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技術 廃棄物直接溶融炉およびその運転方法

出願人 株式会社神鋼環境ソリューション日産自動車株式会社中田屋株式会社
発明者 進藤照浩斉藤彰村越浩二青木勇浅川薫中田彪
出願日 1999年6月25日 (22年0ヶ月経過) 出願番号 1999-180657
公開日 2001年1月19日 (20年6ヶ月経過) 公開番号 2001-012711
状態 拒絶査定
技術分野 廃棄物の焼却、燃料生成物の除去 廃棄物の焼却(2) 廃棄物のガス化・溶融
主要キーワード 排出バー 空間区分 並設ピッチ 設置ピッチ 耐火物片 冷却水源 設置方式 渦巻き流
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

炉室内で未処理の廃棄物がロストル下方に落下することを確実に防止する。

解決手段

内部に炉室20を有する炉本体2の上部の溶融物排出部4から装入された廃棄物Wを、炉室20を横断するように並設された複数本水冷ロストル5上で主に自燃によって溶融し、水冷ロストル5間を通過した溶融物Mを炉室20の下方の廃棄物挿入部3を介して炉本体2外に導出するとともに、発生した熱分解ガスG1を、導出管9を介して炉本体2外に排出するように構成された、シャフト炉からなる廃棄物直接溶融炉であって、上記水冷ロストル5は、中心部に冷却水流通させる冷熱媒体流通路を有し、複数本並設された水冷ロストル5の内の少なくとも一方の最外側のものが炉本体2内に埋設されている。

概要

背景

従来、特開平7-318022号公報、特開平9−14620号公報、特開平10-141625号公報、特開平10−141629号公報等に記載されているような高炉と同様の竪型シャフト炉からなる廃棄物直接溶融炉が知られている。この廃棄物直接溶融炉は、炉頂から炉室に供給された廃棄物を、自燃および他燃によって廃棄物中の鉄などの金属の融点以上に加熱するように構成され、シャフト炉形式が採用されていることから構造的に簡単なものになっている他、可燃物不燃物とが玉石混合したあらゆる廃棄物を処理対象とすることができるため、処理前に面倒な廃棄物の分別作業を行わなくてもよく、さらに、金属をインゴットとして回収することが可能であり、建設コストおよび運転コストの軽減化に寄与することができるものとして脚光を浴びている。

かかる廃棄物直接溶融炉は、炉室内装入された廃棄物が、所定の温度以上に加熱されていない状態で炉底まで直行する、いわゆる落ち現象を防止するためや、炉底に溶融したスラグや金属を一時的に貯留したり、補助燃料燃焼させる空間を確保するために、炉本体の下部位置に炉室内を横断するように複数本ロストルが配設され、このロストルによって炉室内が上下に二分されている。

上記ロストルは、通常、鉄などの金属によって形成されているとともに、その中心位置には冷却水流通させる通水孔が設けられ、この通水孔に常時冷却水を通すことによって、ロストルが高温に曝されて溶融するのを防止するようになっている。

概要

炉室内で未処理の廃棄物がロストル下方に落下することを確実に防止する。

内部に炉室20を有する炉本体2の上部の溶融物排出部4から装入された廃棄物Wを、炉室20を横断するように並設された複数本の水冷ロストル5上で主に自燃によって溶融し、水冷ロストル5間を通過した溶融物Mを炉室20の下方の廃棄物挿入部3を介して炉本体2外に導出するとともに、発生した熱分解ガスG1を、導出管9を介して炉本体2外に排出するように構成された、シャフト炉からなる廃棄物直接溶融炉であって、上記水冷ロストル5は、中心部に冷却水を流通させる冷熱媒体流通路を有し、複数本並設された水冷ロストル5の内の少なくとも一方の最外側のものが炉本体2内に埋設されている。

目的

本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、炉室内で未処理の廃棄物がロストル下方に落下することを確実に防止し得るとともに、操業上の各種の不都合を確実に解消することができ、これによって廃棄物の安定処理を確保することができる廃棄物直接溶融炉およびその運転方法を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

内部に炉室を有する炉本体の上部の廃棄物装入口から装入された廃棄物を、炉室を横断するように並設された複数本ロストルの上方位置で溶融し、ロストル間を通過した溶融物を炉室の下方の溶融物排出部を介して炉本体外に導出するとともに、発生した排ガスを、排ガス出口を介して炉本体外に排出するように構成された、シャフト炉からなる廃棄物直接溶融炉であって、上記ロストルは、中心部に冷却用冷熱媒体流通させる冷熱媒体流通路を有し、複数本並設されたロストルの内の少なくとも一方の最外側のものが炉本体内埋設されていることを特徴とする廃棄物直接溶融炉。

請求項2

上記炉本体には、ロストルより上方位置に酸化剤を炉室内に供給する羽口が設けられていることを特徴とする請求項1記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項3

上記酸化剤は、予熱されたものであることを特徴とする請求項2記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項4

上記溶融物排出部には、炉室内のロストルより下方位置に排出バーナが設けられ、この排出バーナは、火炎流を上記溶融物排出部から排出される溶融物の排出方向に沿わせる方向に向きが設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項5

上記炉本体には、ロストルより下方位置に補助燃料が供給される助燃空間が形成され、この助燃空間に火炎流が上記溶融物排出部に向かうように方向設定された溶融バーナが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項6

上記炉本体には、ロストルより下方位置に補助燃料が供給される助燃空間が形成され、この助燃空間には、火炎流が助燃空間の内壁面に沿うように方向設定された溶融バーナが設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項7

上記炉本体には、炉室内のロストルと溶融バーナとの間に酸化剤を供給する副羽口が設けられていることを特徴とする請求項5または6記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項8

上記ロストル上に塊状耐火物および塊状炭素可燃物のいずれか一方または双方が敷設されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項9

上記装入口には、直列に配設された複数段の常閉のダンパーが設けられ、各ダンパーは、上流側のものから下流側のものに向けて順次開閉されることにより廃棄物が炉内に順次装入されるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の廃棄物直接溶融炉。

請求項10

請求項1乃至9のいずれかに記載の廃棄物直接溶融炉の運転方法であって、廃棄物を装入する前の炉室内のロストルより下方の空間を、廃棄物中の金属の溶融温度より高温温度設定することを特徴とする廃棄物直接溶融炉の運転方法。

請求項11

廃棄物の初期装入前に、ロストル上に塊状耐火物および塊状炭素系可燃物のいずれか一方または双方を装填することを特徴とする請求項10記載の廃棄物直接溶融炉の運転方法。

技術分野

0001

本発明は、廃棄物を加熱溶融することによって処理する廃棄物直接溶融炉およびその運転方法に関するものである。

背景技術

0002

従来、特開平7-318022号公報、特開平9−14620号公報、特開平10-141625号公報、特開平10−141629号公報等に記載されているような高炉と同様の竪型シャフト炉からなる廃棄物直接溶融炉が知られている。この廃棄物直接溶融炉は、炉頂から炉室に供給された廃棄物を、自燃および他燃によって廃棄物中の鉄などの金属の融点以上に加熱するように構成され、シャフト炉形式が採用されていることから構造的に簡単なものになっている他、可燃物不燃物とが玉石混合したあらゆる廃棄物を処理対象とすることができるため、処理前に面倒な廃棄物の分別作業を行わなくてもよく、さらに、金属をインゴットとして回収することが可能であり、建設コストおよび運転コストの軽減化に寄与することができるものとして脚光を浴びている。

