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技術 白血球除去器

出願人 テルモ株式会社
発明者 石田登真田邦雄
出願日 1999年6月4日 (21年7ヶ月経過) 出願番号 1999-157417
公開日 2000年12月12日 (20年0ヶ月経過) 公開番号 2000-342680
状態 拒絶査定
技術分野 体外人工臓器 濾過材
主要キーワード リブ形成面 スポンジフォーム 軟質樹脂シート 超音波ウェルダー 熱可塑性軟質樹脂 周縁全周 融着部位 ポリウレタン多孔質体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年12月12日)のものです。
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図面 (12)

課題

濾材ハウジングとの形成材料が異なっていても、使用時に血液漏れもしくは濾材を通過することなく短絡して血液が流れることの発生が極めて少ない白血球除去器を提供する。

解決手段

白血球除去器10は、ハウジングと、ハウジング内を流入側・流出側血液室区分するフィルター部材15と、ハウジングの一端側に設けられ、流入側血液室13と連通する血液流入ポート16と、ハウジングの他端側に設けられ、流出側血液室14と連通する血液流出ポート17とを備える。ハウジングは、2枚の熱可塑性軟質樹脂シートからなり、フィルター部材15は、熱可塑性軟質樹脂製シート状フレーム51とフレーム51に周縁部が融着された濾材52とからなる。フレーム51は、熱可塑性軟質樹脂シートと好融着性を持つ樹脂と、濾材と好融着性を持つ樹脂との混合物からなる。フィルター部材15は、フレーム51の周縁部が2枚の熱可塑性軟質樹脂シート間に挟まれ、かつ融着されている。

概要

背景

従来より、白血球除去器としては、軟質樹脂製袋ハウジングと、このハウジング内を流入側血液室流出側血液室とに区分するように設けられた白血球除去用フィルター部材と、ハウジングの一端側に設けられ、かつ流入側血液室と連通する血液流入ポートと、ハウジングの他端側に設けられ、かつ流出側血液室と連通する血液流出ポートとを備えるものがある。

概要

濾材とハウジングとの形成材料が異なっていても、使用時に血液漏れもしくは濾材を通過することなく短絡して血液が流れることの発生が極めて少ない白血球除去器を提供する。

白血球除去器10は、ハウジングと、ハウジング内を流入側・流出側血液室に区分するフィルター部材15と、ハウジングの一端側に設けられ、流入側血液室13と連通する血液流入ポート16と、ハウジングの他端側に設けられ、流出側血液室14と連通する血液流出ポート17とを備える。ハウジングは、2枚の熱可塑性軟質樹脂シートからなり、フィルター部材15は、熱可塑性軟質樹脂製シート状フレーム51とフレーム51に周縁部が融着された濾材52とからなる。フレーム51は、熱可塑性軟質樹脂シートと好融着性を持つ樹脂と、濾材と好融着性を持つ樹脂との混合物からなる。フィルター部材15は、フレーム51の周縁部が2枚の熱可塑性軟質樹脂シート間に挟まれ、かつ融着されている。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

軟質樹脂製袋ハウジングと、該ハウジング内を流入側血液室流出側血液室とに区分するように設けられた白血球除去用フィルター部材と、前記ハウジングの一端側に設けられ、かつ前記流入側血液室と連通する血液流入ポートと、前記ハウジングの他端側に設けられ、かつ前記流出側血液室と連通する血液流出ポートとを備える白血球除去器であって、前記軟質樹脂製袋状ハウジングは、2枚の熱可塑性軟質樹脂シートからなり、前記白血球除去用フィルター部材は、熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームと該フレーム周縁部が融着された濾材とからなり、前記熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームは、前記熱可塑性軟質樹脂シートを構成する熱可塑性合成樹脂と好融着性を持つ樹脂と、前記濾材と好融着性を持つ樹脂との混合物からなり、そして、前記白血球除去用フィルター部材は、前記2枚の熱可塑性軟質樹脂シート間に挟まれた状態となっており、さらに、前記熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームの周縁部が前記2枚の熱可塑性軟質樹脂シートに融着されていることを特徴とする白血球除去器。

