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技術 光学材料及びそれを用いた光学系

出願人 キヤノン株式会社
発明者 宇久田秀雄
出願日 2000年2月21日 (20年0ヶ月経過) 出願番号 2000-042600
公開日 2001年3月23日 (18年11ヶ月経過) 公開番号 2001-074901
状態 特許登録済
技術分野 光学要素・レンズ 高分子組成物
主要キーワード 非晶性フッ素樹脂 シリコーン官能基 ミニマックス 複数材料 局所電界 フッ素溶剤 低屈折物質 静電電圧計
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年3月23日)のものです。
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図面 (9)

課題

低屈折率材料屈折率波長分散が大きな材料を混合することにより低屈折率で高分散の光学材料及びそれを用いた光学系を得ること。

解決手段

d線の屈折率が1.45以下の第1材料と可視域での波長分散を示すアッベ数が25以下の第2材料を含む複数材料の混合物であってd線の屈折率(nd)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係が、nd≦−6.667×10-3νd+1.70になること。

概要

背景

従来より屈折系のみによって構成される光学系の色収差補正する方法の1つとして、分散特性の異なる硝材を組み合わせる方法がある。例えば、望遠鏡等の対物レンズでは分散の小さい硝材で正レンズ、分散の大きい硝材で負レンズを構成し、これらを組み合わせて用いることで軸上色収差を補正している。この為、レンズの構成、枚数が制限される場合や使用される硝材が限られている場合等では色収差が十分に補正することはできないことがあった。

このときの色収差を補正する目的で硝材の光学定数の範囲を広げる為に、屈折率アッベ数を制御し、低屈折率高分散の硝材を得る方法が、例えば特開平6−32631号公報,特開昭61−9262号公報,特公平4−33740号公報等で提案されている。

硝材の組み合わせにより色収差を減じる方法に対して、レンズ面やあるいは光学系の一部に回折作用を有する回折格子を設けた回折光学素子を用いて色収差を減じる方法がSPIEVol.1354 International Lens Design Conference(1990)等の文献により開示されている。

これは、光学系中の屈折面回折面とでは、ある基準波長光線に対する色収差の出方が逆方向になるという物理現象を利用したものである。

さらに、この様な回折光学素子は、その回折格子の周期的構造周期を変化させることで非球面レンズ的な効果を持たせることができ、収差の低減に大きな効果がある。

ここで、光線の屈折作用において比較すると、レンズ面では1本の光線は屈折後も1本の光線であるのに対し、回折面では1本の光線が回折されると、各次数に光が複数に分かれてしまう。

そこで、レンズ系として回折光学素子を用いる場合には、使用波長領域の光束が特定次数(以後「設計次数」とも言う)に集中するように格子構造を決定する必要がある。特定の次数に光が集中している場合では、それ以外の回折光の光線の強度は低いものとなり、強度が0の場合にはその回折光は存在しないものとなる。

その為、前記特長を有する為には設計次数の光線の回折効率が十分高いことが必要になる。また、設計次数以外の回折次数を持った光線が存在する場合は、設計次数の光線とは別な所に結像する為、フレア光となる。

この回折効率の低下を減少できる構成が特開平9−127321号公報,特開平11−44808号公報に提示されている。これは異なる材質の分散と各格子厚を最適に選ぶことで、広波長範囲で高い回折効率を有する構成となっている。

具体的には基盤上に複数の光学材料(層)を積層し、互いに異なる光学材料の境界面の少なくとも1つにレリーフパターン階段形状キノフォーム等を形成して成る回折光学素子を開示している。

概要

低屈折率材料と屈折率の波長分散が大きな材料を混合することにより低屈折率で高分散の光学材料及びそれを用いた光学系を得ること。

d線の屈折率が1.45以下の第1材料と可視域での波長分散を示すアッベ数が25以下の第2材料を含む複数材料の混合物であってd線の屈折率(nd)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係が、nd≦−6.667×10-3νd+1.70になること。

目的

本発明の目的は、従来にない低屈折率高分散の光学材料であって、例えば屈折光学系積層回折光学素子高性能化に欠かすことの出来ない光学材料及びそれを用いた光学系の提供を目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
6件
牽制数
10件

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請求項1

d線の屈折率が1.45以下の第1材料と可視域での波長分散を示すアッベ数が25以下の第2材料を含む複数材料の混合物であってd線の屈折率(nd)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係が、nd≦−6.667×10-3νd+1.70になることを特徴とする光学材料

請求項2

可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)が40未満であることを特徴とする請求項1の光学材料。

請求項3

前記第2材料は粒径が2〜100nmの微粒子を含むことを特徴とする請求項1または2の光学材料。

請求項4

前記第1材料が非晶性フッ素樹脂であることを特徴とする請求項1,2または3の光学材料。

請求項5

前記第2材料としてアッベ数(νd)を24.4に調整したチタンシリコン複合金属酸化物の微粒子(Six−Ti(1-x)O2)を用いることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項の光学材料。

請求項6

前記第1材料として非晶性フッ素樹脂、前記第2材料としてアッベ数(νd)を24.4に調整したチタンとシリコンの複合金属酸化物の微粒子(Six−Ti(1-x)O2)を用い、微粒子とフッ素樹脂重量比が45:100〜75:100であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項の光学材料。

請求項7

前記材料Aがジメチルシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1,2又は3の光学材料。

請求項8

前記材料Bは酸化チタン(TiO2)の微粒子を含むことを特徴とする請求項1から3及び請求項7のいずれか1項の光学材料。

請求項9

前記材料Aはジメチルシリコーン樹脂であり、前記材料Bは酸化チタン(TiO2)の微粒子を用い、酸化チタンとジメチルシリコーン樹脂の混合する重量比が18:100〜70:100であることを特徴とする請求項7又は8の光学材料。

請求項10

d線の屈折率(nd)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係が、nd≦−0.01νd+1.70を満足することを特徴とする光学材料。

請求項11

d線の屈折率が1.40以下の第1材料と可視域での波長分散を示すアッベ数が15以下の第2材料を含む複数材料の混合物であってd線の屈折率(nd)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係が、nd≦−0.01νd+1.70になることを特徴とする光学材料。

請求項12

前記可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)が40以下であることを特徴とする請求項10又は11の光学材料。

請求項13

前記第2材料が粒径2〜100nmの微粒子を含むことを特徴とする請求項11の光学材料。

請求項14

前記第1材料が非晶性フッ素樹脂を含むことを特徴とする請求項11又は13の光学材料。

請求項15

前記第2材料は酸化チタン(TiO2)の微粒子を含むことを特徴とする請求項11,13又は14の光学材料。

請求項16

前記第1材料は非晶性フッ素樹脂であり、前記第2材料は酸化チタン(TiO2)の微粒子を用い、酸化チタンと非晶性フッ素樹脂の混合する重量比が7:100〜90:100であることを特徴とする請求項11,13,14又は15の光学材料。

請求項17

d線の屈折率が1.45以上1.55以下の範囲内にある第1材料と可視域での波長分散を示すアッベ数が10以下の第2材料との複合材料の混合物であってd線の屈折率(nd)とアッベ数(νd)の関係がnd≦−6.667×10-3νd+1.70になることを特徴とする光学材料。