0003

かかる廃棄物直接溶融炉は、炉室内装入された廃棄物が、所定の温度以上に加熱されていない状態で炉底まで直行する、いわゆる落ち現象を防止するためや、炉底に溶融したスラグや金属を一時的に貯留したり、補助燃料燃焼させる空間を確保するために、炉本体の下部位置に炉室内を横断するように複数本ロストルが配設され、このロストルによって炉室内が上下に二分されている。

0004

上記ロストルは、通常、鉄などの金属によって形成されているとともに、その中心位置には冷却水流通させる通水孔が設けられ、この通水孔に常時冷却水を通すことによって、ロストルが高温に曝されて溶融するのを防止するようになっている。

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、従来のロストル5の配設状態を示す断面視の平面図である図7において、ロストル5は、同図の(イ)に示すように、炉壁2b耐火物中に突き刺さった状態で炉室20内の対向した壁面間に架橋されているが、ロストル5が突き刺さっている部分の炉壁2bを形成する耐火物は、ロストル5によって冷却されることにより高温劣化が起こり難くなっており、溶融物による侵食によって削り取られるような不都合は生じ難い。しかし、並設されたロストル5の内の最も外側に位置したもの(点描で表示)は、突き刺さっている部分を除く長手方向のほとんどが壁面と離間状態になっている。従って、ロストル5と略平行になっている炉壁2bはロストル5によって直接的に冷却されることがなく、高温劣化で侵食され易くなっているため、図7の(ロ)に示すように、溶融物による侵食で削られてロストル5と炉壁2b面との間に大きな隙間20aが形成され、廃棄物がこの隙間20aから落下するという問題点が発生する。

0006

また、従来の廃棄物直接溶融炉にあっては、上記以外にも、炉底部からの溶融金属やスラグの排出にトラブルが生じたり、燃焼空気等の酸化剤の炉室20内への供給によって炉室20内の温度が低下したり、廃棄物の炉室20内への装入方法が適切でないことにより装入前の廃棄物が装入口近傍で燃焼してしまうような不都合が生じる等の問題点も存在した。

0007

本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、炉室内で未処理の廃棄物がロストル下方に落下することを確実に防止し得るとともに、操業上の各種の不都合を確実に解消することができ、これによって廃棄物の安定処理を確保することができる廃棄物直接溶融炉およびその運転方法を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0008

請求項1記載の発明は、内部に炉室を有する炉本体の上部の廃棄物装入口から装入された廃棄物を、炉室を横断するように並設された複数本のロストルの上方位置で溶融し、ロストル間を通過した溶融物を炉室の下方の溶融物排出部を介して炉本体外に導出するとともに、発生した排ガスを、排ガス出口を介して炉本体外に排出するように構成された、シャフト炉からなる廃棄物直接溶融炉であって、上記ロストルは、中心部に冷却用冷熱媒体を流通させる冷熱媒体流通路を有し、複数本並設されたロストルの内の少なくとも一方の最外側のものが炉本体内埋設されていることを特徴とするものである。

0009

この発明によれば、炉本体の炉室内に装入された廃棄物が熱分解・燃焼・溶融し、これによって炉室内が金属を溶かす程の高温環境になっていても、ロストルは、その内部に冷却用の冷熱媒体が供給されることによって冷却されているため、高温環境によっても溶融することがなく、このロストルによって溶融前の廃棄物がロストルより下方に落下するという不都合が回避される。

0010

しかも、複数本並設されたロストルの内の、最外側のものが炉本体内に埋設されているため、埋設されたロストル周りの炉壁を形成している耐火物は、このロストルによって構造的に補強された状態になっているとともに、埋設ロストルによって冷却されて高温劣化が起こり難くなる。従って、炉室の内壁面から埋設ロストルに到るまでの間に存在する耐火物が溶融物による侵食で壁面から脱落するような不都合が回避されるため、埋設ロストルの隣のロストルと炉壁との間の隙間寸法が広がることがなく、従って、ロストルと壁面との間の広がった隙間から未処理の廃棄物が下方に向けて脱落するという不都合が確実に防止される。

0011

また、仮に上記隙間が広がったとしても、埋設されたロストルが暴露されるため、この暴露したロストルと隣のロストルとの間の隙間寸法を予め炉内に設置されたロストル間の隙間寸法と同程度に設定しておくことにより、これらのロストルによって廃棄物の落下が阻止される。

0012

請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記炉本体には、ロストルより上方位置に酸化剤を炉室内に供給する羽口が設けられていることを特徴とするものである。

0013

この発明によれば、ロストルより上の部分に存在する廃棄物は、その中の可燃物がロストルより上位に設けられた羽口から供給される酸化剤の供給を受けて燃焼し、これによる高熱によって金属やスラグ等の不燃物が溶融し、ロストル間の隙間を通って炉底に落下する。

0014

このように、ロストルより上の位置に羽口を設けることにより、炉室内のロストルより上方位置を廃棄物に対する熱分解・燃焼用の空間として利用することができるとともに、ロストルより下方位置をスラグや溶融金属を一時貯留する空間として利用することが可能になり、かかる空間区分によって廃棄物の熱分解・燃焼・溶融処理がより効率的に行われる。

0015

請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、上記酸化剤は、予熱されたものであることを特徴とするものである。

0016

この発明によれば、予熱された酸化剤が炉室内に供給されることにより炉室内が冷却されることを防止することができるため、一旦溶融した不燃物のロストル近傍での再固化が防止される。

0017

請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、上記溶融物排出部には、炉室内のロストルより下方位置に排出バーナが設けられ、この排出バーナは、火炎流を上記溶融物排出部から排出される溶融物の排出方向に沿わせる方向に向きが設定されていることを特徴とするものである。

0018

この発明によれば、炉底に溜まった溶融スラグや溶融金属は、それらを排出させるに際し、溶融物排出部の方向に向かう火炎流に誘導されることにより円滑に排出される。また、溶融スラグ等は、その流れの方向に沿って常に火炎が存在するため、溶融物排出部から排出される前に炉室内で冷えて固まるような不都合が回避される。

0019

請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、上記炉本体には、ロストルより下方位置に補助燃料が供給される助燃空間が形成され、この助燃空間に火炎流が上記溶融物排出部に向かうように方向設定された溶融バーナが設けられていることを特徴とするものである。

0020

この発明によれば、助燃空間に供給された補助燃料の燃焼による熱ガス流がロストルより上部の炉室内に装填されている廃棄物に供給されるため、廃棄物は自燃の他に上記熱ガス流によっても加熱され、これによって熱分解・燃焼・溶融が促進される。

0021

また、ロストルを介して炉底に落下した溶融スラグ等は、補助燃料の燃焼による火炎流に誘導されて溶融物排出部に向かうため、円滑に炉外に排出される。

0022

請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、上記炉本体には、ロストルより下方位置に補助燃料が供給される助燃空間が形成され、この助燃空間には、火炎流が助燃空間の内壁面に沿うように方向設定された溶融バーナが設けられていることを特徴とするものである。

0023

この発明によれば、火炎流が助燃空間の内壁面に沿って流れるため、助燃空間内に火炎による旋回流が形成され、これによって火炎の偏流が防止され、廃棄物に対してより均等に熱ガス流が供給される。

