動方向と逆向きに移動されるとき、他方の液体室の液体が圧縮され、このとき、他方の液体室に流れ込もうとする圧縮液体によって前記ベーン部材は、前記一方の液体室側へ移動され、前記液体流通路の前記端部から浮上がった状態(液体流通路が開放状態)となる。そのため、圧縮液体はベーン部材の外周及び前記オリフィスの両方を流通できるため、液体の流通抵抗が小さく、ピストンの軸線方向への運動に抵抗が生じにくい。このように、一方へ移動するときは大きな抵抗があり、逆方向へ移動するときは抵抗が小さくなるダンパー機能が得られる。また、シリンダに嵌装されたピストン本体に液体の流通を調節する弁機能を有するベーン部材と、前記ベーン部材に運動の減衰機能を担う圧縮液体の流通抵抗を生じさせるオリフィスとを併設させたことにより、シリンダ内部や内壁に液体の流通抵抗を生じさせるための機構や多くの部材を配設させる必要がなく、構造も簡単である。

0013

[その他]
*2項
1項において、『前記液体流通路は、前記ピストンの一方の端面に開放するように設けられたベーン室の底部に開放すると共に、これら液体流通路とベーン室とはピストンの偏心位置にて同心状に設けられ、前記ベーン部材はベーン室の内周壁との間に外周間隙を有するように軸線方向移動可能に収容され、前記ベーン室の開放部には前記ベーン部材の押さえ板がピストンの端面に取外し可能に止着された』ことにより、液体流通路とベーン室とがピストンの偏心位置に同心状に設けられるため、ピストン中心部に配設されるピストンロッドから外れた位置に前記液体流通路及びベーン室を形成できるため、液体流通路の径やベーン室の内径を十分に確保することができる。従って、ピストンの外径及び長さが小さい場合も十分な運動の減衰機能を得ることができる。ベーン部材はピストンに設けられたベーン室に軸線方向に移動可能に収容されているので、移動するときもベーン部材が前記ベーン室から飛出すことがなく、ピストンはシリンダ内を略全域にわたって移動することができる。また、前記ベーン室の開放部には、前記ベーン部材の押さえ板がピストン端面に取外し可能に止着されているため、前記ベーン部材の取付けが簡単である。またベーン部材の交換も容易である。

0014

*3項
1項において、『複数の前記液体流通路がピストンの偏心位置に設けられ、これらの液体流通路は、前記ピストンの一方の端面に開放すると共に、ピストンと同軸位置に設けられた共通のベーン室の底部に開放する』ことにより、複数の液体流通路が設けられたことにより、前記液体流通路が開放状態となるとき、他方の液体室から一方の液体室への液体の流通量が多くなるため、ピストン復帰時の抵抗がより小さくなる。また、これら複数の流通路が共通のベーン室に開放するため、このベーン室に収容される1つのベーン部材によってすべての液体流通路の開閉が可能となり、構造が簡単である。

0015

*4項
1項、2項又は3項において、『前記押さえ板は、弾性材料製であって、ベーン室が開放するピストンの端面を直径線に沿って被覆するように設けられ、前記押さえ板の両端部が前記ピストンの前記端面側であってピストンの外周面より内側に対して凹凸嵌合により着脱自在に係合される』ことにより、弾性材料製の押さえ板の両端部がピストンの外周面より内側に対して凹凸嵌合により着脱自在に係合されるので、押さえ板の弾性変形させることによって容易に押さえ板を着脱できる。

0016

*5項
『シリンダとピストンとの間にはこれらの摺動部の気密を確保するためのO−リングが介在され、ピストンには、その外周面に形成されたO−リング用の環状凹溝と、前記環状凹溝に連通すると共にピストンの一方の端面に開放するように設けられた液体流通路と、オリフィスを具備すると共にピストンを軸線方向に貫通する貫通路とが設けられており、前記O−リングは、軸線方向に移動可能となるように前記環状凹溝に嵌入されている』ことにより、前記O−リングは、軸線方向に移動可能となるように前記環状凹溝に嵌入されるため、ピストンの移動により環状凹溝内を軸線方向に移動される。