請求項18

前記光学材料は可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)が40以下であることを特徴とする請求項17の光学材料。

請求項19

前記第2材料の粒径が2〜100nmの微粒子を含むことを特徴とする請求項17または18の光学材料。

請求項20

前記第2材料としてITO(In2O3)を用いることを特徴とする請求項17、18または19の光学材料。

請求項21

前記第1材料がポリメタクリル酸メチルであることを特徴とする請求項17から20のいずれか1項の光学材料。

請求項22

前記第1材料としてポリメタクリル酸メチル、前記第2材料としてITOの微粒子(In2O3)を用い、微粒子と樹脂の重量比が第1材料:第2材料=30:100〜250:100であることを特徴とする請求項17から21のいずれか1項の光学材料。

請求項23

前記第1材料がアモルファスポリオレフィンであることを特徴とする請求項17から20のいずれか1項の光学材料。

請求項24

前記第1材料としてアモルファスポリオレフィン、前記第2材料としてITOの微粒子(In2O3)を用い、微粒子と樹脂の重量比が第1材料:第2材料=44:100〜150:100であることを特徴とする請求項17から20のいずれか1項の光学材料。

請求項25

前記第1材料がメタクリル酸メチルスチレン共重合体であることを特徴とする請求項17から20のいずれか1項の光学材料。

請求項26

前記第1材料としてメタクリル酸メチルとスチレンの共重合体の樹脂、前記第2材料としてITOの微粒子(In2O3)を用い、微粒子と樹脂の重量比が第1材料:第2材料=43:100〜140:100であることを特徴とする請求項17から20のいずれかの1項の光学材料。

請求項27

請求項1から26,33のいずれか1項の光学材料より成ることを特徴とする光学部材

請求項28

請求項27の光学部材を有することを特徴とする光学系。

請求項29

請求項1から26,33のいずれか1項の光学材料を用いたことを特徴とする回折光学素子

請求項30

請求項29の回折光学素子を有することを特徴とする光学系。

請求項31

請求項28又は30の光学系を有することを特徴とする光学機器

請求項32

第1材料の充填率下げ該第1材料の充填率を下げた隙間に該第1材料とアッベ数が異なる第2材料を埋めこむことにより所望の屈折率とアッベ数を有する光学材料を製造することを特徴とする光学材料の製造方法。

請求項33

請求項32に記載の製造方法により作られた材料を含むことを特徴とする光学部材。

技術分野

0001

本発明は光学材料及びそれを用いる光学系に関し、例えばレンズフィルターミラー屈折光学素子、そして回折光学素子等の光学素子に適用可能な低屈折率で高分散の光学材料やそれを用いるカメラ双眼鏡顕微鏡等の光学機器の光学系に関する。

背景技術

0002

従来より屈折系のみによって構成される光学系の色収差補正する方法の1つとして、分散特性の異なる硝材を組み合わせる方法がある。例えば、望遠鏡等の対物レンズでは分散の小さい硝材で正レンズ、分散の大きい硝材で負レンズを構成し、これらを組み合わせて用いることで軸上色収差を補正している。この為、レンズの構成、枚数が制限される場合や使用される硝材が限られている場合等では色収差が十分に補正することはできないことがあった。

0003

このときの色収差を補正する目的で硝材の光学定数の範囲を広げる為に、屈折率アッベ数を制御し、低屈折率高分散の硝材を得る方法が、例えば特開平6−32631号公報,特開昭61−9262号公報,特公平4−33740号公報等で提案されている。

0004

硝材の組み合わせにより色収差を減じる方法に対して、レンズ面やあるいは光学系の一部に回折作用を有する回折格子を設けた回折光学素子を用いて色収差を減じる方法がSPIEVol.1354 International Lens Design Conference(1990)等の文献により開示されている。

0005

これは、光学系中の屈折面回折面とでは、ある基準波長光線に対する色収差の出方が逆方向になるという物理現象を利用したものである。

0006

さらに、この様な回折光学素子は、その回折格子の周期的構造周期を変化させることで非球面レンズ的な効果を持たせることができ、収差の低減に大きな効果がある。

0007

ここで、光線の屈折作用において比較すると、レンズ面では1本の光線は屈折後も1本の光線であるのに対し、回折面では1本の光線が回折されると、各次数に光が複数に分かれてしまう。

0008

そこで、レンズ系として回折光学素子を用いる場合には、使用波長領域の光束が特定次数(以後「設計次数」とも言う)に集中するように格子構造を決定する必要がある。特定の次数に光が集中している場合では、それ以外の回折光の光線の強度は低いものとなり、強度が0の場合にはその回折光は存在しないものとなる。

0009

その為、前記特長を有する為には設計次数の光線の回折効率が十分高いことが必要になる。また、設計次数以外の回折次数を持った光線が存在する場合は、設計次数の光線とは別な所に結像する為、フレア光となる。

0010

この回折効率の低下を減少できる構成が特開平9−127321号公報,特開平11−44808号公報に提示されている。これは異なる材質の分散と各格子厚を最適に選ぶことで、広波長範囲で高い回折効率を有する構成となっている。

0011

具体的には基盤上に複数の光学材料(層)を積層し、互いに異なる光学材料の境界面の少なくとも1つにレリーフパターン階段形状キノフォーム等を形成して成る回折光学素子を開示している。

発明が解決しようとする課題

0012

特開平9−127321号公報,特開平11−44808号公報のいずれの場合も広波長範囲で高い回折効率を有する構成を得る為に、相対的に高屈折率低分散の材料と低屈折率高分散の材料の組み合わせを用いている。具体的には特開平9−127321号公報の場合はBMS81(nd=1.64,νd=60.1:オハラ製)とプラスチック光学材料PC(nd=1.58,νd=30.5:帝人化成)、特開平11−44808号公報の場合はCOO1(nd=1.5250,νd=50.8:大日本インキ製)、プラスチック光学材料PC(nd=1.58,νd=30.5:帝人化成)、BMS81(nd=1.64,νd=60.1:オハラ製)等を用いている。

0013

我々がさらに光学性能をあげる為、光学材料として市販、もしくは研究開発されている光学材料を調べたところ図1の様な分布となっていた。

0014

特開平9−127321号公報,特開平11−44808号公報に記載の積層回折光学素子の材料も図1の分布内にあてはまる

0015

また、屈折光学系の硝材の光学定数の範囲を広げる目的で、低屈折率高分散をめざし、屈折率とアッベ数を制御したものが、例えば特開平6−32631号公報,特開昭61−9262号公報,特公平4−33740号公報等で提案されている。これらの各公報では、それぞれ制御する屈折率、屈折率分散が(nd=1.585−1.660、νd=40.5−32.5)、(nd=1.5945−1.6925、νd=27.3−36.6)、(nd=1.55−1.65、νd=27−35)となっており、図1の既存の物質の分布内に収まっている。