請求項2

前記濾材は、ウレタン樹脂であり、前記2枚の熱可塑性軟質樹脂シートを構成する熱可塑性合成樹脂は、塩化ビニル樹脂であり、前記熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームを構成する熱可塑性合成樹脂は、ウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂との混合物である請求項1に記載の白血球除去器。

請求項3

前記濾材は、エステル系樹脂ナイロンオレフィン系樹脂ポリアクリロニトリルのいずれかであり、前記2枚の熱可塑性軟質樹脂シートを構成する熱可塑性合成樹脂は、塩化ビニル樹脂であり、前記熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームを構成する熱可塑性合成樹脂は、エステル系樹脂、オレフィン系樹脂のいずれかと塩化ビニル樹脂との混合物である請求項1に記載の白血球除去器。

請求項4

前記濾材は、多孔質体もしくは不織布からなるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の白血球除去器。

技術分野

0001

本発明は、相溶性の低い部材同士融着して作製された白血球除去器に関する。

背景技術

0002

従来より、白血球除去器としては、軟質樹脂製袋ハウジングと、このハウジング内を流入側血液室流出側血液室とに区分するように設けられた白血球除去用フィルター部材と、ハウジングの一端側に設けられ、かつ流入側血液室と連通する血液流入ポートと、ハウジングの他端側に設けられ、かつ流出側血液室と連通する血液流出ポートとを備えるものがある。

0003

白血球除去用フィルター部材は、多孔質体もしくは不織布などにより形成された濾材を備えている。この濾材は、白血球捕捉できるという目的を達成できる材料により形成されるため、ハウジングの形成材料と異なる場合が多い。このため、ハウジングと濾材との材料の相違により、両者間の融着が不十分となる場合があり、使用時に血液漏れもしくは短絡を生じる危険がある。そこで、本発明の目的は、濾材とハウジングの形成材料が異なっていても、使用時に血液漏れもしくは濾材を通過することなく短絡して血液が流れることの発生が極めて少ない白血球除去器を提供することにある。

課題を解決するための手段

0004

上記目的を達成するものは、軟質樹脂製袋状ハウジングと、該ハウジング内を流入側血液室と流出側血液室とに区分するように設けられた白血球除去用フィルター部材と、前記ハウジングの一端側に設けられ、かつ前記流入側血液室と連通する血液流入ポートと、前記ハウジングの他端側に設けられ、かつ前記流出側血液室と連通する血液流出ポートとを備える白血球除去器であって、前記軟質樹脂製袋状ハウジングは、2枚の熱可塑性軟質樹脂シートからなり、前記白血球除去用フィルター部材は、熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームと該フレーム周縁部が融着された濾材とからなり、前記熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームは、前記熱可塑性軟質樹脂シートを構成する熱可塑性合成樹脂と好融着性を持つ樹脂と、前記濾材と好融着性を持つ樹脂との混合物からなり、そして、前記白血球除去用フィルター部材は、前記2枚の熱可塑性軟質樹脂シート間に挟まれた状態となっており、さらに、前記熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームの周縁部が前記2枚の熱可塑性軟質樹脂シートに融着されている白血球除去器である。

0005

そして、前記濾材は、ウレタン樹脂であり、前記2枚の熱可塑性軟質樹脂シートを構成する熱可塑性合成樹脂は、塩化ビニル樹脂であり、前記熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームを構成する熱可塑性合成樹脂は、ウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂との混合物であることが好ましい。また、前記濾材は、エステル系樹脂ナイロンオレフィン系樹脂ポリアクリロニトリルのいずれかであり、前記2枚の熱可塑性軟質樹脂シートを構成する熱可塑性合成樹脂は、塩化ビニル樹脂であり、前記熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームを構成する熱可塑性合成樹脂は、エステル系樹脂、オレフィン系樹脂のいずれかと塩化ビニル樹脂との混合物であってもよい。さらに、前記濾材は、多孔質体もしくは不織布からなるものであることが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0006

