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技術 難燃剤含有組成物、及び難燃性熱可塑性樹脂組成物

出願人 東レ株式会社
発明者 桑原大助松本誠大村昭洋
出願日 1999年9月2日 (21年3ヶ月経過) 出願番号 1999-248241
公開日 2001年3月21日 (19年9ヶ月経過) 公開番号 2001-072797
状態 未査定
技術分野 高分子組成物
主要キーワード 外観評価結果 スクリュウフィーダ プロセス改善 難燃化助剤 家庭電気機器 生産機 硼酸金属塩 脂肪酸アルコールエステル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年3月21日)のものです。
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課題

難燃剤マスターチップが容易に崩れたり、ホッパー内での分級問題のない難燃剤含有組成物を作り、これを使用した熱可塑性樹脂組成物難燃性、物性が均一である難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供すること。

解決手段

特定の有機ブテン系化合物、特定の脂肪酸アルコールエステル密着剤として使用した難燃剤含有組成物、及び該当組成物熱可塑性樹脂を配合してなる難燃性熱可塑性樹脂組成物。

概要

背景

ABS樹脂はすぐれた機械的性質成形加工性電気絶縁性によって家庭電気機器OA機器自動車などの各部品を始めとする広範な分野で使用されている。しかしながら、ABS樹脂は易燃性であり、安全性の問題で難燃化に対し種々の技術が案出され、難燃剤難燃化助剤等の粉末成分必要量配合して、ABS樹脂と溶融混練している。

しかし、難燃剤と難燃化助剤の形状が例えば粉末である場合、ABS樹脂ペレットと配合すると押出機ホッパーで難燃剤が分級して焼け異物の原因になることや、配合時の粉塵による作業性悪化や配合計量ミスによる品質バラツキが発生しやすい。また、形状が液体である場合、生産機プロセス改善が必要であり、従来のプロセスを利用する場合、好ましくない。

これらの欠点を解消するために、例えば特開平9−324071号公報記載のように難燃剤マスターバッチ、及びこれからなる熱可塑性樹脂組成物が記載されている。マスターバッチバインダー成分として難燃剤、難燃助剤熱安定化剤の中の一種とあるが、該3成分系では十分な密着性が得られずマスターチップの形状が容易に崩れやすく、目的とする効果が得られない。また特開平9−324073号公報記載のように難燃剤マスターバッチ、及びれからなる熱可塑性樹脂組成物が記載されており、チップ圧縮強度を規定されているがこのバインダーを使用しても、配合の際に粉塵や分級等が発生して十分な難燃剤組成物が得られない。

概要

難燃剤マスターのチップが容易に崩れたり、ホッパー内での分級問題のない難燃剤含有組成物を作り、これを使用した熱可塑性樹脂組成物が難燃性、物性が均一である難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供すること。

特定の有機ブテン系化合物、特定の脂肪酸アルコールエステル密着剤として使用した難燃剤含有組成物、及び該当組成物熱可塑性樹脂を配合してなる難燃性熱可塑性樹脂組成物。

目的

本発明は、取り扱い、輸送が容易で樹脂ペレットとの配合が可能な難燃剤組成物を提供し、難燃性、物性が均一化できるスチレン系難燃樹脂組成物を与えることが可能な難燃剤、及びこれを含む難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

難燃剤難燃化助剤熱安定剤からなる難燃剤含有組成物チップ状成分に造粒する際に、有機ブテン系化合物(A)及び/または脂肪酸アルコールエステル(B)を添加することを特徴とする難燃剤含有組成物。