0017

このピストンが一方の端面の方向へ移動されるとき、O−リングは環状凹溝の一方の壁面に押付けられ、他方の壁面とO−リングとの間に間隙が形成される。そのため、液体流通路と環状凹溝からなるL字状の通路と前記一方の液体室に通じる外周間隙とが連通される。また、前記O−リングは、環状凹溝と他方の液体室に通じる外周間隙との間をシールするため、液体は一方の液体室から他方の液体室へ流通することはできない。

0018

一方、他方の端面の方向へピストンが移動されるとき、O−リングは環状凹溝の他方の壁面に押付けられ、一方の壁面とO−リングとの間に間隙が形成される。そのため、前記L字状の通路と他方の液体室に通じる外周間隙とが連通される。また、前記O−リングは、環状凹溝と一方の液体室に通じる外周間隙との間をシールするため、液体は他方の液体室から前記L字状の通路を通って一方の液体室へと流通される。

0019

ピストンには、オリフィスを具備すると共にピストンを軸線方向に貫通する貫通路が設けられているため、前記O−リングにより他方の液体室に通じる外周間隙が閉塞状態となるときも、前記オリフィスを介して液体は流通されるためピストンの移動が停止されることはない。このように、一方へ移動するときは大きな抵抗があり、逆方向へ移動するときは抵抗が小さくなるダンパー機能が得られる。

0020

前記O−リングは、シリンダ内壁面ピストン外周壁との摺動部の気密を確保すると共に、ピストンの移動の方向に応じて一方の液体室から他方の液体室への液体の流通を調節するベーン部材としても機能するため、液体流通を調節する機構の構造がきわめて簡単である。

0021

*6項
5項において、『ピストンの中心部側に、前記環状凹溝に連通する液体流通路とは独立して形成された前記貫通路には、オリフィスを具備するベーン部材を内蔵させたベーン室が設けられている』ことにより、ピストンの中心部側に、環状凹溝に連通する液体流通路に加えて、前記液体流通路とは独立して、オリフィスを具備するベーン部材を内蔵させたベーン室が設けられているため、液体流通路が開放状態となるとき、ピストンの外周に沿って設けられた前記液体流通路とピストンの中心部側に設けられたベーン部材を内蔵させたベーン室との両方から液体が流通されるため、ピストン端面の略全面から流通が行われることとなり、ピストン復帰時の抵抗が小さくスムーズに移動する。

発明の効果

0022

本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。ピストン本体に液体流通路を形成させ、この液体流通路の一方にこの端部を開閉自在に閉塞し得るベーン部材を設けた簡単な構造により運動を減衰させることができるため、減衰機構の劣化や故障による機能低下が起りにくく、耐久性の高い流体式ダンパを得ることができる。

0023

2項の場合には、上記効果に加えてベーン部材の取付け及び交換が容易である。3項の場合には、ピストン復帰時の抵抗が小さい。4項の場合は、押さえ板の取外しが容易である。5項の場合は、液体の流通調節機構の構造がきわめて簡単である。6項の場合は、ピストン復帰時の抵抗が小さくスムーズに移動する。

発明を実施するための最良の形態

0024

次に、上記した本発明の実施例を図面に従って詳述する。
(実施例1)図1及び図2に本発明の実施例である、直線移動型の油圧ダンパの断面図を示している。この例の油圧ダンパは、シリコンオイルが注入された有底円筒状のシリンダ1に、ピストンロッド20が連結された円柱形のピストン2が摺動可能に嵌装された構成であり、シリンダ1の開放端14はピストンロッド20を挿通する蓋部材12及びシール部材13により封止されている。

0025

前記ピストン2には、軸線方向に貫通する液体流通路3が設けられており、一方の端面22a側の液体流通路3の一方の端部には、円筒状のベーン室4が設けられており、その底面部41には環状パッキン31が収容されている。前記ベーン室4には、中央にオリフィス50が貫通形成された円柱状のベーン部材5が軸線方向移動可能に収容されており、ベーン室4の開放部40には、ベーン部材5の押さえ板6が配設されている。

