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技術 6自由度運動の駆動方法及び体感装置

出願人 株式会社TAIYO田所諭
発明者 村尾良男河渕健司田所諭
出願日 1999年6月25日 (22年4ヶ月経過) 出願番号 1999-179430
公開日 2001年1月12日 (20年9ヶ月経過) 公開番号 2001-005372
状態 特許登録済
技術分野 電気的に作動する教習具 遊園地用娯楽装置 ウインチ
主要キーワード 筒状ブラケット 不可抗力 モーションシステム 可動空間 運動領域 仮想体 球面軸受け 座席ベルト
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

ケージを6自由度運動の可能なようにワイヤによって駆動することができ、しかも可動範囲を大きくとることができ、パラレルリンク機構と比較して可動部の重量を小さくして駆動のためのエネルギーを少なくすること。

解決手段

ケージ11を6自由度運動の可能なように駆動する方法であって、ケージ11に8本のワイヤWを連結し、各ワイヤWに常に張力が作用するように張力を制御しながら、ワイヤWによりケージ11を引っ張って駆動する。

概要

背景

従来の体感装置として、被駆動体であるケージの床面を6本の油圧シリンダにより支持し、各油圧シリンダを駆動することによってケージに6自由度運動を行わせるシステムパラレルリンクシステム)が多く用いられている(特開平9−285988号公報を参照)。

しかし、油圧シリンダによるパラレルリンクシステムでは、ケージの床面と設置面との間に油圧シリンダが設置されるので、ケージの床面の最低高さが設置面から1m程度と高くなり、装置全体の高さが高くなる。しかも、搭乗者が設置面からケージに乗り込むために踏み台が必要である。

また、油圧シリンダ同士が干渉し易いため、装置の寸法形状に比較してケージの可動範囲を大きくとることができない。さらに、駆動のための油圧シリンダ自体が移動するので、駆動のために大きなエネルギー又はパワーを必要とする。

概要

ケージを6自由度運動の可能なようにワイヤによって駆動することができ、しかも可動範囲を大きくとることができ、パラレルリンク機構と比較して可動部の重量を小さくして駆動のためのエネルギーを少なくすること。

ケージ11を6自由度運動の可能なように駆動する方法であって、ケージ11に8本のワイヤWを連結し、各ワイヤWに常に張力が作用するように張力を制御しながら、ワイヤWによりケージ11を引っ張って駆動する。

目的

本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、被駆動体を6自由度運動の可能なようにワイヤによって駆動することができ、しかも可動範囲を大きくとることができ、パラレルリンク機構と比較して可動部の重量を小さくして駆動のためのエネルギーを少なくすることができる6自由度運動の駆動方法及び体感装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

被駆動体を6自由度運動の可能なように駆動する方法であって、前記被駆動体に8本の索条を連結し、各索条に常に張力が作用するように前記張力を制御しながら、前記索条により前記被駆動体を引っ張って駆動する、ことを特徴とする6自由度運動の駆動方法

請求項2

前記8本の索条のうちの2本の索条によって、前記被駆動体の上面の上方の実効上一点の位置から引っ張り、前記8本の索条のうちの他の3本の索条によって、前記被駆動体の右側面の右方の実効上一点の位置から引っ張り、前記8本の索条のうちの他の3本の索条によって、前記被駆動体の左側面の左方の実効上一点の位置から引っ張る、請求項1記載の6自由度運動の駆動方法。

請求項3

ケージ内搭乗者に任意の方向の加速度を与える体感装置であって、前記ケージに連結された8本の索条と、前記各索条を引っ張って前記ケージの位置及び姿勢を変化させるためのアクチュエータと、前記各索条に常に張力が作用するように前記張力を制御する制御装置と、を有してなることを特徴とする体感装置。

請求項4

前記ケージは、前記8本の索条のうちの2本の索条によって、上面の上方の実効的に一点の位置から引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の3本の索条によって、右側面の右方の実効的に一点の位置から引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の3本の索条によって、左側面の左方の実効的に一点の位置から引っ張られてなる、請求項3記載の体感装置。

