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技術 タンディッシュのライニング構造

出願人 株式会社神戸製鋼所品川リフラクトリーズ株式会社
発明者 谷川完士藤田貴森英一郎住吉義博松村浩二金重利彦
出願日 1999年6月29日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 1999-183677
公開日 2001年1月16日 (18年9ヶ月経過) 公開番号 2001-009566
状態 特許登録済
技術分野 鋳造用とりべ
主要キーワード 不定形材料 部分補修 稼働後 重筋作業 断熱れんが 内張りライニング れんが積み 熱間状態
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

本発明の目的は、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュにおいて、れんがと同等以上の安定耐用を有するタンディッシュのライニング構造を提供することにある。

解決手段

本発明は、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュのフリーボード部、スラグライン部、一般壁部及び敷部から構成されるライニング構造において、少なくとも一般壁部及び敷部がアルミナマグネシア質不定形耐火物から構成されることを特徴とするタンディッシュのライニング構造を提供することにある。

概要

背景

従来からの製鋼用タンディッシュは、焼成や不焼成のハイアルミナ質れんがあるいはハイアルミナ質流し込み材を使用し、連続鋳造毎にオフライン整備を行っている。本発明の対象となるタンディッシュは、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュであり、熱間状態スラグを排出し、付着物フラックスにより洗い流すことにより熱間で整備を実施する新規なタイプのタンディッシュである。

この新規なタイプのタンディッシュの内張りライニングは、熱間で長期間使用されるため、フラックスに対し高耐食性を有すると同時に、組織的に安定な耐火物が使用されている。即ち、加熱による鉱物相の変化がない材質系が選定されており、スラグライン部にはマグネシアカーボン質れんがあるいはアルミナ・カーボン質れんがを適用し、その他の部位には焼成したハイアルミナ質れんがを適用している。

上述した運用形態の異なる新規なタイプのタンディッシュの開発経緯や内張り適用材質の改善の経緯については、日本鉄鋼協会発行の日本鉄鋼協会講演文集「材料とプロセス」の1990年発行、No.1、Vol.3の198〜201頁や、同誌の1991年発行、No.4、Vol.4の1222頁に記載されている。

概要

本発明の目的は、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュにおいて、れんがと同等以上の安定耐用を有するタンディッシュのライニング構造を提供することにある。

本発明は、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュのフリーボード部、スラグライン部、一般壁部及び敷部から構成されるライニング構造において、少なくとも一般壁部及び敷部がアルミナ・マグネシア質不定形耐火物から構成されることを特徴とするタンディッシュのライニング構造を提供することにある。

目的

従って、本発明の目的は、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュにおいて、れんがと同等以上の安定耐用を有するタンディッシュのライニング構造を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュフリーボード部、スラグライン部、一般壁部及び敷部から構成されるライニング構造において、少なくとも一般壁部及び敷部がアルミナマグネシア質不定形耐火物から構成されることを特徴とするタンディッシュのライニング構造。

請求項2

表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュのフリーボード部、スラグライン部、一般壁部及び敷部から構成されるライニング構造において、スラグライン部、一般壁部及び敷部がアルミナ・マグネシア質不定形耐火物から構成されることを特徴とするタンディッシュのライニング構造。

請求項3

表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュのフリーボード部、スラグライン部、一般壁部及び敷部から構成されるライニング構造において、スラグライン部がカーボン含有耐火物より構成され、且つ一般壁部及び敷部がアルミナ・マグネシア質不定形耐火物から構成されることを特徴とするタンディッシュのライニング構造。

請求項4

アルミナ・マグネシア質不定形耐火物は、必須の構成成分としてアルミナ78〜92重量%、マグネシア5〜12重量%、シリカ超微粉0.5〜1重量%及びアルミナセメント3〜9重量%を含有してなる、請求項1ないし3のいずれか1項記載のタンディッシュのライニング構造。

請求項5

カーボン含有耐火物は、必須の構成成分としてマグネシア60〜99重量%及びカーボン1〜40重量%を含有してなるマグネシア・カーボン質れんがである、請求項3記載のタンディッシュのライニング構造。

