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技術 回路遮断装置

出願人 矢崎総業株式会社
発明者 山口昇
出願日 1999年4月13日 (21年8ヶ月経過) 出願番号 1999-105756
公開日 2000年10月24日 (20年2ヶ月経過) 公開番号 2000-299043
状態 特許登録済
技術分野 車両用電気・流体回路 熱応動スイッチ(2) 熱応動スイッチ(1) ヒューズ
主要キーワード 表示棒 低融点材 動作表示装置 復帰部材 溶融部材 略円柱体 加熱剤 高気圧
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図面 (12)

課題

回路を短時間で且つ確実に遮断するとともに、回路の遮断の有無を容易に判別でき、しかも回路遮断後の回路復帰を容易に行える簡単な構成で且つ安価な回路遮断装置を提供する。

解決手段

回路遮断前には、第1の係止部40が上側ケース14aに形成された溝部37の下端部分係合するとともに第2の係止部41が溝部37の上端部分に係合し、回路遮断後には、テルミットケースの移動に伴って上側ケース14aが上方へ移動することで、第2の係止部41が溝部37の下端部分に係合するため、第1の係止部40が溝部37に係合しているかによって、回路の遮断の有無を容易に判定することができ、しかも下側ケース14bに第1の係止部40及び第2の係止部41を形成したので、特別に動作表示装置を設ける必要が無く、簡単な構成で安価となる。

概要

背景

車両に設けられる電装システムでは、パワーウインドウ等の負荷に何らかの異常が発生したり、バッテリーと各負荷とを接続している複数の電線によって構成されたワイヤーハーネス等に何らかの異常が発生したとき、バッテリーと、ワイヤーハーネスとの間に介挿された大電流用ヒューズ溶断させて、バッテリーと、ワイヤーハーネスとの間の回路遮断し、これによって各負荷やワイヤーハーネス等が焼損するのを防止する回路遮断装置が設けられている。

このような回路遮断装置に使用されるヒューズとしては、例えば、特開昭60−89030号公報に記載されたヒューズが知られている。このヒューズは、図9に示すように、絶縁筒101、絶縁筒101の両端部を密封する端子金102、両端の端子金102に端部を接続されて絶縁筒101内に張られた主ヒューズエレメント103、この主ヒューズエレメント103の溶断によってヒューズが動作したことを表示する動作表示装置104、絶縁筒101及び両端の端子金102の内部に封入され主ヒューズエレメント103が溶断した際に発生するアーク消弧する消弧剤105を備えて構成される。

動作表示装置104は、図10に示すように、端子金102の一方に取り付けられたコップ状の筒部106と、この筒部106に内蔵され筒部106外への移動表示動作方向への作動力を常時受ける表示部材112等を備えて構成されている。

このような動作表示装置104によれば、主ヒューズエレメント103と表示ヒューズエレメント110とが電気的に並列接続状態になっていて、主ヒューズエレメント103が低抵抗で構成され、表示ヒューズエレメント110が高抵抗で構成されている。

このため、通常では、電流は、ほとんど主ヒューズエレメント103に流れる。また、ヒューズに過大電流が流れると、主ヒューズエレメント103が溶断してアークを発生し、このアークは、周囲の消弧剤105の作用によって消弧されて高抵抗となり、電流が表示ヒューズエレメント110に転流する。

そして、表示ヒューズエレメント110に過大電流が流れて、表示ヒューズエレメント110が溶断すると、拘持力を解かれた表示棒109を有する表示部材112が、押しばね108の付勢力によって端子金102の開口部102aから突出してヒューズが動作したことを表示する。

このとき、表示ヒューズエレメント110の拘止部110c及びエラストマー113との融着部に、図11に示すような小孔114が形成される。そして、ヒューズ内は、主ヒューズエレメント103、表示ヒューズエレメント110の溶断によるアークの発生と消弧剤105の分解によって非常に高温になり、高気圧になる。

このため、ガスは、小孔114を通って吹き出そうとするが、図11の矢印で示すように、高気圧のガスによって周囲からエラストマー113が加圧され変形して小孔114を閉鎖し、ヒューズ内のガスを気中に噴出するのを防止する。このため、ヒューズが冷却しても従来のヒューズのように内部に湿気吸入することがなく、ファゲライト及び消弧剤105が吸湿して絶縁抵抗が低下し、再閃絡を生じるという危険性をなくすことができる。

