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技術 車輛床下格納形非常脱出装置

出願人 株式会社清水設計事務所
発明者 清水俊行
出願日 1999年8月30日 (22年1ヶ月経過) 出願番号 1999-242971
公開日 2001年3月13日 (20年7ヶ月経過) 公開番号 2001-063571
状態 特許登録済
技術分野 機関車 鉄道車両の細部 鉄道車両の付帯設備 鉄道車両の補助装置
主要キーワード 平行軌道 組立形態 覆い蓋 待機形態 小容積化 連設状態 非常脱出口 格納箱
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年3月13日)のものです。
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図面 (6)

課題

車輛毎の通常の乗客乗降口を利用し、通常時には乗降口の車輛床下にコンパクトに格納可能で、乗客室内を狭くすることなく、さらに車輛の外観美を損なうことのない常備の非常脱出装置を提供することで、緊急時に車外より容易に引き出して乗降口に簡便に組み立て、乗客を安全に脱出させることができる非常階段からなる非常脱出装置を提供する。

解決手段

複数段上段ステップ5とこの上段ステップ5に連設展開可能かつ折返し重畳可能の複数段の下段ステップ6と収納自在の組立手摺7とからなる小型化自在の階段構造体2を形成し、この階段構造体2と小型化した階段構造体2を格納する車輛床下装備格納箱3により非常脱出装置4を形成してこの非常脱出装置4を乗客乗降口扉8の下部の車輛床下9に常時装備した。

概要

背景

従来の人員輸送交通機関電車列車などの車輛の非常緊急時の脱出手段は、2〜3の複数の車輛や多数の車輛を連結する列車においては、最前部車輛の通常運転乗務室部である最前面と最後部車輛の通常車掌常務室部である最後面の扉部を開口して軌道誘導脱出する手段、例えば特公平4−59187号の「乗物非常脱出口装置」の発明や、特公昭58−7499号の「車輛の非常脱出装置」の発明が提案されている。その他、車輛からの乗客の脱出手段として、最前部の車輛あるいは最後部の車輛に救援車輛を対向させて相手方車輛と連結態勢とし、それぞれの対面する車輛前後の扉を開口し、この開口した両車輛の前後の扉間に仮設の受け渡し橋を設けて人員を誘導し、救援車輛に人員を移乗させている。しかし、上記のいずれの脱出手段であっても、複数車輛を連結した列車では、多数の乗客が前後部に殺到することとなり、短時間で安全に緊急脱出を図ることはできない。一方、複線や複複線などの平行軌道では、救援列車事故列車に並列に対隣させて、それぞれの相方車輛の乗降口扉を開口し、開口した乗降口扉間に緊急脱出用の受け渡し橋を設け、人員を誘導して乗客を救援車輛に移乗させることができる。この場合、事故列車と同じ場所に乗降口扉を有する救援車輛であれば、一度に多くの乗降口扉から乗客を救援車輛に移乗させることできるので短時間で大勢の乗客を救援できる。しかし、事故列車の乗降口扉に対向して乗降口扉がない救援車輛の場合では、一度に多数の乗降口扉を開口することができない。さらに単線軌道や中央に分離帯がある軌道では、上記のように救援列車を並列対隣させて救出することはできない。このように従来の手段では緊急時に短時間で各車輛より乗客を安全に脱出させることも難しい。さらに、従来の脱出用の非常階段は、車輛内部の乗客室内などに装備している場合が多いが、このように乗客室内などに装備する場合には、特定の位置に専用の非常口を設けることとなり乗客室内が狭くなる問題があった。

概要

車輛毎の通常の乗客乗降口を利用し、通常時には乗降口の車輛床下にコンパクトに格納可能で、乗客室内を狭くすることなく、さらに車輛の外観美を損なうことのない常備の非常脱出装置を提供することで、緊急時に車外より容易に引き出して乗降口に簡便に組み立て、乗客を安全に脱出させることができる非常階段からなる非常脱出装置を提供する。

複数段上段ステップ5とこの上段ステップ5に連設展開可能かつ折返し重畳可能の複数段の下段ステップ6と収納自在の組立手摺7とからなる小型化自在の階段構造体2を形成し、この階段構造体2と小型化した階段構造体2を格納する車輛床下装備の格納箱3により非常脱出装置4を形成してこの非常脱出装置4を乗客乗降口扉8の下部の車輛床下9に常時装備した。

