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技術 ホーニング加工装置およびホーニング加工方法

出願人 富士ホーニング工業株式会社いすゞ自動車株式会社
発明者 上原憲司北川裕樹鈴木新一厨子浩嗣
出願日 1999年5月13日 (20年2ヶ月経過) 出願番号 1999-133236
公開日 2000年11月28日 (18年7ヶ月経過) 公開番号 2000-326203
状態 特許登録済
技術分野 仕上研磨、刃砥ぎ、特定研削機構による研削
主要キーワード 遊動支持 遊動間隙 間隙範囲 拡張ガイド プラトー面 係止ネジ 上下動用シリンダ 昇降ヘッド
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年11月28日)のものです。
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図面 (16)

課題

拡張ガイドを有するホーニングツールにて、拡張ガイドの摩耗を防止するとともに、拡張ガイドによる加工能率および加工精度の低下を防止する。

解決手段

装置本体11に昇降ヘッド13を昇降可能に設け、昇降ヘッド13に主軸14を介しホーニングツール15を回動可能に設ける。装置本体11にツール案内体23を、ホーニングツール15の軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設ける。ホーニングツール15は、ホーニング加工時に遊動を固定したツール案内体23に被位置決め部25を嵌合してセンタリングする。ホーニングツール15は、ワーク加工孔Bの比較的変形の大きい部分に臨む砥石26と、ワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分に臨む拡張ガイド27とを、周面にそれぞれ拡縮径可能に設ける。

概要

背景

特開平9−85610号公報に示されるように、ホーニングツール砥石と共に設けられた拡張ガイド油圧拡張してワーク加工孔内に当接することにより、ワーク加工孔に対してホーニングツールをセンタリングしながら、砥石をメカニカル拡張してホーニング加工する方法が示されている。

この方法によれば、拡張ガイドによりワークに対するホーニングツールの確実なセンタリングができるとともに、ホーニングツールの倒れ振れを防止できるというものである。

概要

拡張ガイドを有するホーニングツールにて、拡張ガイドの摩耗を防止するとともに、拡張ガイドによる加工能率および加工精度の低下を防止する。

装置本体11に昇降ヘッド13を昇降可能に設け、昇降ヘッド13に主軸14を介しホーニングツール15を回動可能に設ける。装置本体11にツール案内体23を、ホーニングツール15の軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設ける。ホーニングツール15は、ホーニング加工時に遊動を固定したツール案内体23に被位置決め部25を嵌合してセンタリングする。ホーニングツール15は、ワーク加工孔Bの比較的変形の大きい部分に臨む砥石26と、ワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分に臨む拡張ガイド27とを、周面にそれぞれ拡縮径可能に設ける。

目的

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、拡張ガイドを有するホーニングツールにおいて、拡張ガイドの摩耗を防止するとともに、拡張ガイドによる加工能率および加工精度の低下を防止することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

装置本体と、装置本体に昇降可能に設けられた昇降ヘッドと、昇降ヘッドに回動可能に設けられワーク加工孔をホーニング加工するホーニングツールと、ホーニングツールを回動自在に嵌合保持してホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設けられたツール案内体とを具備し、ホーニングツールは、ホーニング加工時に遊動を固定されたツール案内体と嵌合して位置決めされる被位置決め部と、被位置決め部に対しホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨む砥石と、砥石に対しホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨む拡張ガイドとを具備したことを特徴とするホーニング加工装置

請求項2

ツール案内体は、ワークに対し進退可能に設けられたことを特徴とする請求項1記載のホーニング加工装置。

請求項3

ツール案内体は、2枚の環状平板の平面間に球体を介在させた軸受によりホーニングツールの軸方向に対して直角の任意の方向へ遊動自在に支持されたことを特徴とする請求項1または2記載のホーニング加工装置。

請求項4

ホーニングツールは、ツール本体と、ツール本体に放射状に配置されるとともに径方向移動自在に嵌合され外側面に砥石が取付けられた砥石台と、砥石台に対しツール本体の軸方向に隣接する位置でツール本体に放射状に配置されるとともに径方向移動自在に嵌合され外側面に拡張ガイドが取付けられたガイド台と、砥石台とテーパ面で嵌合して軸方向移動により砥石台を径方向に移動する砥石用拡張コーンと、砥石用拡張コーンに対しツール本体の軸方向にインラインで配置されガイド台とテーパ面で嵌合して軸方向移動によりガイド台を径方向に移動するガイド用拡張コーンとを具備したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のホーニング加工装置。

請求項5

ツール本体の軸方向に穿設された給気孔と、給気孔に連通され砥石台と砥石台との間にてツール本体の外周面に開口されワーク加工孔の内面と対向する径方向のエアマイクロメータノズルとを具備したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のホーニング加工装置。

請求項6

ツール案内体は、相互に交差する2方向のスライド機構によりホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在に支持されたことを特徴とする請求項1または2記載のホーニング加工装置。

請求項7

請求項1乃至6のいずれかに記載のホーニング加工装置におけるホーニングツールを遊動自在のツール案内体を通してワーク加工孔に挿入することにより、被位置決め部をツール案内体により回動自在に嵌合保持し、砥石をワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨ませ、拡張ガイドをワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨ませ、拡張ガイドを拡径させてワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に当接し、ツール案内体の遊動を固定してツール案内体によりホーニングツールをセンタリングし、拡張ガイドを縮径させてワーク加工孔の内面より後退させ、砥石を拡径させてワーク加工孔の比較的変形の大きい部分をホーニング加工することを特徴とするホーニング加工方法

