図面 (/)

技術 テープ状記録媒体の走行制動機構および走行制動方法ならびにテープ状記録媒体の信号処理装置およびテープ状記録媒体の走行方法

出願人 ソニー株式会社
発明者 金子真二金口政弘
出願日 1999年3月24日 (20年11ヶ月経過) 出願番号 1999-080059
公開日 2000年10月6日 (19年5ヶ月経過) 公開番号 2000-276814
状態 未査定
技術分野 記録担体の張力の制御、付与及び調整 テープ状記録担体のための駆動一般
主要キーワード 回転駆動電流 リーダー回路 テークアップリール 回転方向ω 円筒状回転体 テープ基体 巻き取りトルク 逆回転力
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年10月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (17)

課題

テープの安定した高速巻き取りとテープの損傷防止を同時に実現可能な、テープ状記録媒体走行制動機構および走行制動方法ならびにテープ状記録媒体の信号処理装置およびテープ状記録媒体の走行方法を提供する。

解決手段

テープ状記録媒体23を高速度で巻き戻すREWモードにおいて、摩擦係数の大きい円筒面30bにテープ状記録媒体23を巻接し、摩擦力でテープ状記録媒体23に引かれて回転する制動ローラ30に、REWモータ33によって逆方向の回転トルク付勢してテープ状記録媒体23の走行に一定の制動力を加えることにより、巻き戻しテンションを増加させる。

概要

背景

テープ状記録媒体に対して情報信号記録処理及び再生処理を行う情報処理装置としてVTR装置が知られている。VTR装置においては、情報信号が記録されたテープからその情報信号を再生する場合に、通常の動画再生を行うノーマルプレイ(PB)モードの外に、静止画を再生するスチル(STILL)再生モード等の特殊再生モード、テープを高速度で早送り走行するFFモード、テープを高速度で早戻し走行するREWモードを設定することができる。

図16は、従来のVTR装置に装着されたテープ状記録媒体の早戻し時の走行路テープパス)を示す図である。VTR装置に装着されたビデオカセット20内のサプライ(供給)リール21及びテークアップ巻取り)リール22からローディングされたテープ状記録媒体23、たとえば1/4インチ幅のDV(ディジタルビデオ)テープは、回転ドラム24に巻き付けられ、回転ドラム24に設けられたヘッド部25がテープ状記録媒体23に信号を記録し、または信号を再生する。

ここで複数のガイドピン26によって、テープ状記録媒体23のテープパスが規制される。ノーマルプレイモードやジョグモードにおいては、キャプスタン27に接触するテープ状記録媒体23をピンチローラ28によってキャプスタン27に圧接し、その摩擦力によってテープ状記録媒体23の走行及び制動を確実に行う。

テンションアーム(図示せず)に取り付けられたガイドピン29は、走行中のテープ状記録媒体23の巻取りトルクフォワードテンション)と、このトルク対抗するバックテンションによって、テープ状記録媒体23に加えられるテープテンションを検出するよう構成され、ノーマル再生モードの際にテープ状記録媒体23を所定のテンションで回転ドラム24に巻接して走行させる。

一般的にスチル再生モードでは、通常再生で所望の1枚の画像信号メモリに取り込んだ後、この画像信号を反復再生してスチル画像再生表示する。この間、テープ状記録媒体を停止させる一方で回転ドラムの回転を継続するが、回転するヘッドが静止するテープ状記録媒体の磁性面上の同一部分に接触することになるから、これによる磁性面の損傷を避けるべく、テープ状記録媒体に与えるテンションを低くして、ヘッドとの接触面圧を低く調整するが、テンションを低くすると走行を停止したテープ状記録媒体の回転ドラムからの「ずり落ち」が発生するので、従来のVTR装置ではこれらの妥協点にテープテンションを設定している。

例えばDVテープの場合には、ドラム内テンションが7g程度となるようガイドピン29がバックテンションを付勢して、回転を続行するヘッド25との接触面圧を低く抑えるとともにテープ状記録媒体23の「ずり落ち」を防ぎ、安定なスチル再生モードを実現している。

一方、テープ状記録媒体23の安定走行を得るために、各ガイドピン26、29などの誘導系は摩擦の小さなベアリング等を用い、また慣性モーメントの小さい構成とされており、これらガイドピン等に基づくトルクは略3gになる。また、各ガイドピンがテープ状記録媒体23の磁性面になるべく当接しない走行路が設定されている。この結果、ドラム内テンションを略7gとすると、必要最低巻取りトルクは誘導系によるトルク増分の略3gが加算されて略10g程度になる。

概要

テープの安定した高速巻き取りとテープの損傷防止を同時に実現可能な、テープ状記録媒体の走行制動機構および走行制動方法ならびにテープ状記録媒体の信号処理装置およびテープ状記録媒体の走行方法を提供する。

テープ状記録媒体23を高速度で巻き戻すREWモードにおいて、摩擦係数の大きい円筒面30bにテープ状記録媒体23を巻接し、摩擦力でテープ状記録媒体23に引かれて回転する制動ローラ30に、REWモータ33によって逆方向の回転トルクを付勢してテープ状記録媒体23の走行に一定の制動力を加えることにより、巻き戻しテンションを増加させる。

目的

そこで本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するべく、テープテンションと巻取りトルクの整合性を確保して、テープの安定した高速巻き取りとテープの損傷防止を同時に実現可能な、テープ状記録媒体の走行制動機構および走行制動方法ならびにテープ状記録媒体の信号処理装置およびテープ状記録媒体の走行方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

回転軸と、所定の摩擦係数を有してテープ状記録媒体を巻接する円筒面とを備え、当該テープ状記録媒体の走行に引かれて所定回転方向へ回転可能な円筒状回転体と、前記円筒状回転体に回転力付勢する電動機と、前記電動機に前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる制動駆動手段とを備えることを特徴とするテープ状記録媒体の走行制動機構

請求項2

回転軸を有する円筒状で、対地絶縁された電極および当該電極を被覆する絶縁性誘電体で構成された外周面を備えて当該外周面にテープ状記録媒体を巻接させる円筒状回転体と、前記電極に、前記巻接するテープ状記録媒体を前記外周面を介して静電吸着させる電圧印加する電圧供給手段と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機と、前記電動機に前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる制動駆動手段とを備えることを特徴とするテープ状記録媒体の走行制動機構。

請求項3

回転軸と所定の摩擦係数を有する円筒面とを備える円筒状回転体の当該円筒面にテープ状記録媒体を巻接し、当該テープ状記録媒体を走行させて当該円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる手順と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に、前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる手順とを備えることを特徴とするテープ状記録媒体の走行制動方法

請求項4

回転軸と被覆された電極を有する円筒面とを備える円筒状回転体の当該円筒面にテープ状記録媒体を巻接し、当該電極に電圧を印加して静電気を発生させる手順と、当該テープ状記録媒体を走行させて当該円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる手順と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に、前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる手順とを備えることを特徴とするテープ状記録媒体の走行制動方法。

請求項5

テープ状の絶縁層の面上に磁性記録層が設けられたテープ状記録媒体を所定方向早送り走行または早戻し走行させる走行手段と、記録または再生の少なくとも一方が可能なヘッドを備えるテープ状記録媒体の信号処理装置であって、所定の摩擦係数を有する円筒面に前記テープ状記録媒体を巻接させ、当該テープ状記録媒体の走行に引かれて所定の回転方向に回転する円筒状回転体と、前記円筒状回転体に前記所定の回転方向と逆方向の回転力を付勢して前記テープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加える制動手段とを備えたことを特徴とするテープ状記録媒体の信号処理装置。

請求項6

テープ状の絶縁層の面上に磁性記録層が設けられたテープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる走行手段と、記録または再生の少なくとも一方が可能なヘッドを備えるテープ状記録媒体の信号処理装置であって、前記テープ状記録媒体の走行路に配設されてテープテンションを検出するテンション検出手段と、所定の摩擦係数を有する円筒面に前記テープ状記録媒体を巻接させ、当該テープ状記録媒体の走行に引かれて所定の回転方向に回転する円筒状回転体と、前記円筒状回転体に前記所定の回転方向と逆方向の回転力を付勢して前記テープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加え、前記テンション検出手段が所定のテープテンションを検出する状態に維持させる制動手段とを備えたことを特徴とするテープ状記録媒体の信号処理装置。

請求項7

テープ状の絶縁層の面上に磁性記録層が設けられたテープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる走行手段と、記録または再生の少なくとも一方が可能なヘッドを備えるテープ状記録媒体の信号処理装置であって、絶縁性の誘電体で被覆された電極を有する円筒面に前記テープ状記録媒体を巻接させ、当該テープ状記録媒体の走行に引かれて所定の回転方向に回転する円筒状回転体と、前記電極に電圧を印加する電圧印加手段と、前記円筒状回転体に前記所定の回転方向と逆方向の回転力を付勢して前記テープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加える制動手段とを備えたことを特徴とするテープ状記録媒体の信号処理装置。

請求項8

テープ状の絶縁層の面上に磁性記録層が設けられたテープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる走行手段と、記録または再生の少なくとも一方が可能なヘッドを備えるテープ状記録媒体の信号処理装置であって、前記テープ状記録媒体の走行路に配設されてテープテンションを検出するテンション検出手段と、絶縁性の誘電体で被覆された電極を有する円筒面に前記テープ状記録媒体を巻接させ、当該テープ状記録媒体の走行に引かれて所定の回転方向に回転する円筒状回転体と、前記電極に電圧を印加する電圧印加手段と、前記円筒状回転体に前記所定の回転方向と逆方向の回転力を付勢して前記テープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加え、前記テンション検出手段が所定のテープテンションを検出する状態に維持させる制動手段とを備えたことを特徴とするテープ状記録媒体の信号処理装置。

請求項9

テープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる手順と、回転軸と所定の摩擦係数を有する円筒面とを備える円筒状回転体の当該円筒面に前記走行するテープ状記録媒体を巻接し、当該テープ状記録媒体に引かせて当該円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる手順と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に、前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる手順とを備えることを特徴とするテープ状記録媒体の走行方法

