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技術 エアフィルター検査用粒子群およびエアフィルターの検査方法

出願人 ダイキン工業株式会社
発明者 原聡楠見智男
出願日 1999年4月21日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 1999-113600
公開日 2000年11月2日 (18年10ヶ月経過) 公開番号 2000-304681
状態 特許登録済
技術分野 粒子の特徴の調査 サンプリング、試料調製
主要キーワード 圧縮空気導入口 粒子発生器 各凝集体 長短度 噴霧孔 粒子計測器 自動連 環境ホルモン物質
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

エアフィルターの使用時に下流側に揮散することにより生ずる問題を緩和し、安定性及び再現性に優れるエアフィルターの検査を可能にし、比較的安価な製造装置を用いて製造できる新規なエアフィルター検査用粒子群、その製造方法及び検査方法を提供する。

解決手段

平均粒子径が55nm未満の固体の1次粒子から構成された凝集体粒子であって、粒子径が0.1μm以上である凝集体粒子を複数含んで成るエアフィルター検査用の粒子群である。更に、平均粒子径が55nm未満の固体の1次粒子を含む懸濁液を噴霧、乾燥して得られる上述の粒子群をエアフィルターの上流側に投入し、エアフィルターの下流側にリークする粒子群を、粒子検出器を用いて検出することを含んで成るエアフィルターの検査方法である。

概要

背景

大気中の粉塵の除去は、通常、エアフィルターに大気を流通して行われる。特に、クリーンルーム内の粉塵の除去には、粒子径0.3μmの微粒子を99.97%以上捕集できる高性能のエアフィルター、例えば、HEPAフィルターULPAフィルター等が用いられ、クリーンルーム内の微粒子を恒常的に除去することで、クリーンルームの所定のクリーン度が保たれる。これらの高性能のエアフィルターに、例えば、濾材ピンホールによる洩れ又はエアフィルターと枠の接続部からの洩れ等があると、クリーンルームのクリーン度に重大な影響を与えるので、用いられる全ての高性能のエアフィルターの洩れ(リーク)の有無又は性能が実際に検査される。

尚、本明細書において「検査」には、エアフィルターのリーク(洩れ)の有無及びエアフィルターの性能等の種々の検査を含む。これらの検査は、エアフィルターに送風しながら、フィルター上流側の気流中にフィルター検査用粒子群又はそれを含むエアロゾル投入し、フィルターの下流側において、例えば、粒子計測器を用いてフィルターから洩れる検査用の粒子群を検出することによって行われる。

エアフィルター検査用粒子群として、一般にJIS Z 8901に規定されている様に、フタル酸ジオクチルDOP)、ステアリン酸セバシン酸ジオクチル(DOS)、パラフィンオイル等の蒸気圧の低い有機化合物液体の粒子群が用いられる。これらの粒子群は、蒸気凝縮法又は加圧噴霧法等を用いるエアロゾル発生器を用いて発生される。

しかし、これらの粒子群を用いて上述の高性能のエアフィルターを検査すると、エアフィルターの濾材に捕集されて付着した微量の粒子から、蒸気圧が低いにも拘わらず有機化合物が蒸発するという問題がある。従って、これらの粒子群を用いて検査したエアフィルターを半導体用クリーンルームに設置すると、付着した有機化合物が揮散してその蒸気がエアフィルターの下流側に流出し、例えば、シリコンウェハ上に付着して、シリコンウェハのぬれ性電気的特性に影響し、更に半導体歩留まりを低下させる。尚、DOPについては、従来から発癌性が指摘され、最近は、環境ホルモン物質としての有害性も指摘されている。

そこで、蒸発して流出するおそれが本質的に無い固体を用いる粒子群が検討されている。例えば、大気中の粉塵を用いる方法が知られているが、粉塵の粒子の寸法、形状、濃度等が一定していないので、安定して、再現性よく検査することが困難である。更に、粉塵の大気中での濃度が低い場合、検査に長時間要し、洩れを検出できない可能性も有る。更に、大気中の粉塵には、重金属等も含まれ得るので、これらのエアフィルターへの付着は好ましくない。