0026

*シリンダ1
図1及び図2に示されるように、シリンダ1は円柱状の底部材11が嵌入固定された有底円筒状であり、このシリンダ1内の液体室10a,10bには、液体(例えば、シリコンオイル)が注入されている。シリンダ1内は、摺動可能にシリンダ1に嵌装されるピストン2によって、2つの液体室10a,10bに区画されている。各液体室10a,10b内の液体は前記ピストン2に貫通形成された液体流通路3を通じて相互に流通されるようになっており、図1及び図2に示されるように、ピストン2の軸線方向への移動により前記液液体室10a,10bの大きさは変化される。シリンダ1の開放端14には、ピストンロッド20を直線移動可能に挿通させる貫通孔が設けられた蓋部材12が嵌入固定されており、その外側には液漏れを防止するシール部材13が配設されている。

0027

*ピストン2
図3にはピストン2の軸線方向の断面図を、図4にはピストン2の一方の端面22aの平面図を示している。図3に示されるように、円柱状のピストン2の一方の端面22bにはピストンロッド20が連結されており、他方の端面22aには、ピストン2の偏心位置に、ピストン2を貫通する前記液体流通路3及びこれと連通するベーン室4が同心状に設けられており、前記押さえ板6を端面22aにネジ止めするためのネジ孔も液体流通路3と同様にピストン2の偏心位置に設けられている。ピストン2の外周面にはピストンとシリンダ内周壁と気密を確保するためのO−リング25を嵌入させる環状凹溝26が周回形成されている。

0028

ピストン2の一方の端面22aは、ベーン室4の開放端40の周辺の面がネジ穴が設けられる面よりも高低差Dだけ低い構成になっており、図4に示すように、前記ベーン室4及びネジ穴の配設部分を挟むように、周縁部がカット面となっている半月状の凸部24,24が対設されている。この凸部24,24の高さは、端面22aに押さえ板6を配設させたとき、押さえ板6の上面と凸部24,24上面とが略同じ高さとなるように設定されている。

0029

また、ベーン室4の底面部41には、前記ベーン室4の外周よりも一回り小さい径の環状の溝42が設けられており、この溝42には、前記底面部41とベーン部材5の端面51bとのシール性を高め、前記液体流通路3を確実に閉塞できるように環状パッキン31が嵌入される。
*ベーン部材5
ベーン部材5は、図3に示されるように、前記ベーン室4の深さと略同じ高さの柱状であり、図5に示すように、その断面形状は円形の外周から半円状の突起54,54が均等に三方向へ突き出した形状となっており、中心には小径のオリフィス50が貫通形成されている。

0030

このベーン部材5の中心から前記半円状の突起54の先端部までの長さを長半径Lとし、前記中心から前記突起54,54の基端円形外周)までの長さを短半径Sとするとき、図5に示すように、ベーン室4に収容されたベーン部材5は、前記半円状の突起54の先端部、つまり、長半径Lの部分でベーン室4の内周壁に軽く接しており、短半径Sの部分の外周面とベーン室4の内周壁との間には外周間隙Kが形成される。

0031

前記短半径Sは、図中破線で示される底面部41に連続設けられた環状の溝42の径よりも大きく設定されており、ベーン部材5が移動してその端面51bが底面部41側に押付けられるとき、前記液体流通路3を閉塞し得るようになっている。また、このベーン部材5の中心に設けられたオリフィス50は、ベーン室4に収容させたとき前記液体流通路3と一直線状に連通するように設定されている。

0032

*押さえ板6
前記ベーン部材5の押さえ手段として、ベーン室4の開放端40に配設される押さえ板6は、図3に示されるように、前記ベーン部材5の中心に設けられたオリフィス50と連通する径の大きな透孔60が設けられた矩形状の板体である。この押さえ板6は、ネジ孔61と止めネジ62によってピストン2の端面22aにネジ止めされる。

0033

*使用の実際
この例のオイルダンパ100を、図16及び図17に示されるように、システムキッチンなどに用いられる昇降式収納棚に用いた場合を例にして、その使用状態における動作について説明する。図16は、収納棚7が収容部74に格納された状態を示し、図17は、前記収納棚7の部分を下降させた状態を示している。前記収納棚7と収容部74の内壁面に設けられた収納側板70とは、2本の平行リンク8、前部リンク80及び後部リンク81、によって前記収容棚7が上方の収容部74から前下方の下降位置へ移動可能できるように連結されている。

