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技術 N−ベンジルキノリン酸イミドの製造方法

出願人 タマ化学工業株式会社
発明者 五十嵐喜雄延嶋浩文
出願日 1999年6月4日 (21年5ヶ月経過) 出願番号 1999-158002
公開日 2000年12月12日 (19年11ヶ月経過) 公開番号 2000-344769
状態 未査定
技術分野 窒素含有縮合複素環(3) ピリジン系化合物 その他のN系縮合複素環2
主要キーワード 時間段階 アミド酸化合物 結果確認 ベンジルアセトアミド 冷却晶析 次結晶 容積効率 核磁気共鳴分析
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図面 (1)

課題

N−ベンジルキノリンイミドの改良された製造方法の提供。

解決手段

次の式(1)

化1

で示されるキノリン酸無水酢酸とを酢酸溶媒中で室温〜100℃で反応させて次の式(2)

化2

で示される無水キノリン酸を生成させ、この無水キノリン酸とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(3)

化3

で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、および次の式(4)

化4

で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(5)

化5

で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する。

概要

背景

医薬合成中間体として有用なN−ベンジルキノリンイミドはこれまで、1)キノリン酸無水物ベンジルアミンとを高温度例えば180℃で反応させ、ひき続き真空下に同温度で処理することによって製造する方法(英国特許第1086637号)、2)キノリン酸ピリジン−2,3−ジカルボン酸)を無水酢酸中で還流下に加熱し、揮発物を留去してキノリン酸無水物とし、テトラヒドロフランに溶解したベンジルアミンと反応させ、溶媒を除き得られた粗アミド酸化合物を無水酢酸に再溶解し還流下に加熱して製造する方法(J. Chem. Soc. PERKIN TRNS., 1, 1990, pp.1757-1763)、3)キノリン酸を無水酢酸と加熱し、揮発物を留去し、残留物ジエチルエーテルを加え固液分離してキノリン酸無水物を取出し、これにベンジルアミンを加えて反応させ、さらに無水酢酸を加えて180℃に加熱して反応後、エチルアルコールから晶析、固液分離する方法(特開平6−239857号公報)などにより製造されている。またこれまでキノリン酸無水物とベンジルアミンとの反応で2−ベンジルカルバモイルニコチン酸の生成は知られていたが、2−ベンジルカルバモイルピコリン酸の生成は知られていなかった。

概要

N−ベンジルキノリン酸イミドの改良された製造方法の提供。

次の式(1)

で示されるキノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で室温〜100℃で反応させて次の式(2)

で示される無水キノリン酸を生成させ、この無水キノリン酸とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(3)

で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、および次の式(4)

で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(5)

で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

次の式(1)

請求項

ID=000007HE=015 WI=063 LX=0285 LY=0450で示されるキノリン酸無水酢酸とを酢酸溶媒中で室温〜100℃で反応させて次の式(2)

請求項

ID=000008HE=015 WI=063 LX=0285 LY=0750で示されるキノリン酸無水物を生成させ、このキノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(3)

請求項

ID=000009HE=015 WI=061 LX=0295 LY=1100で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、および次の式(4)

請求項

ID=000010HE=015 WI=061 LX=0295 LY=1400で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(5)

請求項

ID=000011HE=015 WI=063 LX=0285 LY=1850で示されるN−ベンジルキノリンイミドを製造する方法。

請求項2

次の式(1)

請求項

ID=000012HE=015 WI=063 LX=0285 LY=2200で示されるキノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で50〜90℃で反応させて次の式(2)

請求項

ID=000013HE=015 WI=063 LX=0285 LY=2500で示されるキノリン酸無水物を生成させ、このキノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で10〜70℃で反応させて次の式(3)

請求項

ID=000014HE=015 WI=061 LX=1195 LY=0350で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、および次の式(4)

請求項

ID=000015HE=015 WI=061 LX=1195 LY=0650で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で10〜70℃で反応させて次の式(5)

請求項

ID=000016HE=015 WI=063 LX=1185 LY=1100で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する請求項1記載の方法。

請求項3

キノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で反応させてキノリン酸無水物を生成させ、このキノリン酸無水物を反応液から単離せずにベンジルアミンと反応させて2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を反応液から単離せずに無水酢酸と反応させてN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する請求項1または2記載の方法。

請求項4

次の式(1)

請求項

ID=000017HE=015 WI=063 LX=1185 LY=1900で示されるキノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で室温〜100℃で反応させて次の式(2)

