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技術 静電チャックおよび処理装置

出願人 TOTO株式会社株式会社アルバック
発明者 北林徹夫堀裕明内村健志建野範昭不破耕前平謙
出願日 1999年5月25日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 1999-145507
公開日 2000年11月30日 (18年9ヶ月経過) 公開番号 2000-332091
状態 特許登録済
技術分野 工作機械の治具 ウエハ等の容器,移送,固着,位置決め等 ウエハ等の容器、移送、固着、位置決め等
主要キーワード 導電性棒 接触面積比率 誘導分極 外周シールリング 冷却試験 絶縁性ガラス基板 金属製プレート 圧力コントロールバルブ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年11月30日)のものです。
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図面 (10)

課題

従来の静電チャック導体半導体しか吸着できなかったため被処理体電気絶縁性の場合、吸着固定することができずプロセスの高精度な温度管理は不可能であった。そこで、ガラス基板などの絶縁性基板静電吸着することができる静電チャック、その静電チャックを用いた絶縁性基板加熱加熱冷却装置および絶縁性基板の温度制御方法を提供する。

解決手段

絶縁性基板の温度制御方法、静電チャックを構成する誘電体の形状、物性、電極の形状を規定し絶縁性基板吸着用静電チャックを開示した。前記静電チャックに加熱冷却用のプレートガス供給配管温度制御システムを規定し絶縁性基板加熱冷却装置を開示した。更に前記絶縁性基板加熱冷却装置を組み込んだ絶縁性基板処理装置を開示した。

概要

背景

DVDやPDP製造装置等においては、被処理体ガラス基板であり電気絶縁性を示す。そのため従来はこれらの基板真空中で静電吸着することができずその製造装置においてステージ上に平置きされたり、機械的な機構により固定され処理されていた。EB露光機レチクル石英製であり同様に電気絶縁性を示す。そのため真空下でレチクルを固定するために従来は機械的な機構により固定されていた。シリコンウェハの次世代代替品として注目されているSOS基板SOI基板はステージ載置面が電気絶縁性を示す。そのため従来はこれらのウェハ上に素子を形成する製造装置においてシリコンウェハの場合のような静電チャックを用いた固定方法を採用することができなかった。シリコンウェハを静電吸着する手段および原理は特開平5−63062に開示されているがその原理によると絶縁性基板は静電吸着することができない。また静電プロッタのように紙を静電気的に吸引する装置があった。

概要

従来の静電チャックは導体半導体しか吸着できなかったため被処理体が電気絶縁性の場合、吸着固定することができずプロセスの高精度な温度管理は不可能であった。そこで、ガラス基板などの絶縁性基板を静電吸着することができる静電チャック、その静電チャックを用いた絶縁性基板加熱加熱冷却装置および絶縁性基板の温度制御方法を提供する。

絶縁性基板の温度制御方法、静電チャックを構成する誘電体の形状、物性、電極の形状を規定し絶縁性基板吸着用静電チャックを開示した。前記静電チャックに加熱冷却用のプレートガス供給配管温度制御システムを規定し絶縁性基板加熱冷却装置を開示した。更に前記絶縁性基板加熱冷却装置を組み込んだ絶縁性基板処理装置を開示した。

目的

本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ガラス基板などの絶縁性基板を静電吸着することができる静電チャック、その静電チャックを用いた絶縁性基板加熱冷却装置および絶縁性基板の温度制御方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
17件

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請求項1

一方の面が絶縁体基板吸着する吸着面とし、もう一方の面に複数の電極が設けられた誘電体基板と、該誘電体基板を固定する絶縁性支持基盤と、該絶縁性支持基盤に設けられた複数の導電性端子と、前記誘電体基板に設けられた電極と、前記導電性端子を電気的に接続する手段と、からなる絶縁性基板吸着用静電チャック

請求項2

前記誘電体基板の抵抗率は室温で1013Ωcm以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電チャック。

