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技術 多結晶体の製造方法および製造装置

出願人 株式会社トーキン
発明者 小野寺晃一大場裕行長山幸雄
出願日 1999年5月18日 (21年7ヶ月経過) 出願番号 1999-137426
公開日 2000年11月30日 (20年1ヶ月経過) 公開番号 2000-332031
状態 未査定
技術分野 硫黄、窒素等及びそれらの化合物;過化合物 半導体装置を構成する物質の液相成長
主要キーワード 電動ジャッキ トラベリング カーボン製容器 自動制御システム 内外圧力差 溶融帯域 一定組成 光透過損失
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図面 (4)

課題

複数成分系の、とくに平衡蒸気圧が高い成分を含む単結晶ゾーンメルト法によって作製するにあたって必要な組成均一性が高い多結晶体を作製する方法と装置を提供すること。

解決手段

多結晶体の固体原料密封した石英るつぼ2に、原料の各温度における平衡蒸気圧に対応した圧力を印加し、原料を溶融するとともに、石英るつぼ2を揺動したり、回転する方法。加圧手段を備えた圧力容器3、その内部にヒーター1を有し、多結晶体の原料を収容し密封した石英るつぼ2に、原料の加熱過程の各温度における平衡蒸気圧に対応するように、予め設定した温度と圧力の関係を保持する制御システム11を備えている多結晶体製造装置

概要

背景

複数成分系の単結晶を、ゾーンメルト法によって作製するためには、通常、予め多結晶体を準備する必要がある。対象とする多結晶体は、原料不活性ガス等の雰囲気中の、高温高圧のもとで溶融し、急冷する手法によって作製される。

たとえば、組成が、Cd1−x−yMnxHgyTe1−zSez(ここで、0≦x、0≦y、x+y≦1、0≦z≦1;以下において同じ)で表され、平衡蒸気圧が高い物質が含まれる半磁性半導体多結晶体も、原料を溶融し、急冷して作製される。この場合、融液の表面から空間に向けて、Hgが盛んに蒸発する。開放型るつぼを使う場合、Hgの蒸発は、空間が平衡蒸気圧に達するまで、すなわち、実質的には無制限に続く。その結果、得られる多結晶体のHg組成は、目標から大幅に、かつ不均一に変化してしまう。

概要

複数成分系の、とくに平衡蒸気圧が高い成分を含む単結晶をゾーンメルト法によって作製するにあたって必要な組成の均一性が高い多結晶体を作製する方法と装置を提供すること。

多結晶体の固体の原料を密封した石英るつぼ2に、原料の各温度における平衡蒸気圧に対応した圧力を印加し、原料を溶融するとともに、石英るつぼ2を揺動したり、回転する方法。加圧手段を備えた圧力容器3、その内部にヒーター1を有し、多結晶体の原料を収容し密封した石英るつぼ2に、原料の加熱過程の各温度における平衡蒸気圧に対応するように、予め設定した温度と圧力の関係を保持する制御システム11を備えている多結晶体製造装置

目的

本発明は、複数成分系の、とくに平衡蒸気圧が高い成分を含む単結晶をゾーンメルト法によって作製するにあたって必要とする、組成の均一性が高い多結晶体を作製する方法、および、その方法を具体化する製造装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数成分系多結晶体を製造する方法において、該多結晶体の固体原料るつぼ密封し、該るつぼに、前記原料の各温度における平衡蒸気圧に対応した圧力を印加し、前記原料を溶融するとともに、前記るつぼを揺動し、または/および、回転することを特徴とする多結晶体の製造方法。

請求項2

前記多結晶体は、Cd1−x−yMnxHgyTe1−zSez(0≦x、0≦y、x+y≦1、0≦z≦1)で表される半磁性半導体であることを特徴とする請求項1記載の多結晶体の製造方法。

請求項3

加圧手段を備えた圧力容器、および、該圧力容器の内部に加熱手段を有する多結晶体の製造装置において、多結晶体の原料を収容し密封したるつぼに、該原料の加熱過程の各温度における平衡蒸気圧に対応するように、予め設定した温度と圧力の関係を保持する制御システムを備えていることを特徴とする多結晶体製造装置。