請求項5

前記8本の索条のうちの2本の索条は、前記ケージの上面の前後の端部に連結されて当該上面のほぼ中央の上方に向かって引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の2本の索条は、前記ケージの右側面の上端部の前後に連結されて当該右側面のほぼ中央の右方に向かって引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の1本の索条は、前記ケージの右側面の下端部の中央に連結されて当該右側面のほぼ中央の右方に向かって引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の2本の索条は、前記ケージの左側面の上端部の前後に連結されて当該左側面のほぼ中央の左方に向かって引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の1本の索条は、前記ケージの左側面の下端部の中央に連結されて当該左側面のほぼ中央の左方に向かって引っ張られてなる、請求項3又は請求項4記載の体感装置。

請求項6

前記ケージは、その外形が正面視において実質的に八角形である、請求項3乃至請求項5記載の体感装置。

技術分野

0001

本発明は、6自由度運動駆動方法及び体感装置に関し、フライトシミュレータなどの訓練用疑似体感システム、又はその他の訓練用、遊戯用、又は医療用の体感装置に利用される。

背景技術

0002

従来の体感装置として、被駆動体であるケージの床面を6本の油圧シリンダにより支持し、各油圧シリンダを駆動することによってケージに6自由度運動を行わせるシステム(パラレルリンクシステム)が多く用いられている(特開平9−285988号公報を参照)。

0003

しかし、油圧シリンダによるパラレルリンクシステムでは、ケージの床面と設置面との間に油圧シリンダが設置されるので、ケージの床面の最低高さが設置面から1m程度と高くなり、装置全体の高さが高くなる。しかも、搭乗者が設置面からケージに乗り込むために踏み台が必要である。

0004

また、油圧シリンダ同士が干渉し易いため、装置の寸法形状に比較してケージの可動範囲を大きくとることができない。さらに、駆動のための油圧シリンダ自体が移動するので、駆動のために大きなエネルギー又はパワーを必要とする。

発明が解決しようとする課題

0005

上に述べた問題を解決するために、ケージを複数のワイヤによって引っ張って駆動することが提案されている。そのような体感装置は、ワイヤ駆動モーションシステム呼称されることがある。

0006

ワイヤ駆動モーションシステムにおいて、ケージをどのような形状とし、何本のワイヤでケージをどのように引っ張るかが問題である。例えば、5本以下のワイヤによってケージを引っ張る場合では、ケージに6自由度運動を実現することは原理的に不可能である。6本のワイヤを用いた場合には、重力の助けを借りることによって6自由度運動を実現することができる。しかし、その場合に実現できる加速度及び角加速度には制約がある。例えば、ケージを上方から6本のワイヤで吊る形式のシステムでは、鉛直下向きに重力加速度以上の加速度を実現することができない。

0007

そこで、7本のワイヤを用いることが考えられる。7本のワイヤを用いたワイヤ駆動モーションシステムでは、ケージを6自由度運動させることが可能であることが判明している。すなわち、7本のワイヤによって、ケージに対し種々の方向に任意の加速度及び角加速度を与えることができる。このような特性は、ケージの搭乗者に与える仮想体感の範囲を広くするために必要不可欠である。

0008

しかし、本発明者が種々の検討及びテストを重ねた結果、7本のワイヤを用いた場合に、ケージの回転可能な範囲を全ての回転軸について大きく取ること、大きなモーメントをケージに与えること、ケージが大きな角加速度で回転することなどが困難である。

0009

本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、被駆動体を6自由度運動の可能なようにワイヤによって駆動することができ、しかも可動範囲を大きくとることができ、パラレルリンク機構と比較して可動部の重量を小さくして駆動のためのエネルギーを少なくすることができる6自由度運動の駆動方法及び体感装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

