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技術 流動性物質回収装置及び回収方法

出願人 株式会社日立パワーソリューションズ原電事業株式会社
発明者 小島吉夫安英行佐藤辰一郎
出願日 1999年8月12日 (20年8ヶ月経過) 出願番号 1999-228512
公開日 2001年2月23日 (19年2ヶ月経過) 公開番号 2001-051096
状態 特許登録済
技術分野 燃料及び物質の取扱い並びに実験設備 汚染除去及び汚染物処理
主要キーワード 貫通パイプ 漏洩防止機構 正逆運転 壁面材料 伸縮ポール 評価機構 専用照明 送水設備
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重要な関連分野

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図面 (12)

課題

タンク等の容器の底面に堆積した流動性堆積物を、効率良く、かつ安全に回収移送できる流動性物質回収装置を提供する。

解決手段

スラッジタンク1内の底部を自由に移動可能なスラッジ回収走行車4の吸引機構からスラッジタンク1内に堆積した流動性堆積物3を吸引し、吸引した流動性堆積物3を回収ポンプ32で回収してバッチタンク21に一時保管し、一時保管された流動性堆積物3を移送ポンプ33で廃液タンク22に移送するようにし、このとき、これら移動、回収及び移送をすべて遠隔操作で行なうようにする。

概要

背景

従来、タンク等の底面に堆積した流動性堆積物除去方法としては、吸引ポンプを取り付けたホース伸縮ポールなどをタンク内に降ろし、これらを作業員がタンクの上面から目視で確認しながら操作し、流動性堆積物回収する方法が行なわれていた。

概要

タンク等の容器の底面に堆積した流動性堆積物を、効率良く、かつ安全に回収し移送できる流動性物質回収装置を提供する。

スラッジタンク1内の底部を自由に移動可能なスラッジ回収走行車4の吸引機構からスラッジタンク1内に堆積した流動性堆積物3を吸引し、吸引した流動性堆積物3を回収ポンプ32で回収してバッチタンク21に一時保管し、一時保管された流動性堆積物3を移送ポンプ33で廃液タンク22に移送するようにし、このとき、これら移動、回収及び移送をすべて遠隔操作で行なうようにする。

目的

本発明の目的は、タンク等の容器の底面に堆積した流動性堆積物を、効率良く、かつ安全に回収し移送できる流動性物質回収装置及び回収方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

スラッジタンク内の底部に堆積した流動性堆積物回収し前記スラッジタンクの外部に移送する流動性物質回収装置において、前記スラッジタンク内の底部を自由に移動可能であり、かつ前記スラッジタンク内に堆積した前記流動性堆積物を吸引する吸引機構を備えたスラッジ回収走行車と、該スラッジ回収走行車に吸引された前記流動性堆積物を回収する回収ポンプと、前記回収した流動性堆積物を一時保管するバッチタンクと、該バッチタンク内に一時保管された流動性堆積物を廃液タンクに移送する移送ポンプと、前記スラッジ回収走行車、前記回収ポンプ及び前記移送ポンプを駆動制御する制御装置とを有することを特徴とする流動性堆積物回収装置

請求項2

請求項1において、前記回収ポンプは、前記スラッジタンクから前記バッチタンクへ液送する正運転機能と、前記バッチタンクから前記スラッジタンクへ液送する逆運転機能の2方向の運転機能を備えていることを特徴とする流動性堆積物回収装置。

請求項3

請求項1において、前記スラッジ回収走行車に回収性能評価機構を設け、前記流動性堆積物の回収作業前または作業後に、前記回収性能評価機構により前記スラッジタンク内の流動性堆積物及び放射性物質回収状況または前記スラッジタンク内の壁面の健全性を確認することを特徴とする流動性堆積物回収装置。

請求項4

請求項1において、前記バッチタンクから排出された流動性堆積物の水分を除去して容積を減少させる減容手段を設け、前記減容手段で流動性堆積物を除いた廃液を前記移送ポンプで廃液タンクに移送することを特徴とする流動性堆積物回収装置。

請求項5

請求項1において、前記回収ポンプ、前記バッチタンク及び前記移送ポンプを含む前記流動性堆積物の流路部を洗浄する洗浄用設備を、前記流路部に設けることを特徴とする流動性堆積物回収装置。