本発明の白血球除去器について、図面に示した実施例を用いて説明する。図1は、本発明の実施例の白血球除去器の流出側血液室側から見た正面図であり、図2は、図1の白血球除去器の背面図(流入側血液室側から見た図)であり、図3は、図1の白血球除去器のA−A線拡大断面図であり、図4は、図1の白血球除去器のB−B線断面図であり、図5は、図2の白血球除去器を部分剥離した状態を示す図である。

0007

本発明の白血球除去器10は、軟質樹脂製袋状ハウジング12と、ハウジング12内を流入側血液室と流出側血液室とに区分するように設けられた白血球除去用フィルター部材15と、ハウジング12の一端側に設けられ、かつ流入側血液室13と連通する血液流入ポート16と、ハウジング12の他端側に設けられ、かつ流出側血液室14と連通する血液流出ポート17とを備える。軟質樹脂製袋状ハウジング12は、2枚の熱可塑性軟質樹脂シートからなり、白血球除去用フィルター部材15は、熱可塑性軟質樹脂製シート状フレーム51とフレーム51に周縁部が融着(例えば、熱もしくは高周波融着)された濾材52とからなる。熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームは、熱可塑性軟質樹脂シートを構成する熱可塑性合成樹脂と好融着性を持つ樹脂と、濾材と好融着性を持つ樹脂との混合物からなる。白血球除去用フィルター部材15は、2枚の熱可塑性軟質樹脂シート間に挟まれた状態となっており、さらに、熱可塑性軟質樹脂製シート状フレーム51の周縁部が2枚の熱可塑性軟質樹脂シートに融着(例えば、熱もしくは高周波融着)されている。

0008

この実施例の白血球除去器10では、図3図4図5に示すように、軟質樹脂製袋状ハウジング12は、2枚の熱可塑性軟質樹脂シート21、22からなり、シート21が流入側血液室13側、シート22が流出側血液室14側となっている。そして、流出側シート22の内面2a、言い換えれば、白血球除去用フィルター部材15の流出側血液室14の面と向かい合う面には、高低差0.2〜2mmの凹凸が形成されている。このように流出側シート22の内面2aを凹凸面とすることにより、白血球除去用フィルター部材15が軟質樹脂製袋状ハウジング12の内面2a(流出側シート22の内面2a)を圧迫する状態となったときにおいても両者の密着を防止し、白血球除去用フィルター部材15とハウジング内面(流出側シート22の内面)2a間の血液流路を確保し、濾過速度の低下を防止する。

0009

この実施例の白血球除去器10では、図1図3および図5に示すように、流出側血液室側シート22の内面2aには、ハウジング12の一端側より他端側(言い換えれば、血液の流れ方向)にほぼ平行に延びる複数のリブ23が形成されている。このようなリブ23を設けることにより、白血球除去用フィルター部材15と流出側シート22の内面2aとの密着を防止するとともに、濾過血液を流出ポート誘導する作用を発揮する。複数のリブ23の間隔は、1〜5mm程度が好適であり、リブ23はほぼ等間隔となっている。リブ23の間隔が、1mm以上であれば、充分な流路形成ができるため濾過時間も短く、また、5mm以下であれば、間隔が広過ぎて凹部のシート面が濾材と密着して流路閉塞されることもない。また、リブ23の幅は、0.5〜1mm程度が好適である。リブ23の高さ(高低差)は、0.2〜2mmが好適であり、特に、0.5〜1mmが好適である。また、リブ23の断面形状は、三角形半円状などのように先端に向かって幅が狭くなるものが好適である。なお、リブとしては、このような形態のものに限られず、リブが等間隔となっていないものであってもよい。また、リブは、平行となっていなくてもよい。さらに、リブとしては、直線的に延びるものに限られず、湾曲しながら、ハウジング12の一端側より他端側に延びるものであってもよい。