概要

回路を短時間で且つ確実に遮断するとともに、回路の遮断の有無を容易に判別でき、しかも回路遮断後の回路復帰を容易に行える簡単な構成で且つ安価な回路遮断装置を提供する。

回路遮断前には、第1の係止部40が上側ケース14aに形成された溝部37の下端部分係合するとともに第2の係止部41が溝部37の上端部分に係合し、回路遮断後には、テルミットケースの移動に伴って上側ケース14aが上方へ移動することで、第2の係止部41が溝部37の下端部分に係合するため、第1の係止部40が溝部37に係合しているかによって、回路の遮断の有無を容易に判定することができ、しかも下側ケース14bに第1の係止部40及び第2の係止部41を形成したので、特別に動作表示装置を設ける必要が無く、簡単な構成で安価となる。

目的

本発明は、回路を短時間で且つ確実に遮断するとともに、回路の遮断の有無を容易に判別でき、しかも回路遮断後の回路復帰を容易に行える簡単な構成で且つ安価な回路遮断装置を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1の接続端子と第2の接続端子との間に配置され、前記第1の接続端子及び前記第2の接続端子に接触し、加熱剤を有するとともに車両の異常時に外部からの異常信号により前記加熱剤に着火する導電性を有する加熱部と、この加熱部に有する前記加熱剤が発熱したときに溶融する溶融部材と、前記加熱部に接触して配置され且つ前記加熱部を押圧するとともに、前記溶融部材が溶融したときに前記加熱部を移動させて回路遮断させる伸縮自在な弾性部材と、この弾性部材、前記加熱部、及び前記溶融部材を収納する外容器とを備え、前記外容器は、前記加熱部の移動に伴って移動する上側ケースと、この上側ケースに被せられた下側ケースとからなり、この下側ケースは、回路遮断前に前記上側ケースを固定する第1の固定部と回路遮断後に前記上側ケースを固定する第2の固定部とを有することを特徴とする回路遮断装置

請求項2

前記上側ケースには溝部が形成され、前記第1の固定部は、回路遮断前に前記溝部に係合し、前記第2の固定部は、回路遮断後に前記溝部に係合することを特徴とする請求項1記載の回路遮断装置。

請求項3

前記回路遮断後における前記加熱部を前記回路遮断前における元の位置に復帰させるための回路復帰部材を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の回路遮断装置。

請求項4

前記回路復帰部材は、前記上側ケースに形成された貫通穴を通して前記加熱部を押圧し前記加熱部を前記元の位置に復帰させる部材であることを特徴とする請求項3記載の回路遮断装置。

請求項5

前記溶融部材は、前記外容器に形成され且つ前記弾性部材による前記加熱部への押圧力を阻止する樹脂部材であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の回路遮断装置。

技術分野

0001

本発明は、電気回路を短時間で遮断する回路遮断装置に関し、特に回路が遮断されたことを容易に判別でき、しかも回路遮断後の回路復帰を容易に行うことができる回路遮断装置に関する。

背景技術

0002

車両に設けられる電装システムでは、パワーウインドウ等の負荷に何らかの異常が発生したり、バッテリーと各負荷とを接続している複数の電線によって構成されたワイヤーハーネス等に何らかの異常が発生したとき、バッテリーと、ワイヤーハーネスとの間に介挿された大電流用ヒューズ溶断させて、バッテリーと、ワイヤーハーネスとの間の回路を遮断し、これによって各負荷やワイヤーハーネス等が焼損するのを防止する回路遮断装置が設けられている。

0003

このような回路遮断装置に使用されるヒューズとしては、例えば、特開昭60−89030号公報に記載されたヒューズが知られている。このヒューズは、図9に示すように、絶縁筒101、絶縁筒101の両端部を密封する端子金102、両端の端子金102に端部を接続されて絶縁筒101内に張られた主ヒューズエレメント103、この主ヒューズエレメント103の溶断によってヒューズが動作したことを表示する動作表示装置104、絶縁筒101及び両端の端子金102の内部に封入され主ヒューズエレメント103が溶断した際に発生するアーク消弧する消弧剤105を備えて構成される。

