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技術 プロセス制御方法および装置

出願人 株式会社日立製作所
発明者 鈴木勝幸岡本一彦
出願日 1999年8月30日 (21年9ヶ月経過) 出願番号 1999-242697
公開日 2001年3月16日 (20年2ヶ月経過) 公開番号 2001-067103
状態 未査定
技術分野 マルチプロセッサ マルチプログラミング フィードバック制御一般
主要キーワード 制約上限 定常応答 外乱変数 予測計算結果 予測偏差 制御量目標値 制約範囲 繰返し演算
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

プラント動特性モデルに基づく予測式を用いて制御対象未来挙動予測し、この予測結果と目標値との偏差と、操作量未来変化に関する評価関数を設定し、この評価関数を最適化する最適操作量を、制御周期毎に逐次計算する、モデル予測制御なるプロセス制御方法では、計算速度あるいは計算負荷の点について配慮がされておらず、実際のプラントに適用する際の課題となっていた。

解決手段

操作量最適化手段15において、計算負荷を監視する手段と計算負荷に応じて、制約条件緩和する手段16を備える。

効果

制御対象として大規模なプラントを対象とすることが可能となるととも、制約条件近くの限界運転により、運転コスト低減効果がある。

概要

背景

近年、石油化学などのプロセス制御の分野において、制御対象運転管理に係る制約を満たした上で、最適な制御を実現するために、モデル予測制御という制御方法の適用が盛んである。

この制御方法では、プラント動特性モデルに基づく予測式を用いて制御対象の未来挙動予測し、この予測結果と目標値との偏差と、操作量未来変化に関する評価関数を設定し、この評価関数を最適化する最適操作量を、制御周期毎に逐次計算する。この制御方法については、電気学会論文誌C、116巻10号(1996年)、第1089頁から第1096頁などにおいて解説されている。

この制御方法を用いた場合、なるべく一定の操作量のもとで、前述の制御量未来値を目標値に近づけるように、現時刻での操作量を決定するように動作する。

前述の予測式は、過去の制御量、操作量に関する数式で表現される。制御量未来値が、より目標値に近づくように、過去の制御量、操作量に基づいて、毎回予測計算を実行する。

続いて、予測計算結果に基づき、モデル予測制御の評価関数を設定する。多くの場合、この評価関数は、「制御量予測値と目標値の偏差」と「操作量更新値」の二乗和あるいは絶対値の和の形式で表される。評価関数は、数値最適化アルゴリズムを適用することで最適解が求められる。この最適解は操作量更新値に対応し、最適な操作量が決定される。

前述の制御対象に係る制約条件については、最適化計算において、最適解の探索範囲として用いられる。なお、最適化アルゴリズムとしては、線形計画法二次計画法などが知られており、これらのアルゴリズムを適用することで、最適な操作量更新値が導出できる。

概要

プラントの動特性モデルに基づく予測式を用いて制御対象の未来の挙動を予測し、この予測結果と目標値との偏差と、操作量の未来変化に関する評価関数を設定し、この評価関数を最適化する最適操作量を、制御周期毎に逐次計算する、モデル予測制御なるプロセス制御方法では、計算速度あるいは計算負荷の点について配慮がされておらず、実際のプラントに適用する際の課題となっていた。

操作量最適化手段15において、計算負荷を監視する手段と計算負荷に応じて、制約条件を緩和する手段16を備える。

制御対象として大規模なプラントを対象とすることが可能となるととも、制約条件近くの限界運転により、運転コスト低減効果がある。

目的

本発明の目的は、前述のモデル予測制御を、実際のプラントに適用する際に、その制御対象が大規模なため、前述の制約条件数が非常に多い場合や、観測ノイズなどにより前述の制約条件を逸脱することにより予想される、最適化計算の計算負荷の増大を防ぎ、モデル予測制御を継続していくことが可能なプロセス制御方法および装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
1件

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請求項1

制御対象動特性表現する数式モデルを用いて、未来挙動予測しながら、制御対象を最適に制御するプロセス制御方法において、前記モデルを用いて制御量の未来の挙動を予測し、前記制御対象が制約条件を満たし、かつ評価関数を最適化する操作量導出するとともに、前記評価関数の最適化処理による計算負荷監視する手段と、前記計算負荷に応じて、前記制約条件を緩和する手段を備えたことを特徴とするプロセス制御方法および装置。

