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技術 低環境負荷型高強度コンクリート

出願人 デンカ株式会社
発明者 盛岡実山本賢司富岡茂
出願日 1999年7月28日 (20年10ヶ月経過) 出願番号 1999-213219
公開日 2001年2月13日 (19年4ヶ月経過) 公開番号 2001-039762
状態 特許登録済
技術分野 セメント、コンクリート、人造石、その養正 セメント、コンクリート、人造石、その養生
主要キーワード レーザ式粒度分布測定装置 小委員会 温室効果ガス排出量 コンクリート物 削減目標 高性能コンクリート ライフサイクルアセスメント 気候変動
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この項目の情報は公開日時点(2001年2月13日)のものです。
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課題

炭素排出原単位が小さく、圧縮強度が高く、水和発熱量が小さい等の効果を奏し、環境問題に大きく貢献する低環境負荷高強度コンクリートを提供すること。

解決手段

高炉セメントと、pHが4.5以下である産業副産物として発生する無水セッコウとを配合し、材齢28日の圧縮強度が60N/mm2以上、炭素排出量の原単位が55kgC/m3以下であることを特徴とする低環境負荷型高強度コンクリートであり、更に産業副産物として発生するシリカ質微粉末を配合してなることを特徴とする該低環境負荷型高強度コンクリートを構成とする。

概要

背景

近年、コンクリートに要求される性能は多様化し、中でもコンクリートの高強度化に関するニーズは益々高まってきている。一方、環境問題顕在化してきており、例えば、1997年12月に気候変動枠組条約・第三回締約国会議が京都で開かれ、先進国の温室効果ガス排出量について、法的拘束力のある削減目標を規定した京都議定書が採択された。これに伴い、各産業において二酸化炭素排出量の削減が必要になってきているが、全産業の二酸化炭素排出量に対する土木建設業の占める割合は極めて大きく、要求性能満足しつつ、環境負荷の小さなコンクリートの開発が切望されている。

概要

炭素排出原単位が小さく、圧縮強度が高く、水和発熱量が小さい等の効果を奏し、環境問題に大きく貢献する低環境負荷型高強度コンクリートを提供すること。

高炉セメントと、pHが4.5以下である産業副産物として発生する無水セッコウとを配合し、材齢28日の圧縮強度が60N/mm2以上、炭素排出量の原単位が55kgC/m3以下であることを特徴とする低環境負荷型高強度コンクリートであり、更に産業副産物として発生するシリカ質微粉末を配合してなることを特徴とする該低環境負荷型高強度コンクリートを構成とする。

目的

効果

実績

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牽制数
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請求項1

高炉セメントと、pHが4.5以下である産業副産物として発生する無水セッコウとを配合し、材齢28日の圧縮強度が60N/mm2以上、炭素排出量の原単位が55kgC/m3以下であることを特徴とする低環境負荷高強度コンクリート

請求項2

更に産業副産物として発生するシリカ質微粉末を配合してなることを特徴とする請求項1記載の低環境負荷型高強度コンクリート。

請求項3

単位セメント量が350kg/m3以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の低環境負荷型高強度コンクリート。

請求項4

水/セメント比が40%以上であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の低環境負荷型高強度コンクリート。

請求項5

断熱温度上昇量が45℃以下であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の低環境負荷型高強度コンクリート。

技術分野

0001

本発明は、主に、土木建築分野において使用される低環境負荷高強度コンクリートに関する。

背景技術

0002

近年、コンクリートに要求される性能は多様化し、中でもコンクリートの高強度化に関するニーズは益々高まってきている。一方、環境問題顕在化してきており、例えば、1997年12月に気候変動枠組条約・第三回締約国会議が京都で開かれ、先進国の温室効果ガス排出量について、法的拘束力のある削減目標を規定した京都議定書が採択された。これに伴い、各産業において二酸化炭素排出量の削減が必要になってきているが、全産業の二酸化炭素排出量に対する土木・建設業の占める割合は極めて大きく、要求性能満足しつつ、環境負荷の小さなコンクリートの開発が切望されている。