請求項

ID=000018HE=015 WI=063 LX=1185 LY=2200で示されるキノリン酸無水物を生成させる方法。

請求項5

50〜90℃で反応させる請求項4記載の方法。

請求項6

次の式(2)

請求項

ID=000019HE=015 WI=063 LX=1185 LY=2600で示されるキノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(3)

請求項

ID=000020HE=015 WI=061 LX=0295 LY=0400で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、および次の式(4)

請求項

ID=000021HE=015 WI=061 LX=0295 LY=0700で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を生成させる方法。

請求項7

10〜70℃で反応させる請求項6記載の方法。

請求項8

次の式(3)

請求項

ID=000022HE=015 WI=061 LX=0295 LY=1150で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、および次の式(4)

請求項

ID=000023HE=015 WI=061 LX=0295 LY=1450で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(5)

請求項

ID=000024HE=015 WI=063 LX=0285 LY=1800で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方法。

請求項9

10〜70℃で反応させる請求項8記載の方法。

請求項10

次の式(2)

請求項

ID=000025HE=015 WI=063 LX=0285 LY=2250で示されるキノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(3)

請求項

ID=000026HE=015 WI=061 LX=0295 LY=2550で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、および次の式(4)

請求項

ID=000027HE=015 WI=061 LX=1195 LY=0350で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を生成させ、この2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(5)

請求項

ID=000028HE=015 WI=063 LX=1185 LY=0800で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方法。

請求項11

次の式(2)

請求項

ID=000029HE=015 WI=063 LX=1185 LY=1150で示されるキノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で10〜70℃で反応させて次の式(3)

請求項

ID=000030HE=015 WI=061 LX=1195 LY=1450で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、および次の式(4)

請求項

ID=000031HE=015 WI=061 LX=1195 LY=1750で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を生成させ、この2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で10〜70℃で反応させて次の式(5)

請求項

ID=000032HE=015 WI=063 LX=1185 LY=2200で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する請求項10記載の方法。

請求項12

3−ベンジルカルバモイルピコリン酸。

技術分野

酢酸10.0gに実施例3で得られた2−ベンジルカルバモイルピコリン酸10.9gと無水酢酸4.4gとを撹拌しながら加え、30℃で10時間、40℃で5時間反応させて反応を完結させた。反応液に水10.0gを加え20℃まで冷却しで析出した結晶濾過して取り出し、2−プロパノール10mlで結晶を洗浄し、乾燥してN−ベンジルキノリンイミドの結晶9.4gを得た。収率93.5%。得られた結晶をHPLC分析した結果、N−ベンジルキノリン酸イミドは純度97.1%であることが分かった。

背景技術

0001

本発明は、N−ベンジルキノリン酸イミドの改良製造方法およびこの方法の反応中間体として得られる新規化合物の3−ベンジルカルバモイルピコリン酸に関する。

発明が解決しようとする課題

0002

医薬合成中間体として有用なN−ベンジルキノリン酸イミドはこれまで、1)キノリン酸無水物ベンジルアミンとを高温度例えば180℃で反応させ、ひき続き真空下に同温度で処理することによって製造する方法(英国特許第1086637号)、2)キノリン酸ピリジン−2,3−ジカルボン酸)を無水酢酸中で還流下に加熱し、揮発物を留去してキノリン酸無水物とし、テトラヒドロフランに溶解したベンジルアミンと反応させ、溶媒を除き得られた粗アミド酸化合物を無水酢酸に再溶解し還流下に加熱して製造する方法(J. Chem. Soc. PERKIN TRNS., 1, 1990, pp.1757-1763)、3)キノリン酸を無水酢酸と加熱し、揮発物を留去し、残留物ジエチルエーテルを加え固液分離してキノリン酸無水物を取出し、これにベンジルアミンを加えて反応させ、さらに無水酢酸を加えて180℃に加熱して反応後、エチルアルコールから晶析、固液分離する方法(特開平6−239857号公報)などにより製造されている。またこれまでキノリン酸無水物とベンジルアミンとの反応で2−ベンジルカルバモイルニコチン酸の生成は知られていたが、2−ベンジルカルバモイルピコリン酸の生成は知られていなかった。

