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技術 故障検出率解析装置、故障検出率解析方法及び故障検出率解析プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

出願人 沖電気工業株式会社
発明者 古谷直樹
出願日 1999年7月29日 (21年6ヶ月経過) 出願番号 1999-214608
公開日 2001年2月16日 (20年0ヶ月経過) 公開番号 2001-043253
状態 未査定
技術分野 CAD 電子回路の試験 電子回路の試験
主要キーワード 処理ポインタ 端子名称 固定素子 出力信号データ 入力論理和 シミュレート結果 伝播処理 処理済みフラグ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年2月16日)のものです。
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図面 (14)

課題

容易に故障検出率を向上することができる故障検出率解析装置、故障検出率解析方法及び故障検出率解析プログラムを記録した記録媒体を得る。

解決手段

解析対象とする論理回路ネットリストと、ライブラリ真理値表を含む)と、入力値を固定する外部端子名称及び該固定値とを入力し(ステップ100)、ネットリストから内部固定素子を抽出し(ステップ102)、上記入力値を固定する外部端子及び内部固定素子の各々における固定値の上記論理回路に対する伝播状態及び観測不可能点を検出した後(ステップ104〜110)に、該検出結果に基づいて低下故障検出率の算出等を行う結果解析ルーチンを実行する(ステップ112)。

概要

背景

従来より、ASIC(Application Specific IC)等のLSIデバイスに組み込まれた論理回路に対する故障の有無を検出する手法として、テストパターンを用いたシミュレーションによる手法が採用されている。なお、上記テストパターンは、故障検出の対象とする論理回路の入力信号データ群及びそれに対して正常回路応答として期待される出力信号データ群の総称、すなわち入力パターン期待値パターンの総称である。

このようなテストパターンによるシミュレーションによって検出することができる故障の総数の、対象とする論理回路に仮定した故障の総数に対する割合を百分率で表したものを一般に故障検出率という。すなわち、故障検出率は一般に次の(1)式で表される。

概要

容易に故障検出率を向上することができる故障検出率解析装置、故障検出率解析方法及び故障検出率解析プログラムを記録した記録媒体を得る。

解析対象とする論理回路のネットリストと、ライブラリ真理値表を含む)と、入力値を固定する外部端子名称及び該固定値とを入力し(ステップ100)、ネットリストから内部固定素子を抽出し(ステップ102)、上記入力値を固定する外部端子及び内部固定素子の各々における固定値の上記論理回路に対する伝播状態及び観測不可能点を検出した後(ステップ104〜110)に、該検出結果に基づいて低下故障検出率の算出等を行う結果解析ルーチンを実行する(ステップ112)。

目的

本発明は上記問題点を解消するために成されたものであり、容易に故障検出率を向上することができる故障検出率解析装置、故障検出率解析方法及び故障検出率解析プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

論理回路接続関係を示す接続情報と前記論理回路に含まれる論理素子の入力に対する出力の状態を示す論理情報とを入力する入力手段と、前記論理回路の外部端子のうち固定値が入力される端子及び該固定値を示す外部固定値情報と、前記論理回路の内部において固定値を出力する論理素子及び該固定値を示す内部固定値情報との少なくとも一方の固定値情報を取得する固定値情報取得手段と、前記固定値情報取得手段によって取得された固定値情報が示す固定値の前記論理回路内における伝播状況を前記接続情報と前記論理情報とに基づいて検出する伝播状況検出手段と、前記伝播状況検出手段によって検出された前記伝播状況と前記論理情報とに基づいて前記固定値に起因して観測できない前記論理回路内における論理素子の端子を検出する観測不可能点検出手段と、を備えた故障検出率解析装置

請求項2

前記伝播状況検出手段による伝播状況の検出結果及び前記観測不可能点検出手段による観測できない端子の検出結果の少なくとも一方を表示する表示手段を更に備えた請求項1記載の故障検出率解析装置。

請求項3

論理回路の接続関係を示す接続情報と前記論理回路に含まれる論理素子の入力に対する出力の状態を示す論理情報とを入力すると共に、前記論理回路の外部端子のうち固定値が入力される端子及び該固定値を示す外部固定値情報と、前記論理回路の内部において固定値を出力する論理素子及び該固定値を示す内部固定値情報との少なくとも一方の固定値情報を取得し、該取得された固定値情報が示す固定値の前記論理回路内における伝播状況を前記接続情報と前記論理情報とに基づいて検出し、該検出された前記伝播状況と前記論理情報とに基づいて前記固定値に起因して観測できない前記論理回路内における論理素子の端子を検出する、故障検出率解析方法

請求項4

論理回路の接続関係を示す接続情報と前記論理回路に含まれる論理素子の入力に対する出力の状態を示す論理情報とを入力させる入力手順と、前記論理回路の外部端子のうち固定値が入力される端子及び該固定値を示す外部固定値情報と、前記論理回路の内部において固定値を出力する論理素子及び該固定値を示す内部固定値情報との少なくとも一方の固定値情報を取得させる固定値情報取得手順と、前記固定値情報取得手順によって取得された固定値情報が示す固定値の前記論理回路内における伝播状況を前記接続情報と前記論理情報とに基づいて検出させる伝播状況検出手順と、前記伝播状況検出手順によって検出された前記伝播状況と前記論理情報とに基づいて前記固定値に起因して観測できない前記論理回路内における論理素子の端子を検出させる観測不可能点検出手順と、をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

技術分野

0001

本発明は、故障検出率解析装置、故障検出率解析方法及び故障検出率解析プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体係り、より詳しくは、論理回路における故障検出率を向上することができる故障検出率解析装置、故障検出率解析方法及び故障検出率解析プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。

背景技術

0002

従来より、ASIC(Application Specific IC)等のLSIデバイスに組み込まれた論理回路に対する故障の有無を検出する手法として、テストパターンを用いたシミュレーションによる手法が採用されている。なお、上記テストパターンは、故障検出の対象とする論理回路の入力信号データ群及びそれに対して正常回路応答として期待される出力信号データ群の総称、すなわち入力パターン期待値パターンの総称である。

