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技術 機械室レスエレベータ装置

出願人 株式会社日立製作所
発明者 稲葉博美長瀬博二瓶秀樹小川岳石井博大宮昭弘
出願日 1999年5月10日 (20年11ヶ月経過) 出願番号 1999-128884
公開日 2000年11月21日 (19年5ヶ月経過) 公開番号 2000-318957
状態 特許登録済
技術分野 エレベータのケージ及び駆動装置 ブラシレスモータ
主要キーワード 必須装置 制御用機器 回転構造体 粗結合 基準信号入力 固定用金具 釣り合い重り 摩擦駆動輪
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

乗りかご駆動用電動機として薄型同期電動機を用いた場合に、その薄型同期電動機を含む巻上機薄型化する。

解決手段

機械室レスエレベータ装置は、薄型同期電動機4、ブレーキドラム5、綱車7を備えた巻上機が昇降路壁面17に設置されている。このような機械室レスエレベータ装置において、鍔部7Aの直径よりも小さな摩擦駆動輪11を綱車7の鍔部7Aに当接させる。また、パルス発生器12をブレーキドラム5に並列に配置し、このパルス発生器12に摩擦駆動輪11を連結する。

概要

背景

エレベータ駆動用電動機としては、従来より、直流電動機誘導電動機が用いられている。電動機の出力軸にはパルス発生器直結され、電動機の回転に伴ってパルス発生器から発生するパルスによって電動機の速度や乗りかごの位置を算出し、その算出結果に基づいてエレベータ装置を制御している。また、実用新案第1846853号のように、パルス発生器に連結されたローラを電動機の回転部に当接させ、該ローラをフリクション駆動で回転させることによりパルス発生器からパルスを発生させ、そのパルスに基づいてエレベータ装置を制御する方法も提案されている。

また、ハイブリッドカーや一部産業界では、省エネルギの観点からシステムの駆動用電動機に永久磁石を用いた同期電動機が用いられ始め、この傾向はエレベータにも波及し始めている。このような同期電動機の出力軸にはパルス発生器が直結されている。そして、パルス発生器からのパルスに基づいて、電動機の速度や乗りかごの位置の他、電動機の磁極位置も検出できるようにしている。

また近年、日影規制、つまり屋上機械室高さを削減する観点から、昇降路内のすき間空間を巻上機設置スペースとしたり、昇降路のピット床面積と同程度、あるいはそれ以下の狭隘なスペースミニ機械室とするために、エレベータの駆動装置を軸方向に薄型化して設置する、いわゆる省機械室エレベータが注目を集め始めている。

この同期電動機による省エネルギなシステム駆動と省機械室に代表される省空間システムという2つの新しい流れを融合した省機械室エレベータでは、電動機自体を回転子の軸方向に極薄化することが限られた設置空間への配置・実装の観点から必須要項である。さらに、この駆動電動機自体の薄型化以外にも、同期電動機の制御に必要な磁極位置情報を検出するための磁極位置センサなど制御用機器センサについても軸方向の薄型化・小型化を図る必要がある。

なお、前者である電動機本体の薄型化システムについては特許第593288号に円盤状の回転子を有するエレベータシステムが提案され、後者のパルス発生器の薄型化については、一般の電動機応用分野として、平成10年電気学会全国大会No.883等にあるように同期電動機の磁極位置をソフトウェア演算推定し、センサ自体を省略する試みが提案されている。

概要

乗りかごの駆動用電動機として薄型同期電動機を用いた場合に、その薄型同期電動機を含む巻上機を薄型化する。

機械室レスエレベータ装置は、薄型同期電動機4、ブレーキドラム5、綱車7を備えた巻上機が昇降路壁面17に設置されている。このような機械室レスエレベータ装置において、鍔部7Aの直径よりも小さな摩擦駆動輪11を綱車7の鍔部7Aに当接させる。また、パルス発生器12をブレーキドラム5に並列に配置し、このパルス発生器12に摩擦駆動輪11を連結する。

目的

本発明の目的は、乗りかごの駆動用電動機として薄型同期電動機を用いた場合に、その薄型同期電動機を含む巻上機を薄型化することのできる機械室レスエレベータ装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