0004

動作表示装置104は、図10に示すように、端子金102の一方に取り付けられたコップ状の筒部106と、この筒部106に内蔵され筒部106外への移動表示動作方向への作動力を常時受ける表示部材112等を備えて構成されている。

0005

このような動作表示装置104によれば、主ヒューズエレメント103と表示ヒューズエレメント110とが電気的に並列接続状態になっていて、主ヒューズエレメント103が低抵抗で構成され、表示ヒューズエレメント110が高抵抗で構成されている。

0006

このため、通常では、電流は、ほとんど主ヒューズエレメント103に流れる。また、ヒューズに過大電流が流れると、主ヒューズエレメント103が溶断してアークを発生し、このアークは、周囲の消弧剤105の作用によって消弧されて高抵抗となり、電流が表示ヒューズエレメント110に転流する。

0007

そして、表示ヒューズエレメント110に過大電流が流れて、表示ヒューズエレメント110が溶断すると、拘持力を解かれた表示棒109を有する表示部材112が、押しばね108の付勢力によって端子金102の開口部102aから突出してヒューズが動作したことを表示する。

0008

このとき、表示ヒューズエレメント110の拘止部110c及びエラストマー113との融着部に、図11に示すような小孔114が形成される。そして、ヒューズ内は、主ヒューズエレメント103、表示ヒューズエレメント110の溶断によるアークの発生と消弧剤105の分解によって非常に高温になり、高気圧になる。

0009

このため、ガスは、小孔114を通って吹き出そうとするが、図11の矢印で示すように、高気圧のガスによって周囲からエラストマー113が加圧され変形して小孔114を閉鎖し、ヒューズ内のガスを気中に噴出するのを防止する。このため、ヒューズが冷却しても従来のヒューズのように内部に湿気吸入することがなく、ファゲライト及び消弧剤105が吸湿して絶縁抵抗が低下し、再閃絡を生じるという危険性をなくすことができる。

発明が解決しようとする課題

0010

しかしながら、特開昭60−89030号公報に記載されたヒューズにあっては、動作表示装置104によりヒューズの溶断可否を容易に視認することができるものの、動作表示装置104が専用に設けられていた。このため、ヒューズの構造が複雑となるとともに、ヒューズのコストが高くなってしまうという問題があった。

0011

このため、簡単な構成で且つ安価な回路遮断装置で、ヒューズの溶断の可否、すなわち、回路の遮断の有無を判別することが望まれていた。また、回路が遮断した後に、一時的に回路を元の状態に復帰させたい場合もあり、回路を復帰するための手段が望まれていた。

0012

本発明は、回路を短時間で且つ確実に遮断するとともに、回路の遮断の有無を容易に判別でき、しかも回路遮断後の回路復帰を容易に行える簡単な構成で且つ安価な回路遮断装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0013

上記課題を解決するために本発明は、以下の構成とした。請求項1の発明は、第1の接続端子と第2の接続端子との間に配置され、前記第1の接続端子及び前記第2の接続端子に接触し、加熱剤を有するとともに車両の異常時に外部からの異常信号により前記加熱剤に着火する導電性を有する加熱部と、この加熱部に有する前記加熱剤が発熱したときに溶融する溶融部材と、前記加熱部に接触して配置され且つ前記加熱部を押圧するとともに、前記溶融部材が溶融したときに前記加熱部を移動させて回路を遮断させる伸縮自在な弾性部材と、この弾性部材、前記加熱部、及び前記溶融部材を収納する外容器とを備え、前記外容器は、前記加熱部の移動に伴って移動する上側ケースと、この上側ケースに被せられた下側ケースとからなり、この下側ケースは、回路遮断前に前記上側ケースを固定する第1の固定部と回路遮断後に前記上側ケースを固定する第2の固定部とを有することを特徴とする。