請求項3

前記誘電体基板の厚さは2mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の静電チャック。

請求項4

前記誘電体基板の材料はアルミナ主原料とし、クロミアチタニアを添加して焼成し得られたセラミックスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電チャック。

請求項5

前記誘電体基板の吸着面には溝と、凸状のドットと、外周シールリングを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電チャック。

請求項6

前記誘電体基板のもう一方の面に設けられた複数の電極は、1対をなし、各々の電極のは4mm以下であり、電極間の間隔2mm以下であり、各々の電極が櫛歯状に入り組んでいることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の静電チャック。

請求項7

前記誘電体基板のもう一方の面に設けられた複数の電極は、複数の対をなし、各々の電極の巾は4mm以下であり、電極間の間隔は2mm以下であり、各々の電極が櫛歯状に入り組んでいることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の静電チャック。

請求項8

前記絶縁性支持基盤の材料は、前記誘電体基板の材料の抵抗率より大きいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の静電チャック。

請求項9

前記導電性端子は、前記絶縁性支持基盤にロウ付けはんだ付け導電性接着剤のいずれかによる接着により設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の静電チャック。

請求項10

前記電気的接続手段は、導電性ワイヤー導電性棒導電性樹脂充填ハンダ充填のいずれかによることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の静電チャック。

請求項11

一方の面が絶縁体基板を吸着する吸着面とし、もう一方の面に複数の電極が設けられた誘電体基板と、前記誘電体基板を固定する前記絶縁性支持基盤と、該絶縁性支持基盤に設けられた複数の導電性端子と、前記誘電体基板に設けられた複数の電極と、前記導電性端子とを各別々に電気的に接続する手段と、高圧電源と、高圧電源と前記複数の導電性端子とを電気的に接続する手段と、を有し、前記吸着面に載置された絶縁性基板を静電吸着することを特徴とする絶縁性基板静電吸着処理方法

請求項12

真空減圧下で処理することを特徴とする請求項11記載の絶縁性基板静電吸着処理方法。

請求項13

絶縁体である被処理基板を静電吸着し、被処理基板と誘電体吸着面との間に形成された隙間空間内に、被処理基板の加熱・冷却を行うガス封入し、該ガスの圧力領域が、分子流領域であることを特徴とする請求項11または12に記載の絶縁性基板静電吸着処理方法。

請求項14

請求項1〜10のいずれかに記載の静電チャックと、該静電チャックを支持するための媒体流路が内蔵されているプレートと、該静電チャックと該プレートとを接着する手段と、からなる絶縁性基板加熱冷却処理装置

請求項15

請求項1〜10のいずれかに記載の静電チャックと、該静電チャックを支持するための媒体流路が内蔵されているプレートと、静電チャックと該プレートとを接着する手段と、誘電体および絶縁性支持基盤およびプレートを貫くガス供給配管と、ガスの圧力を計測する圧力計と、ガスの圧力計が出力する電気信号を入力し、予め設定した圧力に制御するようにバルブ開閉する機能を有する圧力コントロールバルブと、絶縁性基板の温度を計測する計測器または、絶縁性基板の温度とガス圧力の関係を記録したデータベースと、を有し、真空減圧下で、絶縁性基板の温度を設定した温度に調節することができる絶縁性基板加熱冷却処理装置。

請求項16

絶縁性基板はガラスであることを特徴とする請求項1〜10いずれかに記載の静電チャック、または、請求項11〜13いずれかに記載の絶縁性基板処理方法、または、請求項14〜15いずれかに記載の処理装置

技術分野

0001

本発明はPDPプラズマディスプレー製造装置、DVD(デジタルビデオディスクマスタライタ製造装置、ハードディスク製造装置に使用される基板処理装置及びEB(エレクトロンビーム露光装置におけるレチクル固定装置、更にSOSシリコンオンサファイア)やSOI(シリコンオンインシュレータウェハ上に形成される素子を製造するCVD、エッチング装置スパッタリング装置に使用される絶縁性基板処理装置に関するものである。

