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課題・解決手段

本発明は、療法上有効な量のサイクロスポリンが溶解した合成中鎖トリグリセリドリン脂質、ならびに所望により遊離脂肪酸またはその塩、非イオン界面活性剤イオン界面活性剤グリセリン塩類緩衝剤防腐剤浸透圧改質剤および酸化防止剤を含有する、本質的に水中油型エマルションよりなる薬剤組成物を含む。

概要

背景

概要

本発明は、療法上有効な量のサイクロスポリンが溶解した合成中鎖トリグリセリドリン脂質、ならびに所望により遊離脂肪酸またはその塩、非イオン界面活性剤イオン界面活性剤グリセリン塩類緩衝剤防腐剤浸透圧改質剤および酸化防止剤を含有する、本質的に水中油型エマルションよりなる薬剤組成物を含む。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
5件

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請求項1

療法上有効な量のサイクロスポリンが溶解した主としてC8〜C12脂肪酸鎖を含む合成中鎖トリグリセリドリン脂質および水相から構成される、本質的に水中油型エマルションよりなる薬剤組成物

請求項2

療法上有効な量のサイクロスポリンが溶解した主としてC8〜C12脂肪酸鎖を含む合成中鎖トリグリセリド、リン脂質、遊離脂肪酸またはその塩、および水相から構成される、本質的に水中油型エマルションよりなる薬剤組成物。

請求項3

C8〜C12脂肪酸鎖を含む合成中鎖トリグリセリド約10〜約40%;サイクロスポリン約1〜約10% w/w;天然および/または合成のリン脂質約1〜約5% w/w;不飽和遊離脂肪酸またはその塩類約0.1〜約10%w/w:ならびにグリセリン、塩類、緩衝剤界面活性剤酸化防止剤浸透圧改質剤または防腐剤をも所望により含有する水相、残部から構成される、本質的に水中油型エマルションよりなる薬剤組成物。

請求項4

C8〜C12脂肪酸鎖を含む合成中鎖トリグリセリド約10〜約40%;サイクロスポリン約1〜約10% w/w;天然または合成のリン脂質約1〜約5% w/w:およびグリセリン、塩類、緩衝剤、界面活性剤、酸化防止剤、浸透圧改質剤または防腐剤をも所望により含有する水相、残部から構成される、本質的に水中油型エマルションよりなる薬剤組成物。

請求項5

合成中鎖トリグリセリドがC8〜C10脂肪酸鎖を含む、請求項1、2、3または4記載の組成物

請求項6

合成中鎖トリグリセリドが主としてC8脂肪酸鎖よりなる、請求項5記載の組成物。

請求項7

リン脂質が、ホスファチジルコリンホスファチジルエタノールアミンホスファチジルセリンホスファチジルイノシトールホスファチジルグリセロールホスファチジン酸リゾリン脂質卵リン脂質ダイズリン脂質、またはその混合物よりなる群から選択される、請求項1、2、3または4記載の組成物。

請求項8

不飽和遊離脂肪酸がリノール酸リノレン酸、またはその混合物である、請求項2または3記載の組成物。

請求項9

組成物が約2.5〜約7.5% w/wのサイクロスポリンを含有する、請求項2、3または4記載の組成物。

請求項10

サイクロスポリンがサイクロスポリンAである、請求項1、2、3または4記載の組成物。

請求項11

リン脂質の量が最高約3% w/wである、請求項3または4記載の組成物。

請求項12

遊離脂肪酸の量が約1〜約5% w/wである、請求項2または3記載の組成物。

請求項13

水相が、水、および少なくとも1種の酸化防止剤、防腐剤、浸透圧改質剤、塩類、グリセリン、イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤を含有する、請求項1、2、3または4記載の組成物。

請求項14

エマルションがさらに天然トリグリセリドを含有する、請求項1、2または3記載の組成物。

請求項15

安定なサイクロスポリン乳剤を調製する方法であって、(1)サイクロスポリンの溶解度を高める量の不飽和遊離脂肪酸またはその塩およびリン脂質を添加した合成中鎖トリグリセリドにサイクロスポリンを溶解して、油相を調製し;(2)水、および所望により酸化防止剤、防腐剤、浸透圧改質剤、塩類、グリセリン、イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤を含有する水相を調製し;(3)この油相と水相を混合し、この混合物を均質化条件に置いて、実質的にすべての粒子が1μm未満の大きさである安定なサイクロスポリン乳剤を調製する工程を含む方法。