請求項6

請求項1において、前記回収ポンプと前記移送ポンプを同一のポンプで構成することを特徴とする流動性堆積物回収装置。

請求項7

請求項1において、前記スラッジ回収走行車を構成する側壁、前後壁上下壁を透明な材料で形成することを特徴とする流動性堆積物回収装置。

請求項8

請求項1において、前記スラッジ回収走行車の内部を、前記スラッジ回収走行車が配置された水深での水圧以上の圧力で加圧することを特徴とする流動性堆積物回収装置。

請求項9

スラッジタンク内の底部に堆積した流動性堆積物を回収し前記スラッジタンクの外部に移送する流動性物質回収方法において、前記スラッジタンク内の底部を自由に移動可能なスラッジ回収走行車の吸引機構から前記スラッジタンク内に堆積した前記流動性堆積物を吸引し、該吸引した前記流動性堆積物を回収ポンプで回収し、該回収した流動性堆積物をバッチタンクに一時保管し、該一時保管された流動性堆積物を移送ポンプで廃液タンクに移送することを特徴とする流動性堆積物回収方法。

請求項10

請求項9において、前記スラッジ回収走行車を、比較的前記流動性堆積物の堆積量が少ない位置に着底させて回収作業を開始させ、次いで徐々に前記流動性堆積物が多く堆積している位置へ移動させながら前記流動性堆積物を回収することを特徴とする流動性堆積物回収方法。

技術分野

0001

本発明は、タンク等の容器の底部に堆積する流動性堆積物タンク外部からの遠隔操作により吸引回収する装置及びその方法に関するものである。

背景技術

0002

従来、タンク等の底面に堆積した流動性堆積物除去方法としては、吸引ポンプを取り付けたホース伸縮ポールなどをタンク内に降ろし、これらを作業員がタンクの上面から目視で確認しながら操作し、流動性堆積物を回収する方法が行なわれていた。

発明が解決しようとする課題

0003

このようにタンク上面からの作業では、タンクの高さが高い場合、必然的にポール等も長くなるため、ポール等の先端を堆積している流動性堆積物付近に移動させ集中的に回収することは困難であり、回収効率の向上は望めないという問題がある。タンク内の水位が高い場合には流体抵抗も増大するため、さらに顕著な現象として現れる。

0004

また、回収効率が低下するので、効率低下をカバーしようとして回収量も増加するため、流動性堆積物を含んだ廃液収納する廃液タンクも大容量のものが必要となってくる。また、タンク内の溶液が濁っている場合には目視により数m離れた位置から流動性堆積物を探すことは難しく、さらに作業効率が低下する恐れがある。

0005

また、回収作業時間が長くなると仮にタンク等の容器の底面に堆積した流動性堆積物が放射性物質の場合、作業員の線量当量が増加するという恐れもある。

0006

本発明の目的は、タンク等の容器の底面に堆積した流動性堆積物を、効率良く、かつ安全に回収し移送できる流動性物質回収装置及び回収方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するために、本発明における流動性物質回収装置の特徴とするところは、スラッジタンク内の底部を自由に移動可能なスラッジ回収走行車吸引機構からスラッジタンク内に堆積した流動性堆積物を吸引し、吸引した流動性堆積物を回収ポンプで回収してバッチタンクに一時保管し、一時保管された流動性堆積物を移送ポンプで廃液タンクに移送することにある。

0008

具体的には本発明は次に掲げる装置及び方法を提供する。本発明は、スラッジタンク内の底部に堆積した流動性堆積物を回収し前記スラッジタンクの外部に移送する流動性物質回収装置において、前記スラッジタンク内の底部を自由に移動可能であり、かつ前記スラッジタンク内に堆積した前記流動性堆積物を吸引する吸引機構を備えたスラッジ回収走行車と、該スラッジ回収走行車に吸引された前記流動性堆積物を回収する回収ポンプと、前記回収した流動性堆積物を一時保管するバッチタンクと、該バッチタンク内に一時保管された流動性堆積物を廃液タンクに移送する移送ポンプと、前記スラッジ回収走行車、前記回収ポンプ及び前記移送ポンプを駆動制御する制御装置とを有することを特徴とする流動性堆積物回収装置を提供する。

