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技術 コーヒー豆の処理方法およびコーヒー豆

出願人 オアシス珈琲有限会社
発明者 石川高信
出願日 1999年5月31日 (22年3ヶ月経過) 出願番号 1999-152180
公開日 2000年12月5日 (20年8ヶ月経過) 公開番号 2000-333609
状態 特許登録済
技術分野 茶・コーヒー
主要キーワード 強制水流 安定品質 パーチメント 輸送期間 表面水分量 全水分量 シルバースキン 汎用装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年12月5日)のものです。
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課題

コーヒー生豆汚れを簡便にかつ充分に除去することができ、混入物の影響を受けない安定品質の確保できるとともに、しかもコーヒー本来風味を損なわず、処理時の変質および保存時の変質による不良品が発生しにくく、処理品保存性にも優れたコーヒー生豆の処理方法の提供。

解決手段

未焙煎の乾燥コーヒー生豆撹拌下に水洗し、次いでただちに遠心脱水して生豆の水分量を内含水分および表面水分の全量で20%以下にした後乾燥する。

概要

背景

コーヒー豆生豆)は、熱帯産地において、収穫された実から種皮果肉が除去(精製)された後、輸入される。上記精製は、自然乾燥式または水洗式により自然乾燥式では、収穫したコーヒーの実を天日乾燥した後、脱穀して種皮、果肉をむき、さらににかけて生豆を取る。この方法では、シルバースキン渋皮)、パーチメント内果皮)、果肉などが充分に分離除去されない上、乾燥をコンクリートレンガ敷、あるいは土を練り固めた非舗装の路上などで、2〜3週間行うため、衛生管理が充分とはいえず、乾燥時に汚れが付きやすい。このため自然乾燥式を採用する産地(たとえばブラジル)からのコーヒー豆(unwashed coffee )は、種皮、果肉などに加え、、埃さらには石、木片などの夾雑物混入しており、汚れが激しいことが知られている。

また水洗式精製を採用する産地(たとえばコロンビア)でも、水洗後の生豆は屋外で水分15%程度以下に乾燥されるので、乾燥時の汚れは避けられない。さらにコーヒー生豆便により輸入されるので、ポストハーベスト農薬輸送期間中に混入する麻繊維に加え、高温船倉での輸送による発酵臭カビ臭なども付いている。このため輸入されたコーヒ−豆は、産地での精製方法に拘らず、あるいは高品質といわれる生豆であっても、かなり多量の夾雑物が混入して汚れている上に、発酵臭、カビ臭などの異臭もするのが実情である。

このようなコーヒー豆は、カフェインなどの成分抽出原料などとして生豆のままで、あるいは焙煎した後飲用に供されている。焙煎飲用されるコーヒーの風味(味、香り)は、産地および品種の違いだけでなく、焙煎条件によっても大きく変化することが知られているが、生豆の汚れが、焙煎後のコーヒーの味、香り、品質安定性などに影響を及ぼすことも否めない。特に自然乾燥式の産地からの生豆は、不完全焙煎となりやすいパーチメント、抽出コーヒー渋味および濁りの原因となる種皮特にシルバースキンの残存量が多く、夾雑物も混入して、品質が不安定で、さらに焙煎後に泥臭さが残るいう問題点も有している。また食品衛生面からも、コーヒー生豆は洗浄することが望ましい。

しかしながら従来、焙煎方法については種々研究され、提案もされているが、コーヒー豆の清浄化については、実際には、たとえば焙煎に供する生豆をブローして麻繊維などをとばす程度行われているにすぎない。コーヒー豆は、水分の存在によって風味を損ない易く、保存できなくなるため、水洗浄は避けられており、かといって有機溶媒を用いて清浄化処理することは食品の観点から望ましくないためである。またコーヒー豆の焙煎は、200〜250℃程度の高温で行われるので、焙煎時にある程度の混入物があっても支障ないと考えられている。焙煎機には乾燥豆を装入する必要があることも理由の1つである。