請求項6

カーボン含有耐火物は、必須の構成成分としてアルミナ50〜99重量%及びカーボン1〜40重量%を含有してなるアルミナ・カーボン質れんがである、請求項3記載のタンディッシュのライニング構造。

技術分野

0001

本発明は、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュライニング構造に関する。

背景技術

0002

従来からの製鋼用タンディッシュは、焼成や不焼成のハイアルミナ質れんがあるいはハイアルミナ質流し込み材を使用し、連続鋳造毎にオフライン整備を行っている。本発明の対象となるタンディッシュは、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュであり、熱間状態スラグを排出し、付着物フラックスにより洗い流すことにより熱間で整備を実施する新規なタイプのタンディッシュである。

0003

この新規なタイプのタンディッシュの内張りライニングは、熱間で長期間使用されるため、フラックスに対し高耐食性を有すると同時に、組織的に安定な耐火物が使用されている。即ち、加熱による鉱物相の変化がない材質系が選定されており、スラグライン部にはマグネシアカーボン質れんがあるいはアルミナ・カーボン質れんがを適用し、その他の部位には焼成したハイアルミナ質れんがを適用している。

0004

上述した運用形態の異なる新規なタイプのタンディッシュの開発経緯や内張り適用材質の改善の経緯については、日本鉄鋼協会発行の日本鉄鋼協会講演文集「材料とプロセス」の1990年発行、No.1、Vol.3の198〜201頁や、同誌の1991年発行、No.4、Vol.4の1222頁に記載されている。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、重筋作業の軽減や、築炉コストの低減などの合理化要求や、高耐用化によるコスト低減要求により、従来のれんが積み施工やれんが材質の改善での対応では十分とは言い難いのが現状である。

0006

れんが積み代わる合理化が図れる築炉方法として、不定形材料を使用した流し込み施工がある。しかし、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュは、敷部が傾斜部と水平部とを繰り返すのと同時に側壁部の鉄皮曲率が部位によって異なる複雑な構造のタンディッシュであり、一般的なハイアルミナ質不定形耐火物や合成スピネル原料活用したアルミナ・スピネル質不定形耐火物のような、不定形耐火物としては鉱物相の熱変化が少なく、且つ容積定性に優れる材質を適用した場合、亀裂の発生や剥離が発生し、更に、ハイアルミナ質の場合には、耐食性も低いため耐用的には全く不充分である。

0007

従って、本発明の目的は、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュにおいて、れんがと同等以上の安定耐用を有するタンディッシュのライニング構造を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュに適用でき、れんがと同等以上の安定耐用が図れるライニング構造について鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。

0009

即ち、本発明は、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュのフリーボード部、スラグライン部、一般壁部及び敷部から構成されるライニング構造において、少なくとも一般壁部及び敷部がアルミナ・マグネシア質不定形耐火物から構成されることを特徴とするタンディッシュのライニング構造を提供することにある。

0010

また、本発明は、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュのフリーボード部、スラグライン部、一般壁部及び敷部から構成されるライニング構造において、スラグライン部、一般壁部及び敷部がアルミナ・マグネシア質不定形耐火物から構成されることを特徴とするタンディッシュのライニング構造を提供することにある。

0011

更に、本発明は、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュのフリーボード部、スラグライン部、一般壁部及び敷部から構成されるライニング構造において、スラグライン部がカーボン含有耐火物より構成され、且つ一般壁部及び敷部がアルミナ・マグネシア質不定形耐火物から構成されることを特徴とするタンディッシュのライニング構造を提供することにある。

発明を実施するための最良の形態

0012

本発明のタンディッシュのライニング構造の対象となるタンディッシュは、表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタイプのものである。ここで、タンディッシュは、通常鉄皮、永久張り、並びに内張りであるライニングから構成されており、鉄皮と永久張りの間に断熱材(断熱れんが断熱シート)などを施工した形態のものであってもよい。また、永久張りは1層または2層以上から構成され、れんがまたは不定形耐火物(流し込み施工、吹付施工等)により形成することができる。次に、ライニング構造は、通常フリーボード部、スラグライン部、一般壁部及び敷部から構成される。