0009

好ましくは、前記回収ポンプは、前記スラッジタンクから前記バッチタンクへ液送する正運転機能と、前記バッチタンクから前記スラッジタンクへ液送する逆運転機能の2方向の運転機能を備えている。

0010

好ましくは、前記スラッジ回収走行車に回収性能評価機構を設け、前記流動性堆積物の回収作業前または作業後に、前記回収性能評価機構により前記スラッジタンク内の流動性堆積物及び放射性物質の回収状況または前記スラッジタンク内の壁面の健全性を確認する。

0011

好ましくは、前記バッチタンクから排出された流動性堆積物の水分を除去して容積を減少させる減容手段を設け、前記減容手段で流動性堆積物を除いた廃液を前記移送ポンプで廃液タンクに移送する。

0012

好ましくは、前記回収ポンプ、前記バッチタンク及び前記移送ポンプを含む前記流動性堆積物の流路部を洗浄する洗浄用設備を、前記流路部に設ける。

0013

好ましくは、前記回収ポンプと前記移送ポンプを同一のポンプで構成する。

0014

好ましくは、前記スラッジ回収走行車を構成する側壁、前後壁上下壁を透明な材料で形成する。

0015

好ましくは、前記スラッジ回収走行車の内部を、前記スラッジ回収走行車が配置された水深での水圧以上の圧力で加圧する。

0016

また、本発明は、スラッジタンク内の底部に堆積した流動性堆積物を回収し前記スラッジタンクの外部に移送する流動性物質回収方法において、前記スラッジタンク内の底部を自由に移動可能なスラッジ回収走行車の吸引機構から前記スラッジタンク内に堆積した前記流動性堆積物を吸引し、該吸引した前記流動性堆積物を回収ポンプで回収し、該回収した流動性堆積物をバッチタンクに一時保管し、該一時保管された流動性堆積物を移送ポンプで廃液タンクに移送することを特徴とする流動性堆積物回収方法を提供する。

0017

好ましくは、前記スラッジ回収走行車を、比較的前記流動性堆積物の堆積量が少ない位置に着底させて回収作業を開始させ、次いで徐々に前記流動性堆積物が多く堆積している位置へ移動させながら前記流動性堆積物を回収する。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下、本発明の一実施の形態例に係る流動性物質回収装置及び回収方法を、図を用いて説明する。

0019

図1は、本発明の一実施の形態例に係る流動性堆積物回収装置のシステム構成を示す。

0020

本実施の形態例では、スラッジタンク1内には一定レベルまで何らかの溶液2が入っており、その底部には流動性堆積物3が堆積している状況を例に説明する。通常、スラッジタンク1へ取り付けられている配管20はスラッジタンク1の中央部ではなく外周側に配置される場合が多いため、図1に示すように、流動性堆積物3は、スラッジタンク1底部の片側に寄って堆積する場合が多い。流動性堆積物3としては、金属粉など比重の大きい物質が主成分の場合もあるが、土砂樹脂などのように水分を多量に含んでいる堆積物の場合もある。

0021

スラッジ回収走行車4は、専用の駆動制御装置40により遠隔操作でスラッジタンク1底部を自由に移動可能であり、かつ流動性堆積物3を吸引する吸引機構を有している。スラッジタンク1内の流動性堆積物3は、スラッジ回収走行車4の吸引機構により吸引され、制御弁31を経由し回収ポンプ32で一旦バッチタンク21に液送される。

0022

バッチタンク21に収納された流動性堆積物3は廃液タンク22に移送しても何ら支障のない場合、制御弁31を経由し移送ポンプ33で廃液タンク22に移送される。制御弁31、回収ポンプ32及び移送ポンプ33の運転制御は、専用の系統ライン制御装置41で行っている。

0023

ここで、前述の廃液タンク22に移送しても何ら支障のない場合というのは、例えば、比較的大きな物体が回収され廃液タンク22に移送不可能な場合や非常に高線量の物体で廃液タンク22に移送すると汚染する危険性が高く移送不可能な場合などの問題がない状況を意味する。

0024

図2は、図1のスラッジ回収走行車4の側面から見た断面を示し、図3は、正面から見た断面を示すものである。スラッジ回収走行車4の内部は、制御ケーブル34と排水パイプ8貫通部とに漏洩防止機構を備えた水密構造としている。

