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技術 耐熱性熱可塑性樹脂ペレットの製造方法

出願人 株式会社日本触媒
発明者 木下太司吉川勝也藤岡和親
出願日 2000年1月19日 (20年1ヶ月経過) 出願番号 2000-011047
公開日 2000年10月3日 (19年5ヶ月経過) 公開番号 2000-271928
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の成形材料の処理、取扱一般
主要キーワード 細孔出口 差し渡し径 ウォーターリング 切断間隔 耐熱ポリカーボネート 切断器 欠け落ち 揮発性成分含有量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年10月3日)のものです。
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図面 (3)

課題

着色、熱劣化クラック等が生じることなく、品質特性の良好な耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを提供する。

解決手段

溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂20を、押出ダイ12に備えた細孔14から押し出す工程と、細孔14から押し出された直後の溶融状態のマレイミド系共重合体22を切断する工程と、切断された溶融状態のマレイミド系共重合体24を冷却して固化状態のマレイミド系共重合体ペレット24を得る工程とを含む。耐熱性熱可塑性樹脂20は、ガラス転移温度150〜300℃であることができる。また、耐熱性熱可塑性樹脂20は、マレイミド系共重合体を含む樹脂であることができる。

概要

背景

マレイミド系共重合体は、高い熱変形温度熱分解温度を有する熱可塑性樹脂であることが知られており、一般に、他の熱可塑性樹脂を利用した製品耐熱性耐衝撃性および成形性などを向上させるために使用される。

マレイミド系共重合体は、通常、マレイミド系単量体と、これと共重合可能な他の単量体とを共重合することにより製造される。重合法としては、乳化重合懸濁重合溶液重合塊状重合など種々の重合法が採用されている。

重合終了後の反応混合物を直接に、または、予め加熱乾燥した後にベントタイプ押出機に供給して揮発性成分を除去し、溶融状態重合体ストランド状に押し出し、このストランドを所定間隔カッティングすることによりペレットにするという方法が知られている(特開昭59−126411、59−58006、57−135814、50−40688、57−49603、50−40687、63−147501号公報および特開平3−49925号公報)。このような方法は、マレイミド系共重合体を得る方法としても用いられている(特開平2−51514号公報、特開昭63−89806号公報)。ペレットは、粉末などに比べて、空気を含んでかさ高くなることがなく、取り扱い性や計量性等に優れるという利点がある。

本件出願人は、特開平6−126739号公報において、押出機で溶融押出されたマレイミド系共重合体のストランドを180〜250℃に冷却してからカッティングし、さらに迅速に150℃以下まで冷却してペレットを製造する方法を提案している。この方法は、マレイミド系共重合体を長時間高温さらすことがないため、着色や熱劣化の問題を起こし難いという利点を有している。

概要

着色、熱劣化、クラック等が生じることなく、品質特性の良好な耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを提供する。

溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂20を、押出ダイ12に備えた細孔14から押し出す工程と、細孔14から押し出された直後の溶融状態のマレイミド系共重合体22を切断する工程と、切断された溶融状態のマレイミド系共重合体24を冷却して固化状態のマレイミド系共重合体ペレット24を得る工程とを含む。耐熱性熱可塑性樹脂20は、ガラス転移温度150〜300℃であることができる。また、耐熱性熱可塑性樹脂20は、マレイミド系共重合体を含む樹脂であることができる。

目的

本発明の課題は、マレイミド系共重合体などの耐熱性熱可塑性樹脂からなり、着色、熱劣化、クラック等が生じることなく、品質特性も良好な耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
4件

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請求項1

押出ダイを有する押出機を用いて溶融押出により耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを製造する方法であって、ガラス転移温度150〜300℃で溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を、前記押出ダイに備えた細孔から押し出す工程と、前記細孔から押し出された直後の溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を切断する工程と、前記切断された溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を冷却して固化状態の耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを得る工程とを含む耐熱性熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。

請求項2

前記冷却工程は、前記溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を水中に投入して冷却する請求項1に記載の耐熱性熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。

請求項3

前記押出工程は、前記細孔から押し出される耐熱性熱可塑性樹脂の線速度が20〜70cm/secである請求項1または2に記載の耐熱性熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。

請求項4

前記切断工程は、前記押出ダイの前面に沿って2000〜5000rpm で回転するカッター刃を用いて前記溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を切断する請求項1〜3の何れかに記載の耐熱性熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。

請求項5

押出ダイを有する押出機を用いて溶融押出によりマレイミド系耐熱性熱可塑性樹脂を製造する方法であって、マレイミド系共重合体を含む耐熱性熱可塑性樹脂を、前記押出ダイに備えた細孔から押し出す工程と、前記細孔から押し出された直後の溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を切断する工程と、前記切断された溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を冷却して固化状態の耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを得る工程とを含むマレイミド系耐熱性熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。

請求項6

前記マレイミド系共重合体として、マレイミド系単量体単位を20〜65重量%以上含有するマレイミド系共重合体を用いる請求項5に記載のマレイミド系耐熱性熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。

請求項7

溶融押出により製造された耐熱性熱可塑性樹脂ペレットであって、外面に角部を有さず、長径短径の比が長径/短径=1〜5である耐熱性熱可塑性樹脂ペレット。

技術分野

0001

本発明は耐熱性熱可塑性樹脂ペレットの製造方法に関し、詳しくは、マレイミド系共重合体などからなり、取扱いの容易なペレット形態である耐熱性熱可塑性樹脂を製造する方法と、このような方法で得られる耐熱性熱可塑性樹脂ペレットに関する。

