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技術 金属溶湯の移送方法及びその移送に用いる可搬式ポンプ

出願人 株式会社梅田製作所
発明者 梅田剛志
出願日 1999年8月9日 (21年6ヶ月経過) 出願番号 1999-225447
公開日 2001年2月20日 (19年11ヶ月経過) 公開番号 2001-047217
状態 拒絶査定
技術分野 鋳造用とりべ チル鋳造・ダイキャスト
主要キーワード 可搬式ポンプ ホイスト装置 方形孔 不活性ガスタンク 耐熱容器内 流量コントロール 流出抵抗 耐熱構造
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年2月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

目的

金属溶湯大気に晒さず炉内から鋳型などへと容易かつ適正に移送することのできる装置及び方法を提供する。

構成

ホイスト装置4にて耐熱容器2を吊り、その底部に形成されるノズル6を金属溶湯M中に挿入する。そして、耐熱容器2内に充満する不活性ガスを吸い出しつつその内部を減圧して金属溶湯Mを吸い込み、所要量の金属溶湯Mを吸い込み終えたら耐熱容器2内を減圧状態に保ちつつ、これをホイスト装置4で鋳型上まで移送する。その後、耐熱容器2内に不活性ガスを再注入して金属溶湯Mをノズル6から流出させる。このため、金属溶湯Mを大気に殆ど触れずに鋳込むことができる。

概要

背景

一般に、金属はその鉱石溶鉱炉熔融し、得られた溶湯電気炉転炉装入して精錬し、これを取鍋に移して鋳込みに供するが、金属材料大気中で溶解、精錬すると、多かれ少なかれ酸素水素、又は水蒸気などによる汚染を受けるため、その材質を低下させる場合が多い。特に、転炉などから取鍋に金属溶湯を移すときには大気との接触が多く、これを鋳込みするまでの間に取鍋の湯上にその酸化物皮膜となって浮遊する。このため、取鍋中の溶湯を柄杓で掬って鋳込みする場合には、湯上に浮遊する酸化物を排除して其の混入を防ぐ作業が必要とされる。然るに、その種の作業は劣悪環境下での人的によるものであり、肉体的負担が大きく危険も生じやすい。なお、大型の設備では取鍋の底部から鋳型の内部に直接注湯するような自動化方式も採られているが、取鍋中における溶湯の酸化進行を防止することは甚だ困難であった。又、DH真空脱ガス法などを適用して取鍋中の溶湯から脱ガスする方法も多用されているが、その種の処理には大掛かりな設備が必要となるばかりでなく時間もかかる。

そこで、特開平3−264155号などには、金属溶湯を大気に接触させる事なく槽内から鋳型などへ輸送し得るポンプが提案されている。

概要

金属溶湯を大気に晒さず炉内から鋳型などへと容易かつ適正に移送することのできる装置及び方法を提供する。

ホイスト装置4にて耐熱容器2を吊り、その底部に形成されるノズル6を金属溶湯M中に挿入する。そして、耐熱容器2内に充満する不活性ガスを吸い出しつつその内部を減圧して金属溶湯Mを吸い込み、所要量の金属溶湯Mを吸い込み終えたら耐熱容器2内を減圧状態に保ちつつ、これをホイスト装置4で鋳型上まで移送する。その後、耐熱容器2内に不活性ガスを再注入して金属溶湯Mをノズル6から流出させる。このため、金属溶湯Mを大気に殆ど触れずに鋳込むことができる。

目的

そこで、本発明はアルミニウムなど酸化性の強い金属溶湯を大気中に晒さず容易かつ適正に移送することのできる簡便な方法と装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