発明が解決しようとする課題

0003

高性能コンクリート、特に高強度コンクリートは、製造の際に二酸化炭素排出量が大きいセメントを多量に使用するため、環境負荷の大きいコンクリートであった。又、産業副産物リサイクルすることは、我が国のように資源の少ない国では、資源の有効利用にもつながり、極めて重要である。本発明者らは、これらの課題を解決すべく種々の検討を重ねた結果、特定の産業副産物を配合したコンクリートにおいて、高強度で二酸化炭素排出量の小さな低環境負荷型高強度コンクリートとなるとの知見を得て本発明を完成するに至った。

課題を解決するための手段

0004

即ち、本発明は、高炉セメントと、pHが4.5以下である産業副産物として発生する無水セッコウとを配合し、材齢28日の圧縮強度が60N/mm2以上、炭素排出量の原単位が55kgC/m3以下であることを特徴とする低環境負荷型高強度コンクリートであり、更に産業副産物として発生するシリカ質微粉末を配合してなることを特徴とする該低環境負荷型高強度コンクリートであり、単位セメント量が350kg/m3以下であることを特徴とする該低環境負荷型高強度コンクリートであり、水/セメント比が40%以上であることを特徴とする該低環境負荷型高強度コンクリートであり、断熱温度上昇量が45℃以下であることを特徴とする該低環境負荷型高強度コンクリートである。

発明を実施するための最良の形態

0005

以下、本発明を更に詳細に説明する。

0006

本発明のコンクリートの炭素排出量の原単位とは、1m3のコンクリートを製造する際に排出される炭素重量を意味し、その単位は(kgC/m3)で表す。コンクリートの炭素排出量の原単位とは、コンクリートを製造する際に使用される材料、即ち、セメント、砂、砂利混和剤(材)等の炭素排出量の原単位を用い、コンクリート配合から算出する。各材料の炭素排出量の原単位は、LCA(ライフサイクルアセスメント)手法によって算出され定められている。ここで、LCA手法とは、材料を製造する際に、原料調達運搬、製造、消費廃棄に至るまでのライフサイクルにおいて発生する、二酸化炭素の排出量を炭素排出量として表す手法である。土木・建設業で用いられる材料の炭素排出量の原単位は、例えば、(社)土木学会、(社)空衛建築学会、建設建築研究所、建設省土木研究所等の各学術団体や研究機関によって提案されている。具体例としては、例えば、(社)土木学会地球環境委員会LCA小委員会推奨値によると、普通セメントの炭素排出量の原単位は0.228kgC/kgであり、高炉セメントB種は0.135kgC/kgであり、砂は0.00154kgC/kg、砂利は砕石の場合は0.00189kgC/kg、採石の場合は0.00154kgC/kgと定められている。又、産業副産物をリサイクルした場合の炭素排出量は、と見なされるので、産業副産物を利用することが極めて重要である。

0007

本発明の低環境負荷型高強度コンクリートは、材齢28日の圧縮強度が60N/mm2以上であると共に、前記の(社)土木学会地球環境委員会LCA小委員会推奨値に基づいて算出した炭素排出量の原単位が55kgC/m3以下であることを特徴とする。

0008

本発明の産業副産物として発生する無水セッコウは、JIS R 9101に準じて測定したpHが4.5以下であることが好ましく、pHが4.5を超えると良好な強度発現性が得られない。セッコウ二水セッコウ半水セッコウ及び無水セッコウに大別されるが、本発明では無水セッコウが好ましく、二水セッコウや半水セッコウでは良好な強度発現性は得られない。無水セッコウには、フッ酸製造時に副生する無水セッコウや天然産出する無水セッコウ等があるが、環境負荷低減のため、産業副産物として発生する無水セッコウを使用することが好ましい。天然無水セッコウは、pHが4.5を超え、炭素排出量も産業副産物の無水セッコウより大きく、本発明の低環境負荷型高強度コンクリートは得られない。