請求項1の発明に係る方法は、被駆動体を6自由度運動の可能なように駆動する方法であって、前記被駆動体に8本の索条を連結し、各索条に常に張力が作用するように前記張力を制御しながら、前記索条により前記被駆動体を引っ張って駆動する。

0011

請求項2の発明に係る方法は、前記8本の索条のうちの2本の索条によって、前記被駆動体の上面の上方の実効上一点の位置から引っ張り、前記8本の索条のうちの他の3本の索条によって、前記被駆動体の右側面の右方の実効上一点の位置から引っ張り、前記8本の索条のうちの他の3本の索条によって、前記被駆動体の左側面の左方の実効上一点の位置から引っ張る。

0012

請求項3の発明に係る装置は、ケージ内の搭乗者に任意の方向の加速度を与える体感装置であって、前記ケージに連結された8本の索条と、前記各索条を引っ張って前記ケージの位置及び姿勢を変化させるためのアクチュエータと、前記各索条に常に張力が作用するように前記張力を制御する制御装置と、を有してなる。

0013

請求項4の発明に係る装置では、前記ケージは、前記8本の索条のうちの2本の索条によって、上面の上方の実効的に一点の位置から引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の3本の索条によって、右側面の右方の実効的に一点の位置から引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の3本の索条によって、左側面の左方の実効的に一点の位置から引っ張られてなる。

0014

請求項5の発明に係る装置では、前記8本の索条のうちの2本の索条は、前記ケージの上面の前後の端部に連結されて当該上面のほぼ中央の上方に向かって引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の2本の索条は、前記ケージの右側面の上端部の前後に連結されて当該右側面のほぼ中央の右方に向かって引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の1本の索条は、前記ケージの右側面の下端部の中央に連結されて当該右側面のほぼ中央の右方に向かって引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の2本の索条は、前記ケージの左側面の上端部の前後に連結されて当該左側面のほぼ中央の左方に向かって引っ張られ、前記8本の索条のうちの他の1本の索条は、前記ケージの左側面の下端部の中央に連結されて当該左側面のほぼ中央の左方に向かって引っ張られてなる。

0015

請求項6の発明に係る装置では、前記ケージは、その外形が正面視において実質的に八角形である。

発明を実施するための最良の形態

0016

図1は本発明に係る体感装置1の概略の構成を示す正面図、図2は体感装置1の右側面図、図3は体感装置1の平面図である。

0017

これらの図において、体感装置1は、ケージ11、ケージ11が収容される体感室12、ケージ11に連結された8本のワイヤW(ワイヤW1〜8)、体感室12の壁面に回転(自転)可能に且つ公転可能に取り付けられた8個のプーリRL(プーリRL1〜8)、ワイヤWを引っ張ってケージ11の位置及び姿勢を変化させるためのアクチュエータ13(図7を参照)、及び、各ワイヤWに常にを超える張力が作用するように張力を制御する制御装置18(図12を参照)などからなっている。

0018

ケージ11は、その外形が正面視において八角形であり、平面視及び側面視において四角形である。つまり、ケージ11は、天井面11a、右側面11b〜11d、左側面11e〜11g、及び床面11hを有する。また、背面11iを有し、前面は開放されている。ケージ11の内部には、搭乗者が座る座席及び座席ベルトなどが設けられている。ケージ11は、幾何形状左右対称であり、重量的にもほぼ左右対称である。

0019

体感室12は、剛性を有するフレームによって形成されており、その内部において、ケージ11が運動するための自由空間を確保するものである。体感室12の前面は、出入りの可能なように図示しない扉が設けられており、また、搭乗者の体感を増長させるための映像投影するスクリーンが設けられている。体感室12の適所には、音声及び効果音を発するためのスピーカが設けられている。

0020

体感室12の壁面に設けられた8個のプーリRLのうち、2個のプーリRL1,2は天井面に、他の3個のプーリRL3,4,5は右側面に、さらに3個のプーリRL6,7,8は左側面に、それぞれ取り付けられている。