請求項2

請求項1において、計算負荷として前記評価関数の最適化処理における繰返し演算回数を監視し、前記繰返し演算回数が所定の値を越えた場合に、前記制約条件の緩和処理を要求する手段を備える、請求項1のプロセス制御方法および装置。

請求項3

請求項1において、計算負荷として前記評価関数の最適化処理の計算機占有率を監視し、前記占有率が所定の値を越えた場合に、前記制約条件の緩和処理を要求する手段を備える、請求項1のプロセス制御方法および装置。

請求項4

請求項1において、前記緩和要求を受けた時点で、前記制御対象の制御変数および操作変数に係る制約条件から、特定の制約条件を選択する手段を備える、請求項1のプロセス制御方法および装置。

請求項5

請求項1において、前記緩和要求を受けた時点で、前記制御対象の制御変数および操作変数に係る制約条件から、特定の制約範囲拡張する手段を備える、請求項1のプロセス制御方法および装置。

請求項6

請求項1において、計算負荷の監視とともに、最適解の存在判定を実行し、最適解が存在しないと判定した場合に、前記制約条件の緩和処理を要求する手段を備える、請求項1のプロセス制御方法および装置。

技術分野

0001

本発明は、制御対象動特性表現する数式モデルを用いて、未来挙動予測しながら、制御対象を最適に制御するための、プロセス制御方法および装置に係り、特に、運転管理上の制約に関する制約条件を考慮する必要のあるプラントを、精度良くかつ安定に制御するための、プロセス制御方法および装置に関する。

背景技術

0002

近年、石油化学などのプロセス制御の分野において、制御対象の運転管理に係る制約を満たした上で、最適な制御を実現するために、モデル予測制御という制御方法の適用が盛んである。

0003

この制御方法では、プラントの動特性モデルに基づく予測式を用いて制御対象の未来の挙動を予測し、この予測結果と目標値との偏差と、操作量未来変化に関する評価関数を設定し、この評価関数を最適化する最適操作量を、制御周期毎に逐次計算する。この制御方法については、電気学会論文誌C、116巻10号(1996年)、第1089頁から第1096頁などにおいて解説されている。

0004

この制御方法を用いた場合、なるべく一定の操作量のもとで、前述の制御量未来値を目標値に近づけるように、現時刻での操作量を決定するように動作する。

0005

前述の予測式は、過去の制御量、操作量に関する数式で表現される。制御量未来値が、より目標値に近づくように、過去の制御量、操作量に基づいて、毎回予測計算を実行する。

0006

続いて、予測計算結果に基づき、モデル予測制御の評価関数を設定する。多くの場合、この評価関数は、「制御量予測値と目標値の偏差」と「操作量更新値」の二乗和あるいは絶対値の和の形式で表される。評価関数は、数値最適化アルゴリズムを適用することで最適解が求められる。この最適解は操作量更新値に対応し、最適な操作量が決定される。

0007

前述の制御対象に係る制約条件については、最適化計算において、最適解の探索範囲として用いられる。なお、最適化アルゴリズムとしては、線形計画法二次計画法などが知られており、これらのアルゴリズムを適用することで、最適な操作量更新値が導出できる。

発明が解決しようとする課題

0008

以上の通り、モデル予測制御は、化学プロセスなどを制御対象にする場合、好適な制御方法であることがいえる。

0009

しかし、プロセス制御での制御対象の多くは、多変数プロセスであり、制御システムは大規模なものとなる。そのため、前述の評価関数と制約条件の組合せからなる最適化問題は、非常に規模の大きなものとなり、これに伴ない最適化計算の計算負荷が増大することが予想される。

0010

また、プロセス制御では、運転効率向上のために、前述の制約条件あるいはその近傍に目標値や操作量を設定することが多い。このような状況下では、計測ノイズの影響により、前述の制約条件を一時的に逸脱することが予想される。これに伴ない最適化計算の計算負荷が増大することが予想される。