0024

請求項7記載の発明は、請求項5または6記載の発明において、上記炉本体には、炉室内のロストルと溶融バーナとの間に酸化剤を供給する副羽口が設けられていることを特徴とするものである。

0025

この発明によれば、たとえ未処理の廃棄物がロストル間の隙間を潜って下方に落下しても、副羽口からの酸化剤によって燃焼されるため、燃え残りの廃棄物が炉底に溜まり、それが排出されるという不都合が回避される。

0026

請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、上記ロストル上に塊状耐火物および塊状炭素系可燃物のいずれか一方または双方が敷設されていることを特徴とするものである。

0027

この発明によれば、ロストル上に敷設された塊状耐火物や塊状炭素系可燃物(塊状物)の存在によりロストルだけではそれらの隙間を通って下方に落下する細かい廃棄物も落下が阻止されるようにした上で、塊状物間の隙間によって通気性も確保される。また、塊状物が炭素系のものである場合は、それの燃焼によっても廃棄物の処理の熱源の一部が得られる。これらの塊状物は、大量には不要であり、ロストルの全面を覆うことができる程度でよい。

0028

請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明において、上記装入口には、直列に配設された複数段の常閉のダンパーが設けられ、各ダンパーは、上流側のものから下流側のものに向けて順次開閉されることにより廃棄物が炉内に順次装入されるように構成されていることを特徴とするものである。

0029

この発明によれば、互いに連係しながら上流側のダンパーから下流側のダンパーに向けて開閉動作が順次繰返されることによって、炉室が常にいずれかのダンパーによって閉止された状態で廃棄物は炉室内に順次供給される。

0030

請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の廃棄物直接溶融炉の運転方法であって、廃棄物を装入する前の炉室内のロストルより下方の空間を、廃棄物中の金属の溶融温度より高温に温度設定することを特徴とするものである。

0031

この発明によれば、廃棄物を炉室内に装入開始した時点で炉室内はすでに金属の溶融温度以上の高温になっているため、溶融炉の操業開始直後であっても、廃棄物が熱分解・燃焼・溶融しない状態で炉底まで到達してしまったり、溶融スラグや溶融金属が再凝固するような初期トラブルが回避される。

0032

請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明において、廃棄物の初期装入前に、ロストル上に塊状耐火物および塊状炭素系可燃物のいずれか一方または双方を装填することを特徴とするものである。

0033

この発明によれば、ロストル上に装填された塊状耐火物や塊状炭素系可燃物(塊状物)の存在により通気性を確保した上で、ロストルだけではそれらの隙間を通って下方に落下する細かい廃棄物も塊状物により落下が阻止される。また、塊状物が炭素系のものである場合は、それの燃焼によっても廃棄物処理の熱源の一部が得られるとともに、溶融スラグや溶融金属が再凝固するような初期トラブルが回避される。

発明を実施するための最良の形態

0034

図1は、本発明に係る廃棄物直接溶融炉が適用された廃棄物処理システムの一実施形態を示す系統図である。この図に示すように、廃棄物処理システムは、廃棄物を熱分解・燃焼・溶融処理する直接溶融炉1と、この直接溶融炉1から導出された熱分解ガスG1を二次燃焼させる二次燃焼炉100と、この二次燃焼炉100から導出された燃焼排ガスG2を冷却するガス冷却塔200と、このガス冷却塔200から導出された冷却ガスG3から粉塵を除去するバグフィルタ300と、このバグフィルタ300から導出される清浄ガスG4を大気中に放散するスタック400と、このスタック400と上記バグフィルタ300との間に介設された誘引ファン500とからなる基本構成を有している。上記誘引ファン500は、直接溶融炉1で生成したガスをシステム全体に貫流させるものである。

0035

上記直接溶融炉1は、竪型で内部が空洞のいわゆるシャフト炉が適用されている。かかる直接溶融炉1において、廃棄物Wが炉頂から炉室内に装入され、炉室内で熱分解・燃焼・溶融されるようになっている。かかる廃棄物Wの熱分解・燃焼・溶融処理によって生成した排ガスである熱分解ガスG1(一部水分や燃焼排ガスを含む)は炉頂部の排ガス出口から二次燃焼炉100に向けて導出されるとともに、処理の結果炉室内に残留した溶融スラグおよび溶融金属は、適宜炉底から排出されるようになっている。

0036

かかる直接溶融炉1には、液化石油ガスLPG)等の燃料が貯留されている燃料タンク等の燃料源110からの燃料Fと、燃焼用ファン120からの燃焼空気Aとが供給され、燃料Fの燃焼および装入された廃棄物Wの自燃とで炉室内の水冷ロストル5上部近傍の溶融部の温度が1600℃以上に維持されている。そして、廃棄物Wは、直接溶融炉1内に順次装入されることによって上記高温環境下で順次熱分解・燃焼・溶融処理されるのである。

0037

燃焼用ファン120の上流側には、燃焼空気Aを予熱する予熱器121が設けられ、この予熱器121で所定の温度に予熱された燃焼空気Aが直接溶融炉1に供給されることにより、より高温度で燃料Fが燃焼するとともに、廃棄物Wの自燃による熱分解・燃焼・溶融処理が促進されるようになっている。燃焼空気Aの予熱温度は、廃棄物Wが自然発火で自燃し得る温度、例えば400℃〜800℃が好適であるが、この範囲内の温度に限定されるものではない。

0038

また、燃料Fには、酸素貯留タンク等の酸素源130からの酸素Oが供給され、これによって燃料Fの燃焼が効率的に行われるようにしている。

0039

上記二次燃焼炉100は、筒状の燃焼槽によって形成され、上部に熱分解ガスG1を導入するための導入口101が設けられているとともに、下部に燃焼排ガスG2を排出するための排出口102が設けられ、熱分解ガスG1に対して下降流燃焼処理が施されるようになっている。

0040

かかる二次燃焼炉100の炉頂部には昇温用バーナ103が設けられているとともに、昇温用バーナ103より若干下方位置には外周面に多数の空気噴出孔を備えた空気噴出管104が配管されている。そして、導入口101から二次燃焼炉100内に導入された熱分解ガスG1は、まず昇温用バーナ103の火炎によって昇温され、引き続き空気噴出管104から噴出される燃焼空気Aとの接触で自燃し、燃焼排ガスG2となって排出口102からガス冷却塔200に向けて排出される。

0041

因みに、昇温用バーナ103には燃料源110からの燃料Fと、燃焼用ファン120からの燃焼空気Aが供給されるとともに、空気噴出管104には燃焼用ファン120からの燃焼空気Aが供給される。

0042

上記ガス冷却塔200は、高温の燃焼排ガスG2を200℃以下にまで冷却してバグフィルタ300に送り込むためのものであり、筒状の処理槽によって形成され、下側部に燃焼排ガスG2を導入するための導入口201を有しているとともに、頂部に冷却ガスG3を排出する排出口202を有している。そして、塔底には冷却水源140からの冷却水Cを噴水状で噴出する噴射ノズル203が設けられている。そして、導入口201からガス冷却塔200内に導入された燃焼排ガスG2は、上記噴射ノズル203から噴射された冷却水Cとの並流接触による熱交換で冷却され、冷却ガスG3となってバグフィルタ300に向けて導出される。

