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技術 耐食性の優れたステンレス鋼板およびその製造方法

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 長屋敏光
出願日 1999年3月30日 (21年8ヶ月経過) 出願番号 1999-089349
公開日 2000年10月10日 (20年2ヶ月経過) 公開番号 2000-282300
状態 未査定
技術分野 電解清浄、電解エッチング
主要キーワード 丸屋根状 ヘアライン仕上げ 径時変化 工場出荷状態 重クロム酸ソーダ 電解研磨後 ブライト仕上げ 付着個数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年10月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

解決課題

ダル仕上げステンレス鋼板における美観を害しひいては発銹の原因となる汚れが付着しがたいステンレス鋼板およびその製造方法を提供する。

手段

ステンレス鋼板をダル仕上げとし、かつその表面の凹凸としてダル仕上げの凹凸の基調となるうねりのみを有するものとする。またその製造方法を、ステンレス冷延鋼板の表面にダル仕上を施した後、電解研磨によってダル仕上げの凹凸の基調となるうねりより微細なうねりを除去するものとする。

概要

背景

ステンレス鋼板、特にフェライト系ステンレス鋼板は、建材自動車装飾部品等に広く用いられている。これらステンレス鋼板は、用途、使用環境によりブライト仕上げヘアライン仕上げダル仕上げ等に表面の仕上げ状態を調整している。そのうち、表面粗さの極めて小さいブライト仕上鋼板は、工場出荷状態では美麗であるが、一旦汚れ等が付着すると表面が平滑であるために、鋼板と付着した汚れの間に水等の物質侵入し難く、そのため汚れが剥離し難く次第に美観を損なうようになる。そのため、ビル外壁など外部環境に常に曝されるものにはダル仕上げのステンレス鋼板が多く用いられる。

概要

ダル仕上げステンレス鋼板における美観を害しひいては発銹の原因となる汚れが付着しがたいステンレス鋼板およびその製造方法を提供する。

ステンレス鋼板をダル仕上げとし、かつその表面の凹凸としてダル仕上げの凹凸の基調となるうねりのみを有するものとする。またその製造方法を、ステンレス冷延鋼板の表面にダル仕上を施した後、電解研磨によってダル仕上げの凹凸の基調となるうねりより微細なうねりを除去するものとする。

目的

しかしながら、かかるダル仕上のステンレス鋼板でも、表面に汚れが付着し容易に剥離しない場合があり、かかる場合にはブライト仕上げステンレス鋼板と同様に外観を害する。そればかりか、かかる汚れは長期的には発銹の原因となり著しく美観を害する。本発明は、ダル仕上げステンレス鋼板における美観を害しひいては発銹の原因となる汚れが付着しがたいステンレス鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

表面の凹凸として、実質的にダル仕上げの凹凸の基調となるうねりのみを有することを特徴とする耐食性の優れたステンレス鋼板

請求項2

ステンレス冷延鋼板の表面にダル仕上を施した後、電解研磨によってダル仕上げの凹凸の基調となるうねりより微細なうねりを除去することを特徴とする耐食性の優れたステンレス鋼板の製造方法。

技術分野

0001

本発明はステンレス鋼板およびその製造方法に係り、特に外部環境に曝される建材自動車部品等用ステンレス鋼板の耐食性を向上させたステンレス鋼板およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

ステンレス鋼板、特にフェライト系ステンレス鋼板は、建材や自動車装飾部品等に広く用いられている。これらステンレス鋼板は、用途、使用環境によりブライト仕上げヘアライン仕上げダル仕上げ等に表面の仕上げ状態を調整している。そのうち、表面粗さの極めて小さいブライト仕上鋼板は、工場出荷状態では美麗であるが、一旦汚れ等が付着すると表面が平滑であるために、鋼板と付着した汚れの間に水等の物質侵入し難く、そのため汚れが剥離し難く次第に美観を損なうようになる。そのため、ビル外壁など外部環境に常に曝されるものにはダル仕上げのステンレス鋼板が多く用いられる。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、かかるダル仕上のステンレス鋼板でも、表面に汚れが付着し容易に剥離しない場合があり、かかる場合にはブライト仕上げステンレス鋼板と同様に外観を害する。そればかりか、かかる汚れは長期的には発銹の原因となり著しく美観を害する。本発明は、ダル仕上げステンレス鋼板における美観を害しひいては発銹の原因となる汚れが付着しがたいステンレス鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。

