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技術 偏光照明装置

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 小川恭範矢島章隆牛山富芳
出願日 1996年12月18日 (23年11ヶ月経過) 出願番号 2000-073449
公開日 2000年11月24日 (19年11ヶ月経過) 公開番号 2000-321537
状態 特許登録済
技術分野 カラーTV映像再生装置 要素組合せによる可変情報用表示装置1 回折格子、偏光要素、ホログラム光学素子 その他の光学系・装置、光の干渉・色の制御 投影装置 液晶1(応用、原理) 偏光要素 投影機 その他の光学系・装置、色の干渉・色の制御 電気信号の光信号への変換
主要キーワード 横方向中心 基板ブロック 選択配置 たて方向 よこ方向 ピーク間隔 接着位置 偏光照明光
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図面 (15)

課題

光学素子の光の利用効率を向上させる。

解決手段

入射光を所定の偏光方向の直線偏光光に変換して出射する偏光変換素子が、レンズアレイ行方向と列方向の少なくとも一方である配列方向に沿って複数配置された2つの偏光変換素子アレイ320a,320bを、レンズアレイ310の出射面の配列方向のほぼ中心に設けられた所定の間隔Cpを挟んで反対向きに配置する。レンズアレイ310で集光されて出射した光束(s偏光光+p偏光光)のうち、偏光変換素子アレイ320aに入射せずに所定の間隔Cpを通過する光束L2は、本来出射するべき所定の偏光光(s偏光光)および無効な偏光光(p偏光光)を含む光束である。そして、この間隔Cpを通過する出射光のうち、必要な偏光光のみを、この間隔Cpの出射面側に偏光板等を設けるにより、有効な光束として利用することが可能である。

概要

背景

投写型表示装置照明光学系には、光の利用効率を高めて明るい表示を得るために、ランダム偏光方向を有する光を、一方向の偏光方向を有する光に変換して使用する方法が用いられている。このような、ランダムな偏光方向を有する光を、一方向の偏光方向を有する光に変換する光学素子偏光変換素子)としては、特開平7−294906号公報に記載されたものが知られている。図14は、このような光学素子の平面図である。この光学素子は、偏光分離膜36を有する線状の偏光ビームスプリッタ30と、反射膜46を有する線状のプリズム40とを交互に貼り合わせた偏光ビームスプリッタアレイ20を備えている。また、偏光ビームスプリッタアレイ20の光の入射面には複数の集光レンズで構成されるレンズアレイ10を備え、光の出射面の一部には、λ/2位相差板24が選択的に設けられている。

図14(A)に示すように、レンズアレイ10に入射された光束は、レンズアレイ10によって集光されて、複数の分割光束中間光束)に変換され、レンズアレイ10に対応して配置される偏光ビームスプリッタ30に、s偏光成分とp偏光成分とを含む入射光として入射される。この入射光は、まず、偏光分離膜36によってs偏光光とp偏光光とに分離される。s偏光光は、光入射面に対して45度をなす偏光分離膜36によってほぼ垂直に反射され、光入射面に対して45度をなす反射膜46によってさらに垂直に反射されて、プリズム40から出射される。一方、p偏光光は、偏光分離膜36をそのまま透過し、λ/2位相差板24によってs偏光光に変換されて出射される。従って、この光学素子は、入射したランダムな偏光方向を有する光束を、すべてs偏光光束に変換して出射する素子である。

概要

光学素子の光の利用効率を向上させる。

入射光を所定の偏光方向の直線偏光光に変換して出射する偏光変換素子が、レンズアレイの行方向と列方向の少なくとも一方である配列方向に沿って複数配置された2つの偏光変換素子アレイ320a,320bを、レンズアレイ310の出射面の配列方向のほぼ中心に設けられた所定の間隔Cpを挟んで反対向きに配置する。レンズアレイ310で集光されて出射した光束(s偏光光+p偏光光)のうち、偏光変換素子アレイ320aに入射せずに所定の間隔Cpを通過する光束L2は、本来出射するべき所定の偏光光(s偏光光)および無効な偏光光(p偏光光)を含む光束である。そして、この間隔Cpを通過する出射光のうち、必要な偏光光のみを、この間隔Cpの出射面側に偏光板等を設けるにより、有効な光束として利用することが可能である。

目的

この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、偏光照明装置や投写型表示装置で使用される光学素子の光の利用効率を向上させる技術を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

偏光方向がランダム偏光光を1種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素子アレイを有し、前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がランダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離面と、前記偏光分離面により分離された直線偏光光のうち一方を反射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面とは透光性部材を介して交互に複数配列され、前記2つの偏光変換素子アレイは、所定の間隔を隔て、かつ互いの前記偏光分離面が向かい合うように配置されてなることを特徴とする光学素子

請求項2

請求項1において、前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれも存在しないダミー領域を、透光性部材により形成したことを特徴とする光学素子。

請求項3

請求項1または2において、前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側ではない側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれも存在しない領域を、透光性部材により形成したことを特徴とする光学素子。

請求項4

複数のレンズマトリクス状に配置されたレンズアレイと、前記レンズアレイの一方の面に固定され、偏光方向がランダムな偏光光を1種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素子アレイを有し、前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がランダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離面と、前記偏光分離面により分離された直線偏光光のうち一方を反射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面とは透光性部材を介して交互に複数配列され、前記2つの偏光変換素子アレイは、所定の間隔を隔て、かつ互いの前記偏光分離面が向かい合うように配置されてなることを特徴とする光学素子。

請求項5

請求項4において、前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれも存在しないダミー領域を、透光性部材により形成したことを特徴とする光学素子。

請求項6

請求項5において、前記ダミー領域の前記所定の間隔側の角部が取り除かれていることを特徴とする光学素子。

請求項7

請求項4ないし6のいずれかにおいて、前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側ではない側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれも存在しない領域を、透光性部材により形成したことを特徴とする光学素子。

請求項8

請求項4ないし7のいずれかにおいて、前記偏光変換素子アレイの光入射面に沿った前記偏光分離面と前記反射面との配列ピッチが、前記偏光分離面及び前記反射面の配列方向に沿った前記レンズアレイの配列ピッチの1/2よりも大きいことを特徴とする光学素子。

