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技術 油回収方法とその装置

出願人 国土交通省北陸地方整備局長一般社団法人日本作業船協会株式会社三井E&S鉄構エンジニアリング
発明者 村山伊知郎中西正俊上原勝樹三浦英夫武末義喜滝口弘志
出願日 1999年8月31日 (20年10ヶ月経過) 出願番号 1999-245162
公開日 2001年3月13日 (19年3ヶ月経過) 公開番号 2001-063683
状態 拒絶査定
技術分野 開放水面の清掃・清潔の維持 船体構造 係船・載荷
主要キーワード 貯蔵缶 着脱フック 防止用具 展張位置 左右入れ替え 吸着コンベヤ 油拡散 最大波高
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年3月13日)のものです。
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図面 (16)

課題

小型船に搭載及び装着可能で、水面に浮遊する高粘度及び超高粘度の浮流油を連続的に効率良く回収できる軽量で小型の油回収装置を使用した油回収方法とその装置を提供する。

解決手段

作業船Sの舷側オイルフェンス33で前側に浮遊油O1の流入用の開口部Eを有し後側が舷側に漸近して揚収部位Uに縮小する流路を形成し、前記作業船Sの舷側に着脱可能に装着される前記ネットコンベヤ40を、先端が前記揚収部位Uに水没するように傾斜して配置し、水面に浮遊する油及び油塊O1を前記作業船Sの前進に伴って前記開口部Eから案内して前記揚収部位Uに集合させ、該集合した油及び油塊O1を先端部が水面Wに沈下した前記ネットコンベヤ40で掬い上げて、油掻き落とし装置5により付着した油O2を回収する。

概要

背景

近年、日本周辺海域において大規模油流事故が頻発し、特に、冬季波浪下で流出重油が高粘度化し、しかも時間の経過と共に波に揉まれて高粘度化が進んで軟泥化する。従って、従来技術のバキューム吸引する方式や水面の表層部のみを流し込回収する式や網や綿状体等に付着させて回収する方式の油回収装置では回収が困難であり、油及び油塊が海岸に漂着し、多くは柄杓を使用した人手作業しか有効な方法がなく、多大な被害を被った。

そのため、最大波高1m程度の波浪下でも確実に高粘度油を掬い取れる流出油回収装置への要望が高まっており、特に沿岸海域における油流出事故に対して敏速に対応するために、高粘度油をスムーズに回収できる小型の油回収装置が必要とされている。

従来技術の浮遊油の油回収においては、様々な方法及び装置が工夫されているが、この油回収は集油、回収、分離貯蔵の段階に分かれる。

先ず、集油は、海面上に広く拡散して、断片化して漂っている浮流油を、一か所に集めて、浮流油の密度を高めて回収の能率揚げるものであり、2隻の曳航するオイルフェンス等の集油用具の内側に浮流油を集油する方式や、1隻の船に集油用具と展張用具を取り付けて単独で航走して集油する方式がある。

2隻の場合には、共同作業となるため高度な操船技術が必要となるが、1隻の場合には、単独で集油回収が可能で小回りが利くので、比較的少量の流出油の回収も可能となる。

また、油回収の方式としては、人手にて柄杓で掬い揚げる方式、網で集油し網ごと回収する方式、集油した海面の表層部をポンプ吸引する方式、バージ上のグラブバケットで掬い揚げる方式、吸着コンベヤで掬い揚げた油を絞り落として回収する方式等がある。

そして、分離貯蔵としては、回収した油水をそのまま貯留して、比重差による自然分離を行い、分離した海水を排出する分離効率は悪いが簡便な方式や、油水分離器等を使用した低濃度油に適した方式等がある。

概要

小型船に搭載及び装着可能で、水面に浮遊する高粘度及び超高粘度の浮流油を連続的に効率良く回収できる軽量で小型の油回収装置を使用した油回収方法とその装置を提供する。

作業船Sの舷側にオイルフェンス33で前側に浮遊油O1の流入用の開口部Eを有し後側が舷側に漸近して揚収部位Uに縮小する流路を形成し、前記作業船Sの舷側に着脱可能に装着される前記ネットコンベヤ40を、先端が前記揚収部位Uに水没するように傾斜して配置し、水面に浮遊する油及び油塊O1を前記作業船Sの前進に伴って前記開口部Eから案内して前記揚収部位Uに集合させ、該集合した油及び油塊O1を先端部が水面Wに沈下した前記ネットコンベヤ40で掬い上げて、油掻き落とし装置5により付着した油O2を回収する。

目的

本発明は、上述の問題を解決するためになされたもので、その目的は、小型船に搭載及び装着可能で、水面に浮遊する高粘度及び超高粘度の浮流油を連続的に効率良く回収できる軽量で小型の油回収装置を使用した油回収方法とその装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

水面に浮遊し、ネットコンベヤ上に揚収可能な油及び油塊を回収する油回収方法であって、作業船舷側オイルフェンスで前側に浮遊油の流入用の開口部を有し後側が舷側に漸近して揚収部位に縮小する流路を形成し、前記作業船の舷側に着脱可能に装着される前記ネットコンベヤを、先端が前記揚収部位に水没するように傾斜して配置し、水面に浮遊する油を前記作業船の前進に伴って前記開口部から案内して前記揚収部位に集合させ、該集合した油を先端部が水面に沈下した前記ネットコンベヤで掬い上げて、油掻き落とし装置により付着した油を回収することを特徴とする油回収方法。

