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技術 免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置

出願人 大成建設株式会社不二サッシ株式会社
発明者 松村正人一志秀樹末永佑己
出願日 1999年7月16日 (20年9ヶ月経過) 出願番号 1999-202884
公開日 2001年2月6日 (19年2ヶ月経過) 公開番号 2001-032390
状態 特許登録済
技術分野 建築環境 建築物の絶縁又は他の保護 異常な外部の影響に耐えるための建築物
主要キーワード 中間連結板 覆い装置 アコーデオン式 周囲開口 覆い壁 開口部中央 横断面形 最小外接円
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

地震の際に於ける、床面11に対する上柱2、2の相対変位許容する構造を採用し、しかも空間の有効利用を図る。

解決手段

地震の際には、免震柱10、10を構成する下柱1、1及び外壁5a、5aに対して、上柱2、2が水平方向に変位する。これら各上柱2、2の側面と各外壁5a、5aの端縁との間に設ける上部パネル18、18を、ばねの弾力に抗して折り畳み自在として、上記水平方向の変位を許容自在な構造とする。

概要

背景

大地震の際にもビルディング揺れを抑えて、このビルディングの倒壊を防止するだけでなく、このビルディング内の建具転倒配線配管の損傷を防止する免震装置が、近年実用化されている。この様な免震装置は、上記ビルディングを支える総ての柱をそれぞれの中間部で分断し、分断部分に組み込む。即ち、図18に略示する様に、床面側に固定の下柱1の上端面と、この下柱1の上方に設けた上柱2の下端面との間に、免震装置3を設けている。地震の際にはこの免震装置3が、上記上柱2が上記下柱1に対し水平方向に相対変位する事を許容する。即ち、地震の際には、これら上柱2と下柱1とが水平方向に相対変位し、地面側に固定した基礎と共に揺れる下柱1の揺れが、建物側に固定した上柱2に伝わる事を防止する。

上述の様な免震装置3は、ビルディングの基礎と地盤との間に設ける(基礎免震)他、基礎から上方に伸びた柱の中間部に設ける場合(中間階免震)もある。この様な中間階免震の場合には、免震装置を特定の階の中間部に設ける。この為、この特定の階の床面からは下柱1が突出し、同じく天井からは上柱2が垂れ下がった状態となる。これら下柱1と上柱2とが上記免震装置3を介して重なり合って、上記ビルディングを支える柱を構成する。又、上記特定の階の壁は、床面から立ち上げた状態で設けて、その上端縁は天井には固定せず、地震の際にこの天井と上記壁とが水平方向に亙り相対変位する様にする。又、この壁の水平方向端縁と上記上柱の側面との間には隙間をあけて、地震の際にも、これら端縁と側面とがぶつかり合う事がない様にしている。この様な隙間の大きさは、対応可能とすべき地震の大きさやビルディングの規模によっても異なるが、20〜40cm程度確保する必要がある。

この様に大きな隙間をそのままにしておく事は、美観上も、防犯上も、室内の空気調和上もできない。この為に従来は、図19に示す様に、地震時に於ける上記上柱2の水平移動を十分に許容できるだけの内部容積を有するカバー4内に、上記下柱1(図18参照)と上柱2と免震装置3とを収納していた。図19に示した例では、上記カバー4を、屋内屋外とを仕切外壁5の中間部で上記各部材1、2、3に対向する部分から屋外側に突出した屋外側半部6と、この屋外側半部6と最中状に組み合わさった屋内側半部7とから構成している。そして、これら屋外側、屋内側両半部6、7により、中空四角筒状の上記カバー4を構成している。通常時に於ける上記上柱2の断面の最小外接円は、図19の鎖線αであるが、地震の際にこの上柱2が変位し得る範囲の最小外接円は、同じく鎖線βである。上記カバー4の内面は、この鎖線βを内部に納められるだけの大きさを有する。

概要

地震の際に於ける、床面11に対する上柱2、2の相対変位を許容する構造を採用し、しかも空間の有効利用を図る。

地震の際には、免震柱10、10を構成する下柱1、1及び外壁5a、5aに対して、上柱2、2が水平方向に変位する。これら各上柱2、2の側面と各外壁5a、5aの端縁との間に設ける上部パネル18、18を、ばねの弾力に抗して折り畳み自在として、上記水平方向の変位を許容自在な構造とする。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