0016

高屈折率低分散に対して、より低屈折率高分散(nd≦−6.667×10-3νd+1.70)の領域の材料を組み合わせることにより可視域(400〜700nm)全域の回折効率が向上し、また屈折光学系においては色収差の補正が向上すると考えられるが、この低屈折率高分散(nd≦−6.667×10-3νd+1.70)の領域としては、2-ethoxy-ethyl methacrylate(nd=1.483,νd=32)しか、見受けられず、これまでほとんど開発されていなかった。

0017

本発明の目的は、従来にない低屈折率高分散の光学材料であって、例えば屈折光学系、積層回折光学素子の高性能化に欠かすことの出来ない光学材料及びそれを用いた光学系の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0018

請求項1の発明の光学材料は、d線の屈折率が1.45以下の第1材料と可視域での波長分散を示すアッベ数が25以下の第2材料を含む複数材料の混合物であってd線の屈折率(nd)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係が、
nd≦−6.667×10-3νd+1.70
になることを特徴としている。

0019

請求項2の発明は請求項1の発明において、可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)が40未満であることを特徴としている。

0020

請求項3の発明は請求項1又は2の発明において、前記第2材料は粒径が2〜100nmの微粒子を含むことを特徴としている。

0021

請求項4の発明は請求項1,2又は3の発明において、前記第1材料が非晶性フッ素樹脂であることを特徴としている。

0022

請求項5の発明は請求項1から4のいずれか1項の発明において、前記第2材料としてアッベ数(νd)を24.4に調整したチタンシリコン複合金属酸化物の微粒子(Six−Ti(1-x)O2)を用いることを特徴としている。

0023

請求項6の発明は請求項1から5のいずれか1項の発明において、前記第1材料として非晶性フッ素樹脂、前記第2材料としてアッベ数(νd)を24.4に調整したチタンとシリコンの複合金属酸化物の微粒子(Six−Ti(1-x)O2)を用い、微粒子とフッ素樹脂重量比が45:100〜75:100であることを特徴としている。

0024

請求項7の発明は請求項1,2又は3の発明において、前記材料Aがジメチルシリコーン樹脂であることを特徴としている。

0025

請求項8の発明は請求項1から3又は7のいずれか1項の発明において、前記材料Bは酸化チタン(TiO2)の微粒子を含むことを特徴としている。

0026

請求項9の発明は請求項7又は8の発明において、前記材料Aはジメチルシリコーン樹脂であり、前記材料Bは酸化チタン(TiO2)の微粒子を用い、酸化チタンとジメチルシリコーン樹脂の混合する重量比が18:100〜70:100であることを特徴としている。

0027

請求項10の発明の光学材料は、d線の屈折率(nd)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係が、nd≦−0.01νd+1.70を満足することを特徴としている。

0028

請求項11の発明の光学材料は、d線の屈折率が1.40以下の第1材料と可視域での波長分散を示すアッベ数が15以下の第2材料を含む複数材料の混合物であってd線の屈折率(nd)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係が、
nd≦−0.01νd+1.70
になることを特徴としている。

0029

請求項12の発明は請求項10又は11の発明において、前記可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)が40以下であることを特徴としている。

0030

請求項13の発明は請求項11の発明において、前記第2材料が粒径2〜100nmの微粒子を含むことを特徴としている。

0031

請求項14の発明は請求項11又は13の発明において、前記第1材料が非晶性フッ素樹脂を含むことを特徴としている。

0032

請求項15の発明は請求項11,13又は14のいずれか1項の発明において、前記第2材料は酸化チタン(TiO2)の微粒子を含むことを特徴としている。

0033

請求項16の発明は請求項11,13,14又は15の発明において、前記第1材料は非晶性フッ素樹脂であり、前記第2材料は酸化チタン(TiO2)の微粒子を用い、酸化チタンと非晶性フッ素樹脂の混合する重量比が7:100〜90:100であることを特徴としている。

0034

請求項17の発明の光学材料は、d線の屈折率が1.45以上1.55以下の範囲内にある第1材料と可視域での波長分散を示すアッベ数が10以下の第2材料との複合材料の混合物であってd線の屈折率(nd)とアッベ数(νd)の関係が
nd≦−6.667×10-3νd+1.70
になることを特徴としている。

0035

請求項18の発明は請求項17の発明において、前記光学材料は可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)が40以下であることを特徴としている。

0036

請求項19の発明は請求項17の発明において、前記第2材料の粒径が2〜100nmの微粒子を含むことを特徴としている。

0037

請求項20の発明は請求項17,18または19の発明において、前記第2材料としてITO(In2O3)を用いることを特徴としている。

0038

請求項21の発明は請求項17から20のいずれか1項の発明において、前記第1材料がポリメタクリル酸メチルであることを特徴としている。

0039

請求項22の発明は請求項17から21のいずれか1項の発明において、前記第1材料としてポリメタクリル酸メチル、前記第2材料としてITOの微粒子(In2O3)を用い、微粒子と樹脂の重量比が第1材料:第2材料=30:100〜250:100であることを特徴としている。

0040

請求項23の発明は請求項17から20のいずれか1項の発明において、前記第1材料がアモルファスポリオレフィンであることを特徴としている。

0041

請求項24の発明は請求項17から20のいずれか1項の発明において、前記第1材料としてアモルファスポリオレフィン、前記第2材料としてITOの微粒子(In2O3)を用い、微粒子と樹脂の重量比が第1材料:第2材料=44:100〜150:100であることを特徴としている。

0042

請求項25の発明は請求項17から20のいずれか1項の発明において、前記第1材料がメタクリル酸メチルスチレン共重合体であることを特徴としている。

0043

請求項26の発明は請求項17から20のいずれか1項の発明において、前記第1材料としてメタクリル酸メチルとスチレンの共重合体の樹脂、前記第2材料としてITOの微粒子(In2O3)を用い、微粒子と樹脂の重量比が第1材料:第2材料=43:100〜140:100であることを特徴としている。

0044

請求項27の発明の光学部材は請求項1から26,33のいずれか1項の光学材料より成ることを特徴としている。

0045

請求項28の発明の光学系は請求項27の光学部材を有することを特徴としている。

0046

請求項29の発明の回折光学素子は請求項1から26,33のいずれか1項の光学材料を用いたことを特徴としている。

0047

請求項30の発明の光学系は請求項29の回折光学素子を有することを特徴としている。

0048

請求項31の発明の光学機器は請求項28又は30の光学系を有することを特徴としている。

0049

請求項32の発明の光学材料の製造方法は、第1材料の充填率下げ該第1材料の充填率を下げた隙間に該第1材料とアッベ数が異なる第2材料を埋めこむことにより所望の屈折率とアッベ数を有する光学材料を製造することを特徴としている。