請求項10

テープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる手順と、回転軸および被覆された電極を有する円筒面とを備える円筒状回転体の当該電極に電圧を印加して静電気を発生させる手順と、前記円筒状回転体の前記円筒面に前記早送り走行または早戻し走行するテープ状記録媒体を巻接し、当該テープ状記録媒体に引かせて当該円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる手順と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に、前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる手順とを備えることを特徴とするテープ状記録媒体の走行方法。

請求項11

前記制動駆動手段は、前記電動機に前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させ、且つ当該回転力を前記テープ状記録媒体の走行速度に基づき制御する構成としたことを特徴とする前記請求項1または2のいずれかに記載のテープ状記録媒体の走行制動機構。

請求項12

前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる前記手順は、当該回転力を前記テープ状記録媒体の走行速度に基づき制御することを特徴とする前記請求項3または4のいずれかに記載のテープ状記録媒体の走行制動方法。

請求項13

前記円筒状回転体に前記所定の回転方向と逆方向の回転力を付勢して前記テープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加える前記制動手段は、当該回転力を前記テープ状記録媒体の走行速度に基づき制御する構成としたことを特徴とする前記請求項5、6、7または8のいずれかに記載のテープ状記録媒体の信号処理装置。

請求項14

前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる前記手順は、当該回転力を前記テープ状記録媒体の走行速度に基づき制御することを特徴とする前記請求項9または10のいずれかに記載のテープ状記録媒体の走行方法。

技術分野

0001

本発明は、テープ状記録媒体走行制動機構および走行制動方法ならびにテープ状記録媒体の信号処理装置およびテープ状記録媒体の走行方法に関する。

背景技術

0002

テープ状記録媒体に対して情報信号記録処理及び再生処理を行う情報処理装置としてVTR装置が知られている。VTR装置においては、情報信号が記録されたテープからその情報信号を再生する場合に、通常の動画再生を行うノーマルプレイ(PB)モードの外に、静止画を再生するスチル(STILL)再生モード等の特殊再生モード、テープを高速度で早送り走行するFFモード、テープを高速度で早戻し走行するREWモードを設定することができる。

0003

図16は、従来のVTR装置に装着されたテープ状記録媒体の早戻し時の走行路テープパス)を示す図である。VTR装置に装着されたビデオカセット20内のサプライ(供給)リール21及びテークアップ巻取り)リール22からローディングされたテープ状記録媒体23、たとえば1/4インチ幅のDV(ディジタルビデオ)テープは、回転ドラム24に巻き付けられ、回転ドラム24に設けられたヘッド部25がテープ状記録媒体23に信号を記録し、または信号を再生する。

0004

ここで複数のガイドピン26によって、テープ状記録媒体23のテープパスが規制される。ノーマルプレイモードやジョグモードにおいては、キャプスタン27に接触するテープ状記録媒体23をピンチローラ28によってキャプスタン27に圧接し、その摩擦力によってテープ状記録媒体23の走行及び制動を確実に行う。

0005

テンションアーム(図示せず)に取り付けられたガイドピン29は、走行中のテープ状記録媒体23の巻取りトルクフォワードテンション)と、このトルク対抗するバックテンションによって、テープ状記録媒体23に加えられるテープテンションを検出するよう構成され、ノーマル再生モードの際にテープ状記録媒体23を所定のテンションで回転ドラム24に巻接して走行させる。

0006

一般的にスチル再生モードでは、通常再生で所望の1枚の画像信号メモリに取り込んだ後、この画像信号を反復再生してスチル画像再生表示する。この間、テープ状記録媒体を停止させる一方で回転ドラムの回転を継続するが、回転するヘッドが静止するテープ状記録媒体の磁性面上の同一部分に接触することになるから、これによる磁性面の損傷を避けるべく、テープ状記録媒体に与えるテンションを低くして、ヘッドとの接触面圧を低く調整するが、テンションを低くすると走行を停止したテープ状記録媒体の回転ドラムからの「ずり落ち」が発生するので、従来のVTR装置ではこれらの妥協点にテープテンションを設定している。

0007

例えばDVテープの場合には、ドラム内テンションが7g程度となるようガイドピン29がバックテンションを付勢して、回転を続行するヘッド25との接触面圧を低く抑えるとともにテープ状記録媒体23の「ずり落ち」を防ぎ、安定なスチル再生モードを実現している。

0008

一方、テープ状記録媒体23の安定走行を得るために、各ガイドピン26、29などの誘導系は摩擦の小さなベアリング等を用い、また慣性モーメントの小さい構成とされており、これらガイドピン等に基づくトルクは略3gになる。また、各ガイドピンがテープ状記録媒体23の磁性面になるべく当接しない走行路が設定されている。この結果、ドラム内テンションを略7gとすると、必要最低巻取りトルクは誘導系によるトルク増分の略3gが加算されて略10g程度になる。

発明が解決しようとする課題

0009

前記のように、従来のVTR装置においては巻取りトルクが10g程度であるから、テープ状記録媒体23を高速度で走行させる早送り(FF)モードや早戻し(REW)モードの場合には、テンション不足による「グズ巻き」と称する不均一なテープ巻きが発生するおそれがあった。特に、テープ長の長いロングテープの場合には、テープの自重のために巻取りトルクが不安定になり「グズ巻き」が発生しやすく、このような「グズ巻き」が例えばREWモードにおいて発生すると、ノーマル再生モードに移行した場合に正常な再生を行うのに支障が生じることになる。

0010

この不具合対処する構成として、サプライリール21よりも前に大きい摩擦を有して追加テンションを付勢可能な、巻き取りトルク調整のための調整ピンを設けて、巻取りトルクを増加する提案がなされている。

0011

しかしながら、摩擦係数は温度、湿度経年変化等による変化が大であるため、安定した巻取りトルクを得ることに難があった。さらに、FFモードやREWモードにおいては、高速度でテープ状記録媒体23を走行させるため、このような調整ピンの接触面でテープ状記録媒体23がスリップし、テープ状記録媒体に損傷を与える畏れがあった。

0012

さらにノーマル再生モードにおいて、調整ピンの大きな摩擦係数のためにテープ走行が不安定になるという問題もあった。

0013

このように、早送りまたは早戻しにおけるテープテンションと巻取りトルクの整合性を確保する必要があるが、従来のVTR装置においては、テープの高速走行とテープの損傷防止のいずれか一方に重点をおいた設計がなされていた。

0014

そこで本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するべく、テープテンションと巻取りトルクの整合性を確保して、テープの安定した高速巻き取りとテープの損傷防止を同時に実現可能な、テープ状記録媒体の走行制動機構および走行制動方法ならびにテープ状記録媒体の信号処理装置およびテープ状記録媒体の走行方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0015

前記目的を達成するため本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構は、回転軸と、所定の摩擦係数を有してテープ状記録媒体を巻接する円筒面とを備え、当該テープ状記録媒体の走行に引かれて所定回転方向へ回転可能な円筒状回転体と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機と、前記電動機に前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる制動駆動手段とを備えることを特徴とする。

0016

前記の構成によれば、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が摩擦によりテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に制動駆動手段と電動機によって逆方向の回転力が付勢される。

0017

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時のテンションが、この走行制動機構から下流側で増加する。しかも円筒状回転体は摩擦力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が摺動などで滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けない。また、このテンションの増加は走行制動機構から上流側に影響しない。

0018

或いは、本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構は、回転軸を有する円筒状で、対地絶縁された電極および当該電極を被覆する絶縁性誘電体で構成された外周面を備えて当該外周面にテープ状記録媒体を巻接させる円筒状回転体と、前記電極に、前記巻接するテープ状記録媒体を前記外周面を介して静電吸着させる電圧印加する電圧供給手段と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機と、前記電動機に前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる制動駆動手段とを備えて構成することも可能である。

0019

前記の構成によれば、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が静電吸着によりテープ状記録媒体を保持し、テープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に制動駆動手段と電動機によって逆方向の回転力が付勢される。

0020

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時のテンションが、この走行制動機構から下流側で増加する。しかも円筒状回転体は静電吸着力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が摺動などで滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けない。また、このテンションの増加は走行制動機構から上流側に影響しない。

0021

本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動方法は、回転軸と所定の摩擦係数を有する円筒面とを備える円筒状回転体の当該円筒面にテープ状記録媒体を巻接し、当該テープ状記録媒体を走行させて当該円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる手順と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に、前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる手順とを備えることを特徴とする。

0022

前記の方法によれば、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が摩擦によりテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力が付勢される。

0023

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時の下流側のテンションが増加する。しかも円筒面でテープ状記録媒体が摺動などで滑ることがなく、よってテープ状記録媒体が損傷を受けない。また、このテンションの増加は円筒状回転体から上流側に影響しない。

0024

或いは、本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動方法は、回転軸と被覆された電極を有する円筒面とを備える円筒状回転体の当該円筒面にテープ状記録媒体を巻接し、当該電極に電圧を印加して静電気を発生させる手順と、当該テープ状記録媒体を走行させて当該円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる手順と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に、前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる手順とを備えて構成することも可能である。

0025

前記の方法によれば、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が静電吸着によりテープ状記録媒体を保持し、テープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力が付勢される。

0026

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時の下流側のテンションが増加する。しかも円筒面でテープ状記録媒体が摺動などで滑ることがなく、よってテープ状記録媒体が損傷を受けない。また、このテンションの増加は円筒状回転体から上流側に影響しない。

0027

本発明に係るテープ状記録媒体の信号処理装置は、テープ状の絶縁層の面上に磁性記録層が設けられたテープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる走行手段と、記録または再生の少なくとも一方が可能なヘッドを備えるテープ状記録媒体の信号処理装置であって、所定の摩擦係数を有する円筒面に前記テープ状記録媒体を巻接させ、当該テープ状記録媒体の走行に引かれて所定の回転方向に回転する円筒状回転体と、前記円筒状回転体に前記所定の回転方向と逆方向の回転力を付勢して前記テープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加える制動手段とを備えたことを特徴とする。

0028

前記の構成によれば、走行手段によるテープ状記録媒体の早送り走行または早戻し走行時に、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が摩擦によりテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に制動手段によって逆方向の回転力が付勢される。