0043

また、送出された冷却ガスG3には、配管途中助剤供給機204からの助剤が添加されるようになっている。助剤としては、消石灰および粉状活性炭が適用されている。消石灰は、冷却ガスG3中に残留している塩酸ミスト硫酸ミストのような酸性物質中和するためのものであり、活性炭は、ダイオキシン等の有害物質吸着除去するためのものである。

0044

上記バグフィルタ300は、布製のバッグによる濾過処理気体中に含まれる微細な粉塵を除去するものであり、途中で消石灰および活性炭の添加された、ガス冷却塔200からの冷却ガスG3は、このバグフィルタ300に導入されて濾過処理が施されることにより、各種の粉塵、酸性物質を中和した消石灰および有害物質を吸着した粉状活性炭が取り除かれ、清浄ガスG4となって誘引ファン500を介してスタック400から外気中に放散される。また、バグフィルタ300に溜まった微細な粉塵は適宜取り除かれる。

0045

かかる廃棄物処理システムによれば、紙類木片合成樹脂および金属等が混ざり合ったあらゆる種類の廃棄物が、特に分別されることなく直接溶融炉1の処理対象になるとともに、熱分解・燃焼・溶融処理で生成した熱分解ガスG1は、以後の二次燃焼炉100、ガス冷却塔200およびバグフィルタ300によって清浄化処理され、さらに直接溶融炉1の炉底から抜き出された金属等は、再使用が可能な再生原料として利用し得るようになる。

0046

以下、本発明に係る直接溶融炉1について図2を基にさらに詳細に説明する。図2は、直接溶融炉1の第1実施形態を示す断面図である。この図に示すように、直接溶融炉1は、竪型のシャフト炉からなる円筒状の炉本体2と、この炉本体2の頂部に設けられ、かつ、廃棄物Wを炉本体2内に導入する廃棄物挿入部3と、炉底に設けられ、かつ、溶融物を炉外に排出する溶融物排出部4と、この溶融物排出部4の若干上部に炉内を横断するように水平に配設された複数本の水冷ロストル5と、この水冷ロストル5に支持された多数の塊状物6と、上記溶融物排出部4と水冷ロストル5との間に炉内の温度維持と廃棄物Wを助燃するための火炎流を供給するとともに、溶融物排出部4における溶融物の温度低下を抑制するための火炎流を供給するバーナ7と、炉本体2内に酸化剤としての燃焼空気または酸素富化空気(以下燃焼空気および酸素富化空気の内のいずれか一方のことを燃焼空気(酸化剤)Aとのみいう)を供給する羽口管8と、炉本体2内で発生した熱分解ガスG1を導出する導出管9とから構成されている。

0047

上記廃棄物Wは、都市ごみ廃自動車・廃家庭電化製品廃プラスチック木屑紙屑汚泥廃油等が混在したものであるが、廃自動車や廃家庭電化製品、廃プラスチック、木屑等の大型でかつ重量の大きい廃棄物は、予め所定の寸法に粉砕され、いわゆるシュレッダーダストになったものが溶融炉1用として採用され、これによって廃棄物Wの処理が容易に行い得るようにしている。このような所定寸法に調製された廃棄物Wが廃棄物挿入部3に供給される。

0048

上記炉本体2は、その外観形状に形成された鉄皮2aと、この鉄皮2aに水冷ロストル5の直径より厚く寸法設定されて内張りされた耐火物からなる炉壁2bとから構成されている。かかる炉本体2は、その頂部であって導出管9が接続された炉頂部21と、この炉頂部21の下部に延設された胴長胴部22とを備えて形成されている。

0049

かかる炉本体2の胴部22の下部であって水冷ロストル5の上部位置に羽口部23が設定されているとともに、羽口部23の上部に廃棄物Wを熱分解・燃焼・溶融処理する炉室20が形成されている。また、水冷ロストル5と炉底2cとの間に燃料Fを燃焼させる燃焼室(助燃空間)24が形成されている。

0050

上記廃棄物挿入部3は、内部にプッシャー31aを有する筒状の装入シュート31と、この装入シュート31の上流側(図1の左方)上面に直立状態連設された多段ダンパシュート32と、この多段ダンパーシュート32の上端部に連設された装入ホッパー33とからなっている。

0051

上記装入シュート31は、下流端が胴部22上方の鉄皮2aおよび炉壁2bを貫通して炉室に臨み、多段ダンパーシュート32から供給された廃棄物Wは、図略の駆動機構の駆動で往復動するプッシャー31aにより装入シュート31の下流端に向かって押圧され、炉本体2内に装入されるようになっている。

0052

上記多段ダンパーシュート32は、筒状のシュート本体34と、このシュート本体34内に設けられた複数段のダンパー35とを備えている。かかるダンパー35は、最上部に設けられた上段ダンパー35aと、上下方向の中央位置に設けられた中段ダンパー35bと、最下段に設けられた下段ダンパー35cとからなっている。

0053

各ダンパー35a,35b,35cは、図略の駆動機構の駆動によって水平軸回り回動して水平姿勢水平軸から垂下した垂下姿勢との間で姿勢変更することにより開閉し得るように構成されている。そして、上段ダンパー35aが開閉動作を行った後に中段ダンパー35bが開閉動作を行い、引き続き下段ダンパー35cが開閉動作を行い、かかる開閉動作が順次繰返されることによって、上段ダンパー35aの開閉動作に同期して装入ホッパー33に1バッチ分ずつ供給される廃棄物Wが、シュート本体34内を順次下方に移動するようになっている。

0054

上記プッシャー31aは、下段ダンパー35cの開閉動作に同期して駆動するようになっており、廃棄物Wは、装入シュート31に供給される都度のプッシャー31aの駆動で炉本体2内に向けて押圧され、炉本体2に装入されるようになっている。装入された廃棄物Wは先に装入された廃棄物Wの上に順次積層され、乾燥および熱分解・燃焼・溶融されつつ胴部22を順次下降することになる。

0055

このような廃棄物挿入部3によれば、廃棄物Wの装入動作時に3段のダンパー35の内のいずれか2つを常に閉止状態にした上で廃棄物Wを炉室内に送り込むことができるため、炉本体2内からの熱分解ガスG1の廃棄物挿入部3を介した噴出を確実に防止することができる。

0056

上記羽口部23にはアルミナ製の塊状物6が所定の層厚みになるように充填され、これによって水冷ロストル5上に耐火物充填層61が形成されている。この耐火物充填層61は、図1に示す実施形態では層厚みが一定に設定されているが、この厚み寸法を炉内壁面に接した部分から炉心部分に向けて漸増するように設定して耐火物充填層61を山形に形成してもよい。

0057

本実施形態においては、塊状物6はアルミナ製の球状のものが用いられているが、本発明は塊状物6がアルミナ製の球状のものであることに限定されるものではなく、耐火物製であればアルミナ製に限らず適用可能であり、例えば廃煉瓦を砕いて得られる所定の粒度構成を備えた耐火物片を採用することも可能である。

0058

また、塊状物6として粒状の石炭コークス等の塊状炭素系可燃物を採用してもよい。かかる可燃物を採用すれば、可燃物の燃焼によっても廃棄物Wを熱分解・燃焼・溶融処理するための熱源の一部を得ることができ、廃棄物Wの熱分解・燃焼・溶融を促進する上で有利である。但し、可燃物の場合は、操業の継続によって耐火物に比べて著しく消耗するため、直接溶融炉1の操業立ち上げの都度補給する必要がある。なお、本発明においては塊状物6は必ずしも絶対的な必須要件ではなく、水冷ロストル5上に塊状物6を全く敷設しなくても直接溶融炉1を正常に操業することは可能である。