課題を解決するための手段

0003

これらの従来法は、夫れ夫れの反応段階における反応選択性が悪く、各反応段階で得られる反応中間体のキノリン酸無水物、アミド酸化合物、および目的物のN−ベンジルキノリン酸イミドには不純物が多く含まれることになり、各反応段階で得られる化合物の精製が不可欠であることから操作が繁雑となり、また収率も例えば上記先行文献のそれぞれでは36〜62%と極めて低い。したがって、より反応操作が簡単で収率の高い方法の解明が求められている。またこれまでキノリン酸無水物とベンジルアミンとの反応で生成することが知られていなかった2−ベンジルカルバモイルピコリン酸を得ることも本発明の課題であった。

0004

ところで、本発明者は上記した従来方法におけるそれぞれの反応段階における反応選択性が悪く、各反応段階で得られる反応中間体のキノリン酸無水物、アミド酸化合物、および目的物のN−ベンジルキノリン酸イミドには不純物が多く、したがって総括反応収率が低い原因は、
1) 第1の反応段階のキノリン酸を無水酢酸を用いてキノリン酸無水物に変換する脱水反応に於いては、反応温度が高いためにキノリン酸からの脱炭酸反応が起こり、副生成物としてニコチン酸が生成すること、
2) 第2の反応段階のキノリン酸無水物とベンジルアミンとの反応によって2−ベンジルカルバモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸との混合物が生成することと、この反応では反応温度が高いと2−ベンジルカルバモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸からの脱炭酸反応が起こりやすく、その結果ニコチン酸ベンジルアミドおよびピコリン酸ベンジルアミドが副生するが、特に3−ベンジルカルバモイルピコリン酸は脱炭酸しやすく、そのためにこれまで3−ベンジルカルバモイルピコリン酸は未知の化合物であったこと、および
3) 第3の反応段階の2−ベンジルカルバモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸との混合物の無水酢酸を脱水剤とする閉環反応によるN−ベンジルキノリン酸イミドの生成反応に於いても、温度が高いと2)と同様に脱炭酸反応が起こりやすいこと、にあることを見出したのである。

0005

そして、従来法におけるこれらに1)〜3)の反応段階に於いて高温度を用いることには、次の理由から必然性があるものと考えられていたのである。即ち1)の反応段階はキノリン酸の脱水反応であることからこの脱水反応を妨害する恐れのある反応溶媒を用いることは避けたいという考えに立って反応体である無水酢酸を反応溶媒として用いたために、例えば特開平6−239857号公報段落番号〔0106〕に記載のように110℃で反応を行ったこと、また2)の反応段階はキノリン酸無水物は融点が高く容易に固化するので、ベンジルアミンとの反応は例えば上記特開平6−239857号公報段落番号〔0106〕や英国特許第1086637号実施例1に記載のように180℃の高温度を必要としたこと、さらに3)の反応段階は得られたアミド酸脱水閉環によるイミドの生成反応であって、脱水剤としての無水酢酸を使用する場合でも例えば特開平6−239857号公報段落番号〔0106〕に記載のように110℃の温度で、脱水剤を用いない例えば英国特許第1086637号実施例1に記載の反応では180℃の様な高温度を必要とした。

0006

ところで、この1)のキノリン酸と無水酢酸との反応によってキノリン酸無水物を生成させる反応においては、キノリン酸無水物と酢酸が生成するので、反応系に存在する酢酸は反応を抑制することになること、また2)のキノリン酸無水物とベンジルアミンとの反応では過剰の酢酸の存在はアミド酸の生成の他に例えばN−ベンジルアセトアミドの様な副生物の生成を伴うことが考えられること、そしてまた3)脱水剤としての無水酢酸を用いるアミド酸の脱水閉環によるN−ベンジルキノリン酸イミドの生成反応にあっては、1)の反応と同様に酢酸が生成するので、反応系に酢酸を存在させることによって反応は抑制されると考えられ、結局上記した従来法のN−ベンジルキノリン酸イミドの製造では反応系に酢酸を溶媒として用いることは避けるべきものであってこれを積極的に用いようとする発想はあり得ない所であった。

0007

本発明者はこれらの1)〜3)の反応段階のそれぞれにおいて、このように反応生成物の一つであってその存在によっては反応が抑制されると考えられるか、またはそれを存在させることによる競合反応によって収量が低下すると考えられ、それゆえに積極的に反応系に加えることなどは考えることも出来なかった酢酸を反応系に溶媒として添加して存在させることにより、驚くべきことにはこれらの反応段階のそれぞれを低い温度で操作することができ、この低い反応温度によって脱炭酸が回避され高純度の目的物が高収率で得られること、およびこれまでに生成が確認されていなかった化合物のN−ベンジルキノリン酸イミドを見出して本発明を完成したのである。