0021

また、8本のワイヤWのうち、2本のワイヤW1,2は、ケージ11の天井面11aの前後の端部に連結され、天井面11aのほぼ中央の上方にあるプーリRL1,2に向かって引っ張られる。他の2本のワイヤW3,4は、右側面11bの上端部の前後に連結され、右側面11cの右方にあるプーリRL3,4に向かって引っ張られる。他の1本のワイヤW5は、右側面11dの下端部の中央に連結され、右側面11cの右方にあるプーリRL5に向かって引っ張られる。さらに、他の2本のワイヤW6,7は、左側面11eの上端部の前後に連結され、左側面11fの左方にあるプーリRL6,7に向かって引っ張られる。他の1本のワイヤW8は、左側面11gの下端部の中央に連結され、左側面11fの左方にあるプーリRL8に向かって引っ張られる。

0022

各ワイヤW1〜8とケージ11との連結部分には、球面軸受けのような自在継ぎ手が設けられている。これによって、ワイヤWに曲げ力などを作用させることなく、ケージ11を任意の方向に引っ張ることができる。

0023

図でも分かるように、プーリRL1,2、プーリRL3,4,5、プーリRL6,7,8は、それぞれ、実質的に一点とみなせる位置にある。したがって、ケージ11の天井面11aは、2本のワイヤW1,2によってその上方の実効上一点の位置から引っ張られ、右側面11b〜11dは、3本のワイヤW3,4,5によってその右方の実効上一点の位置から引っ張られ、左側面11e〜11gは、3本のワイヤW6,7,8によってその左方の実効上一点の位置から引っ張られることとなる。

0024

次に、アクチュエータ13及びアクチュエータ13とワイヤWとの連結関係、及びプーリRLを支持するプーリ支持装置15について説明する。図7はアクチュエータ13とワイヤWとの連結部分を示す平面図、図8移動台35の近辺を示す断面正面図、図9は移動台35の側面図、図10はワイヤWの端部とロードセルLCとの連結部分を示す図、図11はプーリRLを支持するプーリ支持装置15の断面正面図である。なお、図11に示すプーリ支持装置15の姿勢は、図1におけるプーリRL5及びワイヤW5に対応する。

0025

図7において、アクチュエータ13は、サーボモータMRベルト31、ナット部材32、ネジ軸33、レール34、移動台35、及び滑車36などからなる。

0026

図8乃至図10をも参照して、サーボモータMRは、正逆転が可能であり、回転速度(回転方向を含む)及び回転位置を検出するセンサ(後述のパルスジェネレータPG)を備えている。サーボモータMRは、制御装置18によって回転速度及び回転位置が制御される。ナット部材32は、サーボモータMRによりベルト31を介して回転駆動される。

0027

ネジ軸33は、ナット部材32とネジ結合しており、且つ、移動台35に固定されることによって回転不能となっている。したがって、ナット部材32が回転することによって、ネジ軸33は軸方向に駆動させる。移動台35は、レール34上を移動可能であり、ネジ軸33の移動にともなって移動する。

0028

滑車36は、移動台35に回転可能に取り付けられており、移動台35の移動にともなって移動する。滑車36には、ワイヤWがその端部の近辺において巻きかけられている。ワイヤWの端部には輪が形成されており、その輪がアイボルトを介してロードセルLCの一端部に連結されている。ロードセルLCの他端部は、ボルト41によってブラケット42に連結されている。つまり、ロードセルLCは、ワイヤWによって引っ張られることによって延びる方向に歪み、ワイヤWの張力に応じた検出信号を出力する。

0029

図11において、プーリ支持装置15は、基板12a、筒状ブラケット51、回動筒部材52、ベアリング53,54、支持ブラケット55、軸部材57、及びベアリング58などからなっている。