目的

そこで、本発明は、列車の各車輛毎の通常の乗客乗降口扉の開口部を利用し、各車輛の左右両側面の複数の乗客乗降口扉の内、左右側面の1〜2箇所の乗客乗降口扉に緊急脱出装置を設け、通常時には該乗降口扉の車輛床下部に省容積化してコンパクトな状態で格納できるものとし、したがって、通常時は車輛床下部に設置しているので各車輛の乗客室内を狭くすることがなく、さらに車輛の外観美を損なうことのない常備方式の非常脱出装置であり、緊急時には車輛の車外より格納されている脱出装置を格納箱より容易に引き出し、簡便に組み立て乗降口扉を開口して乗客を安全に脱出誘導を図ることができる階段を有する非常脱出装置の提供を目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

複数段上段ステップと該上段ステップに連設展開可能かつ折返し重畳可能の複数段の下段ステップ収納自在の組立手摺とからなる小型化自在の階段構造体を形成し、該階段構造体と小型化した該階段構造体を格納する車輛床下装備格納箱より非常脱出装置を構成し、該非常脱出装置を乗客乗降口扉の下部の車輛床下に常時装備したことを特徴とする車輛床下格納形非常脱出装置。

請求項2

階段構造体格納用の車輛床下装備の格納箱は、階段構造体に作り付けの覆い蓋を有し、該覆い蓋は車輛本体構造体の下部スカートの一部分を形成し、かつ、通常時は床下に格納装備の非常脱出装置を覆って車輛外観を損なわなくしたことを特徴とする請求項1記載の車輛床格納形非常脱出装置。

請求項3

格納箱の左右両側壁内側にそれぞれガイドレールを設け、該左右のガイドレールに直線摺動する直動案内支持器をそれぞれ係合し、左右の直動案内支持器の手前下部に左右の直動案内支持器まで横貫する横貫軸を設け、格納状態における階段構造体の左右の側枠板の下部中央部を該横貫軸に回転可能に嵌合し、非常緊急時において、格納されている階段構造体を手前に引き出してガイドレールで支持し、該階段構造体を左右の直動案内支持器に軸締固定された横貫軸を回転軸にして立垂状の覆い蓋を下側で水平になるように手前に90度回転可能とし、覆い蓋を水平にした体勢において、階段構造体の左右の側枠板は斜め上方の外側が切断された板体から構成し、傾斜した形態の左右側枠板間に複数段の上段ステップを配設し、該複数段の上段ステップの最下段ステップの下側に続く蹴り込み板の板端と複数段の下段ステップの最上段のステップより立ち上がる蹴り込み板の板端とを回転自在な蝶番で接続して複数段の上段ステップに複数段の下段ステップを折り返し重畳可能とし、折り返し重畳した複数段の下段ステップを手前に引き倒して180度下方に回転させて非常階段を形成可能とし、さらに複数段の上段ステップの斜め下方に位置する階段構造体の左右の側枠板の斜め上下の2か所と複数段の上段ステップの最上段ステップの隣接直下の1箇所にそれぞれに左右から貫通する2個1対の手摺支持脚挿嵌用のを設け、該斜め上下の2か所の鞘にそれぞれ左右から組立手摺の下部手摺の上下2本の支持脚を嵌挿して収納可能とし、複数段の上段ステップの最上段ステップの隣接直下の1箇所の鞘に上部手摺の1本の支持脚を嵌挿して収納可能とし、それぞれ左右の上部手摺および下部手摺は鞘から引き出して階段構造体の左右の側枠板に沿って立垂可能とし、一方、組立手摺の下部手摺の手摺パイプよりテレスコピックに引き出し・収蔵可能な継ぎパイプ挿着して上部手摺と継ぎ合わせ一体化せしめ得る構造としたことを特徴とする請求項1または2記載の車輛床下格納形非常脱出装置。

