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技術 鉛電池の活性化法

出願人 ジェーイーシーサービス有限会社東洋システム株式会社
発明者 小沢昭弥間瀬俊三
出願日 1999年5月15日 (21年7ヶ月経過) 出願番号 1999-171463
公開日 2000年11月24日 (20年1ヶ月経過) 公開番号 2000-323188
状態 未査定
技術分野 二次電池の保守(温度調整,ガス除去)
主要キーワード 放電パルス電流 過酸化鉛 連続波形 充電パルス 金属鉛 微構造 熱放散 放電パルス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年11月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

劣化した鉛蓄電池の負極を、充電方法の改良により活性化し、且つその特性を長期間保持させる。

解決手段

放電パルス電流を流した直後に、この放電した電気量よりも大きな電気量の充電パルス電流印加することにより、負極活物質結晶微細化し、電気容量内部抵抗新品と同程度に回復させる。

概要

背景

鉛蓄電池充放電を繰り返したり、長期間放置することにより、電極硫酸鉛結晶成長する。この成長した硫酸鉛は充電により負極では金属鉛還元されるが、その形状は元の硫酸鉛の結晶を引き継ぐので、やはり大きな結晶となり、表面積が小さいため、電池内部抵抗は大きく、大電流放電は不可能になる。また充放電の繰り返しに伴い成長した硫酸鉛の大きな結晶は、不活性となるため、電極活物質の量が減少し電池の容量が減少する。これらの対策として微小電流で長時間過充電し硫酸鉛を再び金属鉛にする方法があるが、この方法では結晶成長した硫酸鉛のごく一部しか金属鉛にならず、金属鉛の粒子径も大きく、効果に乏しいものであった。また電解液中に各種の添加物、例えば微粒カーボン等を添加する方法があるが、微粒のカーボンは正極で酸化されやすく、比較的短時間で消滅してしまい、これに伴って効果も無くなるという欠点が有った。更に従来、鉛蓄電池の電極活物質成形体バインダーとして加えたリグニン電池特性を改良する効果が若干認められているが、その効果は僅かであり、また正極での電解酸化で生成した有機酸導体腐食する等の副作用が有り、有用性に乏しいものであった。また従来、制御回路を低価格にするとか、電流効率を高める手段として、鉛蓄電池をパルス電流で充電することが、しばしば用いられてきたが、鉛蓄電池の容量や内部抵抗を回復させる手段としてはあまり有効性が認められていなかった。

概要

劣化した鉛蓄電池の負極を、充電方法の改良により活性化し、且つその特性を長期間保持させる。

放電パルス電流を流した直後に、この放電した電気量よりも大きな電気量の充電パルス電流印加することにより、負極活物質の結晶を微細化し、電気容量と内部抵抗を新品と同程度に回復させる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
5件

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請求項1

正極に過酸化鉛、負極に金属鉛電解液希硫酸を用いる鉛蓄電池において、放電パルス電流を流した直後に、この放電した電気量よりも大きな電気量の充電パルス電流印加することを特徴とする鉛蓄電池の活性化法。

請求項2

請求項1において、放電パルス電流の電流値が0.1C以上で、且つそのパルス幅が0.0001秒ないし1秒である鉛蓄電池の活性化法。

技術分野

0001

本発明は鉛蓄電池活性化法に関するものであり、特に長期間の使用により電気容量が低下した鉛蓄電池を殆ど初期の性能にまで回復させることができる活性化法に関する。

背景技術

0002

鉛蓄電池は充放電を繰り返したり、長期間放置することにより、電極硫酸鉛結晶成長する。この成長した硫酸鉛は充電により負極では金属鉛還元されるが、その形状は元の硫酸鉛の結晶を引き継ぐので、やはり大きな結晶となり、表面積が小さいため、電池内部抵抗は大きく、大電流放電は不可能になる。また充放電の繰り返しに伴い成長した硫酸鉛の大きな結晶は、不活性となるため、電極活物質の量が減少し電池の容量が減少する。これらの対策として微小電流で長時間過充電し硫酸鉛を再び金属鉛にする方法があるが、この方法では結晶成長した硫酸鉛のごく一部しか金属鉛にならず、金属鉛の粒子径も大きく、効果に乏しいものであった。また電解液中に各種の添加物、例えば微粒カーボン等を添加する方法があるが、微粒のカーボンは正極で酸化されやすく、比較的短時間で消滅してしまい、これに伴って効果も無くなるという欠点が有った。更に従来、鉛蓄電池の電極活物質成形体バインダーとして加えたリグニン電池特性を改良する効果が若干認められているが、その効果は僅かであり、また正極での電解酸化で生成した有機酸導体腐食する等の副作用が有り、有用性に乏しいものであった。また従来、制御回路を低価格にするとか、電流効率を高める手段として、鉛蓄電池をパルス電流で充電することが、しばしば用いられてきたが、鉛蓄電池の容量や内部抵抗を回復させる手段としてはあまり有効性が認められていなかった。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明はこれらの従来の方法にくらべ、遙に長寿命で、且つ簡便な鉛蓄電池の活性化法を見いだしたものである。本発明の第一の目的は鉛蓄電池の充放電サイクル寿命延長させることにある。本発明の第二の目的は鉛蓄電池の容量を増大させることにある。本発明の第三の目的は鉛蓄電池の内部抵抗を減少させることにある。本発明の第四の目的は鉛蓄電池の急速充電性能を向上させることにある。