概要

コーヒー生豆の汚れを簡便にかつ充分に除去することができ、混入物の影響を受けない安定品質の確保できるとともに、しかもコーヒー本来の風味を損なわず、処理時の変質および保存時の変質による不良品が発生しにくく、処理品保存性にも優れたコーヒー生豆の処理方法の提供。

未焙煎の乾燥コーヒー生豆撹拌下に水洗し、次いでただちに遠心脱水して生豆の水分量を内含水分および表面水分の全量で20%以下にした後乾燥する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

未焙煎の乾燥コーヒー生豆撹拌下に水洗し、次いでただちに遠心脱水して生豆の水分量を内含水分および表面水分の全量で20%以下にした後乾燥するコーヒー豆処理方法

請求項2

洗浄水温が20℃以下である請求項1に記載のコーヒー豆の処理方法。

請求項3

水洗時間が30分以内である請求項1または2に記載のコーヒー豆の処理方法。

請求項4

上記水洗を2回以上に分けて行う請求項3に記載のコーヒー豆の処理方法。

請求項5

水洗後、遠心脱水に供するコーヒー生豆の内含水分量が、20%以下である請求項1〜4のいずれかに記載のコーヒー豆の処理方法。

請求項6

洗浄後のコーヒーの生豆は、その洗浄水濁度(JIS K0101に準拠して測定)が10以下である請求項1〜5のいずれかに記載のコーヒー豆の処理方法。

請求項7

上記遠心脱水を、回転数1000rpm 以上で5分間以上行う請求項1〜6いずれかに記載のコーヒー豆の処理方法。

請求項8

前記遠心脱水後のコーヒー生豆の全水分量が19%以下である請求項1〜7のいずれかに記載のコーヒー豆の処理方法。

請求項9

遠心脱水後のコーヒー生豆の乾燥を、強制送風下に行う請求項1〜8のいずれかに記載のコーヒー豆の処理方法。

請求項10

洗浄水の濁度(JIS K0101に準拠して測定)が10以下である請求項1〜9のいずれかに記載の法により処理されたコーヒー生豆。

請求項11

請求項10に記載のコーヒー豆の焙煎品。

技術分野

0001

本発明は、コーヒー豆処理方法およびコーヒー豆に関し、さらに詳しくはコーヒー本来風味を損なうことなく、また不良品を発生することなく、果肉種皮混入物などの汚れさらには発酵カビなどによる異臭を効率よく除去しうるコーヒー豆の処理方法およびこれにより得られる安定品質で保存可能なコーヒー豆に関する。

背景技術

0002

コーヒー豆(生豆)は、熱帯産地において、収穫された実から種皮と果肉が除去(精製)された後、輸入される。上記精製は、自然乾燥式または水洗式により自然乾燥式では、収穫したコーヒーの実を天日乾燥した後、脱穀して種皮、果肉をむき、さらににかけて生豆を取る。この方法では、シルバースキン渋皮)、パーチメント内果皮)、果肉などが充分に分離除去されない上、乾燥をコンクリートレンガ敷、あるいは土を練り固めた非舗装の路上などで、2〜3週間行うため、衛生管理が充分とはいえず、乾燥時に汚れが付きやすい。このため自然乾燥式を採用する産地(たとえばブラジル)からのコーヒー豆(unwashed coffee )は、種皮、果肉などに加え、、埃さらには石、木片などの夾雑物混入しており、汚れが激しいことが知られている。

0003

また水洗式精製を採用する産地(たとえばコロンビア)でも、水洗後の生豆は屋外で水分15%程度以下に乾燥されるので、乾燥時の汚れは避けられない。さらにコーヒー生豆便により輸入されるので、ポストハーベスト農薬輸送期間中に混入する麻繊維に加え、高温船倉での輸送による発酵臭カビ臭なども付いている。このため輸入されたコーヒ−豆は、産地での精製方法に拘らず、あるいは高品質といわれる生豆であっても、かなり多量の夾雑物が混入して汚れている上に、発酵臭、カビ臭などの異臭もするのが実情である。