昇降路内に昇降自在に設けられた乗りかごと、前記昇降路の空間内または昇降路のピット床面積以下の狭隘な機械室内に設置された薄型同期電動機と、該薄型同期電動機の回転に伴ってパルスを発生するパルス発生器とを備え、前記薄型同期電動機の回転駆動力によって前記乗りかごを前記昇降路内で昇降させるとともに、前記パルス発生器からのパルスに基づいて前記乗りかごの昇降を制御する機械室レスエレベータ装置において、前記薄型同期電動機の出力軸直結され該薄型同期電動機によって回転駆動される回転構造体の回転周面に、該回転構造体よりも小さな径を有する摩擦駆動輪を当接させるとともに、前記摩擦駆動輪を前記パルス発生器に連結してパルス発生器を摩擦駆動輪を介して回転駆動させる構成とし、かつ前記パルス発生器を前記薄型同期電動機または前記回転構造体に並列に配置したことを特徴とする機械室レスエレベータ装置。

請求項2

請求項1に記載の機械室レスエレベータ装置において、前記摩擦駆動輪は、前記回転構造体の外周面または内周面に当接していることを特徴とする機械室レスエレベータ装置。

請求項3

請求項1に記載の機械室レスエレベータ装置において、前記回転構造体は、綱車またはブレーキドラムであることを特徴とする機械室レスエレベータ装置。

請求項4

請求項3に記載の機械室レスエレベータ装置において、前記綱車または前記ブレーキドラムの外周面には鍔部が形成され、該鍔部に前記摩擦駆動輪が当接していることを特徴とする機械室レスエレベータ装置。

請求項5

請求項1に記載の機械室レスエレベータ装置において、前記パルス発生器は、前記薄型同期電動機または該電動機を取り付けるための金具に固定されていることを特徴とする機械室レスエレベータ装置。

請求項6

昇降路内に昇降自在に設けられた乗りかごと、前記昇降路の空間内または昇降路のピット床面積以下の狭隘な機械室内に設置された薄型同期電動機と、該薄型同期電動機の回転に伴ってパルスを発生するパルス発生器とを備え、前記薄型同期電動機の回転駆動力によって前記乗りかごを前記昇降路内で昇降させるとともに、前記パルス発生器からのパルスに基づいて前記乗りかごの昇降を制御する機械室レスエレベータ装置において、前記薄型同期電動機として外転型の薄型同期電動機を設け、該薄型同期電動機の回転子を綱車として兼用する一方、前記回転子の回転周面に、該回転子よりも小さな径を有する摩擦駆動輪を当接させるとともに、前記摩擦駆動輪を前記パルス発生器に連結してパルス発生器を摩擦駆動輪を介して回転駆動させる構成とし、かつ前記パルス発生器を前記薄型同期電動機に並列に配置したことを特徴とする機械室レスエレベータ装置。

請求項7

請求項6に記載の機械室レスエレベータ装置において、前記パルス発生器は、前記薄型同期電動機を取り付けるための金具に固定されていることを特徴とする機械室レスエレベータ装置。

請求項8

請求項1又は6に記載の機械室レスエレベータ装置において、前記パルス発生器からのパルスによって、前記薄型同期電動機の磁極位置が検出されることを特徴とする機械室レスエレベータ装置。

請求項9

請求項1又は6に記載の機械室レスエレベータ装置において、前記パルス発生器からのパルスによって、前記薄型同期電動機の磁極位置、電動機速度、および乗りかご位置が検出されることを特徴とする機械室レスエレベータ装置。

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0001

本発明は機械室レスエレベータ装置係り、特に、昇降路内または狭隘な機械室に設置された薄型同期電動機により、乗りかご昇降駆動させる機械室レスエレベータ装置に関するものである。

背景技術

0002

エレベータ駆動用電動機としては、従来より、直流電動機誘導電動機が用いられている。電動機の出力軸にはパルス発生器直結され、電動機の回転に伴ってパルス発生器から発生するパルスによって電動機の速度や乗りかごの位置を算出し、その算出結果に基づいてエレベータ装置を制御している。また、実用新案第1846853号のように、パルス発生器に連結されたローラを電動機の回転部に当接させ、該ローラをフリクション駆動で回転させることによりパルス発生器からパルスを発生させ、そのパルスに基づいてエレベータ装置を制御する方法も提案されている。