背景技術

0002

DVDやPDP製造装置等においては、被処理体ガラス基板であり電気絶縁性を示す。そのため従来はこれらの基板真空中で静電吸着することができずその製造装置においてステージ上に平置きされたり、機械的な機構により固定され処理されていた。EB露光機のレチクルは石英製であり同様に電気絶縁性を示す。そのため真空下でレチクルを固定するために従来は機械的な機構により固定されていた。シリコンウェハの次世代代替品として注目されているSOS基板SOI基板はステージ載置面が電気絶縁性を示す。そのため従来はこれらのウェハ上に素子を形成する製造装置においてシリコンウェハの場合のような静電チャックを用いた固定方法を採用することができなかった。シリコンウェハを静電吸着する手段および原理は特開平5−63062に開示されているがその原理によると絶縁性基板は静電吸着することができない。また静電プロッタのように紙を静電気的に吸引する装置があった。

発明が解決しようとする課題

0003

DVD、PDP、ハードディスク用の基板上やSOS、SOI上に形成される素子等のプロセスの高度化、高集積化にともないこれらのプロセスの温度管理が非常に重要になってきた。従来から用いられているシリコンウェハ上に形成する素子のプロセスには静電チャックを用いたプロセスの温度管理が実施されている。しかし従来の静電チャックは導体半導体しか吸着できなかったため被処理体が電気絶縁性の場合、静電吸着固定することができずプロセスの高精度な温度管理は不可能であった。

0004

そこで、絶縁性基板をも静電吸着できる静電チャック及び静電チャックを用いた絶縁性基板処理装置が要望されている。EB露光機のレチクル固定についても機械式固定より簡単な構造でパーティクル発塵の問題も少ない静電チャック方式が要望されている。

0005

本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、ガラス基板などの絶縁性基板を静電吸着することができる静電チャック、その静電チャックを用いた絶縁性基板加熱冷却装置および絶縁性基板の温度制御方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明の静電チャックは、静電チャックを構成する誘電体の一方の側にある複数の電極間の距離を小さく誘電体の厚さを薄くした。そして電極間に電位差を与え誘電体の吸着面上に不均一電界を形成させた。その不均一電界に存在する被処理体である絶縁体は一部分極し、電界強度の強い方向へ引き寄せられるGradient力(グラジエント力)を発生する。Gradient力はF∝α・gradE2(FはGradient力、αは誘導分極電荷、Eは電界)となり本発明はこの効果を利用したものである。

0007

上記の効果を発揮させるために請求項1〜10は、誘電体の形状、物性、電極の形状を規定し絶縁性基板吸着用静電チャックを開示した。

0008

請求項11〜13は前記静電チャックを用いた減圧下での絶縁性基板の処理方法を開示した。

0009

請求項14〜15は前記静電チャックにプロセスによって発生する熱や、絶縁性基板に供給する熱を媒体によって供給または放散させるための流路を設けたプレートと、絶縁性基板と誘電体吸着面間の隙間の熱伝達を調整するために封止するガスを供給するためのガス供給配管、及び絶縁性基板の温度によって前記の封止するガス圧力を調整し予め設定した温度に調節が可能になる絶縁性基板加熱冷却装置及び温度制御システムを開示した。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明の好適な実施例を図を用いて説明する。図1は本発明に係る静電チャックの一例を示す平面図であり、図2はその断面図である。

0011

図3絶縁性支持基盤1bを誘電体基板1aと同質の材料とし積層構造にすることで一体化した実施例であり、静電チャック1に絶縁性基板10を吸着した状態を示す断面図である。同図において電圧印可導線12を通じて電極7に電圧印可することで、絶縁性基板10と静電チャック1との間に吸着力を発生させ、ドット2及び外周シールリング3(以下、まとめて固体接触部と記す)において絶縁性基板10を吸着する。また静電チャック1は接合部11を通じて金属製プレート6と接合されており、金属製プレート6内部に設けられた媒体流路8に媒体を流すことで静電チャック1の加熱冷却を行う。

