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技術 フッ素ゴム加硫用水性組成物および被覆物品

出願人 ダイキン工業株式会社
発明者 富橋信行荻田耕一郎寺坂清太郎中谷安利
出願日 1999年6月14日 (21年5ヶ月経過) 出願番号 1999-166546
公開日 2000年12月19日 (19年11ヶ月経過) 公開番号 2000-351882
状態 特許登録済
技術分野 塗料、除去剤 高分子組成物 積層体(2)
主要キーワード ビフルオライド フッ素ゴムシート トリメチルテトラデシルアンモニウムクロライド 物品基材 ポリアミン系加硫剤 エポメート 金属製バット バルブシール
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

水性分散液として調製でき、かつ、比較的低温において短時間で高強度の加硫皮膜が得られる、可使時間の長い1液型フッ素ゴム加硫用水性組成物を提供する。

解決手段

フッ素ゴム水性ディスパージョンに、フェニル基および少なくとも2個の水酸基を有するポリオールと第3級アミンとの塩からなる塩基性ポリオール加硫剤を配合して調製されたフッ素ゴム加硫用水性組成物。

概要

背景

フッ素ゴム水性塗料組成物ポリアミン系加硫剤により加硫する方法が知られている(特公昭58‐53671号公報)。この方法により得ることのできる皮膜は、一般に機械的性質に優れるがシール性に劣る。加えて、そのような皮膜をオフィスオートメーションOA機器(例えば複写機プリンターなど)に使用されるロール表面被覆に用いた場合、弾性耐熱性などが不十分であるという欠点を有する。また、ポリアミン系加硫剤をフッ素ゴム加硫用組成物、例えば塗料組成物に加えると、ゲル化が進行するなどの理由から組成物可使時間が短くなる。それゆえ、2液以上の組成物が調製され、実用に供されているが、実用可能な1液型組成物は知られていない。

一方、フッ素ゴムをポリオール系加硫剤により加硫する場合には、有機溶剤を含んだ1液型フッ素ゴム塗料組成物を調製することは可能である(PCT/JP97/02853)。しかし、近年VOC規制等が厳しくなり、環境に優しい水性塗料が望まれているが、有機溶剤を含まない水性分散液としての1液型フッ素ゴム水性塗料組成物は知られていない。

概要

水性分散液として調製でき、かつ、比較的低温において短時間で高強度の加硫皮膜が得られる、可使時間の長い1液型フッ素ゴム加硫用水性組成物を提供する。

フッ素ゴム水性ディスパージョンに、フェニル基および少なくとも2個の水酸基を有するポリオールと第3級アミンとの塩からなる塩基性ポリオール加硫剤を配合して調製されたフッ素ゴム加硫用水性組成物。

目的

本発明の目的は、水性分散液として調製でき、かつ、比較的低温において短時間で高強度の加硫皮膜が得られる、可使時間の長い1液型フッ素ゴム加硫用水性組成物を提供することである。本発明の別の目的は、従来のフッ素ゴム加硫用水性組成物(塗料組成物)から形成された皮膜を有する物品、特にOA機器用ロールが有する上記のような欠点を解消したフッ素ゴム被覆物品を提供することである。このような目的を達成するために、本発明は、フッ素ゴム水性ディスパージョンに、フェニル基および少なくとも2個の水酸基を有するポリオールと第3級アミンとの塩からなる塩基性ポリオール加硫剤を配合してなるフッ素ゴム加硫用水性組成物、およびこの組成物から形成した被覆層により表面の少なくとも一部が被覆された物品を提供する。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

フッ素ゴム水性ディスパージョンに、フェニル基および少なくとも2個の水酸基を有するポリオールと、アンモニアとの塩および/または第3級アミンとの塩からなる塩基性ポリオール加硫剤を配合してなるフッ素ゴム加硫用水性組成物

請求項2

塩基性ポリオール加硫剤が、ヒドロキノンビスフェノールA、ビスフェノールAFおよびレゾール型フェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のポリオールと、アンモニアとの塩および/または第3級アミンとの塩である請求項1に記載のフッ素ゴム加硫用水性組成物。

請求項3

前記フッ素ゴムが、ビニリデンフルオライドと、これと共重合しうる少なくとも一種の他のフッ素含有エチレン性不飽和単量体との弾性共重合体である請求項1に記載のフッ素ゴム加硫用水性組成物。