背景技術

0002

マレイミド系共重合体は、高い熱変形温度熱分解温度を有する熱可塑性樹脂であることが知られており、一般に、他の熱可塑性樹脂を利用した製品耐熱性耐衝撃性および成形性などを向上させるために使用される。

0003

マレイミド系共重合体は、通常、マレイミド系単量体と、これと共重合可能な他の単量体とを共重合することにより製造される。重合法としては、乳化重合懸濁重合溶液重合塊状重合など種々の重合法が採用されている。

0004

重合終了後の反応混合物を直接に、または、予め加熱乾燥した後にベントタイプ押出機に供給して揮発性成分を除去し、溶融状態重合体ストランド状に押し出し、このストランドを所定間隔カッティングすることによりペレットにするという方法が知られている(特開昭59−126411、59−58006、57−135814、50−40688、57−49603、50−40687、63−147501号公報および特開平3−49925号公報)。このような方法は、マレイミド系共重合体を得る方法としても用いられている(特開平2−51514号公報、特開昭63−89806号公報)。ペレットは、粉末などに比べて、空気を含んでかさ高くなることがなく、取り扱い性や計量性等に優れるという利点がある。

0005

本件出願人は、特開平6−126739号公報において、押出機で溶融押出されたマレイミド系共重合体のストランドを180〜250℃に冷却してからカッティングし、さらに迅速に150℃以下まで冷却してペレットを製造する方法を提案している。この方法は、マレイミド系共重合体を長時間高温さらすことがないため、着色や熱劣化の問題を起こし難いという利点を有している。

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、前記したマレイミド系共重合体のストランドを切断する方法では、温度管理を適切に行うのが難しく、装置の設置環境の温度や湿度などの環境条件違うと、マレイミド系共重合体の冷却速度が変化し、ストランドの張力が変動する。このためマレイミド系共重合体の品質や形状などの特性に大きなバラツキが生じるという問題があった。

0007

溶融押出されたマレイミド系共重合体がストランドに成形され、ある程度まで冷却されてからカッティングを行うのでは、カッティングまでにかなりの時間が経過するので、その間に溶融状態のマレイイド系共重合体外部環境条件の影響を受け易いものと考えられる。溶融状態のマレイミド系共重合体の表面が長い時間にわたって空気に接触することも影響があるものと考えられる。そのため、外部の環境条件の変化に合わせて、マレイミド系共重合体の温度などの作業条件をいちいち調整したり管理する手間がかかり、生産能率を低下させる要因となっていた。

0008

また、固体のストランドをカッティングしたときの負荷で、マレイミド系共重合体に残留応力や歪みが生じ、得られたペレットに割れや亀裂が生じたり、ペレットの一部が欠け落ちたりしてペレットの品質特性が低下するという問題もある。ストランドをカッティングしたペレットには切断面に鋭い角が生じる。この鋭い角がペレットの取扱い中に削れて微粉を発生し易く、ペレットの輸送取扱いおよび使用時に微粉によるペレットの品質低下を起こす。

0009

耐熱性などに優れたマレイミド系共重合体は、一般的な熱可塑性樹脂に比べて、ガラス転移温度が高く、固化物は比較的に脆い性質を有するので、熱による劣化や固化物の割れ、微粉発生などが起こり易いものと考えられる。

0010

上記したマレイミド系共重合体における問題点は、マレイミド系共重合体に限らず、各種の耐熱性熱可塑性樹脂においても同様に問題となる場合がある。

0011

本発明の課題は、マレイミド系共重合体などの耐熱性熱可塑性樹脂からなり、着色、熱劣化、クラック等が生じることなく、品質特性も良好な耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを提供することである。

課題を解決するための手段

0012

本発明にかかる耐熱性熱可塑性樹脂ペレットの製造方法は、押出ダイを有する押出機を用いて溶融押出により耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを製造する方法であり、以下の工程を含む。

0013

溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を、前記押出ダイに備えた細孔から押し出す工程。

0014

前記細孔から押し出された直後の溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を切断する工程。

0015

前記切断された溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を冷却して、固化状態の耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを得る工程。
〔耐熱性熱可塑性樹脂〕前記したマレイミド系共重合体などの各種の耐熱性熱可塑性樹脂が用いられる。

0016

マレイミド系共重合体は、たとえば、マレイミド系単量体(a)およびこれと共重合可能な他の単量体(b)を共重合することにより作られる。

0017

重合方法としては、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合など種々の重合法が採用できるが、これらの中でも溶液重合および塊状重合が好ましい。乳化重合では、生成した共重合体のガラス転移温度(Tg)が高いため塩析操作が困難であったり、乳化剤等の不純物混入するため耐衝撃性が低かったり着色しやすかったりすることがある。また、懸濁重合では、たとえば、マレイミド系単量体を芳香族ビニル系単量体と共重合させた場合、これらの単量体の交互共重合体が生成しやすかったり、生成した共重合体のTgが高いため重合率が低下しやすかったりすることがある。溶液重合および塊状重合だと、上記のようなことが起こらないからである。

0018

マレイミド系単量体(a)は、下式(1):