0012

図4図6は前記実施例に代表される誘電体の一方の面に形成される電極7のパターンの一例である。電極7を複数の対にすることにより、SOSやSOIウェハプラズマプロセスにおいて使用される高周波電流を各々の電極に分散させ導電性端子等1ケあたりの負荷を減じることができる。ガス供給配管13を通じてガス供給口5からガスが供給され、ガス封入部9に封入される。このときにガスを素早く均一に封入するために静電チャック1の表面に溝4が設けられている。このガス封入部9及び固体接触部を通じて絶縁性基板10と静電チャック1の間の熱伝達が行われる。ガス供給配管近傍にガス圧力計16が設置され圧力によって信号電圧を0〜10Vの範囲で出力する。ガス配管には圧力コントロールバルブ17が設置され、ガス圧力計16の信号電圧と設定値を比較しバルブ開閉を行うことでガスの圧力を設定値に調節することができる。

0013

以下表1に誘電体の特性を変えたときの静電吸着力を測定した結果を示す。

0014

0015

尚、静電吸着力の測定は面積が5cm2の被吸着体を用意し、静電チャックにDC電圧を3〜10KV印可した。そのときに被吸着体を横方向から力を加え被吸着体が静電吸着力に抗して動き出すときの力をバネばかりで計測した。バネばかりの最大荷重が300gであったためそれ以上の力は計測できなかったが、誘電体と被吸着体の静止摩擦係数を0.2としても計測値の約5倍の抗力に相当する静電吸着力が現していることになる。よって計測値300g/5cm2で約300g/cm2の引張り強度に相当する。この値は約30KPaに相当し真空チャンバ内で被吸着体を吸着するには十分な力である。誘電体の形状は一定にするため表1の試験は全て電極1mm、電極間隔1mm、誘電体厚さ0.5mmとした。

0016

1A〜1D、2は誘電体基板の抵抗率を変えたときの静電吸着力の関係である。抵抗率はあまり静電力に影響を受けないようであるが1013Ωcm以下であるほうが大きい静電吸着力が発現するようであり使用しやすいといえる。

0017

1F、1Gは絶縁性基板の表面粗さを変えたときの静電吸着力である。1Bと比較すると表面粗さはRa0.25μm以下が望ましいことがわかった。本実施例で使用した絶縁性基板の表面粗さは1Pの多結晶アルミナ基板を除きRa0.1μm以下であった。

0018

1B、2〜6は誘電体の材料を変えたときの静電吸着力の関係である。誘電体の物性として比誘電率よりも抵抗率と関連が大きいようであった。材料はアルミナ酸化クロム酸化チタンを添加したセラミックス焼結体およびそれに焼結助材を加えた材料が最も安定し大きな吸着力が得られた。

0019

1B、1H〜1Nは被吸着体の種類を変えて静電吸着力を測定した。その結果、他の絶縁性材料であっても静電吸着できることが確認され、比誘電率の大きな被吸着体ほど大きな力が発現した。

0020

1O、1Pは被吸着体を多結晶アルミナ基板にし、表面粗さを変えたときの静電吸着力を測定した。その結果、被吸着体の表面粗さがRa0.4μm程度であるならば吸着力が十分得られることがわかった。被吸着体の比誘電率が大きくなるほど被吸着体の表面粗さが粗くできることがわかった。

0021

誘電体の材料をかえたときの静電吸着力を2〜7に示した。アルミナに酸化クロム、酸化チタンを添加したセラミックス焼結体以外でも静電吸着することが示された。被吸着体がPDP用ガラスの場合は、その視認性の点からもガラスに傷が入りにくいゴム系の材料が有効である。本実施例ではシリコンゴムを用いたが天然ゴムクロロプレンゴムブチルゴムニトリルゴムフッ素ゴム更にポリウレタンPTFE等の樹脂であっても良い。この場合体積抵抗率が1013Ωcm以下が望ましい。