0034

オイルダンパ100は、その底部が下側となるように前記後部リンク81の下端部811に係止され、上側に位置するピストンロッド20のロッドカバー21は前記収納側板70の後方寄りに係止されている。また、前記後部リンク81の中央部分には、その上端が収納側板70の上部後方に取付けられる復帰用バネ9の下端部が係止されている。前記オイルダンパ100の下部及び前記復帰用バネ9の下端部の係止部の動作をスムーズにさせるために、これらの動作に合わせて収納側板70には円弧状の溝71,72が設けられており、それぞれの係止部がこの溝71,72内を摺動するように取付けられている。

0035

収容部74に格納された状態の収納棚7を前面下部に設けられた把手73により引き下ろすとき、収納棚7と収納側板70とを連結する前方リンク80及び後方リンク81は、それぞれの軸800,810を中心に回転運動するため、この端部に取付けられた前記収納棚7は弧を描くように前下方まで下降される。このとき、後部リンク81とオイルダンパ100の係止部とは、前記溝71に沿って上方へと移動されるため、ピストンロッド20がシリンダ1に押入される。また、後部リンク81と復帰用バネ9の係止部は、前記溝72に沿って下方へと移動されて復帰用バネ9は伸長状態となる。このとき(収納棚7が下降されるとき)、この例のオイルダンパ100は図7に示すように動作する。

0036

図7に示される白抜き矢印の方向へピストン2が移動するため、前記ピストン2により一方の液体室10aの液体は圧縮され、ピストン2に形成された液体流通路3を介して他方の液体室10bへと流れようとするため、ベーン室4に収容されたベーン部材5は、底面部41側へ移動され、底面部41に押付けられた端面51bが前記液体流通路3を閉塞することとなる(液体流通路3が閉塞状態)。

0037

これにより、圧縮液体の流通路は前記ベーン部材5のオリフィス50のみとなり、液体室10aから液体室10bへの液体の流通は大幅に制限され、大きな流通抵抗が生じるため、昇降式収納棚の下降運動に減衰作用が働き、前記収納棚7はゆっくりと(遅く)下降される。

0038

一方、前記収納棚7が下降位置から持ち上げられて元の格納位置へ戻されるとき、前記後部リンク81とオイルダンパ100の係止部とは、前記溝71に沿って下方へと移動され、シリンダ1からピストンロッド20が引出される方向へ移動する。また、後部リンク81と復帰用バネ9の係止部は、前記溝72に沿って上方へと移動され復帰用バネ9は収縮状態となる。このとき(収容棚7が上昇されるとき)、この例のオイルダンパ100は図8に示すように動作する。

0039

図8の白抜き矢印の方向(図7の移動方向とは逆向き)へピストン2が移動されるため、前記ピストン2により他方の液体室10bの液体は圧縮され、ピストン2に形成された液体流通路3を介して一方の液体室10aへと流れようとするため、ベーン室4に収容されたベーン部材5は、開放端40へ移動され、前記開放端40を覆うように設けられた押さえ板6に端面51aが押付けられる。このとき、前記ベーン部材5の端面51bは、端面22aに設定された高低差Dだけベーン室4の底面部41から浮上がり、液体流通路3とベーン室4とが連通した状態(液体流通路3が開放状態)となる。また、前記ベーン部材5は、オリフィス50と前記押さえ板6に設けられた透孔60とが連通するように設定されているため、一方の液体室10bで圧縮された液体は、前記液体流通路3を通り、ベーン室4とベーン部材5との間に形成された外周間隙K、又は、前記小径のオリフィス50及び透孔60を通って他方の液体室10aへと流れ込むことができる。

0040

これにより、液体室10bから液体室10aへの液体の流通に働く抵抗が大幅に減じられ、昇降式収納棚の上昇運動に対して減衰作用が働くことがなく、また、平行リンク8に併設される復帰用バネ9の付勢力も手伝って、前記収納棚7はスムーズに上昇される。