床面側に固定の下柱の上端面とこの下柱の上方に設けた上柱下端面との間に、地震の際にこの上柱がこの下柱に対し水平方向に相対変位する事を許容する免震装置を組み込んで成る免震柱と、上記床面側に固定されて地震の際にこの床面と共に変位する下側構造部と、天井側に固定されて地震の際にこの天井と共に変位する上側構造部と、この上側構造部と上記下側構造部との間に水平方向に亙って存在する隙間と、これら上側構造部と下側構造部との間に設けてこの隙間を覆うパネルとを備え、このパネルは、これら上側構造部と下側構造部との相対変位を吸収自在な構造を有するものである、免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置

請求項2

上側構造部が上柱であり、下側構造部が床面側に固定した状態で設けた壁であり、パネルで覆うべき隙間は、この壁の水平方向端縁と上記上柱の側面との間に存在する、請求項1に記載した免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置。

請求項3

下側構造部が床面から立ち上がった立ち上がり壁であり、上側構造部が天井から垂れ下がった垂れ下がり壁であり、これら立ち上がり壁の一部と垂れ下がり壁の一部とが水平方向に亙って互いに重畳しており、パネルで覆うべき隙間は、これら立ち上がり壁の一部と垂れ下がり壁の一部との間に存在する、請求項1に記載した免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置。

請求項4

パネルは、水平方向に直列に配置された1対のパネル素子の一端縁同士を、ばね付で表裏両方向に亙る揺動変位を許容する自由蝶番により連結したものであり、上記1対のパネル素子のうちの一方のパネル素子の他端縁は、上柱の側面と壁の上部端縁とのうちの一方に、ばね付で表裏両方向に亙る揺動変位を許容する自由蝶番により揺動変位自在に支持しており、他方のパネル素子の他端縁は、上記上柱の側面と壁の上部端縁とのうちの他方に突き当てている、請求項1〜3の何れかに記載した免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置。

請求項5

パネルは、壁に沿う水平移動自在に設けられており、これらパネルと壁との間に、このパネルを上柱の側面に向け弾性的に押圧する押圧機構を設けている、請求項1〜3の何れかに記載した免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置。

請求項6

パネルは、アコーデオン式伸縮自在な構造を有するものであり、このパネルの一端縁は上柱の側面に、他端縁は壁の端縁に、それぞれ揺動変位自在に結合している、請求項1〜3の何れかに記載した免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置。

技術分野

0001

この発明に係る免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置は、免震構造を有するビルディングの一部で、柱の下部で免震装置を設けた部分の直上部分に設ける。そして、免震構造を構成する為に必要とする隙間を確保しつつ、上記柱の周囲の空間の有効利用を図れる様にする。

背景技術

0002

大地震の際にもビルディングの揺れを抑えて、このビルディングの倒壊を防止するだけでなく、このビルディング内の建具転倒配線配管の損傷を防止する免震装置が、近年実用化されている。この様な免震装置は、上記ビルディングを支える総ての柱をそれぞれの中間部で分断し、分断部分に組み込む。即ち、図18に略示する様に、床面側に固定の下柱1の上端面と、この下柱1の上方に設けた上柱2の下端面との間に、免震装置3を設けている。地震の際にはこの免震装置3が、上記上柱2が上記下柱1に対し水平方向に相対変位する事を許容する。即ち、地震の際には、これら上柱2と下柱1とが水平方向に相対変位し、地面側に固定した基礎と共に揺れる下柱1の揺れが、建物側に固定した上柱2に伝わる事を防止する。

0003

上述の様な免震装置3は、ビルディングの基礎と地盤との間に設ける(基礎免震)他、基礎から上方に伸びた柱の中間部に設ける場合(中間階免震)もある。この様な中間階免震の場合には、免震装置を特定の階の中間部に設ける。この為、この特定の階の床面からは下柱1が突出し、同じく天井からは上柱2が垂れ下がった状態となる。これら下柱1と上柱2とが上記免震装置3を介して重なり合って、上記ビルディングを支える柱を構成する。又、上記特定の階の壁は、床面から立ち上げた状態で設けて、その上端縁は天井には固定せず、地震の際にこの天井と上記壁とが水平方向に亙り相対変位する様にする。又、この壁の水平方向端縁と上記上柱の側面との間には隙間をあけて、地震の際にも、これら端縁と側面とがぶつかり合う事がない様にしている。この様な隙間の大きさは、対応可能とすべき地震の大きさやビルディングの規模によっても異なるが、20〜40cm程度確保する必要がある。