0003

このようなテストパターンによるシミュレーションによって検出することができる故障の総数の、対象とする論理回路に仮定した故障の総数に対する割合を百分率で表したものを一般に故障検出率という。すなわち、故障検出率は一般に次の(1)式で表される。

0004

0005

従って、故障検出率が高いテストパターンほど、故障の発生を高精度に検出することができる良好なテストパターンであるといえる。

0006

一方、LSIデバイスを検査する際に、所定の外部入力端子を“0”又は“1”に固定することによって、当該LSIデバイスをテストモードに設定する場合がある。また、LSIデバイスの内部回路には、常時“1”又は“0”を出力する内部固定素子が存在する場合が多い。

0007

これらの固定値の存在は、LSIデバイスの制御性、及び観測性を悪化させる要因となっている。ここで、「制御性」とは、論理回路における、ある点の制御の容易さをいう。例えば、2入力論理和素子(以下、2OR素子という。)の一方の入力端子を“1”に固定すると、該2OR素子の出力端子は“1”に固定され、“0”に制御することはできない。この場合、制御性が悪化したことになる。また、「観測性」とは、論理回路における、ある点の動作の観測の容易さをいう。例えば、2OR素子の一方の入力端子を“1”に固定すると、他方の入力端子が“1”又は“0”に変化しても、その動作は出力端子では観測することができない。この場合、観測性が悪化したことになる。

0008

従って、このように制御性及び観測性が悪くなるとLSIデバイスの故障検出率が低下する。この故障検出率の低下を回避するためには制御性、観測性の悪くなった箇所を特定し、何らかの改善(回路変更)を行う必要があり、従来はテストパターンの有効性を評価するツールである故障シミュレータによるシミュレート結果によって得られる未故障検出リストと回路図を参照して、有効と考えられる回路変更を行っていた。

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、上記未故障検出リストと回路図を参照して回路変更を行う技術では、真に有効な回路変更を行うことが困難であり、故障検出率を向上させることが困難である、という問題点があった。

0010

すなわち、従来は、上述したLSIデバイスのテストモードへの設定のための所定の外部入力端子を“1”又は“0”に固定することによる故障検出率に対する影響の度合いや、どのような経路が固定値の状態や観測不可能な状態になっているのかを把握する手段がなかった。また、信号の組合せや論理合成による内部固定素子の合成等が原因で、意図しない内部固定値が発生した場合、それを特定するために多くの工数を要していた。更に、現状の論理回路設計では論理合成が主流となっており、回路規模も大規模化している。このため、上記の目視による技術では有効な解析等を行うことが著しく困難となっている。

0011

本発明は上記問題点を解消するために成されたものであり、容易に故障検出率を向上することができる故障検出率解析装置、故障検出率解析方法及び故障検出率解析プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するために、請求項1記載の故障検出率解析装置は、論理回路の接続関係を示す接続情報と前記論理回路に含まれる論理素子の入力に対する出力の状態を示す論理情報とを入力する入力手段と、前記論理回路の外部端子のうち固定値が入力される端子及び該固定値を示す外部固定値情報と、前記論理回路の内部において固定値を出力する論理素子及び該固定値を示す内部固定値情報との少なくとも一方の固定値情報を取得する固定値情報取得手段と、前記固定値情報取得手段によって取得された固定値情報が示す固定値の前記論理回路内における伝播状況を前記接続情報と前記論理情報とに基づいて検出する伝播状況検出手段と、前記伝播状況検出手段によって検出された前記伝播状況と前記論理情報とに基づいて前記固定値に起因して観測できない前記論理回路内における論理素子の端子を検出する観測不可能点検出手段と、を備えている。

0013

請求項1に記載の故障検出率解析装置によれば、入力手段によって論理回路の接続関係を示す接続情報と当該論理回路に含まれる論理素子の入力に対する出力の状態を示す論理情報とが入力され、固定値情報取得手段によって上記論理回路の外部端子のうち固定値が入力される端子及び該固定値を示す外部固定値情報と、上記論理回路の内部において固定値を出力する論理素子及び該固定値を示す内部固定値情報との少なくとも一方の固定値情報が取得される。なお、上記接続情報にはネットリストネットデータ)が含まれ、上記論理情報には論理素子の真理値表を示す情報が含まれる。また、上記外部端子のうち固定値が入力される端子は、上述したLSIデバイスのテストモードへの設定のための外部入力端子等の、外部から強制的に固定データが入力される外部端子であり、上記論理回路の内部において固定値を出力する論理素子は上述した内部固定素子に相当する。

0014

また、請求項1記載の発明によれば、上記固定値情報取得手段によって取得された固定値情報が示す固定値の上記論理回路内における伝播状況が伝播状況検出手段によって上記接続情報と上記論理情報とに基づいて検出され、該検出された上記伝播状況と上記論理情報とに基づいて固定値に起因して観測できない上記論理回路内における論理素子の端子が観測不可能点検出手段によって検出される。

0015

このように請求項1に記載の故障検出率解析装置によれば、論理回路の外部端子のうち固定値が入力される端子及び該固定値を示す外部固定値情報と、論理回路の内部において固定値を出力する論理素子及び該固定値を示す内部固定値情報との少なくとも一方の固定値情報が示す固定値の論理回路内における伝播状況を論理回路の接続関係を示す接続情報と論理回路に含まれる論理素子の入力に対する出力の状態を示す論理情報とに基づいて検出し、該検出された伝播状況と上記論理情報とに基づいて固定値に起因して観測できない論理回路内における論理素子の端子を検出しているので、固定値に起因して検出できない論理回路内部の故障の箇所を特定することができ、これによって有効な回路変更を容易に行うことができ、容易に故障検出率を向上することができる。

0016

また、請求項2記載の故障検出率解析装置は、請求項1記載の発明において、前記伝播状況検出手段による伝播状況の検出結果及び前記観測不可能点検出手段による観測できない端子の検出結果の少なくとも一方を表示する表示手段を更に備えたものである。

