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技術 楕円コイルばねの製造方法

出願人 株式会社東京マルイ
発明者 岩澤辰男
出願日 1999年9月3日 (20年6ヶ月経過) 出願番号 1999-250697
公開日 2001年3月21日 (18年11ヶ月経過) 公開番号 2001-071080
状態 特許登録済
技術分野 ばね 線材加工
主要キーワード 横断面形 引きばね 軟鋼線 インサート型 上ばね 押しばね 巻きピッチ コイル軸方向
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年3月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

目的

コイル部分横断面形細長い形態を持つ、新規コイルばねとその製造方法を提供する。

構成

線材を所定の巻き径及びピッチに複数回巻回して作製されたコイル状のばね10であって、コイル部分の横断面形が、中央部11で大きく両側12、13で小さい径から成る楕円形を有するもの。

概要

背景

この種のコイルばねには「ハコバネ」と通称されるものがあり、そのハコバネなるものはコイル部分横断面形細長い形態を持ち、「箱型」に見えるためにこのように呼ばれるものと考えられる(図8参照)。ハコバネdは例えば弾丸のように細長い物品を押したり、或いは玩具銃の分野においては、BB弾と称される球形弾丸の給弾床を加圧するばね等として使用されている。後者の場合、弾丸を左右ジグザグに併列供給することができるので(ダブルカラムと称する。)、より多数の弾丸をマガジンgに収めることができる(図9)。これを普通の丸ばねで行なう場合、弾丸2列を押し上げるために、給弾床fをより強いばねで加圧することが必要となり、丸ばねが曲がったり(図10(a))、丸ばねの密着寸法が長くなり弾数が少なくなる(図10(b))等の問題を生じるのでハコバネの優位性は明らかである。

しかしハコバネの問題点は丸ばねの数倍以上の製造コストがかかるという点である。ハコバネの製造には、図6に示すような装置が使用されるが、この装置の場合、線材hは芯金iにむけて供給され、芯金iを曲げ型として、プレス型材kにより一方の曲げ部の予備曲げ、本曲げ、送りの後、他方の曲げ部の予備曲げ、本曲げを行なうので(図7)、合計すると巻き数の2倍以上の曲げ加工を繰り返さなければならない。このような工程を経なければならないためハコバネの製造能率は上がらず、コスト低減には限界があるので、その価格は丸ばねの10倍程高価なものとなる。

概要

コイル部分の横断面形が細長い形態を持つ、新規なコイルばねとその製造方法を提供する。

線材を所定の巻き径及びピッチに複数回巻回して作製されたコイル状のばね10であって、コイル部分の横断面形が、中央部11で大きく両側12、13で小さい径から成る楕円形を有するもの。

目的

本発明は前記の点に着目してなされたものであり、その課題はハコバネと同等の弾性効果を発揮することができるコイル部分の横断面形が細長い形態を持つ新規なコイルばねを提供することにある。また本発明の他の課題は新規なコイルばねを能率よく製造するための方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

線材を所定の巻き径及びピッチに複数回巻回して作製されたコイル状のばねであって、コイル部分横断面形が、中央部で大きく両側で小さい径から成る楕円形を有することを特徴とする楕円形コイルばね

請求項2

線材を所定の巻き径及びピッチに複数回巻回して作製された、コイル部分の横断面形が楕円形を有するばねの製造方法であって、線材を所定の巻き径及びピッチに複数回巻回して、円形の横断面形を有する原コイルばねを形成し、原コイルばねを雌型に収めるとともに雌型に嵌まる雄型を用いて、雌雄両型間にてコイル軸とほぼ直交する方向へ加圧することにより原コイルばねを偏平に押し潰し、中央部で大きく両側で小さい径から成る楕円形に横断面形を変形させることを特徴とする楕円コイルばねの製造方法。

請求項3

原コイルばねを偏平に押し潰し、中央部で大きく両側で小さい径から成る楕円形に横断面形を変形させ、その後ピッチを拡大することを特徴とする請求項2記載の楕円コイルばねの製造方法。

請求項4

原コイルばねを偏平に押し潰し、中央部で大きく両側で小さい径から成る楕円形に横断面形を変形させ、さらに焼き入れすることを特徴とする請求項2又は3記載の楕円コイルばねの製造方法。