0010

さらに、図7ないし図9に示す実施例の白血球除去器20のように、流出側シート22の内面2aには、ハウジング12の一端側より他端側に延びる複数の縦リブ23と、縦リブ23に略直角に交差する複数の横リブ24を有するものであってもよい。この場合、縦リブ23および横リブ24の間隔は、1〜5mm程度が好適であり、それらリブはほぼ等間隔となっていることが好ましい。また、縦リブ23および横リブ24の幅は、0.5〜1mm程度が好適である。縦リブ23の高さ(高低差)は、0.2〜2mmが好適であり、特に、0.5〜1mmが好適である。また、横リブ24の高さ(高低差)は、0.2〜1mmが好適であり、特に、0.2〜0.5mmが好適である。そして、横リブ24の高さは、縦リブ23より低いことが好ましく、具体的には、横リブ24の高さは、縦リブ23より、0.3〜1mm程度低いことが好ましい。さらに、横リブ24の間隔は、縦リブ23の間隔より広いことが好ましい。具体的には、横リブ24の間隔は、縦リブ23の間隔より、1〜2mm程度広いことが好ましい。

0011

また、白血球除去用フィルター部材15の流出側血液室14の面と向かい合う軟質樹脂製袋状ハウジング12の内面2aの凹凸面は、上記のようなリブによるものに限定されるものではなく、例えば、図10に示す実施例の白血球除去器30のように、流出側シート22の内面2aに、点在する多数の突起35を設けたものであってもよい。この場合においても、突起35の高さ(高低差)は、0.2〜2mmが好適であり、特に、0.5〜1mmが好適である。突起の形状は、円錐状、多角錐状半球状などが好適であり、特に、半球状が好ましい。また、突起の底面の大きさは、0.5〜10mm2程度が好適である。また、突起の数は、突起の底面積によっても相違するが、1cm2当たり3〜50個程度、突起間の距離1〜10mmが好適である。

0012

白血球除去用フィルター部材15は、濾材52と熱可塑性軟質樹脂製シート状フレーム(仲介フィルム部材)51とから成る。熱可塑性軟質樹脂製シート状フレーム51は、濾材52と、ハウジング12との間に介在して両者を接合するものである。接合は、第1の被融着部54と第2の被融着部55とがシート状フレーム51の異なる部位に融着することにより行われる。実施例では、白血球除去用フィルター部材15は、熱可塑性軟質樹脂製シート状フレーム51とシート状フレーム51に周縁全周が直接もしくは間接的に熱融着された濾材52とからなり、濾材52は、複数の濾材の積層物により形成されている。ここで用いているシート状フレーム51は、非濾過機能部位であり、その周縁全周であって、濾材52との融着部位(第1の被融着部)と異なる部位によってハウジング12と融着している。実施例では、白血球除去用フィルター部材15は、2枚の熱可塑性軟質樹脂シート21、22間に挟まれた状態となっており、さらに、シート状フレーム51の周縁部が2枚の熱可塑性軟質樹脂シート21、22に熱もしくは高周波融着されている。これにより、白血球除去用フィルター部材15は、2枚の熱可塑性軟質樹脂シート21、22内の空間(ハウジング12内)を流入側血液室13と流出側血液室14とに区分している。

0013

そして、血液流入ポート16を構成する軟質樹脂チューブが、流入側血液室13と連通するように、言い換えれば、軟質樹脂チューブの一端開口が流入側血液室13内において開口するように、2枚の熱可塑性軟質樹脂シート間の一端側(上端側)の中央部に熱融着されている。同様に、血液流出ポート17を構成する軟質樹脂チューブが、流出側血液室14と連通するように、言い換えれば、軟質樹脂チューブの一端開口が流出側血液室14内において開口するように、2枚の熱可塑性軟質樹脂シート間の他端側(下端側)の中央部に熱融着されている。特に、この実施例の白血球除去器10では、白血球除去用フィルター部材15は、図6に示すように、シート状フレーム51は一端側(上端側)の中央部および他端側(下端側)の中央部に外方に突出する短い帯状延出部51a、51bを備えており、血液流入ポート16を構成する軟質樹脂チューブは、延出部51aと流入側樹脂シート21間に位置するようにシート21、22に融着され、血液流出ポート17を構成する軟質樹脂チューブは、延出部51bと流出側樹脂シート22間に位置するようにシート21、22に融着され、これにより、血液流入ポート16は、流入側血液室13とのみ連通し、血液流出ポート17は流出側血液室14とのみ連通している。