0017

請求項2に記載の故障検出率解析装置によれば、請求項1記載の発明における伝播状況検出手段による伝播状況の検出結果及び観測不可能点検出手段による観測できない端子の検出結果の少なくとも一方が表示手段によって表示される。

0018

このように請求項2に記載の故障検出率解析装置によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を奏することができると共に、伝播状況検出手段による伝播状況の検出結果及び観測不可能点検出手段による観測できない端子の検出結果の少なくとも一方を表示しているので、伝播状況の検出結果及び観測できない端子の検出結果の少なくとも一方を視覚的に把握することができ、より効率的に故障検出率を向上することができる。

0019

また、請求項3記載の故障検出率解析方法は、論理回路の接続関係を示す接続情報と前記論理回路に含まれる論理素子の入力に対する出力の状態を示す論理情報とを入力すると共に、前記論理回路の外部端子のうち固定値が入力される端子及び該固定値を示す外部固定値情報と、前記論理回路の内部において固定値を出力する論理素子及び該固定値を示す内部固定値情報との少なくとも一方の固定値情報を取得し、該取得された固定値情報が示す固定値の前記論理回路内における伝播状況を前記接続情報と前記論理情報とに基づいて検出し、該検出された前記伝播状況と前記論理情報とに基づいて前記固定値に起因して観測できない前記論理回路内における論理素子の端子を検出するものである。

0020

従って、請求項3に記載の故障検出率解析方法によれば、上記請求項1記載の発明と同様に、固定値に起因して検出できない論理回路内部の故障の箇所を特定することができ、これによって有効な回路変更を容易に行うことができ、容易に故障検出率を向上することができる。

0021

なお、請求項4記載の故障検出率解析プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータに対して請求項1記載の発明と同様に作用させるプログラムを記録した記録媒体であり、該記録媒体には、フロッピィディスクハードディスクCD−ROM、ROM、光磁気ディスク磁気テープ等のコンピュータで読み取り可能な媒体が全て含まれる。

発明を実施するための最良の形態

0022

以下、本発明に係る故障検出率解析装置(故障検出率解析方法)の実施の形態について詳細に説明する。本実施の形態に係る故障検出率解析装置は、該故障検出率解析装置の上位装置として位置付けられている図示しない論理回路設計システム等によって作成されたネットリスト、対応する論理素子の真理値表やシンボル情報等が含まれたライブラリ、及び入力信号を“1”又は“0”に固定する外部端子の名称と固定値を入力データとしたものである。なお、上記「ネットリスト」は、上記論理回路設計システム等を用いて設計した論理回路の接続関係を、シンボルの種類や名称、端子名称、信号名、属性等の組合せで表現したものであり、ネットデータと呼ばれることもある。ネットリストが本発明の接続情報に、真理値表が本発明の論理情報に、各々相当する。

0023

まず、図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る故障検出率解析装置10の構成について説明する。

0024

図1に示すように、本実施の形態に係る故障検出率解析装置10は本装置全体の動作を制御する制御部12、オペレータからの各種情報等の入力に使用するキーボード14及びマウス16、解析結果や各種メニュー、メッセージ等を表示するディスプレイ18を含んで構成されており、制御部12には、セットされたフロッピィディスクとの各種情報の授受を行なうフロッピィディスクドライブ20が備えられている。

0025

図2に示すように、制御部12はCPU(中央処理装置)22を備えており、CPU22には、フロッピィディスクドライブ20、各種制御プログラムやデータ等が記憶されたROM24、及びCPU22による各種プログラムの実行時におけるワークエリア等として用いられるRAM26が接続されている。

0026

また、CPU22には、インタフェース部28を介してキーボード14及びマウス16が、表示制御部30を介してディスプレイ18が、各々接続されている。

0027

本実施の形態に係る故障検出率解析装置10では、解析対象とする論理回路のネットリスト及びライブラリをフロッピィディスクに予め記憶しておき、該ネットリスト及びライブラリをフロッピィディスクドライブ20を介して入力する。

0028

次に、図3を参照して、本実施の形態に係る故障検出率解析装置10の作用を説明する。なお、図3は、故障検出率解析装置10において故障検出率に関わる解析を行う際にCPU22において実行されるプログラム(以下、「故障検出率解析プログラム」という。)のフローチャートであり、該故障検出率解析プログラムは予めROM24に記憶されている。また、故障検出率解析装置10のフロッピィディスクドライブ20には、解析対象とする論理回路のネットリスト及びライブラリが記憶されたフロッピィディスクが予めセットされている。

0029

図3のステップ100では、上記ネットリスト、ライブラリ、及び入力信号を“1”又は“0”に固定する外部端子の名称と該固定値を入力する。なお、ネットリスト及びライブラリはフロッピィディスクドライブ20にセットされているフロッピィディスクから入力し、入力信号を固定する外部端子の名称と該固定値はキーボード14を介して入力する。上記入力信号を“1”又は“0”に固定する外部端子の名称と該固定値が本発明の外部固定値情報に相当する。

0030

次のステップ102では、入力したネットリストに含まれる情報から内部固定素子を抽出する。該抽出された内部固定素子に関する情報が本発明の内部固定値情報に相当する。

0031

次のステップ104では、上記ステップ100において入力された入力信号を固定する外部端子と上記ステップ102において抽出された内部固定素子に対して固定値伝播処理ルーチンを実行する。次に、図4を参照して、固定値伝播処理ルーチンについて説明する。なお、図4は該固定値伝播処理ルーチンプログラムのフローチャートであり、該プログラムも予めROM24に記憶されている。

0032

同図のステップ200では、上記ネットリストに含まれる全てのネット(論理回路において論理的に接続すべき端子の間を結んだ信号線)に対する処理状況を示すフラグ(以下、「処理済みフラグ」という。)をクリアし、次のステップ202では、処理済みフラグの立っていない出力方向のネットのうちの1つを選択し、更に次のステップ204では、選択したネットに対応する処理済みフラグを立てる。ここで、「出力方向のネット」とは、外部出力端子に向かう方向のネットのことである。