請求項8

請求項1乃至6のいずれかに記載のホーニング加工装置によりワーク加工孔の比較的変形の大きい部分のみをホーニング加工して除去した後、別体の荒工程用のホーニング加工装置および中仕上・仕上工程用のホーニング加工装置によりワーク加工孔の全体をそれぞれホーニング加工することを特徴とするホーニング加工方法。

技術分野

0001

本発明は、ホーニングツールセンタリングに特徴を有するホーニング加工装置およびホーニング加工方法に関する。

背景技術

0002

特開平9−85610号公報に示されるように、ホーニングツールに砥石と共に設けられた拡張ガイド油圧拡張してワーク加工孔内に当接することにより、ワーク加工孔に対してホーニングツールをセンタリングしながら、砥石をメカニカル拡張してホーニング加工する方法が示されている。

0003

この方法によれば、拡張ガイドによりワークに対するホーニングツールの確実なセンタリングができるとともに、ホーニングツールの倒れ振れを防止できるというものである。

発明が解決しようとする課題

0004

この従来の方法は、拡張ガイドを油圧で拡張してワーク加工孔内に押圧しながら、砥石をメカニカル拡張してホーニング加工するので、ワーク加工孔の内面と接触しながら回転する拡張ガイドは摩耗する問題がある。

0005

また、拡張ガイドによりワーク加工孔の内面が局部的にラッピングされ、表面荒さが局部的に異なり、後工程での加工能率および加工精度に影響する問題がある。

0006

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、拡張ガイドを有するホーニングツールにおいて、拡張ガイドの摩耗を防止するとともに、拡張ガイドによる加工能率および加工精度の低下を防止することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0007

請求項1に記載された発明は、装置本体と、装置本体に昇降可能に設けられた昇降ヘッドと、昇降ヘッドに回動可能に設けられワーク加工孔をホーニング加工するホーニングツールと、ホーニングツールを回動自在に嵌合保持してホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設けられたツール案内体とを具備し、ホーニングツールは、ホーニング加工時に遊動を固定されたツール案内体と嵌合して位置決めされる被位置決め部と、被位置決め部に対しホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨む砥石と、砥石に対しホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨む拡張ガイドとを具備したホーニング加工装置である。

0008

このように、ホーニングツールの周面にて拡縮径可能の拡張ガイドを設けるとともに、遊動自在かつ固定可能のツール案内体によりホーニングツールの被位置決め部を回動自在に嵌合保持したから、このツール案内体が遊動自在の状態で、拡径された拡張ガイドによりホーニングツールを仮に位置決めした後に、ツール案内体の遊動を固定することにより、拡張ガイドを縮径させてワーク加工孔の内面より後退させても、加工中はツール案内体がホーニングツールをセンタリングするから、従来の拡張ガイドによるセンタリングと比べて、拡張ガイドの摩耗を防止するとともに、拡張ガイドのラッピングによる加工能率および加工精度の低下を防止する。

0009

請求項2に記載された発明は、請求項1記載のホーニング加工装置におけるツール案内体がワークに対し進退可能に設けられたホーニング加工装置である。

0010

このように、ワークに対し進退可能のツール案内体は、ホーニング加工時はワーク加工孔の近傍にて、ホーニングツールのセンタリングを確実なものにするとともに、ワークを動かすときはワークから後退させてワークとの干渉を防止する。

0011

請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載のホーニング加工装置におけるツール案内体が、2枚の環状平板の平面間に球体を介在させた軸受によりホーニングツールの軸方向に対して直角の任意の方向へ遊動自在に支持されたホーニング加工装置である。

0012

このように、2枚の環状平板の平面間に球体を介在させた軸受により、ツール案内体をホーニングツールの軸方向に対して直角の任意の方向へ遊動自在に支持したから、ツール案内体の遊動支持構造は簡単なものになる。

0013

請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のホーニング加工装置におけるホーニングツールが、ツール本体と、ツール本体に放射状に配置されるとともに径方向移動自在に嵌合され外側面に砥石が取付けられた砥石台と、砥石台に対しツール本体の軸方向に隣接する位置でツール本体に放射状に配置されるとともに径方向移動自在に嵌合され外側面に拡張ガイドが取付けられたガイド台と、砥石台とテーパ面で嵌合して軸方向移動により砥石台を径方向に移動する砥石用拡張コーンと、砥石用拡張コーンに対しツール本体の軸方向にインラインで配置されガイド台とテーパ面で嵌合して軸方向移動によりガイド台を径方向に移動するガイド用拡張コーンとを具備したホーニング加工装置である。

0014

このように、砥石台を径方向に移動する砥石用拡張コーンと、ガイド台を径方向に移動するガイド用拡張コーンとを、ツール本体の軸方向にインラインで配置したから、各拡張コーンの構造が簡単になる。

0015

請求項5に記載された発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のホーニング加工装置において、ツール本体の軸方向に穿設された給気孔と、給気孔に連通され砥石台と砥石台との間にてツール本体の外周面に開口されワーク加工孔の内面と対向する径方向のエアマイクロメータノズルとを具備したホーニング加工装置である。

0016

このように、砥石台と砥石台との間にてツール本体の外周面に開口されたエアマイクロメータ用ノズルに給気孔より空気を供給して、その給気背圧を測定することにより、ワーク加工孔内にて砥石によりホーニング加工しようとする部分の内径を正確に測定する。