--

0001

本発明は、人員輸送交通機関電車列車などの車輛において、非常緊急時に人員を安全に車輛より脱出させるための非常階段に関するものである。

背景技術

0002

従来の人員輸送交通機関の電車や列車などの車輛の非常緊急時の脱出手段は、2〜3の複数の車輛や多数の車輛を連結する列車においては、最前部車輛の通常運転乗務室部である最前面と最後部車輛の通常車掌常務室部である最後面の扉部を開口して軌道誘導脱出する手段、例えば特公平4−59187号の「乗物非常脱出口装置」の発明や、特公昭58−7499号の「車輛の非常脱出装置」の発明が提案されている。その他、車輛からの乗客の脱出手段として、最前部の車輛あるいは最後部の車輛に救援車輛を対向させて相手方車輛と連結態勢とし、それぞれの対面する車輛前後の扉を開口し、この開口した両車輛の前後の扉間に仮設の受け渡し橋を設けて人員を誘導し、救援車輛に人員を移乗させている。しかし、上記のいずれの脱出手段であっても、複数車輛を連結した列車では、多数の乗客が前後部に殺到することとなり、短時間で安全に緊急脱出を図ることはできない。一方、複線や複複線などの平行軌道では、救援列車事故列車に並列に対隣させて、それぞれの相方車輛の乗降口扉を開口し、開口した乗降口扉間に緊急脱出用の受け渡し橋を設け、人員を誘導して乗客を救援車輛に移乗させることができる。この場合、事故列車と同じ場所に乗降口扉を有する救援車輛であれば、一度に多くの乗降口扉から乗客を救援車輛に移乗させることできるので短時間で大勢の乗客を救援できる。しかし、事故列車の乗降口扉に対向して乗降口扉がない救援車輛の場合では、一度に多数の乗降口扉を開口することができない。さらに単線軌道や中央に分離帯がある軌道では、上記のように救援列車を並列対隣させて救出することはできない。このように従来の手段では緊急時に短時間で各車輛より乗客を安全に脱出させることも難しい。さらに、従来の脱出用の非常階段は、車輛内部の乗客室内などに装備している場合が多いが、このように乗客室内などに装備する場合には、特定の位置に専用の非常口を設けることとなり乗客室内が狭くなる問題があった。

発明が解決しようとする課題

0003

従来手段の車輛乗客脱出装置にあっては、緊急脱出口扉と、階段シューターなどの安全脱出補助具を設置する場所は、列車の中の特定の車輛に限られ、さらにその車輛の特定の位置に限定されている。したがって、緊急時に全ての車輛の乗客が短時間で安全に脱出することは図れなかった。特に車輛の床面の高さは軌道面より高く、通常1.35mから0.85mの高さがあるので、乗客を安全に脱出させるためには、高さに見合う複数段のステップからなる階段と階段の両側の左右に安全手摺を備える必要があった。しかし、それらの構造部材小容積化を図らねば、格納場所制約を受け緊急時の非難用の非常口扉の設置場所が限定される。

0004

そこで、本発明は、列車の各車輛毎の通常の乗客乗降口扉の開口部を利用し、各車輛の左右両側面の複数の乗客乗降口扉の内、左右側面の1〜2箇所の乗客乗降口扉に緊急脱出装置を設け、通常時には該乗降口扉の車輛床下部に省容積化してコンパクトな状態で格納できるものとし、したがって、通常時は車輛床下部に設置しているので各車輛の乗客室内を狭くすることがなく、さらに車輛の外観美を損なうことのない常備方式の非常脱出装置であり、緊急時には車輛の車外より格納されている脱出装置を格納箱より容易に引き出し、簡便に組み立て乗降口扉を開口して乗客を安全に脱出誘導を図ることができる階段を有する非常脱出装置の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記の目的を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、複数段の上段ステップと該上段ステップに連設展開可能かつ折返し重畳可能の複数段の下段ステップ収納自在の組立手摺とからなる小型化自在の階段構造体を形成し、該階段構造体と小型化した該階段構造体を格納する車輛床下装備の格納箱より非常脱出装置を構成し、該非常脱出装置を乗客乗降口扉の下部の車輛床下に常時装備したことを特徴とする車輛床下格納形非常脱出装置である。