0033

次のステップ206では、現在の処理位置がネットリスト上のどこにあるのかを示す処理ポインタを出力方向に向かって移動し、次のステップ208では、この時点における処理ポインタの位置が分岐点に位置するか否かを判定し、分岐点に位置する場合(肯定判定の場合)はステップ210へ移行して処理済みフラグの立っていない出力方向のネットがあるか否かを判定し、ある場合(肯定判定の場合)は上記ステップ202へ戻り、処理済みフラグの立っていない出力方向のネットがなくなった時点(ステップ210が否定判定となった時点)でステップ232へ移行する。なお、上記「分岐点」には、ネットの分岐点、及び複数の出力端子を有する論理素子が含まれる。

0034

一方、上記ステップ208において処理ポインタの位置が分岐点に位置していないと判定された場合(否定判定の場合)にはステップ212へ移行して、処理ポインタの位置が論理素子に対応する位置であるか否かを判定し、論理素子に対応する位置でないと判定された場合(否定判定の場合)はステップ232へ移行し、論理素子に対応する位置であると判定された場合(肯定判定の場合)にはステップ214へ移行する。

0035

ステップ214では、この時点で処理ポインタが位置されている論理素子の該処理ポインタが移動してきた入力端子に対応するRAM26の所定アドレスに、伝播する固定値(“1”又は“0”)を記憶する。

0036

次のステップ216では、この時点で処理ポインタが位置されている論理素子の出力端子に固定値が伝播するか否かを当該論理素子の真理値表に基づいて判定し、伝播しない場合(否定判定の場合)はステップ232へ移行し、伝播する場合(肯定判定の場合)にはステップ218へ移行する。なお、固定値が伝播するか否かの判定方法の詳細については後述する。

0037

ステップ218では、伝播する固定値(“1”又は“0”)を当該出力端子に対応するRAM26の所定アドレスに記憶した後に上記ステップ210へ移行する。

0038

ステップ232では、現在の処理ポインタから見て、処理してきた1つ前の分岐点があるか否かを判定し、分岐点がある場合(肯定判定の場合)はステップ234へ移行して処理ポインタを当該分岐点へ移動した後に上記ステップ210へ戻り、分岐点がない場合(否定判定の場合)には本固定値伝播処理ルーチンを終了してステップ106(図3参照)ヘ移行する。

0039

ステップ106では、上記ステップ100において入力した全ての固定する外部端子と、上記ステップ102において抽出した全ての内部固定素子と、について上記固定値伝播処理ルーチンによる処理が終了したか否かを判定し、終了していない場合(否定判定の場合)は上記ステップ104へ戻って、終了するまで上記固定値伝播処理ルーチンを繰り返して実行した後にステップ108へ移行する。

0040

ステップ108では、上記ステップ100において入力された入力信号を固定する外部端子と上記ステップ102において抽出された内部固定素子に対して観測不可能点処理ルーチンを実行する。次に、図5を参照して、観測不可能点処理ルーチンについて説明する。なお、図5は該観測不可能点処理ルーチンプログラムのフローチャートであり、該プログラムも予めROM24に記憶されている。また、図5における図4と同様の処理を行うステップについては図4と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。

0041

図5に示すように、本観測不可能点処理ルーチンは上記固定値伝播処理ルーチンに対して、ステップ200の処理が、全てのネットに対する処理済みフラグに加えて全てのネットに対する観測の可否の状況を示すフラグ(以下、「観測不可能フラグ」という。)をクリアするステップ200’とされている点と、ステップ212において処理ポインタの位置が論理素子に対応する位置であると判定された場合(肯定判定の場合)の処理のみが異なっている。

0042

すなわち、ステップ200’では、全てのネットに対する処理済みフラグと観測不可能フラグをクリアする。また、ステップ212において処理ポインタの位置が論理素子に対応する位置であると判定された場合はステップ222へ移行して、この時点で処理ポインタが位置されている論理素子の入力端子に観測不可能なものがあるか否かを当該論理素子の真理値表と、上記固定値伝播処理ルーチンによって得られた固定値の伝播状況とに基づいて判定し、観測不可能な入力端子がない場合(否定判定の場合)はステップ232へ移行し、観測不可能な入力端子がある場合(肯定判定の場合)にはステップ224へ移行する。なお、入力端子に観測不可能なものがあるか否かの判定方法の詳細については後述する。

0043

ステップ224では、当該入力端子とそのネットに対応する観測不可能フラグを立て、その後にステップ226の観測不可能点処理サブルーチンを実行する。次に、図6を参照して、観測不可能点処理サブルーチンについて説明する。なお、図6は該観測不可能点処理サブルーチンプログラムのフローチャートであり、該プログラムも予めROM24に記憶されている。

0044

図6のステップ300では、処理済みフラグが立ってなく、かつ観測不可能フラグが立っている入力方向のネットがあるか否かを判定し、ある場合(肯定判定の場合)はステップ302へ移行し、ない場合(否定判定の場合)にはステップ318へ移行する。ここで、「入力方向のネット」とは、外部入力端子に向かう方向のネットのことである。

0045

ステップ302では、処理済みフラグが立ってなく、かつ観測不可能フラグが立っている入力方向のネットのうちの1つを選択し、次のステップ304では、選択したネットに対応する処理済みフラグを立てる。

0046

次のステップ306では、処理ポインタを入力方向に向かって移動し、次のステップ308では、この時点の処理ポインタが分岐点に位置するか否かを判定し、分岐点に位置する場合(肯定判定の場合)はステップ310へ移行して出力方向の全てのネットに対応する観測不可能フラグが立っているか否かを判定し、立っている場合(肯定判定の場合)はステップ312へ移行して入力方向のネットのうちの1つを選択した後に上記ステップ304へ戻り、出力方向の全てのネットに対応する観測不可能フラグが立っていない場合(否定判定の場合)はステップ318へ移行する。なお、本観測不可能点処理サブルーチンにおける上記「分岐点」には、ネットの分岐点、及び複数の入力端子を有する論理素子が含まれる。