0059

上記水冷ロストル5は、金属製のパイプ等で形成され、内部に冷熱媒体としての冷却水を流通させ得るようにしてある。この水冷ロストル5に冷却水を流通させて水冷ロストル5を冷却することにより水冷ロストル5の熱溶融を防止するようにしている。冷熱媒体としては、本実施形態では工業用水が用いられているが、冷熱媒体が工業用水であることに限定されるものではなく、水道水工場内で処理されて清浄化したリサイクル用水であってもよい。

0060

そして、本発明においては、水冷ロストル5の内の両端に位置したものは、炉壁2bの中に埋設されている。以下かかる水冷ロストル5について図3および図4を基に詳細に説明する。図3は、水冷ロストル5およびその配設状態を示す一部切り欠き部分斜視図である。また、図4は、図2のX−X線断面図であり、(イ)は、最外側部の一対の水冷ロストル5が炉壁2bに埋設された状態、(ロ)は、最外側部の水冷ロストル5の内の1本のみが炉壁2bに埋設された状態をそれぞれ示している。

0061

まず、図3に示すように、水冷ロストル5は、スチール製管体よりなるロストル本体51と、このロストル本体51の外周面を被覆した耐火物からなる環状モルタル層52とからなっている。ロストル本体51には冷却水を流通させる通水孔51aが設けられ、直接溶融炉1の操業中にこの通水孔51aに冷却水を通すことによってロストル本体51が溶融するのを防止するようにしている。

0062

上記環状モルタル層52は、ロストル本体51の外周面が炉室20内の高温環境に直接曝されて酸化するのを防止するためのものであり、シャモット質、けい石質、ジルコン質あるいはマグネシア質等のモルタル材料微粉末破砕したものが採用されている。そして、本実施形態においては、上記モルタル材料を従来に比べて簡便な方法でロストル本体51の外周面に付与することにより環状モルタル層52を形成させている。これによって、ロストル本体51の外周面に環状モルタル層52が剥離し易い状態で積層されている。

0063

本実施形態においては、環状モルタル層52は、上記モルタル材料の微粉末にバインダーを加えて水練りしたものをスプレーガンによってロストル本体51の外周面に吹き付けることによって形成されているが、かかる方法に代えてモルタル材料の水練り品を刷毛でロストル本体51の外周面に塗布したり、あるいは鏝塗りを行ってもよい。

0064

このような簡便な方法で環状モルタル層52を形成させ得るのは以下の理由による。すなわち、水冷ロストル5は、炉室20内の高温環境に曝されるのであるが、その通水孔51aには溶融防止のために冷却水が流通されて常に冷却されているため、ロストル本体51の外周面は周りの高温環境に比べて相当低温になっている。

0065

従って、廃棄物Wが熱処理されることによって形成した溶融スラグや溶融金属は、この低温状態の水冷ロストル5の外周面に接触すると溶融点以下に冷却され、これによって、図3に示すように、水冷ロストル5の外周面で凝固して環状の被膜53をつくるのである。かかる被膜53が形成されると、特に当初からロストル本体51の外周面に強固に耐火物の層を形成させなくても、操業中に形成された被膜53によってロストル本体51が保護されるため、本発明においては、簡便な方法で環状モルタル層52を形成させているのである。

0066

因みに、図3では、図示の都合上被膜53が環状モルタル層52の外周面に積層された状態を示しているが、実際には、操業の初期において環状モルタル層52の外周面が溶融スラグや溶融金属の侵食によって所々が剥離し、この剥離で露出したロストル本体51の外周面が被膜53と順次置換されていくのが被膜53形成のメカニズムである。なお、図3に示すように、環状モルタル層52が剥離されずにその上に被膜53が形成される場合もある。

0067

そこで、本実施形態においては、操業の継続によってロストル本体51の外周面に順次被膜53が形成されていくように、環状モルタル層52は剥離が起こり易い簡便な方法で形成するようにしているのである。

0068

また、本実施形態においては、水冷ロストル5は、図4の(イ)に示すように、複数本が炉本体2の羽口部23を横断するように鉄皮2aおよび炉壁2bを貫通して並設され、特に最側部に位置した2本(点描で表示)は、炉壁2b内に埋設されている。並設された複数本の水冷ロストル5は、再側部のものも含めて同一の設置ピッチに設定されている。

0069

複数本並設された水冷ロストル5の最側部の2本を炉壁2bに埋設する理由は以下の通りである。すなわち、廃棄物処理の操業を長期間に亘って継続すると、炉壁2bの内周面が溶融物によって徐々に侵食されて炉本体2の内径が、図4二点鎖線で示すように大きくなっていくのであるが、こうなると、もしも点描で示す、炉壁2bに埋設された水冷ロストル5が存在しなかった場合、最側部の水冷ロストル5(点描で示す水冷ロストル5の隣の水冷ロストル5)と炉壁2bの壁面との間の隙間寸法が、水冷ロストル5の並設ピッチより大きくなってしまい、この隙間から未処理の廃棄物Wが下方に向けて落下するという不都合が生じる(図7の(ロ)参照)。

0070

そこで、図4の(イ)に示すように、最側部の水冷ロストル5(点描のもの)を他と同一ピッチで炉壁2bに埋設することによって、この水冷ロストル5周りの炉壁2bは、水冷ロストル5によって冷却され、水冷ロストル5が存在しなかった場合より低温を維持することができるため熱劣化が生じ難くなり、これによって消耗が起こり難くなって炉壁の侵食が有効に防止されるのである。

0071

そして、たとえ炉壁の侵食が進行し、炉本体2の内径寸法が図4に二点鎖線で示すように大きくなったとしても、他と同一ピッチで配設された最側部の水冷ロストル5が羽口部23内に露出された状態になるだけであるため、この最側部の水冷ロストル5によって未処理の廃棄物Wの下方への落下が確実に防止されるのである。

0072

なお、図3および図4に示す例では、端の水冷ロストル5は、その中央部分が炉壁2b内に完全に埋設されているが、本発明は、水冷ロストル5の中央分が完全に炉壁2bに埋設されてしまうことに限定されるものではなく、一部が埋設されて残部が燃焼室24に露出した状態であってもよい。また、水冷ロストル5は円形の管であることに限定されるものではなく、角管であってもよいし、多角形の管であってもよい。

0073

また、炉壁の侵食は、バーナ7の配置や溶融物排出部4の位置によって変動し、一般的に周方向で均一ではない。このためバーナ7の配置等によっては、図4の(ロ)に示すように、最外側の片側(図4の(ロ)では左側)の水冷ロストル5のみを炉壁2bに埋設してもよい。

0074

ついで、図2戻り、直接溶融炉1の他の装備について説明する。炉本体2の羽口部23の上下方向略中央位置には、羽口管8の先端部の羽口8aが鉄皮2aおよび炉壁2bを貫通して没入されている。このような羽口管8は、複数本が炉心に向けて等ピッチ放射状に設けられ、これら複数の羽口管8には胴部22を囲繞した環状管81から燃焼空気Aが供給されるようになっている。