0008

すなわち本発明は、次の式(1)

0009

そして上記したN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方法における反応工程のそれぞれおよび反応工程の組み合わせもまた新規であることから、本発明には次の方法も含まれる。

0010

すなわち、次の式(1)

0011

キノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10〜70℃で反応させて次の式(3)

0012

2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10〜70℃で反応させて次の式(5)

0013

キノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10〜70℃で反応させて次の式(3)

0014

また本発明の上記した方法において中間体として得られる3−ベンジルカルバモイルピコリン酸は文献未載の新規化合物で、本発明はこの3−ベンジルカルバモイルピコリン酸にも関する。

0015

本発明の第1段階のキノリン酸と無水酢酸とによるキノリン酸無水物を生成させる反応は、キノリン酸1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは0.9〜1.5モル、より好ましくは0.9〜1.1モルの無水酢酸を用い、反応溶媒としての酢酸の存在下に室温〜100℃、好ましくは50〜90℃の温度、より好ましくは70〜80℃の温度で行われる。この際に用いられる反応溶媒の酢酸の使用量には特に限定はないが、反応液の流動性容積効率・収率・キノリン酸無水物の純度への影響を考慮して、反応体(キノリン酸と無水酢酸)の合計重量を基準にして、好ましくは0.5〜10倍、より好ましくは1〜3倍の量で用いられる。この反応は3〜12時間で終了する。

0016

このキノリン酸無水物を生成させる反応では、反応選択性が極めて良好なためキノリン酸無水物は反応液のままで次のベンジルアミンとの反応に使用することが出来る。しかしながらこのキノリン酸無水物の反応液は、そのままでかまたは酢酸で希釈して冷却晶析させ、キノリン酸無水物を固液分離して取り出してもよい。

0017

本発明の第2段階のキノリン酸無水物とベンジルアミンとによる2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を生成させる反応は、キノリン酸無水物1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは0.9〜1.5モル、より好ましくは0.9〜1.1モルのベンジルアミンを用い、反応溶媒としての酢酸の存在下に室温〜70℃、好ましくは20〜30℃の温度で行われる。この反応は速やかに進行し0.1〜2時間で完結する。

0018

この際に用いられる反応溶媒の酢酸の使用量には特に限定はないが、反応体(キノリン無水物とベンジルアミン)の合計重量を基準にして、好ましくは0.5〜10倍、より好ましくは1〜3倍の量で用いられる。この第2段階の反応が第1段階の反応液がそのまま用いて行われる場合には、反応溶媒の酢酸を追加することも、また一部分を留去して減量して使用することもできるが、通常は追加することは特に必要がない。

0019

このアミド酸混合物を生成させる反応では、反応選択性が極めて良好なため生成物の2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸混合物は反応液のままで次の閉環によるイミド生成反応に使用することが出来る。

0020

このアミド酸混合物中には2−ベンジルカルバモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸とが生成して存在しており、アミド酸混合物反応液をそのままか、または水、酢酸、メタノールエタノール1−プロパノール、2−プロパノール、もしくはこれらの2種以上の混合物で希釈して冷却すると最初に2−ベンジルカルバモイルニコチン酸が析出するので、これを、固液分離すると3−ベンジルカルバモイルピコリン酸が母液側に残り、2−ベンジルカルバモイルニコチン酸が単離される。母液を濃縮し、必要によってさらに水、酢酸、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、もしくはこれらの2種以上の混合物である溶媒を加え、冷却して3−ベンジルカルバモイルピコリン酸を結晶として得ることができる。

0021

このようにして得られる2−ベンジルカルバモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸との混合物、この混合物を分離して得られる2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸のそれぞれが本発明によれば次に述べる閉環縮合によるN−ベンジルキノリン酸イミド合成の原料物質となり得る。従ってこの新規化合物での3−ベンジルカルバモイルピコリン酸はN−ベンジルキノリン酸イミド合成の原料物質として有用である。

0022

本発明の第3段階の2−ベンジルカルバモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸との混合物、2−ベンジルカルバモイルニコチン酸または3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の閉環縮合によるN−ベンジルキノリン酸イミドを生成させる反応は、これらのアミド酸1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは0.9〜1.5モル、より好ましくは0.9〜1.1モルの無水酢酸を用い、反応溶媒としての酢酸の存在下に0〜70℃、好ましくは30〜60℃の温度で行われる。さらに好ましくは30℃より反応を開始し、60℃まで3〜7時間をかけて徐々に昇温させると、昇温終了から0〜3時間で反応は完結する。本発明において第1段階、第2段階および第3段階の反応を連続的に行う場合には第1段階および第2段階の中間生成物の収率はそれぞれ90%を越える高収率であるので、第3段階において用いる無水酢酸の量は出発原料のキノリン酸を基準にしてその1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは0.9〜1.5モル、より好ましくは0.9〜1.1モルであってもよい。