0014

また、白血球除去用フィルター部材15は、図6に示す破線より外側において、ハウジング12(2枚の熱可塑性軟質樹脂シート21、22間)に融着されている。このため、白血球除去器10は、流出側血液室14の周縁部に濾材52と接触しない部位(言い換えれば、濾過機能を持たない部位、非濾過機能部位)とハウジング内面間により形成された血液流路26を備えている。同様に、白血球除去器10は、流入側血液室13の周縁部に濾材52と接触しない部位(言い換えれば、濾過機能を持たない部位、非濾過機能部位)とハウジング内面間により形成された血液流路27を備えている。このような非濾過機能部位とハウジング12の内面間により形成された血液流路をハウジング内の周縁部に有することにより、ハウジング12内部の周縁部での血液の流通を良好とし周縁部における残血を防止する。さらに、このような血液流路が流出側血液室14内の血液流出ポート17付近に存在することにより、リブ23間の流路25を流れた濾過血液が血液流出ポート17に良好に誘導されるため、濾過速度の低下がより少ないものとなっている。

0015

ハウジング12を構成する熱可塑性軟質樹脂シート21、22、血液流入ポート16および血液流出ポート17の形成材料としては、可撓性の熱可塑性樹脂が使用され、具体的には、軟質塩化ビニル系樹脂ポリ塩化ビニル塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体)が挙げられる。なお、血液流入ポート16および血液流出ポート17の形成材料としては、硬質樹脂を用いてもよい。硬質樹脂としては、硬質もしくは半硬質塩化ビニル、ポリカーボネートアクリル系樹脂スチレン系樹脂などが使用できる。ハウジング12を構成する熱可塑性軟質樹脂シート21、22、白血球除去用フィルター部材15のシート状フレーム51、血液流入ポート16および血液流出ポート17の固着は、接着剤を用いない融着が好ましい。融着(溶着)は、ヒートシールによる外部加熱溶着、高周波ウェルダー超音波ウェルダーによる内部溶着でも良い。また溶着の方法は、上記の部材をすべて同時に融着させても、ステップを分けて行ってもよい。

0016

そして、白血球除去用フィルター部材15の濾材52は、多孔質体もしくは不織布からなる複数の濾材の積層物となっている。具体的には、6枚の濾材52a、52b、52c、52d、52e、52fが積層されている。なお、濾材の積層枚数としては、2〜10枚が好適である。この実施例では、6枚の濾材は熱可塑性軟質樹脂製シート状フレーム51に直接融着されている。また、図11に示す実施例のように、何枚かの濾材(例えば、3〜5枚)は、融着補助用シート状フレーム53に融着され、濾材が融着された融着補助用シート状フレーム53の外側周縁部と熱可塑性軟質樹脂製シート状フレーム51の内周部に融着したものであってもよい。なお、融着補助用シート状フレーム53を用いる場合、その構成材料としては、後述するシート状フレーム51と同様であることが好ましい。

0017

濾材52に使用される多孔質体とは、一方の面から他方の面に連通する多数の微細な孔を有した通液性のある構造を意味するものであり、多孔質体の例としては天然、合成、半合成再生有機または無機繊維からなる多孔質体、スポンジフォーム等の有機、無機多孔質体、孔成分の溶出焼結延伸穿孔等により孔形成された多孔質体、有機または無機微粒子細片充填や結合した多孔質体等が挙げられる。そして、白血球除去用フィルター部材15の濾材(濾過機能部材)52としては、上記した多孔質体のなかで、特にスポンジ状のポリウレタン多孔質体ポリビニルホルマール多孔質体が好適である。また、多孔質体の孔径としては、孔の大きい多孔質体であれば厚さの厚いものを用いるか薄いものでも積層して用いればよく、孔の小さいものでは薄いままで用いることが可能である。多孔質体の孔径と厚さを適宜選択することにより血球が通過できるものであれば、いずれの多孔質体でも使用できる。特に、平均気孔径5〜20μmのものが白血球除去に有効である。