0025

スラッジ回収走行車4には、スラッジタンク1底部の状況、流動性堆積物3の位置や回収状況を観察するための内部カメラ5と照明設備6が取り付けられている。この内部カメラ5と照明設備6は連動し、かつ照明設備6に照度調整機能を設ける等ハレーションなどによる観察性能低下を極力抑える構成としている。また、当然ではあるが、内部カメラ5による観察方向壁材料は樹脂等の透明な材料で構成されている。

0026

また、内部カメラ5は、スラッジ回収走行車4内部への漏水確認用としても使用できる。すなわち、内部カメラ5を真下方向に向けることでスラッジ回収走行車4内への漏水の有無を容易に判断することができる。この場合、真下方向が明確にわかるようにスラッジ回収走行車4の壁面にマーキングする等、何らかの位置規定手段を設置することが好ましい。

0027

これらを実現するため、内部カメラ5は前方から真下方向までを観察可能な構造としている。このことからもわかるように、流動性堆積物3を近くから観察でき流動性堆積物3の堆積している方向やその量を正確に把握することができる。したがって、スラッジタンク1底部に配管等の構造物があっても避けながら移動可能であり、流動性堆積物3を見定め効率よく回収作業を行うことができる。

0028

ここで、内部カメラ5として、赤外線カメラを使用することも可能である。赤外線カメラの場合、照明設備6を設置しなくてもタンク1内部の流動性堆積物3の状況が観察可能であるため、照明設備6の点灯によるハレーションが防止でき、良好な観察映像が得られるという効果がある。

0029

さらに、スラッジ回収走行車4は後輪13をモータで駆動する方式とし、前進後進及び左右の旋回機能を有している。駆動輪である後輪13の表面にはゴム等の軟質材を取り付けており、スラッジタンク1内面塗装され水中で滑りやすい状態の場合でも、また、スラッジタンク1底面が傾斜面の場合でも十分な摩擦力を有し何ら支障なく移動走行及び旋回動作が可能である。

0030

スラッジ回収走行車4の前方には流動性堆積物3の吸引機構である吸引ノズル7が取り付けられている。この吸引ノズル7はスラッジ回収走行車4内部を貫通しているパイプ8にエルボ9を介し取り付けられている。

0031

この貫通パイプ8は内部のモータで上下に移動可能であり、これにより吸引ノズル7も上下する構成とし、流動性堆積物3の堆積量により吸引ノズル7を適切な位置に調整することで効率よく回収することができる。

0032

例えば、堆積量が多い場合にはパイプ8を引き上げ吸引ノズル7とスラッジタンク1底面との間隔を広くし、吸引ノズル7の周囲全体から吸引することで効率よく回収することができ、一方、堆積量が少ない場合にはパイプ8を引き下げ吸引ノズル7とスラッジタンク1底面との間隔を狭くすることで溶液2の吸い込み量が少なくなり、回収性能が向上しタンク1底面の流動性堆積物3を確実に回収することができる。

0033

吸引ノズル7は、前輪14より前方に取り付けることが好ましい。その理由は、図4に示すように、底面が平板ではなく曲面部10を有するスラッジタンク1の場合、その曲面部10にも流動性堆積物3は堆積するがスラッジ回収走行車4で壁面を登ることは困難なため、吸引ノズル7が前輪より突き出ていることでより広範囲の流動性堆積物3を回収できる効果がある。

0034

吸引ノズル7のさらに前方にある流動性堆積物3を回収する際には、回収ポンプ32を逆運転し吸引ノズル7から溶液2を噴出する方法が有効である。すなわち、吸引ノズル7前方の流動性堆積物3を一旦吹き飛ばし、それが沈降してから回収すればよい。

0035

この方法は、流動性堆積物3が金属粉など比重の大きい物質が主成分の場合でも、土砂や樹脂などのように水分を多量に含んでいる堆積物の場合でも有効である。本方法を実施するに当たり、回収ポンプ32が正逆運転機能を有していること及び、回収した流動性堆積物3を一時保管するバッチタンク21を備えたシステム構成が前提となる。