0023

またこの際に用いられる反応溶媒の酢酸の使用量には特に限定はないが、アミド酸、またはキノリン無水物とベンジルアミンとの合計重量を基準にして、好ましくは0.5〜10倍、より好ましくは1〜3倍の量で用いられる。この第3段階の反応が第2段階の反応液がそのまま用いて行われる場合には、反応溶媒の酢酸を追加することも、また一部分を留去して減量して使用することもできるが、通常は追加することは特に必要がない。

0024

第3段階の反応終了後にN−ベンジルキノリン酸イミド反応液をそのままか、濃縮するか、または水、酢酸、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、もしくはこれらの2種以上の混合物で希釈して冷却するとN−ベンジルキノリン酸イミドが析出するので、これを濾過などの手段で固液分離し、必要に応じて水、メタノール、エタノール、1−プロパノールまたは2−プロパノールなどで洗浄し純度99.5%以上の高純度のN−ベンジルキノリン酸イミドが87%以上の高収率で得ることができた。

0025

上記した本発明のキノリン酸を出発物質として3段階の反応によってN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方法の場合、またはキノリン酸無水物を出発物質として2段階の反応によってN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方法の場合のそれぞれにおいて、各反応段階での生成物は高純度であるので、精製を要せずに次の工程の反応に用いることができ、したがって所謂ワンポットで複数の反応段階を行い得るところにも本発明の大きな特徴がある。したがって本発明においてはN−ベンジルキノリン酸イミドが高収率かつ高純度でえられるばかりでなく、中間生成物の取り出しと精製の工程を要することなく、きわめて簡略化された操作によって目的のN−ベンジルキノリン酸イミドが得られるという著しい効果を有する。

0026

次に本発明を実施例によって詳細に説明するが、ここに述べる実施例は本発明を説明するためのもので、本発明を限定するものと解してはならない。

0027

実施例1
酢酸60.0gに無水酢酸32.2g(0.315モル)とキノリン酸50.1g(0.300モル)を加え、撹拌しながら80℃に昇温し、この温度に3時間保持したところ、キノリン酸のキノリン酸無水物への変換反応が完結したことが高速液体クロマトグラフHPLC)によるモニター結果確認された。得られた反応液を20℃に冷却し、ベンジルアミン33.8g(0.315モル)を20〜30℃の温度で30分を要して滴下して加えた。ベンジルアミンの添加終了後20〜30℃の温度に1時間保持したところアミド酸への変換反応が完結したことがHPLCによるモニターの結果確認された。得られた反応液に無水酢酸32.2g(0.315モル)を添加し、30℃で2時間、40℃で2時間、50℃で3時間そして60℃で1時間と、段階的に昇温してそれぞれの時間の保持したところ、イミドへの閉環反応が完結したことがHPLCによるモニターの結果確認された。得られた反応液に水50.0gを加え、20℃に冷却して析出した結晶を濾過して取り出し、2−プロパノール60mlで洗浄し、乾燥してN−ベンジルキノリン酸イミドの結晶62.3gを得た。収率87.2%。得られた結晶をHPLC分析した結果、N−ベンジルキノリン酸イミドは純度99.9%であることが分かった。

0028

実施例2
酢酸60.0gに無水酢酸32.2g(0.315モル)とキノリン酸50.1g(0.300モル)を加え、撹拌しながら80℃に昇温し、この温度に3時間保持して、キノリン酸のキノリン酸無水物への変換反応を完結させた。得られた反応液を20℃に冷却し、析出した結晶を濾過・乾燥してキノリン酸無水物42.5gを得た。収率95%(キノリン酸を基準にして)。酢酸60.0gに得られたキノリン酸無水物42.5gを加え、ベンジルアミン32.1g(0.300モル)を20〜30℃の温度で30分を要して滴下して加えた。ベンジルアミンの添加終了後20〜30℃の温度に1時間保持してアミド酸への変換反応を完結させた。得られた反応液に無水酢酸30.6g(0.300モル)を添加し、30℃で2時間、40℃で2時間、50℃で3時間そして60℃で1時間と、段階的に昇温してそれぞれの時間保持し、イミドへの閉環反応を完結させた。得られた反応液に水50.0gを加え、20℃に冷却して析出した結晶を濾過して取り出し、2−プロパノール60mlで洗浄し、乾燥してN−ベンジルキノリン酸イミドの結晶60.1gを得た。収率84.1%(キノリン酸を基準にして)。得られた結晶をHPLC分析した結果、N−ベンジルキノリン酸イミドは純度99.9%であることが分かった。