請求項2

前記ネットコンベヤに付着した油を、ネットコンベヤの後端側において、スクレーパーと、ブラシの先端が前記ネットコンベヤの進行方向と逆方向に回転して油を掻き落とす回転ブラシとで掻き落とすと共に、該回転ブラシに付着した油を該回転ブラシのブラシに当接するブラシ用スクレーパーで掻き落として、回収容器に油を回収することを特徴とする請求項1記載の油回収方法。

請求項3

作業船に搭載及び装備して水面に浮遊し、ネットコンベヤ上に揚収可能な油及び油塊を回収する集油装置油揚収装置と油掻き落とし装置を有する油回収装置であって、前記集油装置は、前側に浮遊油の流入用の開口部を有し後側が舷側に漸近して揚収部位に縮小する流路を前記作業船の舷側に形成するオイルフェンスを有して形成され、前記油揚収装置は、油回収時に先端部が前記揚収部位の水面に沈下できるように、前記作業船に着脱可能に装着され、前記作業船の前進に伴って前記集油装置で集油した浮遊状態の油を掬い上げるネットコンベヤで形成されることを特徴とする油回収装置。

請求項4

前記油掻き落とし装置は、前記ネットコンベヤに付着した油を掻き落とすスクレーパーと、ブラシの先端が前記ネットコンベヤの進行方向と逆方向に回転して油を掻き落とす回転ブラシと、該回転ブラシのブラシに当接し、該回転ブラシに付着した油を掻き落とすブラシ用スクレーパーとを有して形成されることを特徴とする請求項3記載の油回収装置。

請求項5

前記油揚収装置が、ステンレス製チェーン駆動方式のネットコンベヤで形成されることを特徴とする請求項3又は4記載の油回収装置。

請求項6

前記オイルフェンスは上から舷外に張り出し可能且つ、船体に着脱可能に取り付けられた展張ブームによって曳航されることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の油回収装置。

請求項7

前記回転ブラシのブラシをステンレス製の毛とポリプロピレン製の毛を混合して形成したことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の油回収装置。

技術分野

0001

本発明は、沿岸海域のおける流出油回収する方法と装置に関するものであり、より詳細には、沿岸海域航行用小型船舶に搭載及び装備して、沿岸域における浮流中の高粘度の油及び油塊を回収する油回収方法とその装置に関する。

背景技術

0002

近年、日本周辺海域において大規模油流事故が頻発し、特に、冬季波浪下で流出重油が高粘度化し、しかも時間の経過と共に波に揉まれて高粘度化が進んで軟泥化する。従って、従来技術のバキューム吸引する方式や水面の表層部のみを流し込み回収する式や網や綿状体等に付着させて回収する方式の油回収装置では回収が困難であり、油及び油塊が海岸に漂着し、多くは柄杓を使用した人手作業しか有効な方法がなく、多大な被害を被った。

0003

そのため、最大波高1m程度の波浪下でも確実に高粘度油を掬い取れる流出油の回収装置への要望が高まっており、特に沿岸海域における油流出事故に対して敏速に対応するために、高粘度油をスムーズに回収できる小型の油回収装置が必要とされている。

0004

従来技術の浮遊油の油回収においては、様々な方法及び装置が工夫されているが、この油回収は集油、回収、分離貯蔵の段階に分かれる。

0005

先ず、集油は、海面上に広く拡散して、断片化して漂っている浮流油を、一か所に集めて、浮流油の密度を高めて回収の能率揚げるものであり、2隻の曳航するオイルフェンス等の集油用具の内側に浮流油を集油する方式や、1隻の船に集油用具と展張用具を取り付けて単独で航走して集油する方式がある。

0006

2隻の場合には、共同作業となるため高度な操船技術が必要となるが、1隻の場合には、単独で集油回収が可能で小回りが利くので、比較的少量の流出油の回収も可能となる。

0007

また、油回収の方式としては、人手にて柄杓で掬い揚げる方式、網で集油し網ごと回収する方式、集油した海面の表層部をポンプ吸引する方式、バージ上のグラブバケットで掬い揚げる方式、吸着コンベヤで掬い揚げた油を絞り落として回収する方式等がある。

0008

そして、分離貯蔵としては、回収した油水をそのまま貯留して、比重差による自然分離を行い、分離した海水を排出する分離効率は悪いが簡便な方式や、油水分離器等を使用した低濃度油に適した方式等がある。

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、従来技術の油回収方式においては、次のような問題がある。

0010

先ず、柄杓で掬い揚げる方式では、人力作業であり回収量も限られ、船体動揺の影響を受け易く回収作業効率が悪いという問題がある。

0011

また、網に浮流油を溜め込んで、網ごと回収する方式では、高粘度、超高粘度油以外の中・低粘度油には不適であり、作業場である甲板が網から滴り落ちる油水で汚れ滑りやすくなり作業性が悪くなる上に、網に流出油が溜めると抵抗が大きくなり、また、網ごと回収するので、網が無くなると回収作業ができなくなるという問題がある。

0012

以上の方式では連続回収できないが、連続回収可能なポンプ方式コンベヤ方式においても次のような問題がある。

0013

ポンプで吸い上げる方式においては、波浪や船体動揺により、ポンプの吸い込み口と海面表層部との関係が変化し、海水吸い込みが避けられないので、耐波浪性が悪く油分比率が低いという問題がある。また、スラッジボール化した超高粘度油の回収はできない。

0014

また、フロータ水位調整用の流入ゲート具備したポンプで吸引する場合にも波浪による海水吸込みが避けられないので油分比率が低く、高粘度油やスラッジボール化した超高粘度油の回収は難しいという問題がある。