請求項9

光源部と、前記光源部からの光を1種類の偏光光に変換して出射する光学素子と、を備え、前記光学素子は、複数のレンズがマトリクス状に配置されたレンズアレイと、前記レンズアレイの一方の面に固定され、偏光方向がランダムな偏光光を1種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素子アレイを有し、前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がランダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離面と、前記偏光分離面により分離された直線偏光光のうち一方を反射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面とは透光性部材を介して交互に複数配列され、前記2つの偏光変換素子アレイは、所定の間隔を隔て、かつ互いの前記偏光分離面が向かい合うように配置されてなることを特徴とする偏光照明装置

請求項10

請求項9において、前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれも存在しないダミー領域を、透光性部材により形成したことを特徴とする偏光照明装置。

請求項11

請求項10において、前記ダミー領域の前記所定の間隔側の角部が取り除かれていることを特徴とする偏光照明装置。

請求項12

請求項9ないし11のいずれかにおいて、前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側ではない側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれも存在しない領域を、透光性部材により形成したことを特徴とする偏光照明装置。

請求項13

請求項9ないし12のいずれかにおいて、前記レンズアレイから出射される光の分布に合わせて前記偏光分離面を配列したことを特徴とする偏光照明装置。

請求項14

請求項9ないし13のいずれかにおいて、前記2つの偏光変換素子アレイの前記所定の間隔側に最も近い位置には偏光分離面が配置され、この偏光分離面の中心は、前記レンズアレイの複数のレンズのうち、前記偏光分離面と最も近い位置に配置されているレンズの中心軸よりも前記所定の間隔側に配置されていることを特徴とする偏光照明装置。

請求項15

請求項9ないし14のいずれかにおいて、前記偏光変換素子アレイの光入射面に沿った前記偏光分離面と前記反射面との配列ピッチが、前記偏光分離面及び前記反射面の配列方向に沿った前記レンズアレイの配列ピッチの1/2よりも大きいことを特徴とする偏光照明装置。

請求項16

偏光照明装置と、前記偏光照明装置からの出射光を与えられた画像信号に基づいて変調する変調手段と、前記変調手段により変調された光束を投写する投写光学手段と、を備え、前記偏光照明装置は、光源部と、前記光源部から入射する入射光を所定の偏光方向の光に変換して出射する光学素子と、を備え、前記光学素子は、複数のレンズがマトリクス状に配置されたレンズアレイと、前記レンズアレイの一方の面に固定され、偏光方向がランダムな偏光光を1種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素子アレイを有し、前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がランダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離面と、前記偏光分離面により分離された直線偏光光のうち一方を反射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面とは透光性部材を介して交互に複数配列され、前記2つの偏光変換素子アレイは、所定の間隔を隔て、かつ互いの前記偏光分離面が向かい合うように配置されてなることを特徴とする投写型表示装置

請求項17

請求項16において、前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれも存在しないダミー領域を、透光性部材により形成したことを特徴とする投写型表示装置。

請求項18

請求項17において、前記ダミー領域の前記所定の間隔側の角部が取り除かれていることを特徴とする投写型表示装置。

請求項19

請求項16ないし18のいずれかにおいて、前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側ではない側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれも存在しない領域を、透光性部材により形成したことを特徴とする投写型表示装置。

請求項20

請求項16ないし19のいずれかにおいて、前記レンズアレイから出射される光の分布に合わせて前記偏光分離面を配列したことを特徴とする投写型表示装置。

請求項21

請求項16ないし20のいずれかにおいて、前記2つの偏光変換素子アレイの前記所定の間隔側に最も近い位置には偏光分離面が配置され、この偏光分離面の中心は、前記レンズアレイの複数のレンズのうち、前記偏光分離面と最も近い位置に配置されているレンズの中心軸よりも前記所定の間隔側に配置されていることを特徴とする投写型表示装置。

請求項22

請求項16ないし21のいずれかにおいて、前記偏光変換素子アレイの光入射面に沿った前記偏光分離面と前記反射面との配列ピッチが、前記偏光分離面及び前記反射面の配列方向に沿った前記レンズアレイの配列ピッチの1/2よりも大きいことを特徴とする投写型表示装置。

技術分野

0001

この発明は、入射された光を所定の偏光光束に変換する光学素子、このような光学素子を備えた偏光照明装置および投写型表示装置に関する。

背景技術

0002

投写型表示装置の照明光学系には、光の利用効率を高めて明るい表示を得るために、ランダム偏光方向を有する光を、一方向の偏光方向を有する光に変換して使用する方法が用いられている。このような、ランダムな偏光方向を有する光を、一方向の偏光方向を有する光に変換する光学素子(偏光変換素子)としては、特開平7−294906号公報に記載されたものが知られている。図14は、このような光学素子の平面図である。この光学素子は、偏光分離膜36を有する線状の偏光ビームスプリッタ30と、反射膜46を有する線状のプリズム40とを交互に貼り合わせた偏光ビームスプリッタアレイ20を備えている。また、偏光ビームスプリッタアレイ20の光の入射面には複数の集光レンズで構成されるレンズアレイ10を備え、光の出射面の一部には、λ/2位相差板24が選択的に設けられている。

0003

図14(A)に示すように、レンズアレイ10に入射された光束は、レンズアレイ10によって集光されて、複数の分割光束中間光束)に変換され、レンズアレイ10に対応して配置される偏光ビームスプリッタ30に、s偏光成分とp偏光成分とを含む入射光として入射される。この入射光は、まず、偏光分離膜36によってs偏光光とp偏光光とに分離される。s偏光光は、光入射面に対して45度をなす偏光分離膜36によってほぼ垂直に反射され、光入射面に対して45度をなす反射膜46によってさらに垂直に反射されて、プリズム40から出射される。一方、p偏光光は、偏光分離膜36をそのまま透過し、λ/2位相差板24によってs偏光光に変換されて出射される。従って、この光学素子は、入射したランダムな偏光方向を有する光束を、すべてs偏光光束に変換して出射する素子である。