0019

0020

〔式(1)中、R1 は水素、または、炭素数1〜15の、アルキル基シクロアルキル基置換アルキル基アリール基もしくは置換アリール基である。〕で表される化合物であり、たとえば、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−イソブチルマレイミド、N−ターシャリブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−クロルフェニルマレイミド、N−メチルフェニルマレイミド、N−ブロモフェニルマレイミド、N−ナフチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、2−ヒドロキシエチルマレイミド、N−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−メトキシフェニルマレイミド、N−カルボキシフェニルマレイミド、N−ニトロフェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド等を挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を使用することができる。特に、フェニルマレイミドおよびシクロヘキシルマレイミドの一方または両方を用いるのが、入手しやすいとともに耐熱性に優れた共重合体が得られるので好ましい。

0021

その他の単量体(b)として、エチレン性不飽和結合を持つ化合物が用いられ、たとえば、耐衝撃性、耐溶剤性、相溶性を向上させるという目的で使用される。具体的には、スチレンα−メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクリロニトリルメタクリロニトリルフェニルアクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;シクロアルキル基およびベンジル基を含む、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタアクリル酸エステル〔たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ターシャリブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等〕;エチレンプロピレンイソブチレンジイソブチレン等のオレフィン類ブタジエンイソプレン等のジエン類塩化ビニル塩化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類;メチルビニルエーテルブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類酢酸ビニルプロピオン酸ビニル等の飽和モノカルボン酸ビニルエステル類酢酸アリルプロピオン酸アリル等の飽和脂肪族モノカルボン酸アリルエステル類またはメタリルエステル類エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレートトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物ジメタクリレートハロゲン化ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物のジまたはトリ(メタ)アクリレート等の多価(メタ)アクリレート類トリアリルイソシアヌレート等の多価アリレート類;グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸、イタコン酸マレイン酸フマル酸あるいはこれらの半エステル化物等が挙げられ、目的に応じて1種または2種以上が用いられるが、それらの種類および使用量はこの発明の目的を逸脱しない範囲で選択すればよい。

0022

上記の中で、単量体(b)として好ましい単量体は、芳香族ビニル系単量体、ニトリル類、(メタ)アクリル酸エステル類であり、特に、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチルが好ましい。

0023

また、上述の芳香族ビニル系単量体としては、以下が具体的に列記される。

0024

芳香族ビニル系単量体は、下式(2):

0025

0026

〔式(2)中、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ、独立に水素または炭素数1〜5のアルキル基、R5 はアリール基または置換アリール基である。〕で表される化合物であり、たとえば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン(o−,m−,p−メチルスチレンをビニルトルエンとも言う)、1,3−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−第3級ブチルスチレンなどのアルキルスチレン;α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン;ビニルナフタレン;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、2,4−ジブロモスチレンなどのハロゲン化スチレン;2−メチル−4−クロロスチレンなどのハロゲン化アルキルスチレン;ジビニルベンゼン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を使用することができる。生産性および物性のバランスの点からは、特に、スチレン、ビニルトルエンおよびα−メチルスチレンからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いるのが望ましい。なお、芳香族ビニル系単量体を用いずに脂肪族ビニル系単量体を用いると、単量体の反応性が低く、また得られた共重合体の耐熱性が低く、かつ吸湿性が大きくなる場合もあるが、透明性や耐熱性の点では有利であり、使用目的によって適宜選択される。

0027

マレイミド系単量体(a)は、得られる共重合体の耐熱性を向上させる成分であり、その使用量は、マレイミド系単量体(a)およびその他の単量体(b)の種類及び比率により変化させることができる。

0028

マレイミド系共重合体に含まれるマレイミド系単量体単位の割合は、特に限定されないが、20〜65重量%が好ましく、さらには30〜60重量%あるいは35〜55重量%がより望ましい。マレイミド系単量体単位が多いほうが、耐熱性などの特性に優れたものとなる。また、マレイミド系単量体単位が多い場合、溶融温度が高くなり、切断までの溶融状態の維持が行い易いので、マレイミド系共重合体を空気中で切断するウォーターリングペレタイザや、噴射された水の中で切断を行うミストカットペレタイザなどの装置を用いるのに適している。但し、マレイミド系単量体単位が多すぎると、脆くなり特性が低下する。

0029

本発明の製造方法に好ましく適用できる耐熱性熱可塑性樹脂は、上述のようにマレイミド系耐熱性熱可塑性樹脂であり、より具体的には、芳香族ビニルマレイミド共重合体アルキル(メタ)アクリレート/マレイミド共重合体(具体的には、例えば、メチル(メタ)アクリレート/マレイミド共重合体)、あるいは、これらの共重合体の重合時に上記のアクリロニトリル類を使用した共重合体(例えば、芳香族ビニル/マレイミド/アクリロニトリル共重合体や、アルキル(メタ)アクリレート/マレイミド/アクリロニトリル共重合体)であることが好ましい。これらの樹脂に適用することにより、より好ましい形状の、つまりは、外面に角部を有さない形状のペレットを製造することができる。

0030

マレイミド系共重合体の中でも、特に、芳香族ビニル系単量体単位とマレイミド系単量体単位とを必須成分とするマレイミド系共重合体は、耐熱性、加工性、耐衝撃性に優れているとともに熱安定性にも優れており、各単量体単位構成比を変えることにより、ガラス転移温度が130℃以上、好ましくは160℃以上、あるいは180℃以上の共重合体も容易に得られるので好ましい。

0031

その他の単量体(b)として、芳香族ビニル系単量体とそれ以外の単量体を用いる場合、芳香族ビニル系単量体以外の単量体の使用量は、この発明の目的を逸脱しない範囲で0〜20重量%が好ましい。