請求項2

有機ブテン系化合物(A)が、イソブチレンブテンコポリマであることを特徴とする請求項1記載の難燃剤含有組成物。

請求項3

脂肪酸アルコールエステル(B)が、融点35〜80℃を有するペンタエリスリトール脂肪酸エステルである請求項1記載の難燃剤含有組成物。

請求項4

請求項1〜3に記載の難燃剤含有組成物5〜40重量部とスチレン系熱可塑性樹脂(C)100重量部を溶融混練してなる難燃性熱可塑性樹脂組成物

請求項5

スチレン系熱可塑性樹脂(C)が、ゴム質重合体(a−1)20〜80重量部存在下に芳香族ビニル系単量体(b−1)40〜90重量%、シアン化ビニル系単量体(c−1)10〜60重量%およびその他の共重合可能ビニル系単量体(d−1)0〜80重量%からなる単量体混合物80〜20重量部をグラフト共重合してなるスチレン系共重合体(a)3〜60重量%、芳香族ビニル系単量体(b−1)40〜90重量%、シアン化ビニル系単量体(c−1)10〜60重量%およびその他の共重合可能なビニル系単量体(d−1)0〜80重量%からなる単量体混合物を共重合してなるビニル系共重合体(b)40〜97重量%からなる請求項4記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。

技術分野

0001

本発明は、難燃剤含有組成物、及びスチレン系熱可塑性樹脂と難燃剤含有組成物とを溶融混練してなる難燃性熱可塑性樹脂組成物に関するものである。

背景技術

0002

ABS樹脂はすぐれた機械的性質成形加工性電気絶縁性によって家庭電気機器OA機器自動車などの各部品を始めとする広範な分野で使用されている。しかしながら、ABS樹脂は易燃性であり、安全性の問題で難燃化に対し種々の技術が案出され、難燃剤難燃化助剤等の粉末成分必要量配合して、ABS樹脂と溶融混練している。

0003

しかし、難燃剤と難燃化助剤の形状が例えば粉末である場合、ABS樹脂ペレットと配合すると押出機ホッパーで難燃剤が分級して焼け異物の原因になることや、配合時の粉塵による作業性悪化や配合計量ミスによる品質バラツキが発生しやすい。また、形状が液体である場合、生産機プロセス改善が必要であり、従来のプロセスを利用する場合、好ましくない。

0004

これらの欠点を解消するために、例えば特開平9−324071号公報記載のように難燃剤マスターバッチ、及びこれからなる熱可塑性樹脂組成物が記載されている。マスターバッチバインダー成分として難燃剤、難燃助剤熱安定化剤の中の一種とあるが、該3成分系では十分な密着性が得られずマスターチップの形状が容易に崩れやすく、目的とする効果が得られない。また特開平9−324073号公報記載のように難燃剤マスターバッチ、及びれからなる熱可塑性樹脂組成物が記載されており、チップ圧縮強度を規定されているがこのバインダーを使用しても、配合の際に粉塵や分級等が発生して十分な難燃剤組成物が得られない。

発明が解決しようとする課題

0005

以上述べたとおり、従来の各種難燃剤を造粒チップ化する難燃剤マスター化技術では、チップが容易に崩れたり、ホッパー内における分級問題があった。さらに、押出機スクリュウフィーダーに難燃剤組成物の添加成分が付着して規定通り組成物コンパウンドできない問題があった。

0006

本発明は、取り扱い、輸送が容易で樹脂ペレットとの配合が可能な難燃剤組成物を提供し、難燃性、物性が均一化できるスチレン系難燃樹脂組成物を与えることが可能な難燃剤、及びこれを含む難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、難燃剤、難燃化助剤、熱安定剤をマスター化する場合、有機ブテン系化合物及び/または脂肪酸アルコールエステル密着剤として使用することが必須であり、この難燃剤組成物を使用することでABS樹脂ペレットと配合することが可能になり、単体でスクリュウ式フィーダーを使用する場合においても付着や融着することなく押出機に供給することができ、樹脂中に均一分散可能な難燃剤組成物、及びこれを使用した難燃性熱可塑性樹脂組成物を発明するに至った。

0008

すなわち、本発明は、「難燃剤、難燃化助剤、熱安定剤からなる難燃剤含有組成物をチップ状成分に造粒する際に、有機ブテン系化合物(A)及び/または脂肪酸アルコールエステル(B)を添加することを特徴とする難燃剤含有組成物」である。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下、本発明を具体的に説明する。

