図面 (/)

技術 無線通信装置及び送信出力制御方法

出願人 NECワイヤレスネットワークス株式会社
発明者 安瀬淳
出願日 1999年3月16日 (20年5ヶ月経過) 出願番号 1999-070410
公開日 2000年9月29日 (18年10ヶ月経過) 公開番号 2000-269830
状態 特許登録済
技術分野 有線伝送方式及び無線の等化,エコーの低減 送信機
主要キーワード 出力制御範囲 計数判定 ビット計数 誤りパルス レベル補償 周波数歪み 空間変動 隣接回線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年9月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

フェージング発生時における隣接回線への影響の軽減、多段ホップシステム構成時の同一局内でのレベル差によるアンテナ回折の軽減、定常消費電力の軽減等を実現できる無線通信装置及び送信出力制御方法を提供する。

解決手段

無線通信装置は、受信機5の出力を復調する復調器6から出力されるビット誤り数計数するビット誤り数計数器10と、復調器6の出力に含まれる符号間干渉成分等化するトランスバーサル型等化器7と、トランスバーサル型等化器7のタップ係数を計数するタップ係数計数器11と、タップ係数計数器11で計数したタップ係数とビット誤り数計数器10で計数したビット誤り数とに基づき空間伝送路の状態を判定し、判定結果に応じて送信機2の送信出力を制御する出力制御部8とを具備する。

概要

背景

従来、無線通信装置における各種の送信出力制御方式が提案されている。従来の送信出力制御方式としては、例えば特開平3−127519号公報に記載の如く、受信機受信入力レベルを検出し伝送路を通して送信側に送り、受信入力レベル検出情報により送信出力を制御する方式や、例えば特開平4−167836号公報に記載の如く、受信機の受信入力レベルの検出及び復調器で検出するビット誤り数計数を行い伝送路を通して送信側に送り、受信入力レベル検出情報やビット誤り数計数情報のみでの送信出力を制御する方式がある。

上記の送信出力制御に関する従来例としては、例えば特開昭64−16149号公報に記載の技術が提案されている。同公報は、送信電力の制御を回線品質をも考慮して正確に判定可能とすることを目的としたものであり、同一システムの複数の全回線出力について、受信機群での各受信レベルを判定する回路と、該受信機群からの各受信信号に含まれるパリティビット誤り率を判定する回路と、両判定回路の出力が所定条件を満たすとき送信電力制御信号を発生する回路とを受信局に設け、該制御信号発生回路の出力により該受信局の送信機から送信局に対し送信電力を全回線について低下させるように制御することを特徴とする送信電力制御方式が開示されている。

また、上記の送信出力制御に関する他の従来例としては、例えば特開平4−25223号公報に記載の技術が提案されている。同公報は、フェージング等による両偏波がお互いに交差偏波識別度劣化を防ぐことを目的としたものであり、第1及び第2の受信部のそれぞれに備えられた自動利得制御増幅器自動利得制御電圧を比較して受信レベルが高い方の自動利得制御電圧を判定し、この判定に対応する制御情報を送信機に入力する受信レベル判定回路を有することを特徴とする送信電力制御方式が開示されている。

また、上記の送信出力制御に関する他の従来例としては、例えば特開平8−56186号公報に記載の技術が提案されている。同公報は、歪の多い状況下の受信時にも低いビットエラーレートでデータを復調することを目的としたものであり、伝送路に送信される送信データに含まれる既知パターンデータと同一のパターンデータを生成するパターン発生手段と、上記伝送路を介して受信される受信データと上記パターンデータとの相関相関値として順次検出する相関検出手段と、上記相関値に基づいて上記受信データの等化処理に使用する適応フィルタタップ数可変し、可変後の適応フィルタを用いて上記受信データを復調する信号処理手段とを備えることを特徴とする伝送装置が開示されている。

概要

フェージング発生時における隣接回線への影響の軽減、多段ホップシステム構成時の同一局内でのレベル差によるアンテナ回折の軽減、定常消費電力の軽減等を実現できる無線通信装置及び送信出力制御方法を提供する。