0029

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時の下流側のテンションが増加する。しかも円筒状回転体は摩擦力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が摺動などで滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けない。また、このテンションの増加は円筒状回転体から上流側に影響しない。

0030

或いは、本発明に係るテープ状記録媒体の信号処理装置は、テープ状の絶縁層の面上に磁性記録層が設けられたテープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる走行手段と、記録または再生の少なくとも一方が可能なヘッドを備えるテープ状記録媒体の信号処理装置であって、前記テープ状記録媒体の走行路に配設されてテープテンションを検出するテンション検出手段と、所定の摩擦係数を有する円筒面に前記テープ状記録媒体を巻接させ、当該テープ状記録媒体の走行に引かれて所定の回転方向に回転する円筒状回転体と、前記円筒状回転体に前記所定の回転方向と逆方向の回転力を付勢して前記テープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加え、前記テンション検出手段が所定のテープテンションを検出する状態に維持させる制動手段と、を備えて構成することも可能である。

0031

前記の構成によれば、走行手段によるテープ状記録媒体の早送り走行または早戻し走行時に、テンション検出手段によってテープテンションが検出され、摩擦係数を有する円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が摩擦力でテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に制動手段によって逆方向の回転力が付勢される。

0032

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、且つテープ状記録媒体の高速走行時の下流側のテープテンションが所定値に維持される。しかも円筒状回転体は摩擦力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が摺動などで滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けることがない。また、この下流側のテンションは円筒状回転体から上流側に影響しない。

0033

或いは、本発明に係るテープ状記録媒体の信号処理装置は、テープ状の絶縁層の面上に磁性記録層が設けられたテープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる走行手段と、記録または再生の少なくとも一方が可能なヘッドを備えるテープ状記録媒体の信号処理装置であって、絶縁性の誘電体で被覆された電極を有する円筒面に前記テープ状記録媒体を巻接させ、当該テープ状記録媒体の走行に引かれて所定の回転方向に回転する円筒状回転体と、前記電極に電圧を印加する電圧印加手段と、前記円筒状回転体に前記所定の回転方向と逆方向の回転力を付勢して前記テープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加える制動手段とを備えて構成することも可能である。

0034

前記の構成によれば、電圧印加手段により電圧が印加された電極に静電気が発生し、テープ状記録媒体が円筒面に静電吸着されて保持される。そして走行手段によるテープ状記録媒体の早送り走行または早戻し走行時に、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が静電吸着しているテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に制動手段によって逆方向の回転力が付勢される。

0035

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時の下流側のテンションが増加する。しかも静電吸着力により円筒状回転体の円筒面にテープ状記録媒体が保持されるから、円筒面でテープ状記録媒体に滑りが発生せず、テープ状記録媒体が損傷を受けない。また、このテンションの増加は円筒状回転体から上流側に影響しない。

0036

或いは、本発明に係るテープ状記録媒体の信号処理装置は、テープ状の絶縁層の面上に磁性記録層が設けられたテープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる走行手段と、記録または再生の少なくとも一方が可能なヘッドを備えるテープ状記録媒体の信号処理装置であって、前記テープ状記録媒体の走行路に配設されてテープテンションを検出するテンション検出手段と、絶縁性の誘電体で被覆された電極を有する円筒面に前記テープ状記録媒体を巻接させ、当該テープ状記録媒体の走行に引かれて所定の回転方向に回転する円筒状回転体と、前記電極に電圧を印加する電圧印加手段と、前記円筒状回転体に前記所定の回転方向と逆方向の回転力を付勢して前記テープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加え、前記テンション検出手段が所定のテープテンションを検出する状態に維持させる制動手段とを備えて構成することも可能である。

0037

前記の構成によれば、電圧印加手段により電圧が印加された電極に静電気が発生し、テープ状記録媒体が円筒面に静電吸着されて保持される。そして走行手段によるテープ状記録媒体の早送り走行または早戻し走行時に、テンション検出手段によってテープテンションが検出され、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が静電吸着しているテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に制動手段によって逆方向の回転力が付勢される。

0038

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、且つテープ状記録媒体の高速走行時の下流側のテンションが所定値に維持される。しかも円筒状回転体は静電吸着力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が摺動などで滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けない。また、この下流側のテンションは円筒状回転体から上流側に影響しない。

0039

本発明に係るテープ状記録媒体の走行方法は、テープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる手順と、回転軸と所定の摩擦係数を有する円筒面とを備える円筒状回転体の当該円筒面に前記走行するテープ状記録媒体を巻接し、当該テープ状記録媒体に引かせて当該円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる手順と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に、前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる手順とを備えることを特徴とする。

0040

前記の方法によれば、テープ状記録媒体の早送り走行または早戻し走行時に、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が摩擦によりテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力が付勢される。

0041

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時の下流側のテンションが増加する。しかも円筒状回転体は摩擦力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が摺動などで滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けることがない。また、このテンションの増加は円筒状回転体から上流側に影響しない。

0042

或いは、本発明に係るテープ状記録媒体の走行方法は、テープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる手順と、回転軸および被覆された電極を有する円筒面とを備える円筒状回転体の当該電極に電圧を印加して静電気を発生させる手順と、前記円筒状回転体の前記円筒面に前記早送り走行または早戻し走行するテープ状記録媒体を巻接し、当該テープ状記録媒体に引かせて当該円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる手順と、前記円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に、前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる手順とを備えて構成することも可能である。

0043

前記の方法によれば、電圧が印加された電極に静電気が発生し、テープ状記録媒体が円筒面に静電吸着されて保持される。そしてテープ状記録媒体の早送り走行または早戻し走行時に、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が静電吸着しているテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力が付勢される。

0044

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時の下流側のテンションが増加する。しかも円筒状回転体は静電吸着力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が摺動などで滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けない。また、このテンションの増加は円筒状回転体から上流側に影響しない。

発明を実施するための最良の形態

0045

以下、この発明の好適な実施形態を添付図を参照して詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、この発明の本質的な構成と作用を示すための好適な例の一部であり、したがって技術構成上好ましい種々の限定が付されている場合があるが、この発明の範囲は、以下の説明において特にこの発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。

0046

実施形態の説明に先立って、本説明で用いる用語の定義と説明をする。当然ながら、以下の用語には本発明に係る技術構成が含まれる。従って各用語は本発明に限り適用されるものであり、従来技術において使用される用語とは内容を異にするものもある。

0047

本発明では、テープ状記録媒体に記録する機能か、テープ状記録媒体から再生する機能のうち、少なくとも一方の機能を有する装置を一括して「信号処理装置」と定義し、記述する。したがって、テープ状記録媒体の信号処理装置には、「テープ状記録媒体の記録再生装置」、「テープ状記録媒体の記録装置」、「テープ状記録媒体の再生装置」が含まれる。

0048

以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。

0049

図1は、本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構の一実施形態の側面図である。また図2は、その駆動回路ブロック図である。図3は、図1に示される走行制動機構におけるテープ状記録媒体の巻接状態の説明図であり、また図4は走行制動の原理説明図である。

0050

図1に示されるように、本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構EB1は、回転軸30aおよび円筒面30bを有して、この回転軸30aと一体に回転可能な制動ローラ30と、回転軸30aに嵌合または一体に形成されたギア32と、回転軸30aを軸支して制動ローラ30をギア32とともに移動させるアーム31aと、アーム31aを回動させる制動ローラ移動機構31と、ギア32に噛合可能なギア34が嵌合または一体に形成された回転軸33aを具備し固定位置に配設されたREWモータ(電動機)33を備えて構成される。

0051

制動ローラ30の円筒面30bは、所定の摩擦係数を有するように材質が選択され、また表面加工がなされている。

0052

制動ローラ移動機構31は、入力される制御信号に基づいてアーム31aを回動させ、制動ローラ30とギア32を所定の第1位置へ移動させる。この第1位置に移動した制動ローラ30は、円筒面30bにテープ状記録媒体23を所定角度だけ巻接する状態となり、同時にギア32はギア34に噛合する。この両ギア32、34の噛合によって、REWモータ33の回転トルクが制動ローラ30に与えられる。

0053

図3は、第1位置において制動ローラ30の所定摩擦係数μを有する円筒面30aにテープ状記録媒体23が所定角度θだけ巻接した状態を示している。ここでテープ状記録媒体23にバックテンションTbが作用しているものとすると、巻接したテープ状記録媒体23が円筒面30a上でスリップしない最大フォワードテンションTf’は、図4に示すように摩擦係数μと巻接角度θに依存する指数関数特性曲線となり、
Tf’=Tb・exp(μθ)
で表わされる。この場合、巻接角度θを90度(π/2ラジアン)とし、摩擦係数μを0.5とすると、
Tf’=2.2Tb
となる。DVテープのテープ厚アナログテープよりも薄いので、許容最大テープテンションは30gであり、よって最大フォワードテンションTf’はこれより低く設定される。

0054

したがって、バックテンションTb=10g(ドラム内テンションの7gと、ガイドピン等の誘導系のテンションの3gとの和)とすると、フォワードテンションTfが22gまでは、制動ローラ30に巻接するテープ状記録媒体23の円筒面30aでの滑りが発生せず、よってテープ状記録媒体23の走行にともない制動ローラ30が回転方向ωへ回転することが判る。

0055

したがって、制動ローラ30を例えば10gのトルクで、回転方向ωと逆方向に回転させて制動力を加えるようにすると、フォワードテンションTfを20gにすることができる。しかもこのフォワードテンションTfは上記の最大フォワードテンションTf’の22gより小さいので、テープ状記録媒体23の円筒面30aでテープ状記録媒体23が滑ることがない。

0056

制動ローラ30に上記のような所定の制動力を付勢するため、本実施形態では制動ローラ30に連結されたREWモータ33に逆極性回転駆動電流を供給することにより、REWモータ33に逆方向の回転力を発生させる。

0057

この回転駆動電流は、図2に示される、IFBアンプ15とREWモータドライバ16と電流検出回路17で構成される負荷電流制御回路によって供給される。この負荷電流制御回路では、出力である回転駆動電流が電流検出回路17によって検出されてIFBアンプ15にフィードバックされ、回転駆動電流が一定になるように制御される。