0010

本発明の難燃剤含有組成物に用いられる難燃剤は添加型である公知のハロゲン系、リン系難燃剤を示す。例えば、ハロゲン系難燃剤としては臭素化ビスフェノール系エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、臭素化ビスフェノール系ポリカーボネート樹脂臭素化ポリスチレン樹脂臭素化ポリフェニレンオキサイドデカブロモジフェニルオキサイドビスフェノール縮合物テトラブロモビスフェノールA、そのオリゴマー等、臭素化アルキルトリアジン化合物である。また、リン系難燃剤としてはトリメチルホスフェートトリエチルホスフェートトリフェニルホスフェートトリクレジルホスフェートオクチルジフェニルホスフェート、1,2−フェニレンビス(ジキシレニルホスフェート)、レゾルシンビスジフェニルホスフェート)等のリン酸エステル。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0011

難燃化助剤は、主難燃剤と併用することにより目的の難燃レベルを付与できる化合物である。例えば、三酸化アンチモン四酸化アンチモン五酸化アンチモン酸化モリブデン酸化スズ硼酸亜鉛酸化鉄フェノールノボラック樹脂シリコーン系樹脂ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0012

熱安定剤は、成形時の着色やゲル化防止を目的に付与する化合物である。例えば、ゼオライトハイドロタルサイト硼酸金属塩有機スズ系化合物が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0013

有機ブテン系化合物(A)は、難燃剤組成物の密着性を挙げる目的で用いるバインダー成分である。例えば、ブチレンイソブチレンブテン等のポリマや、ブチレン/イソブチレン、イソブチレン/ブテン、ブチレン/ブテン等のコポリマが挙げられる。好ましくはイソブチレン/ブテンコポリマが望ましい。

0014

脂肪酸アルコールエステル(B)としては、天然ワックス、例えば、キャンデリラワックスカルナウバワックスライスワックス、木ロウホホバ油ミツロウラノリン等から抽出される高級脂肪酸高級アルコールエステル化合物あるいは高級脂肪酸と高級アルコールより合成される化合物である。合成方法としては、脂肪酸アルコールより脱水反応で合成する直接エステル化エステルとアルコールまたはエステルと脂肪酸あるいはエステルとエステルの反応で新しいエステルを合成するエステル交換反応塩化アシルとアルコールより合成する方法などがある。本発明におけるペンタエリスリトール脂肪酸エステルは、ペンタエリスリトールモノステアレートペンタエリスリトールペンタステアレートペンタエリスリトールテトラステアレート等があり、好ましくはペンタエリスリトールテトラステアレートが好ましい。融点はチップ化するときのバインダー特性を十分発揮するためには、35〜80℃を有するものが好ましい。融点が35℃以下であると造粒時の難燃成分の密着性が悪くなり、配合時に形状が崩れてしまう。融点が80℃を越えると造粒時に融着しないため、チップ形状が得られない。

0015

バインダー成分である有機ブテン系化合物(A)および脂肪酸アルコールエステル(B)は、併用使用しなくてもチップ形状を保持できるが、好ましくは併用した方が形状安定性に優れる。

0016

難燃剤含有組成物において、難燃剤の比率は特に限定されるものではないが好ましくは65〜85重量%であり、より好ましくは70〜80重量%である。難燃剤が85重量%を越えると得られる難燃剤含有組成物の密着性が十分でなく、65重量%未満では難燃性が不足する。

0017

難燃化助剤の比率は5〜35重量%が好ましく、より好ましくは13〜25重量%である。難燃化助剤が35重量%を越えると耐衝撃性が十分でなく、5重量%未満では難燃性が不足する。

0018

熱安定剤の比率は0.1〜6重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜4重量%である。熱安定剤が5重量%を越えると耐衝撃性、耐熱性が十分でなく、また成形品外観が損なわれる。0.1重量%未満では材料の熱安定性が十分でない。

0019

有機ブテン系化合物(A)の添加量は、難燃剤含有組成物30重量部に対して、好ましくは0.3〜3重量部、より好ましくは0.5〜1.5重量部である。有機ブテン系化合物(A)が0.3重量部未満ではチップ形状が形成できなる場合があり、また、3重量部以上では難燃成分を混合時に粘土状になり多孔板より吐出が困難となる。