請求項4

前記るつぼを、鉛直成分を含む面内で揺動し、または/および、回転する反転機構を備えていることを特徴とする請求項3記載の多結晶体製造装置。

請求項5

前記反転機構は、前記圧力容器の外から該圧力容器の内部に伝達する直線往復運動を、該圧力容器の内部で、揺動運動、または/および、回転運動に変換する構造を有することを特徴とする多結晶体製造装置。

請求項6

前記直線往復運動の伝達部は、該伝達部の上昇による位置エネルギーの増加、または/および、前記圧力容器の内外圧力差によって受ける力を、該直線往復運動の駆動力の一部にすることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか記載の多結晶体製造装置。

請求項7

前記直線往復運動の伝達部は、インバータ制御されたモータまたは加振装置によって駆動する構成を特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか記載の多結晶体製造装置。

技術分野

0001

本発明は、複数成分系多結晶体を製造する方法および製造装置に関する。本発明は、とくに平衡蒸気圧が高い成分を含む、たとえば、CdMnHgTeSe系や、II−VI族化合物のZnTe、III−V族化合物GaN等の単結晶の前駆形態である多結晶体の作製を対象とする。

背景技術

0002

複数成分系の単結晶を、ゾーンメルト法によって作製するためには、通常、予め多結晶体を準備する必要がある。対象とする多結晶体は、原料不活性ガス等の雰囲気中の、高温高圧のもとで溶融し、急冷する手法によって作製される。

0003

たとえば、組成が、Cd1−x−yMnxHgyTe1−zSez(ここで、0≦x、0≦y、x+y≦1、0≦z≦1;以下において同じ)で表され、平衡蒸気圧が高い物質が含まれる半磁性半導体多結晶体も、原料を溶融し、急冷して作製される。この場合、融液の表面から空間に向けて、Hgが盛んに蒸発する。開放型るつぼを使う場合、Hgの蒸発は、空間が平衡蒸気圧に達するまで、すなわち、実質的には無制限に続く。その結果、得られる多結晶体のHg組成は、目標から大幅に、かつ不均一に変化してしまう。

発明が解決しようとする課題

0004

図3は、Cd1−x−yMnxHgyTe1−zSez、ZnTe、ZnSe等の多結晶体の作製に用いられた従来の装置の説明図である。各成分の原料を開放型の石英るつぼ15に装填し、溶融し、急冷することによって、多結晶体が得られる。この工程を、圧力容器3内で、平衡蒸気圧よりも高い15MPa程度に加圧したアルゴン(Ar)加圧雰囲気中で行っても、多結晶体の組成は、目標から大きくかけ離れて不均一になってしまうという問題があった。たとえ、組成が大幅にずれた多結晶体を用いて、ゾーンメルト法による単結晶作製を強行しても、目標組成の単結晶は得られない。多結晶体の組成の変化が大きいために、一定の温度では、溶融帯に供給される多結晶体成分の組成が変動し、溶融帯の形成や移動ができなくなる現象に陥ることすらある。

0005

また、従来の多結晶体製造装置には、石英るつぼ15内の融液4を撹拌する機能はなく、融液4組成の均一化を阻害する要因が残されていた。

0006

本発明は、複数成分系の、とくに平衡蒸気圧が高い成分を含む単結晶をゾーンメルト法によって作製するにあたって必要とする、組成の均一性が高い多結晶体を作製する方法、および、その方法を具体化する製造装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明によれば、多結晶体の固体の原料を密封し、るつぼに、原料の各温度における平衡蒸気圧に対応した圧力を印加し、原料を溶融するとともに、るつぼを揺動したり、回転することによって、融液を撹拌して、均一組成を有する複数成分系の多結晶体を作製することができる。この方法は、Cd1−x−yMnxHgyTe1−zSez(0≦x、0≦y、x+y≦1、0≦z≦1)で表される半磁性半導体の多結晶体にも適用することができる。