請求項16

工程(3)の安定な乳剤を加熱滅菌またはフィルター滅菌する追加工程(4)を含む、請求項15記載の方法。

請求項17

合成中鎖トリグリセリドがC8〜C10脂肪酸鎖を含む、請求項15記載の方法。

請求項18

合成中鎖トリグリセリドが主としてC8脂肪酸鎖よりなる、請求項16記載の方法。

請求項19

リン脂質が、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、リゾリン脂質、卵リン脂質、ダイズリン脂質およびホスファチジルグリセロールよりなる群から選択される、請求項15記載の方法。

請求項20

不飽和遊離脂肪酸がリノール酸、リノレン酸、またはその混合物である、請求項15記載の方法。

請求項21

乳剤が約2.5〜約7.5% w/wのサイクロスポリンを含有する、請求項15記載の方法。

請求項22

サイクロスポリンがサイクロスポリンAである、請求項15記載の方法。

請求項23

リン脂質の量が最高約3% w/wである、請求項15記載の方法。

請求項24

遊離脂肪酸または脂肪酸塩の量が約1〜約5% w/wである、請求項15記載の方法。

請求項25

水相が、水、および所望により酸化防止剤、防腐剤、浸透圧改質剤、塩類、グリセリン、イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤を含有する、請求項15記載の方法。

請求項26

サイクロスポリンを合成トリグリセリドと天然トリグリセリドの混合物に溶解する、請求項15記載の方法。

--

0001

本発明は、水中油型エマルション中にサイクロスポリンを含有する薬剤組成物
に関する。本発明は特に、中鎖(medium-chain)トリグリセリドおよび遊離脂肪
酸を用いて油相中のサイクロスポリンの溶解度を高め、親油性キャリヤーとして
潜在的に有毒添加物の必要なしに、安定な加熱滅菌できる水中油型乳剤を調製
することを特色とする。

背景技術

0002

免疫抑制活性をもつ一群非極性環状オリゴペプチドであるサイクロスポリン
は水中での溶解度がきわめて低く、したがって満足な量の薬物を含有する注射用
製剤として配合するのが困難であるのは知られている。サイクロスポリンは、そ
れらの溶解度が低いため、エタノールおよびポリオキシエチル化ヒマシ油クレ
フォア(cremophor)]のような潜在的に有毒な有機溶剤を含めた種々の非水
物質中に配合されている。

0003

特許明細書に、親油性薬物の種々の配合物および製剤が記載されている。米国
特許第4,073,943号(レトリンド)には、薬理活性をもつ油溶性物質非経口
与性を高めるのに用いるキャリヤー系が記載されており、そのキャリヤー系は、
薬理活性をもたないリポイド親水性緩衝液中に分散した疎水相として含有する
安定な水中油型エマルションである。リポイドは、1ミクロン未満の平均直径
もつ微細に分割された粒子としてエマルション中に分散している。有効物質は油
溶性であり、主としてリポイドに溶解する。それらの組成物植物性脂肪の親油
コアを含む。

0004

上記のキャリヤー系では、薬物は親水相に若干溶解してもよいが、リポイドに
可溶性でなければならない。この組成物は通常は、水溶液中に分散した薬効をも
たない油または脂肪からなるであろう。安定なエマルションを得るためには、天
然の、または合成による安定剤、たとえばホスファチドポリプロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコールまたはポリグリセリンモノオレエートを含有させ
る必要がある。

0005

米国特許第4,298,594号(シアーズ)には、直径250〜1000Åの非小
形、もしくは直径約190〜約300Åの小胞形、または非小胞形と小胞形の両
方のミクロレザバー(microreservoir)状ビヒクル中に含有された有効物質の制
御放出が記載されている。このビヒクルはリン脂質成分およびリン脂質非混和性
脂質成分から構成される。好ましいリン脂質非混和性の脂質には、トリグリセ
リドおよび/またはコレステロールエステルが含まれる。リン脂質非混和性の脂
質は本質的にリン脂質二重層に非混和性でなければならない。非小胞形は脂肪エ
マルションであり、小胞形はリポソームである。