0075

上記バーナ7としては、本実施形態においては、燃焼室24内の炉心に向かうように設けられた溶融炉バーナ71と、排出中の溶融スラグおよび溶融金属(以下溶融物Mという)の温度低下を防止するための排出バーナ72とが採用されている。溶融炉バーナ71から供給された燃料Fは、燃焼空気Aを得て燃焼室24で燃焼される。そして、燃料Fの燃焼および廃棄物Wの自燃によって燃焼室24内の温度は1600℃以上が維持されるように燃料Fおよび燃焼空気Aの供給量が制御されている。

0076

上記溶融物排出部4は、胴部22内で溶融して滴下した溶融物Mを炉外に排出するために設けられたものであり、耐火物で構築された天井部を有する筒状体からなっている。かかる溶融物排出部4には、溶融物Mの落下を誘導する上下方向に延びた排出路41を有している。この排出路41と炉本体2の燃焼室24との間には、炉底2c上に溜まった溶融物Mを導出させる溶融物導出孔42が穿設され、溶融物Mはこの溶融物導出孔42を通って排出路41に向けて導出され、排出路41を落下して炉外に排出されるようになっている。

0077

溶融物排出部4の天井部には、火炎が下方に向かうように排出バーナ72が設けられ、これによって排出路41内を流下する溶融物Mは、排出バーナ72からの火炎で加熱されて流動性が確保されるとともに、下方に向かう火炎流によってより円滑に排出路41内を流下し得るようになっている。

0078

そして、本実施形態においては、上記溶融炉バーナ71は、その火炎が溶融物導出孔42に向かうように位置設定されている。従って、炉底2cに溜まった溶融物Mは、溶融物導出孔42の火炎流に誘導されて円滑に溶融物導出孔42から排出路41に向けて流動するようになっている。

0079

図5は、上記のような溶融炉バーナ71の設置方式を説明するための燃焼室24の平面視の断面図であり、(イ)は設置方式の第1例、(ロ)は設置方式の第2例をそれぞれ示している。

0080

まず、第1例の溶融炉バーナ71の設置方式においては、図5の(イ)に示すように、溶融炉バーナ71は、溶融物導出孔42に対向した燃焼室24内の壁面に鉄皮2aおよび炉壁2bを貫通した状態で設けられている。従って、溶融炉バーナ71からの火炎流F1は、溶融物導出孔42に向かって噴射されるため、炉底2cに溜まった白抜き矢印で示す溶融物Mは、火炎流F1に誘導されて溶融物導出孔42に向かい、溶融物排出部4を通って円滑に炉外に排出される。

0081

ついで、第2例の溶融炉バーナ71の設置方式においては、図5の(ロ)に示すように、溶融炉バーナ71は、溶融物導出孔42の孔心の延びる方向と直行した、炉本体2の径方向に延びる直線上に、火炎流F1が溶融物導出孔42に向かうように鉄皮2aおよび炉壁2bを貫通して斜めに設けられている。従って、溶融炉バーナ71からの火炎流F1は、白抜き矢印で示す溶融物Mを、燃焼室24の内壁面に沿って溶融物導出孔42に誘導するとともに、火炎流F1自体は燃焼室24内で渦巻き流となって燃焼室24内を旋回しながら炉室20(図2)に向けて上昇するため、炉室20内での同一平面上における温度分布が均一になり、これによってばらつきの少ない状態で廃棄物Wの熱分解・燃焼・溶融処理が実現する。

0082

かかる構成の直接溶融炉1によれば、廃棄物Wを、廃棄物挿入部3を介して炉本体2の炉頂部21に間欠装入することにより、廃棄物Wは、装入毎の層状で胴部22内を漸次下降し、羽口管8からの燃焼空気Aの供給による自燃で加熱され、一部の可燃物は燃焼・熱分解し、これによって熱分解ガスG1が生成する。この熱分解ガスG1は、炉頂部21に接続された導出管9を通して二次燃焼炉100に向けて導出され、この熱分解ガスG1に対して先に図1に基いて説明した所定のガス処理が施される。

0083

一方、廃棄物Wが熱分解・燃焼・溶融することによって形成した、流動状の炭素化合物であるチャーは、羽口部23の耐火物充填層61あるいはその上部位置において、吹き込まれた燃焼空気Aと反応して燃焼し、その燃焼熱により廃棄物Wの金属部分が溶融して溶融金属になるとともに、灰分が溶融したスラグになり、これらの溶融物Mが炉底2c上に溜められ、適宜溶融物導出孔42を通して炉外に排出される。

0084

そして、本発明においては、直接溶融炉1の操業の立ち上げに先立って、水冷ロストル5上に塊状物6が装填され、この塊状物6が所定の温度にまで昇温されてから炉本体2内に廃棄物Wが装入されるようにしている。こうすることによって、廃棄物Wを炉室20内に装入開始した時点で炉室20内はすでに金属の溶融温度以上の高温になっているため、直接溶融炉1の操業開始直後であっても、廃棄物Wが熱分解・燃焼・溶融しない状態で炉底2cまで到達してしまったり、未だ所定の温度に到達していない水冷ロストル5との接触で溶融物Mが再凝固するような初期トラブルが回避される。

0085

また、廃棄物Wの初期装入前に水冷ロストル5上に装填された塊状物6の存在により通気性を確保した上で、水冷ロストル5だけではそれらの隙間を通って下方に落下する細かい廃棄物Wも塊状物6により落下が阻止される。また、塊状物6が塊状コークス等の炭素系のものである場合は、それの燃焼によっても廃棄物を熱分解・燃焼・溶融するための熱源の一部を得ることができる。

0086

本発明は、以上詳述したように、廃棄物Wを溶融処理する、シャフト炉からなる直接溶融炉1を前提とするものであり、炉室20内に複数本並設された水冷ロストル5の内の最外側のものを、炉壁2b内に埋設しているため、炉本体2の炉室20内に装入された廃棄物Wに熱分解・燃焼・溶融処理が施され、これによって炉室20内が金属を溶かす程の高温環境になっていても、水冷ロストル5は、その内部に冷却用の冷却水が供給されることによって冷却されているため、高温環境によっても溶融することがなく、この水冷ロストル5によって溶融前の廃棄物Wが水冷ロストル5より下方に落下するという不都合が回避される。

0087

しかも、複数本並設された水冷ロストル5の内の、少なくとも一方の最外側のものが炉本体2内に埋設されているため、埋設された水冷ロストル5周りの炉壁を形成している耐火物は、この水冷ロストル5によって構造的に補強された状態になっているとともに、埋設水冷ロストル5によって冷却されて高温劣化が起こり難くなる。従って、炉室20の内壁面から埋設水冷ロストル5に到るまでの間に存在する炉壁2bの耐火物は、高温劣化(高温軟化)によって壁面から脱落するような不都合が回避されるため、埋設水冷ロストル5の隣の水冷ロストル5と炉壁との間の隙間寸法が広がることがなく、従って、水冷ロストル5と壁面との間の広がった隙間から未処理の廃棄物Wが下方に向けて脱落するという不都合が確実に防止される。

0088

また、仮に上記隙間が広がったとしても、埋設された水冷ロストル5が暴露されるため、この暴露した水冷ロストル5と隣の水冷ロストル5との間の隙間寸法を予め炉内に設置された水冷ロストル5間の隙間寸法と同程度に設定しておくことにより、これらの水冷ロストル5によって廃棄物Wの落下が阻止される。