0047

一方、上記ステップ308において処理ポインタが分岐点に位置しないと判定された場合(否定判定の場合)にはステップ314へ移行して、処理ポインタの位置が論理素子に対応する位置であるか否かを判定し、論理素子に対応する位置でないと判定された場合(否定判定の場合)はステップ318へ移行し、論理素子に対応する位置であると判定された場合(肯定判定の場合)にはステップ316へ移行する。

0048

ステップ316では、当該論理素子の全ての入力端子とそのネットに対応する観測不可能フラグを立てて、その後、上記ステップ300へ戻る。

0049

ステップ318では、現在の処理ポインタから見て、処理してきた1つ前の分岐点へ処理ポインタを移動し、次のステップ320では、処理ポインタが本観測不可能点処理サブルーチンにおける処理の開始点に戻ったか否かを判定し、開始点に戻ってない場合(否定判定の場合)は上記ステップ318へ戻ってステップ318の処理を繰り返して行い、開始点に戻った時点(ステップ320が肯定判定となった時点)で本観測不可能点処理サブルーチンを終了してステップ228(図5参照)へ移行する。

0050

ステップ228では、固定値が記録されており、かつ処理済みフラグが立っていない出力方向のネットがあるか否かを判定し、ない場合(否定判定の場合)はステップ232へ移行し、ある場合(肯定判定の場合)には上記ステップ202へ戻る。

0051

その後、上述した固定値伝播処理ルーチンと同様のステップ232の判定が否定判定となった時点で本観測不可能処理ルーチンを終了してステップ110(図3参照)に移行する。

0052

ステップ110では、上記ステップ100において入力した全ての固定する外部端子と、上記ステップ102において抽出した全ての内部固定素子と、について上記観測不可能点処理ルーチンによる処理が終了したか否かを判定し、終了していない場合(否定判定の場合)は上記ステップ108へ戻って、終了するまで上記観測不可能点処理ルーチンを繰り返して実行した後にステップ112へ移行して結果解析ルーチンを実行する。次に、図7を参照して、結果解析ルーチンについて説明する。なお、図7は該結果解析ルーチンプログラムのフローチャートであり、該プログラムも予めROM24に記憶されている。

0053

同図のステップ400では、ネットリストに含まれる全ての論理素子の全ての端子に1縮退故障(論理素子の入出力端子の状態が“1”に固定される故障)及び0縮退故障(論理素子の入出力端子の状態が“0”に固定される故障)の計2個の故障数を乗じることにより全故障数AF導出する。

0054

次のステップ402では、固定値の記録数計数することにより固定値による未検出故障FFを導出する。なお、ここでは、固定値が記録された位置と観測不可能点とが重複する場合における固定値の記録は計数対象としない。

0055

次のステップ404では、観測不可能点数を計数することにより観測不可能点による未検出故障数OFを導出する。観測不可能点は1縮退故障及び0縮退故障を検出不可能にするので、観測不可能点数を2倍したものが観測不可能点による未検出故障数OFとなる。

0056

次のステップ406では、次の(2)式によって低下故障検出率RKを算出する。

0057

0058

次のステップ408では、ライブラリに基づいてネットリストを回路図化し、該回路図に対して固定値及び観測不可能点を重ねて表示することにより、固定値及び観測不可能点の状況をディスプレイ18に表示する。なお、このとき、上記ステップ406で算出した低下故障検出率RKもディスプレイ18に表示する。

0059

以上で結果解析ルーチンの処理を終了し、故障検出率解析プログラムを終了する。

0060

故障検出率解析装置10のオペレータは、ディスプレイ18に表示された固定値及び観測不可能点の状況及び低下故障検出率を参照することにより、解析対象とする論理回路の固定値が入力される外部端子及び内部固定素子の影響による低下故障検出率を具体的に把握することができると共に、どのような経路が固定値や観測不可能な状態になっているかを具体的に把握することができる。これによって故障検出率低下の原因の解析時間を短縮することができ、有効な回路変更を可能とすることができる。

0061

ここで、上述した固定値が伝播するか否かの判定方法と、観測不可能な端子があるか否かの判定方法について説明する。

0062

まず、固定値が伝播するか否かの判定方法であるが、例えば図8に示す2OR素子の場合、点線で囲んだ入力端子Aの“1”は入力端子Bの信号値に関わらず、出力端子Yを“1”にする。従って、入力端子Aに固定値“1”が伝播してきた場合には出力端子Yに“1”が伝播すると判定する。

0063

同様に、図9の2入力論理積素子(2AND素子)の場合は、入力端子Aに固定値“0”が伝播してきた場合には出力端子Yに“0”が伝播すると判定する。また、図10リセット付きD型フリップフロップの場合は、R(リセット)端子が“0”でかつC(クロック)端子に入力される信号の立ち上がりエッジにおいてD入力端子の値が保持されるので、例えばD入力端子の値が“1”に固定されている場合にはQ出力端子には固定値“1”が伝播すると判定する。また例えば、R端子が“1”に固定された場合には、Q出力端子には“0”が伝播すると判定する。

0064

次に観測不可能な端子があるか否かの判定方法についてであるが、図8の場合は入力端子Aが“1”に固定された場合は入力端子Bの動作が出力端子Yに影響しないので、実線で囲んだ“1”及び“0”の観測が不可能となると判定する。すなわち、入力端子Bが観測不可能点であると判定する。図9の場合も同様である。図10の場合には、“×”が実線で囲まれているが、この状態はドントケアであるので“1”及び“0”が観測不可能であると判定する。

0065

図3におけるステップ100が本発明の入力手段及び固定値情報取得手段に、ステップ102が本発明の固定値情報取得手段に、ステップ104が本発明の伝播状況検出手段に、ステップ108が本発明の観測不可能点検出手段に、図7におけるステップ408が本発明の表示手段に、各々相当する。