0013

本発明のタンディッシュのライニング構造においては、少なくとも一般壁部と敷部をアルミナ・マグネシア質不定形耐火物で構成する。また、本発明のタンディッシュのライニング構造の他の態様によれば、スラグライン部、一般壁部及び敷部をアルミナ・マグネシア質不定形耐火物で構成することもできる。また、本発明のタンディッシュのライニング構造の更に他の態様によれば、一般壁部及び敷部をアルミナ・マグネシア質不定形耐火物で構成し、スラグライン部をスラグに対してより耐食性のあるマグネシア・カーボン質れんまたはアルミナ・カーボン質れんがのようなカーボン含有れんがとすることもできる。

0014

なお、本発明のタンディッシュのライニング構造おいて、フリーボード部は、直接溶鋼やスラグと接触するものではないために、タンディッシュ内高温雰囲気に耐えられる材質であれば特に限定されるものではない。従って、スラグライン部をアルミナ・マグネシア質不定形耐火物で構成する場合には、フリーボード部とスラグライン部とを区別せずに施工することが工程上好ましく、従って、フリーボード部をアルミナ・マグネシア質不定形耐火物で構成することができる。また、コスト的に安価なハイアルミナ質不定形耐火物のような不定形耐火物を用いて構成することもできる。一方、スラグライン部をマグネシア・カーボン質れんがまたはアルミナ・カーボン質れんがで構成する場合には、フリーボード部はコスト的に安価なハイアルミナ質不定形耐火物のような不定形耐火物を用いて構成することが好ましい。

0015

タンディッシュのライニング構造の少なくとも一般壁部及び敷部をアルミナ・マグネシア質不定形耐火物より構成することにより、複雑な形状を有するタンディッシュのライニング構造を容易に構築することができ、且つ従来のれんがより構成されたライニング構造と同等またはそれ以上の耐用性を提供することができる。

0016

次に、本発明のタンディッシュのライニング構造に適用するアルミナ・マグネシア質不定形耐火物について説明する。アルミナ・マグネシア質不定形耐火物に使用可能なアルミナ原料は、アルミナ含有量が90重量%以上の高純度原料である焼結アルミナ電融アルミナボーキサイトバン頁岩などやそれらを原料として使用したれんが(使用後品も含む)などが例示でき、粗粒超微粉粒度調整された1種または2種以上を併用することができる。また、仮焼アルミナを併用することもできる。また、アルミナ原料の10mm以上の粗大粒を活用することもできる。更に、1mm以上の粒度のアルミナ原料には、アルミナ含有量が65重量%以上のアルミナ・マグネシアスピネル組成焼結スピネル電融スピネルあるいは合金精錬時に副産物として発生するスピネル鉱物主体とした合金滓の粉砕物を使用することも可能である。

0017

また、マグネシア原料としては、マグネシア含有量が95重量%以上の高純度原料である、海水より得られる海水マグネシア電融マグネシアあるいは天然に産するマグネサイトやその焼成物などを例示でき、0.3mm以下の粉砕物を使用することが好ましい。マグネシア原料の添加量は5〜12重量%であり、5重量%未満の場合には、耐食性が不充分となるために望ましくない。また、12重量%を超えると、耐火物組織脆弱化し、剥離の要因となり易いために望ましくない。

0018

更に、本発明のライニング構造に使用するアルミナ・マグネシア質不定形耐火物には、シリカ含有量が90重量%以上のシリカフラワーシリカヒュームと一般的に呼ばれているシリカ超微粉を0.5〜1重量%使用する。このシリカ超微粉の添加量は、前述したマグネシアの添加量と後述するアルミナセメントの添加量により調整される。マグネシアの添加量が比較的多い場合や、アルミナセメントの添加量が比較的少ない場合には、シリカ超微粉の添加量は上限に近い方が好ましく、マグネシアの添加量が比較的少ない場合や、アルミナセメントの添加量が比較的多い場合には、シリカ超微粉の添加量は下限に近い方が好ましい。