0009

本発明の産業副産物の無水セッコウの粒度は、特に限定されるものではないが、通常、ブレーン比表面積で3000〜10000cm2/gが好ましく、4000〜9000cm2/gがより好ましい。3000cm2/g未満では強度発現性が充分でなく、10000cm2/gを超えても更なる効果の増進が期待できない。又、強度発現性の面から、無水セッコウの平均粒径は、10μm以下が好ましい。

0010

本発明の産業副産物の無水セッコウの配合割合は、特に限定されるものではないが、通常、コンクリート配合において10〜50kg/m3の範囲が好ましく、20〜40kg/m3がより好ましい。10kg/m3未満では、強度発現性が充分でなく、50kg/m3を超えて配合しても更なる強度の増進が期待できない。

0011

本発明の産業副産物の無水セッコウに、更に産業副産物として発生するシリカ質微粉末を併用することが強度発現性の面から好ましい。産業副産物として発生するシリカ質微粉末は、特に限定されるものではないが、具体例としては、シリカフューム溶融シリカを製造する際に発生するシリカダスト、或いは高炉スラグフライアッシュ等が挙げられる。

0012

本発明の産業副産物のシリカ質微粉末の配合割合については、特に限定されるものではないが、通常、コンクリート配合において無水セッコウとシリカ質微粉末を合わせ、10〜100kg/m3の範囲で配合することが好ましい。10kg/m3未満では、強度発現性が充分でなく、100kg/m3を超えて配合しても更なる強度の増進が期待できない。

0013

本発明の低環境負荷型高強度コンクリートの水/セメント比(W/C)は、40%以上が好ましい。40%未満では、フレッシュコンクリートの作業性が著しく悪くなったり、プラスチックひび割れ硬化後の自己収縮によるひび割れが発生し易くなる。

0014

本発明の低環境負荷型高強度コンクリートの単位セメント量は、350kg/m3以下が好ましい。単位セメント量が350kg/m3を超えると、コンクリートの炭素排出量の原単位が大きくなったり、水和発熱量が多くなりコンクリートに熱ひび割れが発生し易くなる。

0015

本発明の低環境負荷型高強度コンクリートの断熱温度上昇量は、45℃以下であることが好ましい。断熱温度上昇量が45℃を超えると、水和発熱によりコンクリートに熱ひび割れが発生し易くなる。

0016

本発明では、減水剤高性能減水剤AE減水剤高性能AE減水剤流動化剤消泡剤増粘剤防錆剤防凍剤収縮低減剤高分子エマルジョン及び凝結調整剤、並びにセメント急硬材、セメント膨張材ベントナイト等の粘土鉱物及びハイドロタルサイト等のアニオン交換体等のうちの一種又は二種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。

0017

本発明において、コンクリートの混練り方法については、特に限定されるものではなく、それぞれの材料を混練り時に混合しても良いし、予めその一部、或いは全部を混合しておいても差し支えない。混練り装置としては、既存の如何なる装置も使用可能であり、例えば、二軸強制ミキサーパン型強制ミキサー、遊星型ミキサー、傾胴型ミキサー、オムニミキサー等が挙げられる。

0018

以下、実施例により本発明を詳細に説明する。

0019

混和材として使用した、各種セッコウのpHを測定した。その結果を表1に示す。又、LCA手法により混和材の炭素排出量の原単位を算出した。但し、産業副産物を使用する場合には、粉砕時に消費した動力より、材料の炭素排出量の原単位を算出した。