0004

このようなコーヒー豆は、カフェインなどの成分抽出原料などとして生豆のままで、あるいは焙煎した後飲用に供されている。焙煎飲用されるコーヒーの風味(味、香り)は、産地および品種の違いだけでなく、焙煎条件によっても大きく変化することが知られているが、生豆の汚れが、焙煎後のコーヒーの味、香り、品質安定性などに影響を及ぼすことも否めない。特に自然乾燥式の産地からの生豆は、不完全焙煎となりやすいパーチメント、抽出コーヒー渋味および濁りの原因となる種皮特にシルバースキンの残存量が多く、夾雑物も混入して、品質が不安定で、さらに焙煎後に泥臭さが残るいう問題点も有している。また食品衛生面からも、コーヒー生豆は洗浄することが望ましい。

0005

しかしながら従来、焙煎方法については種々研究され、提案もされているが、コーヒー豆の清浄化については、実際には、たとえば焙煎に供する生豆をブローして麻繊維などをとばす程度行われているにすぎない。コーヒー豆は、水分の存在によって風味を損ない易く、保存できなくなるため、水洗浄は避けられており、かといって有機溶媒を用いて清浄化処理することは食品の観点から望ましくないためである。またコーヒー豆の焙煎は、200〜250℃程度の高温で行われるので、焙煎時にある程度の混入物があっても支障ないと考えられている。焙煎機には乾燥豆を装入する必要があることも理由の1つである。

発明が解決しようとする課題

0006

上記のようなコーヒー生豆は、目視できる汚れだけでなくセンターカット部分にも汚れが付着しており、この部分の汚れ、さらにはシルバースキンは除去されにくいので、ブロワーなどでは到底除去できないことがわかった。このためコーヒー生豆から、味、香り、保存性を損なうことなく、汚れ、臭いを充分にかつ簡便に除去することができるようなコーヒー生豆の処理方法が出現すれば、その産業上の意味は大きい。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記のような従来技術に鑑みて、コーヒー生豆にダメージを与えずに洗浄しうる方法について鋭意検討したところ、コーヒー豆は、水洗を加えても水分量を20%以下に調整して乾燥に供すればよく、さらにこの手段として遠心脱水が適切であることを見出して本発明を完成するに至った。このような本発明によれば、コーヒー生豆の汚れ、シルバースキンを充分に除去することができ、しかも処理後にも保存可能であり、また処理によってコーヒーの味、香りは損なわれず、安定品質を確保できるとともに、むしろコーヒー本来の酸味苦味などが際立つという予想外の効果を奏する。上記検討の過程では、洗浄水濁度処理効果の1つの目安とすることができるという知見も得ている。

0008

すなわち本発明に係るコーヒー豆の処理方法は、未焙煎の乾燥コーヒー生豆撹拌下に水洗し、次いでただちに遠心脱水して生豆の水分量を内含水分および表面水分の全量で20%以下にした後乾燥することを特徴としている。洗浄水温は20℃以下であることが望ましい。水洗時間は、30分以内であることが望ましい。また水洗は、この時間内で2回以上に分けて行うことが望ましい。水洗後、遠心脱水に供するコーヒー生豆の内含水分量が20%以下であることが望ましい。洗浄後のコーヒーの生豆は、その洗浄水の濁度(JIS K0101に準拠して測定)が、通常10以下である。

0009

また遠心脱水は、回転数1000rpm 以上で5分間以上行うことが望ましい。遠心脱水後のコーヒー生豆の全水分量は、19%以下であることが望ましい。

0010

また遠心脱水後のコーヒー生豆の乾燥は、強制送風下に行うことが望ましい。本発明では、上記方法により処理されたコーヒー生豆であって、洗浄水の濁度(JIS K0101に準拠して測定)が10以下であるコーヒー生豆も提供される。さらにこのコーヒー豆の焙煎品も提供される。