0089

また、炉本体2には、水冷ロストル5より上方位置の羽口部23に燃焼空気Aを炉室20内に供給する羽口管8を設けているため、水冷ロストル5より上の部分に存在する廃棄物Wは、その中の可燃物が水冷ロストル5より上位に設けられた羽口管8から供給される燃焼空気Aの供給を受けて燃焼し、これによる高熱によって金属やスラグ等の不燃物が溶融し、水冷ロストル5間の隙間を通って炉底2cに落下する。

0090

このように、水冷ロストル5より上の位置に羽口管8を設けることにより、炉室20内の水冷ロストル5より上方位置を廃棄物Wに対する熱分解・燃焼・溶融用の空間(羽口部23およびその上の炉室20)として利用することができるとともに、水冷ロストル5より下方位置を燃焼室24およびスラグや溶融金属を一時貯留する空間として利用することが可能になり、かかる空間区分によって廃棄物Wの熱分解・燃焼・溶融処理がより効率的に行われる。

0091

また、炉室20内に供給される燃焼空気Aを予熱しているため、燃焼空気Aの供給で炉室20内が冷却されることを防止することができ、一旦溶融した溶融物Mの水冷ロストル5近傍での再固化を防止することができる。

0092

また、溶融物排出部4に火炎流を溶融物Mの流下方向に沿わせる排出バーナ72を設けたため、炉底2cに溜まった溶融物Mを排出バーナ72の火炎流に誘導させて円滑に排出することができる。また、溶融物Mの流れの方向に常に火炎が存在するため、溶融物Mが排出される前に炉室20内で冷えて固まるような不都合を回避することができる。

0093

また、燃焼室24に火炎流が溶融物Mの溶融物排出部4に向かうように方向設定された溶融炉バーナ71を設けたため、燃焼室24に供給された燃料Fの燃焼による熱ガス流が水冷ロストル5より上部の炉室20内に装填されている廃棄物Wに供給され、廃棄物Wは自燃の他に上記熱ガス流によっても加熱され、これによって熱分解・燃焼・溶融処理が促進されるとともに、水冷ロストル5を介して炉底2cに落下した溶融物Mを、燃料Fの燃焼による火炎流に誘導させることによって、溶融物Mが排出する前に炉室20内で冷えて固まるような不都合を回避し、円滑に炉外に排出することができる。

0094

この場合、火炎流を燃焼室24の内壁面に沿い、かつ、溶融物導出孔42に向かうように方向設定すれば、溶融物Mの排出誘導を確保した上で、火炎流が燃焼室24の内壁面に沿って流れるため、燃焼室24内に火炎による旋回流が形成され、これによる火炎の偏流防止効果で、廃棄物Wに対してより均等に熱ガス流を供給することができる。

0095

また、水冷ロストル5上に塊状耐火物および塊状炭素系可燃物のいずれか一方または双方からなる塊状物6を敷設することにより、通気性を確保した上で、水冷ロストル5だけではそれらの隙間を通って下方に落下する細かい廃棄物Wの炉低への落下を阻止することができる。また、塊状物6が塊状コークス等の炭素系のものである場合は、それの燃焼によっても廃棄物処理の熱源の一部を得ることができる。但し、塊状物6がなくても通常の運転には差し支えない。

0096

また、廃棄物挿入部3に、直列に配設された複数段の常閉のダンパーを設け、各ダンパーを、上流側のものから下流側のものに向けて順次開閉することにより廃棄物Wが炉内に順次装入されるようにしたため、炉室20が常にいずれかのダンパーによって閉止された状態で廃棄物Wが炉室20内に順次供給され、これによって熱分解ガスG1の廃棄物挿入部3からの漏洩を防止することができる。

0097

そして、上記の実施形態においては、水冷ロストル5の内の炉室20内に位置するものは、剥離し易い状態で耐火物によって外周面が被覆されるようにしている。このようにすれば、溶融炉の操業中、水冷ロストル5を被覆している耐火物は、廃棄物Wが熱分解・燃焼・溶融処理されることによって形成した溶融スラグや溶融金属等の溶融物Mが接触してこれらによって常に侵食されるため、耐火物が容易に剥離し、金属製の水冷ロストル5の外周面は容易に露出された状態になる。

0098

そして、この露出した外周面は、水冷ロストル5が水冷されていることによって周りの雰囲気温度より低温になっているため、この露出面に接触した溶融物Mは凝固し、これによって水冷ロストル5の剥離面に溶融スラグや溶融金属が凝固して形成された、いわゆるセルフコーティング層が形成される。そして、耐火物の剥離が進行するに従って、水冷ロストル5の外周面は、耐火物の層から順次セルフコーティング層に置換されていき、最終的には水冷ロストル5の全外周面がセルフコーティング層に置き代えられることになる。

0099

因みに、剥離し易い状態で水冷ロストル5の外周面に耐火物を付与するには、例えば、ただ単に水練りの耐熱モルタルを水冷ロストル5の外周面にスプレーガンで吹き付けたり、鏝で塗布する等の簡単な方法を採用すればよい。かかる簡単な方法により水冷ロストル5等の外周面に耐火物の層を形成するだけで水冷ロストル5が確実に保護されるため、メンテナンスコストを抑えた上で直接溶融炉1の長期間に亘る連続操業が可能になる。

0100

さらに、本発明に係る直接溶融炉1において、廃棄物Wを装入する前の炉室20内の水冷ロストル5より下方の空間を、廃棄物W中の金属の溶融温度より高温に温度設定する運転方法を採用することにより、廃棄物Wを炉室20内に装入開始した時点で炉室20内はすでに金属の溶融温度以上の高温になっているため、直接溶融炉1の操業開始直後であっても、廃棄物Wが熱分解・燃焼・溶融しない状態で炉底2cまで到達してしまったり、水冷ロストル5との接触で溶融スラグや溶融金属が再凝固するような初期トラブルが回避される。

0101

そして、廃棄物Wの初期装入前に、水冷ロストル5上に塊状物6を装填することにより、水冷ロストル5上に装填された塊状耐火物や塊状炭素系可燃物(塊状物)の存在により通気性を確保した上で、水冷ロストル5だけではそれらの隙間を通って下方に落下するおそれのある細かい廃棄物Wも塊状物により落下が阻止される。また、塊状物が炭素系のものである場合は、それの燃焼によっても廃棄物熱分解・燃焼・溶融のための熱源の一部を得ることができ、より効率的な直接溶融炉1の運転が実現する。

0102

図6は、直接溶融炉1aの第2実施形態を示す断面図である。この実施形態においては、環状管81からの燃焼空気Aを炉本体2内に吹き込むものとして、羽口管8の他に副羽口間8′が設けられている。この副羽口間8′は、水冷ロストル5の下部であって、溶融炉バーナ71より上部位置に径方向に延びる状態で複数基が先端を燃焼室24に臨ませて設けられている。その他の構成は、先の第1実施形態の直接溶融炉1と同様である。

0103

かかる副羽口間8′を、燃焼室24に設けることにより、副羽口管8′から炉室20内に供給された燃焼空気Aによって、たとえ未処理の廃棄物Wが水冷ロストル5間の隙間を潜って下方に落下しても、副羽口管8からの燃焼空気Aによって燃焼されるため、燃え残りの廃棄物Wが排出されるという不都合を回避することができる。

