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技術 内燃機関用潤滑油系

出願人 エクソンモービルリサーチアンドエンジニアリングカンパニー
発明者 マーモウドモスタファハフェツウルリッチウィッテンポールシモンウーレイ黒澤弘樹
出願日 2000年5月17日 (20年7ヶ月経過) 出願番号 2000-144267
公開日 2000年11月28日 (20年0ヶ月経過) 公開番号 2000-328081
状態 拒絶査定
技術分野 潤滑剤
主要キーワード 要求点 二成分相 繰返し性 軸馬力 プルーバ 配合済み 極性液相 参照油
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課題

内燃機関潤滑に用いて燃料経済性およびその保持力を向上する潤滑油系を提供すること。

解決手段

実質的に不混和である二つの液相を有する二成分相(binary twophase )のエンジン油組成物は、優れた燃料経済性を有し、かつその優れた燃料経済性は長期間に亘って保持される。第1液相は、天然または合成の基油を含む。第2液相は、極性有機液、好ましくは複合アルコールエステルであり、該複合アルコールエステルは、好ましくはポリオール多塩基酸および一価アルコールから誘導される。

概要

背景

概要

内燃機関潤滑に用いて燃料経済性およびその保持力を向上する潤滑油系を提供すること。

実質的に不混和である二つの液相を有する二成分相(binary twophase )のエンジン油組成物は、優れた燃料経済性を有し、かつその優れた燃料経済性は長期間に亘って保持される。第1液相は、天然または合成の基油を含む。第2液相は、極性有機液、好ましくは複合アルコールエステルであり、該複合アルコールエステルは、好ましくはポリオール多塩基酸および一価アルコールから誘導される。

目的

効果

実績

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請求項1

下記成分a)およびb)を含むことを特徴とする内燃機関用潤滑油系。a)10〜100cStの動粘度(100℃)を有する基油を含む第1液相b)該第1液相と実質的に不混和である極性有機液体を含む第2液相

請求項2

該第2液相は、一価アルコールポリオールおよびジカルボン酸エステルを含むことを特徴とする請求項1記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項3

該第2液相は、下記成分(イ)〜(ハ)の反応生成物である複合アルコールエステルを含み、該複合アルコールエステルは−20℃以下の流動点と100〜700cStの粘度(40℃)とを示すことを特徴とする請求項2記載の内燃機関用潤滑油系。(イ)一般式R(OH)n で表されるポリオール(式中、Rは2〜20個の炭素原子を有する脂肪族または脂環族のヒドロカルビル基であり、nは少なくとも2である。)(ロ)当量比(該多塩基酸:該ポリオールからのアルコール)が1.6:1〜2:1である多塩基酸またはその無水物(ハ)当量比(該一価アルコール:該多塩基酸)が0.84:1〜1.2:1である一価アルコール

請求項4

該ポリオールは、ネオペンチルグリコールトリメチロールエタントリメチロールプロパントリメチロールブタンモノペンタエリトリトールジペンタエリトリトールおよびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項2または請求項3記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項5

二塩基酸または無水物は、2〜12個の炭素原子を有することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項6

該二塩基酸または無水物は、アジピン酸アゼライン酸セバシン酸ドデカン二酸無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水マレイン酸無水フタル酸、無水ナジン酸(nadic anhydride)、メチル無水ナジン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸および多塩基酸無水物の混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項5記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項7

該一価アルコールは、5〜13個の炭素原子を有することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項8

複合エステルは、ポリオールと、多塩基酸または無水物と、一価アルコールとを、実質的に1:3:3または1:3:2の比率で含むことを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項9

該第2液相(b)は、エステルおよび希釈剤を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項10

該複合エステルは、エステルおよび希釈剤の全重量を基準として、70重量%以下を含むことを特徴とする請求項9記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項11

該相(a)および(b)は、使用前に組合されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項12

該相(a)および(b)は、使用の途中で組合されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項13

さらに、添加剤パッケージを含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項14

該第1液相(a)は、内燃機関での使用に適した完全配合潤滑油組成物を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の内燃機関用潤滑油系。