0003

また、ハイブリッドカーや一部産業界では、省エネルギの観点からシステムの駆動用電動機に永久磁石を用いた同期電動機が用いられ始め、この傾向はエレベータにも波及し始めている。このような同期電動機の出力軸にはパルス発生器が直結されている。そして、パルス発生器からのパルスに基づいて、電動機の速度や乗りかごの位置の他、電動機の磁極位置も検出できるようにしている。

0004

また近年、日影規制、つまり屋上機械室高さを削減する観点から、昇降路内のすき間空間を巻上機設置スペースとしたり、昇降路のピット床面積と同程度、あるいはそれ以下の狭隘なスペースミニ機械室とするために、エレベータの駆動装置を軸方向に薄型化して設置する、いわゆる省機械室エレベータが注目を集め始めている。

0005

この同期電動機による省エネルギなシステム駆動と省機械室に代表される省空間システムという2つの新しい流れを融合した省機械室エレベータでは、電動機自体を回転子の軸方向に極薄化することが限られた設置空間への配置・実装の観点から必須要項である。さらに、この駆動電動機自体の薄型化以外にも、同期電動機の制御に必要な磁極位置情報を検出するための磁極位置センサなど制御用機器センサについても軸方向の薄型化・小型化を図る必要がある。

0006

なお、前者である電動機本体の薄型化システムについては特許第593288号に円盤状の回転子を有するエレベータシステムが提案され、後者のパルス発生器の薄型化については、一般の電動機応用分野として、平成10年電気学会全国大会No.883等にあるように同期電動機の磁極位置をソフトウェア演算推定し、センサ自体を省略する試みが提案されている。

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら上記従来技術のうち、前者のエレベータシステムでは厚さが薄い電動機のシステムについての提案が主であり、同期電動機固有の磁極位置センサを含めた巻上機としてのシステム薄型化についてはあまり触れられていない。

0008

また、後者の磁極位置センサレスシステムでは、計測のための回転に関する制約があまり課されていないことを前提にしており、エレベータの様に乗りかごが中間階ゾーンにいる間に計測運転が完了せねばならないような乗りかご位置の制約が存在する用途には適用上の問題も存在する。

0009

本発明の目的は、乗りかごの駆動用電動機として薄型同期電動機を用いた場合に、その薄型同期電動機を含む巻上機を薄型化することのできる機械室レスエレベータ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するために、本発明は、昇降路内に昇降自在に設けられた乗りかごと、前記昇降路の空間内または昇降路のピット床面積以下の狭隘な機械室内に設置された薄型同期電動機と、該薄型同期電動機の回転に伴ってパルスを発生するパルス発生器とを備え、前記薄型同期電動機の回転駆動力によって前記乗りかごを前記昇降路内で昇降させるとともに、前記パルス発生器からのパルスに基づいて前記乗りかごの昇降を制御する機械室レスエレベータ装置において、前記薄型同期電動機の出力軸に直結され該薄型同期電動機によって回転駆動される回転構造体の回転周面に、該回転構造体よりも小さな径を有する摩擦駆動輪を当接させるとともに、前記摩擦駆動輪を前記パルス発生器に連結してパルス発生器を摩擦駆動輪を介して回転駆動させる構成とし、かつ前記パルス発生器を前記薄型同期電動機または前記回転構造体に並列に配置したことを特徴としている。

0011

上記構成によれば、摩擦駆動輪に連結されたパルス発生器が薄型同期電動機または回転構造体に並列に配置されているので、摩擦駆動輪やパルス発生器は回転構造体の最外面よりも内側(薄型同期電動機側)の位置にあることになり、薄型同期電動機を含む巻上機を薄型化することができる。しかも、摩擦駆動輪はその径が回転構造体の径よりも小さいので、巻上機を左右上下方向(軸方向に垂直な方向)に広げることなく薄型化が達成できる。

0012

回転構造体としては綱車またはブレーキドラムであり、綱車やブレーキドラムの外周面または内周面に摩擦駆動輪を当接させることができる。そして、綱車やブレーキドラムの外周面に鍔部を形成して、その鍔部に摩擦駆動輪が当接させることができる。パルス発生器は、薄型同期電動機または該電動機を取り付けるための金具に固定することができる。