0006

請求項2の発明では、階段構造体格納用の車輛床下装備の格納箱は、階段構造体に作り付けの覆い蓋を有し、該覆い蓋は車輛本体構造体の下部スカートの一部分を形成し、かつ、通常時は床下に格納装備の非常脱出装置を覆って車輛外観を損なわなくしたことを特徴とする請求項1の手段における車輛床格納形非常脱出装置である。

0007

請求項3の発明では、格納箱の左右両側壁内側にそれぞれガイドレールを設け、該左右のガイドレールに直線摺動する直動案内支持器をそれぞれ係合し、左右の直動案内支持器の手前下部に左右の直動案内支持器まで横貫する横貫軸を設け、格納状態における階段構造体の左右の側枠板の下部中央部を該横貫軸に回転可能に嵌合し、非常緊急時において、格納されている階段構造体を手前に引き出してガイドレールで支持し、該階段構造体を左右の直動案内支持器に軸締固定された横貫軸を回転軸にして立垂状の覆い蓋を下側で水平になるように手前に90度回転可能とし、覆い蓋を水平にした体勢において、階段構造体の左右の側枠板は斜め上方の外側が切断された板体から構成し、傾斜した形態の左右側枠板間に複数段の上段ステップを配設し、該複数段の上段ステップの最下段ステップの下側に続く蹴り込み板の板端と複数段の下段ステップの最上段のステップより立ち上がる蹴り込み板の板端とを回転自在な蝶番で接続して複数段の上段ステップに複数段の下段ステップを折り返し重畳可能とし、折り返し重畳した複数段の下段ステップを手前に引き倒して180度下方に回転させて非常階段を形成可能とし、さらに複数段の上段ステップの斜め下方に位置する階段構造体の左右の側枠板の斜め上下の2か所と複数段の上段ステップの最上段ステップの隣接直下の1箇所にそれぞれに左右から貫通する2個1対の手摺支持脚挿嵌用のを設け、該斜め上下の2か所の鞘にそれぞれ左右から組立手摺の下部手摺の上下2本の支持脚を嵌挿して収納可能とし、複数段の上段ステップの最上段ステップの隣接直下の1箇所の鞘に上部手摺の1本の支持脚を嵌挿して収納可能とし、それぞれ左右の上部手摺および下部手摺は鞘から引き出して階段構造体の左右の側枠板に沿って立垂可能とし、一方、組立手摺の下部手摺の手摺パイプよりテレスコピックに引き出し・収蔵可能な継ぎパイプ挿着して上部手摺と継ぎ合わせ一体化せしめ得る構造としたことをことを特徴とする請求項1または2の手段における車輛床下格納形非常脱出装置である。

発明を実施するための最良の形態

0008

本発明の実施の形態を実施例にもとづき図1図5を参照して説明する。図1は車輛床下格納形非常脱出装置(以下、「非常階段」と略す。)に係る乗客を緊急脱出させる時の形態を示す図で、階段幅方向中央部にて断面表示する全体形態を示す側面図である。

0009

図2は、図1の下段ステップを折り返し重畳して収納し、階段左右の手摺りも階段構造体内に収納して、階段構造体を90度反転した形で車輛床下に格納されている通常時の形態を示す図である。

0010

図3は、図2の階段構造体を車輛床下格納箱より車輛側部に引き出し、図1の非常時の乗客緊急脱出用の組立形態とする前の待機形態を示す図である。

0011

図4は、階段構造体の上段ステップと下段ステップの折り返した重畳状体と展開・連設状態を(a)および(b)で各ステップの端面の形状で示す説明図である。

0012

図5は、階段構造体を車輛側面に組み立てた状態を示す斜視図である。

0013

階段構造体2は、複数段の上段ステップ5と該上段ステップ5に連設展開可能な下段ステップ6、階段構造体2の左右の側枠板16、車輛本体下部のスカート11の一部を構成する覆い蓋10、手摺収納用の鞘22、左右の側枠板16を横貫する横貫軸15により強固な階段構造体2を構成すると共に、安全柵を兼ねる組立手摺7を有する。なお、図5において車輛の本体構造の下部にスカート11を全長に設けているが、スカート11は必然のものでもない。組立手摺7は階段左右側部の下部手摺23と上部手摺24と中間手摺である継ぎパイプ26からなり、継ぎパイプ26は下部手摺23のパイプ内に挿入して収納されている。継ぎパイプ26は下部手摺23より引き出して上部手摺24とパイプ継ぎ具27により締結して、組立手摺7を一体に形成することにより、固定される構造に作られている。階段構造体2はその左右の側枠板16を横貫する横貫軸15は直動案内支持器14に両軸端を強固に組み付けられている。直動案内支持器14は非常脱出装置4の格納箱3の左右両側壁12の内側に設けられた直動ガイドレール13に係合され、矢印X方向に自在に摺動できるように支持されている。