0011

なおこのように産地で一旦乾燥した生豆に水を加えることは、コーヒーの風味を損なう危険が大きく、特に保存できなくなるため当業界では一般的に避けるべきとされていた。特にコーヒー生豆は、熱帯産地における天日を利用して可能な限り乾燥し、場合によってはさらに加熱乾燥を加え、水分量を11〜15%程度に低下させることにより保存性を保っており、この一旦乾燥した生豆は焙煎に供するまで水分を避けて保存するのが当業者にとっては常法である。このため乾燥状態で保存する必要があることは知られていたが、乾燥方法とりわけ水洗処理を加えても保存可能な乾燥方法については具体的に充分に検討されていない。特に乾燥コーヒー生豆に水洗処理を加えた場合には、乾燥に供する前にコーヒー生豆の水分量を調整する必要があることは何ら検討されてない。そして水洗処理を加えたコーヒー豆の乾燥方法として種々の乾燥手段のうちでも遠心分離が適切であることは本発明者によって見出された知見であり、しかも簡便な手段であって大きなコスト高を招くものではなく、これによって乾燥コーヒー生豆の水洗浄を初めて商業的に実現できたといっても過言ではない。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明を具体的に説明する。なお本明細書において、%はとくにことわらない限り重量%である。本発明では、未焙煎の乾燥コーヒー生豆に水洗処理を加える。この処理に供されるコーヒーの品種、産地などは特に限定されない。品種はアラビカ種(ブルボン種)、ロブスタ種、リベリカ種いずれであってもよい。また産地で精製(乾燥)された未焙煎のコーヒー生豆であればよく、産地での精製方法は、水洗式あるいは自然乾燥式のいずれであってもよい。このようなコーヒー生豆の水分量は、通常、自然乾燥式(たとえばブラジル)のもので11〜13%程度であり、水洗式(たとえばインドシア)のもので14〜15%程度である。

0013

水洗は、撹拌下に行う。撹拌方法は、強制水流を発生しうるものであればよく、水平撹拌機ドラム回転式などどのような形態のものであってもよい。水流による撹拌を行うときには、強水流が望ましく、また撹拌に超音波洗浄を加えてもよい。本発明では、後述するように水洗時間は短いことが望ましく、また短時間で充分に洗浄する必要があるが、シルバースキンおよびセンターカット部分の汚れは水流攪拌では除去しにくいため、特に撹拌翼を供えた装置を用いて強制撹拌することが好ましい。

0014

生豆に加える水の量は、生豆と充分に接触し、水流を生じうる量であればよく、具体的には生豆と同程度ないし1.5倍程度であることが好ましい。また洗浄に用いられる水は、室温以下であることが望ましく、具体的に20℃以下が好ましく、さらには10℃以下、より好ましくは5℃以下である。一般的に汚れを洗浄する場合には、低温水よりも温水を用いた方が洗浄効率がよいが、本発明では、温水の使用よりも室温以下の水を用いて撹拌により汚れを洗浄する方が洗浄後のコーヒー豆の品質面から好ましい。なお洗浄処理前には、ブロワーなどの従来の前処理を行うことは好ましい。

0015

本発明では、後述するように水洗後の生豆は遠心脱水して、水分量を内含水分および表面水分の全量(以下、全水分量)で20%以下にした後、乾燥に供するが、この全水分量20%を達成するため、水洗後、遠心脱水に供する生豆の内含水分量は低いことが望ましく、具体的には20%以下であることが望ましく、より好ましくは19%以下である。なお生豆を水中に数時間浸漬すると、豆の含水率は高くなりすぎて20%をはるかに超える。たとえば水に4時間浸漬した豆は、浸漬前の2倍量の容積となる。

0016

したがって生豆と水との接触時間は短いことが望ましく、すなわち水洗処理に要する時間は短いことが望ましい。具体的に、水洗時間は30分以内、好ましくは20分以内であることが望ましく、この時間内に注水、洗浄、排水時間を含めてすべて行うことが特に望ましい。また本発明者の検討したところ、この水洗は、1回の洗浄時間を5分以上長くしても格別効果が上がるとはいえない。このため洗浄を1回で行うよりも、上記時間以内に2回以上に分けて行うことが望ましい。好ましい態様として、たとえば注水30秒、撹拌洗浄5分、排水30秒のサイクルで行うことができる。