技術分野

0001

本発明は線材を所定の巻き径及びピッチに複数回巻回して作製された楕円コイルばねとその製造方法に関するものである。

背景技術

0002

この種のコイルばねには「ハコバネ」と通称されるものがあり、そのハコバネなるものはコイル部分横断面形細長い形態を持ち、「箱型」に見えるためにこのように呼ばれるものと考えられる(図8参照)。ハコバネdは例えば弾丸のように細長い物品を押したり、或いは玩具銃の分野においては、BB弾と称される球形弾丸の給弾床を加圧するばね等として使用されている。後者の場合、弾丸を左右ジグザグに併列供給することができるので(ダブルカラムと称する。)、より多数の弾丸をマガジンgに収めることができる(図9)。これを普通の丸ばねで行なう場合、弾丸2列を押し上げるために、給弾床fをより強いばねで加圧することが必要となり、丸ばねが曲がったり(図10(a))、丸ばねの密着寸法が長くなり弾数が少なくなる(図10(b))等の問題を生じるのでハコバネの優位性は明らかである。

0003

しかしハコバネの問題点は丸ばねの数倍以上の製造コストがかかるという点である。ハコバネの製造には、図6に示すような装置が使用されるが、この装置の場合、線材hは芯金iにむけて供給され、芯金iを曲げ型として、プレス型材kにより一方の曲げ部の予備曲げ、本曲げ、送りの後、他方の曲げ部の予備曲げ、本曲げを行なうので(図7)、合計すると巻き数の2倍以上の曲げ加工を繰り返さなければならない。このような工程を経なければならないためハコバネの製造能率は上がらず、コスト低減には限界があるので、その価格は丸ばねの10倍程高価なものとなる。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は前記の点に着目してなされたものであり、その課題はハコバネと同等の弾性効果を発揮することができるコイル部分の横断面形が細長い形態を持つ新規なコイルばねを提供することにある。また本発明の他の課題は新規なコイルばねを能率よく製造するための方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

前記の課題を解決するため、本発明は、コイル部分の横断面形が、中央部で大きく両側で小さい径から成る楕円形を有する楕円コイルばねを提供するものである。この楕円コイルばねは、線材を所定の巻き径及びピッチに複数回巻回して、円形の横断面形を有する原コイルばねを形成し、原コイルばねを雌型に収めるとともに雌型に嵌まる雄型を用いて、雌雄両型間にてコイル軸とほぼ直交する方向へ加圧することにより原コイルばねを偏平に押し潰し、中央部で大きく両側で小さい径から成る楕円形に横断面形を変形させることによって製造することが望ましい。楕円形に横断面形を変形させたものはその後ピッチを拡大し、さらに焼き入れすることができる。

発明を実施するための最良の形態

0006

本発明に係る楕円コイルばねは、線材を所定の巻き径及びピッチに複数回巻回して作製されたコイル状のばねの1種である。

0007

本発明に係る楕円コイルばねは、コイル部分の横断面形が、中央部で大きく、両側で小さい径から成る楕円形を有する(図1及び図2(c))。一般に楕円形は長円形混同されることがあり、図6図7の装置で製造されるハコバネの横断面形がこの長円形に当るといって良い。本発明における楕円形が幾何学で定義される楕円の条件を満たす必要はないが、長円形のような直線部分も必要なく、曲線の連続から成るものと考えて良い。

0008

コイル部分の横断面形を楕円形とすることによって、丸ばねを複数個並列したのと同様に幅広ばね力を作用させることができる。また丸ばねを複数個並列すると、各丸ばねが独立して作用することになるが、本発明の楕円コイルばねによれば単一のばねで丸ばね複数個の作用をすることとなるので、作用力が不均等になることもない。

0009

このような楕円形コイルばねを能率良く製造するために、本発明の方法では、線材から円形の横断面形を有する原コイルばねを形成し、これを加工する工程を経る。原コイルばねを形成するために線材を所定の巻き径及びピッチに複数回巻回する工程を経るのは在来の丸ばねと同様のことであると考えて良い。

0010

上記原コイルばねは雌型に収められ、その雌型に嵌まる雄型を用いて、雌雄両型間にてコイル軸とほぼ直交する方向へ加圧する塑性加工を受ける。故に、この線材としては加工により塑性変形を生じるものである必要がある。焼きの入っていない、しかも後工程で焼き入れの可能な材料を使用するときの線材と焼き入れの条件はばね製造における一般的なものと同様で良い。軟鋼線はそのような材料に該当するが、ステンレス鋼線には焼き入れを行なわない。

0011

コイル軸はコイルの巻回方向へ延びる軸のことであり、これと直交する方向はコイルの横断面形における巻き径方向であるから、原コイルばねは偏平に押し潰されることになり、その結果、中央部で大きい径を持ち両側で小さい径を持つ楕円形に横断面形が変形させられることとなる。大きい径は曲率が小さいと、また小さい径は曲率が大きいと、夫々言い換えることができる。