所要量金属溶湯を蓄え得る容積を有すると共に、底部に金属溶湯を出し入れするノズルが形成され、そのノズル内流路が金属溶湯の流出を其の表面張力によって防止し得るような抵抗性を有して成る耐熱容器を用い、その耐熱容器を金属溶湯上で移送可能にして吊り、その耐熱容器内不活性ガス充満させた状態で前記ノズルを金属溶湯中へ挿入し、その状態で耐熱容器内を其の上部から不活性ガスを吸い出しつつ減圧して金属溶湯を前記ノズルを通じて耐熱容器内に吸い込んだ後、耐熱容器内を減圧状態に保ちつつ該耐熱容器を吊ったまま所定位置まで移送し、その後耐熱容器内に不活性ガスを再注入し、その圧力でノズルから金属溶湯を流出させるようにしたことを特徴とする金属溶湯の移送方法

請求項2

底部に金属溶湯中へ挿入するためのノズルを形成して、懸吊手段により移送可能に保持される耐熱容器を備え、その耐熱容器内の圧力調整により前記ノズルを通じて該耐熱容器に対する金属溶湯の出し入れを可能にした可搬式ポンプであって、前記耐熱容器はその上部に圧力調整手段と接続する通気口を有し、前記ノズルの内部に形成される流路には、耐熱容器内が圧力調整手段により一定の減圧状態に保たれるとき、その耐熱容器内に蓄えられた金属溶湯の流出を不能にする多孔状の仕切板が設けられて成ることを特徴とする金属溶湯の移送に用いる可搬式ポンプ。

請求項3

圧力調整手段は、耐熱容器の通気口に接続するシリンダ、そのシリンダの内壁密着しながら往復運動するピストン、及びそのピストンをシリンダ内で往復運動させるための駆動源とで構成される請求項2に記載した金属溶湯の移送に用いる可搬式ポンプ。

技術分野

0001

本発明は、アルミニウムマグネシウム、又は銅その他の金属溶湯大気に接触させずに移送できるようにした金属溶湯の移送方法及びその装置に関する。

背景技術

0002

一般に、金属はその鉱石溶鉱炉熔融し、得られた溶湯電気炉転炉装入して精錬し、これを取鍋に移して鋳込みに供するが、金属材料を大気中で溶解、精錬すると、多かれ少なかれ酸素水素、又は水蒸気などによる汚染を受けるため、その材質を低下させる場合が多い。特に、転炉などから取鍋に金属溶湯を移すときには大気との接触が多く、これを鋳込みするまでの間に取鍋の湯上にその酸化物皮膜となって浮遊する。このため、取鍋中の溶湯を柄杓で掬って鋳込みする場合には、湯上に浮遊する酸化物を排除して其の混入を防ぐ作業が必要とされる。然るに、その種の作業は劣悪環境下での人的によるものであり、肉体的負担が大きく危険も生じやすい。なお、大型の設備では取鍋の底部から鋳型の内部に直接注湯するような自動化方式も採られているが、取鍋中における溶湯の酸化進行を防止することは甚だ困難であった。又、DH真空脱ガス法などを適用して取鍋中の溶湯から脱ガスする方法も多用されているが、その種の処理には大掛かりな設備が必要となるばかりでなく時間もかかる。

0003

そこで、特開平3−264155号などには、金属溶湯を大気に接触させる事なく槽内から鋳型などへ輸送し得るポンプが提案されている。

発明が解決しようとする課題

0004

然し乍ら、その種のポンプは金属溶湯を輸送するための長い管路を必要とする上、その全てを耐熱構造としなければならないので設備コストが大きくなるという欠点がある。しかも、金属溶湯の流れを弁操作で制御するようにしていることから誤動作しやすく、特に弁体が金属溶湯に晒されるので高い耐熱性が要求される上、これが僅かに腐食しただけでも弁の機能が損なわれて金属溶湯の流れを適正にコントロールできなくなる。