発明が解決しようとする課題

0004

レンズアレイ10に入射された光束は、レンズアレイ10を構成する各集光レンズによって集光されて、各集光レンズに対応する偏光ビームスプリッタに、すべての光束が入射することが理想的である。しかしながら、現実のレンズアレイ10に入射された光束には、図14(B)に示すように、完全に集光されずにプリズム40に入射する光束が存在する。このような、プリズム40に入射した光束は、反射膜46で全反射して隣に配置された偏光ビームスプリッタ30に入射する。そして、偏光ビームスプリッタ30に入射した光束は、偏光分離膜36によってs偏光光とp偏光光とに分離される。分離されたs偏光光は、偏光分離膜36で反射し、λ/2位相差板24によってp偏光光に変換されて出射する。また、p偏光光は、偏光分離膜36を透過して透過方向に配置されたプリズム40の反射膜46で反射して出射する。従って、この光学素子に入射した光束は、s偏光光の単一光束ではなく、p偏光光束も含んだ光束に変換されて出射することになる。ここで、偏光変換素子の入射領域は、有効入射領域EAと無効入射領域UAとに分けられる。有効入射領域EAは、入射された光束が所望の偏光光に変換されて出射される偏光変換素子の入射領域をいう。また、無効入射領域UAは、入射された光束が所望ではない偏光光に変換されて出射される偏光変換素子の入射領域をいう。したがって、本従来例では、複数の偏光ビームスプリッタ30の入射面が有効入射領域EAであり、複数のプリズム40の入射面が無効入射領域UAとなる。

0005

一種類の偏光光のみを利用することが望まれている場合には、このような無効入射領域UAに入射される光を偏光板等でカットしなければならない。すなわち、このような場合に、上述のp偏光光の出射光は利用されないため、光の利用効率が低下してしまうという課題があった。

0006

この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、偏光照明装置や投写型表示装置で使用される光学素子の光の利用効率を向上させる技術を提供することを目的とする。

0007

上述の課題を解決するため、第1の発明は、光学素子であって、偏光方向がランダムな偏光光を1種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素子アレイを有し、前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がランダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離面と、前記偏光分離面により分離された直線偏光光のうち一方を反射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面とは透光性部材を介して交互に複数配列され、前記2つの偏光変換素子アレイは、所定の間隔を隔て、かつ互いの前記偏光分離面が向かい合うように配置されてなることを特徴とする。

0008

偏光変換素子アレイの光の入射面は、入射光が偏光分離膜面に直接入射する第1の領域と、反射面に直接入射する第2の領域とに分けられる。このうち第1の入射領域に入射した光は、所定の1種類の偏光光(有効な偏光光)に変換されるが、第2の入射領域に入射した光は、それとは異なった無効な偏光光に変換される。上記第1の発明の構成によれば、所定の間隔を通過する光は、第2の領域に入射されることはないので、無効な偏光光に変換されずにランダムな偏光光のままで光学素子から出射する。したがって、このような所定の間隔を通過するランダムな偏光光に含まれる有効な偏光光も利用することができるため、光学素子の光の利用効率を高めることができる。

0009

ここで、前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれも存在しないダミー領域を、透光性部材により形成することが好ましい。

0010

このようにすれば、偏光変換素子アレイを通過する光束と、所定の間隔を通過する光束の光路長を近付けることができる。また、2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、所定の間隔側の端面で反射した光束は、反射の方向によっては有効に照射面を照射できず、光を有効に利用できないこともある。上記のように構成にすれば、この問題を緩和することができる。

0011

また、前記2つの偏光変換素子アレイのそれぞれの両端部のうち、前記所定の間隔側ではない側に、前記偏光分離面、前記反射面のいずれも存在しない領域を、透光性部材により形成してもよい。

0012

第1の発明の光学素子は、一般には、その中心が、配置された2つの変換素子アレイの中間、すなわち所定の間隔内に設定され、光源光軸上にその中心を一致させて用いられる。一方、光源の出射光は、一般には、光源の光軸から離れるほど弱くなる傾向にあり、2つの偏光変換素子アレイの所定の間隔側ではない側の端部に入射される光を所定の1種類の偏光光に変換しても、光の利用効率上ほとんど効果がない。したがって、上記のような構成にすれば、偏光分離面や反射面を減らすことができるので、安価な光学素子を実現できる。

0013

第2の発明は、光学素子であって、複数のレンズマトリクス状に配置されたレンズアレイと、前記レンズアレイの一方の面に固定され、偏光方向がランダムな偏光光を1種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素子アレイを有し、前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がランダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離面と、前記偏光分離面により分離された直線偏光光のうち一方を反射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面とは透光性部材を介して交互に複数配列され、前記2つの偏光変換素子アレイは、所定の間隔を隔て、かつ互いの前記偏光分離面が向かい合うように配置されてなることを特徴とする。

0014

第2の発明においても、上記第1の発明と同様に、偏光変換素子アレイの光の入射面は、入射光が偏光分離膜面に直接入射する第1の領域と、反射面に直接入射する第2の領域とに分けられる。レンズアレイで集光された光束は、すべて第1の領域に入射されることが好ましいが、第2の領域に入射される光束も存在する。上記第2の発明の構成によれば、レンズアレイから出射した光束のうち、偏光変換素子アレイに入射せずに所定の間隔を通過する光束は、第2の領域に入射されることはないので、無効な偏光光に変換されずにランダムな偏光光のままで光学素子から出射する。したがって、このような所定の間隔を通過するランダムな偏光光に含まれる有効な偏光光も利用することができるため、光学素子の光の利用効率を高めることができる。

0015

ここで、前記偏光変換素子アレイの光入射面に沿った前記偏光分離面と前記反射面との配列ピッチが、前記偏光分離面及び前記反射面の配列方向に沿った前記レンズアレイの配列ピッチの1/2よりも大きいことが好ましい。