0032

この発明において、揮発性成分とは、たとえば、溶剤未反応単量体揮発性副生物または不純物の様な揮発性を有するものである。ここで、溶剤とは、一般に溶液重合等において使用できる溶剤であればよく、たとえば、トルエンキシレンエチルベンゼン等の芳香族溶剤メチルエチルケトンメチルイソブチルケトン等のケトン類ジメチルスルフォキシドジメチルアセトアミド酢酸エチルなどの極性溶媒であり、また、懸濁重合、乳化重合によって重合体を得る場合には水が挙げられる。マレイミド系共重合体に含まれる揮発性副生物は反応中に生成する揮発性の低分子量物質あるいは原料に含まれる揮発性の不純物である。

0033

重合終了後、マレイミド系共重合体と揮発性成分を含有する重合体組成物は、押出機に供給(移送)し、押出機内で脱揮し溶融状態にしてもよいし、予め脱揮し溶融状態にした後で押出機に供給してもよい。前者の方が、再溶融する工程が不要で工程を少なくなり、マレイミド系共重合体が熱劣化を受け難いので好ましい。

0034

さらに、耐熱性熱可塑性樹脂としては、前記したマレイミド系共重合体以外の樹脂も使用できる。例えば、ポリアリレートポリエーテルスルホンポリフェニレンエーテルシクロアリファティクビスフェノールAを用いた耐熱ポリカーボネートなどの超耐熱性熱可塑性樹脂が挙げられる。マレイミド類無水マレイン酸メタクリル酸、α−メチルスチレンなど、ホモポリマーのガラス転移温度が150℃以上である単量体を含む共重合体も使用できる。これらの樹脂を含む樹脂組成物でもよい。耐熱性熱可塑性樹脂の成分としてマレイミド類は、容易に高耐熱が得られ、相溶性や機械特性、熱安定性に優れているので、特に好ましい成分となる。

0035

耐熱性熱可塑性樹脂としては、ガラス転移温度が130℃以上のものが好ましく、より好ましくはガラス転移温度150〜300℃の樹脂が用いられる。
押出工程〕押出機としては、特に限定はされないが、たとえば、シリンダ側面に軸方向に沿って順次配置された1以上のベントを有する、ベントタイプの単軸または二軸以上の押出機等が挙げられる。

0036

押出機のシリンダ先端には、通常の押出機と同様の押出ダイを備えている。押出ダイには耐熱性熱可塑性樹脂を押し出す細孔を備えている。細孔の断面形状は通常は円形であるが、円形以外に、楕円形多角形などの各種図形状も採用できる。細孔の口径は0.5〜50mmが採用される。

0037

押出ダイの細孔出口での温度すなわちダイ温度は、耐熱性熱可塑性樹脂を溶融状態で押し出し可能であれば、特に限定はされない。押し出し時の耐熱性熱可塑性樹脂の温度は、ダイ温度と同等であるか、押出機内で受ける剪断力による発熱のためにダイ温度よりも高くなる。ダイ温度としては、250〜350℃が好ましい。特に、270℃以上あるいは290℃以上が好ましい。温度が低すぎると、耐熱性熱可塑性樹脂が押出ダイで冷却されて、ペレットの製造を安定して行えない。温度が高すぎると、耐熱性熱可塑性樹脂が熱劣化を起こして、着色や分子量低下が生じる。

0038

耐熱性熱可塑性樹脂と揮発性成分を含有する重合体組成物を脱揮処理する際の圧力については、重合体組成物の脱揮が進むとともに圧力を徐々に低下させていくと脱揮の効率をより高めることができるので好ましい。

0039

脱揮の効率をより高めるために、窒素アルゴンヘリウム二酸化炭素等の不活性ガスあるいは水やアルコール等の不活性液体等を注入することもできる。

0040

塊状重合法あるいは溶液重合法によって耐熱性熱可塑性樹脂を製造する場合、重合終了後、重合体組成物中の耐熱性熱可塑性樹脂の含有量を高くしようとすると、重合体組成物の粘度が上昇し、重合時の発熱の除去にも特殊な設備が必要となったりするとともに押出機への移送が困難となるため、20〜80重量%の揮発性成分を含む重合体組成物とするのが好ましい。重合体組成物の揮発性成分含有量がこの範囲を下回ると同組成物の粘度が高くなりすぎ、取扱いが困難となるおそれがあり、上回ると揮発性成分が多くなりすぎて脱溶媒後残留する揮発性成分が増加するおそれがある。

0041

脱揮終了後、溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を押出ダイの細孔から押し出す。

0042

押し出す耐熱性熱可塑性樹脂の線速度を20〜70cm/secに設定するのが好ましい。特に、30〜60cm/secが好ましい。線速度が低すぎると、押し出し後に切断された耐熱性熱可塑性樹脂同士の融着が生じて、複数のペレットが合体した連球異形品が発生し易くなる。その結果、回収されるペレットの収率が低下したり、微粉が多く混入することになる。線速度が高すぎると、押出時に耐熱性熱可塑性樹脂に加わる圧力が過大になり、耐熱性熱可塑性樹脂の劣化や着色、分子量低下などの問題が生じる。
〔切断工程〕切断は、通常のカッター刃などを用いて行う。押出ダイの細孔に接してあるいは近接してカッター刃を作動させれば、押し出し直後の溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を切断することができる。

0043

切断は、空気中で行うこともできるし、水中で行うこともできる。水中で切断するには、押出ダイの細孔出口およびカッター装置を水中に設置した状態で、水中に押し出した耐熱性熱可塑性樹脂を水中で切断すればよい。この場合の水は熱水が好ましい。