0020

脂肪酸アルコールエステル(B)の添加量は、難燃剤含有組成物30重量部に対して、好ましくは0.3〜3重量部、より好ましくは0.5〜1.5重量部である。脂肪酸アルコールエステル(B)が0.3重量部未満ではチップ形状が形成できなくなる場合があり、また、3重量部以上でチップがもろく形状が容易に崩れるため分級不良がおきる。

0021

また、難燃剤含有組成物中の(A)および(B)を併用して使用する際の好ましい使用量は、難燃剤含有組成物30重量部に対して、(A)+(B)が0.3〜5重量部であり、好ましくは0.5〜3重量部である。

0022

上記の難燃剤含有組成物5〜40重量部とスチレン系熱可塑性樹脂(C)100重量部を溶融混練することにより、難燃性熱可塑性樹脂組成物が得られる。スチレン系熱可塑性樹脂は、スチレン系共重合体(a)3〜60重量%およびビニル系共重合体(b)40〜97重量%からなり、スチレン系共重合体 (a)とは、ゴム質重合体(a−1)20〜80重量部存在下に芳香族ビニル系単量体(b−1)40〜90重量%、シアン化ビニル系単量体(c−1)10〜60重量%およびその他の共重合可能ビニル系単量体(d−1)0〜80重量%からなる単量体混合物80〜20重量部をグラフト共重合してなるグラフト共重合体である。

0023

ここでいうグラフト共重合体とは、ゴム質重合体にグラフト共重合した構造をとった材料の他に、グラフトしていない共重合体を含むものである。

0024

また、ビニル系共重合体(b)は芳香族ビニル系単量体(b−1)40〜90重量%、シアン化ビニル系単量体(c−1)10〜60重量%およびその他の共重合可能なビニル系単量体(d−1)0〜80重量%からなる単量体混合物を共重合してなる。

0025

上記ゴム質重合体(a−1)としては、ガラス転移温度が0℃以下のものが好適であり、ジエン系ゴムが好ましく用いられる。具体的にはポリブタジエンスチレンブタジエン共重合体アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体アクリル酸ブチル−ブタジエン共重合体などのジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系ゴムポリイソプレンエチレンプロピレンジエン三元共重合体などが挙げられる。なかでもポリブタジエンまたはブタジエン共重合体が好ましい。

0026

ゴム質重合体(a−1)のゴム粒子径は特に制限されないが、ゴム粒子重量平均粒子径が0.10〜0.50μmであることが、耐衝撃性の点から必要であり、好ましくは0.18〜0.40μmである。

0027

なお、重量平均粒子径は「Rubber Age Vol.88 p.484〜490(1960)by E.Schmidt,P.H.Biddison」記載のアルギン酸ナトリウム法(アルギン酸ナトリウムの濃度によりクリーム化するポリブタジエン粒子径が異なることを利用して、クリーム化した重量割合とアルギン酸ナトリウム濃度の累積重量分率より累積重量分率50%の粒子径を求める)により測定する。

0028

グラフト共重合体(a)およびビニル系共重合体(b)に用いる芳香族ビニル系単量体(b−1)としてはスチレン、α−メチルスチレンビニルトルエン、o−エチルスチレン、p−t−ブチルスチレンなどが挙げられるが、特にスチレンが好ましい。

0029

グラフト共重合体(a)およびビニル系共重合体(b)に用いるシアン化ビニル系単量体(c−1)としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリルエタクリニトリルなどが挙げられるが、特にアクリロニトリルが耐衝撃性の点で好ましい。

0030

グラフト共重合体(a)およびビニル系共重合体(b)に用いるその他の共重合可能なビニル系単量体(d−1)としてはマレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系単量体アクリル酸メタクリル酸マレイン酸無水マレイン酸フタル酸イタコン酸などのα,β−不飽和カルボン酸およびその無水物、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、などのα,β−不飽和カルボン酸エステルおよびアクリルアミドなどが使用でき、中でもN−フェニルマレイミド、メタクリル酸メチルが成形性の点で好ましい。