0016

上記構成によれば、レンズアレイから出射した光束がより効率よく入射するように偏光変換素子アレイを構成できるため、光学素子の光の利用効率を高めることができる。

0017

第3の発明は、偏光照明装置であって、光源部と、前記光源部からの光を1種類の偏光光に変換して出射する光学素子と、を備え、前記光学素子は、複数のレンズがマトリクス状に配置されたレンズアレイと、前記レンズアレイの一方の面に固定され、偏光方向がランダムな偏光光を1種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素子アレイを有し、前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がランダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離面と、前記偏光分離面により分離された直線偏光光のうち一方を反射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面とは透光性部材を介して交互に複数配列され、前記2つの偏光変換素子アレイは、所定の間隔を隔て、かつ互いの前記偏光分離面が向かい合うように配置されてなることを特徴とする。

0018

第3の発明によれば、光の利用効率の高い光学素子を使用しているので、照明装置の光の利用効率を高めることができる。

0019

また、前記レンズアレイから出射される光の分布に合わせて前記偏光分離面を配列することが好ましい。

0020

このようにすれば、レンズアレイから出射される光を有効に利用することができるため、照明装置の光の利用効率をさらに向上させることができる。

0021

さらに、前記2つの偏光変換素子アレイの前記所定の間隔側に最も近い位置には偏光分離面が配置され、この偏光分離面の中心は、前記レンズアレイの複数のレンズのうち、前記偏光分離面と最も近い位置に配置されているレンズの中心軸よりも前記所定の間隔側に配置されることが好ましい。

0022

光源の出射光は、光源の光軸付近の光量が多い。また、光源光軸付近から出射される光の光量分布は、2つの偏光変換素子アレイの所定の間隔側に最も近い位置に配置された偏光分離面と最も近い位置に配置されているレンズの中心軸よりも光源光軸側に偏っている。したがって、上記のような構成によれば、この光源光軸付近の光を有効に利用することができるため、照明装置の光の利用効率をさらに向上させることができる。

0023

第4の発明は、投写型表示装置であって、偏光照明装置と、前記偏光照明装置からの出射光を与えられた画像信号に基づいて変調する変調手段と、前記変調手段により変調された光束を投写する投写光学手段と、を備え、前記偏光照明装置は、光源部と、前記光源部から入射する入射光を所定の偏光方向の光に変換して出射する光学素子と、を備え、前記光学素子は、複数のレンズがマトリクス状に配置されたレンズアレイと、前記レンズアレイの一方の面に固定され、偏光方向がランダムな偏光光を1種類の偏光光に変換する2つの偏光変換素子アレイを有し、前記偏光変換素子アレイのそれぞれは、偏光方向がランダムな偏光光を2種類の直線偏光光に分離する偏光分離面と、前記偏光分離面により分離された直線偏光光のうち一方を反射する反射面とを備え、前記偏光分離面と前記反射面とは透光性部材を介して交互に複数配列され、前記2つの偏光変換素子アレイは、所定の間隔を隔て、かつ互いの前記偏光分離面が向かい合うように配置されてなることを特徴とする。

0024

第4の発明によれば、光の利用効率の高い光学素子を用いた照明装置を使用しているので、投写面上に投写される映像を明るくすることができる。

発明を実施するための最良の形態

0025

次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。

0026

A.偏光照明装置:図1は、本発明の実施例を適用する偏光照明装置50の要部を平面的にみた概略構成図である。この偏光照明装置50は、光源部60と、偏光発生装置70とを備えている。光源部60は、s偏光成分とp偏光成分とを含むランダムな偏光方向の光束を出射する。光源部60から出射された光束は、偏光発生装置70によって偏光方向がほぼ揃った一種類の直線偏光光(例えば、s偏光光)に変換されて、照明領域80を照明する。

0027

光源部60は、光源ランプ101と、放物面リフレクター102とを備えている。光源ランプ101から放射された光は、放物面リフレクター102によって一方向に反射され、略平行な光束となって偏光発生装置70に入射する。

0028

偏光発生装置70は、第1の光学要素200と、第2の光学要素400とを備えている。図2は、第1の光学要素200の斜視図である。第1の光学要素200は、矩形状の輪郭を有する微小光束分割レンズ201が、縦方向にM行、横方向に2N列のマトリクス状に配列された構成を有している。従って、レンズ横方向中心CLからは、左方向にN列、右方向にN列存在する。この例では、M=10,N=4である。第1の光学要素200は、光軸が第1の光学要素200の中心に一致するように配置されている。各光束分割レンズ201をZ方向から見た外形形状は、照明領域80の形状と相似形をなすように設定されている。本実施例では、x方向に長い横長の照明領域80を想定しているため、光束分割レンズ201のXY平面上における外形形状も横長である。

0029

図1の第2の光学要素400は、光学素子300と出射側レンズ390とを備えている。そして、光学素子300および出射側レンズ390は、その中心が光軸と一致するように配置されている。

0030

光学素子300は、集光レンズアレイ310と2つの偏光変換素子アレイ320a,320bとを備えている。集光レンズアレイ310は、第1の光学要素200と同じ構成のレンズアレイで、相対する向きに配置される。集光レンズアレイ310は、第1の光学要素200とともに、各光束分割レンズ201で分割された複数の分割光束を集光する役割を有する。偏光変換素子アレイ320a,320bは、入射された光束を1種類の直線偏光光(例えば、s偏光光やp偏光光)に変換して出射する役割を有する。図3は、偏光変換素子アレイ320b(320a)の基本動作を示す説明図である。偏光変換素子の入射面に、s偏光成分とp偏光成分とを含むランダムな偏光方向を有する入射光が入射する。この入射光は、まず、偏光分離膜331によってs偏光光とp偏光光に分離される。s偏光光は、偏光分離膜331によってほぼ垂直に反射され、反射膜332によってさらに垂直に反射されてから出射される。一方、p偏光光は、偏光分離膜331をそのまま透過する。偏光分離膜を透過したp偏光光の出射面には、λ/2位相差板381が配置されており、このp偏光光がs偏光光に変換されて出射する。従って、偏光変換素子を通過した光は、そのほとんどがs偏光光となって出射される。また、偏光変換素子から出射される光をp偏光光としたい場合には、λ/2位相差板381を、反射膜332によって反射されたs偏光光が出射する出射面に配置するようにすればよい。なお、本発明は、光学素子300に特徴を有するものであり、詳細については後述する。