0004

本発明者は、ダル仕上げステンレス鋼の汚れの発生原因について究明し、通常のダル仕上げの凹凸重畳して存在する微細な凹凸(うねり)があると、そこに汚れの原因となる物質が引っ掛かって汚れの剥離を悪くし、ひいては発銹の原因にもなることを発見し、かかる微細な凹凸を除去することにより画期的に耐食性の優れたステンレス鋼板を発明するに至ったものである。

0005

すなわち、本発明のステンレス鋼板は、表面の凹凸としてダル仕上げの凹凸の基調となるうねりのみを有するものであり、またその製造方法として、ステンレス冷延鋼板の表面にダル仕上を施した後、電解研磨によってダル仕上げの凹凸の基調となるうねりより微細なうねりを除去することとするものである。

発明を実施するための最良の形態

0006

本発明の対象となるステンレス鋼板は特にその材質を問わない。しかし、主として建材、車両等の風雨にさらされる外装品として用いられるものであるから、フェライト系ステンレス鋼とするのが一般的である。

0007

本発明はダル仕上げのステンレス鋼が対象となる。その表面粗度はダル仕上げと認められる範囲であれば特に問わないが、一般に平均粗さRaが1.5〜3.5μm、最大粗さRmaxが8〜30μmの程度で充分である。また、ダル仕上げは、ショットピーニング加工を施して適当な粗度を付与したロールを用い、調質圧延機または冷間圧延機で圧下して鋼板表面にロールの粗度を転写することにより製造されるが、これらの手段についても何ら限定するものではない。

0008

本発明においては、ステンレス鋼板の表面にはダル仕上げの凹凸の基調となるうねりのみを残し、他の微細な凹凸は除去する。ダル仕上げの凹凸の基調となるうねりとは、上記のRaが1.5〜3.5μm、最大粗さRmaxが8〜30μmの平均粗さおよび最大粗さを与える滑らかな曲線状のうねりをいい、その上に重畳される1桁あるいはそれ以上小さいオーダーの微細なうねりを含まない。

0009

上記の微細なうねりを除去するために、電解研磨等適当な手段による研磨を行う。図1は、SUS430ステンレス鋼板に対してRaが1.2μm、Rmaxが15μmのダル仕上げを行い、これに対して電解液中で電流密度5.4×10-3A/cm2、電解時間30sの条件で電解研磨を行った場合の鋼板表面の凹凸の状態を示す拡大断面図である。ここに示すように、電解研磨後の鋼板においては、図2に示す電解研磨前鋼板に現れていた微細な凹凸が消失し、ダル仕上げの凹凸の基調となる滑らかなうねりのみが残っている。なお、表面粗度は、電解研磨前でRa1.2μm、Rmax15μm、電解研磨後でRa1.1μm、Rmax15μmであった。

0010

このようにダル仕上げの凹凸の基調となる滑らかなうねりのみを残し、その上に重畳して現れている微細な凹凸を除去することにより、ダル仕上げ鋼板の利点である凹凸による汚れの剥離し易さを維持しながら、微細な凹凸による汚れや塩分の残存を防止することができ、それによってステンレス鋼板には長期間に亘って汚れや発銹等が生じない。