0005

そこで、本発明はアルミニウムなど酸化性の強い金属溶湯を大気中に晒さず容易かつ適正に移送することのできる簡便な方法と装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は上記目的を達成するため、所要量の金属溶湯を蓄え得る容積を有すると共に、底部に金属溶湯を出し入れするノズルが形成され、そのノズル内流路が金属溶湯の流出を其の表面張力によって防止し得るような抵抗性を有して成る耐熱容器を用い、その耐熱容器を金属溶湯上で移送可能にして吊り、その耐熱容器内不活性ガス充満させた状態で前記ノズルを金属溶湯中へ挿入し、その状態で耐熱容器内を其の上部から不活性ガスを吸い出しつつ減圧して金属溶湯を前記ノズルを通じて耐熱容器内に吸い込んだ後、耐熱容器内を減圧状態に保ちつつ該耐熱容器を吊ったまま所定位置まで移送し、その後耐熱容器内に不活性ガスを再注入し、その圧力でノズルから金属溶湯を流出させるようにしたことを特徴とする金属溶湯の移送方法を提供する。

0007

又、底部に金属溶湯中へ挿入するためのノズルを形成して、懸吊手段により移送可能に保持される耐熱容器を備え、その耐熱容器内の圧力調整により前記ノズルを通じて該耐熱容器に対する金属溶湯の出し入れを可能にした可搬式ポンプであって、前記耐熱容器はその上部に圧力調整手段と接続する通気口を有し、前記ノズルの内部に形成される流路には、耐熱容器内が圧力調整手段により一定の減圧状態に保たれるとき、その耐熱容器内に蓄えられた金属溶湯の流出を不能にする多孔状の仕切板が設けられて成ることを特徴とする金属溶湯の移送に用いる可搬式ポンプを提供する。

0008

特に、圧力調整手段は、耐熱容器の通気口に接続するシリンダ、そのシリンダの内壁密着しながら往復運動するピストン、及びそのピストンをシリンダ内で往復運動させるための駆動源とで構成される。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下、本発明の適用例を図面に基づいて詳細に説明する。図1において、1は転炉、電気炉、又はそれらの加熱炉で得た金属溶湯を移す取鍋などの湯槽、2は湯槽中の金属溶湯を吸い上げてその内部に一時的に貯蔵するための耐熱容器、3は耐熱容器内の圧力を調整する圧力調整手段としての給排気装置、4は耐熱容器を吊って移送する懸吊手段としてのホイスト装置である。

0010

このうち、耐熱容器2はその内部に所要量の金属溶湯Mを蓄え得る容積(例えば0.5〜10m3)をもつ釣であり、その内壁はケイ素などを主成分とする耐火物により裏打ちされて貯蔵室5を形成する。又、耐熱容器2の底部は湯槽1に蓄えられる金属溶湯中に挿入する漏斗状のノズル6とされ、その内周部に金属溶湯を通す流路7を形成している。ノズル6は、貯蔵室5を形成する容器本体2Aの下端開口部に一体的に結合される上部管6Aと、この上部管に結合する着脱自在な下部管6Bとで形成され、その相互間には流路7を仕切る仕切板8が設けられる。なお、それらの部材はカーボン炭化ケイ素窒化ケイ素その他の耐火物で形成され、腐食時などには締結用のボルトを緩めるなどして容器本体2Aから取り外して交換することができる。

0011

一方、耐熱容器2の上部には給排気装置3に接続する通気口9が設けられる。そして、その通気口9を通じて耐熱容器2内の雰囲気を給排気装置3により吸い出したとき、金属溶湯中に挿入されたノズル6を通じて耐熱容器内の貯蔵室5に金属溶湯が吸い込まれ、逆に給排気装置3から通気口9を通して耐熱容器2内へ加圧用ガス送り込まれたときには貯蔵室5に蓄えられた金属溶湯がノズル6より外部へ吐出されるようになっている。つまり、給排気装置3により通気口9からガスを給排して貯蔵室5を減圧(負圧)、又は加圧正圧)するといった圧力調整を行うことにより、ノズル6からその内部の仕切板8を通じて貯蔵室5内へ金属溶湯を流入させたり、貯蔵室5内から金属溶湯を流出させたりすることができる。