発明の効果

0104

請求項1記載の発明によれば、炉室を横断するように複数並設されたロストルの内の、少なくとも一方の最外側のものを炉本体内に埋設したため、埋設されたロストル周りの炉壁を形成している耐火物は、このロストルによって構造的に補強された状態になっているとともに、埋設ロストルによる冷却で高温劣化を起こり難くすることができる。従って、炉室の内壁面から埋設ロストルに到るまでの間に存在する耐火物は、高温劣化やロストルとの間の熱膨張率相違で破損して壁面から脱落するような不都合を回避することができ、埋設ロストルの隣のロストルと炉壁との間の隙間寸法が広がることがなく、従って、ロストルと壁面との間の広がった隙間から未処理の廃棄物が下方に向けて脱落するという不都合を確実に防止することができる。

0105

また、仮に上記隙間が広がったとしても、埋設されたロストルが炉室内に暴露されるため、この暴露したロストルと隣のロストルとの間の隙間寸法を予め小さく設定しておくことにより、これらのロストルに受けられるで廃棄物の落下を阻止することができる。

0106

請求項2記載の発明によれば、ロストルより上方位置に酸化剤を炉室内に供給する羽口を設けたため、炉室内のロストルより上方位置を廃棄物に対する熱分解・燃焼・溶融用の空間として利用することができるとともに、ロストルより下方位置をスラグや溶融金属を一時貯留する空間として利用することが可能になり、かかる空間区分によって廃棄物の熱分解・燃焼・溶融処理をより効率的に行うことができる。

0107

請求項3記載の発明によれば、予熱された酸化剤が炉室内に供給されるため、一旦溶融した不燃物が予熱されていない酸化剤の供給によりロストル近傍で再固化するような不都合を確実に防止することができる。

0108

請求項4記載の発明によれば、炉室内のロストルより下方位置に火炎流を溶融物排出部から排出される溶融物の排出方向に沿わせるように向きが設定された排出バーナを設けたため、炉底に溜まった溶融スラグや溶融金属を排出させるに際し、排出バーナの火炎流に誘導させることができる。また、溶融スラグ等は、その流れの方向に常に火炎が存在するため、溶融物排出部から排出される前に炉室内で冷えて固まるような不都合を回避することができる。

0109

請求項5記載の発明によれば、ロストルより下方位置に補助燃料が供給される助燃空間を形成し、この助燃空間に火炎流が溶融物排出部に向かうように方向設定された溶融バーナを設けたため、助燃空間に供給された補助燃料の燃焼による熱流がロストルより上部の炉室内に装填されている廃棄物に供給され、廃棄物は自燃の他に上記熱流によっても加熱され、これによって廃棄物の熱分解・燃焼・溶融処理を促進させることができる。

0110

また、ロストルを介して炉底に落下した溶融スラグ等は、補助燃料の燃焼による火炎流に誘導されて溶融物排出部に向かうため、溶融スラグ等を円滑に炉外に排出することができる。

0111

請求項6記載の発明によれば、ロストルより下方位置に補助燃料が供給される助燃空間を形成し、この助燃空間には、火炎流が助燃空間の内壁面に沿うように方向設定された溶融バーナを設けたため、火炎流が助燃空間の内壁面に沿って流れて助燃空間内に火炎による旋回流が形成され、これによって火炎の偏流が防止され、廃棄物に対してより均等に熱流を供給することができる。

0112

請求項7記載の発明によれば、炉室内のロストルと溶融バーナとの間に酸化剤を供給する副羽口を設けたため、たとえ未処理の廃棄物がロストル間の隙間を潜って下方に落下しても、副羽口からの酸化剤によって燃焼されるため、燃え残りの廃棄物が炉底に溜まり、それが排出されるという不都合を回避することができる。

0113

請求項8記載の発明によれば、ロストル上に塊状耐火物および塊状炭素系可燃物のいずれか一方または双方を敷設したため、ロストル上に敷設された塊状耐火物や塊状炭素系可燃物(塊状物)の存在により通気性を確保した上で、ロストルだけではそれらの隙間を通って下方に落下するおそれのある細かい廃棄物の落下を阻止することができる。また、塊状物が炭素系のものである場合は、それの燃焼によっても廃棄物処理の熱源の一部を得ることができる。

0114

請求項9記載の発明によれば、廃棄物の装入口に、直列に配設された複数段の常閉のダンパーを設けたため、互いに連係しながら上流側のダンパーから下流側のダンパーに向けて開閉動作を順次繰返させて炉室が常にいずれかのダンパーによって閉止された状態にし、炉室内から排ガスが逆流するような不都合を回避した上で、廃棄物を炉室内に順次装入することができる。

0115

請求項10記載の発明によれば、廃棄物を装入する前の炉室内のロストルより下方の空間を、廃棄物中の金属の溶融温度より高温に温度設定しているため、廃棄物を炉室内に装入開始した時点で炉室内はすでに金属の溶融温度以上の高温になっており、溶融炉の操業開始直後であっても、廃棄物が熱分解・燃焼・溶融しない状態で炉底まで到達してしまったり、ロストルとの接触で溶融スラグや溶融金属が再凝固するような初期トラブルを回避することができる。

0116

請求項11記載の発明によれば、ロストル上に装填された塊状耐火物や塊状炭素系可燃物の存在により、炉室内の通気性を確保した上で、ロストルだけではそれらの隙間を通って下方に落下するおそれのある細かい廃棄物の落下をも阻止することができる。また、塊状物が炭素系のものである場合は、それの燃焼によっても廃棄物を熱分解・燃焼・溶融処理するための熱源を得ることができる。

図面の簡単な説明

0117

図1本発明に係る廃棄物直接溶融炉が適用された廃棄物処理システムの一実施形態を示す系統図である。
図2直接溶融炉1の第1実施形態を示す断面図である。
図3水冷ロストルおよびその配設状態を示す一部切り欠き部分斜視図である。
図4図2のX−X線断面図であり、(イ)は、最外側部の一対の水冷ロストルが炉壁に埋設された状態、(ロ)は、最外側部の水冷ロストルの内の1本のみが炉壁に埋設された状態をそれぞれ示している。
図5溶融炉バーナの設置方式を説明するための燃焼室の平面視の断面図であり、(イ)は設置方式の第1例、(ロ)は設置方式の第2例をそれぞれ示している。
図6直接溶融炉の第2実施形態を示す断面図である。
図7(イ)および(ロ)は、従来の水冷ロストルの配設状態を示す平面視の断面図である。

--

0118

1,1a 直接溶融炉2 炉本体
2a鉄皮2b炉壁
2c炉底20炉室
21炉頂部 22胴部
23羽口部 24燃焼室
3廃棄物挿入部 31装入シュート
32多段ダンパーシュート
33装入ホッパー34 シュート本体
35ダンパー35a上段ダンパー
35b中段ダンパー 4溶融物排出部
41排出路42 溶融物導出孔
5水冷ロストル51ロストル本体
51a通水孔52 環状モルタル層
53被膜6塊状物
61耐火物充填層7バーナ
71溶融炉バーナ72排出バーナ
8羽口管8′ 副羽口管
8a 羽口 81環状管
9導出管A燃焼空気
C冷却水F燃料
F1火炎流M 溶融物
O酸素G1熱分解ガス
G2燃焼排ガスG3冷却ガス
G4清浄ガスW 廃棄物

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