0050

請求項33の発明の光学部材は請求項32に記載の製造方法により作られた材料を含むことを特徴としている。

発明を実施するための最良の形態

0051

本発明の光学材料の実施形態について説明する。

0052

一般に物質は分子原子によってできている為、原子、分子構造によって振動子特性密度が決まっている。この為、光学材料のd線(波長587nmの光)に対する屈折率ndと可視域の波長分散を示すアッベ数νd等の光学定数は図1の様な分布となっている。屈折率nと物質の分極χ’の関係は式(1)の様に表せる。
n2=1+χ’…式(1)
大きさ2〜100nmの微粒子を仮定すると微粒子内部の分極特性バルク的な特性を示す。しかし、波長400〜700nmの可視波長域の光への分極特性は図2の様な物質の充填率を減らした構造物を考えた場合、光学的に不均一性を無視できるレベルの大きさである。従って、図2の様な構造では式(2)のDrude理論に近い光学特性を示す。
n2=1+χ1=1+T(n12−1)…式(2)
(0≦T≦1)n1:バルクの屈折率
図3は物質の充填率を変えたときの屈折率ndとアッベ数νdの関係を示す説明図である。図3に示すように曲線S1,S2,S3に示すように屈折率n、屈折率nd、分散νdは見かけの密度を変化させても屈折率は変化するがアッベ数はほとんど変化しない。従って図2の構造にて屈折率を低下させれば、(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40、及びnd≦−0.01νd+1.70,νd≦40)の領域の物質を作ることはできる。

0053

レンズ面への薄膜蒸着等による反射防止膜を形成する際、成膜の条件によっては膜の充填率が下がり図2の様な構造となり、波長分散の大きな(アッベ数νdの小さい)材料の屈折率がある程度低下する。

0054

しかし、物質の充填率を極端に低くした場合、真空中から通常の大気中にさらすと、多孔質である為に空気や水の分子が吸着してしまい、屈折率の低下を妨げるばかりかアッベ数を大きくしてしまう傾向にある。また、非常にもろい物質となる。

0055

そこで図4の様に、まず波長分散の大きな物質(高分散物質)の充填率を下げ、隙間を屈折率の低い低屈折率物質で埋めてしまい、これによって低屈折率でアッベ数の小さな材料を実現している。

0056

高屈折率で屈折率の波長分散の大きな材料として(nd,νd)=(2.74,11.1)、(3.31,8.40)、低屈折率で波長分散の小さな物質として(nd,νd)=(1.29,87.4)、(1.34,73.0)、(1.43,57.5)を仮定し、式(1)にて分極率を求め、式(3)
n2=1+Tχ1+(1−T)χ2
=1+T(n12−1)+(1−T)(n22−1)…式(3)
(0≦T≦1)nχ:それぞれのバルクの屈折率に入れ、それぞれを混合した場合の屈折率とアッベ数を計算した。

0057

その結果、図5に示す様になり、低屈折率物質(nd≦1.45)と屈折率の波長分散の大きな材料(νd≦25)を混合することにより、(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)の領域の光学材料を実現している。

0058

この際、同じ割合であってもより低屈折率物質と混合した場合、屈折率分散があまり変わらず、低屈折率へシフトし、より高分散な材料に混ぜた場合は屈折率はあまり変化せず、屈折率分散が大きくなる傾向にある。

0059

屈折率の波長分散の大きな物質と低屈折率物質の混合は光の波長よりも小さく散乱にほとんど寄与しないサイズ(100nm以下のユニット)であればどんな方法でもよい。

0060

具体的には図6に示すように屈折率高分散材料の微粒子の場合は、
・通常の場合
有機ポリマーを主鎖とするなら、
ゲスト−ホスト型
・主鎖型
・側鎖型
が考えられる。

0061

また、真空蒸着による膜形成なら屈折率の波長分散の大きな物質と低屈折率物質の2次元蒸着のほか、それぞれの物質を数nm単位で積層して等価膜等を作成する形態も適用できる。

0062

ただ、分極率の高分散を示すユニットが2nm以下となり、分子レベルになるにしたがい、高分散ユニットの環境がバルクの状態からかけ離れる為、Drude理論よりも局所電界を考慮したLorentz−Lorenz理論(式(4))に従う傾向にある。この場合は同じ割合で混合をした場合、式(3)に比べ屈折率が低分散になる傾向にある。

0063

0064

混合する材料は屈折率の波長分散が大きい材料、もしくは低屈折率の特性を示すものであれば有機無機物どれでもかまわない。物質は限定しないが具体的には低屈折率(nd≦1.45)の物質として、有機物では

0065

0066

で表せる非晶性フッ素樹脂(nd=1.28〜1.38)等が挙げられ、無機物ではMgF2(nd=1.38)、CaF2(nd=1.44)等が挙げられる。

0067

波長分散の大きな材料(νd≦25)として特に限定はしないが、具体的なものとしてTiO2(nd,νd=2.2652,11.8),Nb2O5(nd,νd=2.367,14.0),ITO(nd,νd=1.8581,5.53),Cr2O3(nd,νd=2.2178,13.4),BaTiO3(nd,νd=2.4362,11.3)等、及びこれらを少なくとも1種類以上含む混合物が挙げられる。

0068

この他の発明として低屈折率材料にnd≦1.45、屈折率の波長分散の大きな材料にνd≦25で大きさ粒径2〜100nmの微粒子を用いて、(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)の領域の光学材料を実現している。

0069

低屈折率の材料としては特に限定はしないが、非晶性のフッ素樹脂であることが望ましい。屈折率が低く安定であり反応性が小さい為、混合したとき計算値からのズレが少ないからである。

0070

波長分散の大きさ(即ちアッベ数が小さい)材料としては特に限定はしないがチタンとシリコンの複合金属酸化物の微粒子(Six−Ti(1-x)O2)を用いることが望ましい。チタンとシリコンの複合金属酸化物は任意の割合で金属の比率を調整することが可能であり、アッベ数の調整が容易である。ここではアッベ数(νd)≦25:24.5に調整したチタンとシリコンの複合金属酸化物の微粒子を用いた。

0071

チタンとシリコンの複合金属酸化物(Six−Ti(1-x)O2)の微粒子の粒子径は無視できない光の散乱を起こすものでなければ、特に制約はないが、100nm以下であることが望ましい。

0072

また、例えば上記非晶性フッ素樹脂中に、上記Six−Ti(1-x)O2微粒子を均一に分散させる為には、Six−Ti(1-x)O2微粒子表面をフルオロアルキル基の様な親フッ素で修飾して用いることができる。

0073

フッ素樹脂とチタンとシリコンの複合金属酸化物(Six−Ti(1-x)O2)の混合する割合が45:100〜75:100であるとき、領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)を満たす光学材料となる。

0074

このようにして低屈折率(nd≦1.45)の材料と屈折率の波長分散が大きな材料(νd≦25)とを混合することにより領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)の光学材料を作っている。

0075

本実施形態では以上のようにして低屈折率高分散の光学材料を実現している。

0076

なお、先に挙げた2-ethoxy-ethyl methacrylateは構造上、低密度化により(nd=1.483,νd=32)を実現している物質であると考えられる。本実施形態での低屈折率(nd≦1.45)の材料と屈折率の波長分散が大きな材料(νd≦25)の混合物を形成することにより、領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)の光学材料とこの2-ethoxy-ethyl methacrylateとは異なる構成であり、また、本方法に比べ、この2-ethoxy-ethyl methacrylateは、屈折率や波長分散の度合を調整する自由度に劣る。

0077

この他の発明として低屈折率材料としてnd≦1.40、屈折率の分散の大きな材料としてνd≦15で粒径2〜100nmの微粒子を用いることにより、(nd≦−0.01νd+1.70,νd≦40)の領域のすぐれた光学材料を実現している。