0012

ここで、給排気装置3はピストン機関から成る。具体的には、円筒形をしたシリンダ10、そのシリンダの内壁に密着しながら其の長手方向に沿って往復運動するピストン11、及びピストンを往復運動させる駆動源としてのモータ12で構成される。このうち、シリンダ10はその下端がフレーム13に取り付けた台座14に固定され、その上方側にはピストン11により容積が変化される圧力室15を形成して、該圧力室がエアホース16を介して耐熱容器の通気口9と接続されるようにしてある。

0013

ピストン11は圧力室15の気密を保つよう其の外周に図示せぬピストンリングを装着し、その下面に接続するピストン棒17を介して作動されるようになっている。ピストン棒17はネジ軸で成り、その一端が図示せぬロータリジョイントを介してピストン11と相対的に回転するよう連結されると共に、他端側は台座14に装置したナット18を貫通して其の端部にドッグ19が固定される。なお、ナット18は軸方向への移動を規制された状態で台座14に回転自在に装備され、その外周にはスプロケットプーリなどで成る駆動輪20が固定される。そして、その駆動輪20とモータ12の駆動軸に装着した駆動輪21とにチェーンタイミングベルトなど無端の伝動帯22を掛け回している。

0014

又、フレーム13にはピストン棒17の軸方向に沿って、それぞれピストン11の可動域を規定するための検出器23A,23Bが設けられる。それら各検出器23A,23Bは例えばリミットスイッチから成り、ピストン11が上下端に達したとき各々ドッグ19により押圧されてモータ12を停止されることができる。そして、以上のように構成される給排気装置3によれば、モータ12の正逆回転によりピストン棒17を介してピストン11を上下に往復運動させ、これにより耐熱容器2との間でガスを遣り取りして貯蔵室5の圧力調整を可能にする。

0015

なお、モータ12によるナット18の回転駆動時にピストン11やピストン棒17が空転せぬよう、例えばシリンダ10の内壁にピストン11の動作方向に沿う突条を形成する一方、ピストン11の外周にその突条に合う切欠溝を形成することが好ましい。勿論、ほかの手段としてシリンダ10やピストン11を非円形とするなどしてもよい。

0016

次に、耐熱容器を吊る懸吊手段たるホイスト装置について詳述すれば、このホイスト装置4は、例えば図1のように巻上装置24をレール25に沿って走行可能にして設けた天井クレーンとして構成される。このうち、巻上装置24は図示せぬ巻胴減速機原動機などを一体化して成るものであり、これによれば耐熱容器2を吊ったままレール25に沿って走行しつつ耐熱容器2を所定位置、例えば金属溶湯を鋳込む鋳型上などへと移送することができる。特に、巻上装置24は耐熱容器2を吊るための掛金26を有し、耐熱容器2の上部にはその掛金26を掛けるための連結金具27が取り付けられる。なお、耐熱容器2を移送するとき、給排気装置3は耐熱容器2にエアホース16で繋がれたまま所定位置に固定されるが、これを小型化して耐熱容器2上に一体として装置することもできる。

0017

ここで、以上のように構成される本願ポンプの作用を説明する。先ず、湯槽1中の金属溶湯Mを取り出す場合、その上方にホイスト装置4で吊られた耐熱容器2を移動し、そしてホイスト装置4を遠隔操作しながら耐熱容器2を徐々に降ろし、ノズル6の先端を金属溶湯中に挿入する。無論、湯槽1を上昇させるようにしてもよいが、一般に湯槽1は固定式であるから耐熱容器2側を下げて金属溶湯中へのノズル6の挿入を可能にする。