0017

請求項6に記載された発明は、請求項1または2記載のホーニング加工装置におけるツール案内体が、相互に交差する2方向のスライド機構によりホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在に支持されたホーニング加工装置である。

0018

このように、相互に交差する2方向のスライド機構により、ツール案内体をホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在に支持したから、ツール案内体は円滑に遊動する。

0019

請求項7に記載された発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載のホーニング加工装置におけるホーニングツールを遊動自在のツール案内体を通してワーク加工孔に挿入することにより、被位置決め部をツール案内体により回動自在に嵌合保持し、砥石をワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨ませ、拡張ガイドをワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨ませ、拡張ガイドを拡径させてワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に当接し、ツール案内体の遊動を固定してツール案内体によりホーニングツールをセンタリングし、拡張ガイドを縮径させてワーク加工孔の内面より後退させ、砥石を拡径させてワーク加工孔の比較的変形の大きい部分をホーニング加工するホーニング加工方法である。

0020

このように、遊動自在のツール案内体を通してワーク加工孔に挿入したホーニングツールの拡張ガイドを拡径させてワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に当接した状態で、ツール案内体の遊動を固定してホーニングツールをセンタリングしてから、拡張ガイドを縮径させてワーク加工孔の内面より後退させることにより、拡張ガイドをワーク加工孔に接触させることなくホーニングし、拡張ガイドの摩耗を防止するとともに、拡張ガイドのラッピングによる加工能率および加工精度の低下を防止する。

0021

請求項8に記載された発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載のホーニング加工装置によりワーク加工孔の比較的変形の大きい部分のみをホーニング加工して除去した後、別体の荒工程用のホーニング加工装置および中仕上・仕上工程用のホーニング加工装置によりワーク加工孔の全体をそれぞれホーニング加工するホーニング加工方法である。

0022

このように、請求項1乃至6のいずれかに記載のホーニング加工装置によりワーク加工孔の比較的変形の大きい部分を効率良く除去するとともに、別体の荒工程用のホーニング加工装置および中仕上・仕上工程用のホーニング加工装置によりワーク加工孔の全体を高精度にホーニング加工する。また、各加工装置ごとに決まった加工ストロークでホーニングするから、制御も容易になる。

発明を実施するための最良の形態

0023

以下、本発明を図面に示された実施の形態を参照しながら説明する。

0024

図1は、焼入ボアの変形部を修正する変形部修正工程用のホーニング加工装置の実施の一形態を示し、装置本体11の上部前面に昇降ガイド12が設けられ、この昇降ガイド12に昇降ヘッド13が昇降可能に設けられ、この昇降ヘッド13に主軸14を介しホーニングツール15が回動可能に設けられている。

0025

昇降ヘッド13は、装置本体11の上端部に取付けられた昇降シリンダ16により昇降駆動され、主軸14は、昇降ヘッド13に取付けられた図示されない主軸駆動モータにより回動される。

0026

昇降ヘッド13の上端部には、図示されない送りねじ機構を回動して主軸14内の拡張ロッドを軸方向移動させることにより砥石切込量を制御する電動モータ17と、主軸14内の別の拡張ロッドに対向するガイド拡張用の油圧シリンダ18とが設けられている。

0027

装置本体11の前面には、案内体取付ベース21が設けられ、この案内体取付ベース21にほぼL形に形成されたブラケット22が上下動可能に取付けられ、このブラケット22に、ホーニングツール15を回動自在に嵌合保持する円筒形のツール案内体23が、フロート機構24を介して、ホーニングツール15の軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設けられている。

0028

ホーニングツール15は、ホーニング加工時に遊動を固定されたツール案内体23と嵌合して位置決めされる被位置決め部25と、この被位置決め部25に対しホーニングツール15の軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨むダイヤモンド砥石(以下、単に「砥石」という)26と、この砥石26に対しホーニングツール15の軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨む超硬製の拡張ガイド27とを具備している。

0029

図示されたワークWは、エンジンシリンダブロックであり、相互に角度をなす2組のワーク加工孔(ボア)Bのそれぞれの一部に高周波焼入が施された状態で、ワーク載せ台28に搬入され、このワーク載せ台28に固定される。このワーク載せ台28は、図示されない回動機構により回動支軸29を支点に回動可能であるとともに、図示されない固定機構によりその回動を二つの角度で固定可能であり、その固定状態では、各ワーク加工孔Bをそれぞれホーニングツール15に対向させることができる。

0030

図2乃至図4は、前記ホーニング加工装置におけるツール案内体23の支持構造の一例を示し、前記案内体取付ベース21のZ方向ガイドレール31に、ほぼL形のブラケット22の垂直板部22a に取付けられたスライダ32が上下動可能に嵌合され、案内体取付ベース21の上端に取付けられた案内体上下動用シリンダ33から突出されたピストンロッド34が、前記垂直板部22a に取付けられたシリンダ結合部35に連結されている。

0031

この構造により、図2に示されるように、案内体上下動用シリンダ33によりブラケット22が上下動され、前記ツール案内体23がワークWに対し進退可能となっている。

0032

ワークWに対し進退可能のツール案内体23は、ホーニング加工時はワークWの近傍に位置して、ホーニングツール15のセンタリングを確実なものにし、ホーニングツール15の芯振れや倒れを防止する。一方、ワークWを回動するときは、ツール案内体23をワークWから後退させてワークWとの干渉を防止する。