請求項15

エンジン潤滑に際して燃料経済性を向上することを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の組成物の使用。

請求項16

エンジンの潤滑に際して燃料経済性保持力を向上することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の組成物の使用。

請求項17

請求項1〜14のいずれかに記載の潤滑油系を、エンジンに添加して運転することを含むことを特徴とする内燃機関の潤滑方法

請求項18

相(a)および(b)は、それらがエンジンに添加される前に組合されることを特徴とする請求項17記載の内燃機関の潤滑方法。

請求項19

相(a)および(b)は、同時にエンジンに添加されることを特徴とする請求項17記載の内燃機関の潤滑方法。

請求項20

相(a)および(b)は、逐次的にエンジンに添加されることを特徴とする請求項17記載の内燃機関の潤滑方法。

請求項21

相(b)は、相(a)の前にエンジンに添加されることを特徴とする請求項17記載の内燃機関の潤滑方法。

請求項22

過剰量の相(b)は、相(a)が添加される前にエンジンから排出されることを特徴とする請求項21記載の内燃機関の潤滑方法。

技術分野

0001

本発明は、潤滑油系(lubrication system)に関する。より詳しくは内燃機関潤滑に用いて燃料経済性およびその保持力を向上する潤滑油系に関する。

0002

環境基準がより厳しくなるにつれて、燃料経済性を与える能力は、最新エンジン油にとって重要な要求点である。このような目的に対して、使用されまた提案されてきた添加剤には、油溶性有機モリブデン化合物エステルなどの有機摩擦調整剤が含まれる。そのような添加剤は、大なり小なり改良された初期燃料経済性を提供するものである。しかし、それらは、使用中のエンジン油劣化に起因して、時間が過ぎるとその効果を失う傾向がある。最近では、新油の燃料経済性能に加えて、長期間に亘る燃料経済性の保持力が、産業界において関心が高まってきている。したがって、いまや向上された燃料経済性と燃料経済性保持力の双方を提供するべく、より効果的な添加剤が求められている。

0003

油溶性エステルは、燃料経済性を強化するよく知られた添加剤グループである。一般に、これらのエステルは、摺動する表面間に良好な潤滑性を与えることができる。分子極性部分は、それらが金属表面に吸着することを助け、その結果金属−金属接触を低減する。エステルおよび/または変性エステル(たとえば硫化エステル)を用いて燃料経済性を向上させることについては、多くの引用例がある。たとえば、EP−A−0853100、EP−A−0649459、WO−A−93/21288、EP−A−0206748、US−A−4495088、US−A−4243538およびUS−A−4289635に記載されるエステルが含まれる。エステル潤滑性添加剤潤滑油組成物へのその利用に関して、さらに別の例は、US−A−4175047、US−A−4879052およびWO96/01302に開示されている。これらの後者の引用例は、アジピン酸塩グループであるエステルを記載し、また2〜4個のヒドロキシル基(−OH)を伴なうアルコール誘導体、所謂「ポリオールエステル」を記載している。

課題を解決するための手段

0004

本発明は、燃料経済性および燃料経済性保持力を向上するという問題に対する新規解決方法を提供するものであって、それは、実質的に不混和である二つの液相からなる2液系(binary liquid system)を提供することによって達成されることができる。より特徴的には、本発明は下記成分a)およびb)を含む潤滑油系を提供するものである。
a)10〜100cStの動粘度(100℃)(KV100)を有する基油を含む第1液相
b)該第1液相と実質的に不混和である極性有機液体を含む第2液相

0005

ここで用いられるように、「二液(binary liquid)」という用語は、実質的に不混和である二つの液相を含む組成物を意味する。すなわち、それは沈降して二つの分離した液相を形成し、一つの相が他の相に分配されているエマルジョンまたは分散物とは区別されるものである。

発明を実施するための最良の形態

0006

本発明の組成物に用いられる基油は、通常使用される如何なる潤滑油であってもよく、好ましくは鉱油合成油、または鉱油と合成油との混合油である。鉱油基油は、通常の如何なる精製基油であってよく、たとえば溶剤精製水素処理、または異性化(たとえばワックス異性化)の各基油を使用することができる。使用できる合成油基油には、ポリオレフィンポリブテンアルキルベンゼン、エステル、シリコン油などが含まれる。