0044

耐熱性熱可塑性樹脂の切断間隔を調整することで、ペレット1個当たりの耐熱性熱可塑性樹脂の重量を制御できる。ペレット1個当たりの耐熱性熱可塑性樹脂の重量は、0.005〜0.1g程度が好ましい。

0045

切断間隔は、押出ダイから押し出される耐熱性熱可塑性樹脂の線速度とカッター刃などの作動サイクルとを調整することで変更できる。回転式のカッター刃では、回転速度やカッター刃の設置個数などの条件で作動サイクルが調整される。例えば、直径方向に一対のカッター刃を備えた回転式の切断器の場合、カッター刃の回転数を2000〜5000rpm に設定することが好ましい。特に、2700rpm 以上あるいは3000rpm 以上が好ましい。カッター刃で溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂を切断する際の切断速度が大きすぎると、カッター刃の磨耗や損傷が増える。切断速度が小さすぎると、切断されたペレット同士の融着が生じて塊になり易く、安定した切断作業が行い難い。

0046

耐熱性熱可塑性樹脂が溶融状態であれば、切断時に発生する応力や歪みが耐熱性熱可塑性樹脂に残留することはない。

0047

耐熱性熱可塑性樹脂の切断端面は、溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂が有する表面張力などで、切断端面の角が丸まったり、出来るだけ表面積の小さな形状になろうとする作用が生じる。その結果、切断された耐熱性熱可塑性樹脂の外形は、面と面とが稜線で交差する角部を有さず、面から面へとなだらかに移行するものとなったり、全体が曲面で構成されたりして、滑らかな外面を有するものとなる。比較的に曲率半径の大きな曲面で構成されたものが好ましい。具体的には、球形、球を1方向に少し押し潰した偏平球形、滴形、角が丸められた円柱形などになる。
〔冷却工程〕切断された耐熱性熱可塑性樹脂は、直ちに冷却して固化状態の耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを得る。具体的には、切断後1分以内、好ましくは10〜30秒以内、さらに好ましくは1〜5秒以内に、ペレット同士が融着しない温度以下まで冷却することが好ましい。具体的な冷却温度としては、150〜20℃が好ましく、耐熱性熱可塑性樹脂の熱による劣化を抑え、ペレット同士の融着を防ぐことができる。冷却を迅速に行うことで、溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂が環境条件の影響を受けることを少なくできる。

0048

冷却は、空冷水冷などの通常の冷却手段が採用できる。水冷の場合、切断された耐熱性熱可塑性樹脂を水中に投入する方法が採用できる。霧状の水や水蒸気を耐熱性熱可塑性樹脂に吹き付ければ、水冷と空冷の両方の作用で冷却される。

0049

冷却された耐熱性熱可塑性樹脂は、前記した切断後の溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂の形状とほぼ同じ形状を有するペレットとなる。また、冷却工程の当初は、溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂が有する表面張力や流動性による形状の変化が継続する。

0050

上記冷却工程では、小さく切断されていて、表面積が大きく熱容量の小さなペレット状の耐熱性熱可塑性樹脂を冷却するので、冷却効率が高くなり、所定の温度まで迅速に冷却される。その結果、耐熱性熱可塑性樹脂の熱劣化が軽減される。
ペレット製造装置〕前記した切断工程および冷却工程を実施する装置として、既知のペレット製造装置が使用できる。具体的には、ホットカットペレタイザ、ウオターリングペレタイザ、ミストカットペレタイザ、アンダーウォーターペレタイザ、ロータリナイフペレタイザ、遠心式ペレタイザなどが挙げられる。耐熱性熱可塑性樹脂のガラス転移温度等の処理条件に合わせて適切な製造装置が選択される。例えば、ガラス転移温度が130〜300℃の耐熱性熱可塑性樹脂を用いる場合、操作性が良く、適用範囲が広いこと、経済的であること、製造されるペレットの形状が良好であることなどの点で、ウォーターリングペレタイザやミストカットペレタイザやアンダーウォーターペレタイザーが好ましく、中でも特にウォーターリングペレタイザが好ましい。

0051

例えば、ウォータリングペレタイザは、押出機の押出ダイの前面に回転カッタと、回転カッタの外周を覆う円筒状のケーシングとを備える。ケーシングの内面には放線方向から高速で水が供給され、遠心力の作用でケーシング内面水層を形成する。押出ダイの細孔から溶融押出された耐熱性熱可塑性樹脂を順次切断し、切断された耐熱性熱可塑性樹脂が、重力あるいは遠心力の作用で、ケーシングの内面に形成された水層に投入され、水の流れに沿って水層中を搬送され、耐熱性熱可塑性樹脂が冷却される。溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂が切断されて水層で水冷開始されるまでの時間が極めて短く、迅速で効率的な冷却が行われる。

0052

また、アンダーウォーターペレタイザは、押出機の押出ダイの前面を水中に設置しておき、押出ダイの細孔から水中に溶融押出された耐熱性熱可塑性樹脂を水中でただちに切断する。この場合は、溶融状態の耐熱性熱可塑性樹脂は全く空気に接触することなく、切断後に水中で冷却される。
〔耐熱性熱可塑性樹脂ペレット〕前記方法および装置で溶融押出により製造された耐熱性熱可塑性樹脂ペレットは、前記したように、外形が偏平な球形、涙滴形などの角部を有しない外面を有するものとなる。