0015

また、海面表層部で円盤を水面に平行に回転軸を設けて、水面に垂直方向に回転させて、円盤に付着した油をスクレーパーで掻き落とし、この掻き落とした油をポンプで回収する方式もあるが、この方式の場合は、主に中・低粘度油用で、高粘度油やスラッジボール化した超高粘度油の回収は難しいという問題がある。

0016

上記したように、これらのポンプで吸い上げる方式では、ポンプの性能上の制限から高粘度油やスラッジボール化した超高粘度油の回収は困難である。

0017

この高粘度油や超高粘度油に対する連続回収方式として、グラブバケット回収方式や吸着コンベヤ回収方式等があるが、グラブバケット方式は、バージ上に設置された大型建機によるグラブバケットで海面上の油を掬い取り、バージ上の油タンクに回収する方式であるが、機械が大型のため小型船への搭載が難しいという問題がある。

0018

また、吸着コンベヤ方式は、油吸着性の良い樹脂ベルトのコンベヤを舷側に先端が海面に後端が甲板上になるように設置し、海面を経て来るコンベヤに付着した油を甲板近くで絞り落とす方法で油分比率が比較的高いが、回転ローラーやスクレーパーにて付着油を絞り落としているが、高粘度や超高粘度の油の絞り落としは難しく、コンベヤベルト吸着性が低下し効率を良好に維持しながら連続的に油回収できないという問題があり、また、従来の吸着コンベヤ方式は油回収専用船設備の一部となっており、流出事故時には、廻船する必要があり、その油回収専用船の母から離れた地域での緊急時の使用が困難であるという問題がある。

0019

そのため、既存の油回収装置より低価格であり、簡便に小型船に装着可能で、通常時には、油回収装置を基地保管し、流出油事故の発生時に直ちに現場近くの港湾に陸送し、ここの漁船測量船等の小型船舶に船舶側の改造をせずに搭載して、これらの小型船舶を油回収作業船に仕立てて使用できるような、持ち運び可能で機動性に富み、かつ、構造がシンプル故障が少なく、しかも、流出から時間が経過して高粘度化した浮流油を対象にして、最大波高1m程度の海象条件の沿岸海域で、単船でも水面上の浮流油の集油から回収及び回収油貯蔵まで一連の油回収作業ができる油回収装置への要望が強まっている。

0020

本発明は、上述の問題を解決するためになされたもので、その目的は、小型船に搭載及び装着可能で、水面に浮遊する高粘度及び超高粘度の浮流油を連続的に効率良く回収できる軽量で小型の油回収装置を使用した油回収方法とその装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0021

以上の目的を達成するための本発明の油回収方法と油回収装置は次のように構成される。
1)この油回収方法は、水面に浮遊し、ネットネットコンベヤ上に揚収可能な油及び油塊を回収する油回収方法であって、作業船の舷側にオイルフェンスで前側に浮遊油の流入用の開口部を有し後側が舷側に漸近して揚収部位に縮小する流路を形成し、前記作業船の舷側に着脱可能に装着される前記ネットコンベヤを、先端が前記揚収部位に水没するように傾斜して配置し、水面に浮遊する油を前記作業船の前進に伴って前記開口部から案内して前記揚収部位に集合させ、該集合した油を先端部が水面に沈下した前記ネットコンベヤで掬い上げて、油掻き落とし装置により付着した油を回収することを特徴とする。

0022

以上の方法によれば、ネットネットコンベヤ上に揚収可能な油及び油塊、特に、高粘度油や固形化しスラッジボールとなったような超高粘度油などを、小型船に搭載可能なオイルフェンスと船の航走の組み合わせ作用で容易に集油でき、舷側に搭載装備したネットコンベヤと船の航走の組み合わせにより水を透過させ浮流油のみ掬い取る方法であるので波浪中でも高い効率で連続的な掬い上げができ、浮流油を効率よく連続して回収できる。

0023

これらの集油方法揚収方法及び掻き落とし方法により油回収するので、従来技術にあっては機械的方法では回収困難であった10万センチポアズ(cP)以上の高粘度油から半固形化した超高粘度油までの浮流油を、小型・軽量・安価な装置で高効率で連続回収できる。

0024

また、単船で水面上の浮流油の集油から回収及び回収油貯蔵まで一連の油回収作業ができるので、緊急事態に容易に対処でき、油回収作業時の操船も単船による作業であるので複数船による共同回収作業に比較して高度な操船が不要となりその分迅速且つ効率的に作業できる。
2)更に、前記油回収方法において、前記ネットコンベヤに付着した油を、ネットコンベヤの後端側におい、スクレーパーと、ブラシの先端が前記ネットコンベヤの進行方向と逆方向に回転して油を掻き落とす回転ブラシとで掻き落とすと共に、該回転ブラシに付着した油を該回転ブラシのブラシに当接するブラシ用スクレーパーで掻き落として、回収容器に油を回収することを特徴とする。

0025

これにより、3段階で掬い上げた油を掻き落とすので、確実に掻き落として、ネットコンベヤの目詰まりを防止するので、高い効率のまま油回収を継続できる。
3)前記油回収方法を実行するための油回収装置は、作業船に搭載及び装備して水面に浮遊し、ネットコンベヤ上に揚収可能な油及び油塊を回収する集油装置油揚収装置と油掻き落とし装置を有する油回収装置であって、前記集油装置は、前側に浮遊油の流入用の開口部を有し後側が舷側に漸近して揚収部位に縮小する流路を前記作業船の舷側に形成するオイルフェンスを有して形成され、前記油揚収装置は、油回収時に先端部が前記揚収部位の水面に沈下できるように、前記作業船に着脱可能に装着され、前記作業船の前進に伴って前記集油装置で集油した浮遊状態の油を掬い上げるネットコンベヤで形成される。