また、特開平5−317690号公報は、粒子径が既知で、形状が球状の固体の粒子であるポリスチレンラテックス(PSL)粒子の懸濁液を噴霧し、生成した液滴を壊砕し、乾燥させて得られる凝集体粒子を、フィルター検査用の粒子群として開示する。しかし、PSL粒子は分散媒中において凝析し易いので懸濁液を高濃度にできない。従って、エアフィルターの検査用の粒子群としてPSL粒子の必要な粒子濃度を得るためには、複雑で特殊な機構を有する装置が必要なので、この方法では十分な濃度のエアロゾルを簡便に得ることが困難である。

更に、特開平8−136437号公報は、粒子径が0.055〜0.18μmのシリカ粒子の懸濁液を噴霧後、乾燥して得られるシリカ粒子であって、粒子径が0.1μm以上のシリカ粒子から成る粒子群を用いるエアフィルターの検査方法を開示する。しかし、この方法で得られるシリカ粒子は、フィルター検査の対象となる0.1μm付近の粒子径において、球形から過度に偏奇し、表面に多くの凹凸が有る起伏の激しい形状(以下「不規則な形状」とも言う。)を有するので以下の問題を生ずる。

フィルター検査用の粒子計数器として、測定操作が簡便、自動連運転が可能、結果を即時に得られること等から、一般に光散乱式自動粒子計数器(LPC)が用いられる。LPCによる粒子径の測定で得られる粒子径は、照射されたレーザー光測定粒子散乱する散乱光強度の測定によって行われ、通常、真球のPSL粒子の相当径として得られる。粒子が不規則な形状を有する場合、レーザー光に対する粒子の配向の変化に応じて散乱光が変化するので、得られる粒子径に大きな誤差を生ずる。従って、安定して、再現性のよい粒子径の測定を行うことが困難であり、得られる粒子径の補正も困難である。

しかも、粒子が不規則な形状を有する場合、粒子が受ける流体抵抗は流れに対する粒子の配向によって変化するので、LPCを用いて測定して得た粒子径と気流中において流体抵抗を受けている場合の粒子径(以下「空気力学的な粒子径」という。)は必ずしも一致しない。構成粒子数が10個程度の塊状の凝集体では、実験的に同程度の球と比較して、1.23倍大きな流体抵抗を受けることが知られている。この両者の差はたとえ0.01μmのオーダーであっても、フィルター検査の信頼性に大きく影響し、特に、HEPAやULPA等の高性能のエアフィルターにおいては、これらの誤差範囲においてフィルターの捕集効率が1桁異なることも有り得る。

概要

エアフィルターの使用時に下流側に揮散することにより生ずる問題を緩和し、安定性及び再現性に優れるエアフィルターの検査を可能にし、比較的安価な製造装置を用いて製造できる新規なエアフィルター検査用の粒子群、その製造方法及び検査方法を提供する。

平均粒子径が55nm未満の固体の1次粒子から構成された凝集体粒子であって、粒子径が0.1μm以上である凝集体粒子を複数含んで成るエアフィルター検査用の粒子群である。更に、平均粒子径が55nm未満の固体の1次粒子を含む懸濁液を噴霧、乾燥して得られる上述の粒子群をエアフィルターの上流側に投入し、エアフィルターの下流側にリークする粒子群を、粒子検出器を用いて検出することを含んで成るエアフィルターの検査方法である。

目的

本発明は、エアフィルターの検査によりエアフィルターに付着した物質が、フィルターの使用時に下流側に揮散することにより生じる問題を緩和し、安定性及び再現性により優れるエアフィルターの検査を行うことを可能にし、比較的安価な製造装置を用いて製造できる新規なエアフィルターの検査用の粒子群及びその製造方法を提供し、そのようなエアフィルターの検査用の粒子群を用いるより信頼性の高いフィルターの検査方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