0004

この様に大きな隙間をそのままにしておく事は、美観上も、防犯上も、室内の空気調和上もできない。この為に従来は、図19に示す様に、地震時に於ける上記上柱2の水平移動を十分に許容できるだけの内部容積を有するカバー4内に、上記下柱1(図18参照)と上柱2と免震装置3とを収納していた。図19に示した例では、上記カバー4を、屋内屋外とを仕切外壁5の中間部で上記各部材1、2、3に対向する部分から屋外側に突出した屋外側半部6と、この屋外側半部6と最中状に組み合わさった屋内側半部7とから構成している。そして、これら屋外側、屋内側両半部6、7により、中空四角筒状の上記カバー4を構成している。通常時に於ける上記上柱2の断面の最小外接円は、図19鎖線αであるが、地震の際にこの上柱2が変位し得る範囲の最小外接円は、同じく鎖線βである。上記カバー4の内面は、この鎖線βを内部に納められるだけの大きさを有する。

発明が解決しようとする課題

0005

図19に示した様な従来構造の場合には、カバー4を構成する屋内側半部7が室内空間8側に大きく突出し、この室内空間8の有効面積を減少させてしまう。即ち、通常時に上記カバー4の内周面と上記上柱2の外周面との間には、大きな空間9が存在するが、この空間9は上記カバー4により室内空間8から仕切られたデッドスペースとなって、利用できない。本発明は、免震装置3の円滑な作動を確保し、しかも地震の際に免震装置3の周囲に存在する部材が破損するのを防止しつつ、上述の様なデッドスペースの発生を抑える事で、空間の有効利用を図れる構造を実現するものである。

課題を解決するための手段

0006

本発明の免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置は、床面側に固定の下柱の上端面とこの下柱の上方に設けた上柱の下端面との間に、地震の際にこの上柱がこの下柱に対し水平方向に相対変位する事を許容する免震装置を組み込んで成る免震柱と、上記床面側に固定されて地震の際にこの床面と共に変位する下側構造部と、天井側に固定されて地震の際にこの天井と共に変位する上側構造部と、この上側構造部と上記下側構造部との間に水平方向に亙って存在する隙間と、これら上側構造部と下側構造部との間に設けてこの隙間を覆うパネルとを備える。そして、このパネルは、これら上側構造部と下側構造部との相対変位を吸収自在な構造を有するものである。

0007

上述の様に構成する本発明の免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置によれば、少なくともパネルを設けた側の上柱或は垂れ下がり壁等の上側構造部を、この上側構造部の外寸よりも十分に大きな内寸を有するカバーにより覆う必要がなくなる。この為、上記パネルを設けた側の空間の有効利用が可能になる。

発明を実施するための最良の形態

0008

図1〜8は、請求項4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。ビルディングの重量を支える複数本の免震柱10、10は、床面11から立ち上がった下柱1、1の上端面と、天井12から垂れ下がった上柱2、2の下端面との間に、免震装置3を挟持して成る。従って、地震の際には、地盤と共に水平方向に動く上記各下柱1、1に拘らず、上記各上柱2、2の動きが抑えられて、上記ビルディングのうちでこれら各上柱2、2よりも上側部分の揺れを抑える事ができる。上記各下柱1、1の上端面と上柱2、2の下端面との間で、上記免震装置3を設置した空間の周囲開口部は、セラミック等の耐火材製耐火被覆13、13により覆って、火災発生時にも上記免震装置3を保護する様にしている。尚、図示は省略したが、これら各耐火被覆13、13は上下に2分割して水平方向にスライド自在とし、地震発生時に於ける上記各下柱1、1と各上柱2、2との相対変位に拘らず、上記各耐火被覆13、13が破損する事がない様にしている。

0009

隣り合う免震柱10、10同士の間には外壁5a、5aを設けて、図1の上側に相当する屋外と、同じく下側に相当する屋内とを仕切っている。これら各外壁5a、5aは、それぞれの基端部(下端部)を上記床面11に固定し、それぞれの先端部(上端部)は、上記天井12と分離している。又、上記各外壁5a、5aの水平方向両端縁部は、それぞれ上記各免震柱10、10の側面に対向させている。但し、これら各端縁部と側面との間には、それぞれ十分に隙間を介在させている。従って、地震の際には、上記各外壁5a、5aと、上記各免震柱10、10のうちの下柱1、1が、上記床面11と共に変位し、これら各免震柱10、10のうちの上柱2、2は、上記天井12と共に変位する。