0036

さらに、スラッジ回収走行車4の後方には、スラッジタンク1内壁面に固着した流動性堆積物3の掻き取り用ブラシを取り付けた走行安定板11が設置されている。走行安定板11は、スラッジ回収走行車4が走行することで流動性堆積物3を踏み固め吸引ノズル7による回収が困難な場合に使用すると共に、前述のようにスラッジタンク1底面の曲面部10の流動性堆積物3を回収する際、スラッジ回収走行車4が転倒することを防止する効果も期待できる。

0037

スラッジ回収走行車4には、スラッジ回収走行車制御装置40と内部カメラ5やモータ等の電源及び制御信号線を接続する制御ケーブル34と、吸引ノズル7で回収した流動性堆積物3をスラッジタンク1外に排出するための排水ホース35が取り付けられている。

0038

このうち、制御ケーブル34内には、エアホース50が収納されており、その他端はコンプレッサー等の乾燥エア供給源51と接続することが可能である。

0039

図5は、本発明の他の実施の形態例に係る流動性堆積物回収装置のシステム構成で、制御ケーブル34内にエアホース50を収納した例を示す。図5に示すように、流動性堆積物3の回収作業中には、スラッジ回収走行車4内部に乾燥エアを供給することでタンク内の液温とスラッジ回収走行車4内部の温度差により発生する観察面結露を防止することができる。

0040

さらに詳細に説明すれば、照明設備6を点灯することでスラッジ回収走行車4内部の温度は更に上昇するため、対象となるスラッジタンク1が冬季屋外にある場合等には、温度差も大きく結露の発生頻度が増加することになる。本方法により内部カメラ5による観察性能を低下させることがなく効率よく回収作業を実施できるという効果がある。

0041

また、スラッジ回収走行車4内には、図2に示すように、温度により色表示が変化するサーモラベル12を取り付けている。これにより、スラッジ回収走行車4の内部温度監視できるため、例えばモータの異常加熱等による温度上昇を検知でき、トラブルを最小限に押さえられるという効果がある。

0042

また、サーモラベル12をスラッジ回収走行車4の壁材の外側に設置すれば、液温を監視することも可能である。スラッジタンク1内の溶液が何らかの影響で温度上昇した場合など、スラッジ回収走行車4による回収作業の継続可否を判断する際の判断材料に利用することができる。

0043

なお、サーモラベル12をスラッジ回収走行車4の壁材の内側に取り付け、液温を測る場合には、照明設備6の点灯等によるスラッジ回収走行車4内部の温度上昇の影響を受けないような断熱対策が必要であることは容易に理解できる。

0044

さて、タンクの水深が7mの場合、スラッジ回収走行車4の外壁には0.7kg/cm2の外圧が加わることになる。しかし、乾燥エア供給源51でエアホース50を加圧し、スラッジ回収走行車4の内部に0.5kg/cm2の圧力が加わるようにすれば、スラッジ回収走行車4の外壁には見かけ上、その差分の0.2kg/cm2の圧力が加わることになる。このようにスラッジ回収走行車4に加わる外圧をエアホース50内の圧力で容易に低減可能であり、その結果、スラッジ回収走行車4の漏洩に対する信頼性が向上するという効果がある。

0045

極端な例としては、スラッジ回収走行車4内部の圧力を外圧以上にすれば、スラッジ回収走行車4内部にスラッジタンク1内の溶液2が進入することはない。ただし、この場合スラッジ回収走行車4内部の圧力が高くなることによる壁面材料強度の強化、また潤滑剤として使用するグリース等の流出によるスラッジタンク1内の汚染防止を図るため内外圧に対応できるシール構造の採用等、対象物に対し悪影響を与えないよう十分な検討・対策が必要である。

0046

また、実際に加圧する際には、エアホース50による圧力低下分を考慮してエア供給源51の供給圧力を増加させる等の考慮が必要である。

0047

これまで説明してきたように、スラッジタンク1底部を自由かつ安定して移動可能であり、かつ流動性堆積物3の吸引ノズル7を有するスラッジ回収走行車4を用いることで、スラッジタンク1底部に堆積した流動性堆積物3を効率よく回収及び移送できるという効果がある。