0030

基板12aは、体感室12の壁面に対して固定的に設けられている。体感室12の壁面自体であってもよい。筒状ブラケット51は、基板12aにボルトで固定されている。回動筒部材52は、2つのベアリング53,54によって回転可能に支持されている。ベアリング53,54は、いずれも、スラスト方向及びラジアル方向の両方の荷重を受けることができるベアリングである。回動筒部材52の中央には軸穴52aが設けられており、軸穴52aの中心をワイヤWが貫通している。

0031

支持ブラケット55は、回動筒部材52とボルトによって連結され、回動筒部材52と一体的に回動する。支持ブラケット55に軸部材57が設けられ、ベアリング58を介してプーリRLが回転可能に支持されている。

0032

プーリRLの中心位置、つまり軸部材57の中心位置と、軸穴52aの中心位置とは、距離LA1だけ離れている。また、アクチュエータ13へ向かうワイヤWが軸穴52aの中心を通るように、プーリRLのワイヤWを受ける部分の接線が軸穴52aの中心付近にある。

0033

したがって、回動筒部材52の回動によって、軸部材57が軸穴52aを中心として回動する。これによって、プーリRLの接線方向が変化し、プーリRLからケージ11に向かうワイヤWの方向が変化する。このとき、軸穴52a内のワイヤWは回動筒部材52の回動中心にあるため移動しない。そのため、アクチュエータ13へ向かうワイヤWの方向は変化しない。また、ワイヤWは、プーリRLの軸を中心とする円周方向に自由に移動可能であり、ワイヤWの伸縮方向にも自由に移動可能である。

0034

したがって、ケージ11の移動にともなってワイヤWがどのように移動しても、ワイヤWの動きは、プーリRLの回転及び回動筒部材52の回動によって吸収され、アクチュエータ13へ向かうワイヤWは移動しない。つまり、アクチュエータ13によってワイヤWを引っ張り、ケージ11を移動させた場合に、ワイヤWは、ケージ11の移動に追従して、且つ撓むことなく、移動することが可能である。

0035

但し、そのとき、ワイヤWは軸穴52a内において少し捩じれることとなるが、捩れる部分のワイヤWを適当な長さにしておくことによって、捩れはワイヤW自体の撓みで吸収され、他への影響はない。

0036

したがって、サーボモータMRの回転によってナット部材32が回転し、その回転数及び回転角度に応じた距離だけネジ軸33が移動し、同時に移動台35及び滑車36が移動する。滑車36は、ワイヤWに対して動滑車として働くので、滑車36が移動した距離の2倍の距離だけワイヤWが伸縮移動する。ワイヤWの伸縮移動によって、ケージ11が引っ張られる。そのときのワイヤWの張力はロードセルLCによって検出される。ケージ11の移動に応じてワイヤWの位置が変わるが、それに追従してワイヤWを支持するように、プーリ支持装置15の回動筒部材52が回転する。

0037

このようなアクチュエータ13、ロードセルLC、及びプーリ支持装置15が、8本の各ワイヤW毎に設けられている。各サーボモータMRは、制御装置18によって制御され、各ワイヤWがケージ11との連結部分をそれぞれ引っ張る。各ロードセルLCは、それぞれのワイヤWに加わる張力を検出し、検出信号を制御装置18に出力する。

0038

したがって、制御装置18によって各ワイヤW1〜8の張力及び軸方向の位置(伸縮状態)を制御することによって、ケージ11を任意の方向に任意の速度及び加速度で移動させ、また任意の位置に停止させることが可能である。

0039

また、後述するジョイスティックJSを操作することによって、ケージ11を任意の位置及び姿勢とすることも可能である。次に、ワイヤWにより移動されるケージ11の姿勢について説明する。

0040

図4はケージ11の初期位置を示す図、図5はケージ11が右下後方平行移動した状態を示す図、図6はケージ11を傾けた状態を示す図である。なお、各図4乃至6において、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は平面図である。