0026

以上の構成の船の前進を利用して集油する油回収装置は、オイルフェンスを使用しているので、軽量で展開も容易で集油効率が良く、また、舷側に搭載装備したネットコンベヤで掬い上げてこの掬い上げた油を掻き落として油回収するので、油分比率が高く、回収効率が良い。

0027

この油回収装置は、特に、小型船の搭載可能な物品で軽量、コンパクトに構成され、しかも市販品の組み合わせであるので、構造がシンプルで故障が少なく、メンテナンスも容易であり、従来技術の機械的方法では回収困難であった1万センチポアズ(cP)〜150万センチポアズ(cP)の、高粘度油から半固形化した超高粘度油までの浮流油を高効率で回収できる安価で軽量かつコンパクトな油回収装置を提供できる。

0028

例えば、一例ではあるが、重量が油揚収装置100〜150kg、集油装置50kg,パワーユニット80kgと非常に軽量かつコンパクトな装置となる。

0029

そのため、既存の漁船や測量船等の小型船舶に簡便に搭載及び着脱が容易なので、通常時には陸上倉庫に保管して置き、流出事故時に現場近くの港湾まで陸送し、そこにある油回収専用船でない測量船や漁船などの小型船舶に搭載して、迅速に流出油海域出動して油回収できる。
4)更に、上記油回収装置において、前記油掻き落とし装置は、前記ネットコンベヤに付着した油を掻き落とすスクレーパーと、ブラシの先端が前記ネットコンベヤの進行方向と逆方向に回転して油を掻き落とす回転ブラシと、該回転ブラシのブラシに当接し、該回転ブラシに付着した油を掻き落とすブラシ用スクレーパーとを有して形成される。

0030

このように3段階で油を掻き落とすので、ネットコンベヤに付着した油を確実に掻き落とし、目詰まりを防止できるので、高い効率を維持しながら連続的に油回収できる装置となる。
5)更に、上記油回収装置において、前記油揚収装置が、ステンレス製チェーン駆動方式のネットコンベヤで形成されることを特徴とする。

0031

ステンレス製のチェーン駆動方式のネットコンベヤは、回収油によるスリップが発生せず、かえってスムーズな動きを得ることができ、しかも、メッシュベルト高速運転が50m/min程度まで可能であり、機械的な強度も十分確保できるという利点がある。
6)また、上記油回収装置において、前記オイルフェンスは船上から舷外に張り出し可能且つ、船体に着脱可能に取り付けられた展張ブームによって曳航されることを特徴とする。

0032

この展張ブームを使用すると出港から流出油現場や逆の流出油現場から帰港までの高速航走時に邪魔にならず、流出油現場では、簡単かつ迅速に集油装置を展開できる。
7)また、上記油回収装置において、前記回転ブラシのブラシをステンレス製の毛とポリプロピレン製の毛を混合して形成したことを特徴とする。

0033

ブラシのの強さが異なるこれらの混毛のブラシを使用すると、掻き落とし及びメッシュベルトの目詰まり防止効果の範囲が広がり広範囲の粘度の油を効率良く掻き落としすることができ、メッシュベルトの目詰まり防止により油揚収効果を維持でき、油回収の効率を上げることができる。

発明を実施するための最良の形態

0034

以下、図面を用いて、本発明の実施の形態の油回収方法及びその装置について説明する。

0035

最初に本発明に係る油回収方法で使用する油回収装置1について説明するが、この油回収装置1は、集油装置3と油揚収装置4と油掻き落とし装置5とを有して構成される。
〔集油装置〕集油装置3は、図3及び図4に示すように、展張ブーム(集油ブーム)31と曳航フロート32とオイルフェンス33と、これらを船体Sに支持固定する固定金具ナイロンロープチェーンシャックル着脱フック等の支持具固定具とから形成される。
・展張ブーム
この展張ブーム31は、図5図6に示すように、船体Sに着脱可能状態で固定するための船体固定金具31aが基部側に設けられ、既存の船体付金物(船体吊り上げピースクリート等)または専用金物にて船体に固定可能に形成される。また、先端側には、ロープ類を固定するための止め輪31cが設けられ、各作業が容易にできるように軽量化しアルミ製とする。

0036

そして、この展張ビーム31は、船体固定金具31aのボルト31bを船体吊り上げピース11の穴に通して、ナット61で固定して船体Sに取り付けることができるよに構成される。

0037

また、ヒンジ部分31eを設けて、油回収作業以外の時は、航行の妨げとならないように折り畳むことができ、また、油回収作業時には迅速に展張できるように形成される。図6のような展張時では、船首と船の上部から延びる2本のナイロンロープ等のロープR31,R31’で所定の展張位置に固定する。これらのロープR31,R31’は既存の船体付きビット、クリート、マスト等に固縛する。