0029

比較例1
無水酢酸96.75g(0.900モル)にキノリン酸50.1g(0.300モル)を加え、撹拌しながら110℃に昇温し、この温度で4時間反応させた。反応終了後80℃の温度25Torrの圧力で無水酢酸を回収し、残留物にジエチルエ−テル100mlを加え20℃で析出する結晶を濾過して取り出し、ジエチルエーテル200mlで洗浄し、乾燥して41gの結晶を得た。この結晶40gに氷冷下にベンジルアミン37.3gを滴下して加え(堅い飴状になり撹拌困難になる)、180℃に昇温し、この温度で30分間反応させた。反応終了後50℃まで冷却しエタノール125mlを加えさらに冷却して20℃で析出した結晶を濾過した取り出し、エタノール75mlで洗浄し、乾燥してN−ベンジルキノリン酸イミドの結晶28.5gを得た。収率39.9%(キノリン酸を基準にして)。得られた結晶をHPLC分析した結果、N−ベンジルキノリン酸イミドは純度57.7%であることが分かった。

0030

実施例3
酢酸60.0gに無水酢酸32.2g(0.315モル)とキノリン酸50.1gを加え、撹拌しながら80℃を3.5時間保持し反応を完結させた。反応液を20℃まで冷却しベンジルアミン33.8gを20〜30℃で30分を要して滴下して加えた。添加終了後、20〜30℃で1時間保持して反応を完結させた。反応終了後、20分で析出した結晶を濾過して取り出し、メタノール50mlで結晶を洗浄し、乾燥して2−ベンジルカルバモイルニコチン酸54.6gを得た。収率71.0%。得られた結晶をHPLC分析した結果、2−ベンジルカルバモイルニコチン酸は純度99.5%であることが分かった。上記した濾過工程で得られた母液および結晶洗浄液合体し、減圧下に揮発成分を除去し、残留物に水200mlを加え、5℃で30分放置して析出した結晶を濾過して取り出し、メタノール15mlで洗浄し、乾燥して3−ベンジルカルバモイルニコチン酸の2次結晶11.0gを得た。収率14.3%。得られた結晶をHPLC分析した結果、2−ベンジルカルバモイルニコチン酸は純度98.8%であることが分かった。2−ベンジルカルバモイルニコチン酸の2次結晶を分離した母液と結晶洗浄液を合体し、減圧下に揮発成分を除去すると油状物10.9g(収率 14.2%)が得られ、これを室温で放置したところ結晶化した。得られた結晶について、赤外吸収スペクトル核磁気共鳴分析および質量分析を行って3−ベンジルカルバモイルピコリン酸であることを確認した。結果は次の通りである。
IR(film,cm-1):νNH 3308、νC=O 1723、νC=O 1657
1H-NMR(300MHz,d6-DMSO,ppm):δ=4.46(2H,d,J=5.7Hz,CH2)7.3〜7.4(5H,m,arom H)8.03(1H,m,arom H)8.33(1H,m,arom H)9.02(1H,m,arom H)9.65(1H,t,J=5.7Hz,NH)
MS(ESI):m/z=255[M-H]-
また得られた結晶をHPLC分析した結果、3−ベンジルカルバモイルピコリン酸は純度97.5%であることが分かった。

0031

実施例4
酢酸50.0gに実施例3で得られた2−ベンジルカルバモイルニコチン酸54.6gと無水酢酸22.8gとを撹拌しながら加え、30℃で2時間、40℃で2時間、50℃で3時間、60℃で1時間段階的に昇温して反応を完結させた。反応液に水50.0gを加え20℃まで冷却しで析出した結晶を濾過して取り出し、2−プロパノール50mlで結晶を洗浄し、乾燥してN−ベンジルキノリン酸イミドの結晶48.4gを得た。収率95.3%。得られた結晶をHPLC分析した結果、N−ベンジルキノリン酸イミドは純度99.5%であることが分かった。

0032

実施例5

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