0066

〔実施例〕次に、本実施の形態に係る故障検出率解析装置10による故障検出率解析処理の具体的な実施例について説明する。

0067

なお、本実施例では、図11に示す論理回路を解析対象とする場合について説明する。すなわち、この論理回路は、2入力1出力のセレクタU1、2つの2OR素子U2及びU3、リセット無しD型フリップフロップU4、リセット付きD型フリップフロップU9、5つのバッファU5、U6、U7、U8及びU10を備えており、外部入力端子としてA、B、TM、C、及びCLKの5端子が、外部出力端子としてY1、YN1、Y2、及びY3の4端子が、各々設けられているものである。また、本論理回路では、外部入力端子TMが“1”に固定されていると共に、バッファU7の入力端子及び出力端子が“1”に固定されており、該バッファU7が内部固定素子とされている。

0068

まず、図11に示した論理回路に対応するネットリストと、少なくとも図11に示した論理回路に含まれる論理素子の真理値表やシンボル情報等が含まれたライブラリと、固定する外部端子の名称(この場合は“TM”)及び該固定値(この場合は“1”)と、が入力される(図3のステップ100)。

0069

その後、内部固定素子としてバッファU7が抽出された(ステップ102)後、外部入力端子TM及びバッファU7に対する固定値伝播処理ルーチンが実行される(ステップ104)。

0070

固定値伝播処理ルーチンでは、初期設定として、ネット上の全ての処理済みフラグがクリアされる(図4のステップ200)。

0071

その後、処理済みフラグの立っていない出力方向のネットとしてネット001(図11も参照)が選択され(ステップ202)、ネット001に対応する処理済みフラグが立てられた(ステップ204)後に、処理ポインタが出力方向に移動される(ステップ206)。これによって、処理ポインタは分岐点1に到達する。

0072

分岐点1には処理済みフラグの立っていない出力方向のネット002及びネット003があるのでステップ210の判定が肯定されて、ステップ202によってネット002及びネット003の何れか一方が選択される。この場合、どちらのネットを選択するかは任意であるが、ここではネット002が選択されるものとする。従って、ネット002に対応する処理済みフラグが立てられ(ステップ204)、処理ポインタがセレクタU1に移動される(ステップ206)。

0073

セレクタU1は論理素子であるのでステップ212の判定が肯定され、処理ポインタが移動してきた入力端子(セレクト端子)に対応するRAM26の所定アドレスに固定値“1”が記録される(ステップ214)。

0074

その後、セレクタU1に対応する真理値表に基づいてセレクタU1の出力端子に固定値が伝播するか否かが判定される(ステップ216)が、この場合は固定値は伝播しない。何故なら、セレクタU1のセレクト端子を“1”に固定すると、セレクタU1の入力端子Bの信号が出力端子Yに抜けるが、この値が固定値にはならないからである。従って、ステップ216の判定は否定されてステップ232へ移行し、現在の処理ポインタから見て、処理してきた1つ前の分岐点があるか否かが判定され、この場合は分岐点1があるので肯定判定となり、ステップ234において処理ポインタが分岐点1へ移動される。

0075

分岐点1ではネット003に処理済みフラグが立っていないのでネット003が選択され、ネット003に対応する処理済みフラグが立てられた後、処理ポインタが分岐点2へ移動される(ステップ202〜ステップ206)。

0076

分岐点2では処理済みフラグが立っていないネット004とネット010が存在し、ここではネット004が選択され、該ネット004に対応する処理済みフラグが立てられた後に処理ポインタが2OR素子U2の位置に移動される(ステップ202〜ステップ206)。

0077

2OR素子U2は論理素子であるので2OR素子U2の入力端子Bに対応するRAM26の所定アドレスに固定値“1”が記録され、2OR素子の真理値表に基づいて出力端子Yに固定値“1”が伝播されることが判定された後に2OR素子U2の出力端子Yに対応するRAM26の所定アドレスに“1”が記録される(ステップ212〜ステップ218)。

0078

2OR素子U2の出力端子Yに接続されたネット005は処理済みフラグが立っていないので、処理ポインタは2OR素子U3に移動される。

0079

同様に処理ポインタはD型フリップフロップU4に移動され、該D型フリップフロップU4のD入力端子に対応するRAM26の所定アドレスに固定値“1”が記録された後、D型フリップフロップの真理値表に基づいてD型フリップフロップU4のQ出力端子に固定値“1”が伝播することが判定され、その後、同様に処理ポインタは外部出力端子Y1に到達する。しかしながら、外部出力端子Y1は分岐点でも論理素子でもないので、ステップ232の判定を経てステップ234によって処理ポインタはD型フリップフロップU4に移動される。上述したように、ステップ232の分岐点の定義は、複数の出力端子を有する素子でもあるので、D型フリップフロップU4も分岐点となる。

0080

D型フリップフロップU4のQN出力端子に接続しているネット009には処理済みフラグは立っていないので該ネット009が選択され、同様に外部出力端子YN1に処理ポインタは到達する。

0081

その後、ステップ232の肯定判定によって処理ポインタはD型フリップフロップU4に戻った後に、ステップ210による判定処理を経てステップ232による判定が成され、更に処理ポインタは分岐点2に移動される。

0082

分岐点2では同様にネット010が選択され、以下処理を繰り返して処理ポインタは外部出力端子Y3に到達する。同様に処理ポインタは分岐点2に移動されるが、この時点で処理済クラグの立っていない出力方向のネットはないので、処理ポインタは分岐点1に移動される。

0083

分岐点1ではステップ232の条件を満足しないので本固定値伝播処理ルーチンが終了される。なお、以上の処理によって得られた固定値の記録(図11における“1”)は、結果解析ルーチン(図7参照)が終了するまで保存される。