平均粒子径が55nm未満の複数の固体の1次粒子から構成された凝集体粒子を複数含んで成るエアフィルター検査用粒子群

請求項2

各1次粒子の粒子径が55nm未満である請求項1に記載のエアフィルターの検査用の粒子群。

請求項3

1次粒子の平均粒子径が20nm未満である請求項1または2に記載のエアフィルターの検査用の粒子群。

請求項4

各1次粒子の粒子径が20nm未満である請求項1〜3のいずれかに記載のエアフィルターの検査用の粒子群。

請求項5

各凝集体粒子の粒子径が0.1μm以上である請求項1〜4のいずれかに記載のエアフィルターの検査用の粒子群。

請求項6

各凝集体粒子の粒子径が0.055μm以上である請求項1〜4のいずれかに記載のエアフィルターの検査用の粒子群。

請求項7

各凝集体粒子の長短度長軸長/短軸長)が、1.0〜1.4である請求項3〜6のいずれかに記載の粒子群。

請求項8

固体の1次粒子がシリカ粒子である請求項1〜7のいずれかに記載の粒子群。

請求項9

エアロゾルの形態で存在する請求項1〜8のいずれかに記載の粒子群。

請求項10

粒子径が0.055μm以上の凝集体粒子を、3.5×103個/cm3以上の濃度で含む請求項1〜9のいずれかに記載の粒子群。

請求項11

粒子径が0.055μm未満の凝集体粒子及び/又は未凝集の固体の1次粒子を更に含んで成る請求項1〜10のいずれかに記載の粒子群。

請求項12

平均粒子径が55nm未満の固体の1次粒子を複数含む懸濁液を噴霧して乾燥することにより、複数の固体の1次粒子から構成された複数の凝集体粒子を含んで成る粒子群を発生させ、発生した粒子群をエアフィルターの上流側に投入し、エアフィルターの下流側にリークする粒子群を、粒子検出器を用いて検出することを含んで成るエアフィルターの検査方法

請求項13

各1次粒子の粒子径が55nm未満である請求項12に記載の検査方法。

請求項14

1次粒子の平均粒子径が20nm未満である請求項12または13に記載の検査方法。

請求項15

各1次粒子の粒子径が20nm未満である請求項12〜14のいずれかに記載の検査方法。

請求項16

各凝集体粒子の粒子径が0.1μm以上である請求項12〜15のいずれかに記載の検査方法。

請求項17

各凝集体粒子の粒子径が0.055μm以上である請求項12〜15のいずれかに記載の検査方法。

請求項18

各凝集体粒子の長短度(長軸長/短軸長)が、1.0〜1.4である請求項14〜17のいずれかに記載の検査方法。

請求項19

固体の1次粒子がシリカ粒子である請求項12〜18のいずれかに記載の検査方法。

請求項20

粒子群は、エアロゾルの形態で存在する請求項12〜19のいずれかに記載の検査方法。

請求項21

粒子径が0.055μm以上の凝集体粒子を、3.5×103個/cm3以上の濃度で含む請求項12〜20のいずれかに記載の検査方法。

請求項22

粒子径が0.055μm未満の凝集体粒子及び/又は未凝集の固体の1次粒子を更に含んで成る請求項12〜21のいずれかに記載の粒子群。

請求項23

粘度が50mPa・s以下の懸濁液を噴霧する請求項12〜22のいずれかに記載の検査方法。

技術分野

0001

背景技術

0001

本発明は、新規エアフィルター検査用粒子群に関し、特に、例えばクリーンルームに用いるエアフィルターを検査するための粒子群及びこの粒子群を用いるエアフィルターの検査方法に関する。

0002

0002

大気中の粉塵の除去は、通常、エアフィルターに大気を流通して行われる。特に、クリーンルーム内の粉塵の除去には、粒子径0.3μmの微粒子を99.97%以上捕集できる高性能のエアフィルター、例えば、HEPAフィルターULPAフィルター等が用いられ、クリーンルーム内の微粒子を恒常的に除去することで、クリーンルームの所定のクリーン度が保たれる。これらの高性能のエアフィルターに、例えば、濾材ピンホールによる洩れ又はエアフィルターと枠の接続部からの洩れ等があると、クリーンルームのクリーン度に重大な影響を与えるので、用いられる全ての高性能のエアフィルターの洩れ(リーク)の有無又は性能が実際に検査される。

0003

0003

尚、本明細書において「検査」には、エアフィルターのリーク(洩れ)の有無及びエアフィルターの性能等の種々の検査を含む。これらの検査は、エアフィルターに送風しながら、フィルター上流側の気流中にフィルター検査用の粒子群又はそれを含むエアロゾル投入し、フィルターの下流側において、例えば、粒子計測器を用いてフィルターから洩れる検査用の粒子群を検出することによって行われる。

0004

0004

エアフィルター検査用粒子群として、一般にJIS Z 8901に規定されている様に、フタル酸ジオクチルDOP)、ステアリン酸セバシン酸ジオクチル(DOS)、パラフィンオイル等の蒸気圧の低い有機化合物液体の粒子群が用いられる。これらの粒子群は、蒸気凝縮法又は加圧噴霧法等を用いるエアロゾル発生器を用いて発生される。