0008

本発明によれば、加圧手段を備えた圧力容器、および、圧力容器の内部に加熱手段を有し、多結晶体の原料を収容し密封したるつぼに、該原料の加熱過程における各温度における平衡蒸気圧に対応するように、予め設定した温度と圧力の関係を保持する制御システムを備えている多結晶体製造装置を使って、複数成分系の多結晶体を作製することができる。

0009

多結晶体製造装置に、るつぼを、鉛直成分を含む面内で揺動したり、回転する反転機構を備えると、融液の撹拌を促進することができる。反転機構は、圧力容器の外から内部に伝達する直線往復運動を、圧力容器の内部で、直線往復運動から揺動運動回転運動に変換する構造となっている。

0010

多結晶体製造装置で、直線往復運動の伝達部は、インバータ制御されたモータ加振装置によって駆動する構成としてもよく、さらには、伝達部の上昇による位置エネルギーの増加や、圧力容器の内外圧力差によって受ける力を利用して、直線往復運動の駆動力の一部にすることもできる。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。

0012

以下、Cd0.60Mn0.24Hg0.16Te0.98Se0.02で表される半磁性半導体の多結晶体製造プロセスを例にあげて、本発明を説明する。図1は、本発明による多結晶体製造装置の概要と、温度分布を示す図である。作製しようとする多結晶体の各原料Cd、Mn、HgTe、Te、Seを、目標組成となる割合に量し、石英るつぼ2の中に装填し、真空封入してある。各原料は、石英るつぼ2に密封されているので、酸化や石英るつぼ2の外の汚染は生じない。図1において、圧力容器3の中で、石英るつぼ2は、予め設定された温度−圧力プログラムに沿って、加圧され、揺動あるいは回転しつつ、ヒーター1で加熱される。温度−圧力プログラムは、温度−圧力自動制御システム11によって制御される。石英るつぼ2中の原料は、温度勾配が小さく、ほぼフラットな温度分布のもとで溶融され、融液4となる。

0013

圧力容器3内の圧力は、各温度における原料の平衡蒸気圧よりも高くなるように、Ar雰囲気の圧力を調整して印加される。Ar雰囲気の圧力調整は、予め設定した温度と圧力の関係を保持するように、Arガスボンベ10より、Arガス自動供給弁8、Arガス自動排出弁9を開閉制御して達成される。石英るつぼ2内の原料を、約1070℃の温度、アルゴン圧力約15MPaで保持して溶融する。

0014

原料を溶融する際には、より融点が高いマンガン(Mn:融点1240℃)の一部が溶融せずに残ることを防ぐことと、取得した多結晶体の長手方向における、とくにHg組成の均一性を確保する必要がある。そのために、反転機構12によって、石英るつぼ2を揺動させ、あるいは回転させて、石英るつぼ2内の融液4を撹拌することが効果的である。石英るつぼ2内の融液4の撹拌には、水平面内の動きよりは、重力を利用した鉛直成分を含む動きが望ましい。

0015

圧力容器3内で、石英るつぼ2はカーボン製容器5に収容され、ラックピニオン機構によって揺動、あるいは回転される。カーボン製容器5を支える水平な回転軸に結合されたピニオンギア6によって、圧力容器3の外から、電動ジャッキ7の動きが伝達されたラック13の往復運動は、回転運動に変換される。電動ジャッキ7は、インバータ制御されたモーター14によって、回転運動を往復運動に変換してラック13に伝達する仕組みになっている。したがって、モーター14は、広い速度範囲にわたって制御ができる。

0016

なお、往復運動から回転運動への変換はラックピニオン機構に限らず、クランク機構などによっても可能である。また、往復運動の発生は、モーター14と電動ジャッキ7の組み合わせに限らず、加振装置によって駆動する構成によっても、容易に可能である。

0017

さらに、電動ジャッキ7につながるラック13は、圧力容器3の外からの直線往復運動によって上昇して増加する位置エネルギーを、下降する動きとして利用することができる。あるいは、圧力容器3の内外圧力差によって、ラック13が受ける力を、直線往復運動の駆動力の一部とすることもできる。