0013

また、本発明は、上記と同様な構成の機械室レスエレベータ装置において、前記薄型同期電動機として外転型の薄型同期電動機を設け、該薄型同期電動機の回転子を綱車として兼用する一方、前記回転子の回転周面に、該回転子よりも小さな径を有する摩擦駆動輪を当接させるとともに、前記摩擦駆動輪を前記パルス発生器に連結してパルス発生器を摩擦駆動輪を介して回転駆動させる構成とし、かつ前記パルス発生器を前記薄型同期電動機に並列に配置したことを特徴としている。

0014

上記構成によれば、薄型同期電動機の回転子を綱車として兼用し、しかもパルス発生器が薄型同期電動機に並列に配置されているので、薄型同期電動機を含む巻上機をより一層薄型化することができる。この場合、パルス発生器は、薄型同期電動機を取り付けるための金具に固定することができる。

0015

また、パルス発生器からのパルスによって、薄型同期電動機の磁極位置だけを検出するように構成することができる。さらに、パルス発生器からのパルスによって、薄型同期電動機の磁極位置、電動機速度、および乗りかご位置を検出するように構成することもできる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1は本発明に係る機械室レスエレベータ装置の全体構成を示している。なお、ここでは、エレベータ駆動用電動機として、回転軸方向に薄型扁平な同期電動機が用いられ、これに主回路としてPWMコンバータPWMインバータが接続された例を示している。

0017

図1において、交流電源1は、IGBT絶縁型ゲートバイポーラトランジスタ)等の自己消弧素子を用いて構成したPWMコンバータ2に接続され、さらにPWMコンバータ2はPWMインバータ3に接続されている。PWMインバータ3にはエレベータを駆動するための薄型同期電動機4が接続され、この薄型同期電動機4の出力軸にはブレーキドラム5と綱車7が固定されている。ブレーキドラム5の外周面側にはブレーキ6が設けられ、ブレーキドラム5はブレーキ6に挟まれて制動される。綱車7にはロープ8が掛け回されており、このロープ8の一端側には乗りかご9が他端側には釣り合い重り10が取り付けられている。ここでは、ローピングは乗りかご9と釣り合い重り10が1:1に接続されている例を示しているが、2:1ローピングや乗りかご9の下をロープ8がくぐるアンダースラング方式であってもよい。なお、ブレーキドラム5と綱車7が回転構造体に相当している。

0018

綱車7の外周面には、綱車7よりも径の小さい摩擦駆動輪11が当接して設けられ、さらに摩擦駆動輪11はパルス発生器12に連結されている。そして綱車7が回転すると、摩擦により摩擦駆動輪11が回転して、綱車7の回転がパルス発生器12に伝えられる。パルス発生器12は綱車7の回転に伴ってパルスを発生し、このパルス列伝送線13を経由して制御装置14に入力される。

0019

入力されたパルス列は、かご位置検出部141、速度検出部142および回転子位置検出部143に取り込まれ、それぞれ乗りかご位置、速度、回転子位置変換処理される。すなわち、かご位置検出部141では一定時間ごとにパルスを累積して乗りかご9の位置を算出し、速度検出部142はパルスの幅の逆数などから綱車の回転速度ωを算出し、回転子位置検出部143は基準信号入力とパルスの積算からパルス発生器の回転角と等価な同期電動機回転子の位置を算出する。なお、かご位置の検出に関しては、かごの移動に伴って、かごの昇降路内の絶対位置を直接的に検出する他のセンサを別置すれば、かご位置検出のためのパルス発生器信号の入力とかご位置検出部141も不要になる。さらに、電動機の電流情報などから電動機の回転速度を推定すれば、電動機回転速度検出のためのパルス発生器信号の入力と速度検出部142も不要になる。

0020

制御装置14内には、かご位置検出部141、速度検出部142、回転子位置検出部143以外に、速度指令発生部144、かご呼び検出部145、速度制御部146、電流制御部147および搬送波発生部148が設けられている。速度指令発生部144では、かご呼び検出部145の出力である停止予定階の位置データからかご位置検出部141の出力データを減算することによって現在の乗りかご位置から停止予定階までの残距離を算出し、更にこの残距離と所定減速度との積の平方根をとることによって減速速度指令ω*を算出する。速度制御部146では速度指令ω*に検出した電動機速度ωを一致させるように負帰還制御が行われ、ベクトル演算の結果、インバータのためのPWM信号の材料であるトルク指令τ*が出力される。このとき、電流制御部147へは駆動電動機が直流電動機や誘導電動機の場合にはこれ以上の情報は不要であるが、省エネルギと電動機の薄型化を指向して同期電動機を使用した機械室レスエレベータの場合には、電動機の回転子の磁極位置情報が制御上必要であり、この磁極位置情報も電流制御部147に取り込まれる。電流制御部147ではPWM信号作成のための変調波ei*を発生し、インバータ用PWMパルス作成部15に入力する。