0019

本発明のライニング構造に使用するアルミナ・マグネシア質不定形耐火物には、アルミナ含有量が80重量%以上のアルミナセメントを3〜9重量%使用する。

0020

また、アクリル酸塩カルボン酸塩リン酸塩炭酸ソーダ硼酸硼砂クエン酸等を分散剤硬化調整剤として添加することも可能である。

0021

本発明のライニング構造に使用するアルミナ・マグネシア質不定形耐火物は、水を流動性が現れる程度に適量添加し、ミキサーにて混練後、タンディッシュ缶体に設置した施工枠内に流し込み施工により振動成形するか、無振動充填可能なセルフフロー材(フリーフロー材)を使用する場合には無振動施工する。また、枠を設置しないでポンプ圧送機を使用して圧送後にノズル内で例えば珪酸ソーダ溶液のような凝集剤圧搾空気を混合することにより吹付施工することができる。

0022

また、本発明のライニング構造において、スラグライン部に使用するカーボン含有耐火物は、例えばマグネシア・カーボン質れんがまたはアルミナ・カーボン質れんが等である。マグネシア・カーボン質れんがの組成は特に限定されるものではないが、例えば必須の構成成分としてマグネシア60〜99重量%及びカーボン1〜40重量%を含有してなるマグネシア・カーボン質れんがを使用することが好ましい。また、アルミナ・カーボン質れんがの組成もまた特に限定されるものではないが、例えば必須の構成成分としてアルミナ50〜99重量%及びカーボン1〜40重量%を含有してなるアルミナ・カーボン質れんがを使用することが好ましい。なお、アルミナ・カーボン質れんがは、40重量%までマグネシアを含有するものであってもよい。また、上記カーボン含有れんがは必要に応じてSiC、金属などの各種添加物を適量含有するものであってもよい。なお、スラグライン部に使用するカーボン含有耐火物として、前記れんがと同種またはそれ以外の不定形耐火物を使用することもできる。

0023

なお、スラグライン部にカーボン含有耐火物を使用する場合に、その施工方法は特に限定されるものではなく、例えばれんが積み、流し込み、ポンプ吹付等、状況に応じた施工により、スラグライン部を張り分け施工することができる。

0024

以下に実施例を挙げて本発明を更に説明する。まず、タンディッシュに使用するフラックス(CaO:53重量%、MgO:15重量%、CaF2:17重量%、SiO2:0.7重量%、Al2O3:0.1重量%)に対するアルミナ・マグネシア質不定形耐火物、アルミナ質れんが、マグネシア・カーボン質れんが及びアルミナ・カーボン質れんがの耐食性を調べた。
試験体
アルミナ・マグネシア質不定形耐火物:アルミナ83.3重量%、マグネシア9重量%、シリカ超微粉0.7重量%及びアルミナセメント7重量%の配合を有するアルミナ・マグネシア質不定形耐火物を適量の水で混練し、型枠に流し込み、105℃で24時間乾燥後、型枠から取り出したものを試験体(200×80×65mm)とした。
アルミナ質れんが:アルミナ83重量%、シリカ13重量%の組成を有する焼成品(200×80×65mm)。
マグネシア・カーボン質れんが:マグネシア78重量%、カーボン15重量%の組成を有する不焼成品(200×80×65mm)。
アルミナ・カーボン質れんが:アルミナ77重量%、シリカ4重量%、炭化珪素5重量%、カーボン11重量%の組成を有する不焼成品(200×80×65mm)。
試験方法:缶体の内側に試験体を施工した回転ドラムを、4rpmの回転を加えながらプロパン酸素バーナーを使用して1650℃まで昇温した後、ドラム内にフラックス1.2kgを投入し、1650℃に保持したまま1時間回転を続け、その後フラックスを排出し、新しいフラックスを1.2kg投入して更に1650℃に保持したまま1時間回転を続け、このフラックス投入−1時間回転の操作を4回反復して計4時間試験を行った後、試験体を回収し、試験後の各試験体の断面から侵食量を測定して指数化したものである。得られた結果を図1に示す。図1の結果から、アルミナ・マグネシア質不定形耐火物は、アルミナ質れんがよりも耐食性が3倍優れていると同時に、アルミナ・カーボン質れんがに匹敵する耐食性を有するものであることが判る。