0018

所定の温度で、反転しながら、石英るつぼ2中で原料を溶融した後、急冷して多結晶体を得る。温度とAr雰囲気圧力の関係は、冷却過程においても、昇温過程と同様に制御される。

0019

石英るつぼ2内の空間には、相当するHg蒸気が平衡蒸気圧相当に排出される。しかし、石英るつぼ2は密封されているため、Hgが蒸発する空間は有限なため、Hgの蒸発量は少なく、また予測することができる。そのため、装填する原料の量を、予め調整しておくこともできる。よって、目標とする組成から大きくかけはなれた不均一な組成の多結晶体となってしまう問題は解消される。本発明によれば、密封した石英るつぼ2を用いるため、多結晶体に不純物混入することが回避されるのみならず、圧力容器3内の汚染の問題も生じない。高純度(99.9999%)の原料を用いれば、そのままのレベル純度を有する多結晶体を作製することが可能である。

0020

図2は、本発明による多結晶体の長手方向におけるHgの組成分布を示す図である。図2には、従来の手段による結果を、従来例として比較のために併せて示す。本発明による多結晶体では、長手方向の位置に依存せず、組成変化は小さく、ほぼ一定の組成を有する。

0021

本発明によって得られた高純度にして一定組成の半磁性半導体、Cd0.60Mn0.24Hg0.16Te0.98Se0.02の多結晶体は、ゾーンメルト法による単結晶作製に有用である。本発明によって作製した多結晶体は、組成が一様なため、ゾーンメルト法による単結晶作製に供しても、溶融帯の形成や移動が安定し、長手方向に組成が一定な単結晶を作製することが容易である。Cd0.60Mn0.24Hg0.16Te0.98Se0.02の多結晶体は、可視光用光アイソレータのためのファラデー回転素子として優れた光透過損失を有する高品質の単結晶の作製に供される。

0022

表1は、本発明によるCd0.60Mn0.24Hg0.16Te0.98Se0.02系の多結晶体から得た単結晶について、波長980nmの光でファラデー回転角45degに必要な厚さ(2.5mm)にして計測した光透過損失を示す表である。表1には、従来法によって得た単結晶についての値を比較のために併せて示す。二つの値から、本発明の有用性が一層明らかとなる。

0023

0024

本発明について、CdMnHgTeSe系を例にして説明した。CdMnHgTeSe系の単結晶は、溶融帯域にTeをフラックスとするゾーンメルト法によって作製される。この方法は、トラベリング・ゾーンメルト法(Traveling ZoneMelting Method)とも呼ばれる。本発明は、とくに平衡蒸気圧が高い成分を含む系、たとえば、CdMnHgTeSe系や、II−VI族化合物のZnTe、III−V族化合物のGaN等の単結晶作製における前駆形態である多結晶体の作製に好適である。本発明は、このほかに、II−VI族化合物のZnTe、III−V族化合物GaN等の多結晶体の作製にも適用することができる。さらに、平衡蒸気圧が高い成分を含む系はいうまでもなく、それほど蒸発しやすくはない、一般の材料に適用することもできることはいうまでもない。

発明の効果

0025

以上、説明したように、本発明によれば、複数成分系の、とくに平衡蒸気圧が高い成分を含む単結晶をゾーンメルト法によって作製するにあたって必要とする、組成の均一性が高い多結晶体を作製することができる。

図面の簡単な説明

0026

図1本発明による多結晶体製造装置の概要と、温度分布を示す図。
図2本発明による多結晶体の長手方向におけるHgの組成分布を示す図。
図3従来の装置の説明図。

--

0027

1ヒーター
2石英るつぼ
3圧力容器
4融液
5カーボン製容器
ピニオンギヤ
7電動ジャッキ
8 Ar自動供給弁
9 Ar自動排出弁
10 Arガスボンベ
11 温度−圧力自動制御システム
12反転機構
13 ラック
14モーター
15 石英るつぼ

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