0053

ペレットの差し渡し径が最も大きい部分の長さで表される長径と、差し渡し径が最も小さい部分の長さで表される短径との比率が、長径/短径=1〜5であるものが取扱い易く、耐熱性熱可塑性樹脂としての品質特性にも優れたものとなる。

0054

ペレットの寸法として、長径が1〜10mmのものが好ましく、2〜6mmのものがより望ましい。大きすぎるペレットは、冷却に時間がかかったり大きな熱応力が発生したりする。小さすぎるペレットは、輸送などの取扱いが行い難い。

0055

図1に示す実施形態は、ウォーターリング型のペレット製造装置とそれを用いたペレット製造方法を示しており、耐熱性熱可塑性樹脂としてマレイミド系共重合体を用いる。

0056

押出機10のシリンダ先端には押出ダイ12を備えている。押出ダイ12には、円周方向に沿って複数の円形状の細孔22が貫通している。押出機10で加圧供給された溶融状態のマレイミド系共重合体20は、押出ダイ12の細孔22から押し出される。

0057

押出ダイ12の前面には切断器30が配置されている。切断器30は、直径方向に延びる一対の板状のカッター刃32が回転軸34に支持されて回転する。

0058

押出ダイ12の前面にほぼ接した状態でカッター刃32が回転作動すると、押出ダイ12の細孔22から押し出されたマレイミド系共重合体22は直ちに切断されて、小塊状のペレット24となる。切断された段階のペレット24では、マレイミド系共重合体はいまだ溶融状態である。ペレット24は、マレイミド系共重合体が有する表面張力などの作用で、平坦な切断面の角が丸くなり、滑らかな曲面形状に変形して、最終的には球状になろうとする。但し、押出時および切断時の形状と加わる外力、重量や慣性力の作用により、完全な球形にはならず、少し歪んだ偏平状の球形になるのが普通である。

0059

カッター刃32で切断されたペレット24は、カッター刃32の遠心力あるいは重量の作用で、外周方向に移動する。

0060

押出ダイ12の前面外周には、円筒状のケーシング40を有する。ケーシング40の内面には外部から放線方向に沿って高速の水が供給される。水はケーシング40の内面に沿って周方向に旋回するように移動し、この旋回に伴う遠心力やケーシング40の傾斜による重力の作用などで、ケーシング40の内面全周に一定の厚みを有する水層42を形成し、ケーシング40の軸方向を下流側に向かって流れていく。ケーシング40のうち、押出ダイ12から遠いほうの端部側には水の回収部を備えており、上流側から流れてきた水が回収される。

0061

前記カッター刃32で切断され外周方向に飛ばされたペレット24は、ケーシング40の水層42に投入される。水層42に投入されたペレット24は水冷作用を受けながら、水層42とともに移動し、所定の温度まで冷却されてから回収される。水層42を移動するペレット24には外部から過大な変形力などは加わらないので、前記した球形に近い滑らかな曲面形状のままで固化する。

0062

図2に示すように、冷却固化したマレイミド系共重合体ペレット24は、平面形状はほぼ円形〔図2(b) 〕で、側面形状は上下に少し押しつぶされた円形〔図2(a) 〕をなす偏平球形状をなしている。外径が最も大きな個所の外径D1 を長径、外径が最も小さな個所の外径D2 を短径とすると、長径/短径=D1 /D2で表される。

0063

このような角部のない外形を有するペレット24は、取扱い中に欠けや割れが生じ難く、微粉の発生が少ないものとなる。

0064

以下に、この発明の具体的な実施例を示すが、この発明は下記実施例に限定されない。以下では「部」は「重量部」のことである。各測定値は下記条件で求めた。

0065

重合反応率重合体組成分析)得られた重合反応混合物中の未反応単量体の量をガスクロマトグラフィー島津製作所社製、装置名:GC−14A)を用いて測定し、その結果から重合反応率および重合体組成を求めた。

0066

重量平均分子量)GPC(東ソー社製GPCシステム)を用い、ポリスチレン換算で求めた。

0067

(樹脂の着色度YI)樹脂をクロロホルムに溶かし、15%溶液石英セルに入れ、色差計(日本電色工業社製、装置名:SZ−Σ90)を用いて測定した。

0068

(樹脂の熱分析)TG(リガク社製、装置名:TG−8110)とDSC(リガク社製、装置名:DSC−8230)を用いて、試料約10mg、昇温速度10℃/min、窒素フロー50cc/minの条件で行った。

0069

(樹脂中の揮発分測定)ガスクロマトグラフィー(島津製作所社製、装置名:GC−14A)を用いて測定した。

0070

成形体透明度試料樹脂を用いて射出成形で得られた試験片(厚さ3mm、直径50mm)に対して、濁度計(日本電色工業社製、装置名:NDH−1001DP)を用いて、全光線透過率を測定して、透明度を評価した。

0071

−重合例1−
実施例1で使用するマレイミド系共重合体組成物を作製した。

0072

コンデンサー撹拌機および2つの滴下ロートを備えた重合反応槽にスチレン7.2部とトルエン36.5部を仕込み、窒素で反応槽内を置換するとともに、114℃に昇温した。

0073

この反応槽内に重合開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.01部を添加して反応を開始させるとともに、予め調製しておいた、N−フェニルマレイミド23.3部とトルエン15.5部とからなる滴下液(1)、および、スチレン17.5部とt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.02部とからなる滴下液(2)を各滴下ロートから3.5時間にわたって均一な速度で滴下しながら還流状態で重合を行った。滴下終了後、反応混合物をさらに1.5時間加温し続けることにより、トルエン52.0重量%、スチレン5.1重量%およびマレイミド系共重合体42.9重量%の組成を有するマレイミド系共重合体組成物を得た。なお、未反応のN−フェニルマレイミドは0.05重量%未満であり検出できなかった。