0041

上記のように、この例のオイルダンパ100が取付けられた昇降式収納棚は、収容棚7を下降させるときは滑らかにゆっくりと降ろすことができ、持ち上げて上昇させるときはスムーズに軽く元の位置に戻せすことができる。

0042

ここで用いられたオイルダンパ100は、液体流通路3とベーン室4及び押さからなる液体流通機構をピストン2に1つだけ配設させた構成であるが、ピストン2に同様な機構を2つ以上併設させた構成であってもよい。

0043

*その他の実施例
(実施例2)上記の例において、ベーン部材5は、ベーン室4の開放部40を覆うようにネジ止めされた押さえ板6により保持されているが、図8及び図9に示すように、前記ベーン部材5とその押さえ手段とが一体的に成形されているものであってもよい。図8及び図9は、前述のベーン部材5と、このベーン部材の押さえ手段である弾性部材65とが一体的に成形された例を示している。

0044

液体流通路3が閉塞状態となる方向へピストン2が移動されるとき、図8に示すように、圧縮液体により前記ベーン部材5は底面部41に押し付けられ、前述の例と同様に、端面51bによって液体流通路3が閉塞され圧縮液体の流通が制限されるため大きな流通抵抗が生じる。一方、液体流通路3が解放状態となる方向へピストン2が移動されるとき、図9に示すように、圧縮液体により前記ベーン部材5は開放端40側へ押し出され、端面51a側に連設されている弾性部材65がその弾性によって液体室10a側に撓み、前記ベーン部材5は浮上がり、液体流通路3とベーン室4とは連通されるため圧縮液体の流通抵抗が小さくなる。これより、一方へ移動するときは大きな抵抗があり、逆方向へ移動するときは抵抗が小さくなるダンパー機能が得られる。

0045

また、この例の流体式ダンパでは、ベーン部材5が弾性部材65に連結されているため、ベーン部材5の外周面とベーン室4の内周壁との関係を考慮する必要がなく、前記ベーン部材5は、液体流通路3を閉塞し得る端面51bを有していればよい。

0046

この例において、前記ベーン部材5と前記弾性部材65とが共に弾性体によって一体的に形成されているが、ベーン部材5と前記ベーン部材5の端面51aに連設される帯状の弾性部材65(例えば、シリコンゴム)とが、そのオリフィス50と透孔60とが連通するように連設されたものであってもよい。

0047

(実施例3)共通のベーン室4に開放する複数の液体流通路3a,3bが貫通形成されピストン2と、ピストン2の一方の端面22aを被覆するように前記ピストン2に係合される押さえ板6とを用いた流体式ダンパの例を、図10から図12に示している。

0048

この例に用いられるピストン2には、一方の端面22aにピストン2の直径よりも小さな頭部27が形成されており、ピストン2の中心に対して対称位置に2つの液体流通路3a,3bが貫通形成され、前記液体流通路3a,3bの一方端部が開放する略矩形状のベーン室4は、ピストン2と同軸位置に設けられており、前記ベーン室4には同型のベーン部材5が収容されている。前記ピストン2の端面22aは、ベーン部材5を軸線方向に移動可能に挿通する軸部65と、2つの透孔60を具備する押さえ板6により直径線に沿って被覆されている。

0049

前記押さえ板6は、その中心から直立する軸部65と、その両端部に設けられ前記頭部27に設けられた係合溝27と抜止め状態に凹凸嵌合される係合片66と、前記ベーン部材5に設けられたオリフィス50及び液体流通路3a,3bと一直線状となるように設けられた透孔60a,60bとからなっており、図12に示すように、前記軸部65が前記ベーン部材5を挿通し前記ベーン室4の底面部41に垂直に差し込まれ、また、その平面部が前記頭部27及び前記ベーン室4の開放端40を全体的に被覆するように、前記端面22aに着脱自在に係合されている。この例に用いられる押さえ板6は、弾性を有する合成樹脂から成形されているため、押さえ板6を弾性変形させることにより、前記頭部27に容易に着脱できる。

0050

図10に示すように、略矩形状の前記ベーン室4は、短辺側が外周面に開放する構成であり、ベーン室4に収容される同型のベーン部材5の外周とシリンダ1の内壁との間には、常に外周間隙Mが形成される。また、前記ベーン部材5には、液体流通路3aと連通する小径のオリフィス50が設けられており、また、図11に示すように、これらは、ベーン室4の開放端40に配設される押さえ板6に設けられた透孔60aとも一直線状に連通するように設定されている。