0041

図4において、ケージ11は、体感室12のほぼ中央において、天井面11a及び床面11hがほぼ水平状であり、右側面11c、左側面11f、背面11i、及び前面がほぼ鉛直状の状態で静止しており、図1乃至図3に示す状態と同じである。このとき、右側のワイヤW3〜5と左側のワイヤW6〜8とに対して、互いに均等な張力が与えられている。また、上方のワイヤW1とワイヤW2とに対しても、互いにほぼ均等な張力が与えられており、これらは正面視において鉛直状である。つまり、このとき、ケージ11に作用する重力及び張力は左右対称である。

0042

図5に示すケージ11の状態は、図4に示す状態に対して、左側のワイヤW6〜8よりも右側のワイヤW3〜5の張力が相対的に増大され、後側のワイヤW2,4,7よりも前側のワイヤW1,3,6の張力が相対的に増大され、且つ左右面の下側のワイヤW5,8よりも上側のワイヤW3,4,6,7の張力が相対的に増大された結果である。

0043

ワイヤW1〜8の位置及び張力を制御することにより、図4に示す状態から、ケージ11の姿勢を保持した状態で、図5に示す位置に並進移動させることが可能である。また、ケージ11の姿勢を一旦変更した後、図5に示す位置に移動させ且つ姿勢を元の状態に戻すことも可能である。このとき、ワイヤWの張力の大きさに応じてケージ11の加速度が決まる。いずれのワイヤW1〜8に対しても、常に最低値以上の張力が与えられ、弛まないように制御される。

0044

図6に示すケージ11の位置及び姿勢についても、各ワイヤW1〜8の位置及び張力を制御することによって実現される。図12は制御装置18の構成を示すブロック図である。

0045

図12において、制御装置18は、処理装置61、表示装置62、キーボード63、マウス64、ジョイスティックJS、インタフェース65、及び、8つのサーボパッケージSP1〜8などからなる。

0046

処理装置61は、CPU、RAM、ROM、他の周辺素子などからなり、CPUがプログラムを実行し、インタフェース65に指令信号を出すことにより、各アクチュエータ13を制御してワイヤWの張力及び位置を制御する。処理装置61には、磁気ディスク装置光磁気ディスク装置フロッピィディスク装置、及びCD−ROM装置などが必要に応じて内蔵されている。これらの記録媒体、及び外部から供給される記録媒体STには、制御のためのプログラム及びデータが記録され、実行時にRAMにローディングされる。また、モデムなどによって他のコンピュータ又はネットワークとの間での通信が可能である。

0047

表示装置62は、処理装置61の実行状態、アクチュエータ13の動作状態、ケージ11の姿勢及び位置、体感室12内の状態など、種々のデータ及び画像を表示する。キーボード63及びマウス64は、データ、プログラム、及び処理装置61に対する指令を入力するために用いられる。データとして、例えば、その時々の各ワイヤWの張力及び位置などを入力する。ジョイスティックJSは、ケージ11の姿勢及び位置を手動によって任意の状態とするために用いられる。

0048

これら、処理装置61、表示装置62、キーボード63、マウス64、及びジョイスティックJSなどは、例えば、パーソナルコンピュータ又はワークステーションに適当な周辺機器を設けることによって実現される。

0049

インタフェース65は、DSP、CPU、RAM、論理回路、他の周辺素子などからなり、処理装置61との間で信号の授受を行ってサーボパッケージSP1〜8を制御する。

0050

各サーボパッケージSP1〜8は、サーボコントローラ66、アンプ67、上に述べたサーボモータMR、パルスジェネレータPG、及びロードセルLC、リミットスイッチNLS,PLSなどからなる。

0051

サーボコントローラ66は、インタフェース65から出力される信号、パルスジェネレータPGから出力されるパルス信号、ロードセルLCからアンプ67を介して出力される検出信号、リミットスイッチNLS,PLSからの信号、その他の図示しないセンサ、スイッチ、押しボタンなどからの信号に基づいて、サーボモータMRを制御する。