無線通信装置は、受信機5の出力を復調する復調器6から出力されるビット誤り数を計数するビット誤り数計数器10と、復調器6の出力に含まれる符号間干渉成分等化するトランスバーサル型等化器7と、トランスバーサル型等化器7のタップ係数を計数するタップ係数計数器11と、タップ係数計数器11で計数したタップ係数とビット誤り数計数器10で計数したビット誤り数とに基づき空間伝送路の状態を判定し、判定結果に応じて送信機2の送信出力を制御する出力制御部8とを具備する。

目的

本発明の目的は、フェージング発生時における隣接回線への影響の軽減、複数の送受信系列(多段ホップ)システム構成時の同一局内でのレベル差によるアンテナ間回折の軽減、定常消費電力の軽減等を実現できる無線通信装置及び送信出力制御方法を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

空間伝送路の状態に基づき送信機送信出力を制御する無線通信装置において、前記空間伝送路がフェージングのない正常状態の場合と、前記空間伝送路にフェージングが発生した場合と、前記空間伝送路に深いフェージングが発生した場合と、の各場合に応じて前記送信機の送信出力を制御する出力制御手段を具備することを特徴とする無線通信装置。

請求項2

更に、前記受信機の出力を復調する復調手段から出力されるビット誤り数計数するビット誤り数計数手段と、前記復調手段の出力に含まれる符号間干渉成分等化する等化手段と、該等化手段のタップ係数を計数するタップ係数計数手段とを具備し、前記出力制御手段は、前記ビット誤り数計数手段で計数した前記ビット誤り数と前記タップ係数計数手段で計数した前記タップ係数とに基づき前記空間伝送路の状態が前記各場合の何れであるか判定し、該判定結果に応じて前記送信機の送信出力を制御することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。

請求項3

更に、前記タップ係数計数手段は、前記等化手段から出力される前方タップ係数及び後方タップ係数のうちフェージングに対し大きく変動するタップ係数に重み付けを行うタップ係数重み付け手段と、該タップ係数重み付け手段の出力の一定時間の平均値を算出するタップ計数積分手段と、該タップ計数積分手段で算出した前記平均値が閾値を超えた場合にタップ係数判定情報を前記出力制御手段に出力する閾値判定手段とを具備することを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。

請求項4

前記出力制御手段は、前記空間伝送路が正常状態の場合は前記受信機の受信入力レベル情報の高/低に基づき前記送信機の送信出力を減少/増大させ、前記空間伝送路にフェージングが発生した場合は前記受信機の受信入力レベル情報と前記ビット誤り数計数手段で計数したビット誤り数計数情報とに基づき前記送信機の送信出力を増大させ、前記空間伝送路に深いフェージングが発生した場合は前記タップ係数計数手段から出力される前記タップ係数判定情報に基づき前記送信機の送信出力制御を停止させることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の無線通信装置。

請求項5

前記等化手段は、トランスバーサル型等化器、或いは線形等化器、或いは判定帰還型等化器であることを特徴とする請求項2又は3に記載の無線通信装置。

請求項6

更に、前記受信機の出力を復調する復調手段の出力に含まれる符号干渉成分を等化する等化手段と、該等化手段のタップ係数を計数するタップ係数計数手段と、前記等化手段の出力に基づき誤り訂正等を行う信号処理手段と、該信号処理手段から出力される誤りパルス数を計数する誤りパルス計数手段とを具備し、前記出力制御手段は、前記タップ係数計数手段で計数した前記タップ係数と前記誤りパルス計数手段で計数した前記誤りパルス数とに基づき前記空間伝送路の状態が前記各場合の何れであるか判定し、該判定結果に応じて前記送信機の送信出力を制御することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。

請求項7

空間伝送路の状態に基づき送信機の送信出力を制御する送信出力制御方法において、前記空間伝送路がフェージングのない正常状態の場合と、前記空間伝送路にフェージングが発生した場合と、前記空間伝送路に深いフェージングが発生した場合と、の各場合に応じて前記送信機の送信出力を制御する出力制御工程を有することを特徴とする送信出力制御方法。