請求項4

さらにフッ素樹脂を含む請求項1に記載のフッ素ゴム加硫用水性組成物。

請求項5

フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレンを含む重合体である請求項4に記載のフッ素ゴム加硫用水性組成物。

請求項6

フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレンと、ヘキサフルオロプロピレンおよびパーフルオロアルキルビニルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種の単量体との共重合体である請求項4に記載のフッ素ゴム加硫用水性組成物。

請求項7

さらに末端変性パーフルオロポリエーテルを含む請求項1〜6のいずれかに記載のフッ素ゴム加硫用水性組成物。

請求項8

請求項1〜7のいずれかに記載のフッ素ゴム加硫用水性組成物から形成した被覆層により表面の少なくとも一部が被覆された物品

請求項9

該被覆層の表面の少なくとも一部が、フッ素樹脂からなる非粘着層により被覆された請求項8に記載の物品。

請求項10

オフィスオートメーション機器ロールである請求項8または9に記載の物品。

技術分野

0001

本発明は、フッ素ゴム加硫用水性組成物および被覆物品に関し、さらに詳しくは、弾性含フッ素共重合体および特定のポリオール系加硫剤を含むフッ素ゴム加硫用水性組成物およびそのような組成物から形成した被覆層を有する物品に関する。

背景技術

0002

フッ素ゴム水性塗料組成物ポリアミン系加硫剤により加硫する方法が知られている(特公昭58‐53671号公報)。この方法により得ることのできる皮膜は、一般に機械的性質に優れるがシール性に劣る。加えて、そのような皮膜をオフィスオートメーションOA機器(例えば複写機プリンターなど)に使用されるロール表面被覆に用いた場合、弾性、耐熱性などが不十分であるという欠点を有する。また、ポリアミン系加硫剤をフッ素ゴム加硫用組成物、例えば塗料組成物に加えると、ゲル化が進行するなどの理由から組成物の可使時間が短くなる。それゆえ、2液以上の組成物が調製され、実用に供されているが、実用可能な1液型組成物は知られていない。

0003

一方、フッ素ゴムをポリオール系加硫剤により加硫する場合には、有機溶剤を含んだ1液型フッ素ゴム塗料組成物を調製することは可能である(PCT/JP97/02853)。しかし、近年VOC規制等が厳しくなり、環境に優しい水性塗料が望まれているが、有機溶剤を含まない水性分散液としての1液型フッ素ゴム水性塗料組成物は知られていない。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明の目的は、水性分散液として調製でき、かつ、比較的低温において短時間で高強度の加硫皮膜が得られる、可使時間の長い1液型フッ素ゴム加硫用水性組成物を提供することである。本発明の別の目的は、従来のフッ素ゴム加硫用水性組成物(塗料組成物)から形成された皮膜を有する物品、特にOA機器用ロールが有する上記のような欠点を解消したフッ素ゴム被覆物品を提供することである。このような目的を達成するために、本発明は、フッ素ゴム水性ディスパージョンに、フェニル基および少なくとも2個の水酸基を有するポリオールと第3級アミンとの塩からなる塩基性ポリオール加硫剤を配合してなるフッ素ゴム加硫用水性組成物、およびこの組成物から形成した被覆層により表面の少なくとも一部が被覆された物品を提供する。

発明を実施するための最良の形態

0005

以下、本発明の組成物に含まれる各成分を具体的に説明する。
(A)フッ素ゴム水性ディスパージョン
フッ素ゴム水性ディスパージョンとは、弾性状含フッ素共重合体をポリオキシエチレンアルキルエーテルポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルアルキルスルホン酸塩などの界面活性剤により10〜75重量%の濃度で水中に分散したものである。

0006

弾性状含フッ素共重合体とは、主鎖に−CH2−で示される繰り返し単位を含む含フッ素共重合体である。その代表例は、ビニリデンフルオライドを含む弾性状含フッ素共重合体であり、具体例は、主鎖が以下の構造の繰り返し単位を含む共重合体である:−CF2−CH2−、−CH2−CH2−、および−CH2−CH(CH3)−から選択される少なくとも1種の繰り返し単位、並びに、−CF2−CF(CF3)−、−CF2−CF2−、および−CF2−(ORf)CF−(式中、Rfは炭素数1〜6のフルオロアルキル基である。)から選択される少なくとも1種の繰り返し単位。より具体的には、ビニリデンフルオライドとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、エチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、テトラフルオロエチレンとプロピレンの共重合体などである。このような弾性状含フッ素共重合体は、「ダイエル」(商標)(ダイキン工業株式会社)、「バイトンフローム」(商標)(E.I.デュポン社)、「アフラス」(商標)(旭硝子株式会社)などの商品名で市販されている。中でも、架橋性の点でビニリデンフルオライド系共重合体が好ましい。