0052

処理装置61又は記録媒体STに、8つのサーボパッケージSP1〜8を制御するプログラム、及びスクリーンに映し出す映像、スピーカから発する音声などのデータを記録しておき、プログラムを実行することによって、ケージ11が8つのワイヤW1〜8により引っ張られ、任意の姿勢、位置に制御され、任意の加速度及び速度が与えられる。

0053

したがって、ケージ11に搭乗した搭乗者に対して、広い範囲の仮想体感を与えることができる。上の実施形態の体感装置1によると、被駆動体を6自由度運動の可能なようにワイヤWによって駆動することができる。8本のワイヤWを用いてケージ11を引っ張っているので、以下に述べる利点がある。

0054

すなわち、7本のワイヤWによる構成では、ケージ11の運動領域の中心において機構学特異点と呼ばれる状熊になることがある。そこでは、加減速できない方向が存在したり、力やモーメントを発生できない方向が存在し、ケージ11の制御が非常に困難になる。本実施形態のように8本のワイヤWを用いることにより、そのような状態を避けることができる。

0055

また、8本のワイヤWを設けることによって、所望の運動を実現するためのワイヤWの張力の組み合わせに任意性が生じる。これによって、効率のよい位置にあるワイヤWのみを使ってケージ11を駆動することが可能になり、消費電力の低減を図ることができ、サーボモータMRの出力が小さくてすむ。つまり、同じ電力でより大きな加速度又は角加速度を出すことができる。

0056

また、8本のワイヤWを設けることによって、7本のワイヤWの場合と比較して機構の剛性が向上し、より剛性感のある体感を実現できる。このように、7本のワイヤWに、冗長性を有する1本のワイヤWを加えて8本とすることにより、上に述べた種々の特性を飛躍的に改善することができる。

0057

因みに、このような疑似体感システムにおいては、並進による加速感を作り出すよりも、回転によって重力を有効利用する方法が、加速感の持続時間を長くするために、また装置全体のサイズを最小化するために有効である。また、人間は回転運動により振り回されることによってより高い興奮を覚える、という点からも優れている。

0058

さらに、8本のワイヤWは対称的な張り方が容易であり、それによってケージ11の運動特性を対称的にすることができる。人間は左右の非対称についての知覚鋭敏であり、このような対称性は搭乗者に違和感を覚えさせないために重要である。

0059

そして、ワイヤWに冗長性を持たせることによって、ケージ11の可動空間の拡大、及びワイヤWに加わる荷重の軽減が図られる。したがって、ワイヤWの破断の予防が図られ、万一不可抗力などによって破断が発生した場合にも、ケージ11の落下などの重大事故を防ぐことができる。

0060

また、本実施形態に示すような張り方で8本のワイヤWを設けたことにより、ケージ11の運動できる空間が一層広くなり、特に、非常に大きな回転範囲を取ることができる。広い空間で大きな加速度及び角加速度を出すことができる。特異点が可動空間中心に存在しない、ワイヤW同士が絡まりにくい、という効果もある。

0061

本実施形態の体感装置1では、x軸を図4(a)の左右方向に、y軸を図4(b)の左右方向に、z軸を図4(a)の上下方向にそれぞれとった場合に、xz平面、yz平面に対して構造が対称であり、運動特性も対称である。

0062

なお、本実施形態のように8本のワイヤWを用いた場合に、力学的に冗長であり過拘束系となる。そのため、各ワイヤWを位置制御することによってケージ11の全体を制御する際に、各ワイヤWの張力が互いに打ち消しあって内力に消えてしまい、ケージ11を運動させるために有効に働かなかったり、張力が零になってワイヤWが弛んでしまうという問題の生じる可能性がある。しかし、この問題は、目標となるケージ11の運動と現在の運動とを元にして、ケージ11が受けるべき力及びモーメントのトータルを算出する。この力及びモーメントを、各ワイヤWの出す張力に分配する。各ワイヤWに分配された張力を出すように、サーボコントローラ66によって制御する。