0018

白血球除去用フィルター部材15の濾材52に使用される不織布としては、繊維の直径が0.3〜20μm程度のものが用いられ、繊維の素材としては、合成繊維再生セルロースのような半合成繊維、綿のような天然繊維、無機繊維等からなるものが使用される。中でも合成繊維、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、ナイロン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル等の繊維が好ましく用いられる。また、コート材としては、ヒドロキシエチルアクリレートヒドロキシエチルメタクリレートのようにヒドロキシル基を有する高分子材料ジエチルアミノエチルメタアクリレートヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの共重合体のように塩基性含窒素官能基を有する高分子材料、ポリエーテルウレタンアブサン等を用いることができる。そして、血小板通過性をより良くするために不織布表面を親水性高分子コーティングしたり、抗血栓性材料でコートすることもできる。

0019

シート状フレーム51は、濾材52と好融着性を有する樹脂と、ハウジング12と好融着性を有する樹脂とが混合された樹脂(ポリマーブレンド)を用いて作製されている。これにより、シート状フレーム51は、濾材52及びハウジング12双方と相溶性が良くなり、両者に強固に融着する。そして、融着後は、接合部に対して高い圧力が加えられても、ピンホールが発生することがなく、液体のリーク等の問題を生じることがない。なお、相溶性が良いとは、熱力学的な相互溶解性が良好であることを示すものであり、言い換えれば、硬化後両者間において分離しないことを示すものである。

0020

なお、濾材が、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、ナイロン、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリアクリロニトリル等である場合、シート状フレーム51の材料の一方である樹脂としては、濾材の形成材料に対して好融着性を持つものであればよく、全く同じもの、同系列のものであってもよい。特に、濾材の形成材料よりも低融点であることが好ましい。具体的には、濾材の材料がポリウレタンの場合には、シート状フレーム51の材料の一方である樹脂としては、ポリウレタン、熱可塑性ポリエーテルポリウレタン、熱可塑性ポリエステルポリウレタンなどが使用できる。また、濾材の材料がポリエステルもしくはポリオレフィンの場合には、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリエチレンとポリプロピレンの混合物などのオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルが使用できる。融点が低いのでポリオレフィン系樹脂が好ましい。濾材の材料がナイロンである場合には、ポリアミド系樹脂が、また、濾材の材料がポリアクリロニトリルである場合には、アクリル系樹脂が使用できる。また、ハウジング12の形成材料が塩化ビニル樹脂の場合には、シート状フレーム51の材料の他方は、塩化ビニル樹脂であることが好ましく、塩化ビニル樹脂としては、ハウジング12の形成材料に対して好融着性を持つものであればよく、全く同じもの、同系列のものであってもよい。また、シート状フレーム51の上述した一方の形成材料との混合が容易なものが好ましい。また、シート状フレーム51に使用される2つの樹脂の混合比は、使用する樹脂によっても相違するが、2:8〜6:4程度が好適である。シート状フレーム51をウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂の混合物により作製する場合には、ウレタン樹脂と塩化ビニル樹脂の混合比は、2:8〜6:4程度が好ましく、特に、1:1が好ましい。また、上述した融着補助用シート状フレーム53を用いる場合、それも、シート状フレーム51と同様に作製されていることが好ましい。

0021

そして、白血球除去用フィルター部材15は、上述したように2種類の樹脂の混合物により作製されたシート状フレーム51に図6に示す破線より内側部分において、濾材52の周縁全周を融着することにより作製される。融着(溶着)は、外部加熱溶着(熱融着)、高周波ウェルダー、超音波ウェルダーによる内部溶着により行われる。そして、図4に示すように白血球除去用フィルター部材15のシート状フレーム51の一方の面の上端中央に血液流入ポート16を、他方の面の下端中央に血液流出ポート17を配置する。そして、図1図4に示すように白血球除去用フィルター部材15の上面から血液流入ポート16を覆うように熱可塑性軟質樹脂シート21を配置し、白血球除去用フィルター部材15の下面側から血液流出ポート17を覆うように熱可塑性軟質樹脂シート22を配置する。この場合、シート状フレーム51の図6に示す破線より外側の部分は、図3に示すように、熱可塑性樹脂軟質樹脂シート21と熱可塑性軟質樹脂シート22との間に位置している。その後、シート状フレームの図6に示す破線より外側の部分を、熱可塑性軟質樹脂シート21と、熱可塑性軟質樹脂シート22の外側から融着することにより、本発明の白血球除去器が作製される。融着は、上述したような外部加熱溶着、高周波ウェルダー、超音波ウェルダーによる内部溶着により行われる。