0005

0005

しかし、これらの粒子群を用いて上述の高性能のエアフィルターを検査すると、エアフィルターの濾材に捕集されて付着した微量の粒子から、蒸気圧が低いにも拘わらず有機化合物が蒸発するという問題がある。従って、これらの粒子群を用いて検査したエアフィルターを半導体用クリーンルームに設置すると、付着した有機化合物が揮散してその蒸気がエアフィルターの下流側に流出し、例えば、シリコンウェハ上に付着して、シリコンウェハのぬれ性電気的特性に影響し、更に半導体歩留まりを低下させる。尚、DOPについては、従来から発癌性が指摘され、最近は、環境ホルモン物質としての有害性も指摘されている。

発明が解決しようとする課題

0006

課題を解決するための手段

0006

そこで、蒸発して流出するおそれが本質的に無い固体を用いる粒子群が検討されている。例えば、大気中の粉塵を用いる方法が知られているが、粉塵の粒子の寸法、形状、濃度等が一定していないので、安定して、再現性よく検査することが困難である。更に、粉塵の大気中での濃度が低い場合、検査に長時間要し、洩れを検出できない可能性も有る。更に、大気中の粉塵には、重金属等も含まれ得るので、これらのエアフィルターへの付着は好ましくない。

0007

0007

また、特開平5−317690号公報は、粒子径が既知で、形状が球状の固体の粒子であるポリスチレンラテックス(PSL)粒子の懸濁液を噴霧し、生成した液滴を壊砕し、乾燥させて得られる凝集体粒子を、フィルター検査用の粒子群として開示する。しかし、PSL粒子は分散媒中において凝析し易いので懸濁液を高濃度にできない。従って、エアフィルターの検査用の粒子群としてPSL粒子の必要な粒子濃度を得るためには、複雑で特殊な機構を有する装置が必要なので、この方法では十分な濃度のエアロゾルを簡便に得ることが困難である。

0008

0008

更に、特開平8−136437号公報は、粒子径が0.055〜0.18μmのシリカ粒子の懸濁液を噴霧後、乾燥して得られるシリカ粒子であって、粒子径が0.1μm以上のシリカ粒子から成る粒子群を用いるエアフィルターの検査方法を開示する。しかし、この方法で得られるシリカ粒子は、フィルター検査の対象となる0.1μm付近の粒子径において、球形から過度に偏奇し、表面に多くの凹凸が有る起伏の激しい形状(以下「不規則な形状」とも言う。)を有するので以下の問題を生ずる。

0009

0009

フィルター検査用の粒子計数器として、測定操作が簡便、自動連運転が可能、結果を即時に得られること等から、一般に光散乱式自動粒子計数器(LPC)が用いられる。LPCによる粒子径の測定で得られる粒子径は、照射されたレーザー光測定粒子散乱する散乱光強度の測定によって行われ、通常、真球のPSL粒子の相当径として得られる。粒子が不規則な形状を有する場合、レーザー光に対する粒子の配向の変化に応じて散乱光が変化するので、得られる粒子径に大きな誤差を生ずる。従って、安定して、再現性のよい粒子径の測定を行うことが困難であり、得られる粒子径の補正も困難である。

0010

0010

しかも、粒子が不規則な形状を有する場合、粒子が受ける流体抵抗は流れに対する粒子の配向によって変化するので、LPCを用いて測定して得た粒子径と気流中において流体抵抗を受けている場合の粒子径(以下「空気力学的な粒子径」という。)は必ずしも一致しない。構成粒子数が10個程度の塊状の凝集体では、実験的に同程度の球と比較して、1.23倍大きな流体抵抗を受けることが知られている。この両者の差はたとえ0.01μmのオーダーであっても、フィルター検査の信頼性に大きく影響し、特に、HEPAやULPA等の高性能のエアフィルターにおいては、これらの誤差範囲においてフィルターの捕集効率が1桁異なることも有り得る。

0011

本発明は、エアフィルターの検査によりエアフィルターに付着した物質が、フィルターの使用時に下流側に揮散することにより生じる問題を緩和し、安定性及び再現性により優れるエアフィルターの検査を行うことを可能にし、比較的安価な製造装置を用いて製造できる新規なエアフィルターの検査用の粒子群及びその製造方法を提供し、そのようなエアフィルターの検査用の粒子群を用いるより信頼性の高いフィルターの検査方法を提供することを目的とする。