0063

なお、ワイヤWによる被駆動体の駆動に関して、次の文献を参照することができる。「Satoshi Tadokoro,Shinsuke Nishioka,Tetsuya Kimura,Motofumi Hattori,Toshi Takamori and Kiyoshi Maeda,On Fundamental Design of Wire Configurations of Wire−Driven Parallel Manipulators with Redundancy,Proc.1996 Japan−U.S.A. Symposium on Flexible Automation, Marriott Hotel at Copley Place,Boston,Massachusetts,July 7−10,Vol.1,pp.151‐158,1996」上に述べた実施形態の体感装置1によると、ケージ11が八角形であるので、搭乗者のための内部空間を広くとることが可能であり、且つ、左右のワイヤWを引っ張ることによって左右の側面を体感室12の壁面に引きつけることができるので、ケージ11の可動範囲を大きくとることができる。また、四角形と比較して、ワイヤWの干渉が少ない。ケージ11の各面を体感室12の壁面に接近させることができるので、体感室12の広さに対するケージ11の可動範囲の割合を大きくすることができ、空間が有効利用される。したがって、体感室12を従来よりも小さくすることが可能であり、例えば、通常のビルディングの各階内に体感装置1を設置することが可能である。

0064

ケージ11をワイヤWで引っ張っており、ワイヤWは比較的軽いので、可動部の重量が小さくなり、駆動のためのエネルギーが少なくて済む。ケージ11の床面11hの下方が空いているので、ケージ11を体感室12の底面に着床させることができ、ケージ11への乗降が容易である。

0065

上に述べた実施形態において、アクチュエータ13の駆動源として電気式のサーボモータMRを用いたが、油圧シリンダによる純油圧式、油圧シリンダに電気式のサーボモータ及びポンプを付加した電気油圧式などとすることもできる。

0066

また、アクチュエータ13により滑車36を介してワイヤWを引っ張ったが、さらに多くの動滑車を介して、又は滑車36を介することなく直接に引っ張ることも可能である。また、ワイヤWをドラムなどに巻き取り、ドラムを回転駆動することによって引っ張ることも可能である。ケージ11内において、搭乗者が前面を向くように説明したが、搭乗者が横方向又は奥方向を向くようにしてもよい。ワイヤWに代えて、ロープチェーン、その他の種々の索条を用いることが可能である。その他、ケージ11、体感室12、アクチュエータ13、プーリ支持装置15、又は体感装置1の全体又は各部の構成、形状、寸法、材質個数固定方法連結方法動作内容動作順序などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。

発明の効果

0067

本発明によると、被駆動体を6自由度運動の可能なようにワイヤによって駆動することができ、しかも可動範囲を大きくとることができ、パラレルリンク機構と比較して可動部の重量を小さくして駆動のためのエネルギーを少なくすることができる。

0068

請求項6の発明によると、搭乗者のための内部空間を広くとることが可能であり、且つケージの可動範囲を大きくとることができる。

図面の簡単な説明

0069

図1本発明に係る体感装置の概略の構成を示す正面図である。
図2体感装置の右側面図である。
図3体感装置の平面図である。
図4ケージの初期位置を示す図である。
図5ケージが右下後方へ平行移動した状態を示す図である。
図6ケージを傾けた状態を示す図である。
図7アクチュエータとワイヤとの連結部分を示す平面図である。
図8移動台の近辺を示す断面正面図である。
図9移動台の側面図である。
図10ワイヤの端部とロードセルとの連結部分を示す図である。
図11プーリを支持するプーリ支持装置の断面正面図である。
図12制御装置の構成を示すブロック図である。

--

0070

1体感装置
11ケージ(被駆動体)
11a天井面
11b〜11d 右側面
11e〜11g 左側面
11h 床面
12体感室
13アクチュエータ
15プーリ支持装置
18制御装置
W1〜8ワイヤ(索条)

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