0007

基油は、好ましくは3〜50cSt、より好ましくは4〜10cStのKV100を有する。

0008

好ましくは、第2液相は、多塩基酸またはその無水物、好ましくはジカルボン酸、およびポリオールアルコールまたはポリオールと一価アルコールとの混合物、好ましくポリオールと一価アルコールとの混合物であるアルコールのエステルを含むものである。ポリオールは、好ましくは分岐したものである。より好ましくは、第2液相は、下記成分(イ)〜(ハ)の反応生成物である複合アルコールエステルを含むものであり、該複合アルコールエステルは、−20℃以下の流動点と、100〜700cStの粘度(40℃)を有するものである。
(イ)一般式R(OH)n で表されるポリオール
(式中、Rは2〜20個の炭素原子を有する脂肪族または脂環族のヒドロカルビル基であり、nは少なくとも2である。)
(ロ)当量比(該多塩基酸:該ポリオールからのアルコール)が1.6:1〜2:1である多塩基酸またはその無水物
(ハ)当量比(該一価アルコール:該多塩基酸)が0.84:1〜1.2:1である一価アルコール

0009

好ましくは、ポリオールは、ネオペンチルグリコールトリメチロールエタントリメチロールプロパントリメチロールブタンモノペンタエリトリトールジペンタエリトリトールおよびこれらの混合物から選択される。好ましくはトリメチロールプロパンである。二塩基酸または無水物は、好ましくは2〜12個の炭素原子を有する。それは、アジピン酸アゼライン酸セバシン酸ドデカン二酸無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水マレイン酸無水フタル酸、無水ナジン酸(nadic anhydride)、メチル無水ナジン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸および多塩基酸無水物の混合物から選択することができる。好ましくは、一価アルコールは、5〜13個、より好ましくは10個の炭素原子を有する。

0010

好ましくは、複合エステルは、ポリオールと、多塩基酸または無水物と、一価アルコールとを、実質的に1:3:3、または実質的に1:3:2の比率で含む。

0011

これらの複合アルコールエステルの製造に関しては、WO98/10040、WO98/10041およびWO98/45389に開示されている。これらのエステルは、一般に複合アルコールエステル(CALE)として知られている。当初は、エンジン油におけるその溶解性が低いことから、種々のCALEを溶解する方法を見出すことが試みられた。しかしながら、驚くことに、第1相としてのエンジン油と第2相としてのCALEとからなる2相系(2-phase system)は、両相が実質的に不混和であるものの、燃料経済性と燃料経済性の保持力との両方を向上させたエンジン油を提供することが見出された。

0012

上記した比率1:3:3または1:3:2を有する複合アルコールエステルは、それぞれ様式化した構造(stylized structure)(A)および(B)を有する。
ID=000003HE=025 WI=095 LX=0575 LY=0700

0013

これらの式において、Dは一価アルコールから誘導されるアルキル基を表し、Aは酸部分を表し、Tはポリオールから誘導される基を表す。nは繰返し単位の数を表し、そしてエステルは典型的にはnが1〜3の混合物である。

0014

後述の実施例中に用いられているように、CALEは、典型的には次の特性を有する。
(イ)KV100 5〜100cSt、より好ましくは10〜60cSt、最も好ましくは15〜20cSt
(ロ)VI 80〜180、好ましくは100〜160、最も好ましくは120〜150

0015

比較的高い分子量(好ましくは500〜1500)のために、また式Aの好ましいエステルは700〜1000の分子量を有することから、複合アルコールエステルは、式Aまたは式Bの複合エステルの複合エステルの混合物として、希釈剤と共に用いられる。希釈剤は、好都合にジカルボン酸と一価アルコールとのエステル、たとえばアジピン酸ジイソデシル(DIDA)またはアジピン酸ジターシャリデシル(DTDA)である。フタル酸イソデシルまたは他の溶媒は、所望により使用することができる。複合アルコールエステル:希釈剤の比率は、好ましくは容量で10:1〜1:10、より好ましくは5:1〜1:5、特には容量で2:1から1:1である。