0078

低屈折率の材料としては特に限定はしないが非晶性のフッ素樹脂であることが望ましい。屈折率が低く安定であり、反応性が小さい為、混合した時、計算値からのズレが少ないからである。

0079

屈折率の分散の大きな材料としては特に限定はしないがTiO2の微粒子であることは望ましい。TiO2微粒子は比較的入手が容易で、さらに一般的に市販されている光学用の微粒子の中で最も高い屈折率波長分散を示す部類に属する。

0080

TiO2微粒子の粒子径は無視できない光の散乱を生じさせなければ、特に制約はないが、100nm以下であることが望ましい。

0081

また、例えば、上記、非晶性フッ素樹脂中に、上記TiO2微粒子を均一に分散させる為には、TiO2微粒子表面をフルオロアルキル基の様な親フッ素で修飾して、用いることができる。

0082

フッ素樹脂と酸化チタン(TiO2)の混合する割合が7:100〜90:100であるとき、領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)を満たし、9:100〜40:100の範囲では領域(nd≦−0.01νd+1.70,νd≦40)を満たす光学材料となる。

0083

このようにして、低屈折率(nd≦1.40)の材料と屈折率の波長分散が大きな材料(νd≦15)にすることにより領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)および領域(nd≦−0.01νd+1.70,νd≦40)の光学材料を作ることができる。

0084

この他の発明としては次の構成の光学材料がある。

0085

屈折率分散の大きな物質としてTiO2(nd,νd=2.2652,11.8),Nb2O5(nd,νd=2.367,14.0),ITO(nd=,νd=1.8581,5.53),Cr2O3(nd,νd=2.2178,13.4)BaTIO3(nd,νd=2.4362,11.3)等の物質の中でITO(nd,νd=1.8581,5.53)は他の屈折率高分散な物質に較べ、アッベ数(νd)が1/2以下となり極端に大きな分散性を示す。

0086

その為、ITO(nd,νd=1.8581,5.53)に関しては、低屈折物質としてnd≧1.45の物質であってもnd≦1.55であれば(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)の領域を満たす。

0087

nd≦1.55と物質としてポリメタクリル酸メチル(以下PMMA記述nd=1.48)、アモルファスポリオレフィン(以下APOと記述nd=1.525)、メタクリル酸メチルとスチレンの共重合体(以下MSと記述nd=1.53〜1.571)の一部等の様に代表される様な汎用的な光学材料が混合する材料として選択できる。

0088

また、ITOは導電性物質である為、光学用樹脂特有帯電によるレンズ表面の埃の付着も軽減される。

0089

また、ITOは紫外領域で吸収がある為、UV吸収剤として作用し、紫外線による樹脂の劣化が軽減する。

0090

この発明においては低屈折率物質として1.45≦nd≦1.55と屈折率の波長分散の大きな材料としてνd≦10で2〜100nmの微粒子を用いることにより(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)の領域の光学材料を実現している。

0091

低屈折率の材料としては特に限定はしないがPMMA(nd=1.48)、APO(nd=1.525)、MSの一部(nd=1.533メタクリル酸メチルとスチレンモノマーの共重合体比率により屈折率が異なる)などが汎用的な光学樹脂としてあげられる。

0092

混合するITO(nd,νd=1.8581,5.53)が望ましい。何故なら、可視域(400〜700nmの光)でアッベ数が10以下の物質はITO(nd,νd=1.8581,5.53)を含むものしか存在しない。

0093

ITO(nd,νd=1.8581,5.53)の微粒子の粒子径は光の散乱に影響を与えなければ、特に制約はないが、100nm以下であることが望ましい。

0094

また、例えば、上記、PMMA(nd=1.48)、APO(nd=1.525)、MSの一部(nd=1.533)中に、上記、ITO微粒子を均一に分散させる為には、ITO微粒子を均一に分散させる為には、ITO微粒子表面をPMMAになじむ様なアルキル基で修飾して、用いることができる。

0095

PMMAとITO(nd,νd=1.8581,5.53)の混合する割り合いが30:100〜250:100であるとき、APO(nd=1.525)とITO(nd,νd=1.8581.5.53)の場合は混合する割り合いが44:100〜150:100であるとき、MS(nd=1.533)とITO(nd,νd=1.8581.5.53)の場合は混合する割り合いが43:100〜140:100であるとき、領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)を満たす、光学材料となる。

0096

また、ITOは導電性物質である為、上記、光学材料の帯電性も軽減された。

0097

本発明では以上の様にして低屈折率高分散の光学材料を実現している。

0098

なお、先に挙げた2-ethoxy-ethyl methacrylateは構造上、低密度化により(nd=1.483,νd=32)を実現している物質である。低屈折率(nd≦1.55)の材料と屈折率の波長分散が大きな材料(νd≦10)にすることにより、領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)の光学材料とは異なる構成であり、また、本方法に較べ、屈折率、屈折率分散を調整する自由度に劣る。

0099

次に本発明の光学材料の具体的な実施例について説明する。

0100

<実施例1>後述するの[方法1]にて表面にフッ素の界面活性剤を修飾した屈折率と、屈折率分散を(nd,νd)=(1.703,24.4)を調整したSix−Ti(1-x)O2微粒子と、

0101

0102

で表せる非晶性フッ素樹脂(nd=1.29)を非晶性フッ素樹脂の可溶溶剤であるフッ素溶剤[分子構造(C4F9)3N]に重量分率Six−Ti(1-x)O2:非晶性フッ素樹脂=18.3:100,41.1:100,70.5:100,88.5:100の割合で混合した。非晶性フッ素樹脂の溶剤に対する割合を4%とした。Φ45×2tのBK7の基材の上にデップコート法により上記溶液コーティングした後、180℃の炉の中で20分加熱し、非晶性フッ素樹脂とSix−Ti(1-x)O2の微粒子の混合した膜が得られた。

0103

上記混合膜の屈折率と屈折率分散は分光プリソーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測定した。

0104

上記混合膜の両面反射率透過率分光光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。

0105

上記混合膜の反射率,透過率を測定し、下記式にて、
吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率)
により吸収・散乱(率)を求めた。

0106

屈折率と分散の結果を表1に示す。

0107

Six−Ti(1-x)O2:非晶性フッ素樹脂=18.3:100,41.1:100の混合物は、屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.337,53.9)、(1.383,41.0)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域になる。吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0108

Six−Ti(1-x)O2:非晶性フッ素樹脂=70.5:100の混合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.337,53.9)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域が存在する。吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0109

重量分率Six−Ti(1-x)O2:非晶性フッ素樹脂=88.5:100は吸収・散乱(率)が0.04と散乱が大きくなり、屈折率,屈折率分散を測定することはできなかった。