0051

このピストン2が、液体室10bから液体室10aの方向に移動するとき、液体室10aの圧縮液体が透孔60a,60bを通ってベーン部材5の端面51aを押圧するため、前記ベーン部材5は、軸部65に沿って移動されて、図10に示すように、ベーン室4の底面部41に押付けられる。そのため、ベーン部材5の端面51bによって液体流通路3a,3bは閉塞され、圧縮液体の流通は液体流通路3aに連通するオリフィス50のみに限られ、大きな流通抵抗が生じる。

0052

一方、ピストン2が、液体室10aから液体室10bの方向へ移動するとき、液体室10bの圧縮液体が液体流通路3a,3bを通ってベーン部材5の端面51bを押圧するため、前記ベーン部材5は、軸部65に沿って移動されて、図10破線で示すように、ベーン室4の開放端40に設けられた押さえ板6に押付けられる。そのため、液体流通路3a,3bが開放されベーン室4とが連通し、圧縮液体はベーン部材5短辺側の外周間隙M及び前記オリフィス50の両方から流通できるため、流通抵抗が小さくなる。これより、一方へ移動するときは大きな抵抗があり、逆方向へ移動するときは抵抗が小さくなるダンパー機能が得られる。

0053

また、ベーン部材5は、押さえ板6に具備された軸部65を挿通してしるため軸線方向に移動するときに外周方向揺動することがなく、液体流通路3a,3bのの閉塞、及び、ベーン部材5に設けられたオリフィス50と前記液体流通路3a,3bとの連通が確実に行われる。

0054

また、この例のピストン2には、2つの液体流通路3a,3bが貫通形成されているが、3つや4つの液体流通路3が形成されるものでもよく、この例では、一方の液体流通路3aのみに連通するオリフィス50をベーン部材5に設けたが、形成されたすべての液体流通路3について連通するオリフィスを設けてもよい。

0055

(実施例4)図13から図15に、ピストン2の外周面に形成される環状凹溝26に嵌入されるO−リング25をベーン部材5として利用する液体の流通調節機構と、前述の実施例1の液体の流通調節機構とを併設させた流体式ダンパの例を示している。

0056

図13及び図14に示されるように、ピストン2の端面22aに設けられた凹部24,24から、ピストン2の外周面に形成された環状凹溝26に連通するように液体流通路30,30を軸線方向に穿孔され、前記端面22aからピストン2の外周面に通じるL字状の通路33が形成されており、このL字状の通路33の前記外周面側の端部には断面円形のO−リング25が嵌入されている。前記L字状の通路33の液体流通路30と環状凹溝26との連通部は、ピストン2の外周面側の端部に下がる斜辺となっており、前記O−リング25が液体通路30を閉塞する位置まで嵌入することを防いでいる。

0057

また、前記端面22aの中心部側には、前記端面22aに開放するベーン室4と、ピストン2を貫通し、前記ベーン室4の底面部41に開放する液体流通路3と、前記ベーン室4に収容されるベーン部材5及びベーン部材5の押さえ棒64,64からなる、実施例1で示した流体式ダンパに用いられるピストン2と同様の構成である液体の流通調節機構が2つ併設されている。また、前記O−リング25は、軸線方向に移動可能となるように前記環状凹溝26に嵌入されるため、ピストン2の移動により環状凹溝26内を移動される。

0058

この例のピストン2が液体室10bから液体室10aの方向へ移動されるとき、図15(a)に示されるように、O−リング25は、環状凹溝26の一方の壁面35に押付けられ、他方の壁面34とO−リング25との間に間隙が形成される。そのため、L字状の通路33と一方の液体室10aに通じる外周間隙Nとが連通される。このとき、前記O−リング25は、環状凹溝26と他方の液体室10bに通じる外周間隙Nとの間をシールするため、一方の液体室10aから環状凹溝26へ流れこんだ液体は、他方の液体室10bへ流通することはできない。