0031

グラフト共重合体(a)において用いる単量体混合物は、芳香族ビニル系単量体(b−1)は40〜90重量%、好ましくは50〜80重量%である。芳香族ビニル系単量体(b−1)が40重量%未満では、得られる熱可塑性樹脂組成物の流動性が十分でなく90重量%を越えると、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が十分ではない。また、シアン化ビニル系単量体(c−1)は10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%である。シアン化ビニル系単量体(c−1)が10重量%未満だと、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が十分でなく、60重量%を越えると、得られる熱可塑性樹脂組成物の流動性が十分でない。また、その他の共重合可能なビニル系単量体(d−1)は0〜80重量%好ましくは0〜70重量%である。その他の共重合可能なビニル系単量体(d−1)が80重量%を越えると、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が十分でない。

0032

グラフト共重合体(a)を得る際のゴム質重合体(a−1)と単量体混合物との割合は、ゴム質重合体(a−1)20〜80重量部の存在下に、単量体混合物80〜20重量部をグラフト重合する。ゴム質重合体(a−1)が20重量部未満では、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が十分でなく、80重量部を越えると、得られる熱可塑性樹脂組成物の流動性が十分でない。

0033

グラフト共重合体(a)は公知の重合法で得ることができる。例えばゴム質重合体(a−1)のラテックスの存在下に単量体および連鎖移動剤の混合物乳化剤に溶解したラジカル発生剤溶液を連続的に重合容器に供給して乳化重合する方法などによって得ることができる。

0034

グラフト共重合体(a)は、ゴム質重合体(a−1)にグラフトした構造をとった材料の他に、グラフトしていない共重合体を含有する。 グラフト共重合体(a)のグラフト率は、耐衝撃性および光沢が均衡して優れる樹脂組成物を得るためには10〜100重量%が好ましく、より好ましくは30〜120重量%である。ここで、グラフト率は次式により算出される。
グラフト率(%)=<ゴム質重合体にグラフト重合したビニル系共重合体量>/<グラフト共重合体のゴム含有量>×100
本発明の熱可塑性樹脂組成物におけるビニル系共重合体(b)は、芳香族ビニル系単量体(b−1)40〜90重量%、シアン化ビニル系単量体(c−1)10〜60重量%およびその他の共重合可能なビニル系単量体(d−1)0〜80重量%からなる単量体混合物を共重合し得られるものが好ましく用いられる。ここで、単量体混合物中の芳香族ビニル系単量体(b−1)は、40〜90重量%、好ましくは50〜80重量%である。芳香族ビニル系単量体(b−1)が40重量%未満では、得られる熱可塑性樹脂組成物の流動性が十分でなく90重量%を越えると、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が十分ではない。また、シアン化ビニル系単量体(c−1)は10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%である。シアン化ビニル系単量体(c−1)が10重量%未満だと、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が十分でなく、60重量%を越えると、得られる熱可塑性樹脂組成物の流動性が十分でない。また、その他の共重合可能なビニル系単量体(d−1)は0〜80重量%、好ましくは0〜70重量%である。その他の共重合可能なビニル系単量体(d−1)が80重量%を越えると、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が十分でない。

0035

また、ビニル系共重合体(b)の分子量としては、極限粘度[η](N,N−ジメチルホルムアミド溶媒、30℃測定)が0.30〜0.70dl/gの範囲であることが、耐衝撃性、流動性の点から好ましく、特に0.35〜0.85dl/gの範囲のものが、好ましく用いられる。

0036

ビニル系共重合体(b)の製造法は特に制限がなく、塊状重合法懸濁重合法、乳化重合法溶液重合法、塊状−懸濁重合法など通常の公知の方法で製造することができる。

0037

本発明の熱可塑性樹脂組成物において、グラフト共重合体(a)は3〜60重量%、好ましくは5〜50重量%である。グラフト共重合体(a)が60重量%を越えると、得られる熱可塑性樹脂組成物の流動性が十分でなく、3重量%未満では得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が十分でない。また、ビニル系共重合体(b)は40〜97重量%、好ましくは50〜95重量%である。ビニル系共重合体(b)が50重量%未満では得られる熱可塑性樹脂組成物の流動性が十分でなく、97重量%を越えると、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が十分でない。