0014

すなわち、格納箱3の左右両側壁内12の側にそれぞれガイドレール13が水平に設けられている。そしてこれらの左右のガイドレール13に直線的に摺動する直動案内支持器14をそれぞれ係合している。本実施の形態ではガイドレール13は上下に2本を平行に設けて直動案内支持器14の支持をより確実なものとしている。左右の直動案内支持器14の内側の下部に、左右の直動案内支持器14に軸端締結する横貫軸15が設けられている。そして図2に示す格納状態における階段構造体2は、左右の側枠板16の下部中央部の横貫軸15に回転可能に嵌合されている。したがって、車輛事故から脱出が要請される非常緊急事態において、格納箱3に格納されている階段構造体2の覆い蓋10と一体で、図2の2点鎖線に示すように手前X線方向に引き出した状態で、ガイドレール13と直動案内支持器14で支持される。この状態の階段構造体2は左右の直動案内支持器14に設けた横貫軸15を回転軸にして図3の2点鎖線で示すように手前Y印方向に90度回転して立垂状の覆い蓋10が下側で水平にすることができる。

0015

図1に示すように覆い蓋10を水平にした体勢においては、階段構造体2の左右側枠板16は斜め上方の外側の部分を切断して切り欠いた形状の板体になっている。この傾斜した形態の左右側枠板16の間には複数段の上段ステップ5が固設されている。これらの複数段の上段ステップ5の最下段ステップ17から下側に続く蹴り込み板20の両側に位置する階段構造体2の左右の側枠板16の間に、複数段の下段ステップ6を回転支持する蝶番18を設ける。そして複数段からなる下段ステップ6の最上段ステップ19より立ち上がる蹴り込み板20の部分を回転自在に蝶番18に取付けられている。上記のように複数段の上段ステップ5に複数段の下段ステップ6を連設することで、乗客が安全に降りることができる階段部分ができあがる。そこで複数段の下段ステップ6は上方に折り返して複数段の上段ステップ5に重畳可能であり、この状態を図4の(a)で示し、かつ上記のように折り返し重畳した複数段の下段ステップ6を矢印28の方向に蝶番18を回転軸にして手前に引き倒して180度下方に展開させて非常階段に形成でき、この状態を図4の(b)で示している。

0016

さらに複数段の上段ステップ5の斜め下方に位置する階段構造体2の左右の側枠板16の斜め方向の上下の2か所にそれぞれに左から貫通する1個と右から貫通する1個からなる2個1対の手摺支持脚挿嵌用の鞘22を設ける。さらに複数段の上段ステップ5の最上段ステップ19の隣接直下の1箇所に左右から貫通する2個1対の手摺支持脚挿嵌用の鞘22を設ける。そして、斜め上下の2か所の鞘22はそれぞれ左右から組立手摺7の下部手摺23の上下2本の支持脚21をそれぞれ嵌挿して収納可能としている。さらに、上段ステップ5の最上段ステップ19の隣接直下の1箇所の鞘22は上部手摺24の1本の支持脚21を嵌挿して収納可能としている。これらの鞘22に嵌挿して収納した状態の下部手摺23と上部手摺24は図2または図3に示されている。これらの左右の下部手摺23と上部手摺24は鞘22から引き出して階段構造体2の左右の側枠板16に沿って、図1に示すように、立垂可能となっている。立垂した支持脚21は鞘22の端部あるいは側枠板16に適宜付設した固定ピンにより固定して倒れないように固定される。一方、組立手摺7の下部手摺23の手摺パイプ25のパイプ内にテレスコピックに引き出し・収蔵可能な継ぎパイプ26が挿着されている。この継ぎパイプ26は下部手摺23の手摺パイプ25から引き出して延ばして上部手摺24とパイプ継ぎ具27で継ぎ合わせて一体化することにより固定される。