0033

さらに、前記ブラケット22の水平板部22b に図4に示されるように複数のサポートロッド36と、複数のフロート規制シリンダ37とがそれぞれ固定され、図2に示されるように、これらのサポートロッド36およびフロート規制シリンダ37のピストンロッド37a にそれぞれスペーサ38,39が嵌合され、これらのスペーサ38,39の下側にフロートプレート41が配置されている。なお、スペーサ39には、フロート規制シリンダ37のピストンロッド37a を案内するロッドガイド40が嵌着されている。

0034

前記フロートプレート41には、サポートロッド36およびピストンロッド37a との間の遊動間隙42,43が設けられ、そして、各サポートロッド36の下部にそれぞれ係止された軸受44により、このフロートプレート41が水平面内の任意方向へ遊動間隙42,43の範囲内で遊動自在に支持され、このフロートプレート41に前記ツール案内体23が一体に取付けられている。

0035

フロートプレート41とサポートロッド36およびピストンロッド37a との間の遊動間隙42,43に加えて、ブラケット22の水平板部22b とツール案内体23との間にも、ツール案内体23の遊動を可能とする遊動間隙45が設けられている。

0036

前記フロート規制シリンダ37は、そのピストンロッド37a の下端部にフロートプレート41の下面に接離自在のロック部46を有し、シリンダ内に供給された油圧によりピストンロッド37a を上昇させて、このロック部46によりフロートプレート41をスペーサ38,39に押圧することで、フロートプレート41およびツール案内体23の遊動を固定する。

0037

図3および図4に示されるように、前記案内体取付ベース21からツール案内体23までの一連機構は、同一のものが2組設けられており、二つのワークWの変形部修正工程を効率良く実施できるようになっている。

0038

図5は前記フロート機構24の詳細を示し、前記サポートロッド36、前記フロートプレート41、前記遊動間隙42,43,45および前記軸受44により、フロート機構24が形成されている。

0039

図5(A)に示されるように、前記軸受44は、前記サポートロッド36の下部に嵌合され、サポートロッド36の下端にボルト47で固定された係止板48により係止されており、ツール案内体23のフロートプレート41をホーニングツール15の軸方向に対して直角の任意の方向すなわち水平の任意の方向へ遊動自在に支持するものである。

0040

この軸受44は、スラスト球軸受一種であり、図5(B)に示されるように、上下に配置された2枚の環状平板51,52の相互に対向する平面53,54間に、環状の保持器55により一定のピッチで回動自在に保持された多数の球体56を介在させた簡単な構造であるが、球体56は上下の平面53,54間で任意の方向へ自在に転動するから、上側の環状平板51を下側の環状平板52に対し水平の任意の方向へ移動でき、この上側の環状平板51と接触するフロートプレート41を介し、ツール案内体23をホーニングツール15の軸方向に対して直角の任意の方向へ遊動自在に支持できる。

0041

図6乃至図8は、前記ホーニング加工装置における変形部修正工程用のホーニングツール15を示す。

0042

このホーニングツール15は、図6に示されるように、円筒形のツール本体61の上端軸部62がジョイントピン63により前記主軸14に脱着可能に連結され、ツール本体61の上半部に、前記ツール案内体23により位置決めされる前記被位置決め部25が形成され、この被位置決め部25のツール案内体23への挿入を円滑にするテーパ面25a を介してツール本体61の下半部が小径に形成されている。

0043

このツール本体61の下半部に、図7(A)に示されるように複数の砥石台溝64が放射状に形成され、これらの各砥石台溝64に、放射状に配置された複数の砥石台65が径方向移動自在に嵌合され、これらの砥石台65の外側面に前記砥石26が取付けられている。

0044

さらに、前記砥石台65に対し、図6に示されるようにツール本体61の軸方向に隣接する下側位置において、同様に、図7(B)に示されるようにツール本体61に放射状に複数のガイド台溝66が形成され、各ガイド台溝66に、放射状に配置された複数のガイド台67が径方向移動自在に嵌合され、これらのガイド台67の外側面に前記拡張ガイド27が取付けられている。

0045

図6に示されるように、各砥石台65の内側には斜面68が形成され、これらの斜面68に砥石用拡張コーン69に形成されたテーパ面70が嵌合され、また、ツール本体61の中心部に上下動自在に嵌合された中空の砥石用拡張ロッド71の下端部がこの砥石用拡張コーン69に螺合接続され、そして、前記電動モータ17および送りねじ機構によりこの砥石用拡張ロッド71を移動して砥石用拡張コーン69を軸方向移動することにより、各砥石台65が径方向に等しく移動可能となっている。

0046

同様に、各ガイド台67の内側には二つの斜面72がそれぞれ形成され、これらの斜面72にガイド用拡張コーン73に形成された二つのテーパ面74がそれぞれ嵌合され、また、前記砥石用拡張ロッド71の内部にガイド用拡張ロッド75が上下動自在に嵌合され、このガイド用拡張ロッド75が砥石用拡張コーン69を貫通してガイド用拡張コーン73に螺合接続され、そして、前記拡張シリンダ18によりこのガイド用拡張ロッド75を移動してガイド用拡張コーン73を軸方向移動することにより、各ガイド台67が径方向に等しく移動可能となっている。

0047

前記砥石台65を径方向に移動する砥石用拡張コーン69と、前記ガイド台67を径方向に移動するガイド用拡張コーン73は、ツール本体61の軸方向にインラインで配置されており、各拡張コーン69,73の構造が簡単になる。