0048

また、スラッジタンク1を通常通りに運転使用中でも、本装置を使用することは可能であり、オンラインでの回収及び移送作業を行うことができるという効果がある。さらに、回収及び移送作業は全て遠隔で行い、作業者は装置の設置及び撤去時にのみスラッジタンク1周囲で作業すればよく、仮に流動性堆積物3が放射性物質の場合でも、作業者の線量当量を軽減でき安全に実施できる効果がある。

0049

さて、前述した吸引ノズル7のさらに前方にある流動性堆積物3を回収する方法としては、前述のように必ずしもバッチタンク21内の溶液2を使用する必要はない。

0050

図6は、本発明の更に他の実施の形態例に係る流動性堆積物回収装置のシステム構成で、専用の洗浄手段を設けた場合のシステム構成を示す。図6では、洗浄手段に簡便かつ安価に実現できる方法として、工業用水等を利用した内部除染設備23を例に示している。本方法によれば、スラッジタンク1に送水する液体が比較的きれいなため、バッチタンク21内に一旦回収した流動性堆積物3を含む溶液2、すなわち図5のシステムで一旦回収した溶液2を戻す場合に比べ、スラッジタンク1内を汚染する可能性が低いという効果がある。

0051

また、このようなシステム構成とした場合、専用の洗浄手段による回収及び移送配管系統の洗浄が可能となる。これにより、流動性堆積物3が放射性物質の場合にも、回収、移送作業後直ちに内部除染設備23で洗浄水を流しフラッシングすることで装置及び配管内に残留する放射性物質を系統外に排出できるため、線量レベルを大幅に低減可能であり、装置分解時等の作業員の線量当量を軽減できるという効果がある。

0052

以下、スラッジ回収走行車4による流動性堆積物3の回収方法について、説明する。

0053

スラッジ回収走行車4が、柔らかくかつ深く堆積した流動性堆積物3内部に埋没すると、吸引ノズル7付近の流動性堆積物3をいくら吸引しても流動性堆積物3の抵抗によりスラッジ回収走行車4が移動できず回収作業が不可能となることが考えられる。

0054

そこで、流動性堆積物3の回収作業を行う場合は、図7に示すように、まず、スラッジ回収走行車4を配管20から離れた位置に着底させ、回収作業を開始し、そこから徐々に流動性堆積物3が多く堆積している方向へ移動しながら回収作業を行う方法が好適であるといえる。

0055

このとき、回収作業の開始時期としては、吸引ノズル7が流動性堆積物3に到達する直前からが好ましい。その理由は、流動性堆積物3が樹脂等を多量に含んでいる場合、吸引ノズル7が流動性堆積物3に突入した影響で流動性堆積物3が巻き上がってしまうためである。これにより、視界が悪くなり内部カメラ5による状況確認が困難となり、これが沈降するまで作業できなくなる恐れがある。

0056

また、柔らかくかつ深く堆積した流動性堆積物3がスラッジタンク1底面全体に堆積し、スラッジ回収走行車4を着底させる適切な場所がない場合は、スラッジタンク1底面に着底する直前に回収ポンプ32を逆運転し吸引ノズル7からスラッジタンク1内の溶液2や専用の送水設備からの液体を噴出する方法が考えられる。

0057

これにより、吸引ノズル7付近の流動性堆積物3が吹き飛ばされ、スラッジ回収走行車4が移動可能なスペースを確保した後、着底させそこを拠点に順次回収、移動を繰り返すことで最終的にスラッジタンク1全体の流動性堆積物3を回収することができる。ただし、前述のように巻き上がった流動性堆積物3が沈降するまで作業ができない可能性があることを考慮に入れる必要がある。

0058

この時、スラッジ回収走行車4の現在位置を把握するため、図8に示すように、スラッジタンク1内部に監視カメラ60及び専用照明設備61を設置する方法が考えられる。これにより、監視カメラ60映像とスラッジ回収走行車4に搭載している内部カメラ5映像の2種類の映像情報を利用し、スラッジ回収走行車4の現在位置を認識すると共に、流動性堆積物3が堆積している場所の探索を行い効率的な回収作業を行うことができる。この場合、監視カメラ60及び専用照明設備61は防水機構ないし防滴機構とすることが好ましい。

0059

また、図示はしないがスラッジ回収走行車4に超音波センサ等の距離検出手段を複数個設置し、自分自身の位置を常に認識しながら移動、回収を行う方式も考えられる。本方法によれば、スラッジタンク1内溶液2が濁っていて監視カメラ60の映像から必要な情報が得られない場合にも適用できるという効果がある。