0058

この負荷電流制御回路は基板に搭載され、シャーシに固定されたアングル部材取付けられる。そして、この負荷電流制御回路からは上記のように一定の回転駆動電流が所定の極性でREWモータ33に供給されるので、REWモータ33に連結された制動ローラ30に前記のような所定トルク逆回転力を付勢することができる。

0059

また、制動ローラ移動機構31は、制動ローラ30を作動させる必要がなくなると、入力される制御信号に基づいてアーム31aを回動させ、制動ローラ30とギア32を所定の第2位置へ移動させる。この第2位置に移動した制動ローラ30の円筒面30bはテープ状記録媒体23に接触せず、同時にギア32はギア34との噛合から放れる。

0060

上記のように、本実施形態によれば、制動ローラ30に制動力を付勢することによって、例えばテープ状記録媒体23の高速走行時の巻き取り側でのテンションを所定値だけ増加させるから、巻き取り側リールにおいて十分なテンションを付勢してテープ状記録媒体23を巻き取ることができ、テンション不足による「グズ巻き」が生じることがない。しかもこのテンションの増加は制動ローラ30から下流側(テープ状記録媒体23の早戻し走行方向の下流)において発生するものであり、制動ローラ30から上流側(テープ状記録媒体23の早戻し走行方向の上流)に影響を及ぼすことがない。

0061

しかも制動ローラ30は摩擦力により円筒面30bにテープ状記録媒体23を保持し、且つ前記のように滑りが発生する最大許容値以下で稼動するから、円筒面30bでテープ状記録媒体23が滑ることがなく、テープ状記録媒体23が損傷を受けることがない。

0062

また従来構成のようにピンチローラによるテープ状記録媒体23の狭持の必要がなく、このような狭持によってテープ状記録媒体23の磁性面の損傷やテープ基体の変形のおそれがあった従来技術の不具合を解消できる。

0063

また、図1に示される構成では、制動ローラ移動機構31を用いて制動ローラ30とギア32の位置を移動させるものであったが、これに限られることなく、制動ローラ30を所定の位置に配設して、テープ状記録媒体23の位置を移動させることにより円筒面30bから離す構成としてもよい。この構成の場合はギア32とギア34を省略して制動ローラ30の回転軸30aとREWモータ33の回転軸33aを直結できる。

0064

さらに、REWモータ33への電源供給を断った状態での、REWモータ33およびこれに連結された制動ローラ30の慣性モーメントが小さい構成であれば、前記のような制動ローラ30またはテープ状記録媒体23を移動してテープ状記録媒体23を円筒面30bから離すことを行わず、常に円筒面30bにテープ状記録媒体23が接触する構成とすることも可能である。この場合は、電源供給が断たれたREWモータ33は一定の回転負荷として制動ローラ30とともに回転する。

0065

つぎに、本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動方法の実施形態を、前記図1の構成の機構に基づいて説明する。本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動方法は、第1の手順として、回転軸と所定の摩擦係数を有する円筒面とを備える円筒状回転体(図1の制動ローラ30に相当する)の円筒面にテープ状記録媒体を巻接し、このテープ状記録媒体を走行させて円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる。ついで第2の手順として、円筒状回転体に回転力を付勢する電動機(図1のREWモータ33に相当する)に、所定回転方向と逆方向の回転力を発生させるようにする。

0066

前記の方法によれば、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が摩擦によりテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力が付勢される。ただし、この逆方向の回転力は、摩擦によりテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する回転力よりも小さくなるよう調整されるものとする。

0067

これにより、円筒状回転体の回転はテープ状記録媒体に引かれた所定回転方向となるものの、この円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の早戻し走行時の円筒面から下流側のテンションが増加する。しかも円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、よってテープ状記録媒体が損傷を受けることがない。また、テープ状記録媒体は円筒面の摩擦によって円筒面上に係止された状態にあるから、このテンションの増加は円筒状回転体から上流側に影響を及ぼすことがない。

0068

次に、本発明に係るテープ状記録媒体の信号処理装置の実施形態を説明する。図5は、本発明に係るテープ状記録媒体の信号処理装置の一実施形態であるビデオカセットレコーダ装置に装着されたテープ状記録媒体のノーマル再生時の走行路を示す図であり、図6は早戻し時の走行路を示す図である。図7は、図5に示されるビデオカセットレコーダ装置のシステム構成を示すブロック図であり、図8状態遷移図である。さらに図9は、図7におけるビデオカセットレコーダ装置の制御プログラムメインフローチャートであり、図10はメインフロー中のサーボ処理のフローチャートである。

0069

図5に示されるビデオカセットレコーダ装置VR1は、Mローディング方式の回転ドラム搭載ヘッド型であるが、Uローディング方式も可能である。

0070

ビデオカセットレコーダ装置VR1は、制動ローラ30を備える走行制動機構EB1、テンションピン29、複数のガイドピン26、回転ドラム24、キャプスタン27、ピンチローラ28を備え、テープ状記録媒体23を内蔵するカセット20が装着されると、テープ状記録媒体23を引き出してローディングする。回転ドラム24には、映像信号を記録及び再生するヘッド25が設けられている。

0071

複数のガイドピン26は、回転ドラム24の周辺シャーシ面に設けられている。この複数のガイドピン26によって、テープ状記録媒体23の走行路すなわちテープパスが規制される。

0072

図5では、カセット20が装着され、カセット20内のサプライ(供給)リール21及びテークアップ(巻取り)リール22からローディングされたテープ状記録媒体23が、回転ドラム24に巻接し、ノーマル再生モードでテープ状記録媒体23がサプライリール21から送出され、回転する回転ドラム24においてヘッド25と摺接し、回転するキャプスタン27とピンチローラ28で狭持されて定速度で走行し、テークアップリール22に巻き取られる状態にある。

0073

ここでテープ状記録媒体23は、テンションレギュレーションアーム(不図示)に取付けられたテンションピン29によって、設定されたモードに応じてテープテンションが調整される。

0074

上記のノーマル再生モードでは、走行制動機構EB1の制動ローラ30はテープ状記録媒体23と接触しない位置に置かれる。

0075

つぎに図6に示されるREWモードになると、テープ状記録媒体23の走行方向は逆転し、サプライリール21によって高速で巻き取られる。ここでテープ状記録媒体23は、テンションピン29による巻戻し時の弱いテンション下にあってテークアップリール22から送出され、非接触となったキャプスタン27とピンチローラ28を素通りして、回転する回転ドラム24を弱いテンションで通過し、所定の摩擦係数の制動ローラ30に至り所定角度だけ巻接してフォワードテンションが増加し、サプライリール21によって巻き取られる。

0076

図7は、本実施形態のビデオカセットレコーダ装置VR1のシステム構成を示すブロック図の一部であり、サーボ系のシステム構成を示している。同図において、システムコントロールCPU1は、この装置全体を制御する制御器である。サーボCPU3は、テープ状記録媒体23を通常速度又は高速度で走行させ、サプライモータ5、テークアップモータ14からなるテープ走行駆動手段と、このテープ走行駆動手段がテープ状記録媒体23をREWモード(早戻し)で走行させている状態において、テープ状記録媒体23の走行に一定の制動力を加える制御器である。またIFBアンプ15、REWドライブ回路16、電流検出回路31、REWモータ33、制動ローラ30は、テープ制動手段を構成している。

0077

システムコントロールCPU1は、システムバスを介してプログラムメモリ2及びサーボCPU3と接続され、スイッチ部及びリモコン(いずれも図示せず)からの操作に応じたモード信号Mdを受けて、プログラムメモリ2の制御プログラムを実行して、サーボCPU3をコントロールする。

0078

サーボCPU3には、システムコントロールCPU1と接続するためのシステムバスの他に、複数の入出力ポートを備えている。以下、各出力ポート及び入力ポートに接続された構成部の機能について説明する。

0079

出力ポートSDには、S(サプライ)モータドライバ4が接続され、サプライモータ5を回転駆動する。そして、サプライモータ5に設けられたFG(frequency genarator)からは、その回転速度に比例したFG信号が入力ポートSFGに入力される。

0080

出力ポートCDには、C(キャプスタン)モータドライバ6が接続され、キャプスタンモータ7を回転駆動する。そして、キャプスタンモータ7に設けられたFGからは、その回転速度に比例したFG信号が入力ポートCFGに入力される。キャプスタンモータ7によってキャプスタン27が回転する。

0081

出力ポートDDには、D(ドラム)モータドライバ8が接続され、ドラムモータ9を回転駆動する。ドラムモータ9には、FG及びPG(phase genarator)が設けられ、回転速度に応じたFG信号、並びに記録ヘッド及び再生ヘッドの位置を検出するPG信号が、入力ポートDFG及び入力ポートDPGにそれぞれ入力される。

0082

ドラムモータ9は、直結されたドラム機構部10を駆動し、回転ドラム24を回転させる。ドラム機構部10には、タイムコードヘッドが設けられており、テープに記録された1フレームごとのタイムコードを再生する。PBアンプ回路11は、再生されたタイムコードを増幅して出力する。TC(タイムコード)リーダー回路12は、増幅されたタイムコードを変換してシステムコントロールCPU1に入力する。

0083

出力ポートTDには、T(テークアップ)モータドライバ13が接続され、テークアップモータ14を回転駆動する。そして、テークアップモータ14に設けられたFGからは、回転速度に比例したFG信号が入力ポートTFGに入力される。

0084

出力ポートRDには、IFB(電流帰還)アンプ15が接続され、REWモータドライバ16に駆動信号を出力して、REWモータ33を駆動させる。

0085

出力ポートD1には、ドライバ18が接続され、REWモードとノーマル再生モードにおいて夫々制動ローラ30を移動する制動ローラ移動機構31を駆動する。入力ポートS1には、テープのテンションを検出するテンションセンサからの検出信号が、センサIF19を経て入力される。