0021

一方、搬送波発生部148はインバータのスイッチング周波数を決定するための搬送波eti*を発生し、変調波ei*とともにインバータ用PWMパルス作成部15に入力する。これにより、インバータ用PWMパルス作成部15は同期電動機の回転子位置に応じ、乗りかごが所定の速度となるような可変周波可変位相可変電圧の出力が得られるようなPWM制御信号をPWMインバータ3に与える。なお、ここでは本発明と直接関係しないので省略したが、PWMコンバータ2は出力コンデンサ電圧所定値となるようにコンデンサ電圧の負帰還制御がなされ、同様にPWM制御される。

0022

このように、同期電動機では、電動機の回転に伴って変化する回転子の位置を把握することが、電動機の速度検出や乗りかごの位置検出と同等以上に制御上重要である。

0023

(実施の形態1)次に、同期電動機の回転子4、ブレーキドラム5、ブレーキ6、綱車7、摩擦駆動輪11、パルス発生器12と昇降路空間との関係について説明する。図2は本発明の実施の形態1を示しており、(a)は巻上機付近の側面図、(b)は正面図である。

0024

図2に示すように、昇降路壁面17には固定用金具18が取り付けられ、この固定用金具18に薄型同期電動機41が固定されている。固定用金具18は電動機取り付け専用の金具でも良いし、乗りかごや釣り合い重りの走行案内用のレール代用しても良い。図2では薄型同期電動機41は固定子のみが示されている。図には示してないが、固定子の内側には回転子が設けられている。そして、前記回転子に出力軸19が連結され、この出力軸19には、昇降路壁面17から離れる方向に沿って、ブレーキドラム5、綱車7が固定されている。

0025

ブレーキドラム5の外周面にはブレーキ6が配置されている。このブレーキ6はブレーキドラム5の外周面を押圧することによって、エレベータ停止時の保持力非常停止時の制動力を発生する。また、綱車7の外面には周方向に沿って複数の溝が形成され、これらの溝に乗りかごと釣り合い重りをつるべ式につり下げるロープ8が複数本掛けられている。綱車7の一側には、図に示すようにロープ8が掛けられた面よりも一段径方向に高い鍔部7Aが形成され、この鍔部7Aの周縁端部に摩擦駆動輪11が当接しており、この摩擦駆動輪11は綱車7の回転に伴って回転する。なお、摩擦駆動輪11の直径は鍔部7Aの直径よりも小さく設定されている。

0026

摩擦駆動輪11の回転軸はパルス発生器12に連結されており、パルス発生器12は摩擦駆動輪11の回転に伴ってパルスを発生する。パルス発生器12はブレーキドラム5に並列に配置され、また取付金具20を介して薄型同期電動機41に取り付けられている。

0027

上記構成によれば、薄型同期電動機41の回転子位置、つまり磁極の位置を綱車7の回転を介して間接的に測定することができ、磁極位置に見合った可変周波数、可変位相、可変電圧の電流をインバータから薄型同期電動機41に流すことができる。その結果、高効率ゆえに小型、薄型で昇降路内に実装可能な同期電動機41をエレベータ駆動用電動機として制御できるようになる。

0028

そして特に注目すべきは、磁極位置検出用のパルス発生器12が、従来のように電動機の出力軸の延長線上ではなく、ブレーキドラム5に並列に配置されていることである。これにより、摩擦駆動輪11とパルス発生器12は、エレベータを駆動するための必須装置である薄型同期電動機41とブレーキドラム5と綱車7よりなる巻上機の厚み方向の範囲内(図1(a)において、薄型同期電動機41の左端面から綱車7の右端面の間)に収まり、昇降路壁面17側や、乗りかごや釣り合い重りの昇降する側には全くはみ出さない。特に、巻上機を昇降路内に設置するには、パルス発生器12が乗りかごや釣り合い重りの昇降する側には全くはみ出さないことが重要な条件であり、本実施の形態では、このような条件を十分に満たすことができる。