0007

(B)塩基性ポリオール加硫剤
本発明において塩基性ポリオール加硫剤とは、水酸基、特にフェノール性水酸基分子内に少なくとも2個有する化合物および高分子化合物であって、加硫性能を有するものを意味する。例えば、

0008

ID=000002HE=085 WI=078 LX=0210 LY=1250
等のフェノール化合物

0009

式:

0010

塩基性化合物としては、以下に示すアンモニウム塩または第3級アミンが挙げられる。アンモニウム塩の具体例は、トリメチルベンジルアンモニウムトリエチルベンジルアンモニウム、ジメチルデシルベンジルアンモニウム、トリエチルベンジルアンモニウム、ミリスチルベンジルジメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ジメチルテトラデシルベンジルアンモニウム、トリメチルテトラデシルアンモニウム、ココナットトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、ジステアリルジメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、1,4-フェニレンジメチレンビストリメチルアンモニウム、1,4-フェニレンジメチレンビストリエチルアンモニウムエチレンビストリエチルアンモニウムなどである。

0011

第3級アミンの具体例は、1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-ウンデセン-7、8-メチル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-ウンデセン-7、8-プロピル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-ウンデセン-7、8-ドデシル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-ウンデセン-7、8-エイコシル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-ウンデセン-7、8-テトラコシル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-ウンデセン-7、8-ベンジル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-ウンデセン-7、8-フェネチル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-ウンデセン-7、8-(3-フェニルプロピル)-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-ウンデセン-7、トリメチルアミントリエチルアミントリ-n-プロピルアミン、トリ-n-ブチルアミン、トリイソブチルアミン、メチルジエチルアミンジメチルエチルアミン、ジメチル-n-プロピルアミン、ジメチル-n-ブチルアミン、ジメチルイソブチルアミン、ジメチルイソプロピルアミン、ジメチル-sec-ブチルアミン、ジメチル-tert-ブチルアミン、トリアリルアミンジアリルメチルアミン、アリジメチルアミンベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン、N-アリルピペリジン、N-エチルピペリジン、N-ブチルピペリジン、N-メチルピロリジン、N-シクロヘキシルピロリジン、N-n-ブチルピロリジン、N-エチルピロリジン、N-ベンジルピロリジン、2,4,6-トリメチルピリジンなどである。

0012

中でも、ヒドロキノンビスフェノールA、ビスフェノールAFレゾール型フェノール樹脂とアンモニウム塩もしくは第3級アミンとの塩が塗膜物性の点で好ましい。ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールAF、レゾール型フェノール樹脂は加硫性能が特に優れ、また、アンモニウム塩や第3級アミンはアルカリ金属アルカリ土類金属と異なり塗膜中に分解残渣を残さない。また、加硫剤としては塩基性ポリオールと通常のポリオールとの組み合わせを用いることもできる。

0013

(C)加硫促進剤
本発明の組成物には、任意成分である加硫促進剤として以下のような化合物を配合することができる。
(a)第4級アンモニウム塩
式:NR14XまたはR13N−R'−NR13・2X
(式中、Xは酸基または水酸基であり、R1は同一または相異なる炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基であり、また2つ以上のR1が共同炭素環または複素環を形成してもよく、R'は炭素数2〜21のアルキレン基または炭素数8〜12のフェニレンジアルキレン基を表す。)で示される第4級アンモニウム塩

0015

第4級アンモニウム塩の具体例は、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、ジメチルデシルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、ミリスチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルテトラデシルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチルテトラデシルアンモニウムクロライド、ココナットトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、1,4-フェニレンジメチレンビストリメチルアンモニウムジクロライド、1,4-フェニレンジメチレンビストリエチルアンモニウムジクロライド、エチレンビストリエチルアンモニウムジブマイドなどのアルキルおよびアラルキル第4級アンモニウム塩;