0086

この装置は、図8に示されるREC(記録)モード、ノーマルPB(再生)モード、FFモード、REWモード、スチルモード、JOGモード又はストップモードで動作する。

0087

ストップモードにおいて、REC(記録)スイッチがオンされると記録モードに移行し、記録モードにおいて、ストップスイッチがオンされるとストップモードに戻る。ストップモードにおいて、PB(再生)スイッチがオンされるとノーマル再生モードに移行し、ノーマル再生モードにおいて、ストップスイッチがオンされるとストップモードに戻る。

0088

ストップモードにおいて、FF(早送り)スイッチがオンされるとFFモードにに移行する。FFモードにおいて、ストップスイッチがオンされるとストップモードに戻る。また、ストップモードにおいて、REW(巻戻し)スイッチがオンされるとREWモードに移行する。REWモードにおいて、ストップスイッチがオンされるとストップモードに戻る。

0089

なお、FFモード又はREWモードにおいてPBスイッチがオンされた場合には、一旦ストップモードに移行した後にノーマル再生モードに移行する。このように、FFモード又はREWモードにおいてPBスイッチがオンされた場合にはストップスイッチがオンされて、続いてPBスイッチがオンされた状態と同じであるので、状態遷移の線図は省略されている。

0090

ノーマル再生モードにおいて、JOGダイヤルまたはFFスイッチ又はREWスイッチがオンされるとJOG(ジョグ)モードに移行する。JOGモードにおいてPBスイッチがオンされると、ノーマル再生モードに戻り、JOGモードにおいてストップスイッチがオンされるとストップモードに戻る。

0091

ノーマル再生モードにおいて、STILL(スチル)スイッチがオンされると、スチル再生モードに移行する。スチル再生モードにおいてPBスイッチがオンされると、ノーマル再生モードに戻り、スチル再生モードにおいてストップスイッチがオンされると、ストップモードに戻る。

0092

電源スイッチがオンになると、システムコントロールCPU1は図9に示すメインフローを実行する。すなわち、所定のイニシャライズ処理(ステップS1)を行った後、スイッチ処理(ステップS2)、モード設定処理(ステップS3)、サーボ処理(ステップS4)、映像信号処理(ステップS5)、その他の処理(ステップS6)を実行する。

0093

そして、電源スイッチがオフになったか否かを判別し(ステップS7)、オフでない場合には、ステップS2に移行してステップS6までの各処理を繰り返す。ステップS7において、電源スイッチがオフされた場合には、電源オフ処理、例えば設定したモードをメモリに格納する処理等を行う。

0094

ステップS2におけるスイッチ処理では、スイッチ部又はリモコンの操作を検出して、検出結果に応じてステップS3におけるモード設定処理を実行する。なお、ステップS1のイニシャライズ処理において、最初は図8の状態遷移図におけるストップモードに設定されている。

0095

記録モード又はノーマル再生モードにおいては、キャプスタン27にピンチローラ28が押圧され、テープ状記録媒体23を通常速度で走行させるが、一方、ストップモード、FFモード、REWモードにおいては、ピンチローラ28の押圧が解除される。そして、FFモード又はREWモードにおいては、テープ状記録媒体23が高速度で走行される。

0096

また、ストップモード以外のいずれのモードにおいても、テンションピン29によってテープテンションが検出され、サーボCPU3の入力ポートS1にテンション検出信号が入力される。

0097

システムコントロールCPU1は、設定したモードに応じて、システムバスを介してサーボCPU3をコントロールし、サーボ処理を実行する。図10に示すように、まず、センサ処理(ステップS11)を実行し、モード判別処理(ステップS12)を実行する。

0098

ステップS11におけるセンサ処理において、カセット20がまだ装着されていないことを検出した場合には、ストップモードを維持した状態でカセット20の装着を待機し、カセット20が装着されたときは、テープ状記録媒体23を引き出してローディング制御を行う。

0099

ついでステップS13において、モード変更があるか否かを判別し、モード変更がない場合には、このフローを終了して図9のメインフローに戻る。モード変更があったときは、ストップモードからREWモードへの変更か否かを判別する(ステップS14)。

0100

ストップモードからREWモードへの変更である場合には、サーボCPU3の出力ポートD1をオンにして、制動ローラ30を図5に示すホーム位置(テープ状記録媒体23に非接触の位置)から、テープ状記録媒体23を巻接する位置へ移動する処理を行う(ステップS15)。そして、図6に示す所定位置に達したか否かを判別する(ステップS16)。

0101

制動ローラ30が所定位置に達しない場合には、ステップS15の移動処理を続行する。所定位置に達したときは、サーボCPU3の出力ポートRDからIFBアンプ15に駆動信号を出力して、REWモータ33を回転させる(ステップS17)。

0102

ステップS17においてREWモータ33のオン処理を行った後は、サーボCPU3の出力ポートSD及び出力ポートTDをオンして、サプライモータ5及びテークアップモータ14のオン処理、すなわちリールモータオン処理を行う(ステップS18)。そして、このフローを終了して図9のメインフローに戻る。

0103

図10のステップS14において、モード変更がストップモードからREWモードへの変更でない場合には、REWモードからストップモードへの変更であるか否かを判別する(ステップS19)。このモード変更である場合には、サーボCPU3の出力ポートSD及び出力ポートTDをオフにして、サプライモータ5及びテークアップモータ14のオフ処理、すなわち、リールモータオフ処理を行う(ステップS20)。

0104

次に、サーボCPU3の出力ポートRDをオフにして、REWモータ33のオフ処理を行う(ステップS21)。次に、制動ローラ30を図6に示す位置から移動する処理を行う(ステップS22)。

0105

そして、制動ローラ30が図5に示すホーム位置に達したか否かを判別する(ステップS23)。ホーム位置に達していない場合には、ステップS22の移動処理を続行する。ホーム位置に達したときは、このフローを終了して図9のメインフローに戻る。

0106

モード変更が、ステップS14において、ストップモードからREWモードへの変更でなく、かつ、ステップS19において、REWモードからストップモードへの変更でもない場合、すなわちその他のモード変更である場合には、そのモード変更に応じたその他の処理を行う(ステップS24)。そして、このフローを終了して図9のメインフローに戻る。

0107

本実施形態によれば、テープ状記録媒体23をREWモードにおいて高速度で走行させている状態において、制動ローラ30によりテープ状記録媒体23の走行に一定の制動力を加えて、テープ状記録媒体23の早戻し走行時の巻き取り側でのテンションを所定値だけ増加させるから、巻き取り側であるサプライリール21において十分な巻き取りテンションを付勢してテープ状記録媒体23を巻き取ることができる。この結果、巻き取りテンション不足による「グズ巻き」が生じることがない。

0108

しかもこの巻き取りテンションの増加は、制動ローラ30の円筒面30bから下流側に、制動ローラ30とサプライリール21間だけに発生するものであり、テープ状記録媒体23は制動ローラ30の円筒面30bに十分な摩擦力で係止されているから、巻き取りテンションは上流側に伝わることがなく、よって上流側たとえば回転ドラムのドラム内テンションに影響を及ぼすことがない。

0109

しかも制動ローラ30は摩擦力により円筒面30bにテープ状記録媒体23を保持し、且つ前記のように滑りが発生する最大フォワードテンション以下で稼動するから、円筒面30bでテープ状記録媒体23が滑ることがなく、テープ状記録媒体23が損傷を受けることがない。

0110

また従来構成のようにピンチローラによるテープ状記録媒体23の狭持などの必要がなく、このような狭持によってテープ状記録媒体23の磁性面の損傷やテープ基体の変形のおそれがあった従来技術の不具合を解消することができる。

0111

さらに上記において、テープ状記録媒体23に掛かるテープテンションを検出するテンション検出手段を、テンションピン29、テンションアーム、サーボCPU3により構成し、検出したテンション値に基づいてテープ制動手段であるサーボCPU3、IFBアンプ15、REWドライバ16、電流検出回路31、REWモータ33を制御するテンション制御手段を新たに設けて、このテンション制御手段により制動ローラ30の制動力を調節して常に一定の巻き取りテンションを維持するようにできる。

0112

したがって、これらの場合も同様に、ドラム内テンションに影響を与えることなく、巻取りテンションを所定の増加値に維持しつつ早戻し巻き取りを実行でき、テープの安定走行とテープの損傷防止とを同時に実現することができる。

0113

また、早戻し巻き取りにおいて、巻き取りの進行とともに巻き取り側であるサプライリール21の巻き取り径が増加する。ここでムラのない巻き取りを実現するために、巻き取り径に応じて巻き取りテンションを変化させるのも有効である。

0114

サプライリール21が一定の回転速度でテープ状記録媒体23を巻き取る場合、この巻き取り径は、テープ状記録媒体23の早戻し走行速度により確認可能である。したがって、テープ状記録媒体23の走行速度検出手段を設け、この走行速度検出手段による検出走行速度に基づいてテンション制御手段が、制動ローラ30に付勢する逆方向の回転力を変化させるように構成できる。

0115

上記の構成により、任意の逆方向回転力プロファイルが得られ、巻き取り側リールのテープ量に応じた巻き取りテンションを付勢することができ、よって種々のリール径や種々の材質のテープに最適な巻き取りが可能になる。

0116

図11は、本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構の別の実施形態の構成の上面図である。

0117

同図に示されるように、本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構EB2は、静電型の制動ローラ230と、高圧発生コントローラ16と、高圧回路37と、ブラシ234と、さらに不図示の、制動ローラ230に回転トルクを付勢する電動機を備えて構成される。

0118

制動ローラ230は、回転軸230aを嵌合した絶縁体により構成されたローラ233と、このローラ233の外周に嵌合された中空円筒状のプラス電極232と、電極232を被覆する比誘電率の高い絶縁体から成る被覆層231から成る。この被覆層231の外周面が、制動ローラ230の円筒面230bであり、この円筒面230bにテープ状記録媒体23が所定角度だけ巻接される。

0119

プラス電極232の軸方向深さは、テープ状記録媒体23の幅よりも若干大きく形成され、ローラ233により対地絶縁される。 またプラス電極232の露出した上端部にはブラシ234が接触して、プラス電極232に継続的に高電圧を印加する。

0120

制動ローラ230の回転に伴いプラス電極232も回転するが、ブラシ234はこの回転中も摺動して接触を保ち、高圧回路37が発生させる高電圧Hがプラス電極232に印加される。