0014

請求項1の発明によれば、回路遮断前には下側ケースに形成された第1の固定部が上側ケースを固定する。そして、回路遮断時には、外部からの異常信号により加熱剤に着火し、加熱剤が発熱して溶融部材が溶融するため、弾性部材が加熱部を移動させて回路を遮断させる。回路遮断後には、加熱部の移動に伴って上側ケースが移動するが、第2の固定部が上側ケースを固定する。すなわち、回路を短時間で且つ確実に遮断できるとともに、上側ケースの固定位置により回路の遮断の有無を容易に判別することができ、しかも下側ケースに第1の固定部及び第2の固定部を形成したので、特別に動作表示装置を設ける必要が無く、簡単な構成で安価な回路遮断装置を提供することができる。

0015

請求項2の発明は、前記上側ケースには溝部が形成され、前記第1の固定部は、回路遮断前に前記溝部に係合し、前記第2の固定部は、回路遮断後に前記溝部に係合することを特徴とする。

0016

請求項2の発明によれば、第1の固定部は、回路遮断前には上側ケースに形成された溝部に係合し、第2の固定部は、回路遮断後には上側ケースに形成された溝部に係合するため、第1の固定部と第2の固定部とのどちらが溝部に係合しているかによって、回路の遮断の有無を容易に判定することができる。

0017

請求項3の発明は、前記回路遮断後における前記加熱部を前記回路遮断前における元の位置に復帰させるための回路復帰部材を設けたことを特徴とする。

0018

請求項3の発明によれば、回路復帰部材は、回路遮断後における加熱部を回路遮断前における元の位置に復帰させるため、一時的に回路を復帰させることができる。

0019

請求項4の発明の前記回路復帰部材は、前記上側ケースに形成された貫通穴を通して前記加熱部を押圧し前記加熱部を前記元の位置に復帰させる部材であることを特徴とする。

0020

請求項4の発明によれば、回路復帰部材が、上側ケースに形成された貫通穴を通して加熱部を押圧し加熱部を元の位置に復帰させる部材であるため、回路を容易に復帰させることができる。

0021

請求項5の発明のように、前記溶融部材は、前記外容器に形成され且つ前記弾性部材による前記加熱部への押圧力を阻止する樹脂部材であることを特徴とする。

0022

請求項5の発明によれば、溶融部材が、外容器に形成され且つ弾性部材による加熱部への押圧力を阻止する樹脂部材であるため、加熱剤着火時には、樹脂部材が溶融して加熱部が上昇することができる。

発明を実施するための最良の形態

0023

以下、本発明の回路遮断装置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。

0024

<第1の実施の形態>図1は第1の実施の形態の回路遮断装置の回路遮断前後のA−A間の断面図である。図2は第1の実施の形態の回路遮断装置の上面図である。図3は第1の実施の形態の回路遮断装置の回路遮断前のB−B間の断面図である。図4は第1の実施の形態の回路遮断装置の上側ケースと下側ケースとの詳細な構造図である。図5は第1の実施の形態の回路遮断装置の回路復帰後の断面図である。

0025

図1に示す回路遮断装置において、板状の長い第1のバスバー11は、例えば、銅または銅合金からなり、この第1のバスバー11にはバッテリ等に接続される丸穴部12が形成されている。第1のバスバー11は、下方に略直角に曲げられている。

0026

また、板状の長い第2のバスバー19も、例えば、銅または銅合金からなり、この第2のバスバー19には負荷等に接続される丸穴部20が形成されている。第2のバスバー19も下方に略直角に曲げられている。

0027

第1のバスバー11と第2のバスバー19との間には上側ケース14aと下側ケース14bとが配置されており、上側ケース14aと下側ケース14bとは、外容器を構成し、樹脂熱可塑性樹脂)等の絶縁材料容器からなる。

0028

下側ケース14b内には銅、銅合金等からなるテルミットケース26が収納されており、このテルミットケース26には加熱剤27が充填されているとともに、着火部29が収納されている。テルミットケース26の上蓋28aは、ボルト28bにより締め付けられていて、加熱剤27を密閉するようになっている。

0029

着火部29は、着火剤を有し、車両の衝突事故等の車両の異常時にリード線31に流れる電流によって発生する発熱により着火剤を点火して加熱剤27にテルミット反応熱を発生させるようになっている。この場合、リード線31から電流を着火部29に供給するためのコネクタ33が着火部29に接続可能に取り付けられている。