0048

各砥石台65は、それらの上部および下部に巻掛けられた輪状スプリング76により縮径方向に付勢され、また、各砥石用拡張コーン69は、ツール本体61にねじ77により固定されたスプリング受け板78と、砥石用拡張ロッド71に係合されたスプリング受け輪79との間に設けられた圧縮コイルスプリング80により上方に付勢されている。

0049

同様に、各ガイド台67は、それらの上部および下部に巻掛けられた輪状スプリング81により縮径方向に付勢され、また、ガイド用拡張コーン73は、ツール本体61の下端面に固定されたスプリング受け板82に螺入されたスプリング嵌着ねじ83と、ガイド用拡張コーン73の下面に形成されたスプリング嵌着溝84との間に嵌着された圧縮コイルスプリング85により上方に付勢されている。

0050

また、図6および図7(A)に示されるように、砥石台65と砥石台65との間に位置するツール本体61の外周面には、ガイド部材86が固定されているとともに、ワーク加工孔Bの内面と対向する径方向のエアマイクロメータ用ノズル87が開口されている。このエアマイクロメータ用ノズル87は、ツール本体61の軸方向に穿設された給気孔88に連通されている。

0051

そして、図8に示されるように、拡張ガイド27は、ワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分B1に臨んでいるが、砥石26は、ワーク加工孔Bの比較的変形の大きい部分としての焼入変形部B2に臨んでいるから、砥石26と砥石26との間にてツール本体61の外周面に開口されたエアマイクロメータ用ノズル87より空気を噴出させると、焼入変形部B2の内径が小さいほどエアマイクロメータ用ノズル87での空気抵抗が高まり、給気背圧が上昇するので、その給気背圧を測定することにより、砥石26によりホーニング加工しようとする焼入変形部B2の内径を正確に測定できる。

0052

次に、図1乃至図8に示された実施形態の全体的な作用を説明する。

0053

ワークWが所定位置にセットされると、案内体上下動用シリンダ33によりブラケット22が下降され、ツール案内体23がワークWに接近する。このとき、フロート規制シリンダ37のロック部46は下降されたロック解除状態にあり、フロートプレート41およびツール案内体23は、フロート機構24の軸受44により間隙範囲内で任意の水平方向に動きうる遊動状態である。

0054

このツール案内体23を通してワーク加工孔Bにホーニングツール15を挿入し、ガイド用拡張ロッド75によりガイド用拡張コーン73を圧縮コイルスプリング85に抗してを押下げると、放射状に配置された各ガイド台67が輪状スプリング81に抗して拡径方向に移動し、各拡張ガイド27も拡径動作してワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分B1に当接する。

0055

この状態で、フロート規制シリンダ37を作動して、そのロック部46を上昇させ、フロートプレート41をスペーサ38,39に押圧して固定し、ツール案内体23の遊動も固定することで、このツール案内体23によりホーニングツール15をセンタリングし、ホーニングツール15の芯振れや倒れを防止する。

0056

その後、ガイド用拡張コーン73の押下力解除して、圧縮コイルスプリング85によりガイド用拡張コーン73を上昇復帰させることにより、拡張ガイド27を輪状スプリング81により縮径させて、ワーク加工孔Bの内面より後退させる。

0057

一方、圧縮コイルスプリング80に抗して砥石用拡張ロッド71を下降させ、砥石用拡張コーン69を押下げると、放射状に配置された各砥石台65が輪状スプリング76に抗して拡径方向に移動し、各砥石26も拡径動作してワーク加工孔Bの焼入変形部B2に当接する。

0058

このため、電動モータによりホーニングツール15を回転させるとともに、昇降シリンダ16によりホーニングツール15を小ストローク昇降させることにより、拡張ガイド27をワーク加工孔Bの内面に接触させることなく、砥石26により焼入変形部B2を除去する変形部修正用ホーニング加工を実施でき、拡張ガイド27の摩耗を防止できるとともに、拡張ガイド27によるワーク加工孔Bの内面ラッピングを防止できる。

0059

次に、図9乃至図11は、ツール案内体23を支持する支持構造の他の例を示す。なお、図2乃至図5に示された例と同様の部分には同一符号を付して、その説明を省略する。

0060

図9図10および図11(A)に示されるように、ブラケット22の水平板部22b とフロートプレート41との間に、相互に交差する2方向のスライド機構90が設けられている。

0061

このスライド機構90は、ブラケット22の水平板部22b の下面に一対のY方向ガイドレール91が取付けられ、一方、フロートプレート41の上面に一対のX方向ガイドレール92が、Y方向ガイドレール91に対し直角に交差するように取付けられ、これらのY方向ガイドレール91とX方向ガイドレール92との間に、これらの各ガイドレール91,92にそれぞれ摺動自在に嵌着されたXY間スライダ93が介在されている。

0062

言い換えると、ブラケット22の下面のY方向ガイドレール91に対しXY間スライダ93が摺動自在に嵌着され、このXY間スライダ93に対しフロートプレート41のX方向ガイドレール92が摺動自在に嵌着されているから、ブラケット22に対しフロートプレート41は、X−Y平面内の任意の方向に移動できる。

0063

さらに、ブラケット22の水平板部22b の4端面にストッパプレート94がそれぞれ取付けられ、これらの各ストッパプレート94の下部にそれぞれ取付けられた調整ネジ95と、フロートプレート41の4端面にそれぞれ取付けられた係止ネジ96との間に、調整された間隙97が設けられ、この間隙97の範囲内でフロートプレート41が任意の水平方向に遊動自在となっている。