0060

なお、スラッジ回収走行車4を構成する外壁材料としては、内部カメラ5の観察方向の壁材として樹脂等の透明な材料で構成すること以外に、特に規定するものはない。しかし、他の外壁部についても同様に透明な材料で構成する方法も考えられる。本方法によればメンテナンス性が向上するという効果が期待できる。

0061

すなわち、スラッジ回収走行車4の機械部品脱落電源制御線の接続不良、微量の漏水などを外部からの点検で判断可能であり、分解する場所を限定できることから修理時間を短縮できるという効果がある。

0062

ここまでは、流動性堆積物3を移動させる手段として、回収ポンプ32と移送ポンプ33の2種類のポンプを使用する例について説明してきた。しかし、これらを1つのポンプで達成することも可能である。

0063

図9は、本発明の更に他の実施の形態例に係る流動性堆積物回収装置のシステム構成で、ポンプを1つにしたシステム系統を示す。図9からも明らかなように、流動性堆積物3の流れを切り替えるための制御弁31の設置が必要であるが、ポンプ数を減少できるためシステム全体を小型軽量かつ安価に製作できる効果がある。ただし、この場合使用するポンプとしては、正転逆転のいずれも運転可能なポンプを適用する必要がある。

0064

さて、ここで流動性堆積物3をバッチタンク21から廃液タンク22に移送する際に、回収した流動性堆積物3をそのままの状態で移送すると、水分が多量に含まれているため容量も多く、スラッジタンク1と同等程度の容積をもった廃液タンク22が必要となることは容易に理解できる。

0065

そこで、図示はしないがバッチタンク21内に回収した流動性堆積物3の上澄み液をスラッジタンク1内に戻す方法が考えられる。このとき、回収した流動性堆積物3はバッチタンク21内で浮遊しているため、一定時間放置させ十分に流動性堆積物3が沈降した後スラッジタンク1内に戻す方法が有効である。

0066

本方法によれば、上澄み液のみをスラッジタンク1内に戻すため、一旦回収した流動性堆積物3を再びスラッジタンク1に戻すことはなく、かつ廃液タンク22へ移送する量を減少させる効果がある。これにより、廃液タンク22の小型化も可能となる。

0067

さて、廃液タンク22に移送する流動性堆積物3の容積を減少させる手段としては、これに限定されるものではない。例えば、バッチタンク21の後方に容積減容手段70を設置する方法も考えられる。

0068

図10は、本発明の更に他の実施の形態例に係る流動性堆積物回収装置のシステム構成で、バッチタンクの後方に減容手段を設置したシステム構成を示す。減容手段としては遠心分離器等を利用した機械式方式、フィルタ等を利用した濾過式、燃焼による乾燥式など、様々な方式が考えられるが、移送する流動性堆積物3の性質に適した方式を採用すればよい。

0069

本方法によれば、特に流動性堆積物3が放射性物質の場合、最終的に移送する廃液量が大幅に減少するため処理時間や経費も削減でき、その効果は大きいことは明らかである。また、バッチタンク21内に容積減容装置70を設置する方式も考えられる。本方法によれば、装置全体を小型化できる効果がある。

0070

さて、ここまでは流動性堆積物3の回収装置及び方法について説明してきたが、実際の作業時には、回収/移送作業後、スラッジタンク1底面の腐食の程度を測定する肉厚測定やスラッジタンク1内壁面のライニング処理状況確認等、様々な健全性評価を行う場合が多い。

0071

特に、流動性堆積物3が放射性物質の場合、スラッジタンク1内に入槽して作業を行うためには、内部の放射線量の測定は必須であり、これら回収作業の性能評価機構が必要であるといえる。

0072

図11に、回収性能評価機構を備えたスラッジ回収走行車4の一例を示す。図11では、スラッジ回収走行車4の後方に超音波探傷試験装置72及び放射線量測定器76を備えた構成としている。スラッジタンク1底面の肉厚測定時には、まず、スラッジ回収走行車4で測定対象位置まで移動し、超音波探傷試験装置72の下端に取り付けられている吸盤パッド73でスラッジタンク1底面に固定させる。