0006

静脈投与用のサイクロスポリン含有薬剤配合物は、欧州特許出願公開EPO 0 57
0829 Al号(ディートル)に記載されている。それらの乳剤は、中鎖長トリグリ
セリド油、ならびに所望により植物油、リン脂質、非イオン界面活性剤およびイ
オン界面活性剤よりなる油性キャリヤー中の、サイクロスポリン微結晶からなる
親油性コア組成物は、所望により遊離脂肪酸またはそのナトリウム塩もしくは
カリウム塩を含む天然油からなる。

0007

本発明においては、親油性コア組成物は合成または誘導体トリグリセリド、お
よび所望により遊離脂肪酸またはその塩類を含有し、これらは天然油より多量の
サイクロスポリンを溶解することができ、サイクロスポリン有効装填量(payloa
d)がより多い乳剤を調製することができる。本発明においては、サイクロスポ
リンは親油性コア中に完全に溶解する。

0008

米国特許第4,725,442号(ヘインズ)には、アルカンジアルキルエステル、長
鎖エステル疎水性エステル生体適合性シリコーン生体適合性高分子量フル
オロカーボン油溶性ビタミンのような有機液体に溶解した実質的に水不溶性
物の球を含有し、この液体および薬物がリン脂質の層で囲まれた、直径約100
Åないし1ミクロンのミクロドロップレット(microdroplet)が記載されている。

0009

米国特許第5,3.42,625号(ハウエル)には、薬剤学的許容しうるジエーテル
もしくは部分エーテルまたは1,2−プロピレングリコール親水相成分;親油
相成分、たとえばエタノールなどの有機溶剤を含む、ミクロエマルション濃縮
液(preconcentrate)の形のサイクロスポリン含有薬剤組成物が記載されている
。これを水で1:1に希釈すると、平均粒度約1,000Å未満の水中油型ミク

エマルションが形成される。これらのミクロエマルションはトリグリセリドコア
を含まず、またエマルションとは明らかに異なる。それらは自然に形成される(
エネルギーを付加する必要がない)からである。

0010

米国特許第4,990,337号(クリハラら)には、サイクロスポリンおよび中鎖モ
ノ−またはジ−グリセリド混合物を含有する乳剤が記載されている。サイクロス
ポリンAを可溶化するために中鎖トリグリセリドならびにモノ−およびジ−グリ
セリドを使用することにつき考察されている。クリハラは、トリグリセリドの使
用は中鎖トリグリセリドであってもサイクロスポリンの溶解度が低いため許容で
きないと結論している。彼らは、サイクロスポリンは中間分子量脂肪酸のモノ−
およびジ−グリセリド中において卓越した溶解度をもち、これらのグリセリドは
水に容易に乳化し,、したがってこれらは水中および水性媒質中でのサイクロス
ポリンの分散性を実質的に改良することができると報告している。しかし、モノ
−およびジ−グリセリドが界面活性をもち、これが組織に対する刺激を高めて損
傷を与えることは、一般に知られている。

0011

本発明の目的は、高い薬物有効装填量をもつ、薬剤学的に許容しうるサイクロ
スポリン製剤を提供することである。

0012

本発明の目的はさらに、エタノールおよびクレモフォアのような潜在的に有毒
な有機溶剤を含まない、薬剤学的に許容しうるサイクロスポリン製剤を提供する
ことである。

0013

本発明の他の目的は、非経口的に使用できる、薬剤学的に許容しうるサイクロ
スポリン製剤を提供することである。

0014

本発明のさらに他の目的は、加熱滅菌できる、薬剤学的に許容しうるサイクロ
スポリン製剤を提供することである。

0015

本発明の目的はさらに、このような製剤を調製する方法を提供することである

発明の概要

0016

本発明は、療法上有効な量のサイクロスポリンが溶解した合成中鎖トリグリセ
リド、リン脂質、ならびに所望により遊離脂肪酸またはその塩、非イオン界面活
性剤、イオン界面活性剤グリセリン、塩類、緩衝剤防腐剤浸透圧改質剤
(osmotic modifier)および酸化防止剤を含有する、本質的に水中油型エマルシ
ョンからなる薬剤組成物を含む。

0017

本発明は、高濃度のサイクロスポリン(最高約7.5% w/wのサイクロス
ポリンA)を送達しうる無毒性賦形剤を含む安定な乳剤を提供する。本発明者ら
は、エタノール、プロピレングリコール、クレモフォアなどの潜在的に有毒な添
加物の必要なしに、本明細書に定義する中鎖トリグリセリドがサイクロスポリン
を可溶化して(約150〜200mgサイクロスポリンA/mL油)、安定な乳
剤を形成することを見出した。脂質を安定剤として用いると、本発明の乳剤は加
滅菌中、貯蔵中、ならびに振とう振動、および4〜40℃の熱サイクルの応
力条件下で粒度定性を維持する。