0030

また、テルミットケース26に形成された左側壁部は、第1のバスバー11の折曲部8にハンダ(例えば、融点が200℃〜300℃)等の低融点材としての低融点金属23により接合され、テルミットケース26に形成された右側壁部は、第2のバスバー19の折曲部10に低融点金属23により接合されている。このため、低融点金属23及びテルミットケース26を介して第1のバスバー11と第2のバスバー19とが電気的に接続可能となっている。

0031

なお、低融点金属23としては、例えば、Sn、Pb、Zn、Al及びCuから選ばれる少なくとも1種の金属からなる。

0032

加熱剤27は、例えば、酸化鉄(Fe2O3)等の金属酸化物粉末アルミニウムの粉末とによって構成され、リード線31の発熱によりテルミット反応を起こして高熱を発生するテルミット剤である。なお、酸化鉄(Fe2O3)を用いる代わりに、酸化クロム(Cr2O3)、酸化マンガン(MnO2)などを用いても良い。

0033

また、加熱剤27としては、B、Sn、FeSi、Zr、Ti及びAlの中から選ばれる少なくとも1種の金属粉末と、CuO、MnO2、Pb3O4、PbO2、Fe3O4およびFe2O3の中から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物と、アルミナベントナイトタルク等からなる添加剤の少なくとも1種の混合物を用いても良い。このような加熱剤によれば、着火部29により容易に着火され、低融点金属23を短時間で溶融することができる。

0034

また、テルミットケース26と下側ケース14bとの間には伸縮自在な弾性部材としての圧縮バネ34が配置されており、この圧縮バネ34がテルミットケース26を上方へ押圧している。下側ケース14bには図3に示すように、樹脂部材からなる突起部42が形成されており、この突起部42は、テルミットケース26の上面を押圧し、圧縮バネ34のバネ力によるテルミットケース26の上方への移動を阻止するようになっている。

0035

また、上側ケース14aは、図4に示すように、四隅に折曲部38が形成された本体部35aと、この本体部35aの対向する2側面から延出した長手部36とからなり、この長手部36には四角形状の溝部37が形成されている。下側ケース14bは、本体部35bと、この本体部35bの対向する2側面から延出した長手部39とからなる。

0036

下側ケース14bに形成された長手部39には上側ケース14aに形成された溝部37と対向する位置に、溝部37の下端部分に係合する2つの第1の係止部40(請求項1に記載の第1の固定部に対応)及び溝部37の上端部分に係合する1つの第2の係止部41(請求項1に記載の第2の固定部に対応)とが形成されている。

0037

第1の係止部40は、下方向から上方向に向かって徐々にテーパ状に突起しており、回路遮断前における上側ケース14aの固定位置を決定する。第2の係止部41は、上方向から下方向に向かって徐々にテーパ状に突起しており、回路遮断後におけるテルミットケース26の上方への移動に伴う上側ケース14aの固定位置を決定する。

0038

また、上側ケース14aの上面側には貫通穴16が設けられており、この貫通穴16に回路復帰部材であるボルト15が挿通可能となっている。ボルト15は、頭部15aとネジが形成された胴部15bとからなり、ボルト15に形成されたネジと貫通穴16に形成されたネジとが螺合していて、ボルト15が下方向に移動することで、回路遮断後のテルミットケース26を元の位置に復帰できるようになっている。

0039

次に、このように構成された第1の実施の形態の回路遮断装置の動作を図面を参照して説明する。

0040

まず、上側ケース14aを下側ケース14bに被せる。このとき、上側ケース14aに形成された溝部37を、下側ケース14bに形成された第1の係止部40及び第2の係止部41に被せる。これにより、第1の係止部40は、溝部37の下端部分に係合し、第2の係止部41は、溝部37の上端部分に係合することになる。また、テルミットケース26の上面を突起部42により係合させる。

0041

次に、回路遮断装置の回路遮断動作を説明する。まず、通常では、第1のバスバー11と第2のバスバー19とは、低融点金属23及びテルミットケース26を介して電気的に接続され、図示しないバッテリから図示しない負荷に電流が供給される。