0016

操作可能な分子量範囲の未希釈CALEは、粘ちょうに過ぎて取扱いに不便であるために、希釈剤が混合物に用いられる。希釈されたCALEがエンジン油と混合される際には、CALEは、少量の希釈剤を伴なって下相として分離し、大部分の希釈剤はエンジン油の上相に入る。

0017

したがって、さらに他の観点では、本発明は、下記成分(a)および(b)を含む潤滑油系を提供するものである。
(a)2〜100cStのKV100を有する基油を含む第1液相
(b)極性有機液と希釈剤とを含む第2液相であって、該極性有機液は第1液相と実質的に不混和であり、二つの液(a)および(b)が混合された際に、それらは沈降して、該基油に富む第1相と該極性有機液に富む第2相とを含む2相液(two-phase liquid)を形成し、該希釈剤は第1相および第2相のいずれにも存在する第2液相

0018

好都合には、選択される希釈剤は、CALEを調製する際に用いられる溶剤と同じものである。たとえば、希釈剤はDIDAまたはDTDAである。したがって、CALEの調製方法によれば、CALEが本発明の潤滑油系に混合される前に、さらに希釈剤を添加する必要もなく、既希釈製品(ready-diluted product)を提供することができる。

0019

本発明の潤滑油系は、当業者に知られた1種類以上の通常の潤滑油添加剤を含むことができる。選択される実際の添加剤には、所望とする潤滑油の応用にもよるが、典型的には1種類以上の粘度指数(「VI」)向上剤流動点降下剤清浄剤分散剤酸化防止剤耐摩耗剤腐食防止剤消泡剤、他の摩擦調整剤などが含まれる。VIインプルーバー、清浄剤および分散剤は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、それぞれ0.5〜10wt%が好ましく含有される。他の添加剤は、潤滑油組成物の全重量に基づいて、それぞれ0.01〜5wt%が好ましく含有される。これらの添加剤の添加程度は、活性成分、すなわち実際の添加剤成分の量をいい、なんら希釈剤またはキャリー流体を含むものではない。これらの添加剤は、第1の基油相または第2の有機極性液相のいずれにも、溶解または分散することができ、また両相に分配することもできる。しかし、好ましくは添加剤は、第1の基油相に混合される。事実、本発明の利点は、不混和性の有機極性液相が配合済み潤滑油、たとえば完全配合エンジン油と組合すことができることである。不混和性の極性有機液によってもたらされる燃料経済性や燃料経済性の保持力の向上は、潤滑油系の主要部分に対して選択された基油および潤滑油添加剤の性質から大きくかけ離れたものであると思われる。

0020

したがって、さらに別の観点では、本発明は、下記成分(a)および(b)を含む潤滑油系を提供するものである。
(a)完全配合潤滑油組成物を含む第1液相
(b)該第1液相と実質的に不混和である極性有機液体を含む第2液相

0021

好ましくは第1液相は、内燃機関での使用に適した完全配合クランクケース油である。

0022

本発明は、また燃料経済性を向上し、および/または燃料経済性の保持力を向上するために、エンジンを潤滑する際にここに記載される組成物の使用することを提供するものである。

0023

本発明は、また内燃機関の潤滑方法を提供するものであって、上記に定義された潤滑油組成物をエンジンに添加することを含むものである。この方法においては、相(a)および(b)は、それらがエンジンに添加される前に組合わされることができ、エンジンに同時に添加されることができ、またはエンジンに逐次的に添加されることができる。

0024

CALEが、エステル[a]、基油[b]および添加剤[c]を含む単一の混合物中で用いられる場合には、この組成物は、通常のエンジン油組成物である[b]と[c]との混合物よりも、高い燃料経済性を示す。CALE含有量は、[a]、[b]および[c]の混合物の全重量に基づいて、1〜30wt%、好ましくは1〜20wt%、より好ましくは5〜10wt%である。