0016

8-メチル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムクライド、8-メチル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムアイオダイド、8-メチル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムハイドロオキサイド、8-メチル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウム-メチルサルフェート、8-メチル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムブロマイド、8-プロピル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムブロマイド、8-ドデシル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムクロライド、8-ドデシル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムハイドロオキサイド、8-エイコシル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムクロライド、8-テトラコシル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムクロライド、8-ベンジル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムクロライド、8-ベンジル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムハイドロオキサイド、8-フェネチル-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムクロライド、8-(3-フェニルプロピル)-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウムクロライドなどの第4級1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセニウム塩などである。

0017

(b)第3級アミンの無機または有機酸との第4級塩

0018

第3級アミンの具体例は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ-n-プロピルアミン、トリ-n-ブチルアミン、トリイソブチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチル-n-プロピルアミン、ジメチル-n-ブチルアミン、ジメチルイソブチルアミン、ジメチルイソプロピルアミン、ジメチル-sec-ブチルアミン、ジメチル-tert-ブチルアミン、トリアリルアミン、ジアリルメチルアミン、アリルジメチルアミン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン、N-アリルピペリジン、N-エチルピペリジン、N-ブチルピペリジン、N-メチルピロリジン、N-シクロヘキシルピロリジン、N-n-ブチルピロリジン、N-エチルピロリジン、N-ベンジルピロリジン、2,4,6-トリメチルピリジンなどである。

0019

第4級塩を形成する無機または有機酸の例として、以下のようなものが挙げられる。塩化水素酸(HCl)、臭化水素酸(HBr)、フッ化水素酸(HF)、

0020

(c)第4級ホスホニウム塩

0021

第4級ホスホニウム塩の具体例は、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムメチルメタンホスホネートビス(ベンジルジフェニルホスフィン)イミニウムクロライド、2,4-ジクロロベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、4-メチルベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、4-クロロベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、m-トリフルオロメチルベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、2-シアノベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、α-カルベトキシベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ジフェニルメチルトリフェニルホスホニウムクロライド、1-ナフチルメチルトリフェニルホスホニウムクロライド、カルベトキシメチルトリフニルホスホニウムブロマイド、メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロライド、アリロキシメチルトリフェニルホスホニウムクロライド、1-カルベトキシエチルトリフェニルホスホニウムクロライド、イソブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、4-シアノブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、2-ペンチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、アリルトリフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリオクチルホスホニウムクロライド、メチルトリオクチルホスホニウムテトラフルオロボレート、メチルトリオクチルホスホニウムアセテート、メチルトリオクチルホスホニウムジメチルホスフェート、ベンジルトリオクチルホスホニウムクロライド、ベンジルトリオクチルホスホニウムブロマイド、メトキシエトキシエチルトリオクチルホスホニウムクロライド、ブチルトリオクチルホスホニウムブロマイド、m-トリフルオロメチルベンジルトリオクチルホスホニウムクロライド、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルトリオクチルホスホニウムクロライド、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチルトリオクチルホスホニウムクロライド、テトラオクチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライドテトラブチルホスホニウムブロマイドなどである。なお、上記の(a)〜(c)において、pKaが8未満のものは、加硫速度を低下させるので、得られる塗膜強度が低くなり、好ましくない。

0022

(d)有機酸
本発明において、さらに保存安定性向上を目的として、組成物に有機酸を添加することができる。有機酸としては炭素数1〜12の有機酸、好ましくは炭素数1〜4の有機酸が用いられる。炭素数が12を越える有機酸は塗膜中に残存するので好ましくない。より好ましい有機酸は、蟻酸酢酸プロピオン酸等のモノカルボン酸シュウ酸マロン酸コハク酸等のジカルボン酸である。有機酸は、貯蔵中、組成物に含まれる含フッ素共重合体のポリオール加硫を抑制する。しかし、組成物を塗布、乾燥、焼成すると、有機酸が蒸発または熱分解され、上記塩基性化合物が加硫反応を促進するので、本発明では有機酸も「加硫促進剤」として扱う。

0023

本発明の組成物における各成分の配合割合は、フッ素ゴム100重量部に対し、塩基性ポリオール系加硫剤0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、加硫促進剤0〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部である。加硫促進剤の量が上記下限よりも少なくなると加硫が起こりにくくなり、一方、上限を超えると加硫制御が困難になることがある。