0042

次に、車両が障害物等に衝突したり、あるいは車両が崖等から転落したりすると、衝突センサー等により車両の異常を検知する。車両の異常検知により、リード線31を通ってコネクタ33に電圧印加される。そして、コネクタ33に印加された電圧により着火部29へ電流が流れる。

0043

すると、電流による発熱により着火部29が発火するため、テルミット剤である加熱剤27が以下の反応式によりテルミット反応熱を発生する。

0044

Fe2O3+2AL→AL2O3+2Fe+386.2Kcalこのテルミット反応熱によりテルミットケース26が加熱され、加熱剤27の発熱とテルミットケース26の熱により、折曲部8とテルミットケース26の左側壁部とを接合している低融点金属23、折曲部10とテルミットケース26の右側壁部とを接合している低融点金属23が加熱されて、溶融する。また、これと同時に、下側ケース14bに形成された樹脂部材からなる突起部42が前記熱によって溶融する。

0045

すると、圧縮されていた圧縮バネ34が伸張し、着火部29を収納したテルミットケース26が上方に跳ね上がる(図1において、26′は、上方へ移動後のテルミットケースを示す。)。

0046

このため、テルミットケース26と、第1のバスバー11及び第2のバスバー19との電気的接続が切断される。すなわち、第1のバスバー11と第2のバスバー19とが電気的に遮断されて、車両の電気回路が遮断されることになる。

0047

また、テルミットケース26が上方に跳ね上がったときには、テルミットケース26は、上側ケース14aに当接して上側ケース14aを持ち上げる。このとき、上側ケース14aの溝部37の下端部分が下側ケース14bの第1の係止部40から外れて、溝部37の下端部分は、第2の係止部41まで移動し、この第2の係止部41の最も突起した部位で係合される。

0048

このように、第1の実施の形態の回路遮断装置によれば、上側ケース14aに形成された溝部37の下端部分が第1の係止部40の位置にあるときには、回路遮断前であると容易に判別でき、溝部37の下端部分が第2の係止部41の位置にあるときには、回路遮断後であると容易に判別できる。すなわち、ヒューズあるいは低融点金属23の溶断の有無を容易に判別することができる。

0049

また、既にある上側ケース14a及び下側ケース14bにおいて回路の遮断の有無を判別する表示装置を構成したので、特別に表示装置を設けないで済むから、簡単な構造で安価な回路遮断装置を提供することができる。

0050

また、上側ケース14aの上面にあるボルト15を締め付けることで、回路遮断後の上方に移動したテルミットケース26を、図5に示すように回路遮断前の元の位置に復帰させる。従って、回路復帰が容易に行えるとともに、既にある上側ケース14a及び下側ケース14bにボルト15を取り付けたのみであるから、簡単な構造で安価な装置を提供することができる。

0051

さらに、車両の電気回路を短時間で且つ確実に遮断することができ、電気部品を保護することができる。また、加熱剤27のテルミット反応熱を利用するため、簡単な構造の回路遮断装置を提供することができる。

0052

また、下側ケース14bに形成された突起部42が圧縮バネ34の上方への伸張力を阻止するため、第1のバスバー11及び第2のバスバー19とテルミットケース26との接合部である低融点金属23にバネ力が加わらないため、接合部の信頼性を向上することができる。さらに、接合部が半田等の低融点金属による接合のときには、低融点金属部に応力が加わらないため、クラック発生がなくなる。

0053

ここで、成分の拡散とは、半田の成分元素原子母材の表面及び内部に広がることである。拡散した半田の原子と母材の原子とが新しくある一定の結晶格子を持った原子配列再配列する場合があり、これが金属間化合物合金層)である。金属間化合物は一般的に脆い性質を持っているため、振動・曲げ等の外部応力によりクラックの発生を引き起こされやすくなる。