0025

次に、アルミナ・マグネシア質不定形耐火物におけるマグネシア含有量とタンディッシュフラックスに対する耐食性及び耐浸潤性とを下記の試験にて調査した。
耐食性及び耐浸潤性試験:マグネシア12重量%、アルミナ80重量%、シリカ超微粉1重量%及びアルミナセメント7重量%の配合を有するアルミナ・マグネシア質不定形耐火物、マグネシア9重量%、アルミナ83.3重量%、シリカ超微粉0.7重量%及びアルミナセメント7重量%の配合を有するアルミナ・マグネシア質不定形耐火物、及びマグネシア5重量%、アルミナ87.5重量%、シリカ超微粉0.5重量%及びアルミナセメント7重量%の配合を有するアルミナ・マグネシア質不定形耐火物に適量の水を混練して型枠に流し込み、105℃で24時間乾燥後、型枠より取り出したものを試験体(200×80×65mm)とし、上記耐食性試験と同様の条件下で試験を行い、試験終了後、各試験体の断面から侵食量、浸潤量を測定して指数化した。得られた結果を図2に記載する。なお、図2中、耐食性及び耐浸潤性は、指数の小さい方が耐食性に優れ、または浸潤が少ないことを示す。

0026

次に、以下の実施例及び比較例に使用するアルミナ・マグネシア質不定形耐火物の配合割合並びに化学成分を以下の表1に記載する。

0027

0028

また、以下の実施例及び比較例に使用するれんが並びに不定形耐火物の材質を以下に記載する:
アルミナ・カーボン質れんが:Al2O377重量%、SiO24重量%、SiC5重量%、C11重量%の不焼成品。
マグネシア・カーボン質れんが:MgO78重量%、C15重量%の不焼成品。
ハイアルミナ質焼成れんが:Al2O383重量%、SiO213重量%の焼成品。
ハイアルミナ質不定形耐火物:Al2O385重量%、SiO212重量%の不定形耐火物。
アルミナ・スピネル質不定形耐火物:Al2O392重量%、MgO6重量%の不定形耐火物。
アルミナ質不定形耐火物:Al2O380重量%、SiO215重量%の不定形耐火物。

0029

実施例1
表面被覆材を使用せず、熱間繰り返し連続操業可能なタンディッシュであるA製鋼所のスラブ連鋳機タンディッシュ(以下、単に「タンディッシュ」という)の一般壁部及び敷部にアルミナ・マグネシア質不定形耐火物6を、フリーボード部及びスラグライン部にアルミナ・マグネシア質不定形耐火物1を流し込み施工することにより一体施工(ゾーンドライニング)した。稼働後650チャージで、損傷の大きい部位を部分的に解体し、施工時と同じ材質にて流し込み補修した。その後、1300チャージまで稼働させることができた。

0030

実施例2
タンディッシュの一般壁及び敷部にはセルフフローのアルミナ・マグネシア質不定形耐火物5を流し込み施工し、スラグライン部に上述のアルミナ・カーボン質れんがを積み施工により施工した。また、フリーボード部には上述のハイアルミナ質不定形耐火物を流し込み施工した。稼働後600チャージで、損傷の大きい部位を部分的に解体し、一般壁部と敷部は施工時と同様の材質で流し込み補修した。また、フリーボード部並びにスラグライン部は施工時と同じ材質にて全面的に再施工した。その後、1200チャージまで稼働することができた。

0031

実施例3
タンディッシュの一般壁及び敷部にはアルミナ・マグネシア質不定形耐火物3を流し込み施工し、スラグライン部に上述のマグネシア・カーボン質れんがを積み施工により施工した。また、フリーボード部には上述のアルミナ質不定形耐火物を流し込み施工した。稼働後800チャージで、損傷の大きい部位を部分的に解体し、一般壁部と敷部は施工時と同様の材質で流し込み補修した。また、フリーボード部並びにスラグライン部は施工時と同じ材質にて全面的に再施工した。その後、1600チャージまで稼働することができた。