0010

尚、図示の例では、上記外壁5aに開き戸14と引き違い窓15とを設けている。又、上記各免震柱10、10部分で不連続となっている、隣り合う外壁5a、5a同士の間には、これら各免震柱10、10の屋外側に位置する状態で、覆い壁16、16を設けている。そして、これら各覆い壁16、16により、隣り合う外壁5a、5a同士を、上記各免震柱10、10を屋外側に迂回する形で連続させている。上記各覆い壁16、16は、それぞれが前述の図19に示した従来構造に於ける、カバー4の屋外側半部5に相当するもので、コ字形横断面形状を有する。この様な各覆い壁16、16はそれぞれ、地震発生時に上記各上柱2、2がこれら各覆い壁16、16に対し水平方向に相対変位した場合でも、これら各上柱2、2の外周面と各覆い壁16、16の内周面とがぶつからない程度の内寸を有する。

0011

尚、この様な各覆い壁16、16は、上記各上柱2、2に対向する部分に設ければ足りる。言い換えれば、上記各下柱1、1に対応する部分には、上記各覆い壁16、16を設ける必要はなく、単に外壁5aを上記各下柱1、1の側面に突き当てれば良い。但し、この様な構造を採用すると、上記各覆い壁16、16が、上記外壁5aの屋外面の高さ方向中間部から屋外側に突出する状態となる。従って、この様な状態が好ましくなければ、上記各覆い壁16、16を、上記各下柱1、1の下端部まで覆う状態に、下方にまで設けても良い。これに対して、屋外側で前記床面11と同じ部分の有効利用を図るのであれば、上記各覆い壁16、16を、上記各上柱2、2に対向する部分にのみ設ける。何れにしても、これら各覆い壁16、16の屋内側開口部両端縁と上記各上柱2、2の側面との間には、地震発生時に於けるこれら各上柱2、2の水平方向に亙る相対変位を許容できるだけの隙間17、17が存在する。尚、図示の例では、上記各覆い壁16、16は、上記各下柱1、1の下端部まで、上記各免震柱10、10の全高に亙り設けている。

0012

そして、これら上記各隙間17、17部分に上部パネル18、18と下部パネル19、19とを設けて、これら各隙間17、17を覆っている。これら上部、下部両パネル18、19のうちの、請求項に記載したパネルに相当する、上部パネル18、18は、上記各上柱2、2の側面と上記外壁5a、5aの上部端縁との相対変位を吸収自在な構造を有する。この為に本例の場合には、上記各上部パネル18、18を、水平方向に亙り互いに直列に配置された1対のパネル素子20a、20bの一端縁同士を、ばね付で表裏両方向に亙る揺動変位を許容する自由蝶番21、21で連結する事により構成している。

0013

これら各自由蝶番21、21は、図7に示す様に、中間連結板22の両端部にそれぞれ取付板23a、23bを、枢軸24、24を中心とする揺動変位自在に結合し、これら各枢軸24、24の周囲に捩りコイルばね等の復位ばね25、25を組み付けて成る。これら各復位ばね25、25は上記各取付板23a、23bのうちの一方の取付板23aを上記中間連結板22の表面側に、他方の取付板23bを同じく裏面側に、それぞれ折り畳む方向の弾力を有する。この様な構成を有する上記各自由蝶番21、21は、外力が作用しない場合には、図4、6に示す様に折り畳まれた状態となるが、外力が作用すると、これら4、6に示した状態から図7に示した状態、更にはこの図7の状態を越えて変位する。

0014

上記1対のパネル素子20a、20bは、上記各自由蝶番21、21を構成する一方の取付板23aを一方のパネル素子20aの一端縁部に、同じく他方の取付板23bを他方のパネル素子20bの一端縁部に、それぞれねじ止め固定する事で、互いの揺動変位自在に連結する。尚、この状態で、上記各自由蝶番21、21を構成する1対の枢軸24、24は、それぞれ上記各パネル素子20a、20bの表裏面から突出する。この様にして上記各自由蝶番21、21により互いに連結した、上記1対のパネル素子20a、20bは、一方のパネル素子20aの表面側に他方のパネル素子20bが重なり合っている状態から、この一方のパネル素子20aの裏面側に他方のパネル素子20bが重なり合っている状態にまで、ほぼ360度に亙る相対変位自在である。但し、外力が作用していない状態では、図4、6に示す様に、上記1対のパネル素子20a、20b同士が、同一平面上に位置する。