0074

得られた組成物中のマレイミド系共重合体はN−フェニルマレイミド単位54.3重量%およびスチレン単位45.7重量%からなるものであり、そのガラス転移温度(Tg)は206℃であった。

0075

上記の重合例で得られたマレイミド系共重合体組成物と2軸同方向かみ合い方式のベントタイプスクリュー押出機〔株式会社日本製鋼所製、スクリュー径(D)120mm、シリンダ長さ(L)5460mm、L/D=44.5、ベント数4(リアベント1つ、フォアベント3つ)〕を用い、以下の実施例と比較例を行った。押出機のシリンダ先端に設けられた押出ダイには、直径3mmφの細孔が円周に沿って多数、貫通形成されている。

0076

−実施例1−
重合例1で得られたマレイミド系共重合体組成物をギアポンプスタティックミキサー式熱交換器内を通過させて240℃に加熱し、圧力調整弁により20kg/cm2となるように保持した後、バレル温度が290℃に設定された押出機に組成物を供給した。押出機の第1、第2、第3のベントの真空度がそれぞれ250mmHg、20mmHg、20mmHgとなるように操作して揮発性成分を除去し、押出ダイに有する直径4mmφのダイス(細孔)から450kg/hour(線速度40cm/sec)で溶融状態のマレイミド系共重合体を押し出した。ダイス出口での共重合体の温度を測定すると304℃であった。

0077

押出機の先端には、市販のウォーターリングペレタイザが設置されており、前記図1に模式的に示された構造を備えている。切断器には直径方向に一対のカッター刃が設けられ、3500rpm で回転する。

0078

押出ダイから押し出されたマレイミド系共重合体は、カッター刃の回転により、約0.03g毎に切断されて、ケーシングの水層に投入される。水層の水温は40℃であった。水層で冷却されたマレイミド系共重合体ペレットは、ケーシングの軸方向の端部で水とともに搬出された後、水と分離して回収された。

0079

得られたペレットは、図2に示すような偏平球状をなし、長径D1 =4mm、短径D2 =2mm、長径/短径=2であった。色調はYI6であり、分子量は19万であった。このペレットを、耐熱性樹脂製品の製造に用いたところ、取扱い中における微粉の発生が低減され、作業が行い易いとともに、製品の品質性能も良好であった。

0080

−重合例2−
実施例2で使用するマレイミド系共重合体組成物を作製した。

0081

コンデンサー、撹拌機および2つの滴下ロートを備えた重合反応槽にスチレン5.0部、アクリロニトリル5.0部、トルエン47.3部を仕込み、窒素で反応槽内を置換するとともに、100℃に昇温した。

0082

この反応槽内に重合開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.038部を添加して反応を開始させるとともに、予め調製しておいた、N−フェニルマレイミド16.0部、アクリロニトリル1.0部、トルエン10.7部とからなる滴下液(1)を3時間にわたって、および、スチレン15.0部とt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.15部とからなる滴下液(2)を3.5時間にわたって均一な速度で滴下しながら還流状態で重合を行った。滴下終了後、反応混合物をさらに5.5時間加温し続けることにより、トルエン58.0重量%、スチレン0.1重量%、アクリロニトリル0.3重量%、およびマレイミド系共重合体41.5重量%の組成を有するマレイミド系共重合体組成物を得た。なお、未反応のN−フェニルマレイミドは0.05重量%未満であり検出できなかった。

0083

得られた組成物中のマレイミド系共重合体はN−フェニルマレイミド単位39重量%、アクリロニトリル単位14重量%、およびスチレン単位47重量%からなるものであり、そのガラス転移温度(Tg)は165℃であった。

0084

上記の重合例で得られたマレイミド系共重合体組成物と2軸同方向かみ合い方式のベントタイプスクリュー押出機〔株式会社日本製鋼所製、スクリュー径(D)120mm、シリンダ長さ(L)5460mm、L/D=44.5、ベント数4(リアベント1つ、フォアベント3つ)〕を用い、以下の実施例と比較例を行った。押出機のシリンダ先端に設けられた押出ダイには、直径3mmφの細孔が円周に沿って多数、貫通形成されている。

0085

−実施例2−
重合例2で得られたマレイミド系共重合体組成物をギアポンプでスタティックミキサー式熱交換器内を通過させて240℃に加熱し、圧力調整弁により20kg/cm2となるように保持した後、バレル温度が300℃に設定された押出機に組成物を供給した。押出機の第1、第2、第3のベントの真空度がそれぞれ250mmHg、20mmHg、20mmHgとなるように操作して揮発性成分を除去し、押出ダイに有する直径4mmφのダイス(細孔)から450kg/hour(線速度40cm/sec)で溶融状態のマレイミド系共重合体を押し出した。ダイス出口での共重合体の温度を測定すると300℃であった。

0086

押出機の先端には、市販のウォーターリングペレタイザが設置されており、前記図1に模式的に示された構造を備えている。切断器には直径方向に一対のカッター刃が設けられ、3500rpm で回転する。