0022

表2は、アルミナに酸化クロム、酸化チタンを添加したセラミックス焼結体からなる材料を用い、本発明にかかる静電チャックの電極パターンを変えたときのガラス基板の静電吸着力と印可電圧(10KV印可)との関係である。

0023

0024

同一の電極巾、電極間距離のパターンでは誘電体の厚さは0.3mmがもっとも静電吸着力が大きく、薄くすれば静電吸着力が大きくなる傾向にある。電極巾、間隔とも0.5mm以上であれば静電吸着力が可能であることがわかったが、電極間隔が0.5mmより狭い場合は電極間の絶縁が十分得られなくなり結果として静電吸着できない場合もあった。

0025

同一誘電体厚さで比較すると電極巾が狭いほど大きな静電吸着力が得られた。

0026

電極間距離が2mmより大きい場合はほとんど静電吸着力が得られなかった。今回の試験では印可電圧を10KVまで印可したが更に大きな電圧を印可すれば電極間距離2mmでも静電吸着力が発現することが期待される。

0027

同一誘電体厚さ、同一電極巾で比較すると電極間隔が誘電体の厚さより大きくなると静電吸着力が小さくなる傾向にあった。

0028

以上をまとめると、誘電体の厚さは薄く、電極の巾は狭く、電極間は電極の巾と同程度である場合に大きな静電吸着力が得られることがわかった。

0029

被吸着体としてガラス基板を静電吸着する場合は誘電体厚さは0.3mm〜2.0mm、電極間隔が0.5〜1mm以下、電極巾は0.5mm〜4mm、誘電体の抵抗率1013Ωcm以下で実用化できるが、更により好ましくは誘電体厚さは0.3mm〜1.0mm、電極間隔が0.5〜1mm以下、電極巾は0.5mm〜1mm、誘電体の抵抗率1013Ωcm以下が望ましい。

0030

次に基板加熱冷却装置の実施例について記載する。図7〜9は各種熱吸着試験データおよび絶縁性基板冷却試験特性の実験データを示すグラフであり、各グラフの説明を以下に示す。絶縁性基板10は、ガラス基板(低アルカリガラス)を用いた。

0031

図7は真空チャンバ内に設置した基板加熱冷却装置に絶縁性ガラス基板を設置し、絶縁性基板の温度と絶縁性基板と誘電体吸着面の間隙に供給される加熱冷却用ガスの圧力との関係である。絶縁性基板10の上面から2W/cm2の熱流を与えたときの熱特性を、横軸に上記ガスの圧力、縦軸に絶縁性基板10の表面温度として表した。ガス封入部9のガス圧力を変化させることで絶縁性基板10の温度を制御できる様子が確認できる。本実験では主にHeガスをもちいたがArやN2を用いても同様の加熱冷却効果が発揮される。

0032

より高い圧力を供給し加熱冷却の効率を大きくするにはガスの圧力を分子流領域とするため、誘電体吸着面19のドット2の高さを低く設定する必要がある。例えば上記ガスにおいて0〜100Torrまで分子流領域とするにはドット2の高さを5μm以下にすればよい。このとき上記ガスを素早く均一に封入するためにドット2と同時に溝4の形成が重要となる。

0033

静電チャック表面に凸状のドットのみが設けられた場合は、ドットの高さによっては隙間空間内の圧力が均一になるまでに時間がかかる。そこでガス供給口から溝を掘ることによって隙間空間内の圧力が均一になるまでの時間を低減させている。溝の形状、パターンはガス供給口から放射状であり巾1mm以上、深さは50μm以上で効果を奏する。好ましくは巾1.5mm以上、深さ250μm以上でありこの場合隙間圧力分布が均一になるまで5秒以下となる。溝のパターンは放射状と同心円状を組み合わせることにより更に効果が増加する。