0022

(実施例1)次に、本発明の白血球除去器10の具体的実施例について説明する。ハウジング形成部材として、長さ110mm、幅75mm、厚さ0.4mmで梨地表面となっている軟質ポリ塩化ビニルシートを血液流入側となるように、長さ110mm、幅75mm、厚さ0.4mmで一方の面に、高さ0.8mm、底面の幅1mmで断面がほぼ三角形となっているリブが2mm間隔で長さ方向に形成された軟質ポリ塩化ビニルシートを血液流出側となるように用いた。血液流入ポートおよび血液流出ポートとしては、射出成形された軟質ポリ塩化ビニル製のチューブ(長さ23mm、内径4mm、外径6mm)を用いた。白血球除去用濾材としては、ポリウレタン多孔質体(厚さ約1mm、平均孔径5μm、長さ約85mm、幅約65mm)を楕円状に打ち抜いたものを6枚積層し、その外周をヒートシールすることにより作製した。この白血球除去用濾材は、外周シール部の厚みが1mm、非シール部の厚みが約10mmとなっている。シート状フレーム(長さ110mm、横幅75mm、フレーム幅10〜25mm、厚さ0.4mm)は、ポリウレタン樹脂ポリ塩化ビニル樹脂とを1:1の割合で混合してなる樹脂を用いて作製されたシートを形成して作製されており、フィルムの内側くりぬき部は、前記濾材より一回り小さく作製されている。そして、白血球除去用フィルター部材は、前記白血球除去用濾材に前記シート状フレームをあてがい、白血球除去用濾材の外側周縁全体と、シート状フレームの内側周縁全体とを外部熱溶着することにより作製されている。そして、血液流入側軟質ポリ塩化ビニルシートを下にし、この上に濾材が融着された白血球除去用フィルター部材を載せ、白血球除去用フィルター部材のシート状フレームの上端側の延出部と上記血液流入側軟質ポリ塩化ビニルシート間に軟質ポリ塩化ビニル製のチューブを配置した。続いて、白血球除去用フィルター部材の上にリブ形成面が重なるように血液流出側軟質ポリ塩化ビニルシートを載せ、さらに、白血球除去用フィルター部材のシート状フレームの下端側の延出部と上記血液流出側軟質ポリ塩化ビニルシート間に軟質ポリ塩化ビニル製のチューブを配置し、これらの周縁部を高周波ウェルダーにより熱融着した。最後に、打ち抜き金具により余分な部分をカットして、本発明の白血球除去器を作製した。なお、シート状フレームは、3mmの未融着部分を備えており、これにより白血球除去器の内部(流入側血液室および流出側血液室)の周縁には、濾過機能を持たない部位により形成された環状部分が形成されている。

0023

(実施例2)シート状フレームが、ポリ塩化ビニル樹脂とポリウレタン樹脂とを7:3の割合で混合してなる樹脂により作製された以外は、実施例1と同様に行い本発明の白血球除去器を作製した。

0024

(比較例1)シート状フレームが、ポリ塩化ビニル樹脂により作製されている以外は、実施例1と同様に行い本発明の白血球除去器を作製した。

0025

(比較例2)シート状フレームが、ポリウレタン樹脂により作製されている以外は、実施例1と同様に行い本発明の白血球除去器を作製した。

0026

実験)上記実施例の白血球除去器を用いて、シート状フレーム、白血球除去用濾材、血液流出側軟質ポリ塩化ビニルシート、血液流入ポート及び血液流出ポート間の漏れ検査を行った。検査方法としては、白血球除去器の血液流入側シートを、シート状フレームと血液流入側シートとの融着部より内側を切り抜き、水を満たしたコンテナ内で白血球除去用濾材を圧迫して、その中に含まれる空気のほとんどを追い出した。その後、流出側ポートエアー導入ノズルを接合し、水中に浸漬した状態で、エアー導入ノズルより0.6kg/cm2のエアーを導入して6秒間、泡の発生の有無を確認した。結果は、表1に示す通りであった。