0121

一方、テープ状記録媒体23は、接地電位のシャーシから峻立するガイドポストと接触する。このようにテープ走行系では必ず走行誘導手段としてガイドピン、ガイドポスト等を使用するので、テープ状記録媒体23はガイド等でシャーシ接地されることになり、高電圧下ではマイナス電極(GND)となる。

0122

因みに、蒸着磁気テープ抵抗は磁性面で数十キロオーム/cm、バックフィルム側で数百キロオーム/cmであり、またメタルテープの抵抗は磁性面は絶縁体となり、バックフィルム側で数百キロオーム/cmであり、電流が流れない静電気にとっては何れも導体と見做すことができる。したがって、テープ状記録媒体23をマイナス電極として利用することができる。

0123

高圧回路37はコントローラ36の制御下で直流の高電圧Hを発生させ、プラス側をブラシ234を介して電極232へ供給し、マイナス側を接地接続する。これにより電極232は高電位となるが、電極232は対地絶縁されているので電流が流れず、よって電極232には正の静電気が発生する。

0124

この静電気によって、比誘電率の高い被覆層231に分極による見掛け電荷が発生し、被覆層231に巻接して走行するテープ状記録媒体23を静電吸着する。この静電吸着力により、テープ状記録媒体23の走行移動にともない制動ローラ230が回転する。

0125

そして、テープ状記録媒体23の巻接角度の端部において巻き取り張力が静電吸着力を超えると、テープ状記録媒体23が制動ローラ230から離される。このようにして制動ローラ230によるテープ状記録媒体23の静電吸着による保持と、テープ状記録媒体23の脱離がなされる。

0126

上記の静電吸引力は、テープ状記録媒体23が被覆層231において滑らない範囲内に設定される。静電吸引力Fは、次式のように示される。
F=εSV**2/2x**2
ここに、ε:誘電
S:接触面積
V:印加電圧
x:離間距離
また、**は2乗を示す。

0127

したがって、本実施形態の構成において静電吸引力Fを増加させるには、
1.印加電圧Vを増加する
2.離間距離xを短縮する
3.接触面積Sを拡大する
4.誘電率εの大きい材料を用いるの少なくとも何れかを実行すればよい。印加電圧Vと離間距離xは2乗で効くので効果が大きい。

0128

また、制動ローラ230に電動機によって逆方向の回転力が付勢する構成および、ギアや制動ローラ移動機構を含む他の構成は、前記実施形態の走行制動機構EB1におけると同様であり、説明は省略される。

0129

上記のように、本実施形態によれば、静電吸引によりテープ状記録媒体23を吸着保持した制動ローラ230に制動力を付勢することによって、例えばテープ状記録媒体23の早戻し走行時の巻き取り側でのテンションを所定値だけ増加させるから、巻き取り側リールにおいて十分なテンションを付勢してテープ状記録媒体23を巻き取ることができ、テンション不足による「グズ巻き」が生じることがない。しかもこのテンションの増加は制動ローラ230から下流側(テープ状記録媒体23の早戻し走行方向の下流)において発生するものであり、制動ローラ230から上流側(テープ状記録媒体23の早戻し走行方向の上流)に影響を及ぼすことがない。

0130

しかも制動ローラ230は静電吸着力により被覆層231にテープ状記録媒体23を保持し、且つ前記のように滑りが発生しない範囲内で稼動するから、被覆層231でテープ状記録媒体23が滑ることがなく、テープ状記録媒体23が損傷を受けることがない。

0131

またテープ状記録媒体23に機械的押圧を加える必要がなく、よって従来構成のようにピンチローラによるテープ状記録媒体23の狭持の必要がなくなり、このような狭持によってテープ状記録媒体23の磁性面の損傷やテープ基体の変形のおそれがあった従来技術の不具合を解消できる。

0132

さらに、制動ローラ230の電極232は電圧の印加を止めるだけで静電吸着力がゼロまで急減することにより、極めて容易に、且つ変形を与えることなく、テープ状記録媒体23を制動ローラ230から離脱させることができる。

0133

つぎに、本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動方法の実施形態を、前記図11の構成の機構に基づいて説明する。本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動方法は、第1の手順として、回転軸と被覆された電極を有する円筒面とを備える円筒状回転体(図11の制動ローラ230に相当する)の円筒面にテープ状記録媒体を巻接し、電極に電圧を印加して静電気を発生させる。ついで第2の手順として、テープ状記録媒体を走行させて円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる。さらに第3の手順として、円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に、所定回転方向と逆方向の回転力を発生させるようにする。

0134

前記の方法によれば、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が静電吸着したテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力が付勢される。ただし、この逆方向の回転力は、静電吸着によりテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する回転力よりも小さくなるよう調整されるものとする。

0135

これにより、円筒状回転体の回転はテープ状記録媒体に引かれた所定回転方向となるものの、この円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の早戻し走行時の円筒面から下流側のテンションが増加する。しかも円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、よってテープ状記録媒体が損傷を受けることがない。また、テープ状記録媒体は静電吸着によって円筒面上に係止された状態にあるから、このテンションの増加は円筒状回転体から上流側に影響を及ぼすことがない。

0136

次に、本発明に係るテープ状記録媒体の信号処理装置の他の実施形態について、図12及び図13を参照して、さらに前記実施形態における図面(図8および図9)を援用して説明する。

0137

図12は、第2実施形態におけるVTR装置のシステム構成を示すブロック図の一部であり、サーボ系のシステム構成を示している。図13は、図12におけるシステム構成によるサーボ処理のフローチャートである。

0138

本実施形態においては、テープ状記録媒体23を通常速度又は高速度で走行させるサーボCPU3、サプライモータ5、テークアップモータ14、巻き取りテンションを検出するテンションピン29、テープ状記録媒体23を巻接する制動ローラ230、この制動ローラ230に高電圧を与えて静電気を発生させるコントロール回路36、高圧回路37を備え、テープ状記録媒体23がREWモード(高速度の早戻し)で走行する状態において、制動ローラ230に制動力を発生させてテープ状記録媒体23に掛かる巻き取りテンションを増加させるIFBアンプ15、REWドライバ16、電流検出回路31、REWモータ33を備える。

0139

図12において、サーボCPU3の出力ポートHVには、コントローラ36が接続され、トランス等からなる高圧回路37に電圧を供給して、高電圧を発生させる。発生された高電圧は、制動ローラ230に供給される。

0140

制動ローラ230に高電圧を供給すると、制動ローラ230のテープ状記録媒体23が巻接する部分に静電気が発生してテープ状記録媒体23を静電吸着する。

0141

なお、図12のブロック図における他の部分の構成は、図7に示した実施形態における構成と同じであり、同一の符号で表わされている。また、本実施形態におけるテープ装着の状態を示す図、状態遷移図、システムコントロールCPU1のメインフローチャートについては、図5図6図8及び図9に示した実施形態と同じである。したがって、これらの図を援用して本実施形態におけるサーボ処理について説明する。

0142

図13は、本実施形態におけるシステムコントロールCPU1のサーボ処理のフローである。この処理では、設定したモードに応じて、システムバスを介してサーボCPU3をコントロールする。まず、センサ処理(ステップS31)を実行し、モード判別処理(ステップS32)を実行する。そして、モード変更があるか否かを判別し(ステップS33)、モード変更がない場合には、このフローを終了して図9のメインフローに戻る。

0143

モード変更があったときは、ストップモードからREWモードへの変更か否かを判別する(ステップS34)。ストップモードからREWモードへの変更である場合には、サーボCPU3の出力ポートD1をオンにして、制動ローラ230を図5に示されるホーム位置から移動する処理を行う(ステップS35)。そして、図6に示す所定位置に達したか否かを判別する(ステップS36)。

0144

制動ローラ230が所定位置に達しない場合には、ステップS35の移動処理を続行する。所定位置に達したときは、サーボCPU3の出力ポートHVをオンにして、制動ローラ230に静電気を発生させて、テープ状記録媒体23を静電気によって吸引し、静電ブレーキをかける(ステップS37)。

0145

次に、サーボCPU3の出力ポートRDからIFBアンプ15に駆動信号を出力して、REWモータ33に逆方向の回転力を発生させ、これによって制動ローラ230を制動してテープ状記録媒体23の巻き取りテンションを増加させる(ステップS38)。

0146

次に、サーボCPU3の出力ポートSD及び出力ポートTDをオンして、サプライモータ5及びテークアップモータ14のオン処理、すなわちリールモータオン処理を行う(ステップS39)。そして、このフローを終了して図9のメインフローに戻る。

0147

ステップS34において、モード変更がストップモードからREWモードへの変更でない場合には、REWモードからストップモードへの変更であるか否かを判別する(ステップS41)。このモード変更である場合には、サーボCPU3の出力ポートSD及び出力ポートTDをオフにして、サプライモータ5及びテークアップモータ14のオフ処理、すなわち、リールモータオフ処理を行う(ステップS42)。

0148

次に、サーボCPU3の出力ポートRDをオフにして、REWモータ33のオフ処理を行う(ステップS43)。そして、サーボCPU3の出力ポートHVをオフにして、制動ローラ30による静電気の発生を停止し、静電ブレーキのオフ処理を行う(ステップS44)。次に、制動ローラ30をテープ状記録媒体23に巻接する位置から移動する処理を行う(ステップS45)。

0149

そして、制動ローラ30がテープ状記録媒体23に接触しないホーム位置に達したか否かを判別する(ステップS46)。ホーム位置に達していない場合には、ステップS45の移動処理を続行する。ホーム位置に達したときは、このフローを終了して図9のメインフローに戻る。

0150

モード変更が、ステップS34において、ストップモードからREWモードへの変更でなく、かつ、ステップS41において、REWモードからストップモードへの変更でもない場合、すなわちその他のモード変更である場合には、そのモード変更に応じたその他の処理を行う(ステップS47)。そして、このフローを終了して図9のメインフローに戻る。