0038

または、図7の展張ブーム31Aのように、船体固定金具31Aaで船体Sの上部構造物に固定する場合には、展張時には、展張ブーム31Aの基部側をクリート12にロープで固縛する。
・曳航フロート
曳航フロート32は、オイルフェンス33を曳航するためのもので、船首から延びるロープR32と展張ブーム31の止め輪31cから延びるロープR32’とにより、船体Sの側面に離間して配置し、微速前進時に曳航されながら、舷側とオイルフェンス33の前端との間に形成される開口部Eを幅広に維持する。
・オイルフェンス
このオイルフェンス33は、水面上の油拡散防止用具としてはもっとも一般的なものであり、発泡スチロール製充気式等の浮体と、拡散防止油用のネットを組み合わせたものであり、その先端は曳航フロート32に連結され、後端は、ネットコンベヤ41の先端側側面に連結される。

0039

油回収時には、展張ブーム31を展張し、曳航フロート32とオイルフェンス33をは水面上に降し、船体Sの舷側に沿って配設して、水面上に浮遊する油及び油塊O1、即ち浮流油O1を、船の微速航行によりオイルフェンス33で囲まれた流路に導き集油して浮流油O1の密度を高める。

0040

このオイルフェンス33を曳航にする時の荷重は、船首部からのロープR32、展張ブーム31からのロープR32’で支持するが、波浪、動揺によりオイルフェンス33が流されて一時的にロープR32とR32’の一方が弛みと、他方にすべての荷重が加わる等、荷重変動が大きいので、それぞれ単独で曳航力に耐えるように構成する。
〔油揚収装置〕
駆動方式
この油揚収装置4は、ステンレス製のチェーン駆動方式のネットコンベヤ40で形成され、直接の駆動源電動機48(図15)又はオイルモーターとし、移動速度及び正・逆回転制御は電動機の場合はインバーターで、オイルモーターの場合には油圧制御弁で行えるように構成する。

0041

特に、ガソリンエンジン駆動持ち運び式交流発電機電動モーターとの組み合わせると、軽量でコンパクトとなり、また、取り扱い、発停、速度制御も容易となるので良い。

0042

また、チェーン駆動方式は図8に示す駆動スプロケット46とチェーン47の噛み合わせで駆動するので、掬い上げた油O2の混入等によるスリップが発生せず、かえって掬い上げた油O2がスプロケット46とチェーン47の潤滑剤となるのでスムーズな動きを得ることができ、油揚収に適している。そして、ベルト速度50m/min程度までの高速運転が可能で、機械的な強度も十分確保できるという利点がある。
・構造
このネットコンベヤ本体41の長手方向(移送方向)の中央より後端側寄りに、ピンジョイントとなる支持軸42を設け、図15に示すように、フレーム45の先端側には、オイルフェンス33やフェンダー34を連結する止め輪45aや集油装置接続用アイピースダビット吊下用アイピース45b及び回収ホッパー吊下用アイピース等を具備する。また、後部に後述する油掻き落とし装置5を設ける。

0043

このネットコンベヤ本体41は、支持軸42のフランジ部42fと、図9図11に示すように船体Sへ固定される固定金具43、43Aとのフランジ部43f,43Afと接合により固定される。図9図10は、船体S側の船体吊り下げピース11の穴に固定金具43の雄ネジ43bを挿入しナット61で締結し固定した例であり、図11は、Uボルト62とナット63と取り付けフランジ43Aaで船体S側のクロスビット12を抱え込んで固定した例である。

0044

この支持軸42はピンジョイント構造とし、ネットコンベヤ本体41の俯仰角θを調整可能に形成すると共に、両サイド部分にカラーリング42cを嵌めて、ネットコンベヤ本体41の横移動規制する。また、この支持軸42をネットコンベヤ本体41に対して左右対称に配置可能な構造とし、漁船や監督測量船等の既存小型船Sの右舷又は左舷のどちらでも装着可能とする。

0045

そして、この支持軸42周りのネットコンベヤ本体41の位置固定及び傾斜角度θ調整には、取り外し式小型ダビット21を使用する。
・メッシュベルト
また、メッシュベルト(ネットベルト)44は2〜7メッシュ(12.7mm〜3.63mm)、即ちメッシュ間隔3mm〜12mmのステンレス等の金属製で形成し、流出油の粘度に合わせて、張り替え可能なように、小ネジ及び針金にて図8に示すように、メッシュベルト44とドライブチェーン47を固定する。即ち、流出浮流油O1は大気温度及び水温により粘度が大きく変化するので、流出浮流油O1の性状及び季節により張り替えられるように形成する。
〔油掻き落とし装置〕この油掻き落とし装置5は、図1及び図12に示すように、荒落とし用のスクレーパー51、高速回転の回転ブラシ52及びブラシ用スクレーパー53と油回収ホッパー55で構成され、共同してメッシュベルト44上の付着油O2を効率良く掻き落とす。
・荒落とし用のスクレーパー
荒落とし用のスクレーパー51は、硬質ゴム材質し板状に形成され、メッシュベルト44に押し付けて付着した油O2を掻き落とす。メッシュベルト44とスクレーパー51との位置関係を最適化すれば、掻き落とし率は高くなるので、位置を調整できるように長穴とボルト締め組合わせで固定する構造とする。
・回転ブラシ
高速回転の回転ブラシ52は、コンベヤ駆動軸付きのスプロケットよりローラーチェーンを介しメッシュベルト44の進行方向に対し逆方向に回転させてメッシュベルト44表面に付着した油O2を効率よく掻き落とすためのもので、ブラシの毛はSUS304製の0.3mmφの毛と、ポリプロピレン製で0.3mmφの毛の混毛で形成される。