0031

図1の出射側レンズ390は、光学素子300から出射される複数の分割光束(偏光変換素子アレイ320a,320bによって変換された直線偏光光の分割光束)がすべて照明領域80を照射するように重畳する役割を有する。

0032

光源部60から出射されて第1の光学要素200に入射した光束は、それぞれの光束分割レンズ201によって中間光束202に分割される。中間光束202は、光束分割レンズ201と集光レンズ311の集光作用によって、光軸と垂直な平面内(図1ではXY平面)で収束する。中間光束202が収束する位置には、光束分割レンズ201の数と同数光源像が形成される。なお、光源像が形成される位置は、偏光変換素子アレイ320a,320b内の偏光分離膜331(図3参照)の近傍である。

0033

光学素子300に入射された光束のうち、集光レンズアレイ310で集光されて偏光分離膜331を照射した光束は、1種類の直線偏光光に変換されて出射される。光学素子300から出射された光束は、出射側レンズ390によって照明領域80を照明する。照明領域80は、多数の光束分割レンズ201で分割された多数の光束で照明されるので、照明領域80の全体をむらなく照明することができる。

0034

B.第1実施例:図4は第1実施例である光学素子300の光の入射面を示す正面図、図5は出射面を示す背面図、図6図5のA−A’断面図、図7は側面図を示している。

0035

この光学素子300は、集光レンズアレイ310の平坦光出射面に、2つの偏光変換素子アレイ320a,320bが光学接着剤で貼り合わされたものである。2つの偏光変換素子アレイ320a,320bは、集光レンズアレイ310の横方向中心CLを基準に、所定の間隔Cpを挟んで左右に反対向きに配置されている。この所定の間隔Cpについては後述する。集光レンズアレイ310は、第1の光学要素200(図2)と同様に略矩形状の輪郭を有する集光レンズ311が、たて方向にM行、よこ方向には2N列のマトリクス状に配列された構成を有している。従って、レンズ横方向の中心CLからは、左方向にN列,右方向にN列存在する。この例では、M=10,N=4である。

0036

図8は、偏光変換素子アレイ320a,320bの構成を示す斜視図である。この偏光変換素子アレイ320a,320bは、偏光ビームスプリッタアレイ340と、偏光ビームスプリッタアレイ340の光出射面の一部に選択的に配置されたλ/2位相差板381(図中斜線で示す)とを備えている。偏光ビームスプリッタアレイ340は、それぞれ断面が平行四辺形の柱状の複数の透光性部材323が、順次貼り合わされた形状を有している。透光性部材323の界面には、偏光分離膜331と反射膜332とが交互に形成されている。λ/2位相差板381は、偏光分離膜331あるいは反射膜332の光の出射面のx方向の写像部分に、選択的に配置される。この例では、偏光分離膜331の光の出射面のx方向の写像部分にλ/2位相差板381を選択配置している。

0037

先に図3を用いて説明したように、偏光分離膜331に入射された入射光は、偏光分離膜331を透過し、λ/2位相差板381により所定の直線偏光光に変換されて出射する直線偏光光と、偏光分離膜331で反射し、反射膜332で反射して出射する所定の直線偏光光とに分離される。従って、隣り合う1つの偏光分離膜331および1つの反射膜332を含み、さらに1つのλ/2位相差板381で構成される1つのブロックを、1つの偏光変換素子350とみなすことができる。偏光変換素子アレイ320a,320bは、このような偏光変換素子350が、x方向に複数列配列されたものである。この実施例では、集光レンズアレイ310の片側の列方向の数Nは4であるため、片側には原則として4列の偏光変換素子350が構成されている。ただし、4列めの偏光変換素子に相当する部分360は、偏光分離膜331も反射膜332も有さず、透光性部材のみで構成されている。以下、説明上、この部分360を透光部と呼ぶこととする。また、この透光部360については後述する。

0038

図8において、一番左側の列の偏光変換素子350の側面(端面)部分には、透光性部材で構成されるダミー部370が設けられている。また、ダミー部370の光の入射面(接着面)側の端部372は、角を丸くしたり、角をとったりされている。これらの理由は後で説明する。

0039

図9は、偏光ビームスプリッタアレイ340の製造例を示す説明図である。この偏光ビームスプリッタアレイ340は、偏光分離膜331と反射膜332とが交互に配置されるように、例えば、偏光分離膜331と反射膜332とが形成された板ガラス321と、何も形成されていない板ガラス322とを接着剤325により交互に貼り合わせる。この際、貼り合わせの最初と最後には、板ガラス322と異なる厚さの板ガラス322b(ダミー部370(図8))および322C(透光部360(図8))を貼り合わせる。こうすれば、ダミー部370および透光部360を形成することができる。こうして互いに接着された複数の透光性部材321,322,322b,322cを、その表面と所定の角度θをなす切断面(図中、破線で示す)でほぼ平行に切断することによって、透光性ブロック切り出される。θの値は、約45度とすることが好ましい。また、両端の突出した部分を切断して略直方体形状とする。こうして切り出された透光性ブロックの表面(切断面)を研磨することによって、偏光ビームスプリッタアレイ340(図8)を得ることができる。なお、この明細書においては、透光性板材(透光性部材)を「基板」とも呼び、また、複数の透光性板材を貼り合わせたブロックや、これから切り出されたブロックを「基板ブロック」とも呼ぶ。

0040

図10は、図5に示すA−A’断面の一部拡大図である。偏光変換素子アレイ320a,320bはレンズ中心に対して反対向きに対称な位置に配置されているだけで、その機能は全く同じであるため、以下では偏光変換素子アレイ320aについて説明する。偏光変換素子アレイ320aの光の入射面は、偏光分離膜331へ入射して有効な偏光光に変換される光が入射する有効入射領域EA(偏光分離膜331に対応する光の入射面)と、反射膜332に入射して、無効な偏光光に変換される光が入射する無効入射領域UA(反射膜332に対応する光の入射面)とが、交互に配置されている。この有効入射領域EAおよび無効入射領域UAのx方向の大きさWp は、集光レンズ311のx方向の大きさWL の1/2に等しくしている。また、集光レンズ311の中心311cは、有効入射領域EAのx方向の中心と等しくなるように配置されている。ここでは、偏光変換素子で変換されて利用される有効な偏光光をs偏光光とする。