0054

<第2の実施の形態>次に本発明の第2の実施の形態の回路遮断装置を説明する。図6は第2の実施の形態の回路遮断装置に設けられた回路復帰部材であるプラグを示す図である。第2の実施の形態の回路遮断装置は、第1の実施の形態の回路遮断装置に設けられた回路復帰部材であるボルトに対して、回路復帰部材であるプラグを用いたことを特徴とするなお、その他の構成は、第1の実施の形態の回路遮断装置の構成と同一であるため、ここでは、第2の実施の形態の回路遮断装置に設けられたプラグ及びその周辺の構成のみを図6を参照して説明する。上側ケース14cの上面には円状の開口部51が形成されており、この開口部51には対向する位置に2つの棒状の突起部52が形成されている。

0055

また、プラグ54は、樹脂または金属からなり、略円柱体をなしており、上側ケース14cに形成された開口部51に挿通可能となっている。プラグ54の側面には、回路復帰以外の通常状態での位置決めを行う第1の係止部55が複数個形成されている。

0056

また、プラグ54の側面には、底面から円周方向に沿って徐々に上方に切り欠かれた切欠部56が2箇所形成されている。この切欠部56には、棒状の突起部52を導入する導入部57と、プラグ54の回転により切欠部56を滑動した突起部52を停止させて、回路復帰時の位置決めを行う第2の係止部58が形成されてなる。また、プラグ54の上面にはプラグ54を回転させて下方に移動させるための長溝部59が形成されている。

0057

このように構成された第2の実施の形態の回路遮断装置によれば、まず、上側ケース14cに形成された開口部51にプラグ54の第1の係止部55を合わせる。このため、回路復帰以外の通常(例えば、回路遮断後)では、第1の係止部55においてテルミットケース26が停止される。

0058

次に、回路復帰時には、棒状の突起部52をプラグ54に形成された切欠部56にある導入部57に導入し、長溝部59を回しながら、下方向に押し込む。このプラグ54の下方移動により、テルミットケース26が下方に移動して元の位置に復帰するため、回路を容易に復帰させることができる。従って、第2の実施の形態の回路遮断装置も、第1の実施の形態の回路遮断装置と同様な効果が得られる。

0059

<第3の実施の形態>次に本発明の第3の実施の形態の回路遮断装置を説明する。図7は第3の実施の形態の回路遮断装置に設けられた回路復帰部材であるクリップを上側ケースへ取り付けた状態を示す図である。図8図7に示すクリップの詳細な構造を示す図である。

0060

第3の実施の形態の回路遮断装置は、第1の実施の形態の回路遮断装置に設けられた回路復帰部材であるボルトに対して、回路復帰部材であるクリップを用いたことを特徴とするなお、その他の構成は、第1の実施の形態の回路遮断装置の構成と同一であるため、ここでは、第3の実施の形態の回路遮断装置に設けられたクリップ及びその周辺の構成のみを図7及び図8を参照して説明する。

0061

上側ケース14dの上面には円状の貫通穴16aが形成されており、この貫通穴16aには樹脂または金属からなるクリップ61が填め込まれている。クリップ61は、テーパ状に突起した第1のテーパ部62と、回路復帰以外の通常状態で貫通穴16aに係合する第1の係止部63と、第1のテーパ部62の径よりも大きい径を持つ第2のテーパ部64と、回路復帰時に貫通穴16aに係合する第2の係止部65と、円盤状の頭部66とで構成される。

0062

このように構成された第3の実施の形態の回路遮断装置によれば、まず、上側ケース14dに形成された貫通穴16aにクリップ61の第1の係止部63を合わせる。このため、回路復帰以外の通常(例えば、回路遮断後)では、第1の係止部63においてテルミットケース26が停止される。

0063

次に、回路復帰時には、クリップ61の頭部66を下方に押し込むと、第2のテーパ部64が貫通穴16aを通って、第2の係止部65が貫通穴16aに達した位置で停止する。

0064

このクリップ61の下方移動により、テルミットケース26が下方に移動して元の位置に復帰するため、回路を容易に復帰させることができる。従って、第3の実施の形態の回路遮断装置も、第1の実施の形態の回路遮断装置と同様な効果が得られる。

0065

なお、本発明は、前述した第1の実施の形態乃至第3の実施の形態の回路遮断装置に限定されるものではない。第1の実施の形態乃至第3の実施の形態の回路遮断装置では、下側ケース14bに形成された突起部42が、テルミットケース26の上面を押圧し、圧縮バネ34のバネ力によるテルミットケース26の上方への移動を阻止するようにした。