0046

スレレス製の毛は、剛性が強くメッシュベルト44の表面を強く引っ掻くので超高粘度油でも掻き落とすことができ、また、ポリプロピレン製の毛は、耐屈曲性が大で、毛腰の強さも抜群であり、高粘度油等粘着力の強い油でも効率良く掻き落とせる。この組み合わせにより、油掻き落とし効果を向上させ、更に、メッシュベルト44の目詰まり防止効果を大きくすることができる。
・ブラシ用スクレーパー
ブラシ用スクレーパー53は回転ブラシ52の先端に付着した油O2の掻き落としを行う板状体であり、ブラシ52bの先端との接触量を調整できるように長穴とボルト締めの組合わせで固定する構造に形成される。

0047

このブラシ用スクレーパー53は回収油O2の粘度が高くなり、高速回転の回転ブラシ52の回転による遠心力だけでは、ブラシ52bの先端で掻き取った油O2が分離しにくい場合に特に効果を発揮し、残留したブラシ52bの先端の油O2を掻き落とす。更に、回転ブラシ52及びブラシ用スクレーパー53の支持フレーム54をコンベヤ駆動軸49を中心に移動ができ、ボルト及びロックナットにて位置調整ができるように形成し、メッシュベルト44表面とブラシ52bの先端の接触量を調整し、メッシュベルト44上の付着油O2の掻き落としが最適な位置にセットできる機構とする。

0048

更に、高圧エア源を使用できるときは、これらの掻き落とし装置51,52,53に加えて、エアによる吹き飛ばし方式を併用することもでき、メッシュベルト44の内側から外側の油回収ホッパー54に向けてエアジェット噴射し、メッシュの隙間から付着油O2を吹き飛ばすように構成する。
・油回収ホッパー
ステンレス薄板製の油回収ホッパー55をネットコンベヤ本体41の後端(頭部)の下側にチェーンやシャックルでコンベヤフレーム45より吊り下げて固定し、スクレーパー51及び回転ブラシ52でメッシュベルト44より掻き落とした油O3を受けて、この油O3を船上の回収缶65に送る。

0049

この油回収ホッパー55はネットコンベヤ本体41が、小型船Sの左右舷のどちらでも装着可能に形成したのに対応させて、排出トレイ55aとカバー55bを左右入れ替えることができるように例えば、図14に示すように形成する。
〔回収油貯蔵設備他〕また、回収油貯蔵設備として、調達が容易な既存の18リットルペイント等の小受け缶65や200リットルドラム缶等の貯蔵缶66を備えて、掻き落とされた油O4を受けて貯蔵できるように構成する。

0050

また、上記油回収装置1において、船の右舷と左舷の両方に取り付け可能に形成することにより、本装置1を取り付けることのできる既存の船舶の範囲が広がり、両舷で油回収作業を行うことも可能となるので、微速航走時の操船も容易となり、より効率良く油回収できる。
〔油回収方法〕次に、上記の油回収装置を使用した浮流油の回収方法について説明する。
・油回収方法の概要
先ず、簡単に説明すると、陸上に保管していた油回収装置4を岸壁に移送し、船に搭載及び装着する。そして、流出油水域へ航行するが、この高速航行時には、ネットコンベヤ本体41の先端やオイルフェンス33等を水没させると抵抗が大きく、大きな外力が働くので、これらは、水面Wより離間して保持し、水切り状態にして航走する。

0051

流出油海域では、展張ブーム31を展張し、曳航フロート32、オイルフェンス33、フェンダー34を投下し、ネットコンベヤ本体41の傾斜角θを大きくして、先端を水没させ、回収位置にセットする。

0052

回収位置にセットできたら、油回収装置4を駆動し、メッシュベルト44、高速回転ブラシ52を動かして、船を微速前進し、集油機構で集油した浮流油O1を回収し、船上の回収容器65,66に回収する。

0053

流出油の回収処理が終わって帰港する際には、ネットコンベヤ本体41の先端と曳航フロート32、オイルフェンス33、フェンダー34を引き揚げて、展張ブーム31を格納する。そして、帰港した後は回収容器65,66を陸揚げし、必要に応じて油回収装置4を取り外し洗浄した後、倉庫に移送して油回収作業を終了する。
・搭載及び装着
より、詳細な作業は以下のように行われる。

0054

本発明に係る油回収装置4は、通常は陸上の倉庫に保管して置き、油の流出事故が発生した時に、トラック等で岸壁に運送し、トラッククレーン等で吊り揚げて船に搭載及び装着する。

0055

この装着は、図15に示すように、クレーン9に吊り下げた状態の油回収装置4にオイルフェンス33の後端をSUSチェーンで固縛し、オイルフェンス33の下端と中央のチェーンはコンベヤフレーム45上部の固縛ピース45aに接続する。また、この作業中においてはオイルフェンス33に接続した曳航フロート32をロープで船の手すりなどに仮固縛し、オイルフェンス33の中央及び前端部が水面へ落下しないように船側の甲板上に引き上げハンドレールハンドグリップ等を利用しロープで固縛して置く。

0056

展張ブーム31の搭載及び固定は、船体吊り上げピース11やクリート12を利用して図5図7に示すように行われ、シャックルにてフロート曳航ロープ支持ロープを接続する。

0057

上記作業が完了したら、トラッククレーン9に吊り下げられた油回収装置4を降下させて、図10又は図11のように支持軸42を船体S側に装着固定する。

0058

図15の吊り上げロープR4を撤去し、図1に示すようにロープR41を本船付きダビット21のフック掛け、ダビット付ウインチ21wを操作し、ネットコンベヤ本体41の先端が水面より上の波が当たらない位置P1にセットする。