0151

本実施形態によれば、テープ状記録媒体23をREWモードにおいて高速度で走行させている状態において、制動ローラ230によりテープ状記録媒体23の走行に一定の制動力を加えて、テープ状記録媒体23の早戻し走行時の巻き取り側でのテンションを所定値だけ増加させるから、巻き取り側であるサプライリール21において十分な巻き取りテンションを付勢してテープ状記録媒体23を巻き取ることができる。この結果、巻き取りテンション不足による「グズ巻き」が生じることがない。

0152

しかもこの巻き取りテンションの増加は、制動ローラ230から下流側に、制動ローラ230とサプライリール21間だけに発生するものであり、テープ状記録媒体23は制動ローラ230に十分な静電吸着力で係止されているから、巻き取りテンションは上流側に伝わることがなく、よって上流側たとえば回転ドラムのドラム内テンションに影響を及ぼすことがない。

0153

しかも制動ローラ230は静電吸着力によりテープ状記録媒体23を保持し、且つ前記のように滑りが発生する最大フォワードテンション以下で稼動するから、制動ローラ230への巻接部分でテープ状記録媒体23が滑ることがなく、テープ状記録媒体23が損傷を受けることがない。

0154

また従来構成のようにピンチローラによるテープ状記録媒体23の狭持などの必要がなく、このような狭持によってテープ状記録媒体23の磁性面の損傷やテープ基体の変形のおそれがあった従来技術の不具合を解消することができる。

0155

さらに上記において、テープ状記録媒体23に掛かるテープテンションを検出するテンション検出手段を、テンションピン29、テンションアーム、サーボCPU3により構成し、検出したテンション値に基づいてテープ制動手段であるサーボCPU3、IFBアンプ15、REWドライバ16、電流検出回路31、REWモータ33を制御するテンション制御手段を新たに設けて、このテンション制御手段により制動ローラ230の制動力を調節して常に一定の巻き取りテンションを維持するようにできる。

0156

したがって、これらの場合も同様に、ドラム内テンションに影響を与えることなく、巻取りテンションを所定の増加値に維持しつつ早戻し巻き取りを実行でき、テープの安定走行とテープの損傷防止とを同時に実現することができる。

0157

また、早戻し巻き取りにおいて、巻き取りの進行とともに巻き取り側であるサプライリール21の巻き取り径が増加する。ここでムラのない巻き取りを実現するために、巻き取り径に応じて巻き取りテンションを変化させるのも有効である。

0158

サプライリール21が一定の回転速度でテープ状記録媒体23を巻き取る場合、この巻き取り径は、テープ状記録媒体23の早戻し走行速度により確認可能である。したがって、テープ状記録媒体23の走行速度検出手段を設け、この走行速度検出手段による検出走行速度に基づいてテンション制御手段が、制動ローラ230に付勢する逆方向の回転力を変化させるように構成できる。

0159

上記の構成により、任意の逆方向回転力プロファイルが得られ、巻き取り側リールのテープ量に応じた巻き取りテンションを付勢することができ、よって種々のリール径や種々の材質のテープに最適な巻き取りが可能になる。

0160

次に、本発明に係るテープ状記録媒体の走行方法の実施形態を説明する。本実施形態に係るテープ状記録媒体の走行方法は、第1の手順として、テープ状記録媒体を所定方向に早送り走行(FF)または早戻し走行(REW)させる。第2の手順として、回転軸と所定の摩擦係数を有する円筒面とを備える円筒状回転体の、円筒面に走行するテープ状記録媒体を巻接し、この円筒状回転体をテープ状記録媒体に引かせて所定回転方向へ回転させる。第3の手順として、電動機に所定回転方向と逆方向の回転力を発生させ、これを円筒状回転体に付勢するようにする。

0161

前記の方法によって、テープ状記録媒体の早送り走行または早戻し走行時に、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体を摩擦によりテープ状記録媒体に引かせて所定回転方向へ回転させる一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力を付勢することとができる。

0162

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の早送り走行または早戻し走行時の下流側のテンションが増加する。しかもテープ状記録媒体が摩擦力により円筒状回転体の円筒面に保持されるから、円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、テープ状記録媒体に損傷を与えることがない。また、この増加したテンションが円筒状回転体から上流側に影響を与えることがない。

0163

また、本発明に係るテープ状記録媒体の走行方法の別の実施形態は、第1の手順として、テープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる。ついで第2の手順として、回転軸および被覆された電極を有する円筒面とを備える円筒状回転体の、電極に電圧を印加して静電気を発生させる。第3の手順として、円筒状回転体の円筒面に早送り走行または早戻し走行するテープ状記録媒体を巻接し、このテープ状記録媒体に引かせて円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる。さらに第4の手順として、円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に、所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる。

0164

前記の方法によって、電圧を印加した電極に静電気が発生し、テープ状記録媒体が円筒面に静電吸着されて保持される。そしてテープ状記録媒体の早送り走行または早戻し走行時に、テープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が静電吸着しているテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力が付勢される。

0165

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時の下流側の巻き取りテンションが増加する。しかもテープ状記録媒体は静電吸着力により円筒状回転体の円筒面に保持されるから、円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、テープ状記録媒体に損傷を与えることがない。また、この増加した巻き取りテンションが円筒状回転体から上流側に影響を与えることがない。

0166

図14は、本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構のさらに別の実施形態の側面図である。また図15は、図14に示されるテープ状記録媒体の走行制動機構が組み込まれたVTR装置の早戻し時の走行路を示す図である。なお本VTR装置の構成部分のうち前記の実施形態と同じ部分は前記と同一符号を付けて、説明は省略される。

0167

テープ状記録媒体の走行制動機構EB4は、回転軸430aおよび円筒面430bを有して、この回転軸430aと一体に回転可能な制動ローラ430と、回転軸17aを具備し固定位置に配設されたREWモータ17と、回転軸430aおよび回転軸17aを継断するクラッチ431を備える。クラッチ431は不図示の駆動回路により「継」または「断」の状態となる。

0168

制動ローラ430の円筒面430bは、所定の摩擦係数を有するように材質が選択され、また表面加工がなされ、さらに軽量で慣性モーメントが小さくなるように構成される。

0169

制動ローラ430は、図15に示されるようにテンションピン29とガイドピン126の間に固定配設され、ノーマル再生モードにおいても、また早送り(FF)モードや早戻し(REW)モードにおいても、常時、円筒面430bにテープ状記録媒体23を巻接させる。この巻接角度が所定の角度、例えば90°になるようガイドピン126が配置されている。

0170

そしてノーマル再生モードにおいて、クラッチ431は駆動回路により「断」の状態となって、回転軸430aとREWモータ17の回転軸17aとの連結が切られる。

0171

また早送り(FF)モードや早戻し(REW)モードにおいて「継」の状態となって、回転軸430aがREWモータ17の回転軸17aに連結され、REWモータ17の回転トルクが制動ローラ430に伝達される。

0172

上記の構成により、ノーマル再生モードにおいては通常走行するテープ状記録媒体23に巻接された制動ローラ430が、REWモータ17と切り離されて小さい慣性モーメントで回転する。したがって、この場合には制動ローラ430は軽量の回転ガイドピンとして作動する。

0173

一方、早送り(FF)モードまたは早戻し(REW)モードにおいては、高速走行するテープ状記録媒体23に巻接された制動ローラ430が、REWモータ17から付勢される逆回転方向の回転トルクを受けて制動し、テープ状記録媒体23に所定の巻き取りテンションを掛ける。この制動効果は前記各実施形態におけると同様である。

0174

なお上記において制動ローラ430は、所定の摩擦係数を有する円筒面430bを備えるものとしたが、これ以外にも、前記のような静電電極を有して電圧印加がなされる構成とすることも可能である。

0175

また、上記各実施形態においては、テープ状記録媒体として磁気的に映像信号が記録されたテープについて説明したが、光学的に情報信号を記録したテープの場合にも本発明を適用することができる。

発明の効果

0176

本発明の請求項1に係るテープ状記録媒体の走行制動機構は、所定の摩擦係数を有してテープ状記録媒体を巻接する円筒面を備え、テープ状記録媒体の走行に引かれて所定回転方向へ回転する円筒状回転体と、この円筒状回転体に回転力を付勢する電動機と、この電動機に前記所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる制動駆動手段とを備えるから、円筒状回転体が摩擦によりテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に制動駆動手段と電動機によって逆方向の回転力を付勢でき、これにより回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時の巻き取りテンションを増加させることができる。

0177

この結果、テープ状記録媒体の高速走行時のテンションを所定値だけ増加でき、巻き取り側リールは十分なテンションでテープ状記録媒体を巻き取ることによって、テンション不足による「グズ巻き」の発生を防止することができる。しかも摩擦力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、テープ状記録媒体が滑ることがなく、テープ状記録媒体に損傷を与えることがない。また、テープ状記録媒体は円筒状回転体上で係止されるから、巻き取り下流側で発生させた上記テンションが上流側に伝達されることがなく、上流側で安定した高速走行ができる。

0178

本発明の請求項2に係るテープ状記録媒体の走行制動機構は、対地絶縁された電極と、これを被覆する絶縁性誘電体の外周面を備えてテープ状記録媒体を巻接させる円筒状回転体と、電極に静電気を発生させる電圧を印加する電圧供給手段と、円筒状回転体に回転力を付勢する電動機と、この電動機に所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる制動駆動手段とを備える。

0179

前記の構成によれば、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が静電吸着によりテープ状記録媒体を保持し、テープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に制動駆動手段と電動機によって逆方向の回転力を付勢することができる。

0180

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の高速走行時の巻き取りテンションを増加させることができる。しかも円筒状回転体は静電吸着力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が摺動などで滑ることがなく、テープ状記録媒体に損傷を与えることがない。

0181

また、テープ状記録媒体は円筒状回転体上で係止されるから、巻き取り下流側で発生させた上記テンションが上流側に伝達されることがなく、上流側で安定した高速走行をさせることができる。

0182

本発明の請求項3に係るテープ状記録媒体の走行制動方法は、円筒状回転体の所定の摩擦係数を有する円筒面にテープ状記録媒体を巻接し、このテープ状記録媒体を走行させて円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる手順と、この円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に逆方向の回転力を発生させる手順とを備えるから、テープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が摩擦によりテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力を付勢することができる。