課題を解決するための手段

0004

本発明は、正極に過酸化鉛、負極に金属鉛、電解液に希硫酸を用いる鉛蓄電池において、放電パルス電流を流した直後に、この放電した電気量よりも大きな電気量の充電パルス電流印加することを特徴とする鉛蓄電池の活性化法である。

0005

本発明の原理について以下説明する。最初の短時間の放電により、負極の表面近傍の電解液中に高濃度鉛イオン溶出させ、この鉛イオンが遠くに拡散しない間に、大電流の充電電流を流すと、高濃度の鉛イオンが急激に還元される結果、多数の鉛の結晶核が生成し、この多数の核によって細かな鉛、即ち活性の高い負極ができることを見いだしたものである。また短時間の大電流の放電により生成した高濃度の鉛イオンは短時間であれば過飽和の状態で負極近傍の電解液中に留まることが可能であるので、その過渡的な状態を利用して大電流で充電を行うことにより、容易に負極の活物質微細化が可能となったものである。

0006

放電および充電の電流パルス状であることが望ましく、パルス状の放電電流値は0.1C以上、より好ましくは0.5C以上が好適である。またパルス状の充電電流は放電電気量の1.5倍以上、より好ましくは3倍以上が好適である。充電パルスは大電流が望ましく、0.2C以上、より好ましくは1Cないし10C程度が好適である。図1ないし図3は本発明の方法における放電電流と充電電流のパルス波形の例であり、縦軸電流値を示し、+iは充電電流、−iは放電電流である。横軸は時間を示す。充電パルスの形状は図1の様に放電パルスに対してより大きな電流を放電パルスと同じ時間流しても良く、図2の様に放電パルスに対してより長時間同じ大きさの電流を流しても良く、また図3の様に充電の電流値、時間共に放電パルスより大きくしても良い。更に放電パルスの電流値の方が充電パルスの電流値より大きくても、両者の値にそれぞれのパルス幅掛けた電気量として、充電電気量の方が大きければ良い。放電のパルス幅は負極近傍の電解液中に溶出した鉛イオンが拡散により散逸するのを防ぐ目的で、できるだけ短時間であることが望ましいが、負極と電解液との界面の電気二重層静電容量の充放電による電力損失を少なくする意味で、0.0001ないし1秒程度が望ましい。充電のパルス幅は負極活物質表面での核形成とその後の充電とを兼ねるため、これよりも広範囲の0.0001ないし10秒程度が望ましい。パルスの休止期間は熱放散の良好な電池では必ずしも必要では無く、矩形波状の連続波形でも良いが、一般には充電反応により生成する硫酸イオンが電解液中に拡散するに必要な時間を確保したり、温度上昇をおさえるために、適当な間隔を設けることが望ましい。またこのパルスの休止期間は必ずしも電流がゼロである必要は無く、比較的小さい直流の充電電流を流しても良い。また本発明の方法は、深い放電の後、充電を行う操作を数回繰り返すことにより、一層効果が大きい。

0007

本発明の方法で電気容量および内部抵抗が回復した鉛蓄電池は、負極の活物質の微構造新品と同程度になるので、その効果が1年以上の長期間にわたり持続する。また内部抵抗が低くなる結果、充電時の電池の温度上昇が小さく、大電流による急速充電が可能になる。更に例えば従来2ないし3年で寿命を終わった自動車用の鉛蓄電池を、本発明の方法で活性化することにより、更に2ないし3年使用することが可能となり、その繰り返しにより、従来の3倍以上の期間の使用も可能となる。

0008

容量が初期値の30%以下に劣化し、内部抵抗が初期値の3倍に劣化した定格容量38AH定格電圧12Vの自動車用鉛蓄電池を、放電パルス50アンペア、パルス幅0.02秒、充電パルス100アンペア、パルス幅0.05秒、繰り返し周期1秒で12時間充電した。この電池を放電電流5アンペアで端子電圧10ボルトになるまで連続放電した後、再び前記の充電条件で処理した。この結果、容量は新品の80%に回復し、内部抵抗も新品と同等になった。この電池の負極活物質の表面の走査型電子顕微鏡写真は、処理前の劣化した電池では図4に示す様に数マイクロメートルないし10マイクロメートルの粗大な結晶の集合体である。これに対し、前記の本発明の処理を施した電池では図5に示す様に1マイクロメートル前後の極めて微細な結晶に変わっていることが観察された。

発明の効果

0009

以上の説明から明らかな通り、本発明の方法では、負極活物質の微構造を回復させることにより、鉛蓄電池の電気容量と内部抵抗を著しく回復させることが出来、長期間にわたってその効果が持続し、更にその操作を繰り返すことにより電池の寿命を従来の数倍にも延長することが可能となったものであり、各種の自動車無停電電源装置商用電源電力貯蔵用等の電池として好適な電池を提供できるものである。

図面の簡単な説明

0010

図1本発明のパルス波形の一例を示すグラフである。
図2本発明のパルス波形の他の一例を示すグラフである。
図3本発明のパルス波形の他の一例を示すグラフである。
図4従来の劣化した電池の負極活物質表面の走査型電子顕微鏡写真である。
図5本発明の方法で処理した電池の負極活物質表面の走査型電子顕微鏡写真である。

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