0025

CALEが別々に添加される、すなわち「b」と「c」とを混合した後[a]がエンジンに添加される場合には、直ちにまたは一定の期間を置いた後、燃料経済性は、[a]の添加後に驚異的に向上する。CALE量は、[a]、[b]および[c]の最終混合物の全重量に基づいて1〜30wt%、好ましくは1〜20wt%、より好ましくは5〜10wt%である。さらに、燃料経済性の向上は、少なくとも10000マイル相当の期間保持されることが見出された。

0026

[b]と[c]との混合物で満たされる前に、エンジンが[a]で処理される場合には、CALEは洗浄油、すなわち洗浄用または慣らし用の前処理油に類似の方法で添加されることから、CALEは金属表面を被覆し、その結果摩擦を低下させ摩耗を低減するものと思われる。したがって、この変性された表面は、CALE処理をすることなく運転した場合に比較して、長期間のサービスにおいて燃料経済性と摩耗防止が向上する原因となる。この目的では、[a]の好ましい量は、エンジン仕様から必要とされる油の重量に基づいて、50〜100wt%である。

0027

本発明の他の実施態様は、内燃機関を潤滑する方法を提供するものである。この方法は、エンジンに極性有機液体を添加し、エンジンを運転し、引き続いて10〜100cStのKV100を有する潤滑油、極性有機液体および実質的に不混和である潤滑油をエンジンに添加するものである。所望により、極性有機液体は、潤滑油が添加される前にエンジンから排出される。極性有機液体を添加することによる効果は、潤滑油のみを用いた場合と比較して、延長された期間にあることが見出された。

0028

次の実施例において、本発明の二成分潤滑油系の効果が、M−111燃料経済性試験により示された。この試験には、二種類(初期燃料経済性試験および長期燃料経済性試験)がある。

0029

この試験では、メルセデスM111E29エンジン(2L、4気筒、16バルブDOHC)がベンチ上で運転された。運転モードは、ECE&EUDC試験サイクルである。
(イ)ECE @20、33および75℃(油通路(oil gallery))
(ロ)EUDC @88℃(油通路)

0030

参照油は、次のものを用いた。
(イ)RL191:基線参照油(15W40、SH性能、HTHS>3.5cP)
(ロ)RL190:高清浄性洗浄油

0031

(初期燃料経済性試験)第1段階は、参照油(RL191)を2.5時間運転した際の燃料消費量の測定である。参照油は、所謂急速フラッシュシステム(flying flush system)により、候補油と置き換えられる。急速フラッシュ(flying flush)により、エンジンを止める必要なく、油を交換することができる。この手法を用いることにより、試験の日間繰返し性が顕著に向上することが示される。急速フラッシュに続いて、2.5時間の初期燃料経済性の測定が候補油について行なわれる(第1サイクル)。エンジンの運転は、エイジング条件下にさらに6時間継続され、次いでさらに2.5時間の燃料消費量の測定が行なわれる(第2サイクル)。次に、6時間のエイジングとそれに引き続く2.5時間の測定サイクルが繰り返される(第3サイクル)。第3サイクルの燃料消費量は、試験結果として記録され、15W−40参照油に対する燃料経済性の向上率(%)として表される。

0032

次の候補油が試験される前に、エンジンは高清浄性洗浄油(RL190)で1時間洗浄される。エンジンの停止は、試験中はいかなる段階でも行なわれない。この試験は6時間エイジングサイクルを2回含むが、燃料経済性の結果は、しばしば初期燃料経済性の結果として評価される。このことは、2回の6時間サイクルは、油を化学的に劣化させることよりむしろ、油の「ベッドイン(bed-in)」(すなわち摩擦調整剤の活性化)を企図するものであることを認めるものである。

0033

(長期燃料経済性試験)長期M111エンジン試験通称M111Eは、燃料経済性保持力を測定するために、出願人によって開発された実験手法に基づくものである。

0034

長期試験においては、M111試験サイクル(最初の3試験サイクルは、標準M111燃料経済性試験である。)が21回繰り返される。各試験サイクルは、定常エイジング期間を伴なう。M111E試験では、エイジングは500マイル相当まで延長された。したがって、全試験は、約10000マイルに相当し、約185時間要する。燃料消費量の測定は、各サイクル毎、したがって500マイル毎に行なわれる。参照油RL191の燃料油消費量は、試験の最初と最後の両方で測定され、それによって候補油のエイジングが中断されることがない。試験中に起こり得るエンジンの変動は、通常移動平均法(moving average)を用いて修正される。