0183

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の走行時のテンションを増加させることができる。しかも円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、よってテープ状記録媒体に損傷を与えない。

0184

本発明の請求項4に係るテープ状記録媒体の走行制動方法は、円筒状回転体の被覆された電極を有する円筒面にテープ状記録媒体を巻接し、この電極に電圧を印加して静電気を発生させる手順と、このテープ状記録媒体を走行させて円筒状回転体を所定回転方向へ回転させる手順と、円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に逆方向の回転力を発生させる手順とを備えるから、円筒状回転体に静電吸着によりテープ状記録媒体を保持させ、このテープ状記録媒体に引かせて所定回転方向へ回転させる一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力を付勢できる。

0185

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の走行時のテンションを増加させることができる。しかも円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、よってテープ状記録媒体に損傷を与えない。

0186

本発明の請求項5に係るテープ状記録媒体の信号処理装置は、テープ状記録媒体の早送りまたは早戻し走行手段と、所定の摩擦係数の円筒面にテープ状記録媒体を巻接させ、この走行に引かれて回転する円筒状回転体と、この円筒状回転体に逆方向の回転力を付勢してテープ状記録媒体の走行に制動力を加える制動手段とを備えるから、早送り走行または早戻し走行時に円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の走行時のテンションを増加させることができ、よってムラのない巻き取りができる。

0187

しかも円筒状回転体は摩擦力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けない。また、テープ状記録媒体は円筒状回転体上で係止されるから、巻き取り下流側で発生させた上記テンションが上流側に伝達されることがなく、よって上流側で安定した高速走行をさせることができる。

0188

本発明の請求項6に係るテープ状記録媒体の信号処理装置は、テープ状記録媒体の早送りまたは早戻し走行手段と、テープテンションの検出手段と、所定の摩擦係数の円筒面にテープ状記録媒体を巻接させ、この走行に引かれて回転する円筒状回転体と、この円筒状回転体に逆方向の回転力を付勢してテープ状記録媒体の走行に制動力を加え、テンション検出手段が所定のテープテンションを検出する状態に維持させる制動手段とを備えるから、早送り走行または早戻し走行時に円筒状回転体の回転に制動が加わって巻き取りテンションが増加し、且つ、この巻き取りテンションを所定値に維持することができ、よってムラのない巻き取りができる。

0189

しかも円筒状回転体は摩擦力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けない。また、テープ状記録媒体は円筒状回転体上で係止されるから、巻き取り下流側で発生させた上記テンションが上流側に伝達されることがなく、よって上流側で安定した高速走行をさせることができる。

0190

本発明の請求項7に係るテープ状記録媒体の信号処理装置は、テープ状記録媒体の早送りまたは早戻し走行手段と、絶縁性の誘電体で被覆された電極を有する円筒面に巻接させたテープ状記録媒体の走行に引かれて所定方向に回転する円筒状回転体と、電極に電圧を印加する電圧印加手段と、円筒状回転体に逆方向の回転力を付勢してテープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加える制動手段とを備える。

0191

この結果、早送り走行または早戻し走行時に円筒状回転体の回転に制動が加わり、テープ状記録媒体の走行時のテンションを増加させることができ、よってムラのない巻き取りができる。

0192

しかも円筒状回転体は静電吸着力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けない。また、テープ状記録媒体は円筒状回転体上で係止されるから、巻き取り下流側で発生させた上記テンションが上流側に伝達されることがなく、よって上流側で安定した高速走行をさせることができる。

0193

本発明の請求項8に係るテープ状記録媒体の信号処理装置は、テープ状記録媒体の早送りまたは早戻し走行手段と、テープテンションの検出手段と、絶縁性の誘電体で被覆された電極を有する円筒面にテープ状記録媒体を巻接させ、この走行に引かれて回転する円筒状回転体と、この電極に電圧を印加する電圧印加手段と、この円筒状回転体に逆方向の回転力を付勢してテープ状記録媒体の走行に制動力を加え、テンション検出手段が所定のテープテンションを検出する状態に維持させる制動手段とを備えるから、早送り走行または早戻し走行時に円筒状回転体の回転に制動が加わって巻き取りテンションが増加し、且つ、この巻き取りテンションを所定値に維持することができ、よってムラのない巻き取りができる。

0194

しかも円筒状回転体は静電吸着力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けない。また、テープ状記録媒体は円筒状回転体上で係止されるから、巻き取り下流側で発生させた上記テンションが上流側に伝達されることがなく、よって上流側で安定した高速走行をさせることができる。

0195

本発明の請求項9に係るテープ状記録媒体の走行方法は、テープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる手順と、円筒状回転体の所定の摩擦係数を有する円筒面に走行するテープ状記録媒体を巻接し、このテープ状記録媒体に引かせて円筒状回転体を所定方向へ回転させる手順と、円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に逆方向の回転力を発生させる手順とを備える。

0196

したがって、テープ状記録媒体の早送り走行または早戻し走行時に、円筒面にテープ状記録媒体を巻接させた円筒状回転体が摩擦によりテープ状記録媒体に引かれて所定回転方向へ回転する一方で、この円筒状回転体に電動機によって逆方向の回転力を付勢できる。

0197

これにより、円筒状回転体の回転に制動が加わりテープ状記録媒体の走行時のテンションが増加するから、ムラのない巻き取りができる。しかも円筒状回転体は摩擦力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、よってテープ状記録媒体に損傷を与えることがない。

0198

本発明の請求項10に係るテープ状記録媒体の走行方法は、テープ状記録媒体を所定方向に早送り走行または早戻し走行させる手順と、円筒状回転体の被覆された電極に電圧を印加して静電気を発生させる手順と、円筒状回転体に早送りまたは早戻し走行するテープ状記録媒体を巻接し、このテープ状記録媒体に引かせて円筒状回転体を回転させる手順と、この円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に逆方向の回転力を発生させる手順とを備える。

0199

この結果、電圧が印加された電極に静電気が発生してテープ状記録媒体を円筒面に静電吸着して保持し、テープ状記録媒体の早送りまたは早戻し走行により、テープ状記録媒体に引かれた円筒状回転体が所定回転方向へ回転するが、ここで電動機によって円筒状回転体に逆方向の回転力を付勢することにより円筒状回転体の回転に制動を加え、テープ状記録媒体の巻き取りテンションを増加させることができる。よってムラのない巻き取りができる。しかも円筒状回転体は静電吸着力により円筒面にテープ状記録媒体を保持するから、円筒面でテープ状記録媒体が滑ることがなく、テープ状記録媒体が損傷を受けない。

0200

本発明の請求項11に係るテープ状記録媒体の走行制動機構は、請求項1または2のいずれかに係るものであって、制動駆動手段が電動機に所定回転方向と逆方向の回転力を発生させ、且つこの回転力をテープ状記録媒体の走行速度に基づき変化させるから、任意の逆方向回転力プロファイルが得られ、巻き取り側リールのテープ量に応じたテンションを付勢することができ、よって種々のリール径や種々の材質のテープに最適な巻き取りが可能になる。

0201

本発明の請求項12に係るテープ状記録媒体の走行制動方法は、前記請求項3または4のいずれかに記載された逆方向の回転力を発生させる手順として、この回転力をテープ状記録媒体の走行速度に基づき制御するものとするから、任意の逆方向回転力プロファイルで巻き取りを実行できる。これにより、例えば巻き取り側リールのテープ量に応じたテンションを付勢することができ、よって種々のリール径や種々の材質のテープに最適な巻き取りが可能になる。

0202

本発明の請求項13に係るテープ状記録媒体の信号処理装置は、請求項5、6、7または8のいずれかに係るものであって、テープ状記録媒体の走行に一定の制動力を加える制動手段が、前記回転力をテープ状記録媒体の走行速度に基づき制御するものであるから、任意の逆方向回転力プロファイルが得られ、巻き取り側リールのテープ量に応じたテンションを付勢することができ、よって種々のリール径や種々の材質のテープに最適な巻き取りが可能になる。

0203

本発明の請求項14に係るテープ状記録媒体の走行方法は、請求項9または10のいずれかに係る方法であって、円筒状回転体に回転力を付勢する電動機に所定回転方向と逆方向の回転力を発生させる手順として、この回転力をテープ状記録媒体の走行速度に基づき制御するものとするから、任意の逆方向回転力プロファイルが得られ、巻き取り側リールのテープ量に応じたテンションを付勢することができ、よって種々のリール径や種々の材質のテープに最適な巻き取りが可能になる。

図面の簡単な説明

0204

図1本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構の一実施形態の側面図である。
図2図1に示されるテープ状記録媒体の走行制動機構の駆動回路のブロック図である。
図3図1に示される走行制動機構におけるテープ状記録媒体の巻接状態の説明図である。
図4本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構の原理説明図である。
図5本発明に係るテープ状記録媒体の信号処理装置の一実施形態であるVTR装置に装着されたテープ状記録媒体のノーマル再生時の走行路を示す図である。
図6図5に示されるVTR装置に装着されたテープ状記録媒体の早戻し時の走行路を示す図である。
図7図5に示されるVTR装置のシステム構成を示すブロック図である。
図8図7におけるVTR装置の状態遷移図である。
図9図7におけるVTR装置の制御プログラムのメインフローチャートである。
図10図9のフローチャートにおけるサーボ処理のフローチャートである。
図11本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構の別の実施形態の上面図である。
図12本発明に係るテープ状記録媒体の信号処理装置の別の実施形態であるVTR装置のシステム構成を示すブロック図である。
図13図12に示されるVTR装置のサーボ処理のフローチャートである。
図14本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構のさらに別の実施形態の側面図である。
図15図14に示されるテープ状記録媒体の走行制動機構が組み込まれたVTR装置の早戻し時の走行路を示す図である。
図16従来のVTR装置に装着されたテープ状記録媒体の早戻し時の走行路を示す図である。

--

0205

EB1……本発明に係るテープ状記録媒体の走行制動機構、23……テープ状記録媒体、30……制動ローラ、30a……回転軸、30b……円筒面、31……制動ローラ移動機構、31a……アーム、32……ギア、33……REWモータ、33a……回転軸、34……ギア

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