0066

例えば、テルミットケース26にネジ部を形成し、このネジ部を下側ケース14bに形成された樹脂部材からなるネジ部に螺合させて、下側ケース14bにテルミットケース26を締め付け固定することで、圧縮バネ34のバネ力によるテルミットケース26の上方への移動を阻止するようにしても良い。

0067

この場合には、テルミットケース26を加熱したときには、下側ケース14bに形成された樹脂部材からなるネジ部が溶融して、圧縮バネ34のバネ力によるテルミットケース26が上方へ移動して、回路が遮断される。

0068

押圧阻止部材として、突起部42やネジ部を例示したが、これらに限定されることなく、要は、押圧阻止部材として、上側ケース14aまたは下側ケース14bに形成され且つ圧縮バネ34によるテルミットケース26への押圧力を阻止するような樹脂部材であれば、どのような構成のものであっても良い。

発明の効果

0069

請求項1の発明によれば、外部からの異常信号により加熱剤に着火し、加熱剤が発熱して溶融部材が溶融するため、弾性部材が加熱部を移動させて回路を遮断させる。回路遮断後には、加熱部の移動に伴って上側ケースが移動するが、第2の固定部が上側ケースを固定する。すなわち、回路を短時間で且つ確実に遮断できるとともに、上側ケースの固定位置により回路の遮断の有無を容易に判別することができ、しかも下側ケースに第1の固定部及び第2の固定部を形成したので、特別に動作表示装置を設ける必要が無く、簡単な構成で安価な回路遮断装置を提供することができる。

0070

請求項2の発明によれば、第1の固定部は、回路遮断前には上側ケースに形成された溝部に係合し、第2の固定部は、回路遮断後には上側ケースに形成された溝部に係合するため、第1の固定部と第2の固定部とのどちらが溝部に係合しているかによって、回路の遮断の有無を容易に判定することができる。

0071

請求項3の発明によれば、回路復帰部材は、回路遮断後における加熱部を回路遮断前における元の位置に復帰させるため、一時的に回路を復帰させることができる。

0072

請求項4の発明によれば、回路復帰部材が、上側ケースに形成された貫通穴を通して加熱部を押圧し加熱部を元の位置に復帰させる部材であるため、回路を容易に復帰させることができる。

0073

請求項5の発明によれば、溶融部材が、外容器に形成され且つ弾性部材による加熱部への押圧力を阻止する樹脂部材であるため、加熱剤着火時には、樹脂部材が溶融して加熱部が上昇することができる。

図面の簡単な説明

0074

図1第1の実施の形態の回路遮断装置の回路遮断前後のA−A間の断面図である。
図2第1の実施の形態の回路遮断装置の上面図である。
図3第1の実施の形態の回路遮断装置の回路遮断前のB−B間の断面図である。
図4第1の実施の形態の回路遮断装置の上側ケースと下側ケースとの詳細な構造図である。
図5第1の実施の形態の回路遮断装置の回路復帰後の断面図である。
図6第2の実施の形態の回路遮断装置に設けられた回路復帰部材であるプラグを示す図である。
図7第3の実施の形態の回路遮断装置に設けられた回路復帰部材であるクリップを上側ケースへ取り付けた状態を示す図である。
図8図7に示すクリップの詳細な構造を示す図である。
図9従来のヒューズの断面を示す図である。
図10図9に示すヒューズに設けられた動作表示装置が動作する前の状態を示す図である。
図11動作表示装置が動作した後の状態を示す図である。

--

0075

11 第1のバスバー
13,21 バスバー先端部
14a 上側ケース
14b 下側ケース
15,28bボルト
19 第2のバスバー
23低融点金属
26テルミットケース
27加熱剤
28a上蓋
29着火部
31リード線
34圧縮バネ
36,39長手部
37 溝部
40,55,63 第1の係止部
41,58,65 第2の係止部
42,52突起部
51 開口部
54プラグ
56切欠部
57導入部
59長溝部
61クリップ
62 第1のテーパ部
64 第2のテーパ部

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