0011

一方、プロセス制御でのコントローラ演算には、実時間性が要求されており、前述の最適化計算に関して、計算速度や計算負荷を充分考慮したアルゴリズムが求められる。

0012

上記従来技術は、このような計算速度あるいは計算負荷の点について配慮がされておらず、実際のプラントに、モデル予測制御を適用する際の課題となっていた。

0013

本発明の目的は、前述のモデル予測制御を、実際のプラントに適用する際に、その制御対象が大規模なため、前述の制約条件数が非常に多い場合や、観測ノイズなどにより前述の制約条件を逸脱することにより予想される、最適化計算の計算負荷の増大を防ぎ、モデル予測制御を継続していくことが可能なプロセス制御方法および装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0014

上記目的を達成するために、請求項1の発明では、制御対象の動特性を表現する数式モデルを用いて、未来の挙動を予測しながら、制御対象を最適に制御するプロセス制御方法において、前記モデルを用いて制御量の未来の挙動を予測し、前記制御対象が制約条件を満たし、かつ評価関数を最適化する操作量を導出するとともに、前記評価関数の最適化処理による計算負荷を監視する手段と、前記計算負荷に応じて、前記制約条件を緩和する手段を備えたことに特徴がある。

0015

この請求項1の発明によれば、制御対象プロセス運転状況により、前述の最適化計算の計算負荷が変化しても、これを監視しており、計算負荷の増大を確認したら直ちに制約条件を緩和し、最適解導出にまで至ることができる。

0016

上記目的を達成するために、請求項2の発明では、前述の計算負荷として前記評価関数の最適化処理における繰返し演算回数を監視し、前記繰返し演算回数が所定の値を越えた場合に、前記制約条件の緩和処理を要求する手段を備えることに特徴がある。

0017

この請求項2の発明によれば、最適化計算における繰返し演算回数を監視することで、最適解探索中に、繰返し演算の停止条件を満たさず演算が終了できなくなることを防止することができる。

0018

上記目的を達成するために、請求項3の発明では、計算負荷として前記評価関数の最適化処理の計算機占有率を監視し、前記占有率が所定の値を越えた場合に、前記制約条件の緩和処理を要求する手段を備えることに特徴がある。

0019

この請求項3の発明によれば、最適化計算における計算機占有率を監視することで、最適化計算により、他の制御ロジックの計算効率低下を防止することができる。

0020

上記目的を達成するために、請求項4の発明では、前記緩和要求を受けた時点で、前記制御対象の制御変数および操作変数に係る制約条件から、特定の制約条件を選択する手段を備えることに特徴がある。

0021

この請求項4の発明によれば、特定の制約条件を選択することで、制約条件数を減らし、最適解の探索領域が広がることにより、計算負荷を増大させることなく、最適解を導出させることができる。

0022

上記目的を達成するために、請求項5の発明では、前記緩和要求を受けた時点で、前記制御対象の制御変数および操作変数に係る制約条件から、特定の制約範囲拡張する手段を備えることに特徴がある。

0023

この請求項5の発明によれば、特定の制約範囲を拡張することで、最適解の探索領域が広がることにより、計算負荷を増大させることなく、最適解を導出させることができる。

0024

上記目的を達成するために、請求項6の発明では、前述の計算負荷の監視とともに、最適解の存在判定を実行し、最適解が存在しないことが判定された場合に、前記制約条件の緩和処理を要求する手段を備えることに特徴がある。

0025

この請求項6の発明によれば、最適化計算における繰返し演算回数を監視することで、最適解探索中に、繰返し演算の停止条件を満たさず演算が終了できなくなることを防止することができる。

発明を実施するための最良の形態

0026

以下に、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。

0027

図1は、本発明の一実施例に係わるプロセス制御装置を適用したプロセス制御系全体を示す図である。

0028

図1に示す、プロセス制御系は、本発明のプロセス制御装置1と制御対象プロセス2に分けられる。

0029

本発明のプロセス制御装置1は、モデルデータベース11A、コントローラデータベース11B、制約条件データベース11C、予測計算手段12、評価関数設定手段13、制約条件設定手段14、操作量最適化手段15、制約条件緩和手段16を、基本的な構成要素とする。各データベースには、データ設定部3A、3B、3Cが各々対応して設定される。