技術分野

0001

本発明は、無線通信装置及び送信出力制御方法に関し、特に不要な送信出力レベルの増大を抑制する場合に、好適な無線通信装置及び送信出力制御方法に関する。

背景技術

0002

従来、無線通信装置における各種の送信出力制御方式が提案されている。従来の送信出力制御方式としては、例えば特開平3−127519号公報に記載の如く、受信機受信入力レベルを検出し伝送路を通して送信側に送り、受信入力レベル検出情報により送信出力を制御する方式や、例えば特開平4−167836号公報に記載の如く、受信機の受信入力レベルの検出及び復調器で検出するビット誤り数計数を行い伝送路を通して送信側に送り、受信入力レベル検出情報やビット誤り数計数情報のみでの送信出力を制御する方式がある。

0003

上記の送信出力制御に関する従来例としては、例えば特開昭64−16149号公報に記載の技術が提案されている。同公報は、送信電力の制御を回線品質をも考慮して正確に判定可能とすることを目的としたものであり、同一システムの複数の全回線出力について、受信機群での各受信レベルを判定する回路と、該受信機群からの各受信信号に含まれるパリティビット誤り率を判定する回路と、両判定回路の出力が所定条件を満たすとき送信電力制御信号を発生する回路とを受信局に設け、該制御信号発生回路の出力により該受信局の送信機から送信局に対し送信電力を全回線について低下させるように制御することを特徴とする送信電力制御方式が開示されている。

0004

また、上記の送信出力制御に関する他の従来例としては、例えば特開平4−25223号公報に記載の技術が提案されている。同公報は、フェージング等による両偏波がお互いに交差偏波識別度劣化を防ぐことを目的としたものであり、第1及び第2の受信部のそれぞれに備えられた自動利得制御増幅器自動利得制御電圧を比較して受信レベルが高い方の自動利得制御電圧を判定し、この判定に対応する制御情報を送信機に入力する受信レベル判定回路を有することを特徴とする送信電力制御方式が開示されている。

0005

また、上記の送信出力制御に関する他の従来例としては、例えば特開平8−56186号公報に記載の技術が提案されている。同公報は、歪の多い状況下の受信時にも低いビットエラーレートでデータを復調することを目的としたものであり、伝送路に送信される送信データに含まれる既知パターンデータと同一のパターンデータを生成するパターン発生手段と、上記伝送路を介して受信される受信データと上記パターンデータとの相関相関値として順次検出する相関検出手段と、上記相関値に基づいて上記受信データの等化処理に使用する適応フィルタタップ数可変し、可変後の適応フィルタを用いて上記受信データを復調する信号処理手段とを備えることを特徴とする伝送装置が開示されている。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上述した従来例においては次のような問題点があった。

0007

上記特開平3−127519号公報記載の従来例では、空間伝送路上に発生したフェージング(伝送路の空間変動により生じる電波減衰)によるレベル補償を設定された受信レベルの閾値より高いか低いかのみで送信出力レベル制御を行っているため、システムを構成する復調器や送信機の特性によるビット誤り率特性のバラツキ補正することができない。

0008

また、上記特開平4−167836号公報記載の従来例では、ビット誤り数を送信制御パラメータとすることによりシステムを構成する復調器や送信機の特性によるビット誤り率特性のバラツキを補正することができるが、選択制フェージングによる波形歪みビット誤りが出続けるような状態時に送信機の飽和領域まで送信出力を増大させる可能性があり、引いては他回線に影響を及ぼす可能性がある。

0009

本発明の目的は、フェージング発生時における隣接回線への影響の軽減、複数の送受信系列(多段ホップシステム構成時の同一局内でのレベル差によるアンテナ回折の軽減、定常消費電力の軽減等を実現できる無線通信装置及び送信出力制御方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、空間伝送路の状態に基づき送信機の送信出力を制御する無線通信装置において、前記空間伝送路が正常状態の場合、前記空間伝送路にフェージングが発生した場合、前記空間伝送路に深いフェージングが発生した場合の各場合に応じて前記送信機の送信出力を制御する出力制御手段を具備することを特徴とする。