0017

非常脱出装置4の操作方法について説明する。車輛に事故が発生すると列車を非常停止する。この非常停止中の列車において乗客を車輛より脱出させる場合、図2に示すように、車外より乗務員が各車輛の非常脱出装置4が備えつけられている乗降口29に行き、その乗降口29の車輛床下9の非常脱出装置4の覆い蓋10を掴んで格納箱3より階段構造体2を矢印X方向に引き出し、図3に示す状態の階段組み立て待機状態に階段構造体2を保持する。続いて階段構造体2を矢印Yの方向に横貫軸15を軸心として90度回転させて2点鎖線に示すように起こして、さらに図1に示す階段構造体2の状態になるように下段ステップ6を蝶番18を回転軸に折り返し展開して上段ステップ5に連設し、非常階段の形状とする。次いで、左右の側枠板16の鞘22中に支持脚21を挿入し収納されている組立手摺7の下部手摺23と上部手摺24を掴んで横方向に引き出し、十分に支持脚21を引き出すと左右の側枠板16の板壁に垂直に立てる。図示されていない固定ピンによりそれぞれの支持脚21を横方向に倒れないように固定する。次いで、下部手摺23の上部の管内から継ぎパイプ26を引き出して、上部手摺24の下端にパイプ継ぎ具27により接続して固定して、図1に示す非常階段を形成する。このように非常階段を車輛に形成した状態を図5に示す。安全であることが確認できると乗降口扉8を開けて乗客を乗降口29から非常階段により車輛外の車側に誘導脱出させる。

発明の効果

0018

以上説明したとおり、本発明は、各車輛の両側面にある乗降口を非常脱出口として利用可能とする非常脱出装置であるので、事故車輛の両側面のいずれかの並軌道のない側に非常脱出階段を設置することが自由にできる。従って、乗客の非常脱出も安全な側の列車の側面から可能とすることができる。また非常脱出装置の階段の組立は車外より訓練された乗務員により設置できるので乗客を安全に誘導脱出させることが可能である。さらに車輛毎の通常使用する乗降口の床下に非常脱出装置を装備しているので、各車輛に非常階段を設置することができ、したがって各車輛から同時に大勢の乗客の脱出が短時間に速やかに図れる。本非常脱出階段は簡単な構造で軽量に作られており、かつその操作も簡単で軽作業で組立て可能であると共に、非常階段は折り返し重畳することにより省容積化してコンパクトになっているので、場所を要さないないので車輛本体構造の床下に装備することができるなど、本発明は従来の装置にない、優れた効果を奏するものである。

図面の簡単な説明

0019

図1本発明の1実施形態の車輛床下格納形非常脱出装置の非常階段設置状態における階段幅方向中央部で切断して示す側面図である。
図2非常階段を折り返し重畳した階段構造体を90度反転し、かつ、組立手摺を階段構造体に収納して車輛床下の格納箱に格納した状態および2点鎖線で引き出し状態を示す側面図である。
図3図2の階段構造体を車輛床下格納箱より車輛側部に引き出し、図1の非常脱出時の階段組立状態にする手前の待機形態を示す側面図である。
図4階段構造体の上段ステップと下段ステップの折り返した重畳状態の(a)と展開・連設状態の(b)を各ステップの端面で説明する側面図である。
図5車輛床下格納形非常脱出装置の階段構造体を車輛側面に組み立てた状態を示す斜視図である。

--

0020

1車輛床下格納形非常脱出装置2階段構造体
3格納箱4非常用脱出装置
5上段ステップ6下段ステップ
7組立手摺8乗降口扉
9 車輛床下 10覆い蓋
11 下部スカート12側壁
13ガイドレール14 直動案内支持器
15横貫軸 16側枠板
17最下段ステップ18蝶番
19 最上段ステップ 20 蹴り込み板
21支持脚22鞘
23 下部手摺 24 上部手摺
25手摺パイプ26継ぎパイプ
27パイプ継ぎ具 28 矢印
29 乗降口

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