0041

集光レンズアレイ310で集光された光(s偏光成分とp偏光成分とを含むランダムな偏光方向を有する光)は、偏光変換素子アレイ320aに入射する。このような入射光のうち有効入射領域EAに入射する光束L1は、先に図3を用いて説明したように、偏光分離膜331でs偏光光とp偏光光に分離される。s偏光光は、偏光分離膜331で反射し、さらに反射膜332で反射して出射する。p偏光光は、偏光分離膜331を透過し、さらにλ/2位相差板381でs偏光光に変換されて出射する。従って、偏光変換素子アレイ320aの有効入射領域EAに入射した光は、ほぼすべてs偏光光に変換されて出射する。

0042

なお、λ/2位相差板381を、反射膜332の出射面側に選択的に設けるようにすれば、偏光変換素子からほとんどp偏光光のみを選択的に出射することができる。

0043

無効入射領域UAに入射する光は、従来の技術で説明したように不要な偏光光(本実施例ではp偏光光)に変換される。通常は、無効入射領域UA上に遮光板等を設けて光を遮断するなどしているため、光の利用効率が低下することとなる。特に、図1に示した偏光照明装置50のような構成においては、光源光軸付近の光量が最も大きくなるため、光軸付近の無効入射領域UAが存在する場合には、光の利用効率の低下が顕著である。本発明は、上述の問題を解決したものであり、次にその詳細を説明する。

0044

本実施例では、偏光変換素子アレイ320aの光軸に最も近い偏光変換素子350a(図10参照)と、偏光変換素子アレイ320b(図10)の光軸に最も近い偏光変換素子350bとが、間隔Cpを挟んで左右に反対向きに配置される構成としている。この間隔Cpには、2つの偏光変換素子アレイ320a,320bのダミー部370と、これらの間の隙間Gpとが存在する。これにより、光軸付近で集光レンズアレイ310に入射した光束のうち、集光レンズアレイ310で集光しきれないために偏光分離膜331を照射できない光束L2は、偏光分離膜331も反射膜332もない間隔Cpを通過し、そのまま出射することになる。この間隔Cpの通過光は、有効な偏光光であるs偏光光と無効な偏光光であるp偏光光とを含む光束である。そして、この間隔Cpを通過する出射光のうち、必要な偏光光(本実施例ではs偏光光)のみを、例えば、この間隔Cpの出射面側に偏光板を設けることにより、有効な光束として利用することが可能である。また、偏光照明装置50(図1)を、後述する投写型表示装置に適用した場合には、照明領域80である液晶ライトバルブの入射面に、通常、偏光板が設けられている。従って、このような場合には、別途偏光板を設ける必要がない。

0045

偏光変換素子アレイ320aの最外側である透光部360は、集光レンズアレイ310の最外側のレンズからの光が通過する部分である。この実施例を使用して構成される偏光照明装置50の光源は、通常、集光レンズアレイ310の光の入射面の中心で光の入射面に垂直な中心線上に配置されるため(図4参照)、レンズアレイ310の外側、すなわち、この透光部360に入射される光は最も光量が小さい。このような状態において、この集光レンズアレイ310の最外側からの入射光を偏光変換素子によって変換された偏光光として利用する場合と、変換しないでそのまま利用する場合とでは、第1の光学要素300(図1)全体で有効に利用できる光量にほとんど差がないことが多い。そこで、偏光変換素子アレイ320aにおける集光レンズアレイ310の最外側に対応するこの透光部360は、偏光変換素子350(図8参照)の構成とせずに透光性部材のみの構成とし、λ/2位相差板381も削除している。これにより、集光レンズアレイ310の最外側のレンズを通過する光束L3は、この透光部360を通過し、そのまま出射することになる。そして、この透光部360から出射する出射光は、上記の間隔Cpを通過して出射する出射光と同様に、有効な偏光光であるs偏光光と無効な偏光光であるp偏光光とを含む光束である。そして、この透光部360を通過する出射光のうち、必要な偏光光(本実施例ではs偏光光)のみを、例えば、この透光部360の出射面側に偏光板を設けるにより、有効な光束として利用することが可能である。

0046

図11は、図8に示したダミー部370およびダミー部370の光の入射面側の端部372を拡大して示す説明図である。図11(A)に示すように、ダミー部370を有しない偏光変換素子アレイ320aと320bとが、集光レンズアレイ310の光の出射面のレンズ横方向中心CLに対して所定の間隔Cpを設けて配置されているとする。このとき、間隔Cpを通過する光束と、偏光変換素子アレイ320a,320bを通過する光束では、光路長が異なることになるが、可能であれば、できる限り光路長を等しくすることが望ましい。また、偏光変換素子アレイ320a,320bの端面371で反射した光束Lex1 は、反射の方向によっては有効に利用できないこともある。また、集光レンズアレイ310と、偏光変換素子アレイ320aおよび320bとは、例えば、図11(A)に示すように、接着剤375によって接着される。このとき、所定の間隔Cpには、接着剤のはみ出し部376が発生する。このような接着剤のはみ出し部376を通過する光束Lex2 は、接着剤表面不均一性によって乱反射することになり、有効に利用できないことになる。

0047

そこで、図11(B)に示すように、所定の間隔Cpに偏光変換素子アレイ320a,320bを構成する透光性部材323と同じ部材でダミー部370を設けることとした。こうすれば、上記光路長の問題や、偏光変換素子アレイ320a,320bの端面371での反射光Lex1 の問題を緩和することができる。また、図11(B)に示すように、ダミー部370を設けるとともに、ダミー部370の光の入射面(接着面)側の端部372の角を丸くしたり、角をとったりすることにより、接着剤のはみ出しを少なくすることとした。なお、中心部の隙間Gpはなくてもよい。しかし、偏光変換素子アレイ320aと320bとを集光レンズアレイ310の出射面に接着する場合の接着位置位置合わせ精度を考慮すると、偏光変換素子アレイ320aおよび320bを集光レンズアレイ310の出射面に接着した際に、中心部に若干の隙間Gpができる程度でダミー部370を設けることが好ましい。