0018

本発明にはさらに、サイクロスポリンの溶解度をさらに高めるために(約30
0〜450mgザイクロスポリンA/mL油)、中鎖トリグリセリドに遊離脂肪
酸またはその塩を添加することが伴う。

0019

特に好ましい薬剤組成物は、C8〜C12脂肪酸鎖を含む合成中鎖トリグリセリ
ド約10〜約40%、このトリグリセリドに溶解したサイクロスポリン約1〜約
10% w/w;サイクロスポリンの溶解度を高めるための天然または合成のリ
ン脂質約1〜約5% w/w、不飽和遊離脂肪酸またはその塩類約0.1〜約1
0%w/wから構成され;残部は、グリセリン、塩類、緩衝剤、界面活性剤、酸
防止剤または防腐剤をも所望により含有する水相である、本質的に水中油型エ
マルションである。

0020

好ましくは合成中鎖トリグリセリドはC8〜C10脂肪酸鎖を含み、特に合成中
鎖トリグリセリドはC8脂肪酸鎖を含む。

0021

本発明は安定なサイクロスポリン乳剤を調製する方法であって、サイクロスポ
リンの溶解度を高める量の不飽和遊離脂肪酸またはその塩およびリン脂質を添加
した合成中鎖トリグリセリドにサイクロスポリンを溶解して、油相を調製し;水
、グリセリンを含有し、かつ所望によりイオンまたは非イオン界面活性剤をも含
有する水相を調製し;この油相と水相を混合し、この混合物均質化条件に置い
て、実質的にすべての粒子が1μm未満の大きさである安定なサイクロスポリン
乳剤を調製し;そしてこの乳剤を加熱滅菌する工程を含む方法をも包含する。
発明の詳細な記述

0022

サイクロスポリンは、主として臓器移植において主にそれらの免疫抑制活性で
知られている一群の薬理活性をもつ物質である。真菌源からクロマトグラフィー
により無定形粉末として単離したサイクロスポリンAが最も一般的であるが、サ
イクロスポリンB〜Iが確認され、種々の合成類似体が製造されている。好まし
いものはサイクロスポリンA、B、DおよびGである(The Merck Index、第11
版、2759)。本発明の配合物は約0.1〜約10% w/w、好ましくは少なく
とも約1%、理想的には約2.5〜約7.5%のサイクロスポリンを含有しうる

0023

脂質成分は天然または合成のいかなるリン脂質であってもよく、たとえばホス
ファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミンホスファチジルセリン
ホスファチジルイノシトールホスファチジルグリセロールホスファチジン酸
リゾリン脂質もしくはダイズリン脂質、またはその組合わせである。リン
脂質は加塩または脱塩されていてもよい。脂質成分はコレステロールスフィン
ゴミエリン、または上記脂質成分のいずれかの組合わせを含有してもよい。脂質
成分は普通は約1〜約10%w/w、好ましくは約1〜約5% w/wであろう

0024

水相は、主とし,て水、およびグリセリン、塩類、緩衝剤、浸透圧改質剤など
である。非イオンまたはイオン界面活性剤、酸化防止剤および防腐剤が存在して
もよい。

0025

本発明組成物中に用いる合成中鎖トリグリセリドは、C8〜C12脂肪酸鎖、好
ましくはC8〜C10脂肪酸鎖、望ましくは主にC8脂肪酸鎖を含むこと、あるいは
他の誘導体(合成)トリグリセリド、たとえばミグリオールMIGLYOL)810

ージー州ピスカッタウェイ)またはラブラフィル(LABRAFIL)M19
ド)であることを特色とする。トリグリセリドは天然トリグリセリドと合成トリ
グリセリドの混合物であってもよい。

0026

飽和の遊離脂肪酸または脂肪酸塩類、たとえばリノール酸(9,12−オク
タデカジエン酸)およびリノレン酸(9,12,15−オクタデカトリエン酸
が、0.1〜約10%、理想的には1〜約5%の量で存在してもよい。これらの
酸、特にリノール酸またはリノレン酸の使用により、中鎖トリグリセリド油中で
のサイクロスポリンの溶解度が高まる。