0110

[方法1]フッ素系界面活性剤を修飾したSix−Ti(1-x)O2微粒子分散溶液の調整
Six−Ti(1-x)O2の微粒子(5〜20nm)20g、2,2,3,3,3−5フッ化プロパノール500g中に入れた溶液にフッ素系界面活性剤N−(3−(トリトキシシリルプロピル)−N−プロピルパ−フルオロオクタンスルフォンアミドを4g加え、その後1規定の塩酸0.21mlに加え、25℃で24時間攪拌を行ない微粒子表面に修飾した。その後、フッ素溶剤[分子構造(C4F9)3N]を250g加え、90℃で分離蒸留することにより5−フッ化プロパノール、加水分解により生じるイソプロパノール等を取り除き、Six−Ti(1-x)O2微粒子を分散させたフッ素溶剤溶液を作った。

0111

本実施形態では以上の方法で作成した光学材料を撮像光学系,投影光学系,照明系等の光学系やカメラ,顕微鏡,双眼鏡等の光学機器に用いている。

0112

<比較例1>
<実施例1>と異なり、屈折率,屈折率分散を(nd,νd)=(1.636、29.1)と調整したSix−Ti(1-x)O2微粒子を用い、高分散材料の屈折率分散をνd>25とした。

0113

[方法1]にて表面にフッ素の界面活性剤を修飾した屈折率、屈折率分散を(nd,νd)=(1.636,29.1)を調整したSix−Ti(1-x)O2微粒子を、

0114

0115

で表せる非晶性フッ素樹脂(nd=1.29)を非晶性フッ素樹脂の可溶溶剤であるフッ素溶剤[分子構造(C4F9)3N]に重量分率Six−Ti(1-x)O2:非晶性フッ素樹脂=17.3:100,38.9:100,66.7:100,83.8:100の割合で混合した。非晶性フッ素樹脂の溶剤に対する割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーティングした後、180℃の炉の中で20分加熱し、非晶性フッ素樹脂とSix−Ti(1-x)O2の微粒子の混合した膜が得られた。

0116

上記混合膜の屈折率と屈折率分散は分光エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測定した。

0117

上記混合膜の両面反射率と透過率は分光光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。

0118

上記混合膜の反射率,透過率を測定し、下記式にて、
吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率)
により吸収・散乱(率)を求めた。

0119

屈折率と分散の結果を表1に示す。

0120

Six−Ti(1-x)O2:非晶性フッ素樹脂=83.8:100の混合物は、吸収・散乱(率)が0.04と散乱が大きくなり、屈折率,屈折率分散を測定することはできなかった。

0121

Six−Ti(1-x)O2:非晶性フッ素樹脂=17.3:100,38.9:100,66.7:100の混合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.329,62.1)、(1.366,48.9)、(1.403,42.1)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域は全く存在しない。

0122

<実施例2>
<実施例1>と異なり、Six−Ti(1-x)O2の微粒子を用いず、屈折率、屈折率分散(nd,νd)=(2.2652,11.8)のTiO2微粒子を用いた。

0123

後述する[方法2]にて表面にフッ素の界面活性剤を修飾したTiO2微粒子を、

0124

0125

とで表せる非晶性フッ素樹脂(nd=1.29)を非晶性フッ素樹脂の可溶溶剤であるフッ素溶剤[分子構造(C4F9)3N]に重量分率TiO2:非晶性フッ素樹脂=4.5:100,9.3:100,19:100,39:100,74:100,120:100の割合で混合した。非晶性フッ素樹脂の溶剤に対する割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーティングした後、180℃の炉の中で20分加熱し、非晶性フッ素樹脂とTiO2の微粒子の混合した膜が得られた。

0126

上記混合膜の屈折率と屈折率分散は分光エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測定した。

0127

上記混合膜の両面反射率と透過率は分光光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。

0128

上記混合膜の反射率,透過率を測定し、下記式にて、
吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率)
により吸収・散乱(率)を求めた。

0129

屈折率と分散の結果を表2に示す。

0130

TiO2:非晶性フッ素樹脂=4.5:100の混合物質の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.317,48.3)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域に存在する。吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0131

TiO2:非晶性フッ素樹脂=9.3:100,19:100,39:100,74:100の混合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.343,34.2)、(1.394,23.8)、(1.478,17.8)、(1.591,14.8)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域に存在する。吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0132

TiO2:非晶性フッ素樹脂=120:100の混合物は吸収・散乱(率)が0.06と散乱が大きくなり、屈折率,屈折率分散を測定することはできなかった。

0133

<実施例1>と比べ、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40領域を重量比(TiO2:非晶性フッ素樹脂=)7:100〜90:100範囲で取ることが可能となり、さらにnd≦−0.01×10-3νd+1.70,νd≦40の領域も実現される。

0134

[方法2]フッ素系界面活性剤を修飾したTiO2微粒子分散溶液の調整
TiO2の微粒子(5〜20nm)20g、2,2,3,3,3−5フッ化プロパノール500g中に入れた溶液にフッ素系界面活性剤N−(3−(トリトキシシリル)プロピル)−N−プロピルパ−フルオロオクタンスルフォンアミドを4g加え、その後1規定の塩酸0.21mlを加え25℃で24時間攪拌を行い、微粒子表面に修飾した。その後フッ素溶剤[分子構造(C4F9)3N]を250g加え、90℃で分離蒸留することにより5−フッ化プロパノール、加水分解により生じるイソプロパノール等を取り除き、TiO2微粒子を分散させたフッ素溶剤溶液を作った。

0135

<比較例2>
<実施例2>と異なり、非晶性フッ素樹脂(nd=1.29)のかわりに屈折率(nd=1.52)のポリマーを用いた。

0136

TiO2微粒子とPVA(nd=1.52)を溶液(水:MeOH=1:1)に重量分率TiO2:PVA=2〜200:100の割合で混合した。PVAの溶剤に対する割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーティングした後、180℃の炉の中で20分加熱し、PVAとTiO2の微粒子の混合した膜が得られた。

0137

上記混合膜の屈折率と屈折率分散は分光エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測定した。

0138

上記混合膜の両面反射率と透過率は分光光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。

0139

上記混合膜の反射率,透過率を測定し、下記式にて、
吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率)
により吸収・散乱(率)を求めた。

0140

屈折率と分散の結果を表3に示す。

0141

屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.564,33.0)、(1.590,23.9)、(1.633,18.1)、(1.691,15.2)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域に全て存在しない。

0142

<実施例3>
<実施例2>に記載の、

0143

0144

で表せる非晶性フッ素樹脂(nd=1.29)を非晶性フッ素樹脂とTiO2の微粒子を重量分率TiO2非晶性フッ素樹脂=51:100の割合で混合し、(nd,νd)=(1.523、16.4)に調整した光学材料を図7に示す構造にて、PSK50:スミタ光学工業(nd,νd)=(1.5938,60.9)と組み合わせた。格子の高さdは8μmで回折効率は400〜700nm可視域の波長の光において、回折効率が98%以上となる。比較例3に比べ、格子の高さが1/2となり、レンズの成型加工優位となる。

0145

<比較例3>従来の材料であるp-methoxybenzyl methacrylate:(nd,νd)=1.552,32.5)とPSK50:(nd,νd)=(1.5938、60.9)と組み合わせた。格子の高さdは15μmで回折効率は400〜700nm可視域の波長の光において回折効率が98%以上となる。