0011

かかる汚れに強く、かつ耐食性に優れたステンレス鋼板は、常法に従いショットピーニング加工して適当な粗度を付与したロールで圧下して得たダル仕上げ鋼板を電解研磨して製造するのがよい。図3は、本発明の鋼板を得るために用いる電解研磨装置の構成の概略を示すが、電解液ステンレス鋼板Sが電解槽1中に満たされた電解液2を通過する際、陽極3と電解液中に前記鋼板Sに通路を挟んで浸漬された陰極4との間で電圧印加され、鋼板表面の微細な凹凸部が優先的に電解液中に溶出してこれらの微細な凹凸を消失させるように電解研磨が行われる。

0012

この場合において、電解研磨量は、本発明の目的に従い、ダル仕上げの凹凸の基調となる滑らかなうねりの上に重畳して現れている微細な凹凸(二次的凹凸)のみを除去する程度に設定すべきである。電解研磨の溶解量は、鋼板表面の単位面積当たりに流れる電気量に比例するため、ライン通板する鋼板の速度と、電極間に流れる電流値によってコントロールできるが、電解液として濃度15〜70g/lの重クロム酸ソーダを用い、電流密度2.0〜30.0×10-3A/cm2、電解時間10〜60sの条件を採用するのが好ましい。

0013

SUS430ステンレス冷延に対して、表面粗度Raが2.9μm、Rmaxが22μmのダル仕上げを行い、これに対して電解液中で電流密度5.4×10-3A/cm2、電解時間30sの条件で電解研磨を行った。その結果、表面粗度Raが2.7μm、Rmaxが21μmを有し、二次的な凹凸が実質的にない鋼板が得られた。

0014

この鋼板を、図4に示すように、低階層ビルの外壁として施工し、施工後2年経過した後外観を観察した。観察は、汚れなどが最も現れやすい6月の雨天の翌日の晴天時に行ったが、美観を損なう様な汚れや発銹は見当たらなかった。

0015

実施例1と同じ条件で本発明に従うステンレス鋼板を製造した。また、比較材として、同一溶鋼から製造したSUS430冷延鋼板を、ブライト仕上、一般ダル仕上として製造し試験材とした。表1に試験材の表面状態を示す。

0016

0017

これらの試験材を直径5m、中央部の高さ40cmの丸屋根状構造物試験体に仕上げ、その表面を一年間に亘って観察した。実験場所は海岸より500m離れた屋外の露天下とし、試験体の表面を20倍の拡大鏡で観察して、汚れ、発銹点として識別可能なものは全てカウントする方法をとって、12ヶ月に亘って定期的な観察を繰り返した。観察結果は、単位面積当たりの汚れの付着個数および発銹点個数径時変化図として図5および図6に示す。

0018

図5図6に示すように、本発明に従う鋼板は、他の鋼板にくらべ12ヶ月経過時点において汚れ付着個数が約1/2となり、また発銹点個数が約1/4と激減することが確認できた。

発明の効果

0019

本発明はステンレス鋼板の表面をダル仕上げとし、かつその凹凸を該ダル仕上げの凹凸の基調となるうねりのみを有するものとし、その上に重畳して現れる二次的な微細な凹凸を除去したものとしたので、汚れ(飛散塩類結晶も含む)が付着しても除去されやすく、その結果、汚れ等が原因となる隙間腐食等による発銹を低減することが可能となった。

図面の簡単な説明

0020

図1本発明に従う電解研磨を行った場合の鋼板表面の凹凸の状態を示す拡大断面図である。
図2電解研磨前のダル仕上げ鋼板表面の凹凸の状態を示す拡大断面図である。
図3本発明の鋼板を得るために用いる電解研磨装置の構成の概略を示す側面図である。
図4本発明を試験的に施工した低階層ビルの外観図である。
図5本発明に従うステンレス鋼板および比較材を屋外において露天下においたときの経過時間と汚れ付着個数の関係図である。
図6本発明に従うステンレス鋼板および比較材を屋外において露天下においたときの経過時間と発銹個数の関係図である。

--

0021

1:電解槽
2:電解液
3:陽極
4:陰極
S:ステンレス鋼板

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