0027

本発明者らは、多様な天然油および合成トリグリセリド中におけるサイクロス
ポリンAの溶解度を測定した。その結果は、サイクロスポリンAが長鎖トリグリ
セリドより中鎖トリグリセリドに、より可溶性であることを示す。
天然油または合成トリグリセリド 溶解度(室温)

0028

ヤシ油(グリセリド、主にC12とC14) 175mg/mL

0029

オリーブ油(グリセリド、主にC18とC16) 25mg/mL

0030

ラッカセイ油(グリセリド、主にC18) 40mg/mL

0031

コウカ油(グリセリド、主にC18) 70〜80mg/mL

0032

ダイズ油(グリセリド、主にC18とC16) 36mg/mL

0033

ラブラファクリポフィル(Labrafac Lipophile)
(トリグリセリド、C8とC10の混合) 150mg/mL

0034

ミグリオイル810(トリグリセリド、C8とC10の混合) 150mg/mL

0035

ミグリオール812(トリグリセリド、C8とC12の混合) 125mg/mL

0036

ミグリオイル818(トリグリセリド、C8とC18の混合) 200mg/mL

0037

合成トリグリセリドを用いると天然油と対照的に、サイクロスポリンの有効装
填量が大幅に増加する。さらに、合成によるトリグリセリド源は化学的均質
あり、不純物がより少なくかつ既知であり、バッチ間の変動が少ない。

0038

本発明者らは、遊離脂肪酸、たとえばリノール酸およびリノレン酸をトリグリ
セリドに添加することにより、サイクロスポリンの溶解度がさらに高まることを
見出した。市販の非経口乳剤の多くは、乳剤の安定性を高めるためにpH9また
はその付近に調製されている。従来法と対照的に、不飽和遊離脂肪酸、たとえば
リノール酸およびリノレン酸を含有する乳剤中でのサイクロスポリンの溶解度増
大は、約4.0〜約7.0のpHで達成されることを本発明者らは見出した。遊
離脂肪酸の添加により、乳剤の安定性も改良される。

0039

さらに、乳剤の物理的安定性は非イオン界面活性剤またはイオン界面活性剤の
添加によって高めることができる。これらの非イオン界面活性剤は薬剤学的に許
容しうるものであり、エタノールまたはクレモフォアのような潜在的に有毒な溶
剤を含有しない。

0040

次表には、市販の種々の合成油および混合脂質中におけるサイクロスポリンの
溶解度(mg/mL、室温)を報告する:
油 溶解度(室温)
ラブラファク・リポフィル150mg/mL
ミグリオール810 150mg/mL
ミグリオール812 125mg/mL
ミグリオール818 200mg/mL
ミグリオール810/リノール酸
90:10w/w 335mg/mL
66:33w/w 400mg/mL
ミグリオール818/リノール酸
90:10w/w 425mg/mL
66:33w/w 430mg/mL
リノール酸 >575mg/mL

0041

リノール酸中におけるサイクロスポリンの溶解度はきわめて高いが、リノール
酸は単独で乳剤配合物中に用いるには酸性が強すぎる。これは、合成中鎖トリグ
リセリドと組み合わせて用いると、油相中におけるサイクロスポリンの溶解度を
高める。

0042

ミグリオール中性油ヒュルス、ニュージャージー州ピスカッタウェイ]は、
中鎖脂肪酸のエステルである。中鎖C8〜C10脂肪酸を得るためには、ヤシ油を加
水分解し、得られた脂肪酸混合物分画する。次いでこの脂肪酸混合物をグリセ
リンまたは他の多価アルコールエステル化する。したがってミグリオールは合
成であり(ときには非天然と言う)、天然トリグリセリドではない。
ミグリオール油 C8(カプリル) C10(カプリン)
ミグリオール810 70〜80% 20〜30%
ミグリオール812 50〜65% 30〜45%
ミグリオール818 40〜60% 25〜40%

0043

ラブラファク・リポフィルWL1349[ガッテフォッセ、ニュージャージー
ウェストウッド]はヤシ油から分離した合成中鎖トリグリセリド混合物(大部
分はC8とC10)である。