0146

0147

0148

0149

<実施例4>後述する[方法3]にて表面にPMMAとの相溶性を高める為にアルキル基を修飾したITO(nd,νd=1.8581,5.53)微粒子とPMMA(nd=1.48)をPMMAの可溶溶剤であるメチルエチルケトン(以下MEKと記述)に重量分率ITO:PMMA=20:100、30:100、50:100、120:100、200:100、300:100の割合で混合した。PMMAの溶剤に対する割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーティングした後、80℃の炉の中で20分加熱しPMMAとITOの微粒子の混合した膜が得られた。

0150

上記、混合膜の屈折率と屈折率分散は分光エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測定した。

0151

上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。

0152

上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、下記式にて吸収・散乱(率)を求めた。

0153

屈折率と分散の結果を表4に示す。

0154

重量分率ITO:PMMA=20:100の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.507,32)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域になる。

0155

吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0156

ITO:PMMA=30:100、50:100、120:100、200:100の混合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.515,26.6)、(1.531,20.1)、(1.571,13.2)、(1.609,10.2)となりnd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域が存在する。

0157

吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0158

重量分率ITO:PMMA=300:100の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.647,8.6)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域になる。

0159

また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックスカネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計で測定を行った。PMMA単体では3kvの帯電性が見られたが混合物は全て帯電が見受けられなかった。

0160

[方法3]アルキル基を修飾したITO微粒子分散溶液の調整
ITOの微粒子(5〜20nm)20gをMEK500g中に入れた溶液にγ−メタクロリキプロピルトリメトキシシランを4g加え、その後、1規定の塩酸0.2ml加え、25℃で24時間撹拌を行い、微粒子表面に修飾した。

0161

<比較例4>
<実施例4>と異なりTiO2(nd,νd=2.2652,11.8)微粒子を用い、高分散材料の屈折率分散をνd>10とした。

0162

後述する[方法4]にて表面にPMMAとの相溶性を高める為にアルキル基を修飾したTiO2微粒子をTiO2(nd=1.29)を可溶溶剤であるMEKに重量分率TiO2:PMMA=20:100、50:100、85:100、160:100の割合で混合した。PMMAの溶剤に対する割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーティングした後、80℃の炉の中で20分加熱しPMMAとTiO2の微粒子の混合した膜が得られた。

0163

上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。

0164

上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、下記式にて
吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率)
により吸収・散乱(率)を求めた。

0165

屈折率と分散の結果を表4に示す。

0166

重量分率TiO2:PMMA=20:100、50:100、85:100、160:100混合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.519,40.2)、(1.585,26)、(1.63,21.7)、(1.717,17.5)となりnd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域は全く存在しない。

0167

また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計で測定を行った。PMMA単体では3kvの帯電性が見られた。混合物は1kv〜2kvの帯電性が見られた。

0168

[方法4]アルキル基を修飾したTiO2微粒子分散溶液の調整
TiO2の微粒子(5〜20nm)20gをMEK500g中に入れた溶液にγ−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランを4g加え、その後、1規定の塩酸0.2ml加え、25℃で24時間撹拌を行い、微粒子表面に修飾した。

0169

<比較例5>
<実施例4>と異なりPMMA(nd=1.48)のかわりに屈折率(nd=1.59)のポリカーボネート(以下PCと記述)を用いた。

0170

ITO微粒子とPC(nd=1.59)を重量分率ITO:PC=20:100、50:100、85:100、160:100の割合でジクロロエタン中で混合した。溶剤ジクロロエタンに対する溶質の割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーティングした後、110℃の炉の中で20分加熱しAPOとITOの微粒子の混合した膜が得られた。

0171

上記、混合膜の屈折率と屈折率分散を分光エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測定した。

0172

上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。

0173

上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、下記式にて
吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率)
により吸収・散乱(率)を求めた。

0174

屈折率と分散の結果を表4に示す。

0175

屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.519,40)、(1.585,25.8)、(1.630,21.7)、(1.717,17.5)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域に全て存在しない。

0176

また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計で測定を行った。PC単体では3kvの帯電性が見られたが混合物は全て帯電が見受けられなかった。

0177

<実施例5>後述する[方法5]にて表面にAPO(nd=1.525)との相溶性を高める為にアルキル基を修飾したITO(nd,νd=1.8581,5.53)微粒子とAPO(nd=1.525)をAPOの可溶溶剤であるキシレンに重量分率ITO:APO=25:100、45:100、70:100、100:100、135:100、170:100の割合で混合した。APOの溶剤に対する割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーティングした後、110℃の炉の中で20分加熱しAPOとITOの微粒子の混合した膜が得られた。

0178

上記、混合膜の屈折率と屈折率分散を分光エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測定した。

0179

上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。

0180

上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、下記式にて
吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率)
により吸収・散乱(率)を求めた。

0181

屈折率と分散の結果を表5に示す。

0182

重量分率ITO:APO=25:100の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.548,26.6)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域になる。

0183

吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0184

ITO:APO=45:100、70:100、100:100、135:100の混合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.562,20.5)、(1.580,16.2)、(1.598,13.6)、(1.615,11.8)となりnd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域が存在する。

0185

吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0186

重量分率ITO:APO=220:100の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.650,9.63)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域になる。

0187

また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計で測定を行った。APO単体では3kvの帯電性が見られたが混合物は全て帯電が見受けられなかった。

0188

[方法5]アルキル基を修飾したITO微粒子分散溶液の調整
ITOの微粒子(5〜20nm)20gをn−ブタノール500g中に入れた溶液にβ−(3,4エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン4gを加え、その後、1規定の塩酸0.2ml加え、25℃で24時間撹拌を行い、微粒子表面に修飾した。

0189

その後、キシレンを250g加えた後、蒸留によりn−ブタノールを除き、ITO微粒子のキシレン溶液を作った。

0190

<実施例6>
[方法3]にて表面にMS(nd=1.534)との相溶性を高める為にアルキル基を修飾した。

0191

ITO(nd,νd=1.8581,5.53)微粒子とMS(nd=1.534)をMSの可溶溶剤であるMEKに重量分率ITO:MS=25:100、45:100、70:100、100:100、135:100、170:100の割合で混合した。MSの溶剤に対する割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーティングした後、80℃の炉の中で20分加熱しAPOとITOの微粒子の混合した膜が得られた。

0192

上記、混合膜の屈折率と屈折率分散は分光エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測定した。

0193

上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。

0194

上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、下記式にて
吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率)
により吸収・散乱(率)を求めた。

0195

屈折率と分散の結果を表5に示す。

0196

重量分率ITO:MS=25:100の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.555,24.1)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域になる。

0197

吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0198

ITO:MS=45:100、70:100、100:100、135:100の混合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.569,19.2)、(1.587,15.5)、(1.604,13.2)、(1.621,11.6)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域が存在する。

0199

吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0200

重量分率ITO:MS=220:100の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.655,9.51)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域になる。

0201

また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計で測定を行った。PMMA単体では3kvの帯電性が見られたが混合物は全て帯電が見受けられなかった。