0024

(D)各種添加剤
本発明の組成物には、上記ポリオール系加硫剤および加硫促進剤に加え、フッ素ゴム組成物に通常添加される各種添化剤、例えば充填材着色剤受酸剤などを配合することができる。充填材としてはカーボンブラックホワイトカーボン炭酸カルシウム硫酸バリウムなどが例示でき、着色剤としては無機顔料複合酸化物顔料などが例示できる。受酸剤としては酸化マグネシウム酸化鉛酸化亜鉛炭酸鉛炭酸亜鉛ハイドロタルサイトなどの複塩が例示できるが、水酸化カルシウムなどの活性の高いものはゲル化を起こしやすく、好ましくない。また、前記塩基性化合物のpKaよりも小さいpKaを有する化合物が好ましい。受酸剤のpKaが大きいと、組成物がゲル化を起こしやすくなる。通常、受酸剤はその活性度に応じて含フッ素共重合体100重量部に対し、1〜40重量部配合できる。

0025

(E)フッ素樹脂および末端変性パーフルオロポリエーテル
さらに、本発明の組成物にはフッ素樹脂や末端変性パーフルオロポリエーテル(末端基が−NH2、−CH2OH等のフッ素ゴムと反応し得る官能基であるパーフルオロポリエーテル化合物)をフッ素ゴム100重量部に対して5〜900重量部の範囲で配合することにより、得られる塗膜に非粘着性を付与することができる。フッ素樹脂としては、例えばポリフッ化ビニリデンPVdF)、エチレン—テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(CTFE)、テトラフルオロエチレン—ヘキサフルオロプロピレン—パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPA)、テトラフルオロエチレン—ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン—パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレンPTFE)などを用いることができる。中でもテトラフルオロエチレン系重合体が非粘着性の点で好ましい。フッ素樹脂は分散性の点から水性ディスパージョンの形態で用いるのが好ましい。

0026

本発明の組成物は、従来の含フッ素共重合体の加硫用組成物と同様の方法で塗布し、加硫することができる。すなわち、組成物の性状に応じてハケ塗りスプレーコーティング、浸漬塗布フローコーティングディスペンサーコーティングスクリーンコーティングなどにより被塗物に塗布し、十分に乾燥させた後に150〜300℃で10〜120分間焼成する。

0027

本発明の組成物から形成した被覆層の上に、さらに表面層を形成してもよい。表面層は、上記フッ素樹脂および/または末端変性パーフルオロポリエーテルから常套の方法で形成することができる。

0028

被塗物の表面は、組成物を塗布する前に十分脱脂洗浄しておくのが好ましい。被塗物と組成物との接着性を向上させるため、シランプライマーシリコーン系プライマーなどによりプライマー層を被塗物表面に形成するのが望ましい。

0029

本発明のフッ素ゴム加硫用水性組成物は、水性ポリアミン加硫用組成物と比較して、1液型の水性分散液とした場合にも保存安定性に優れるという特徴を有する。また、溶剤系ポリオール加硫用組成物と比較すると、含フッ素共重合体の固形分を高濃度で含むことができる。なお、本発明の加硫用水性組成物は、必ずしも1液型とする必要はなく、使用直前に加硫剤を混合するような2液型の組成物とすることもできる。

0030

本発明の組成物により被覆する物品基材としては、鉄、ステンレス鋼、銅、アルミニウム真鍮などの金属類ガラス板ガラス繊維の織布および不織布等のガラス製品ポリプロピレンポリオキシメチレンポリイミドポリアミドイミドポリスルホンポリエーテルサルホンポリエーテルエーテルケトン等の汎用および耐熱性樹脂成形品および被覆物SBRブチルゴム、NBR、EPDM等の汎用ゴム、およびシリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性ゴムの成形品および被覆物;天然繊維および合成繊維の織布および不織布等を使用することができる。

0031

本発明の組成物から形成される被覆は、耐熱性、対溶剤性、潤滑性、非粘着性が要求される分野で使用でき、具体的な用途としては、複写機、プリンター、ファクシミリ等のOA機器用のロール(例えば、定着ロール圧着ロール)および搬送ベルトシートおよびベルト;O−リングダイヤフラム耐薬品性チューブ燃料ホースバルブシール化学プラントガスケット等が挙げられる。