0059

また、同時に発電機・インバーター等の機器や回収容器65,66等必要な用具を搭載する。

0060

そして、岸壁より流出海域まで迅速に航走して到着するまでは、展張ブーム31を船体の長さ方向に格納し、オイルフェンス33等は甲板上に格納し、船の高速航走時の抵抗増加を回避し、また、機械的損傷を防止する。
・装置の展開及びセット
そして、流出油海域の到達した時に、図5に示す展張ブーム31のトグルピン31pを引き抜き、展張ブーム31の先端を甲板上より船体備品の竿等で海側押し出すと共に、ロープR31を船首部側より引張り図5二点鎖線で示す位置に、即ち、船体長さ方向に対して直角方向に展張しながら、曳航フロート32、オイルフェンス33を水面W上に投下し、最後にトグルピン31pをヒンジ部31aの展張位置用固定穴31hにセットし展張を完了する。図7のクリート12を利用するの場合には、固縛用台座31Abを展張ブーム31Aの下側にセットし、ロープR31Aにて船体付きクリート12と展張ブーム31Aを固縛する。

0061

この時に、船首部のビットやできるだけ高い位置のマストに固縛されたロープR31,R31’に適当なテンションを加えて置く。

0062

次にナイロンロープ付きフェンダー34を舷側の水面Wに投下した後、図1に示すように、油回収装置4のネットコンベヤ本体41の先端をダビット付きウインチ21wにて水中へ降下させ、ネットコンベヤ本体41の傾斜角(俯仰角)θを調整する。

0063

そして、フェンダー34が舷側とネットコンベヤ本体41の間に設置され、この隙間から集油した浮流油O1が漏れ出ない状態であることを確認した後、フェンダー34に連結されたナイロンロープ先端をハンドレール等に固縛する。

0064

ネットコンベヤ本体41の傾斜角θは、25度〜40度の範囲内の最適角度に設定する。
・油回収
油揚収装置4の配置完了後、発電機を起動して油揚収装置4を動かし、船の舷側にオイルフェンス33を展張及び固定した状態で、船を2ノット程度で微速航走させる。この航走により、浮流油O1をオイルフェンス33内に導入し、囲い込んでネットコンベヤ本体41の前に集油し、この集油した浮流油O1をメッシュベルト44にて掬い上げ、後端部(コンベヤ頭部)に運ばれる。

0065

この掬い上げて付着した油O2を荒落としスクレーパー51で荒削ぎし、更に、残された油O2を高速回転ブラシ52で掻き落とし、この掻き落とした油O3を取り外し式の油回収ホッパー55で受け、甲板上舷側に配備した小受け缶65(18リットル缶)に重力落下させて回収する。

0066

この小受け缶65が満杯になれば別の小受け缶65と取り替え、満杯になった小受け缶65は甲板中央部に格納している複数の200リットルドラム缶等の貯蔵缶66に移し替えて貯蔵する。
・回収終了と帰港
油回収が終了したら、発電機を停止し、本船を停止若しくは微速前進しながら、逆手順で油回収装置4を海面上に引き上げ、展張ブーム31を収納し、帰港する。帰港後接岸し、回収油O4をトラッククレーン等で陸揚げし、逆の手順で油揚収装置4等を船から取り外し、洗浄作業を行い倉庫に保管する。
〔効果〕以上の油回収方法と油回収装置1によれば、次のような効果を奏することができる。

0067

小型船に搭載可能な曳航フロート32、オイルフェンス33等と船Sの航走の組み合わせ作用で容易に集油でき、舷側に搭載装備したネットコンベヤ40と船の航走の組み合わせにより水を透過させ浮流油O1のみ掬い取る方法であるので油分比率も高く、また、波浪中でも高い効率で連続的な掬い上げができ、更に、スクレーパー51と回転ブラシ52とブラシ用スクレーパー53で3段階で掬い上げた油O2を確実に掻き落とすことができる。

0068

これらの油回収方法によれば、従来技術にあっては機械的方法では回収困難であった高粘度油・超高粘度油の浮流油O1を、小型・軽量・安価な装置で高効率で連続回収できる。また、単船で水面上の浮流油の集油から回収及び回収油貯蔵まで一連の油回収作業ができるので、緊急事態に容易に対処できる。

0069

また、集油装置3は、曳航フロート32とオイルフェンス33で構成されるので、軽量で展開も容易な装置となる。また、油揚収装置4も、メッシュベルト44を特別に選択したネットコンベヤ40を舷側に軸支して形成するので、コンパクトで、装着も容易な装置となる。その上、油掻き落とし装置5も一つ一つはスクレーパー51、回転ブラシ52、ブラシ用スクレーパー53という簡単な構造であるので、コンパクトな装置となる。

0070

特に、これらの装置は小型船に搭載可能な物品で軽量、コンパクトに構成できるので、しかも市販品の組み合わせであるので、安価と成る上に、構造がシンプルであるので、操作も容易で故障が少なく、メンテナンスも簡単となる。

0071

そのため、既存の小型船舶に簡便に搭載及び着脱が容易なので、流出事故現場近くの港湾まで陸送し、その港湾の油回収専用船でない測量船や漁船などの小型船舶に搭載して、迅速に流出油海域に出動して油回収できる。

0072

また、ネットコンベヤ40をステンレス製のチェーン駆動方式とすると、掬い上げた油O2によるスリップが発生せず、かえってスムーズな動きを得ることができ、しかも、メッシュベルト44の高速運転が50m/min程度まで可能となり、機械的な強度も十分確保できる。