0015

上述の様に構成する上記上部パネル18は、上記一方のパネル素子20aの他端縁部を、前記覆い壁16の屋内側開口部両端縁に、上述した様な自由蝶番21、21により、揺動変位自在に支持している。これに対して、上記他方のパネル素子20bの他端縁は、前記免震柱10の側面に対向させている。図示の例では、上記他方のパネル20bの屋外側面他端縁部に突き当て枠26の基端部を固定し、この突き当て枠26の先端縁を、上記免震柱10の側面に突き当てている。尚、図示は省略するが、上記突き当て枠26の先端縁部には、必要に応じてパッキング等の気密材を添設する。何れにしても、この突き当て枠26の先端縁部と上記免震柱10の側面との当接部は、上記上部パネル18の屋外側面よりも更に外方にずれた位置に存在する。従って、上記免震柱10が上記突き当て枠26を押圧する方向に変位すると、上記上部パネル18は、上記各自由調板21、21を中心に座屈する様に折れ曲がって、この上部パネル18自身を何ら損傷する事なく、上記免震柱10の変位を許容する。尚、図示の例では、上記上部パネル18を、前記耐火被覆13を挟み、前記上柱2の上部側面から前記下柱1の上端部側面に亙る部分に対向させている。

0016

更に、上記上部パネル18の下方には、前記下部パネル19を設けている。これら両パネル18、19は、通常状態で互いに同一平面上に位置する。そして、上記下部パネル19により、前記各覆い壁16、16の屋内側開口部両端縁と各上柱2、2の側面との間に存在する隙間17、17のうち、上記上部パネル18により覆われない部分を塞いでいる。上記下部パネル19を設ける部分では、地震時にも上記各隙間17、17の幅が変化する事はないので、上記下部パネル19は、幅寸法が変化しない単体構造で良い。更には、前記各下柱1、1の上端面よりも下側部分では、前記各外壁5a、5aをこれら各下柱1、1の側面まで、若しくはこの側面の近傍まで延長して、上記下側部分に隙間を設けない様にする事もできる。この場合には、上記各下柱1、1の側方には、隙間を覆う為のパネルを設ける必要はなくなる。尚、これら各下柱1、1の側方にも隙間17、17を介在させる場合、上記上部パネル18の構造を、上記各隙間17、17の上端から下端に至るまで設けても良い。但し、コストが嵩む為、図示の例では、変位吸収の必要がない部分は、構造が簡単な下部パネル19とした。

0017

上述の様に構成する本例の免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置によれば、上記上部パネル18と下部パネル19とが、上記各覆い壁16、16の屋内側開口部両端縁と上記各免震柱10、10の側面との間に存在する隙間17、17を覆う。これら各免震柱10、10の設置部分を室内側から見た場合の美観、並びに室内空間の空調は、上記各パネル18、19の存在に基づき問題がなくなる。又、防犯上の問題は、上記各覆い壁16、16がビルディングの内外を仕切る為、問題を生じる事はない。この様に本発明によれば、上記各免震柱10、10の屋内側を、これら各免震柱10、10の外寸よりも十分に大きな内寸を有するカバーにより覆う必要がなくなる。この為、上記各免震柱10、10の屋内側部分の空間の有効利用が可能になる。

0018

地震発生の際には、図8に示す様にして、上記覆い壁16に対する前記上柱2の相対変位を許容する。即ち、通常時には図8(A)に示す様に、この上柱2が上記覆い壁16の屋内側開口部中央に位置して、上記上部パネル18、18が上記隙間17、17を覆っている。これに対して、地震発生時には、上記上柱2が上記覆い壁16に対して変位する。この変位の方向は予測できず、例えば図8(B)〜(F)に矢印で示す様に、あらゆる方向に変位する可能性がある。これに対して、本例の場合には、上記上柱2が何れの方向に変位した場合でも、上記各免震柱10、10の両側に1対ずつ設けた上部パネル18、18のうちの何れかの上部パネル18を構成するパネル素子20a、20b同士が相対変位する事により、或は上記上柱2が両上部パネル18、18に対して摺動する事により、この上柱2の変位を許容する。この場合に、これら各上部パネル18、18が損傷を受ける事はない。