0032

以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例1
PigペーストAの調製:充填材(MTカーボンブラック)20重量部および受酸剤(協和化学工業株式会社製DHT‐4A)5重量部を、界面活性剤(花王株式会社製エマルゲン108;20%水溶液。主成分:C12H25−(OCH2CH2)n−OH)2重量部と共に、純水48重量部に分散させて、ペーストを調製した。これを、「PigペーストA」という。

0033

塗料組成物の調製:フッ素ゴムディスパージョンA(ダイキン工業株式会社製ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体)の固形分100重量部に対し、PigペーストA73重量部を加え、十分に分散させた。この水性分散液に、塩基性ポリオール加硫剤であるビスフェノールAFアンモニウム塩4重量部および加硫促進剤(サンアプロ株式会社製SA610‐50。主成分:DBU(1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]-ウンデセン-7)蟻酸塩の50重量%ジプロピレングリコール溶液)0.5重量部を加え、塗料組成物を調製した。

0034

得られた塗料組成物について、以下の方法で安定性および塗膜物性を測定した。
<安定性>:塗料ポリエチレン瓶に入れ、25℃雰囲気下で静置した。2日、7日、2週間、1ヶ月および3ヶ月後に塗料の性状を観察した。
引張特性>:塗料を金属製バット流し込み、室温で5日間、および80〜100℃で2日間乾燥し、その後200℃で60分間焼成した。生成したフィルムを剥がし取ってJIS4号ダンベル形状に打ち抜き、引張速度500mm/minで引張試験を行った。

0035

実施例2
ビスフェノールAFアンモニウム塩に代えてビスフェノールAF・DBU塩を用いた以外は実施例1と同じ手順を繰り返して、塗料組成物を調製した。

0036

実施例3
ビスフェノールAFアンモニウム塩に代えてビスフェノールAFトリエチルアミン塩を用いた以外は実施例1と同じ手順を繰り返して、塗料組成物を調製した。

0037

実施例4
ビスフェノールAFアンモニウム塩に代えてヒドロキノンDBU塩を用いた以外は実施例1と同じ手順を繰り返して、塗料組成物を調製した。

0038

実施例5
フッ素ゴムディスパージョンAに代えてフッ素ゴムディスパージョンB(ダイキン工業株式会社製ビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレン共重合体)を用いた以外は実施例1と同じ手順を繰り返して、塗料組成物を調製した。

0039

実施例6
フッ素ゴムディスパージョンAに代えてフッ素ゴムディスパージョンBを用い、ビスフェノールAFアンモニウム塩に代えてビスフェノールAF・DBU塩を用いた以外は実施例1と同じ手順を繰り返して、塗料組成物を調製した。

0040

実施例7
フッ素ゴムディスパージョンAに代えてフッ素ゴムディスパージョンBを用い、ビスフェノールAFアンモニウム塩に代えてビスフェノールAFトリエチルアミン塩を用いた以外は実施例1と同じ手順を繰り返して、塗料組成物を調製した。

0041

実施例8
フッ素ゴムディスパージョンAに代えてフッ素ゴムディスパージョンBを用い、ビスフェノールAFアンモニウム塩に代えてヒドロキノンDBU塩を用いた以外は実施例1と同じ手順を繰り返して、塗料組成物を調製した。

0042

比較例1
ビスフェノールAFアンモニウム塩に代えて、ビスフェノールAを用いた以外は実施例1と同じ手順を繰り返して、塗料組成物を調製した。

0043

比較例2
塩基性ポリオール加硫剤および加硫促進剤に代えて、ポリアミン加硫剤(油化シェル株式会社製エポメートF‐100)2重量部およびシランカップリング剤(日本ユニカー株式会社製A‐1100)9重量部それぞれと、さらに純水7.5重量部を用いた以外は実施例1と同じ手順を繰り返して、塗料組成物を調製した。