0084

外部入力端子TMに対する固定値伝播処理ルーチンの実行が終了するとステップ106へ移行し、全ての固定する信号について固定値伝播処理が終了したか否かが判定されるが、内部固定素子であるバッファU7に対する固定値伝播処理が終了していないので否定判定となって上記ステップ104へ戻る。これによって、バッファU7から出力される固定値についても同様に固定値伝播処理が成される。

0085

その後、図3のステップ108に移行し、観測不可能点処理ルーチンが実行される。

0086

観測不可能点処理ルーチンでは、まず、初期設定として、ネット上の全ての処理済みフラグ及び観測不可能フラグがクリアされる(図5のステップ200’)。その後、外部入力端子TMに接続されたネット001(図12参照)は処理済みフラグの立っていない出力方向のネットであるので該ネット001が選択され(ステップ202)、該ネット001に対応する処理済みフラグが立てられ(ステップ204)、処理ポインタが出力方向に移動される(ステップ206)。これによって処理ポインタは分岐点1に到達する。

0087

分岐点1に接続されたネット002は処理済みフラグが立っていないネットであるので該ネット002が選択され(ステップ202)、その後、処理ポインタはセレクタU1に移動される(ステップ206)。

0088

セレクタU1は論理素子であるので、セレクタU1の真理値表と上述した固定値伝播処理ルーチンの処理結果に基づいてセレクタU1に観測不可能な入力端子があるか否かが判定される(ステップ222)。この場合は観測不可能な入力端子として入力端子Aがあるので、該入力端子Aに対応する観測不可能フラグが立てられる(ステップ224)。何故なら、セレクタU1のセレクト端子が“1”に固定された場合、入力端子Bの信号が出力端子Yに抜け、入力端子Aの値は出力端子Yに影響しないからである。なお、図12におけるセレクタU1の入力端子Aの近傍に記載されている×印が観測不可能フラグが立てられた状態を意味している。

0089

その後、ステップ226の観測不可能点処理サブルーチン(図6参照)が実行される。

0090

図6のステップ302の処理によってネット003が選択され、ネット003に対応する処理済みフラグが立てられ(ステップ304)、処理ポインタが入力方向に向かって移動される(ステップ306)。これによって、処理ポインタは外部入力端子Aに到達する。

0091

外部入力端子Aは分岐点でも論理素子でもないので、ステップ318の処理によってセレクタU1に処理ポインタが移動される。上述したように、本観測不可能点処理における分岐点とは、ネットの分岐点の他、固定値伝播処理時とは反対に、複数の入力端子を有する論理素子を表しているので、セレクタU1も分岐点となる。

0092

セレクタU1は本観測不可能点処理サブルーチンの開始点に相当するので、ステップ320の処理によって本観測不可能点処理サブルーチンは終了して図5のステップ228に処理が移行され、該ステップ228の判定処理によってステップ232に処理が移行された後、ステップ234によって処理ポインタは分岐点1に移動される。

0093

その後、ネット004が選択され、同様に処理ポインタは2OR素子U2に移動する。2OR素子U2において上述の固定値伝播処理ルーチンによって得られた入力端子Bの固定値“1”を当該2OR素子U2の真理値表に当てはめることにより入力端子Aが観測不可能であると判定される。従って、入力端子Aに対応する観測不可能フラグが立てられ、観測不可能点処理サブルーチンが再び実行される。

0094

図6のステップ302によりネット006が選択され、該ネット006に対応する処理済みフラグが立てられ、更に処理ポインタがセレクタU1に移動される。

0095

セレクタU1は論理素子であるのでセレクタU1の全ての入力端子とそのネットに対応する観測不可能フラグが立てられる(ステップ316)。その後、処理はステップ302に移行され、ネット003に対応する処理済みフラグは既に立っているので、ここでは処理済みフラグが立っていないネット007が選択され、該ネット007に対応する処理済みフラグが立てられ、処理ポインタが外部入力端子Bに移動される。

0096

外部入力端子Bは分岐点でも論理素子でもないのでステップ318に移行し、処理ポインタはセレクタU1に移動する。セレクタU1は本観測不可能点処理サブルーチンの開始点ではないので再びステップ318へ戻って処理ポインタが2OR素子U2に移動する。2OR素子U2は本サブルーチンの開始点であるのでステップ320の判定が肯定されて本サブルーチンが終了し、図5のステップ228に処理が移行される。

0097

2OR素子U2の出力端子Yに接続されるネット014には固定値の記録があり、かつ該ネット014には処理済みフラグが立っていないので、該ネット014が選択され、処理ポインタは2OR素子U3に移動される。

0098

2OR素子U3の入力端子Aの固定値“1”の記録と、真理値表とに基づいて入力端子Bが観測不可能であると判定され、同様に観測不可能点サブルーチンが実行される。なお、入力端子Bにも固定値の記録があるが、処理ポインタの移動先ではないので、ここでは考慮しない。

0099

図6のステップ300、302、304、306及び308を経て、処理ポインタは分岐点3へ移動し、更にステップ310の判定処理によって処理ポインタは2OR素子U3に移動する。なお、もし、ここでネット013に対応する観測不可能フラグが立っていたら、処理はステップ312へ移行してバッファU7に対応する観測不可能フラグが立てられて、処理がバッファU7に向かって進むことになる。

0100

2OR素子U3は本サブルーチンの開始点であるのでステップ320の判定が肯定されて本サブルーチンが終了して、図5のステップ228へ処理が戻り、該ステップ228の判定が肯定されて処理ポインタがD型フリップフロップU4に移動される。しかしながら、D型フリップフロップU4はステップ210の判定処理によって、D入力端子の固定値“1”による、観測不可能な入力端子はないと判定されるので、処理ポインタは2OR素子U3に移動される。

0101

その後、同様の処理により処理ポインタは分岐点2に移動し、更に同様の処理を繰り返して図12に示す×印のように観測不可能フラグが立つことになる。

0102

外部入力端子TMに対する観測不可能点処理ルーチンが終了するとステップ110(図3参照)へ移行し、全ての固定する信号について観測不可能点処理が終了したか否かが判定されるが、内部固定素子であるバッファU7に対する処理が終了していないので否定判定となって上記ステップ108へ戻る。これによって、バッファU7から出力される固定値についても同様に観測不可能点処理が実行され、図13に示す結果が得られる(図13のネット001〜003に対する処理結果)。