0202

<実施例7>実施例4に記載のPMMAとITO微粒子を重量分率ITO:PMMA=50:100の割合で混合し、(nd,νd)=(1.531,20.1)に調整した光学材料を図8に示す構造にて、PSK50:スミタ光学工業(nd,νd)=(1.5938,60.9)と組み合わせた。格子の高さdは9.98μmで回折効率は400〜700nm可視域の波長の光において、回折効率が98%以上となる。

0203

比較例3に比べ、格子の高さがおよそ2/3となり、レンズの成型加工上優位となる。

0204

また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計で測定を行った。帯電が見受けられなかった。

0205

<比較例6>従来の材料であるp-methoxybenzyl methacrylate:(nd,νd)=1.552,32.5)とPSK50:(nd,νd)=(1.5938、60.9)と組み合わせた。格子の高さdは15μmで回折効率は400〜700nm可視域の波長の光において回折効率が98%以上となる。

0206

また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計で測定を行った。1kvの帯電が見られた。

0207

0208

0209

<実施例7>
<実施例1>と異なり、Six−TiO2の微粒子を用いず、屈折率、屈折率分散(nd,νd)=(2.2652,11.8)のTiO2微粒子を用い、また、非晶性フッ素樹脂を用いず、ジメチルシリコーン樹脂を用いた。

0210

方法(2)にて表面にジメチルシリコーン官能基を修飾したTiO2微粒子とで表せるジメチルシリコーン樹脂(nd=1.43)のエラストマーをジメチルシリコーン樹脂のエラストマーの可溶溶剤であるn−ヘプタンに重量分率TiO2:ジメチルシリコーン樹脂=5:100、10:100、20:100、38:100、55:100、88:100の割合で混合した。

0211

ジメチルシリコーン樹脂の溶剤に対する割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーティングした後、150℃の炉の中で20分加熱しジメチルシリコーン樹脂とTiO2の微粒子の混合した膜が得られた。

0212

上記、混合膜の屈折率と屈折率分散は分光エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測定した。

0213

上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。

0214

上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、下記式にて
吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率)
により吸収・散乱(率)を求めた。

0215

屈折率と分散の結果を表6に示す。

0216

TiO2:ジメチルシリコーン樹脂=5:100,10:100の混合物質の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.4395,44.6),(1.4501,39.9)となりnd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域に存在する。

0217

吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。

0218

TiO2:ジメチルシリコーン樹脂=20:100、38:100、55:100の混合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.4713,33.5)、(1.5024,27.7)、(1.5329,24.2)となり、nd≦−6.667×10-3νd +1.70,νd≦40の領域に存在する。

0219

吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学膜として問題ない。TiO2:ジメチルシリコーン樹脂=88:100の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.5824,20.6)となりnd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域に存在する。

0220

吸収・散乱(率)が0.02となる。

0221

ホストになるポリマーが屈折率がnd=1.43と<実施例1>よりも大きくとも、νd)=(2.2652,11.8)のTiO2微粒子の様にアッベ数の小さな物質を用いることによりnd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40領域を重量比(TiO2:ジメチルシリコーン樹脂=)18:100〜70:100範囲で同様に取ることが可能となり(2)シリコーン官能基を修飾したTiO2微粒子分散溶液の調整TiO2の微粒子(5〜20nm)20gをn−ブタノール500g中に入れた溶液にシリコーン系界面活性剤を4g加え、その後、1規定の塩酸0.2ml加え、25℃で24時間撹拌を行い、微粒子表面に修飾した。

0222

その後、n−ヘプタンを250g加え、100℃で分離蒸留することによりn−ブタノール、および、加水分解により生じるアルコール等を取りのぞき、TiO2微粒子を分散させたn−ヘプタン溶液を作った。

0223

発明の効果

0224

本発明によれば、領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)または(nd≦−0.01νd+1.70,νd≦40)を満足した屈折光学系、積層光学素子の高性能化に欠かすことの出来ない光学材料及びそれを用いた光学系を達成することができる。

0225

特に本発明によれば上記の様に低屈折率材料(nd≦1.45)と屈折率の波長分散が大きな材料(νd≦25)を混合することにより、低屈折率高分散の領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)を満足した光学材料を実現することができる。

0226

その際、屈折率の波長分散性の大きな材料としてチタン/シリコンの複合金属酸化物(Six−Ti(1-x)O2)(νd=24.4)の微粒子(2〜100nm)を用い、低屈折率材料として非晶性フッ素樹脂(nd=1.29〜1.38)を用い、重量比(Six−Ti(1-x)O2:フッ素樹脂)45:100〜75:100で混合するとより領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)を満たす、光学材料となる。

0227

さらには、低屈折率材料(nd≦1.40)と屈折率の波長分散が大きな材料(νd≦15)の微粒子を混合することにより低屈折率高分散の領域(nd≦−0.01νd+1.70,νd≦40)を実現することができる。

0228

その際、屈折率の波長分散性の大きな材料としてTiO2(nd,νd=2.2652,11.8)の微粒子(2〜100nm)を用い、低屈折率材料として非晶性フッ素樹脂(nd=1.29〜1.38)を用い、重量比(TiO2:フッ素樹脂)7:100〜90:100で混合するとより低屈折率高分散となる。

0229

このことにより、領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)及び領域(nd≦−0.01νd+1.70,νd≦40)の光学材料を供給することができ、屈折光学系、積層光学素子等の光学系の高性能化を容易にすることが可能としている。

0230

又、本発明によれば、上記の様に低屈折率材料(1.45≦nd≦1.55)と屈折率の波長分散が大きな材料(νd≦10)を混合することにより低屈折率高分散の領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)を実現することができる。

0231

その際、屈折率の波長分散性の大きな材料としてITO(νd=5.53)の微粒子(2〜100nm)を用い、低屈折率材料としてポリメタクリル酸メチル(PMMAnd=1.48)、アモルファスポリオレフィン(APO nd=1.525)、メタクリル酸メチルとスチレン共重合体(MS nd=1.533)を用い、重量比(ITO:PMMA)30:100〜250:100、(ITO:APO)44:100〜150:100、(ITO:MS)43:100〜140:100で混合するとより領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)を満たす、光学材料となる。

0232

このことにより、領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)の光学材料を汎用的に光学材料として使用されているPMMA(nd=1.48)、APO(nd=1.525)、MS(nd=1.533)等1.45≦nd≦1.55を用いて、供給することができ、屈折光学系、積層回折光学素子の高性能化を容易にすることができる。

0233

また、同時にITOは導電性物質である為、上記、光学樹脂材料の帯電性を軽減し、埃等の付着による光学系の透過光の減少や散乱光の増加を押えることができる。

図面の簡単な説明

0234

図1光学材料の屈折率と分散との関係を示す説明図
図2物質の充填率の構造の説明図
図3物質の充填率を変えたときの屈折率と分散との関係を示す説明図
図4低屈折率材料への高分散材料を分散させる説明図
図5低屈折率材料と高分散材料を混合したときの屈折率と分散との関係を示す説明図
図6物質の混合の説明図
図7回折光学素子の要部断面図
図8回折光学素子の要部断面図

--

0235

1光学材料
2高分散材料
3 低屈折率材料

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