0018

又、このとき耐熱容器2内の貯蔵室5には予めアルゴン窒素などの不活性ガスを充満させておく。例えば、エアホース16から分岐するバイパス28中の弁29を開き、エアホース16から通気口9を通して貯蔵室5内に不活性ガスを導く。なお、貯蔵室5内に供給された不活性ガスは仕切板8を通じてノズル6の先端から流出するが、これが貯蔵室5内に充満した後、ノズル6を金属溶湯中に素早く挿入すれば不活性ガスの流出量を極僅かに留めることができる。又、ノズル6を挿入する場合、その挿入圧により外気が貯蔵室5内に導入するのを防止するために、ノズル6を湯面Lに対して斜めに挿入したり、或いは貯蔵室5内の圧力を外気圧大気圧)より稍高めた状態にしておくことが望まれる。その手段として、例えば耐熱容器2の側面をロープで引きながらノズル6を金属溶湯中へ挿入したり、不活性ガスを供給しながら挿入したりすることが考えられる。

0019

斯くて、金属溶湯中へノズル6を挿入したら、給排気装置3を作動させて貯蔵室5に充満する不活性ガスを吸い出し、これにより耐熱容器2内を減圧してノズル6から貯蔵室5内へと金属溶湯Mを流入させる。つまり、給排気装置3のモータ12を一方向に回転させてピストン11を下降させ、圧力室15の容積を増しながら気密的に連通する貯蔵室5の不活性ガスを圧力室15へと引き込むのである。この結果、大気中に置かれる湯槽中の金属溶湯Mは、大気圧よりも減圧される貯蔵室5内へピストン11の動きに比例した速度で吸い込まれることになる。

0020

そして、貯蔵室5内に所要量の金属溶湯を吸い込み終えたら、貯蔵室5内を減圧状態に保ったまま、つまりピストン11を定位置に固定して貯蔵室5内に不活性ガスが流入せぬようにした状態で耐熱容器2を上昇させ、これをホイスト装置4で吊ったまま、所定位置例えば鋳型上まで移送する。

0021

なお、ピストン11はネジ軸として形成されるピストン棒17の回転によりその軸方向へ移動される構成であるから、モータ12を停止させるだけでピストン11を固定することができる。又、ノズル6内の流路7は、ノズル6を金属溶湯中から抜き去った後も貯蔵室5が一定の減圧状態に保たれる間、その内部に蓄えられた金属溶湯の外部への流出を防止し得るような抵抗性を有する。つまり、流路7は金属溶湯が其の表面張力により流出を防がれるような開口率とされる。そのために流路7を極細の一本の管状としてもよいが、本発明では特に金属溶湯の揚上、吐出を効率よく行え得るよう流路7の口径を最大限まで広げつつ、その流路中に上記のような多孔状の仕切板8(スクリーン)を介在させる。

0022

その仕切板8は、流路7の口径より稍大きな直径と数mm〜数十mm程度の厚さをもつ板材にして、上述のように上部管6Aと下部管6Bとの間に挟み込まれて保持されるようになっている。そして、この仕切板8は貯蔵室5内が減圧状態に保たれる間、該貯蔵室5に蓄えられた金属溶湯の流出を防ぐ逆止弁として機能する。

0023

図2は、その表面を部分的に拡大して示した平面図である。この図で明らかなように、仕切板8にはリブ30にて区画された複数の方形状をした小孔31が形成される。なお、小孔31の大きさは金属溶湯の種類や耐熱容器の容積などによって最適値に設定されるが、例えば耐熱容器2の高さを500mm、流路7の口径を50mm、金属溶湯をアルミニウムとして、本例ではリブ30の幅を0.5mm、小孔31を一辺2mmの方形孔としている。勿論、これは一例であり、仕切板8の小孔31の大きさ、及び開口率は耐熱容器2の高さ、容積、並びに金属溶湯の容量などを鑑みて設定される。