0019

次に、図9は、請求項4に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、免震柱10の屋内側に、屋内を複数の部屋に仕切る為の仕切壁27を、この免震柱10の屋内側面と直交する方向に形成している。この仕切壁27も、屋内と屋外とを仕切る外壁5b、5bと同様に、床面側に固定し、天井面に対し相対変位自在としている。従って地震発生時には、上記免震柱10と仕切壁27とが相対変位する。そこで、本例の場合には、この免震柱10の屋内側面と仕切壁27の端縁との間に、上述した第1例の場合と同様の上部パネル18を設けている。この上部パネル18は、通常時に上記仕切壁27により仕切られる部屋同士の間仕切りを行ないつつ、地震発生時には、この仕切壁27と上記免震柱10との相対変位を許容する。その他の構成及び作用は、上述した第1例の場合と同様である。

0020

次に、図10は、請求項5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、外壁5a、5aの端縁と免震柱10を構成する上柱2の側面との間の隙間17、17を覆う為のパネル28、28を、上記各外壁5a、5aに沿う水平移動自在に設けている。これら各パネル28、28と外壁5a、5aとの間には、これら各パネル28、28を上記上柱2の側面に向け弾性的に押圧する為の押圧機構を設けている。この押圧機構としては、ばねを内蔵したダンパシリンダ等、従来から各種用途に使用されている押圧装置を利用できる。

0021

この様な本例の場合、通常時には図10(A)に示す様に、上記上柱2が水平方向に隣り合う1対の外壁5a、5a同士の間に存在する不連続部の中央に位置して、上記各パネル28、28が上記各隙間17、17を覆っている。これに対して、地震発生時には、上柱2が上記各外壁5a、5aに対して変位する。この変位の方向は例えば図10(B)〜(F)に矢印で示す様に、あらゆる方向に亙るが、上記上柱2が何れの方向に変位した場合でも、上記上柱2の両側に1対ずつ設けたパネル28、28が水平移動する事により、或はこの上柱2がこれら両パネル28、28に対して摺動する事により、この上柱2の変位を許容する。この場合に、これら各パネル28、28が損傷を受ける事はない。本例の場合には、これら各パネル28、28の幅寸法及び上記押圧装置のストロークを十分に確保すれば、地震発生時にも、上記上柱2の側面と上記各外壁5a、5aの端縁との間に、見通せる様な隙間が生じる事はない。その他の構成及び作用は、前述した第1例の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。

0022

次に、図11は、請求項5に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、外壁5cを二重構造とし、この外壁5cの内部にパネル28aを、水平方向の変位自在に組み込んでいる。従って、このパネル28aの設置部分の体裁を良くできる。その他の構成及び作用は、上述した第3例の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。

0023

次に、図12は、請求項5に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合には、外壁5a、5aの端縁と免震柱10を構成する上柱2の側面との間の隙間17、17を覆う為のパネル28b、28bを、それぞれ1対のパネル素子29a、29bを組み合わせる事により構成している。この様な本例の場合には、これら各パネル素子29a、29bのうちの一方のパネル素子29a、29aを、上記各外壁5a、5aに対し水平移動自在に支持すると共に、他方のパネル素子29b、29bを、上記各一方のパネル素子29a、29aに対し水平移動自在に組み合わせている。そして、これら一方のパネル素子29a、29aと外壁5a、5aとの間に、これら各一方のパネル素子29a、29aを上記各上柱2の側面に向け弾性的に押圧する為の押圧機構を設け、これら各パネル素子29a、29aと上記各他方のパネル29b、29bとの間に、これら各他方のパネル29b、29bを上記各上柱2の側面に向け弾性的に押圧する為の押圧機構を設けている。

0024

この様な本例の構造の場合には、上記各パネル28b、28bの幅寸法を確保すると共に、上記各外壁5a、5aに対する上記各他方のパネル素子29b、29bのストロークを確保する事が容易になり、地震発生時にも、上記上柱2の側面と上記各外壁5a、5aの端縁との間に、見通せる様な隙間が生じる事をより確実に防止できる。その他の構成及び作用は、前述した第1例の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。