0087

押出ダイから押し出されたマレイミド系共重合体は、カッター刃の回転により、約0.03g毎に切断されて、ケーシングの水層に投入される。水層の水温は40℃であった。水層で冷却されたマレイミド系共重合体ペレットは、ケーシングの軸方向の端部で水とともに搬出された後、水と分離して回収された。

0088

得られたペレットは、図2に示すような偏平球状をなし、長径D1 =4mm、短径D2 =2mm、長径/短径=2であった。色調はYI25であり、分子量は13万であった。このペレットを、耐熱性樹脂製品の製造に用いたところ、取扱い中における微粉の発生が低減され、作業が行い易いとともに、製品の品質性能も良好であった。

0089

−重合例3−
実施例3で使用するマレイミド系共重合体組成物を作製した。

0090

コンデンサー、撹拌機および2つの滴下ロートを備えた重合反応槽にN−フェニルマレイミド6.3部、メタクリル酸メチル15.8部、トルエン25部を仕込み、窒素で反応槽内を置換するとともに、100℃に昇温した。

0091

この反応槽内に重合開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.004部を添加して反応を開始させるとともに、予め調製しておいた、N−フェニルマレイミド6.2部とトルエン25部とからなる滴下液(1)、および、スチレン6.0部とt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.02部とからなる滴下液(2)を各滴下ロートから3.5時間にわたって均一な速度で滴下しながら還流状態で重合を行った。滴下終了後、反応混合物をさらに5.5時間加温し続けることにより、トルエン52.0重量%、スチレン0.1重量%、メタクリル酸メチル3.0重量%、N−フェニルマレイミド0.1重量%およびマレイミド系共重合体46.8重量%の組成を有するマレイミド系共重合体組成物を得た。

0092

得られた組成物中のマレイミド系共重合体はN−フェニルマレイミド単位26.0重量%、メタクリル酸メチル単位60.8重量%およびスチレン単位13.2重量%からなるものであり、そのガラス転移温度(Tg)は142℃であった。

0093

上記の重合例で得られたマレイミド系共重合体組成物と2軸同方向かみ合い方式のベントタイプスクリュー押出機〔株式会社日本製鋼所製、スクリュー径(D)120mm、シリンダ長さ(L)5460mm、L/D=44.5、ベント数4(リアベント1つ、フォアベント3つ)〕を用い、以下の実施例と比較例を行った。押出機のシリンダ先端に設けられた押出ダイには、直径3mmφの細孔が円周に沿って多数、貫通形成されている。

0094

−実施例3−
重合例3で得られたマレイミド系共重合体組成物をギアポンプでスタティックミキサー式熱交換器内を通過させて240℃に加熱し、圧力調整弁により20kg/cm2となるように保持した後、バレル温度が260℃に設定された押出機に組成物を供給した。押出機の第1、第2、第3のベントの真空度がそれぞれ250mmHg、20mmHg、20mmHgとなるように操作して揮発性成分を除去し、押出ダイに有する直径4mmφのダイス(細孔)から450kg/hour(線速度40cm/sec)で溶融状態のマレイミド系共重合体を押し出した。ダイス出口での共重合体の温度を測定すると300℃であった。

0095

押出機の先端には、市販のウォーターリングペレタイザが設置されており、前記図1に模式的に示された構造を備えている。切断器には直径方向に一対のカッター刃が設けられ、3500rpm で回転する。

0096

押出ダイから押し出されたマレイミド系共重合体は、カッター刃の回転により、約0.03g毎に切断されて、ケーシングの水層に投入される。水層の水温は40℃であった。水層で冷却されたマレイミド系共重合体ペレットは、ケーシングの軸方向の端部で水とともに搬出された後、水と分離して回収された。

0097

得られたペレットは、図2に示すような偏平球状をなし、長径D1 =4mm、短径D2 =2mm、長径/短径=2であった。色調はYI4であり、分子量は23万であった。このペレットを、耐熱性樹脂製品の製造に用いたところ、取扱い中における微粉の発生が低減され、作業が行い易いとともに、製品の品質性能も良好であった。

0098

−比較例−
重合例1で得られたマレイミド系共重合体組成物を、実施例1の押出機を用いて同条件で脱溶媒を行った後、溶融状態のマレイミド系共重合体をストランド状に押し出し、このストランドを一定の間隔で冷却しながらストランドカッターでカッティングしてペレット状とした。

0099

得られたペレットは、長径3mm×高さ3.5mmの円柱状で、角部を有した形状であった。色調はYI10であり、分子量は19万であった。また、カッティングの際に粉状物が多量に発生した。このペレットを、耐熱性樹脂製品の製造に用いたところ、取扱い中においても微粉の発生が見られた。

発明の効果

0100

本発明の方法によれば、溶融押出されたマレイミド系共重合体などの耐熱性熱可塑性樹脂を直ちに溶融状態のままで切断し、さらに迅速に冷却してペレットを製造することにより、着色、熱劣化、クラック等が生じることがなく、しかも連続的に生産性も高く耐熱性熱可塑性樹脂ペレットを得ることができる。

0101

特に、外面に角のないペレットは、取扱い中に欠けや割れが生じ難く、微粉の発生が少なく、取扱い易いものとなる。

図面の簡単な説明

0102

図1本発明の実施形態を表す製造方法の模式的断面図
図2製造されたペレットの側面図(a) および平面図(b)

--

0103

10押出機
12押出ダイ
14 細孔
20マレイミド系共重合体
24ペレット
30切断器
32カッター刃
40ケーシング
42 水層

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