0030

モデルデータベース11Aは、制御対象プロセス2の動特性を表わす数式モデルを含むモデルデータを格納する。

0031

コントローラデータベース11Bは、モデル予測制御の調整パラメタを含むコントローラデータを格納する。

0032

制約条件データベース11Cは、運転管理上、制御対象に課す制約値を、プロセス変数ごとに格納する。

0033

予測値計算手段12は、制御対象プロセス2のプロセスデータを読込み、前記モデルデータを用いて、制御対象プロセス2の未来変化を算出し、予測結果とする。

0034

評価関数設定手段13は、前述の予測結果をもとに、モデル予測制御における最適操作量に関する評価関数を導出する。

0035

制約条件設定手段14は、前述の予測結果をもとに、前述の制約条件と比較し、前述の評価関数の最適化により導出する操作量更新値の探索範囲を決定する。

0036

操作量最適化手段15は、前述の評価関数設定手段13で決定したデータと、制約条件設定手段14により決定したデータで、制約条件緩和手段16を経由したデータを受け取り、最適な操作量を数値最適化により決定する。図1の場合は、調節バルブ23の開度が、前述の操作量に対応する。

0037

制約条件緩和手段16は、前述の操作量最適化手段15の計算負荷を示すデータS156を受け取り、前述の制約条件データに対して緩和あるいは選択処理を施し、操作量最適化手段16にデータS165として再び設定する。

0038

制御対象プロセス2は、化学プロセス機器21、プロセス計測器22、調節バルブ23、およびプロセス計測器24を、基本的な構成要素とする。

0039

プロセス計測器22は、化学プロセス機器内部の温度計測、あるいは液位計測などに用いる。一方、配管に設置したプロセス計測器24は、配管内の流量計測、あるいは温度計測などに用いる。調節バルブ23は、配管流量を調節する機能をもち、例えば原料調節に用いられる。

0040

なお、本発明のプロセス制御系では、プロセス計測点が2点、操作端バルブ1つといった小規模な構成となっているが、制御対象プロセスが大規模プロセスでも同様の制御系構成をとる。

0041

次に、本発明のプロセス制御装置1の、予測計算手段12について、図1図2を用いて説明する。

0042

図2は、上が一つの制御変数のトレンド、下が一つの操作変数のトレンドである。このトレンドは、縦軸プロセス量の大きさ、横軸が時間を示す。時間軸では、操作量計算を実行している時刻を、現時刻として定義し、ここから右のトレンドは、該プロセスの予測トレンドを示す。グラフ中の点線は、該プロセスの制御変数、操作変数の、運転制約条件の上限値、下限値を表わす。

0043

図1の予測計算手段12では、モデルデータベース11Aに格納される、制御対象プロセスの動特性を表わす数式モデルを用いて、前記プロセス2の制御量の未来変化を予測し導出する。

0044

この数式モデルは、該プロセスの操作変数、外乱変数と、制御変数との時間的変化相関関係を表わすものであり、一般に時系列モデルなどが相当する。

0045

制御量変化の予測計算では、図1に示す該プロセス2の計測データS211、S241から得る、過去のプロセスデータを、前述の数式モデルに代入して、計測した時刻から先の制御量変化を求めていく。

0046

操作変数の未来変化は、操作量最適化手段15が決定するので、予測計算手段12では、未来の操作変数は、現時刻から一定値を保つものと仮定して、いったん制御量変化を予測する。この予測結果を、該プロセス2の定常応答予測トレンドといい、図2の制御量変化200が相当する。

0047

定常応答予測トレンド200は、現時刻から操作量を一定に保った場合の、制御量変化の予測結果である。定常応答予測トレンド200は、図1の予測計算手段12から評価関数設定部13、および制約条件設定手段14に出力する。

0048

次に、本発明のプロセス制御装置1の評価関数設定手段13について、図1図2を用いて説明する。

0049

評価関数設定手段13では、モデル予測制御での操作量更新値を決定する場合の、評価関数を導出する。評価関数は、様々は定義方法があるが、一般に、制御対象プロセスに対する操作量更新値を最適化する変数として、

0050

(制御量予測値−目標値)^2 +(操作量更新値)^2
で表わす場合が多い。ここで、^2とは、二乗演算を意味する。

0051

まず第一項を説明する。図1の評価関数設定手段13は、図2の前記定常応答予測トレンド200に基づき、現時刻より先の操作量未来変化202に対する制御量未来変化201を、前記数式モデルを用いて導出する。前記制御量未来変化201は、予測評価区間にわたり、制御量目標値と比較される。この偏差を予測偏差といい、モデル予測制御では、この予測偏差を最小にする操作量更新値を求める。ここで、予測評価区間とは、一回の操作量計算において、予測偏差を評価する区間のことである。