0025

次に、図13〜15は、請求項6に対応する、本発明の実施の形態の第6例を示している。本例の場合には、外壁5a、5aの端縁と免震柱10を構成する上柱2の側面との間の隙間17、17を覆う為のパネル28c、28cを、アコーデオン式伸縮自在な構造を有するものとしている。この様にアコーデオン式に伸縮自在な構造としては、従来から知られている各種構造のものを使用できるが、図示の例では、合成樹脂或はアルミニウム合金押し出し成形する事により造る板材30、30の端縁部を、同様にして造った結合片31a、31bに揺動変位自在に嵌合連結する事により構成している。この様なパネル28c、28cの両端縁部は、上記上柱2の側面と上記各外壁5a、5aの端縁とに、それぞれ図示しない枢軸を中心とする揺動変位自在に結合している。

0026

この様な本例の場合、通常時には図13(A)に示す様に、上記上柱2が水平方向に隣り合う1対の外壁5a、5a同士の間に存在する不連続部の中央に位置して、上記各パネル28c、28cが上記各隙間17、17を覆っている。これに対して、地震発生時には、上柱2が上記各外壁5a、5aに対して変位する。この変位の方向は例えば図13(B)〜(F)に矢印で示す様に、あらゆる方向に亙るが、上記上柱2が何れの方向に変位した場合でも、上記上柱2の両側に1対ずつ設けたパネル28c、28cが伸縮、或は伸縮しつつ揺動変位する事により、この上柱2の変位を許容する。この場合に、これら各パネル28c、28cが損傷を受ける事はない。その他の構成及び作用は、前述した第1例の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。

0027

尚、上述の説明は、免震柱を構成する上柱の側面と外壁等の壁の水平方向端縁との間部分の隙間を覆う為に、本発明を実施した場合に就いて行なった。但し、本発明は、この様な部分に限らず、図16〜17に示す様に、床面から上方に立ち上がった立ち上がり壁32、32aの一部と、天井から下方に垂れ下がった垂れ下がり壁33、33aの一部との間に、水平方向に亙って存在する隙間17aを塞ぐ為に利用する事もできる。

発明の効果

0028

本発明の免震構造を有するビルディングの隙間覆い装置は、以上に述べた通り構成され作用するので、免震柱の周囲に存在する余分なスペースを抑えて、空間の有効利用を図れる。

図面の簡単な説明

0029

図1本発明の実施の形態の第1例を示す、図2のイ−イ断面図。
図2図1の下方(屋内側)から見た正面図。
図3図2のロ部斜視図。
図4図1のハ部拡大図。
図5上部パネルの正面図。
図6図5の拡大ニ−ニ断面図。
図7自由蝶番に外力を加えて引き伸ばした状態で示しており、(A)は平面図、(B)は正面図。
図8通常状態及び地震に伴う変位状態を示す部分略横断面図。
図9本発明の実施の形態の第2例を示す、図1右部に相当する図。
図10同第3例を、通常状態及び地震に伴う変位状態で示す部分略横断面図。
図11同第4例を示す、図10(A)の左部に相当する図。
図12同第5例を、通常状態及び地震に伴う変位状態で示す部分略横断面図。
図13同第6例を、通常状態及び地震に伴う変位状態で示す部分略横断面図。
図14図13のホ部拡大図。
図15同ヘ部拡大図。
図16パネルで塞ぐべき隙間の別例を示す為の略横断平面図。
図17同じく部分縦断略側面図。
図18免震柱の部分斜視図。
図19従来構造の1例を示す、図1の右部に相当する図。

--

0030

1 下柱
2上柱
3免震装置
4カバー
5、5a、5b、5c外壁
6屋外側半部
7屋内側半部
8室内空間
9 空間
10免震柱
11 床面
12天井
13耐火被覆
14開き戸
15引き違い窓
16覆い壁
17、17a 隙間
18 上部パネル
19 下部パネル
20a、20bパネル素子
21 自由蝶番
22中間連結板
23a、23b取付板
24枢軸
25 復位ばね
26突き当て枠
27仕切壁
28、28a、28b、28c パネル
29a、29b パネル素子
30板材
31a、31b結合片
32、32a立ち上がり壁
33、33a垂れ下がり壁

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