0038

本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関しては特に制限はなく、有機ブテン系化合物(A)と脂肪酸アルコールエステル(B)を含有する難燃剤組成物、及びスチレン系熱可塑性樹脂(C)を例えばバンバリミキサー、ロールエクストルーダーニーダーなどで溶融混練することによって製造することができる。

0039

本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、ポリエチレンポリプロピレンなどのポリオレフィンナイロン6ナイロン66などのポリアミドポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレート、ボリシクロヘキサンジメチルテレフタレートなどのポリエステルポリフェニレンエーテルポリグルタルイミドポリフェニレンサルファイド、および各種エラストマー類を配合することにより、成形用樹脂組成物として性能をさらに改良することができる。

0040

また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じてヒンダードフェノール系、含硫黄化合物系、含リン有機化合物系などの酸化防止剤フェノール系、アクリレート系などの熱安定剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サクレート系などの紫外線吸収剤、有機ニッケル系ヒンダードアミン系などの光安定剤などの各種安定剤、高級脂肪酸の金属塩類、高級脂肪酸アミド類などの滑剤フタル酸エステル類リン酸エステル類などの可塑剤カーボンブラック酸化チタン顔料および染料などを添加することもできる。

0041

さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、ガラス繊維ガラスフレークガラスビーズ炭素繊維および金属繊維などの補強剤充填剤を添加することもできる。

0042

上記によって得られた熱可塑性樹脂組成物は、射出成形押出成形ブロー成形真空成形圧縮成形および、ガスアシスト成形などの現在の熱可塑性樹脂の成形に用いられる公知の方法によって成形することができ、特に制限されるものではない。

0043

本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は耐衝撃性、熱安定性、流動性、成形品の外観に優れた特徴を生かして、OA機器、家電機器などのハウジングおよびそれらの部品類に適している。

0044

本発明をさらに具体的に説明するために、以下、実施例および比較例を挙げて説明する。なお、実施例中の部数および%はそれぞれ重量部および重量%を示す。

0045

(難燃剤含有組成物の調製)
<実施例1>粉末TBA難燃剤(平均粒径:2.0μm)20部、三酸化アンチモン(平均粒径:1.0μm)5部、粉末ポリテトラフルオロエチレン0.3部、ペンタエリスリトールステアレート(理研ビタミン製リケスターHT−10)1部、MMS25(三共有機合成製、有機スズ系安定剤)0.3部をヘンシェルミキサーに入れ、非加熱条件下で2100rpm回転数で3分間程度混合撹拌し、チップ造粒用ディスクペレッター円板ダイスダイス径3.0φmm)で造粒し、径3.0mm、長さ3mmのペレット形状を得た。
<実施例2>粉末臭素化エポキシ系難燃剤(大日本インキ製EC20、平均粒径:3.0μm)20部、三酸化アンチモン(平均粒径:1.0μm)5部、粉末ポリテトラフルオロエチレン0.3部、ポリブテン(AMOCO社製INDOPOL L−65)1部、MC63A(三共有機合成製、ゼオライト系安定剤)0.3部をヘンシェルミキサーに入れ、非加熱条件下で2100rpm回転数で3分間程度混合撹拌し、チップ造粒用ディスクペレッター(円板ダイス、ダイス径3.0φmm)で造粒し、径3.0mm、長さ3mmのペレット形状を得た。
<比較例1>粉末TBA難燃剤(平均粒径:2.0μm)20部、三酸化アンチモン(平均粒径:1.0μm)5部、粉末ポリテトラフルオロエチレン0.3部、MMS25(三共有機合成製、有機スズ系安定剤)0.3部をヘンシェルミキサーに入れ、非加熱条件下で2100rpm回転数で3分間程度混合撹拌し、チップ造粒用ディスクペレッター(円板ダイス、ダイス径3.0φmm)で造粒し、径3.0mm、長さ3mmのペレット形状を得た。
<比較例2>粉末臭素化エポキシ系難燃剤(平均粒径:3.0μm)20部、三酸化アンチモン(平均粒径:1.0μm)5部、粉末ポリテトラフルオロエチレン0.3部、MC63A(三共有機合成製、ゼオライト系安定剤)0.3部をヘンシェルミキサーに入れ、非加熱条件下で2100rpm回転数で3分間程度混合撹拌し、チップ造粒用ディスクペレッター(円板ダイス、ダイス径3.0φmm)で造粒し、径3.0mm、長さ3mmのペレット形状を得た。
参考例2 (難燃性熱可塑性樹脂組成物の調製)
<実施例3>ABS樹脂100部、及び前記難燃剤含有組成物(実施例1)27部をリボンブレンダーに入れ、非加熱条件下で800rpm回転数で3分間程度混合撹拌し、池(株)社製PCM30押出機(2軸同方向押出機、φ=30mm、L/D=34)で、ホッパー下温度200℃、シリンダー温度230℃で溶融混練し、造粒した。次いで射出成形機により、シリンダー温度230℃、金型温度60℃で物性測定用、及び燃焼性測定用試験片を成形した。物性及び燃焼性は以下の方法で評価した。それぞれ配合処方を表1〜2、得られた測定結果を表3に示した。