0052

次に第二項を説明する。プロセス制御の特徴として、操作量変化は、なるべく小さい方が、制御対象プロセスにとって望ましい。図2では、一回の操作量計算において更新値を決定する区間を予測制御区間とする。

0053

前記評価関数は、二次形式をとるので、以上の予測偏差と操作量更新値の、各区間に対応する面積和に相当する。図2では、制御変数トレンドにおける領域201、操作変数トレンドにおける領域202が相当する。これら面積は、前述のとおり操作量更新値を変数とする。

0054

前述の評価関数は、以下に示す表現も可能である。

0055

|制御量予測値−目標値|+|操作量更新値|
ここで、|・|とは、絶対値を意味する。この場合も、前述の面積和に相当することがいえる。

0056

次に、本発明のプロセス制御装置1の制約条件設定手段14について、図1図2を用いて説明する。

0057

制約条件設定手段14では、モデル予測制御での操作量更新値の探索範囲を設定する。プロセス制御では、一般に、制御変数、操作変数、および操作量更新値に対して、図2に示すように、各々上限値、下限値を設定する場合が多い。

0058

図1の制約条件設定手段14では、該プロセスの定常応答予測トレンド200に基づき、前述の評価関数設定手段13と同様に、制御量と操作量の未来変化を、操作量更新値を未知変数として導出する。この、操作量更新値を未知変数とした数式表現と、制約条件データを比較すると、以下に示すように、不等式条件で記述することができる。

0059

(制約下限値)<(制御量予測値)<(制約上限値)
(制約下限値)<(操作量未来値)<(制約上限値)
(更新値下限値)<(操作量更新値)<(更新値上限値)
これらの不等式を、操作量最適化手段15では、解の探索範囲として用いる。

0060

次に、本発明のプロセス制御装置1の操作量最適化手段15について、図1図2を用いて説明する。

0061

操作量最適化手段15では、前述の評価関数と、制約条件に関する不等式を受け取り、数値最適化アルゴリズムを用いて、制御周期毎に最適な操作量を決定する。数値最適化アルゴリズムとしては、評価関数の数式表現に応じて、線形計画法、二次計画法などを適用することができる。

0062

解の探索では、例えば、図2に示す前述の面積和を最小化する操作量更新値を導出する。

0063

操作量最適化手段15では、数値最適化アルゴリズムでの解探索に係る計算負荷を監視している。この計算負荷としては、前述の解探索に係る繰返し演算回数や、計算機の占有率など、監視の容易な指標を用いる。

0064

この計算負荷が、ある規定値に達した場合は、トリガーS156を出力する。

0065

さらに、操作量最適化手段15では、前述の計算負荷を監視するとともに、最適解が存在するかどうかの判定を実行する。最適解の存在判定は、前述の線形計画法や二次計画法のアルゴリズムにも、判定パラメータが一般的に存在しており、これを前述のトリガーS156に適用する。

0066

次に、本発明のプロセス制御装置1の制約条件緩和手段16について、図1を用いて説明する。

0067

制約条件緩和手段16では、前述のトリガーS156を受け取ると、前述の制約条件データに対して、緩和処理を実行する。ここでいう緩和処理とは、操作量更新値の最適解の探索範囲を拡張することに相当する。探索範囲の拡張方法として、一つの方法は、前述の制約条件データにおいて、制約条件項目を選択し直し、特定の制御変数あるいは操作変数の制約条件データとして設定しなおす。この方法では、制約条件数が減ることで、探索範囲が拡張することになる。

0068

別の方法としては、前述の制約条件値自体を変更することである。つまり上限値、下限値をそれぞれ絶対値を大きくするように設定し直す。この他、探索範囲を拡張する方法を適用すればよい。