0059

一方、ピストン2が液体室10aから液体室10bの方向へ移動されるとき、図15(b)に示されるように、O−リング25は環状凹溝26の他方の壁面34に押付けられ、一方の壁面35とO−リング25との間に間隙が形成される。そのため、前記L字状の通路33と他方の液体室10bに通じる外周間隙Nとが連通される。このとき、前記O−リング25は、環状凹溝26と一方の液体室10aに通じる外周間隙Nとの間をシールするため、他方の液体室10bから外周間隙Nを介して環状凹溝26へ流れ込んだ液体は、前記L字状の通路33を通って一方の液体室10aへ流通される。

0060

また、ピストン2には、前記L字状の通路33に加えて、実施例1と同様な液体の流通調節機構が端面22aに設けられているため、O−リング25によって他方の液体室10bに通じる外周間隙Nが閉塞されるときには、同様に液体流通路3が閉塞状態となりベーン部材5に設けられたオリフィス50を介してのみ液体が流通されるため、大きな流通抵抗が生じる。一方、他方の液体室10bに通じる外周間隙Nが開放されるときは、L字状の通路33に加えて、開放状態となった液体流通路3からも液体が流通できるので、流通抵抗は小さくなる。このように、一方へ移動するときは大きな抵抗があり、逆方向へ移動するときは抵抗が小さくなるダンパー機能が得られる。

0061

また、端面22aから環状凹溝26に連穿される液体流通路30は、平面円形であるが、環状凹溝26の広い範囲にわたって連通することができる平面弧状又は環状の液体流通路30であってもよい。

図面の簡単な説明

0062

図1本発明実施の形態のオイルダンパの断面図
図2本発明実施の形態のオイルダンパの断面図
図3本発明実施の形態に用いられるピストン部分取付け状態を示す断面図
図4図3のピストンの平面図
図5本発明実施の形態に用いられるベーン部材の断面図
図6図1のオイルダンパの液体流通路が閉塞状態の部分断面図
図7図1のオイルダンパの液体流通路が開放状態の部分断面図
図8オイルダンパの液体流通路が閉塞状態の部分断面図
図9オイルダンパの液体流通路が開放状態の部分断面図
図10本発明実施の形態のオイルダンパの断面図(図11のX−X断面図)
図11図10の平面図
図12図10のXII−XII断面図
図13本発明実施の形態のオイルダンパの断面図
図14図13の平面図
図15(a)図13において液体通路が閉塞状態の部分断面図
(a)図13において液体通路が開放状態の部分断面図
図16本発明実施の形態のオイルダンパが取り付けられた昇降式
図17本発明実施の形態のオイルダンパが取り付けられた昇降式収棚

--

0063

(1)・・・シリンダ、(10)・・・液体室、(100)・・・オイルダンパ、(2)・・・ピストン、(20)・・・ピストンロッド、(22)・・・端面、(3)(30)・・・液体流通路、(42)・・・溝、(4)・・・ベーン室、(5)・・・ベーン部材、(50)・・・オリフィス、(6)・・・押さえ板

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社ナチュラレーザ・ワンの「 ダンパーヒンジ」が 公開されました。( 2020/02/13)

    【課題】構造が簡単で操作性がよく安価に製作できるダンパーヒンジを提供する。【解決手段】シリンダーケース2と、一対のバルブ片部4c、4dを有するバルブ部材4と、第1収容室内に回転可能に設けられた一対の弁... 詳細

  • KYB株式会社の「 鉄道車両用ダンパ」が 公開されました。( 2020/02/13)

    【課題】コストを低減可能であって、かつ、車両における乗心地を向上できる鉄道車両用ダンパの提供である。【解決手段】鉄道車両用ダンパ1は、鉄道車両用ダンパ1は、シリンダ2と、シリンダ2内に移動自在に挿入さ... 詳細

  • ブリヂストンケービージー株式会社の「 防振装置」が 公開されました。( 2020/02/06)

    【課題】減衰効果の高い防振装置とする。【解決手段】第1プレート11と第2プレート12との間に中空筒状ゴム製弾性部材13を設け、弾性部材内にコイルスプリング14を設けた。弾性部材周壁のオリフィス18にフ... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