0024

斯くて、耐熱容器2は、給排気装置3による減圧と仕切板8との相互作用により、貯蔵室5に蓄えた金属溶湯をノズル6から流出させることなく鋳型上まで案内されることになる。そこで、今度は給排気装置3の作動により圧力室15の不活性ガスを貯蔵室5へと戻してやる。つまり、モータ12を逆転してピストン11を上昇させ、これにより圧力室15の容積を減じながら不活性ガスを通気口9より貯蔵室5内に再注入するのである。すると、貯蔵室5の圧力が上昇し、その圧力が金属溶湯の表面張力(仕切板による金属溶湯の流出抵抗)を十分に上回るようになる結果、貯蔵室5に蓄えられた金属溶湯がピストン11の動作量に比例してノズル6の先端より吐出されることになる。従って、以上のような操作を鋳型の湯口にノズル6を位置付けたまま行えば、金属溶湯が鋳込みされるまで外気と殆ど非接触となるので、その酸化による劣化を防止することができる。なお、金属溶湯を全て出し終えたら、耐熱容器2を再び湯槽1上まで移動させるが、このとき仕切板8に金属溶湯による皮膜が形成され、その皮膜が流路7を完全に閉鎖するようになるので不活性ガスの流出を防ぎ、これを繰り返して使用することができる。

0025

ここで、以上のような給排気装置3によれば、ピストン11の動作量により金属溶湯の流量をコントロールできる上、不活性ガスを繰り返して使用できるなどの多くの利点をもつので圧力調整手段として有望であるが、これに真空ポンプなど公知の真空発生装置を利用することもできる。そして、この場合、通気口9に接続する真空発生装置により減圧用排気系を形成する一方、耐熱容器2の上部に通気口9とは別に図示せぬ給気口を形成し、その給気口に不活性ガスタンクを接続するなどして貯蔵室5に対する加圧用の給気系を形成することができる。なお、その両系統には電磁弁などを介在させて耐熱容器2による金属溶湯の移送時にガスの経路遮断できるようにすることが必要となる。

0026

一方、懸吊手段として、天井クレーンのほか、マニピュレータなどを利用することもできる。なお、ここで言うマニピュレータとはロボットアームほか、ジブクレーンを含めたアームである。又、上記例では金属溶湯を鋳型に移送するとしているが、移送先としてダイカストマシーンなどを自由に選択できることは言うまでもない。又、金属溶湯として、アルミニウム、マグネシウム、銅その他が上げられる。

発明の効果

0027

以上の説明で明らかなように、本発明によれば炉内などの金属溶湯を耐熱容器内に吸い込ませたまま鋳型上などへと移送するようにしているため、酸化物の生成を可及的少なくして良質の鋳物を製造できる。特に、ノズルを金属溶湯中に挿入して吸い上げるようにしていることから、炉の湯面上に浮遊する酸化物を吸い込むことがなく、しかも金属溶湯を耐熱容器に入れて移送するようにしていることから、従来ポンプのように耐熱構造の配管設備が要らず、設備コストやランニングコストを大幅に低減できる。又、金属溶湯との接触部分に機械的な作動部を形成せずして耐熱容器に対する金属溶湯の出入りをコントロールできるようにしていることから誤作動がなく、簡易構造にして金属溶湯を適正に移送することができる。

0028

更に、耐熱容器内の圧力調整手段として、ピストン機関を利用していることから、耐熱容器に出入りする金属溶湯の流量コントロールを容易かつ正確に行うことができ、しかも耐熱容器内に注入される不活性ガスを浪費せずして繰り返し利用することが可能である。

図面の簡単な説明

0029

図1本発明に係る可搬式ポンプの好適な一例を示した概略図
図2同装置に用いる仕切板を部分的に拡大して示した平面図

--

0030

1湯槽
2耐熱容器
3給排気装置
4ホイスト装置
5貯蔵室
6ノズル
7流路
8仕切板
9通気口
10シリンダ
11ピストン
12モータ
15圧力室
30リブ
31 小孔

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