0011

0012

本発明の1つの要旨によれば、平均粒子径が55nm未満の複数の固体の1次粒子から構成された凝集体粒子を複数含んで成る、好ましくはエアロゾルの形態で存在する、エアフィルターの検査用の粒子群を提供する。

0012

0013

本発明において、「凝集体粒子」とは、固体の1次粒子がその固有性質により、例えば物理的に凝集して形成された粒子、即ち、いわゆる2次粒子をいう。例えば、1次粒子の懸濁液を噴霧して乾燥することにより得られる1次粒子の凝集体が、凝集体粒子に含まれる。

0013

0014

本発明の粒子群において、1つの態様では、各1次粒子の粒子径が55nm未満であるのが好ましく、この場合、55nm以上の粒子径を有する1次粒子が実質的に存在しないので、凝集体粒子の形状の不規則性がより緩和される。

0014

0015

また、別の態様においては、本発明の粒子群において、1次粒子の平均粒子径が20nm未満であるのが好ましい。この場合、1次粒子の形状が全体的に小さくなるので、凝集体粒子の形状の不規則性がより緩和される。特に、各1次粒子の粒子径が20nm未満であるのがより好ましく、この場合、20nm以上の粒子径を有する1次粒子が実質的に存在しないので、凝集体粒子の形状の不規則性が更に緩和される。

0015

0016

上述のように種々の好ましい粒子径を有する1次粒子を使用することにより得られる凝集体粒子は、好ましい態様では、少なくとも0.1μmの粒子径を有する。特に、粒子径または平均粒子径が20nm未満の1次粒子を使用する場合には、凝集体粒子は少なくとも0.055μmの粒子径を有する。これらの凝集体粒子は、後述するように、エアフィルターの検査に好都合に使用できる。

0016

0017

尚、本発明において「粒子群」とは、1次粒子および/または2次粒子が複数個存在する状態を意味し、例えば1次粒子自体及び1次粒子が凝集した凝集体粒子を含んで成る粒子の集合であってよい。通常、粒子群は気体中に存在するため、エアロゾルの形態であってよい。

0017

0018

本発明の粒子群は、検査に悪影響を及ぼさない範囲で、先に説明した凝集体粒子の粒子径より更に小さい粒子径を有する凝集体粒子および/または未凝集の固体の1次粒子を含んでよい。実際、後述の製造方法により本発明の粒子群を製造する場合、その中にこれらのより小さい粒子が含まれ得るが、そのような小さい粒子は、通常、特別な処理を施して除去することなく、エアフィルターの検査に用いることができる。

0018

0019

尚、本発明において「平均粒子径」とは、粒子径の統計的な数平均値をいい、「粒子径」とは、固体の1次粒子については、動的光散乱法による測定値をいい、1次粒子が凝集した凝集体粒子については、電気移動度分級法による測定値をいう。

0019

0020

0021

0022

0023

0024

0025

0026

0027

0028

0029

0030

0031

0032

発明の効果

0033

実施例1
(1)凝集体粒子を含む粒子群の製造
平均粒子径が6nm、固形分濃度が10.6重量%及び粘度が1.2mPa・s以下の市販のコロイダルシリカ(日産化学工業(株)製ST−OXS(商品名))を固体の1次粒子の懸濁液として使用し、ラスキンノズル型粒子発生器ノズル仕様は、噴霧口径1mm)を用いて、2kgf/cm2の圧力の清浄空気を用いて懸濁液を噴霧して、シリカを含む微小な液滴を発生させた。

0034

0035

(2)凝集体粒子の分布及び粒子数の測定
得られた凝集体粒子の分布を後述する静電分級器を用いて分級して、凝集体粒子の粒子数を凝縮核計数器を用いて測定することにより、粒子径分布を求めた。この分布によれば、粒子径が、0.05μm以上である凝集体粒子の気体中の濃度は、7.1×106個/cm3であった。この凝集体粒子の濃度は、簡便な噴霧法によって発生できる上限の値に近いものであり、フィルター検査を行うには十分な濃度である。