0064

これにより、フロートプレート41に一体に取付けられたツール案内体23は、ホーニングツール15の軸方向に対し直角の任意の方向すなわち任意の水平方向へ遊動自在に支持されている。

0065

フロート規制シリンダ37は、図2乃至図5に示されたものと同様であるが、そのピストンロッド37a の下端部に設けられたロック部46は、図11(B)に示されるように球面座金46a に回動自在に係合されている。このため、フロートプレート41の水平移動に伴ないピストンロッド37a が傾斜しても、ロック部46はフロートプレート41の下面に密着する。

0066

フロート規制シリンダ37のロック部46により押上げられたフロートプレート41は、ブラケット22の水平板部22b とフロートプレート41との間でツール案内体23に嵌着されたスペーサ98に押圧されて固定される。

0067

このように、図9乃至図11に示された例は、ツール案内体23が、相互に交差する2方向のスライド機構90によりホーニングツール15の軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在に支持されているから、このツール案内体23は円滑に遊動する。

0068

次に、図12は荒工程用のホーニングツール101 を示し、このホーニングツール101 は、前記変形部修正工程用のホーニングツール15を備えた図1のホーニング加工装置の次工程位置に配置された別体の荒工程用ホーニング加工装置にて用いられる。なお、この荒工程用ホーニング加工装置は、図1に示されたホーニング加工装置とほぼ同様のものであるが、ツール案内体23やその関連機構は必要ない。

0069

この荒工程用のホーニングツール101 は、図12(A)に示されるように、ツール本体102 の上端軸部に主軸との連結に用いられるジョイントピン103 が設けられ、ツール本体102 の下部に、図12(B)に示されるように複数の砥石台溝104 が放射状に形成され、これらの各砥石台溝104 に、放射状に配置された複数の砥石台105 が径方向移動自在に嵌合され、これらの砥石台105 の外側面に荒加工用の砥石106 が取付けられている。

0070

さらに、図12(A)に示されるように、各砥石台105 の内側には上下部にて斜面107 が形成され、これらの斜面107 に上下2段形の砥石用拡張コーン108 に形成されたテーパ面がそれぞれ嵌合され、また、ツール本体102 の中心部に上下動自在に嵌合された砥石用拡張ロッド111 の下端部が砥石用拡張コーン108 に螺合接続され、この砥石用拡張ロッド111 を移動して砥石用拡張コーン108 を軸方向移動することで、各砥石台105 が径方向に等しく移動可能となっている。

0071

各砥石台105 は、それらの上部および下部に巻掛けられた輪状スプリング112により縮径方向に付勢され、また、各砥石用拡張コーン108 は、ツール本体102にねじ113 により固定されたスプリング受け板114 と、砥石用拡張ロッド111 の段部115 との間に設けられた圧縮コイルスプリング116 により上方に付勢されている。

0072

さらに、図12(B)に示されるように、砥石台105 と砥石台105 との間に位置するツール本体102 の外周面には、ガイド部材117 が固定されているとともに、ワーク加工孔の内面と対向する径方向のエアマイクロメータ用ノズル118 が開口されている。このエアマイクロメータ用ノズル118 は、ツール本体102 の軸方向に穿設された給気孔119 に連通されている。

0073

そして、このホーニングツール101 をワーク加工孔に挿入し、圧縮コイルスプリング116 に抗して砥石用拡張ロッド111 を下降させ、砥石用拡張コーン108 を押下げることにより、放射状に配置された各砥石台105が輪状スプリング112 に抗して拡径方向に移動し、各砥石106 も拡径動作してワーク加工孔の内面に当接するから、ホーニングツール101 を回転させながら昇降させることにより、砥石106 によりワーク加工孔の全長荒ホーニング加工できる。

0074

次に、図13は中仕上・仕上工程用のホーニングツール121 を示し、このホーニングツール121 は、前記荒工程用のホーニングツール101 を備えたホーニング加工装置の次工程位置に配置された別体の中仕上・仕上工程用ホーニング加工装置にて用いられる。なお、この中仕上・仕上工程用ホーニング加工装置は、図1に示されたホーニング加工装置とほぼ同様のものであるが、ツール案内体23やその関連機構は必要ない。

0075

この中仕上・仕上工程用のホーニングツール121 は、図13(A)に示されるように、円筒形のツール本体122 の上端軸部123 がジョイントピン124 により主軸に脱着可能に連結され、ツール本体122 の下半部に、図13(B)に示されるように複数の中仕上用の砥石台125 と複数の仕上用の砥石台126 とが交互に放射状に配置され、かつ径方向移動自在に嵌合され、これらの砥石台125 ,126 の外側面に中仕上用の砥石127 および仕上用の砥石128 が取付けられている。

0076

さらに、図13(A)に示されるように、各砥石台125 ,126 の内側には斜面131 ,132 が形成され、これらの斜面131 ,132 に中仕上用拡張コーン133 および仕上用拡張コーン134 に形成されたテーパ面がそれぞれ嵌合され、また、ツール本体122 の中心部に上下動自在に嵌合された中空の中仕上用拡張ロッド135 の下端部が中仕上用拡張コーン133 に接続され、また、中仕上用拡張ロッド135 の内部に仕上用拡張ロッド136 が上下動自在に嵌合され、この仕上用拡張ロッド136 が仕上用拡張コーン134 に接続され、そして、これらの拡張ロッド135 ,136をそれぞれ移動して各拡張コーン133 ,134 を軸方向移動することにより、各砥石台125 ,126 が径方向に等しく移動可能となっている。