0034

印可電圧を変化させると絶縁性基板10の温度を変化させられる。このとき静電チャックの表面粗さを変化させることによって図8のように絶縁性基板温度を調節できる。

0035

更に、接触面積比率を変えることで絶縁性基板10の温度が変化することを確認した実験結果を図9に示した。接触面積比率をかえるにはドットの数及びドットの直径をかえる必要がある。本実施例に用いたドットの直径は5mmで、シールリング巾は4mmであった。ドットの数は接触面積比率から換算した。ドットは静電チャック表面上に概略等分散に配置した。

0036

本実施例により、ガス封入部9に50Torrという高いガス圧力を封入することで絶縁性基板10に対する大きな加熱冷却効果を得られることがわかったが、そのためには強い吸着力を発生する静電チャックが必要である。例えば、接触面積比率を20%にして10Torrのガス圧力を封入するには、理論上、13g/cm2の吸着力、が最低限必要である。よって吸着力が非常に大きい静電チャックが必要となる。ここでは静電チャックの絶縁層の材料としてアルミナを主成分とし、酸化クロム(Cr2O3)、酸化チタン(TiO2)および焼結助材を適量添加したセラミック焼結体を用いた。この材料の吸着力は1A〜1Cと同じく10KV印可で約300g/5cm2であり垂直方向の引張り強度が300g/cm2と推定される。接触面積比率が20%であっても60g/cm2以上が確保でき十分に絶縁性基板を吸着できる。

0037

本実施例では、絶縁性基板10として、低アルカリガラス基板を用いたが、本発明の静電チャックは、電気絶縁性基板およびフィルム一般に適用できる。

0038

また絶縁性基板加熱冷却装置の絶縁性支持基盤内にヒーターを設け、被吸着体を測温する手段として光温度計熱電対、その他非接触温度計を設けその計測器から出力される信号と予め設定した値とを比較することにより被吸着体の温度制御が容易になる。また絶縁性基板を直接測温できない場合は予め蓄積されたガス圧力、印可電圧、固体接触面積比率入射熱エネルギー媒体流量媒体温度等の関連を記載されたデータベースに基づき絶縁性基板の温度を一定に保つ調整が可能になる。

0039

本実施例で開示した絶縁性基板加熱冷却装置を反応チャンバ内に設置することにより、SOSやSOIウェハのプラズマCVDプラズマエッチングスパッタリング等の半導体製造プロセスでの温度管理が非常に容易になる。

発明の効果

0040

以上に説明した如く本発明によれば、被処理体が絶縁体である場合も静電チャックを用いて吸着することができるため、静電チャックを組み込んだ加熱冷却装置を用いれば絶縁性基板の加熱、冷却が容易になり絶縁性基板を所定の温度に制御することが可能となる。

図面の簡単な説明

0041

図1静電チャックの一例を示す平面図である。
図2A−Aに沿った図1の断面図である。
図3静電チャックにより絶縁性基板を吸着した別実施例の断面図である。
図4誘電体に設けられた電極のパターン例である。
図5誘電体に設けられた電極のパターン例である。
図6誘電体に設けられた電極のパターン例である。
図7加熱冷却ガス圧力と絶縁性基板の温度との関係を示すグラフである。
図8静電チャックの印可電圧と絶縁性基板の温度との関係を示すグラフである。
図9静電チャックの固体接触部の面積比率と絶縁性基板の温度との関係を示すグラフである。

--

0042

1…静電チャック
1a…誘電体基板
1b…絶縁性支持基盤
2…ドット
3…外周シールリング
4…溝
5…ガス供給口
6…金属製プレート
7…電極
8…媒体流路
9…ガス封入部
10…絶縁性基板
11…プレート接合部
12…電圧印可用導線
13…ガス供給配管
14…媒体供給
15…媒体排出口
16…ガス圧力計
17…圧力コントロールバルブ
18…コンダクタンスバルブ
19…吸着面
20…導電性端子
21…高圧電源

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