0069

以上示した、本発明のプロセス制御装置1において、制御周期毎の演算処理フローチャートにまとめたものを、図3に示す。

0070

図3では、第k時刻での演算処理を示したが、これは図2においては、現時刻0:00に対応する。つまり、時間の進展とともに、図3に示す演算処理を繰返すことになる。

0071

図3に示すフローチャートを、以下説明する。

0072

まず、前述のプロセス制御装置1は、プラントデータ読込み302を実行し、予測値計算303により、前述の定常応答予測トレンド200を導出する。

0073

続いて、評価関数設定304、制約条件設定305を実行し、モデル予測制御に関する評価関数と制約条件を導出し、最適解探索実行306を実行開始する。

0074

解探索実行とともに、計算負荷監視307を実行する。この計算負荷監視307は、前述したとおり、解探索の繰返し演算回数や計算機占有率を監視項目とする。続いて、最適解の探索終了判定を行い、探索繰返しが必要な場合は、前述の最適解探索実行306に戻る。これら306から308までは、操作量最適化手段15として実現されている。

0075

計算負荷監視307で、計算負荷が制限に達した場合、または最適解が存在しないと判定した場合は、制約条件緩和309を実行し、制約条件データのデータ処理を実施したのち、前述の最適解探索306に戻り、操作量最適化演算が継続する。このとき、解の探索範囲は拡張されているので、制約条件緩和をする前の状況と比べると、計算負荷は低減することになる。

0076

本発明のプロセス制御装置1において、図3に示す前述の制約条件緩和309が実行された場合のプロセス制御系の動作を、図4図5を用いて説明する。

0077

図4では、現時刻までに、目標値を変更したが、目標値が制御変数の上限値とほぼ同じ値である場合を示している。

0078

この場合、目標値への追従性重視すると、制御量予測トレンド401は、制約上限を越えてしまうため、前述のプロセス制御装置2としては、目標値への到達に時間を要する操作量更新値402を出力する結果となる。また、解の探索範囲に余裕がないため、計算負荷が増大してしまい、操作量最適化を途中で打ち切るなどの処理が必要になると考えられる。

0079

次に、本発明のプロセス制御装置1において、前述の制約条件緩和309を実行した場合の動作を図5に示す。

0080

図5では、前述の図4の場合と同様に、制御量制約条件の上限値設定と目標値が近いため、前述の計算負荷、特に繰返し計算回数が増大したと想定して、前述の制約条件緩和309が実行される。あるいは、最適解が存在していないと判定し、前述の制約条件緩和309が実行される。その結果、図5において、制御量予測トレンド501は、制約条件の緩和により、一部が制約条件の上限値を逸脱するが、目標値へすばやく追従すると予測される。図5に示す結果は、制御周期1回あたりの動作結果であり、制御変数が制約条件を実際に逸脱した訳ではない。

0081

つまり、制御変数が、目標値近くにきた時は、次の制御動作が機能し、新たな操作量更新値が加わり、制御対象の安定性を保つことができる。

発明の効果

0082

本発明によれば、制御対象の動特性を表現する数式モデルを用いて、未来の挙動を予測しながら、制御対象を最適に制御するプロセス制御方法および装置において、操作量の最適化処理による計算負荷を監視し、この計算負荷に応じて、操作量最適化に用いる制約条件を緩和する手段を設けたことで、計算負荷の増大が防止でき、さらに、制約条件近くに目標値を設定した制御が実行できる。この結果、制御対象として大規模なプラントを対象とすることが可能となるととも、制約条件近くの限界運転により、運転コスト低減効果がある。

図面の簡単な説明

0083

図1本発明の一実施例のプロセス制御装置と制御対象プロセスの概略を示す図。
図2本発明の一実施例のプロセス制御方法による、制御対象の動作の一部を示す図。
図3本発明の一実施例のプロセス制御方法に関するフローチャートの概略を示す図。
図4本発明の一実施例のプロセス制御方法において、制約条件緩和処理が動作しない場合の、制御対象の動作の一部を示す図。
図5本発明の一実施例のプロセス制御方法において、制約条件緩和処理が動作した場合の、制御対象の動作の一部を示す図。

--

0084

1…プロセス制御装置、2…制御対象プロセス、3A,3B,3C…データ設定部、11A…モデルデータベース、11B…コントローラデータベース、11C…制約条件データベース、12…予測値計算手段、13…評価関数設定手段、14…制約条件設定手段、15…操作量最適化手段、16…制約条件緩和手段。

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