0035

本発明は、以下の限定されない実施例に基づいてさらに説明される。

0036

実施例1(比較例)
比較のために、通常の潤滑油配合物の燃料経済性を試験した。該油は、該油の全重量に基づいて、ポリ−α−オレフィン79wt%、粘度指数向上剤5wt%および通常のエンジン油添加剤パッケージ16wt%を含む。この仕上げ油粘度特性は、SAEJ300分類の5W−30グレードに入るものであった。初期燃料経済性は、メルセデスM111Eエンジンを用いて、CECL−54−T−96法に従って測定された。燃料経済性は、15W−40参照油に対する燃料消費量の向上率として表される。実施例1の油は、参照油に対して1.67%の燃料経済性を示す。

0037

実施例2
試験油は、CALE:アジピン酸ジイソデシルを3:2(容量)の割合として、CALEをアジピン酸ジイソデシルにより希釈して混合した。さらに、実施例1で用いたと同じ添加剤パッケージ、VIインプルーバーおよびポリ−α−オレフィンを混合した。油組成は表1に示される。油の初期燃料経済性は、実施例1と同じ手法で評価された。結果は、CALEの量が増加するにつれて、燃料経済性は参照油に対して2.00〜3.51%の範囲で向上したことを示した。

0038

0039

実施例2−4において、CALEの不溶解分(すなわち下層として分離したすべてのもの)は回収された。燃料経済性の向上率が低いことは、不溶解分が燃料経済性の向上に大きく関連していることを示している。

0040

実施例3
試験は、実施例1の油を用いて実施例1と同じ手法でスタートされた。初期燃料経済性を測定した後、希釈CALE700ml(油の全容量を基準として10容量%)が、実施例2で用いたと同様に、エンジンの運転を止めることなく運転油に添加して混合された。エンジンの運転はその後継続され、燃料経済性が上記したM111E試験によって定期的に測定された。CALEを添加した後、燃料経済性は徐々に向上し、約2000マイルサービスに相当する期間後に2.7〜3.0%の範囲で定常状態に達した。燃料経済性の向上は、CALEを添加する前の最後の測定値よりも約1%の範囲であり、また試験の終了まで保持された。全運転時間は、10000マイルサービス期間解釈される。

0041

実施例4
この実施例は、本発明の2成分系(binary system)を用いてエンジンを運転して得られた優れた燃料経済性能を説明するものであり、それは先ず希釈CALE相を添加し、次いで完全配合のエンジン油を添加することにより、エンジン油単味の性能に対して得られたものである。

0042

試験は、1.8Lのフォードモンデオ(Ford Mondeo)ガソリン車シャーシーダイナモメーター上で運転して行なった。車両には、燃料計を装着して、測定中軸馬力単位当りの燃料消費量を測定できるようにした。基線ケースの燃料消費量を確認するために、エンジンを参照油RL191を用いて3日間運転し、燃料消費量を測定した。次いで、エンジンを上記の実施例1で用いた完全合成エンジン油配合物で2日間運転し、燃料消費量を測定した。次に、参照油RL191を再度2日間運転し、基線ケースの燃料消費量が同じ状態にあることを確認した。最後に、エンジンを2成分系を用いて運転した。すなわち、実施例2の希釈CALE700mlをエンジンに添加して20分間運転し、エンジンの表面を油−不溶解性のCALEとなじませた。次いで、エンジンを止め、過剰のCALE相を排出して除いた。上記の完全合成エンジン油6.3Lを添加した後、エンジンを2日間運転して燃料消費量を測定した。

0043

結果は、合成エンジン油配合物(CALE相を含まない)は、基準の参照油RL191に対して0.67%の燃料経済性能を示した。これに対して、CALE相を添加した後合成エンジン油配合物を添加した場合には、3.11%、すなわち優れた性能向上を示した。

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