0029

また、ロープ8やその接触部からは潤滑用の油が飛散する可能性あり、その油が摩擦駆動輪11に付着するとスリップ現象を起こす恐れがあるが、本実施の形態では綱車7の鍔部7Aに摩擦駆動輪11が当接しているので、万一、潤滑用の油が飛散しても、ロープ8から離れた位置にある摩擦駆動輪11に付着することはなく、摩擦駆動輪11がスリップするのを防ぐことができる。

0030

また、摩擦駆動輪11は、その直径が鍔部7Aの直径よりも小さく設定されているので、綱車7の回転検出に関する増速効果があり、その結果、一回転あたりに発生するパルス数がそれほど多くない安価な仕様なパルス発生器12を使用できる。

0031

なお、ブレーキドラム5と綱車7が左右に入れ替わった構造のエレベータ装置の場合は、摩擦駆動輪11が昇降路壁面17側に接近するので取付金具20の長さが短くなり、摩擦駆動輪11の回転に伴って生じるパルス発生器12の振動を抑制できる効果がある。

0032

(実施の形態2)図3は本発明の実施の形態2を示している。本実施の形態では、摩擦駆動輪11の当接先を、綱車7ではなく、ブレーキドラム5としている。すなわち、ブレーキドラム5には鍔部5Aが形成され、この鍔部5Aに摩擦駆動輪11が当接している。

0033

ブレーキドラム5は綱車7よりも油などの飛散が少ないので、摩擦駆動輪11への油の付着も少なくなり、摩擦駆動輪11のスリップなど異常現象が発生しにくくなるという効果が期待できる。

0034

なお、ブレーキドラム5に鍔部5Aを形成しないで、ブレーキドラム5の外周面にそのまま摩擦駆動輪11を当接させるようにしても良い。このようにすると、ブレーキドラム5の加工が容易となる。

0035

(実施の形態3)図4は本発明の実施の形態3を示している。本実施の形態では、摩擦駆動輪11の当接先をブレーキドラム5とし、さらに当接位置をブレーキドラム5の頂上部ではなく、ブレーキドラム5の周方向に約45度に引き下げた位置としている。そして、この引き下げた位置でパルス発生器12は薄型同期電動機41の固定子に固定されている。

0036

このように構成すれば、摩擦駆動輪11やパルス発生器12を含む巻上機全体を小型化できる。すなわち、摩擦駆動輪11やパルス発生器12はブレーキドラム5の周方向に約45度に引き下げた位置にあるので、昇降路壁面に沿った鉛直方向および水平方向への出っ張りを最小化でき、巻上機全体の小型化を図ることが可能となる。

0037

なお、摩擦駆動輪11やパルス発生器12の自重により押圧して摩擦駆動輪11をブレーキドラム5に当接させる場合、本実施の形態では実施の形態2に比べて押圧力不足する恐れがある。このような場合は、摩擦駆動輪11をばねなどでブレーキドラム5に押し付けるようにすれば良い。

0038

また、本実施の形態では、ブレーキドラム5には、実施の形態2の場合のように鍔部が設けられておらず、摩擦駆動輪11とブレーキ6がブレーキドラム6の同一の外周面をオーバーラップして共用する形となっている。このようにすれば、ブレーキドラム6の外周面がブレーキ動作時に適度に研磨されるので、ブレーキドラム6外周面の錆などにより生じるパルス発生器12の回転脈動を防止できるという効果がある。

0039

(実施の形態4)図5は本発明の実施の形態4を示している。本実施の形態では、電動機として、回転子が外周側に、固定子が内周側にそれぞれ設けられた、いわゆる外転型の薄型同期電動機42が用いられている。また回転子の回転外周面上にはロープ8のための溝が形成され、この回転子の回転外周面は綱車7Bとしての機能を兼ね備えている。そして、この綱車7Bの端部に摩擦駆動輪11が当接している。摩擦駆動輪11は、当接位置が綱車7Bの頂上部ではなく、綱車7Bの周方向に約45度に引き下げた位置となっている。摩擦駆動輪11にはパルス発生器12が連結され、このパルス発生器12は取付金具20を介して固定用金具18に固定されている。