0073

次いで、探触子74をモータ75で所定位置に駆動し、探触子74と底面の間隔を調整後、肉厚を測定する。このとき、スラッジタンク1内部には溶液2があるため、特に接触媒体を使用する必要はない。

0074

また、スラッジタンク1内の放射線量を測定するためには、前述の放射線量測定器76を用いれば容易に測定することができる。取り付け位置としては、極力スラッジ回収走行車4の前方が好ましく、さらにスラッジタンク1底面に近い位置がよい。ただし、スラッジ回収走行車4内の内部カメラ5の観察視野を妨げないよう配慮が必要である。

0075

さらに、スラッジタンク1内壁面のライニング状況確認には、スラッジ回収走行車4内の内部カメラ5や監視カメラ60を使用すれば達成できることは明らかである。

0076

スラッジ回収走行車4に、これらの回収性能評価機構を設置したことにより、流動性堆積物3の回収性能評価及びスラッジタンク1内の健全性評価を行うことができるという効果がある。

0077

また、これら移動、回収及び移送作業は全て遠隔操作で行うことができ、作業員がスラッジタンク1内に入槽する必要がないため、作業員の酸欠等による事故の危険性がなく安全に作業を実施できる効果がある。

発明の効果

0078

本発明によれば、タンク底部を自由かつ安定して移動可能であり、かつ流動性堆積物の吸引ノズルを有するスラッジ回収走行車を用いることで、タンク底部に堆積した流動性堆積物を効率よく回収及び移送できるという効果がある。

0079

また、回収及び移送作業は全て遠隔で行い、作業者は装置の設置及び撤去時にのみタンク周囲で作業するため、仮に流動性堆積物が放射性物質の場合でも、作業者の線量当量を軽減でき安全に実施できる効果がある。

0080

また、スラッジ回収走行車内部を加圧する手段を設けたことにより、スラッジ回収走行車内部への漏水に対する信頼性が向上するという効果がある。

0081

また、スラッジ回収走行車の外壁を樹脂等の透明な材料で構成したことで、メンテナンス性が向上するという効果がある。

0082

また、バッチタンク内に回収した流動性堆積物を沈降させた後、その上澄み液のみをタンク内に戻すような回収方法とすることにより、廃液タンクへの移送量を減少できると共に、かつ廃液タンクを小型化できる効果がある。

0083

また、回収ポンプと移送ポンプとを1つのポンプで構成することでシステム全体を小型軽量かつ安価に製作できる効果がある。

0084

さらに、スラッジ回収走行車に回収性能評価機能付設したことで、回収作業後の各種点検作業を行うことができる。

図面の簡単な説明

0085

図1本発明の一実施の形態例に係わる流動性堆積物回収装置のシステム構成図である。
図2図1のスラッジ回収走行車の側面から見た断面図である。
図3図1のスラッジ回収走行車の正面から見た断面図である。
図4タンク底面の曲面部の流動性堆積物を回収する状況説明図である
図5スラッジ回収走行車へ空気供給ラインを付設したシステム構成図である
図6専用の洗浄送水ラインを付設したシステム構成図である
図7スラッジ回収走行車による回収作業方法を説明する図である
図8タンク内部に監視カメラ及び専用照明設備を設置した図である
図9回収及び移送作業を1つのポンプで達成するシステム構成図である。
図10流動性堆積物の容積減少手段を設けたシステム構成図である
図11回収性能評価機構を備えたスラッジ回収走行車の構成図である

--

0086

1…スラッジタンク、2…溶液、3…流動性堆積物、4…スラッジ回収走行車、5…内部カメラ、6…照明設備、7…吸引ノズル、8…パイプ、9…エルボ、10…曲面部、11…走行安定板、12…サーモラベル、20…配管、21…バッチタンク、22…廃液タンク、23…内部除染設備、31…制御弁、32…回収ポンプ、33…移送ポンプ、34…制御ケーブル、35…排水ホース、40…スラッジ回収走行車駆動制御装置、41…系統ライン制御装置、50…エアホース、51…エア供給源、60…監視カメラ、61…照明設備、70…容積減少手段、71…容積減少手段制御装置、72…超音波探傷試験装置、73…吸盤パッド、74…探触子、75…モータ、76…放射線量測定器

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