0017

ここで洗浄時間とその効果について検討した結果の一例として、強水流撹拌による洗浄と、弱水流撹拌に超音波を加えた洗浄の例を下記表に示す。洗浄効果を洗浄水の濁度で示す。下記表には、ウオッシュト(コロンビア生豆)およびアンウオッシュト(ブラジル生豆)を、水温20℃および5℃の条件下でそれぞれ洗浄した時の洗浄時間に対する濁度を示す。

0018

0019

上記のように洗浄された生豆の洗浄具合は、洗浄水を目視することにより確認することもできる。本発明では、洗浄効果の尺度として洗浄水の濁度(JISK0101に準拠)を測定することができ、具体的に洗浄処理後の生豆の洗浄水の濁度を10以下、好ましくは5以下とすることができる。濁度が5以下であれば充分に汚れが取れていると判断できるが、必要ならば2以下としてもよい。なおこのときの濁度とは、生豆を20℃以下の水で5分間攪拌洗浄したときのものである。この条件下ならば、生豆のコーヒー成分による着色の影響がほとんどなく濁度を汚れの尺度とすることができる。

0020

上記において、水洗浄では、シルバースキンなどは浮遊するため、目視で確認できる汚れが全て濁度値に反映されているとは限らないが、本発明で水洗後に得られる濁度値は、このようなばらつきの原因を無視しうる程度に低い。なお飲用水上水道)の濁度規定値は2以下であり、通常1程度である。

0021

本発明では、水洗後の生豆は、直ちに遠心脱水して、生豆の水分量を内含水分および表面水分の全量(全水分量)を20%以下とする。このような遠心脱水は、特に高速で行わなくてもよいが長時間を要さないために、回転数(定速時)1000rpm 以上好ましくは1300rpm 以上で行うことが望ましい。脱水時間は、20分以下、さらに10分以下が好ましく、通常、回転数1000rpm のときには5分間以上、好ましくは5〜10分間程度、1300rpm であれば5分間程度行われる。

0022

本発明では、この遠心脱水により生豆の全水分量を、好ましくは19%、さらに好ましくは17%以下、特に好ましくは16%以下にする。具体的には、前工程の水洗時間によっても異なるが、たとえば水洗後の生豆をそのまま、1300rpm で5分間遠心脱水することにより17%程度に、また1300rpm で10分間遠心脱水することにより15%程度に低下させることができる。なおこのときの、水洗後の生豆の内含水分量(表面の水分を拭き取った水分量)は19%である。

0023

生豆の水分量は、穀物用水分計(たとえばケット科学研究所(株)製適性乾燥用麦水分計)などを用いて、測定することができる。遠心脱水により、生豆の表面水分はほぼ除去され、この全水分量は、実質的に生豆に内含される水分量とみなされる。

0024

このように生豆の全水分量を20%以下として次いで乾燥すれば、乾燥時に醗酵などの変質を起こしにくい。一方、内含水分量が20%以下であっても、表面水分量も含む全水分量で20%を越えると、保存時だけでなく、次いで行う乾燥時にも醗酵などの変質を起こしやすい。たとえば遠心脱水を加えずに、網や、笊に上げたまま乾燥したときには、乾燥時に醗酵などの変質を起こし、豆色がくすんでいわゆる「死豆」を生じやすい。

0025

上記のように遠心脱水して全水分量を20%以下としたコーヒー生豆は、次いで乾燥する。本発明では、この乾燥を、強制送風下で行うことが好ましい。さらに乾燥は、常温以下の温度下で行うことが望ましく、特にクリーンで、かつコーヒー豆に湿度を与えないような空間で行うことが望ましい。このような強制送風下の乾燥により、全水分量を15%以下、好ましくは14%以下、さらに好ましくは13%以下とすることが好ましい。送風は、10分〜1時間程度で全水分量をほぼ15%以下とすることができ、通常10〜30分程度、好ましくは20〜30分程度行えばよい。