0077

各砥石台125 ,126 は、それらの上部および下部に巻掛けられた輪状スプリング137 により縮径方向に付勢され、また、各拡張コーン133 ,134 は、ツール本体122 にねじ141 により固定されたスプリング受け板142 と、各拡張ロッド135,136 にそれぞれ係合されたスプリング受け輪143 ,144 との間に設けられた圧縮コイルスプリング145 ,146 によりそれぞれ上方に付勢されている。

0078

また、図13(B)に示されるように、砥石台125 と砥石台126 との間に位置するツール本体122 の外周面には、ガイド部材147 が固定されているとともに、ワーク加工孔の内面と対向する径方向のエアマイクロメータ用ノズル148 が開口されている。このエアマイクロメータ用ノズル148 は、ツール本体122 の軸方向に穿設された給気孔149 に連通されている。

0079

そして、このホーニングツール121 をワーク加工孔に挿入し、圧縮コイルスプリング145 に抗して中仕上用拡張ロッド135 を下降させて、上下の中仕上用拡張コーン133 を押下げることにより、放射状に配置された各中仕上用砥石台125が輪状スプリング137 に抗して拡径方向に移動し、各中仕上用砥石127 も拡径動作してワーク加工孔の内面に当接するから、このホーニングツール121 を回転させながら昇降させることにより、ワーク加工孔の全長を中仕上ホーニング加工できる。

0080

同様に、圧縮コイルスプリング146 に抗して仕上用拡張ロッド136 を下降させて、仕上用拡張コーン134 を押下げることにより、放射状に配置された各仕上用砥石台126が輪状スプリング137 に抗して拡径方向に移動し、各仕上用砥石128も拡径動作してワーク加工孔の内面に当接するから、このホーニングツール121を回転させながら昇降させることにより、ワーク加工孔の全長を仕上ホーニング加工できる。

0081

次に、図14は、図1乃至図8または図9乃至図11に示されたホーニング加工装置を用いたホーニング加工方法の実施の一形態を示す。

0082

図14(A)は変形部修正工程用のホーニングツール15をワーク加工孔Bへ挿入したときの状態を示し、ホーニングツール15を遊動自在のツール案内体23を通してワーク加工孔Bに挿入することにより、被位置決め部25がツール案内体23に回動自在に嵌合し、砥石26がワーク加工孔Bの比較的変形の大きい焼入変形部B2に臨み、拡張ガイド27がワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分B1に臨む。

0083

図14(B)は拡張ガイド27の拡径状態を示し、拡張ガイド27を油圧拡径させてワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分B1に当接する。

0084

図14(C)はその変形部修正用ホーニング加工時の状態を示し、フロート規制シリンダ37によりツール案内体23の遊動を固定して、このツール案内体23によりホーニングツール15をセンタリングし、拡張ガイド27を縮径させてワーク加工孔Bの内面より後退させ、一方、砥石26を拡径させて回転させながら小ストロークの昇降を繰返し、ワーク加工孔Bの焼入変形部B2のみをホーニング加工することにより、この焼入変形部B2を除去修正する。

0085

このように、ホーニングツール15の周面にて拡縮径可能の拡張ガイド27を設けるとともに、遊動自在かつ固定可能のツール案内体23によりホーニングツール15の被位置決め部25を回動自在に嵌合保持したから、このツール案内体23が遊動自在の状態で、拡径された拡張ガイド27によりホーニングツール15を仮に位置決めした後に、ツール案内体23の遊動を固定することにより、拡張ガイド27を縮径させてワーク加工孔Bの内面より後退させても、加工中はツール案内体23によりホーニングツール15をセンタリングでき、従来の拡張ガイドによるセンタリングと比べて、拡張ガイド27の摩耗を防止できるとともに、拡張ガイド27のラッピングによる加工能率および加工精度の低下を防止できる。

0086

次に、図15は、変形部修正工程用ホーニング加工装置、荒工程用ホーニング加工装置、中仕上・仕上工程用ホーニング加工装置によりそれぞれ加工したワーク加工孔の各状態を示す実例である。

0087

図15(A)は、シリンダのボア上面を高周波焼入することにより、このボア上面付近収縮変形が生じ、ワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分B1に対し、焼入変形部B2が形成されたボア断面形状を示す。

0088

図15(B)は、そのワーク加工孔Bの焼入変形部B2のみを変形部修正工程用のホーニングツール15により除去、修正した後のボア断面形状を示す。

0089

図15(C)は、荒工程用のホーニングツール101 によりワーク加工孔Bの全体を荒ホーニング加工した後のボア断面形状を示し、荒ホーニング加工によりボア全体の円筒度真円度などの形状精度を確保する。

0090

図15(D)は、中仕上・仕上工程用のホーニングツール121 によりワーク加工孔Bの全体を中仕上・仕上ホーニング加工した後のボア断面形状を示し、中仕上ホーニング加工では、プラトーベース面を加工するとともに、油溜りとなる深溝を生成し、仕上ホーニング加工ではプラトー面を生成する。

0091

このように、変形部修正工程用ホーニング加工装置によりワーク加工孔の焼入変形部を効率良く除去するとともに、別体の荒工程用ホーニング加工装置および中仕上・仕上工程用ホーニング加工装置によりワーク加工孔の全体を高精度にホーニング加工する。また、各ホーニング加工装置ごとに決まった加工ストロークでホーニングするから、制御も容易になる。