0032

実施例4
タンディッシュの一般壁部及び敷部にアルミナ・マグネシア質不定形耐火物3を、フリーボード部及びスラグライン部にアルミナ・マグネシア質不定形耐火物1を流し込み施工することにより一体施工(ゾーンドライニング)した。稼働後650チャージで、損傷の大きい部位を部分的に解体し、フリーボード部及びスラグライン部をアルミナ・マグネシア質不定形耐火物2で、一般壁部及び敷部をアルミナ・マグネシア質不定形耐火物4にてポンプ吹付補修し、ライニング厚さを施工時の状態まで戻した。その後、1300チャージまで稼働させることができた。

0033

比較例1
タンディッシュの一般壁部及び敷部に上述のハイアルミナ質焼成れんがを、スラグライン部に上述のアルミナ・カーボン質れんがを積んだ。また、フリーボード部には上述のアルミナ質不定形耐火物を流し込み施工した。稼働後500チャージで、損傷の大きいスラグライン部及び敷部を解体し、施工時と同じ材質にてれんが積みした。その後、1000チャージまで稼働することができた。

0034

比較例2
タンディッシュの一般壁部及び敷部には上述のハイアルミナ質不定形耐火物を流し込み施工し、スラグライン部に上述のアルミナ・カーボン質れんがを積み施工した。また、フリーボード部には上述のアルミナ質不定形耐火物を流し込み施工した。稼働後300チャージで、損傷の大きいスラグライン部及び敷部を解体し、施工時と同じ材質にてれんが積み並びに流し込み補修した。その後、550チャージまで稼働することができた。

0035

比較例3
タンディッシュの一般壁部及び敷部には上述のアルミナ・スピネル質不定形耐火物を流し込み施工し、スラグライン部に上述のアルミナ・カーボン質れんがを積み施工した。また、フリーボード部には上述のアルミナ質不定形耐火物を流し込み施工した。稼働後400チャージで、損傷の大きいスラグライン部及び敷部を部分的に解体し、施工時と同じ材質にてれんが積み並びに流し込み補修した。その後、700チャージまで稼働することができた。

0036

上述の実施例1〜4においては、施工方法に拘わらず何れも1000チャージを大きく超るライフが得られ、使用後の一般壁部に亀裂は見られず、良好な状態であった。また、敷部においても、全体的に損傷は軽微であった。これに対して、比較例1では、部分補修時に敷部を全面的に張り替えており、また、使用後の一般壁部及び敷部の損傷も大きく、1000チャージを超る使用は望めない状況であった。また、比較例2においても、部分補修時に敷部を全面的に張り替えており、更に、ライフは本発明のライニング構造の半分にも満たなかったのにも拘わらず、使用後の一般壁部には亀裂、剥離損傷が見られ、また、使用後の敷部の損傷も大きかった。次に、一般壁部及び敷部にアルミナ・スピネル質不定形耐火物を流し込み施工した比較例3では、部分補修時に敷部の全面張り替えは行わなかったものの、ライフは本発明のライニング構造の半分程度であり、使用後の一般壁部及び敷部の状況も比較例2と同様であった。

発明の効果

0037

以上のように、本発明のタンディッシュのライニング構造によれば、少なくとも一般壁部及び敷部にアルミナ・マグネシア質不定形耐火物を適用することにより、一般壁部と敷部の損傷を軽減することができ、再稼働時にタンディッシュをライフを大幅に延長することができる。また、部分補修時の施工も損傷の大きい箇所に限定することができる。

図面の簡単な説明

0038

図1タンディッシュに使用するフラックスに対するアルミナ・マグネシア質耐火物、アルミナ質れんが、マグネシア・カーボン質れんが及びアルミナ・カーボン質れんがの耐食性を示すグラフである。
図2アルミナ・マグネシア質不定形耐火物におけるマグネシア含有量とタンディッシュフラックスに対する耐食性及び耐浸潤性の関係を示すグラフである。

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