0048

C.第2実施例:図12は、第2実施例の光学素子300’について示す説明図である。

0049

図12中段には、偏光照明装置50(図1)のような構成において、レンズアレイ310の各レンズLa〜Ldで集光され偏光変換素子アレイ320a’の入射面を照射する光の光量分布が示されている。一般に、光軸に最も近いレンズLaで集光される光の光強度Iaが最も強くなり、光軸から遠いレンズで集光される光ほど弱くなり、図12では、4番目のレンズLdで集光される光の光強度Idが最も弱くなる。また、各レンズLa〜Ldで集光された光の光量分布は、あるレンズ位置図12では3番目のレンズLcの位置)を境に、光軸に近いほどレンズ中心に対して光軸寄りの分布になり、光軸から遠いほど光軸の反対寄りの分布になる。図12では、レンズLcで集光された光の光量分布Pcがほぼレンズ中心に分布し、レンズLb、Laと光軸に近いほどその光量分布Pb、Paと次第に光軸寄りの分布になっている。また、レンズLdで集光された光の光量分布Pdが光軸の反対寄りになっている。

0050

このような場合に、偏光変換素子アレイの有効入射領域の中心を一律にレンズ中心と一致させると、上記のような光量分布のずれに起因する光の損失が発生する。特に、光源光軸付近において、レンズアレイから出射される光の分布と有効入射領域とのずれは、大きな光の損失となる。したがって、レンズアレイ310から出射される光の分布に合わせて、すなわち、レンズアレイ310から出射される光の分布のピーク間隔に合わせて偏光変換素子アレイ320a’の各有効入射領域の中心を配列するするようにすることが好ましい。また、レンズアレイ310で集光される光をより有効に利用するためには、光軸に近いレンズで集光される光ほどより有効に利用できるようにすることが好ましい。特に、光源光軸付近の光量が大きく、また、光源光軸付近のレンズLaから出射される光の分布Paがレンズの中心光軸よりも光源光軸側に偏っている場合には、偏光変換素子アレイ320a’の最も光源光軸側に近い有効入射領域EA1の中心を光の分布Paのピーク位置にほぼ合わせるようにすることが好ましい。

0051

第2実施例は、上記のような、集光レンズアレイのレンズ位置に対する依存性を有する、光強度や光量分布に対応したするものである。第2実施例の光学素子300’は、基本的には第1実施例と同じ構成であるが、有効入射領域EA(図中EA1〜EA4)および無効入射領域UA(図中UA1〜UA4)のx方向の幅Wp’が、レンズアレイ310の各レンズLa〜Ldのx方向の幅WL の1/2よりも大きい偏光変換素子アレイ320a’,320b’を用いている点が異なっている。図12は、このうち偏光変換素子アレイ320a’側のみを示している。偏光変換素子アレイ320b’側は光軸を基準として偏光変換素子アレイ320a側と対称であるだけなので、省略した。

0052

例えば、3列目のレンズLcの中心と、それに対応する有効入射領域EA3の中心とを等しくするように、偏光変換素子アレイ320a’を配置する。通常、無効入射領域の幅UA(図ではUA1からUA4)は、有効入射領域EAの幅Wp'と等しいので、左側の2つの有効入射領域EA2,EA1は各レンズLb,Laの中心に対してしだいに光軸寄りとなる。また、一番右側の有効入射領域EA4はレンズLdの中心に対して光軸の反対寄りとなる。この結果、各有効入射領域EA1〜EA4が、レンズアレイ310から出射される光の光量分布の位置とほぼ一致する。特に、光軸に近い所定の数のレンズ、例えば、2〜3個のレンズは、光強度が強いので、これらのレンズで集光される光の光量分布と、それに対応する有効入射領域がほぼ一致することが好ましい。このような構成にすることで、第2実施例は、より光の利用効率を高めることができる。なお、有効入射領域の幅をレンズの幅の1/2に対してどの程度大きくするか、および、どのレンズに対する有効入射領域を基準に配置するかは、レンズアレイの数や、各レンズに対応する光量分布の関係から実験的に容易に求められる。また、有効入射領域や無効入射領域の幅は、レンズの幅の1/2より大きくすることに限定する必要はなく、偏光変換素子アレイの光の入射面を照射する実際の光量分布によって決定される。

0053

D.投写型表示装置:図13は、図1に示す偏光照明装置50を備えた投写型表示装置800の要部を示す概略構成図である。この投写型表示装置800は、偏光照明装置50と、ダイクロイックミラー801,804と、反射ミラー802,807,809と、リレーレンズ806,808,810と、3枚の液晶ライトバルブ803,805,811と、クロスダイクロイックプリズム813と、投写レンズ814とを備えている。

0054

ダイクロイックミラー801,804は、白色光束を赤、青、緑の3色の色光に分離する色光分離手段としての機能を有する。3枚の液晶ライトバルブ803,805,811は、与えられた画像情報(画像信号)に従って、3色の色光をそれぞれ変調して画像を形成する光変調手段としての機能を有する。クロスダイクロイックプリズム813は、3色の色光を合成してカラー画像を形成する色光合成手段としての機能を有する。投写レンズ814は、合成されたカラー画像を表す光をスクリーン815上に投写する投写光学系としての機能を有する。

0055

青光緑光反射ダイクロイックミラー801は、偏光照明装置50から出射された白色光束の赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分緑色光成分とを反射する。透過した赤色光は、反射ミラー802で反射されて、赤光用液晶ライトバルブ803に達する。一方、第1のダイクロイックミラー801で反射された青色光緑色光のうちで、緑色光は緑光反射ダイクロイックミラー804によって反射され、緑光用液晶ライトバルブ805に達する。一方、青色光は、第2のダイクロイックミラー804も透過する。