0044

本発明の乳剤は以下により調製される:適量のサイクロスポリンを、希望する
油または油混合物に希望する温度で溶解する。同様にこの混合物にリン脂質を添
加し、分散させる。この油溶液を、非イオンまたはイオン界面活性剤を含有する
かまたは含有しない、酸化防止剤を含有するかまたは含有しない、防腐剤を含有
するかまたは含有しない、グリセリン水溶液に添加する。次いで得られた混合物
を希望するpHに調整し、希望する圧力で、希望する粒度(一般に休積加重平均
粒度500nm未満)が得られるまで、バッチ式または連続サイクルで均質化す
る。ラニー(Rannie)ホモジナイザーAPV)およびミクロフルイダイザー(
マイクロフルイディクス・システムズ)を含めて、数種のホモジナイザーを使用
できる。得られた乳剤をさらにpH調整し、フィルター滅菌または加熱滅菌する
ことができる。
実施例1

0045

以下の成分を含むサイクロスポリンA脂肪酸乳剤配合物を均質化により調製し
た:

0046

成分 % w/w

0047

サイクロスポリンA5%

0048

卵リン脂質2.25%

0049

ミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG) 0.25%

0050

ミグリオール810 15%

0051

リノール酸5%

0052

グリセリン5%

0053

水 100gになる量

0054

pH 5.5
下記により油相を調製した:サイクロスポリンAをトリグリセリド(ミグリオー
ル810)およびリノール酸混合物に分散させた。この混合物に卵リン脂質およ
びジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)を添加して油相に分
散させ、成分が溶解するまで60〜70℃に加熱した。グリセリンを含有する水
相に、この油相を添加し、十分に混合した。得られた混合物の初期pHは約3〜
4であった。水酸化ナトリウムを添加して、最終pH5.5にした。次いで混合
物を均質化し、加熱滅菌した。得られた代表的乳剤の粒度範囲は以下のとおりで
あった。
粒度範囲:(測定誤差約5〜10%)

0055

最小粒度20nm

0056

25%未満 175〜200nm

0057

50%未満 225〜300nm

0058

75%未満 300〜375nm

0059

99%未満 600〜700nm

0060

10分の数% 1〜2μm
実施例2

0061

実施例1の方法で、より高いpHを相殺するためにリノール酸およびミグリオ
イルを増量した、以下の成分を含むサイクロスポリン含有乳剤を調製した:

0062

成分 % w/w

0063

サイクロスポリンA7.5%

0064

卵リン脂質1.5%

0065

ミグリオール810 22.5%

0066

リノール酸7.5%

0067

グリセリン2.5%

0068

水 100gになる量

0069

pH 8.80

0070

加熱滅菌後の粒度(平均±標準偏差) 81±39nm
実施例3

0071

実施例1の方法で、遊離脂肪酸を用いずに、以下の成分を含むサイクロスポリ
ン含有乳剤を調製した:

0072

成分 % w/w

0073

サイクロスポリンA2%

0074

卵リン脂質2.5%

0075

ミグリオール818 15%

0076

グリセリン2.5%

0077

水 100gになる量

0078

pH 7.0

0079

加熱滅菌後の粒度(平均±標準偏差) 103±34nm
実施例4

0080

実施例1の方法で、非イオン界面活性剤を用い、遊離脂肪酸を用いずに、以下
の成分を含むサイクロスポリン含有乳剤を調製した:

0081

成分 % w/w

0082

サイクロスポリンA3%

0083

卵リン脂質2.0%

0084

ミグリオール810 20%

0085

ツウィーン(Tween)20 1%

0086

グリセリン5.0%

0087

水 100gになる量

0088

pH 6.5

0089

加熱滅菌後の粒度(平均±標準偏差) 129±27nm
実施例5

0090

実施例1の方法で、非イオン界面活性剤を用いて、以下の成分を含むサイクロ
スポリン含有乳剤を調製した:

0091

成分 % w/w

0092

サイクロスポリンA5%

0093

卵リン脂質1.0%

0094

DMPG0.2%

0095

ミグリオール810 15%

0096

リノール酸5%

0097

グリセリン2.5%

0098

ツウィーン20 0.5%

0099

水 100gになる量

0100

pH 5.6

0101

加熱滅菌後の粒度(平均±標準偏差) 318±105nm
実施例6

0102

実施例1の方法で、天然および合成トリグリセリドを用いて、以下の成分を含
むサイクロスポリン含有乳剤を調製した:

0103

成分 % w/w

0104

サイクロスポリンA5%

0105

卵リン脂質2%

0106

ミグリオール810 23.75%

0107

グリセリン3.75%

0108

水 100gになる量

0109

pH 7.0

0110

粒度(平均±標準偏差) 294±76nm

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