0103

ここまでの処理によって、解析対象とする論理回路のネットリストにおける全ての外部端子及び内部固定素子による、伝播した固定値と観測不可能点が全てネットリストに対応付けられて記録されたことになる。この結果は、図11に示す論理回路の場合、図13に示す“1”及び“0”で表される固定値伝播の記録と、×印で表される観測不可能点の記録として表現することができる。

0104

その後、図3のステップ112により結果解析ルーチン(図7参照)が実行される。以下、結果解析ルーチンの実施例について説明する。

0105

まず、全故障数AFが導出される(ステップ400)。上述したように、本実施形態における全故障数AFは、ネットリストに含まれる全ての素子の全ての端子に1縮退故障及び0縮退故障の計2個の故障数を乗じることによって得られるので、図11に示す論理回路の場合における全故障数AFは50個となる。

0106

次に、固定値による未検出故障数FFが導出される(ステップ402)。上述したように、本実施形態における未検出故障数FFは、固定値の記録数を計数する(但し、観測不可能点と重複する場合には計数対象としない)ことによって得られるので、図11に示す論理回路の場合における未検出故障数FFは13個となる。

0107

次に、観測不可能点による未検出故障数OFが導出される(ステップ404)。上述したように、本実施形態における未検出故障数OFは、観測不可能点数を2倍することによって得られるので、図11に示す論理回路の場合における未検出故障数OFは26個となる。

0108

次に、上記(2)式を用いて低下故障検出率RKが算出される(ステップ406)。図11に示す論理回路の場合における低下故障検出率RKは78%(=(FF+OF)/AF×100=(13+26)/50×100)となる。

0109

最後に、固定値、観測不可能状況がディスプレイ18に表示される(ステップ408)。上述したように、本実施形態では、ライブラリに基づいてネットリストを回路図化し、該回路図に対して固定値及び観測不可能点を重ねて表示することにより、固定値及び観測不可能点の状況をディスプレイ18に表示する。従って解析対象とする論理回路が図11に示すものである場合には、図13に示すものがディスプレイ18に表示されることになる。

0110

このように、本実施の形態に係る故障検出率解析装置では、論理回路の外部端子のうち固定値が入力される端子及び該固定値を示す外部固定値情報と、論理回路の内部において固定値を出力する論理素子及び該固定値を示す内部固定値情報との双方の固定値情報が示す固定値の論理回路内における伝播状況をネットリストと真理値表とに基づいて検出し、該検出された伝播状況と真理値表とに基づいて固定値に起因して観測できない論理回路内における論理素子の端子を検出しているので、固定値に起因して検出できない論理回路内部の故障の箇所を特定することができ、これによって有効な回路変更を容易に行うことができ、容易に故障検出率を向上することができる。

0111

また、本実施の形態に係る故障検出率解析装置では、固定値の伝播状況及び観測不可能点の状況をディスプレイに表示しているので、各状況を視覚的に把握することができ、より効率的に故障検出率を向上することができる。

0112

なお、本実施の形態では、固定する外部端子及び内部固定素子の双方の固定値を考慮して低下故障検出率を導出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、固定する外部端子及び内部固定素子の何れか一方のみを考慮する形態とすることもできる。この場合、本実施の形態に比較して低下故障検出率の導出に要する時間を短縮することができる。

0113

また、本実施の形態では、固定値の伝播状況及び観測不可能点の状況の双方をディスプレイに表示する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、固定値の伝播状況及び観測不可能点の状況の何れか一方を表示する形態とすることもできる。

発明の効果

0114

以上説明したように、本発明によれば、論理回路の外部端子のうち固定値が入力される端子及び該固定値を示す外部固定値情報と、論理回路の内部において固定値を出力する論理素子及び該固定値を示す内部固定値情報との少なくとも一方の固定値情報が示す固定値の論理回路内における伝播状況を論理回路の接続関係を示す接続情報と論理回路に含まれる論理素子の入力に対する出力の状態を示す論理情報とに基づいて検出し、該検出された伝播状況と上記論理情報とに基づいて固定値に起因して観測できない論理回路内における論理素子の端子を検出しているので、固定値に起因して検出できない論理回路内部の故障の箇所を特定することができ、これによって有効な回路変更を容易に行うことができ、容易に故障検出率を向上することができる、という効果が得られる。

図面の簡単な説明

0115

図1実施の形態に係る故障検出率解析装置の外観を示す斜視図である。
図2実施の形態に係る故障検出率解析装置の概略構成を示すブロック図である。
図3実施の形態に係る故障検出率解析装置のCPUで実行される故障検出率解析プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
図4図3の故障検出率解析プログラムの実行途中で実行される固定値伝播処理ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
図5図3の故障検出率解析プログラムの実行途中で実行される観測不可能点処理ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
図6図5の観測不可能点処理ルーチンの実行途中で実行される観測不可能点処理サブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
図7図3の故障検出率解析プログラムの実行途中で実行される結果解析ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
図8ライブラリにおけるシンボル及び真理値表の一例を示す図である。
図9ライブラリにおけるシンボル及び真理値表の別の一例を示す図である。
図10ライブラリにおけるシンボル及び真理値表の更に別の一例を示す図である。
図11解析対象とする論理回路の一例、及び該論理回路に対する固定値伝播処理ルーチンの処理状況を示す回路図である。
図12図11に示した論理回路に対する観測不可能点処理ルーチンの処理状況を示す回路図である。
図13図11に示した論理回路に対する観測不可能点処理ルーチン及び結果解析ルーチンの処理状況を示す回路図である。

--

0116

10故障検出率解析装置
12 制御部
14キーボード
16マウス
18ディスプレイ
20フロッピィディスクドライブ
22 CPU
24 ROM(記録媒体)
26 RAM
28インタフェース部
30表示制御部

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