0044

実施例1〜8および比較例1〜2の塗料組成および試験結果を表1および2に示す。

0045

0046

実施例9
実施例2で調製した塗料から作成した塗膜について、密着性、非粘着性および引張特性を以下のようにして測定した。
<密着性>塗料を基材上にスプレーコーティングし、80〜100℃で十分に乾燥させた後、200℃で60分間焼成した。塗膜表面にJIS K 5400‐1990の8.5.2に規定された碁盤目100を作成し、この面に粘着テープ(ニチバン株式会社製)を十分に密着させ、直ちに引き剥がした。新しい粘着テープを用いて引き剥がしを計10回行い、残存桝目の数を数えた。基材としては、アルミニウム板(A‐1050)、ポリイミドフィルムシリコーンゴムシートおよびフッ素ゴムシートを用いた。アルミニウム板は予めブラスト処理し、プライマーとしてシラン化合物(LORD Chemlok Y‐4310;10重量%水溶液)を塗布した。シリコーンゴムシートにも予めプライマーとしてGLP‐103SR(ダイキン工業株式会社製。主成分:シリコーン系樹脂)を塗布した。

0047

<非粘着性>密着性試験の場合と同様にして作成した塗膜の表面に、純水またはn-セタンを一滴滴下し、ゴニオメータ(協和界面科学株式会社製)により、接触角を測定した。
<引張特性>引張特性は、実施例1に記載の方法により測定した。

0048

実施例10
実施例6で調製した塗料を用いた以外は実施例9と同様にして、塗膜の密着性、非粘着性および引張特性を測定した。

0049

比較例3
比較例2で調製した塗料を用いた以外は実施例9と同様にして、塗膜の密着性、非粘着性および引張特性を測定した。

0050

比較例4
溶剤系ポリオール加硫フッ素ゴム塗料(ダイキン工業株式会社製ビニリデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレン共重合体系塗料)を用い、密着性および非粘着性測定のための塗膜を作成するために塗料をバーコーターにより基材に塗布し、実施例9に記載の測定方法により、塗膜の密着性、非粘着性および引張特性を測定した。

0051

実施例11
PigペーストBの調製:充填剤チタン工業株式会社製タロックスR‐516L。主成分:Fe2O3)3重量部および受酸剤(協和化学工業株式会社製DHT‐4A)5重量部を、界面活性剤(花王株式会社製エマルゲン108;20%水溶液)2重量部と共に、純水43重量部に分散させて、ペーストを調製した。これを、「PigペーストB」という。

0052

塗料組成物の調製:フッ素ゴムディスパージョンAの固形分100重量部に対し、PigペーストB51重量部とFEPディスパージョン(ダイキン工業株式会社製。固形分濃度52重量%)192重量部を加え、十分に分散させた。この水性分散液に塩基性ポリオール加硫剤であるビスフェノールAFアンモニウム塩4重量部および加硫促進剤(サンアプロ株式会社製SA610‐50)0.5重量部を加え、塗料組成物を調製した。

0053

得られた塗料から作成した塗膜について、密着性、非粘着性および引張特性を以下のようにして測定した。
<密着性>および<非粘着性>
塗料を基材上にスプレーコーティングし、80〜100℃で十分に乾燥させた後、300℃で15分間焼成して塗膜を形成し、実施例9に記載した方法で密着性および非粘着性を測定した。
<引張特性>塗料をアルミ箔上にスプレーコーティングし、80〜100℃で十分に乾燥させた後、300℃で15分間焼成した。アルミ箔を塩酸で溶かし、得られた塗膜をJIS4号ダンベル形状に打ち抜き、引張速度500mm/minで引張試験を行った。

0054

実施例12
フッ素ゴムディスパージョンAに代えてフッ素ゴムディスパージョンBを用いた以外は実施例11の手順を繰り返して、塗料組成物を調製し、塗膜の密着性、非粘着性および引張特性を測定した。

0055

比較例5
FEP添加水性ポリアミン加硫フッ素ゴム塗料(ダイキン工業株式会社製ビニリデンフルオライド/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体系塗料フッ素ゴム対フッ素樹脂の固形分比=1:1)を用い、実施例11の手順を繰り返して塗料組成物を調製し、塗膜の密着性、非粘着性および引張特性を測定した。

0056

実施例13
実施例9で調製した塗料を基材上にスプレーコーティングし、80〜100℃で十分に乾燥させた後、FEP粉体塗料(ダイキン工業株式会社製)を塗装し、300℃で15分間焼成した。得られた塗膜の密着性と非粘着性を実施例9と同様に測定した。

0057

実施例9〜13および比較例3〜5の測定結果を表3および4に示す。

0058

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