0046

アイゾット衝撃強さ:ASTMD256−56Aに準ずる
テストピース厚み=3.2mm、6.4mm、12.7mm)。

0047

MFR(メルトフローレート値):ISO1133に準ずる
220℃、98N荷重

0048

荷重たわみ温度:ASTMD648に準ずる
テストピース厚み=6.4mm、1.82MPa荷重

0049

比重:ASTMD792に準ずる。

0050

燃焼性
UL規格94法(米国:Underwriters Laboratories Inc,規格)に準拠試験片厚み1.5mmで行った。

0051

難燃マスター品のブレンド後の形状変化
樹脂ペレットと混合した後の形状変化を肉眼観察した。外観評価結果は以下の基準に従って優劣を確認した。
形状変化の外観: ○:難燃マスター品の形状変化なし
△:難燃マスター品の約半数が粉状に形状変化した
×:難燃マスター品のほとんどが粉状に形状変化した。

0052

原料供給スクリュウフィーダー部の付着状況
樹脂ペレットとの混合品を押出機に供給する時のスクリュウフィーダーへの難燃成分の付着状況を肉眼観察した。

0053

外観評価結果は以下の基準に従って優劣を確認した。
付着状況の外観:○:難燃マスター品の付着無し
△:難燃マスター品がわずかに付着した
×:難燃マスター品がスクリュウ全体に付着した
実施例4,比較例3〜4
前記難燃剤含有組成物(実施例1)に代えて、実施例2及び比較例1〜2に示す難燃剤含有組成物を使用する以外は、実施例3と同様に資料を作成し、評価した。

0054

0055

0056

ID=000004HE=180 WI=071 LX=0245 LY=0950
表3の結果から次のことが明らかである。本発明の熱可塑性樹脂組成物(実施例3〜4)はいずれも難燃性、比重が安定して発現しており、難燃剤含有組成物の形状が安定して、フィーダースクリュウへの付着がない。

0057

一方、 比較例3〜4は、今回発明した密着剤である成分を含んでいないため、難燃性、比重のバラツキが大きく、難燃剤組成物の形状が不安定であり、スクリュウへ難燃成分の粉が付着していた。

発明の効果

0058

本発明の熱可塑性樹脂組成物は、取り扱い、輸送が容易で樹脂ペレットとの配合が可能な難燃剤含有組成物を提供し、難燃性、物性が均一化できるスチレン系難燃樹脂組成物を与えることが可能な難燃剤、及びこれを含む難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。各種OA機器、家電機器、一般雑貨などに有用である。

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