0027

0028

なお、比較例1による漏れ検出部位は、シート状フレームと白血球除去用濾材との間であり、比較例2による漏れ検出部位は、シート状フレームと血液流出側シートとのシール部又は、シート状フレームと、血液流入ポート及び血液流出ポートとのシール部である。

0029

比較例1、比較例2のように、ポリ塩化ビニル樹脂及びポリウレタン樹脂のいずれか一方を用いてシート状フレームを作製した場合は、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂の双方に対する相溶性が成立しないため、白血球除去器内部に圧力が掛かった場合、シール部にピンホールが生じることとなった。なお、シート状フレームと、白血球除去用濾材、血液流出側シート、血液流入側シート、血液流入ポート及び血液流出ポートとのシール部においてピンホール等が生じない場合は、エアーを導入するにつれ、白血球除去器の出口側面の膨張が進行するが、血液流出側シートの弾性を越えると、濾材の入口側面から、細かい泡が多数ほぼ同時に発生する。

発明の効果

0030

本発明の白血球除去器は、軟質樹脂製袋状ハウジングと、該ハウジング内を流入側血液室と流出側血液室とに区分するように設けられた白血球除去用フィルター部材と、前記ハウジングの一端側に設けられ、かつ前記流入側血液室と連通する血液流入ポートと、前記ハウジングの他端側に設けられ、かつ前記流出側血液室と連通する血液流出ポートとを備える白血球除去器であって、前記軟質樹脂製袋状ハウジングは、2枚の熱可塑性軟質樹脂シートからなり、前記白血球除去用フィルター部材は、熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームと該フレームに周縁部が融着された濾材とからなり、前記熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームは、前記熱可塑性軟質樹脂シートを構成する熱可塑性合成樹脂と好融着性を持つ樹脂と、前記濾材と好融着性を持つ樹脂との混合物からなり、そして、前記白血球除去用フィルター部材は、前記2枚の熱可塑性軟質樹脂シート間に挟まれた状態となっており、さらに、前記熱可塑性軟質樹脂製シート状フレームの周縁部が前記2枚の熱可塑性軟質樹脂シートに融着されている。このため、使用時にシート状フレームとハウジング間でのピンホールの発生が極めて少なく血液漏れが生じることが好ましい。さらに、シート状フレームと濾材間でのピンホールの発生が極めて少なく、濾材を通過することなく血液が流れる、いわゆる短絡を生じることも極めて少ない。

図面の簡単な説明

0031

図1図1は、本発明の実施例の白血球除去器の流出側血液室側から見た正面図である。
図2図2は、図1の白血球除去器の背面図である。
図3図3は、図1の白血球除去器のA−A線拡大断面図である。
図4図4は、図1の白血球除去器のB−B線断面図である。
図5図5は、図1に示した白血球除去器を部分剥離した状態を示す図である。
図6図6は、本発明の白血球除去器に使用される白血球除去用フィルター部材を示す図である。
図7図7は、本発明の他の実施例の白血球除去器の流出側血液室側から見た正面図である。
図8図8は、図7の白血球除去器のC−C線拡大断面図である。
図9図9は、図7に示した白血球除去器を部分剥離した状態を示す図である。
図10図10は、本発明の他の実施例の白血球除去器を部分剥離した状態を示す図である。
図11図11は、本発明の他の実施例の白血球除去器の横断面図である。

--

0032

10白血球除去器
12軟質樹脂製袋状ハウジング
13 流入側血液室
14流出側血液室
15白血球除去用フィルター部材
16血液流入ポート
17血液流出ポート
21 流入側熱可塑性軟質樹脂シート
22 流出側熱可塑性軟質樹脂シート
2a ハウジングの内面
23リブ
20 白血球除去器
35突起
51 熱可塑性軟質樹脂製シート状フレーム
52濾材
51a、51b延出部
52a、52b、52c、52d、52e、52f 濾材
53融着補助用シート状フレーム
54 第1の被融着部
55 第2の被融着部

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