0040

また、薄型同期電動機42の回転子、つまり綱車7Bにはその周方向4ヶ所に設けられた取付金具23を介してブレーキドラム5が取り付けられている。ブレーキドラム5にはその外周面に対向してブレーキ6が設置されている。

0041

本実施の形態によれば、薄型同期電動機42の回転子が綱車7Bとして機能し、電動機と綱車を軸方向で重ね合わせた構成となるので、その分、巻上機全体の軸方向の長さが短くなり、巻上機をより一層薄型化することが可能となる。

0042

なお、本実施の形態では、摩擦駆動輪11の綱車7Bへの当接位置を、綱車7Bの周方向に約45度に引き下げた位置としていたが、綱車7Bの頂上部でも良い。ただ、綱車7Bの周方向に約45度に引き下げた位置であれば、実施の形態3の場合と同様に、昇降路壁面に沿った鉛直方向および水平方向への出っ張りを最小化でき、巻上機全体の小型化を図ることが可能となる。

0043

(実施の形態5)図6は本発明の実施の形態5を示している。本実施の形態では、摩擦駆動輪11がブレーキドラム5の外周面ではなく内周面に当接している。すなわち、ブレーキドラム5は円筒形状をなしており、その内部には空間が存在しているので、この内部空間に摩擦駆動輪11とパルス発生器12が配置されている。ブレーキ6もブレーキドラム5の内部空間に配置されており、ブレーキ6はブレーキドラム5の内周面を押圧して制動するようになっている。また、パルス発生器12は取付金具20を介して薄型同期電動機41に取り付けられている。

0044

本実施の形態によれば、摩擦駆動輪11とパルス発生器12とを巻上機の内部に隠すことができるために、ゴミ水滴、油等による悪影響を防ぐことができる。すなわち、機械室レスエレベータシステムにおいては、雰囲気の悪い昇降路内に巻上機が露出して設置されるため、ゴミや水滴、油等が摩擦駆動輪11やパルス発生器12に飛散して悪影響を及ぼすことが懸念されるが、摩擦駆動輪11とパルス発生器12とが巻上機の内部に隠されていれば、摩擦駆動輪11やパルス発生器12にゴミや水滴、油等が飛散するのを防ぐことができる。

0045

そして特に、本実施の形態によれば、上記のようにゴミや水滴、油等による悪影響を防ぐことができるため、薄型同期電動機41の回転子の位置を、直結ではなく、粗結合で等価的に検出しているのにもかかわらず、信頼性の高い検出結果を得ることができる。

0046

なお、この方式の場合は、回転むらが発生しないようにブレーキドラム5の内周面を高精度に加工する必要があるが、本実施の形態では、ブレーキドラム面をブレーキドラム5の内周面側としているので、ブレーキドラム5の外周面側は加工する必要が無く、加工の手間は他の実施の形態の場合と殆ど変わらない。

発明の効果

0047

以上述べたように、本発明によれば、電動機ばかりだけでなく、電動機を制御するための、摩擦駆動輪やパルス発生器からなるセンサを含めた巻上機全体を極限まで薄型化でき、限られた設置空間に大容量の駆動装置を格納できるようになる。その結果、速度の低いエレベータから速度の高いエレベータまで、シリーズ化された機械室レスエレベータを実現することが可能となる。

図面の簡単な説明

0048

図1本発明の機械室レスエレベータ装置の全体構成図である。
図2本発明の実施の形態1による巻上機の構成を示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。
図3本発明の実施の形態2による巻上機の構成を示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。
図4本発明の実施の形態3による巻上機の構成を示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。
図5本発明の実施の形態4による巻上機の構成を示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。
図6本発明の実施の形態5による巻上機の構成を示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。

--

0049

電源
2PWMコンバータ
3PWMインバータ
4薄型同期電動機
5ブレーキドラム
5A 鍔部
6ブレーキ
7,7B綱車
7A 鍔部
8ロープ
9乗りかご
10つり合い重り
11摩擦駆動輪
12パルス発生器
13伝送線
14制御装置
15インバータ用PWMパルス生成部
16コンバータ用PWMパルス生成部
17昇降路壁面
18固定用金具
19出力軸
20取付金具
41 薄型同期電動機
42外転型の薄型同期電動機
141かご位置検出部
142速度検出部
143回転子位置検出部
144速度指令発生部
145 かご呼び検出部
146速度制御部
147電流制御部
148 搬送波発生部

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