図面の簡単な説明

0036

(3)凝集体粒子の形状の測定
更に、電子顕微鏡を用いて凝集体粒子の形状について測定した。観察された凝集体粒子の構造を、図4及び図5に示した。図4は、電圧4.0kVを使用して倍率10000倍で撮影したものである。図5は、図4の一部を拡大したものである。粒子径が約0.1μm以上で形状が極めて球形に近い凝集体粒子が観察された。各凝集体粒子の表面は凹凸が極めて少ないことが確認された。凝集体粒子の平均の長短度は、1.0であり、本発明の凝集体粒子の形状は、極めて球形に近いことがわかった。

--

0037

(4)凝集体粒子を含む粒子群の製造装置並びに凝集体粒子を含む粒子群の評価方法
(イ)凝集体粒子を含む粒子群の製造装置並びに粒子径及び濃度測定方法
噴霧による微小な液滴の発生に使用した、ラスキンノズル型粒子発生器(102)を図1に概略図として示す。

0038

0039

0040

0041

0042

(ロ)凝集体粒子の形状及び長短度(長軸長/短軸長)の測定
凝集体粒子の形状の観察及び長短度(長軸長/短軸長)の測定は、フィルターを用いて捕捉した凝集体粒子の形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察することによって行った。即ち、測定する凝集体粒子をフィルター、例えば、HEPAフィルター、ULPAフィルター、メンブレンフィルター等を用いて捕捉し、凝集体粒子が付着したフィルターの濾材面について電子顕微鏡を用いて、倍率10000倍で写真を撮影した。写真撮影できる領域は、5μm×5μmの領域である。

0043

0044

比較例1及び2
凝集体粒子を含んで成る粒子群の粒子径測定に光散乱式自動粒子計数器(LPC)を用いる場合の長短度の影響を調べるために、長短度の異なる凝集体粒子を含んで成る粒子群を調製し、LPCを用いて、その散乱光強度を測定した。

0045

(1)長短度の異なる凝集体粒子を含んで成る粒子群の調製と散乱光強度による評価
比較例1においては、平均粒子径が87nm、固形分濃度が40.5重量%、粘度が2.6mPa・sの市販のコロイダルシリカ(日産化学工業(株)製スノーテックスST−ZL(商品名))を固体の1次粒子の懸濁液として使用し、ラスキンノズル型粒子発生器(ノズルの仕様は、噴霧孔径1mm)を用いて、2kgf/cm2の圧力の清浄空気を用いて懸濁液を噴霧して、シリカを含む微小な液滴を発生させた。発生させたシリカを含む微小な液滴を、気流乾燥することによって凝集体粒子を含んで成る粒子群を得た。

0046

0047

0048

0049

ID=000002HE=035 WI=074 LX=0230 LY=1550
a)シリカの屈折率(1.48)の値を用いて得られた推定値

0050

(2)凝集体粒子を含んで成る粒子群の散乱光強度の測定方法
図3は、凝集体粒子の散乱光強度を測定する装置の概略図を示す。これは、アメリシウム−241(302)、フィルター(306、308)及びバルブ(310)、ならびに多分散粒子を分級するTSI製MODEL3071A型の静電分級器(304)、リオン社製KC−21型のLPC(312)及びリオン社製KH−02A型の波高分析器(314)から構成されている。このような装置は周知のものである

0051

0052

0053

0054

0055

図1ラスキンノズル型粒子発生器の概略図である。
図2凝集体粒子の発生、凝集体粒子の粒子径及び濃度測定に使用した装置の概略図である。
図3凝集体粒子の散乱光強度を測定した装置の概略図である。
図4固体の1次粒子がシリカ(平均粒子径が6nm)である凝集体粒子の構造を示す電子顕微鏡写真である。
図5固体の1次粒子がシリカ(平均粒子径が6nm)である凝集体粒子の構造を示す電子顕微鏡写真である。
図61次粒子が凝集して形成された平均粒子径が0.1μmの凝集体粒子の模式図である。

0056

102…ラスキンノズル型粒子発生器、104…圧縮空気導入口、106…圧力ゲージ、108…噴出口、110…蓋、112…容器、114…粒子懸濁液、116…ラスキンノズル、202…エアコンプレッサ、204…エアドライヤ、206…レギュレータ、208…フィルター、210…拡散乾燥器、212…アメリシウム−241、214…静電分級器、216…フィルター、218…フィルター、220…バルブ、224…凝縮核計数器、302…アメリシウム−241、304…静電分級器、306…フィルター、308…フィルター、310…バルブ、312…光散乱式自動粒子計数器、314…波高分析器。

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