0012

本発明において楕円コイルばねは押しばねを中心に説明するけれども、これを引きばねとしても使用できることは当然である。押しばねの場合、楕円形に変形した楕円コイルばねの中間製品コイル軸方向引張力を加えて巻きピッチを拡大し、所定の自然長を有するものとされ、さらに焼き入れ工程を経て楕円コイルばねとなる。なお所定の巻き径及びピッチは、巻き径とピッチとが一定であることを示唆するが、これはばね主要部に備わっておれば良く、両端までそうである必要はない。

0013

下図示の実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。図1は本発明に係る楕円コイルばね10を最も端的に示している。この楕円コイルばね10は、中央部11で大きく、両端部12、13で小さい径から成る楕円形の横断面形を有する。このコイルばね10はまた一定のピッチpを有する(図2(c))。但しばね端14は、そのばねが用いられる場所、使用目的、用途等に応じて処理される。つまり任意の形態のばね端14を持ち得る。図示の例はこの楕円コイルばね10を押しばねとして使用することを予定して押す部材に全端面で接触可能なようにコイル軸Aに対してほぼ直交するばね端14を有する。

0014

このような本発明に係る楕円コイルばね10は、図2(a)、(b)、(c)に示す工程にしたがって加工される。即ち、線材を一定の巻き径Rに複数回巻回して、円形の横断面を有する原コイルばね15を形成する(図2(a))。次いで形成した原コイルばね15を雌型20の型凹部21に収め、同型凹部21に嵌まる雄型30を用いて、雌雄両型間にてコイル軸Aと略直交する方向へ加圧することにより、原コイルばね15が偏平に押し潰された製品16を形成することができる。

0015

原コイルばね15に対する塑性加工の段階において、第3の型を原コイルばね15の中に挿入した状態で雄型30による雌型20内の原コイルばね15に対する型成形を行なっても良い。これにより、成形圧力を第3の型で受け止められるので過度の変形を防止して一定の形状を付与し易くなる。インサート型の具体的な形状、設け方は目的に応じて決められる。

0016

この段階では製品16はまだ、図2(a)と同様、初期巻き状態を保っているが、前記加工により横断面形が円形から楕円形への変形することにより周囲の長さが変わり、巻き表面に僅かなねじれ変形を生じている(図2(b))では図示省略)。しかしこのねじれ変形は製品16に対する引張加工で消失し、さらに焼き入れをすることによって、一定のピッチpを有する楕円コイルばねから成る押しばね10として完成する。前記製品16では楕円形の横断面形に加工されており、その楕円形は最終製品(10)の楕円形と殆ど変わらないが引張加工により僅かに偏平になっていると考えられる。斯くして得られた押しばね10は中央部11で大きく、両端部12、13で小さい径から成る楕円形の横断面形を具備する。なおこの楕円コイルばねは同じ原コイルばねを加工して得た丸ばねとの比較上ばね定数が幾分変化すると考えられる。

0017

なおまた、ステンレス鋼から成る線材や銅合金等から成る線材を材料とする場合には、製品16に対する焼き入れをすることなしに本発明に係る楕円コイルばねが完成する。さらに引っ張りばねとする場合にはピッチ拡大の加工をしなくても本発明に係る楕円コイルばねとして完成する。

発明の効果

0018

本発明は以上の如く構成されかつ作用するものであるから、ハコバネと同等の弾性効果を発揮し得る、新規な楕円コイルばねを提供することができ、かつその工程上、ハコバネのように長い加工時間がかからず、主としてプレス加工により非常に高い能率で製造することができる。このため製造コストもハコバネの数分の1ほどとなり、性能はハコバネのそれと変わらないため費用対効果が著しく優れたものとなる。

図面の簡単な説明

0019

図1本発明に係る楕円コイルばねの1実施例を示す斜視図。
図2(a)原コイルばねの横断面図と側面図。
(b)中間製品の横断面図と側面図。(c)最終製品の横断面図と側面図。
図3本発明の製造に用いる装置の斜視図。
図4(a)原コイルばねを雌型にセットした状態の横断面図。
(b)原コイルばねを雌型にセットした状態の縦断面図。
図5(a)原コイルばねを押し潰した状態の横断面図。
(b)原コイルばねを押し潰した状態の縦断面図。
図6ハコバネの製造装置の例を示す説明図。
図7ハコバネの製造工程を示す説明図。
図8ハコバネの例を示す斜視図。
図9ハコバネの使用例を示す斜視図。
図10(a)丸ばねの使用例を示す斜視図。
(b)丸ばねの使用例を示す斜視図。

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