発明の効果

0092

請求項1記載の発明によれば、ホーニングツールの周面にて拡縮径可能の拡張ガイドを設けるとともに、遊動自在かつ固定可能のツール案内体によりホーニングツールの被位置決め部を回動自在に嵌合保持したから、このツール案内体が遊動自在の状態で、拡径された拡張ガイドによりホーニングツールを仮に位置決めした後に、ツール案内体の遊動を固定することにより、拡張ガイドを縮径させてワーク加工孔の内面より後退させても、加工中はツール案内体によりホーニングツールをセンタリングでき、拡張ガイドの摩耗を防止できるとともに、拡張ガイドのラッピングによる加工能率および加工精度の低下を防止できる。

0093

請求項2記載の発明によれば、ワークに対し進退可能のツール案内体は、ホーニング加工時はワーク加工孔の近傍に位置して、ホーニングツールのセンタリングを確実なものにできるとともに、ワークを動かすときはワークから後退させてワークとの干渉を防止できる。

0094

請求項3記載の発明によれば、2枚の環状平板の平面間に球体を介在させた軸受により、ツール案内体をホーニングツールの軸方向に対して直角の任意の方向へ遊動自在に支持したから、ツール案内体の遊動支持構造を簡単なものにできる。

0095

請求項4記載の発明によれば、砥石台を径方向に移動する砥石用拡張コーンと、ガイド台を径方向に移動するガイド用拡張コーンとを、ツール本体の軸方向にインラインで配置したから、各拡張コーンの構造が簡単になり、容易に製作できる。

0096

請求項5記載の発明によれば、砥石台と砥石台との間にてツール本体の外周面に開口されたエアマイクロメータ用ノズルに給気孔より空気を供給して、その給気背圧を測定することにより、ワーク加工孔内にて砥石によりホーニング加工しようとする部分の内径を正確に測定できる。

0097

請求項6記載の発明によれば、相互に交差する2方向のスライド機構により、ツール案内体をホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在に支持したから、ツール案内体を円滑に遊動できる。

0098

請求項7記載の発明によれば、遊動自在のツール案内体を通してワーク加工孔に挿入したホーニングツールの拡張ガイドを拡径させてワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に当接した状態で、ツール案内体の遊動を固定してこのツール案内体によりホーニングツールをセンタリングしてから、拡張ガイドを縮径させてワーク加工孔の内面より後退させることにより、拡張ガイドをワーク加工孔に接触させることなくホーニングでき、拡張ガイドの摩耗を防止できるとともに、拡張ガイドのラッピングによる加工能率および加工精度の低下を防止できる。

0099

請求項8記載の発明によれば、請求項1乃至6のいずれかに記載のホーニング加工装置によりワーク加工孔の比較的変形の大きい部分を効率良く除去できるとともに、別体の荒工程用のホーニング加工装置および中仕上・仕上工程用のホーニング加工装置によりワーク加工孔の全体を高精度にホーニング加工できる。また、各加工装置ごとに決まった加工ストロークでホーニングできるから、制御も容易になる。

図面の簡単な説明

0100

図1本発明に係るホーニング加工装置の実施の一形態を示す要部を破断した側面図である。
図2同上ホーニング加工装置におけるツール案内体の支持構造の一例を示す断面図である。
図3同上ツール案内体の支持構造の一例を示す正面図である。
図4同上ツール案内体の支持構造の一例を示す平面図である。
図5(A)は同上ツール案内体の支持構造を拡大した断面図、(B)は同上ツール案内体を遊動自在に支持する軸受の断面図である。
図6同上ホーニング加工装置における変形部修正工程用のホーニングツールを示す断面図である。
図7(A)は図6のVIIA−VIIA線断面図、(B)は図6のVIIB−VIIB線断面図である。
図8同上変形部修正工程用のホーニングツールのワーク加工孔内における正面図である。
図9同上ホーニング加工装置におけるツール案内体の支持構造の他の例を示す断面図である。
図10同上ツール案内体の支持構造の他の例を示す正面図である。
図11(A)は同上ツール案内体の支持構造の他の例を示す平面図、(B)は(A)のB−B線断面図である。
図12(A)は本発明に係る荒工程用のホーニングツールを示す縦方向断面図、(B)はその横方向断面図である。
図13(A)は本発明に係る中仕上・仕上工程用のホーニングツールを示す縦方向断面図、(B)はその横方向断面図である。
図14本発明に係るホーニング加工方法の実施の一形態を示す説明図であり、(A)は変形部修正工程用のホーニングツールをワーク加工孔へ挿入したときの状態を示し、(B)はその拡張ガイドを拡径させた状態を示し、(C)はその変形部修正用ホーニング加工時の状態を示す。
図15ワーク加工孔がホーニングにより変化する各状態を示す断面図であり、(A)は高周波焼入により変形部が形成されたボア形状を示す断面図、(B)はその焼入変形部を本発明に係るホーニング加工方法で修正したボア形状を示す断面図、(C)は荒ホーニング加工後のボア形状を示す断面図、(D)は中仕上・仕上ホーニング加工後のボア形状を示す断面図である。

--

0101

W ワーク
Bワーク加工孔
B1 比較的変形の小さい部分
B2 比較的変形の大きい部分としての焼入変形部
11 装置本体
13昇降ヘッド
15ホーニングツール
23 ツール案内体
25 被位置決め部
26砥石
27拡張ガイド
44軸受
51,52環状平板
53,54 平面
56球体
61 ツール本体
65砥石台
67ガイド台
69 砥石用拡張コーン
73ガイド用拡張コーン
87エアマイクロメータ用ノズル
88給気孔
90 スライド機構

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