0073

メッシュベルト44のメッシュ間隔を3mm〜12mmとすることにより、1万〜150万センチポアズ(cP)の高粘度、超高粘度の油に対する回収効率をより向上できる。

0074

曳航フロート32を船上から舷外に張り出し可能且つ、船体Sに着脱可能に取り付けられた展張ブーム31によって曳航するように構成すると、集油装置3は出港から流出油現場や逆の流出油現場から帰港までの高速航走時に邪魔にならず、流出油現場では、簡単かつ迅速に展開できる構成となる。

0075

この油回収装置1を、両舷の取り付け可能とすることにより、取付可能な既存の船舶の範囲が広がる。また、両舷で油回収作業を行うことも可能となるので、微速航走時の操船も容易となり、より効率良く油回収できる。

0076

また、回転ブラシ52のブラシ52bをステンレス製の毛とポリプロピレン製の毛を混合して形成し、ブラシの腰の強さが異なるこれらの混毛のブラシ52bを使用すると、掻き落とし及びメッシュベルト44の目詰まり防止効果の範囲が広がり、広範囲の粘度の油を効率良く掻き落としすることができ、メッシュベルト44の目詰まり防止により油揚収効果を維持できるので、油回収の効率を上げることができる。

0077

なお、この油回収装置1を実際に製作した装置の実機実験結果によれば、粘度範囲1万センチポアズ(cP)〜65万センチポアズ(cP)の油を回収でき、更に65万センチポアズ(cP)以上の油も回収可能であるとの結果が得られた。

発明の効果

0078

以上に説明したような本発明の油回収方法によれば、次のような効果を奏することができる。

0079

小型船に搭載可能な曳航フロート、オイルフェンス等と船の航走による取り込む効果を組み合わせたので、簡単にかつ容易に展開でき効率よく集油できる。

0080

また、舷側に搭載装備したネットコンベヤと船の航走の組み合わせにより高効率で連続的な掬い上げができ、更に、油掻き落とし装置で、掬い上げた油を確実に掻き落としネットコンベヤの目詰まりを防止できるので、高粘度油から超高粘度油までの浮流油を、小型・軽量・安価な装置で波浪中でも高い回収効率と高い油分比率で連続回収できる。

0081

また、単船にて水面上の浮流油の集油から回収及び回収油貯蔵まで一連の油回収作業ができるので、緊急事態に容易に対処でき、高度な操船が不要となり、迅速且つ効率的に作業できる。

0082

また、以上に説明したような本発明の油回収装置によれば、次のような効果を奏することができる。

0083

集油装置に、曳航フロートとオイルフェンスを使用しているので、軽量で展開も容易で集油効率が良く、油揚収装置に舷側に着脱可能に装備したネットコンベヤで掬い上げて油回収装置で掻き落とすので、従来技術の機械的方法では回収困難である高粘度油から半固形化した超高粘度油までの浮流油を非常に効率よくを回収できる。

0084

この油回収装置は、特に小型船に搭載可能な物品でしかも市販品で構成することができるので、安価で軽量かつコンパクトな油回収装置を提供でき、構造がシンプルなので故障が少なく、メンテナンスが容易である。

0085

また、既存の小型船舶に簡便に搭載及び着脱が容易なので、平常時には陸上の倉庫保管し、流出油事故時には陸上運搬して現場近くの港湾に陸送し、流出事故現場近くまで陸送し、油回収専用船でない測量船や漁船などの小型船舶に搭載及び装着して、迅速に流出油海域に出動し直ちに油回収作業に移行できるので、油の拡散を防止しながら回収でき、流出油による被害の拡大を防止できる。

図面の簡単な説明

0086

図1本発明に係る油回収装置の構成を示す側面図である。
図2本発明に係る油回収装置の取り付け状態を示す側面図である。
図3本発明に係る油回収装置の取り付け状態を示す平面図である。
図4本発明に係る集油装置の概要を示す模式図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
図5本発明に係る展張ブームを示す斜視図である。
図6図5の正面図である。
図7本発明に係る展張ブームの他の実施の形態を示す正面図である。
図8本発明に係るチェーン駆動式メッシュコンベヤの部分斜視図である。
図9本発明に係る油揚収装置の支持状態を示す模式図で、(a)は平面図で、(b)は背面図である。
図10本発明に係る油揚収装置の支持軸の吊り上げピースを利用した固定方法を示す分解図である。
図11本発明に係る油揚収装置の他の実施の形態の支持軸のクロスビットを利用した固定方法を示す分解図である。
図12本発明に係る油掻き落とし装置を示す模式的側面図である。
図13本発明に係る油掻き落とし装置を示す斜視図である。
図14本発明に係る回収ホッパーを示す背面図で、(a)は右舷側に配置した場合を、(b)は左舷側に配置した場合を示す。
図15本発明に係る油回収装置をクレーンで吊り上げた状態を示す斜視図である。

--

0087

1油回収装置
3集油装置
4油揚収装置
5 油掻き落とし装置
31,31A展張ブーム
32曳航フロート
33オイルフェンス
34フェンダー
40ネットコンベヤ
41 ネットコンベヤ本体
42支持軸
43,43A固定金具
44メッシュベルト
45フレーム
46スプロケット
47チェーン
48電動機
49駆動軸
51 荒落としスクレーパー
52高速回転ブラシ
53 ブラシ用スクレーパー
54回収ホッパー
65 小受け缶
66 貯蔵缶

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