0026

上記乾燥により、水洗中に生豆から剥がれた果肉、シルバースキンなどを送風除去することができる。乾燥後の生豆は、そのまま焙煎機に供することができる。またこれを保存するときには、クリーンな環境下に保管することが望ましい。乾燥は、冷蔵室などの乾燥冷温還流下で保管を兼ねて行ってもよい。さらに天日下での自然乾燥を加えてもよい。本発明では、乾燥時に生豆の変質を生じにくく、たとえば室温下あるいは天日で数時間乾燥しても豆に「くすみ」を生じ難く、水洗による豆の不良化を生じない。

0027

上記のような本発明に係る生豆の処理方法は、汎用装置を用いて簡便に行うことができる。本発明の処理方法により、生豆を処理すれば、シルバースキン、混入物、汚れ、異臭などを充分に除去することができ、安定品質を確保することができ、また保存性も良好である。しかもこの処理によってコーヒーの味、香りは損なわれず、むしろコーヒー本来の酸味、苦味などが際立つという効果を奏する。

0028

したがって本発明では、上記のように処理されたコーヒー生豆も提供される。この生豆は清浄であり、その洗浄水の前記のように測定される濁度が10以下、好ましくは5以下、さらに好ましくは2以下である。

0029

また本発明ではコーヒー豆の焙煎品提供される。コーヒー豆の焙煎は、公知の方法により行えばよい。焙煎前にブロワーにかけてもよい。本発明で提供されるコーヒー生豆の焙煎品は、コーヒー本来の香りおよび酸味、苦味などの味が際立つので、ブレンド調合などに豆本来の特徴を活かすことができる。また本発明のコーヒー生豆の焙煎品は、たとえば焙煎前にブロワー処理を行うなどの従来のものに比べてコーヒーを淹れた後に濁りにくい。

0030

次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。生豆の水分量は、穀物用水分計(たとえばケット科学研究所(株)製適性乾燥用米麦水分計)の試料室(厚さ2mm×径1.2cm程度)に、生豆をはさみで細分化して装入して測定した。玄米モードでも、小麦モードでも測定値はほぼ同じであった。

0031

(実施例1)ブラジル生豆(水分11%)を、これが浸る程度の水(水温20℃)で、2回洗浄した。一回につき、注水30秒、洗浄撹拌5分、排水30秒で行った。1回目の洗浄水の濁度は121であった。洗浄終了後の生豆の洗浄試験による濁度は10以下であった。また洗浄後の生豆の全水分量は20%を超えており、内含水分量(表面の水分を拭きとって測定)は19.6%であった。次いで1000rpmで9分間遠心脱水した。生豆の全水分量は18.5%であった。次いで全水分量を13.5%まで送風乾燥(30分間)した後、12時間室温放置した。放置後の全水分量は12.9%であった。豆にくすみを生じず、良好な保存状態であった。

0032

(比較例1)実施例1の洗浄後の生豆に遠心脱水を加えず、網に上げて4時間室温放置したところ、ほとんどの豆がくすんで不良品となった。

0033

(参考例1)実施例1において、遠心脱水後、送風を加えずこれを比較例1と同様の条件で4時間室温下放置した。豆にややくすみを生じたが、比較例1のものより明らかに鮮やかで、不良品にはならなかった。

0034

(実施例2)実施例1で処理されたブラジル豆および同様の処理をしたコロンビア豆と、処理に供する前の各生豆(未処理)を同条件で焙煎した。処理品の焙煎品は、未処理の焙煎品に比べてそれぞれ苦味、酸味が際立っていた。また処理品の焙煎品は、コーヒーを淹れた後に未処理品に比べて明らかに濁りにく、処理品と未処理品との3日後の濁りには顕著な差が見られた。

発明の効果

0035

本発明のコーヒー生豆の処理方法によれば、汚れを簡便にかつ充分に除去することができ、混入物の影響を受けない安定品質の確保できるとともに、しかもコーヒー本来の風味を損なわず、むしろコーヒー本来の酸味、苦味などが際立つという効果を奏する。また本発明では、処理時の変質および保存時の変質による不良品が発生しにくく、処理品の保存性も優れている。

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