0020

使用材料
混和材a:フッ酸製造時に副生する無水セッコウ、比重2.96。ブレーン比表面積5000cm2/gに粉砕、平均粒径10μm。粉砕時の動力0.06kwhr/kg。動力の炭素排出量の原単位0.129kgC/kwhrより算出した炭素排出量の原単位0.008kgC/kg。
混和材b:フッ酸製造時に副生する無水セッコウ、比重2.95。ブレーン比表面積5000cm2/gに粉砕、平均粒径8μm。粉砕時の動力0.07kwhr/kg。動力の炭素排出量の原単位0.129kgC/kwhrより算出した炭素排出量の原単位0.009kgC/kg。
混和材c:天然無水セッコウ、比重2.96。ブレーン比表面積5000cm2/gに粉砕、平均粒径18μm。粉砕時の動力0.17kwhr/kg。動力の炭素排出量の原単位0.129kgC/kwhrより算出した炭素排出量の原単位0.022kgC/kg。
混和材d:天然二水セッコウを約130℃で加熱し半水セッコウとしたもの。比重2.65。ブレーン比表面積5000cm2/gに粉砕、平均粒径12μm。加熱時の動力0.15kwhr/kg。粉砕時の動力0.10kwhr/kg。動力の炭素排出量の原単位0.129kgC/kwhrより算出した炭素排出量の原単位0.032kgC/kg。
混和材e:排煙脱硫二水セッコウ、比重2.32。ブレーン比表面積5000cm2/gに粉砕、平均粒径11μm。粉砕時の動力0.06kwhr/kg。動力の炭素排出量の原単位0.129kgC/kwhrより算出した炭素排出量の原単位0.008kgC/kg。
測定方法
比重、ブレーン比表面積:JIS R 5201に準じて測定
平均粒径:レーザ式粒度分布測定装置により測定
pH:JIS R 9101に準じて測定

0021

0022

本発明で使用する産業副産物の無水セッコウのpHは、4.5以下であり、天然無水セッコウ、半水セッコウ及び二水セッコウのpHは、何れも4.5を超えている。

0023

表2に示す配合のコンクリートを調製し、コンクリートのスランプが18±1.5cmとなるように高性能減水剤を添加し、空気量3.0±1.5%とした。コンクリート物性は、材齢28日における圧縮強度と断熱温度上昇量を測定した。コンクリートの炭素排出量の原単位は、LCA手法により算出した。但し、各材料の炭素排出量の原単位は、土木学会地球環境委員会LCA小委員会推奨値を用いた。又、産業副産物を使用する場合には、粉砕時に消費した動力より、材料の炭素排出量の原単位を算出した。その結果を表2に示す。

0024

<使用材料>
シリカ質微粉末A:シリカフューム、産業副産物としてのシリカ質微粉末、比重2.20。ブレーン比表面積200000cm2/g、平均粒径0.2μm。
混和材f:混和材b50重量部とシリカ質微粉末A50重量部をブレーン比表面積9000cm2/gに混合粉砕したもの、比重2.58。粉砕時の動力0.08kwhr/kg。動力の炭素排出量の原単位0.129kgC/kwhrより算出した炭素排出量の原単位0.010kgC/kg。
セメント(C):市販高炉セメントB種、比重3.06。炭素排出量の原単位0.135kgC/kg。
水(W):水道水
砂(S):新県姫川産、比重2.62。炭素排出量の原単位0.00154kgC/kg。
砂利(G):新潟県姫川産、比重2.64。炭素排出量の原単位0.00189kgC/kg。
高性能減水剤:ポリカルボン酸系市販品
<測定方法>
圧縮強度:JIS A 1108、JIS A 1132、JIS A 1138に準じて測定。
断熱温度上昇量:東京理工(株)社製の断熱温度上昇量測定装置を用いて、打設温度20℃の条件で測定。

0025

0026

本発明の低環境負荷型高強度コンクリートは、何れも炭素排出量原単位が小さく(55kgC/m3以下)、圧縮強度が高く(60N/mm2以上)、断熱温度上昇量が小さい(45℃以下)ことが示されている。一方、本発明の産業副産物の無水セッコウを配合していない比較例では、何れも本発明の低環境負荷型高強度コンクリートよりも炭素排出量原単位や断熱温度上昇量が大きいか、圧縮強度が低い。

発明の効果

0027

本発明により、炭素排出量原単位が小さく、圧縮強度が高く、水和発熱量が小さい等の効果を奏し、環境問題に大きく貢献する低環境負荷型高強度コンクリートを作製することができる。

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