0056

この実施例では、青色光の光路長が3つの色光のうちで最も長くなる。そこで、青色光に対しては、ダイクロイックミラー804の後に、入射レンズ806と、リレーレンズ808と、出射レンズ810とを含むリレーレンズ系で構成された導光手段850が設けられている。すなわち、青色光は、緑光反射ダイクロイックミラー804を透過した後に、まず、入射レンズ806及び反射ミラー807を経て、リレーレンズ808に導かれる。さらに、反射ミラー809によって反射されて出射レンズ810に導かれ、青光用液晶ライトバルブ811に達する。なお、3枚の液晶ライトバルブ803,805,811は、図7における照明領域80に相当する。

0057

3つの液晶ライトバルブ803、805、811は、図示しない外部の制御回路から与えられた画像信号(画像情報)に従って、それぞれの色光を変調し、それぞれの色成分の画像情報を含む色光を生成する。変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム813に入射する。クロスダイクロイックプリズム813には、赤光を反射する誘電体多層膜と、青光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー映像を表す光が形成される。合成された光は、投写光学系である投写レンズ814によってスクリーン815上に投写され、映像が拡大されて表示される。

0058

この投写型表示装置800では、光変調手段として、特定の偏光方向の光束(s偏光光またはp偏光光)を変調するタイプの液晶ライトバルブ803,805,811が用いられている。これらの液晶ライトバルブには、入射側と出射側にそれぞれ偏光板(図示せず)が貼り付けられているのが普通である。従って、所定の偏光方向、例えばs偏光光のみが変調されてクロスダイクロイックプリズム813に入射する。このとき、光学素子300に入射された光束のうち、集光レンズアレイ310で集光されて偏光分離膜331を照射した光束は、前述した図5にも示したように、すべてs偏光光に変換されて出射される。光学素子300から出射された光束は、出射側レンズ390によって液晶ライトバルブ803,805,811を照明する。

0059

また、光学素子300に入射された光束のうち、集光レンズアレイ310で集光しきれずに、反射膜332を照射した光束は、従来の技術で説明したようにp偏光光に変換されて出射され、液晶ライトバルブ803,805,811を照明する。しかし、上述したように、液晶ライトバルブ803,805,811の入射面には、上述したように、s偏光光のみを利用するべく偏光板が設けられており、p偏光光は遮断される。一方、本発明の実施例による光学素子300における間隔Cp(図10)を通過した光束は、偏光光に変換されることなく出射されて、液晶ライトバルブ803,805,811を照明する。この照明光は、液晶ライトバルブ803,805,811で利用可能なs偏光光成分を含む白色光であるため、液晶ライトバルブ803,805,811に照射した光のうちのs偏光光成分のみを利用することが可能である。従って、図13に示す投写型表示装置800は、実施例による光学素子300を用いた偏光照明装置50を使用しているので、従来よりも光の利用効率が高いという利点を有している。

0060

以上のように、この実施例による光学素子を用いることによって、投写型表示装置における光の利用効率を従来に比べて高めることができる。従って、スクリーン815上に投写される映像をより明るくすることができる。

0061

なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。

0062

本発明による偏光照明装置は、図13に示す投写型表示装置に限らず、これ以外の種々の装置に適用することが可能である。例えば、カラー画像でなく、白黒画像を投写する投写型表示装置にも本発明による偏光ビームスプリッタアレイを適用することができる。この場合には、図13の装置において、液晶ライトバルブが1枚で済み、また、光束を3色に分離する色光分離手段と、3色の光束を合成する色光合成手段とを省略できる。さらに、ライトバルブを1つしか用いない投写型カラー表示装置にも本発明を適用することができる。また、反射型のライトバルブを用いる投写型表示装置やリア型表示装置等の偏光照明光を利用する画像表示装置にも適用可能である。

図面の簡単な説明

0063

図1本発明の実施例を適用する偏光照明装置50の要部を平面的にみた概略構成図。
図2第1の光学要素200の斜視図。
図3偏光変換素子アレイ320b(320a)の基本動作を示す説明図である。
図4第1実施例である光学素子300の光の入射面を示す正面図。
図5第1実施例である光学素子300の光の出射面を示す背面図。
図6図5のA−A’断面図。
図7第1実施例である光学素子300の側面図。
図8偏光変換素子アレイ320a,320bの構成を示す斜視図。
図9偏光ビームスプリッタアレイ340の製造例を示す説明図。
図10図5に示すA−A’断面の一部拡大図。
図11図8に示したダミー部370およびダミー部370の光の入射面側の端部372を拡大して示す説明図。
図12第2実施例の光学素子300’について示す説明図。
図13図1に示す偏光照明装置50を備えた投写型表示装置800の要部を示す概略構成図。
図14従来の光学素子の平面図。

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0064

10…レンズアレイ
20…偏光ビームスプリッタアレイ
30…偏光ビームスプリッタ
36…偏光分離膜
40…プリズム
46…反射膜
50…偏光照明装置
60…光源部
70…偏光発生装置
80…照明領域
90…照明領域
101…光源ランプ
102…放物面リフレクター
200…第1の光学要素
201…光束分割レンズ
202…中間光束
300…光学素子
310…集光レンズアレイ
311…集光レンズ
311c…中心
320a,320b…偏光変換素子アレイ
321,322,322b,322c…透光性部材
323…透光性部材(板ガラス)
325…接着剤
331…偏光分離膜
332…反射膜
340…偏光ビームスプリッタアレイ
350…偏光変換素子
350a…偏光変換素子
350b…偏光変換素子
360…透光部
370…ダミー部
371…端面
372…端部
375…接着剤
376…接着剤のはみ出し部
381…λ/2位相差板
390…出射側レンズ
400…第2の光学要素
800…投写型表示装置
801,804…ダイクロイックミラー
802,807,809…反射ミラー
803,805,811…液晶ライトバルブ
806…入射レンズ
807…反射ミラー
808…リレーレンズ
809…反射ミラー
810…出射レンズ
813…クロスダイクロイックプリズム
814…投写レンズ
815…スクリーン
850…導光手段
CL…レンズ横方向中心
Cp…間隔
EA…有効入射領域
EA1,EA2,EA3,EA4…有効入射領域
Gp…隙間
Ia,Ib,Ic,Id…光強度
Lex1…光束
Lex2…光束
L1…光束
L2…光束
L3…光束
La,Lb,Lc,Ld…レンズ
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UA…無効入射領域
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