0011

また、本発明の無線通信装置は、図1を参照しつつ説明すれば、空間伝送路の状態に基づき送信機の送信出力を制御する無線通信装置において、前記空間伝送路が正常状態の場合、前記空間伝送路にフェージングが発生した場合、前記空間伝送路に深いフェージングが発生した場合の各場合に応じて前記送信機の送信出力を制御する出力制御手段(図1の8)を具備している。

0012

また、前記受信機の出力を復調する復調手段(図1の6)から出力されるビット誤り数を計数するビット誤り数計数手段(図1の10)と、前記復調手段の出力に含まれる符号間干渉成分等化する等化手段(図1の7)と、該等化手段のタップ係数を計数するタップ係数計数手段(図1の11)とを具備し、前記出力制御手段(図1の8)は、前記ビット誤り数計数手段で計数した前記ビット誤り数と前記タップ係数計数手段で計数した前記タップ係数とに基づき前記空間伝送路の状態が前記各場合の何れであるか判定し、該判定結果に応じて前記送信機の送信出力を制御している。

0013

[作用]本発明の無線通信装置は、出力制御手段により送信機の送信出力を制御する際、出力制御手段は、受信スペクトラムが正常な状態の時の受信入力レベル情報と、フェージングが空間伝送路に発生したときのビット誤り数計数情報と、タップ係数判定情報により制御動作を行っている。

0014

これにより、空間伝送路上に周波数選択性フェージングが発生したとき、タップ係数計数手段の出力の判定情報信号により、出力制御手段はビット誤り数計数手段の出力のビット誤り数計数情報に基づいて送信機の無用出力レベルを増大させる制御を停止させるように動作する。フェージング発生時にはビット誤り率を改善しえない送信出力増加制御を行わないことにより、従来方式ではフェージング発生時に発生させていた隣接回線への影響の軽減、複数の送受信系列(多段ホップ)システムの構成時の同一局内でのレベル差によるアンテナ間回折の軽減、定常消費電力の軽減等が、不要な送信出力レベルの増大を抑えることにより実現できる。

0015

付言すれば、本発明は、マイクロ波無線通信で送信機の送信出力を受信側で検出した受信入力レベルと復調点のビット誤り数に応じて制御する無線通信方式において、復調手段の出力に接続された等化手段のタップ係数を計数した情報に基づき空間伝送路の状態を判定し、送信側の送信出力を制御するものである。このような制御を行う点において、上記特開平3−127519号公報、特開平4−167836号公報記載の従来例や、上記特開昭64−16149号公報、特開平4−25223号公報、特開平8−56186号公報記載の従来例と根本的に相異するものである。

発明を実施するための最良の形態

0016

[第1の実施形態]次に、本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。

0017

(1)構成の説明
図1は本発明の実施形態の無線通信装置の構成を示すブロック図である。図1において、本発明の実施形態の無線通信装置は、変調器1、送信機2、アンテナ3、4、受信機5、復調器6、トランスバーサル型等化器7、出力制御部8、レベル検出部9、ビット誤り数計数器10、タップ係数計数器11、伝送路12を具備している。

0018

なお、空間伝送路はアンテナ3,4間の伝送路をいい、例えばマイクロセルマクロセルにそれぞれ配置された基地局間や、基地局と携帯電話移動機間等が該当し、基地局間の場合には伝送路12として公衆電話回線専用線ISDN回線を用い、基地局と移動機間の場合には伝送路12として空間伝送路が用いられ、アンテナ3,4間で伝送される信号系用電波に対して周波数的にわずかに異なる制御系用電波の空間伝送路が用いられる。

0019

図2は上記図1に示した本発明の実施形態の無線通信装置のタップ係数計数器11の詳細構成を示すブロック図である。図2において、本発明の実施形態の無線通信装置のタップ係数計数器11は、タップ係数重み付け回路11a、タップ係数積分回路11b、しきい値判定回路11cを具備している。

0020

上記の構成を詳述すると、変調器1は、入力端子より入力されるデータを変調する。送信機2は、送信出力を送信アンテナ3へ送る。受信機5は、受信アンテナ4を介して信号を受信する。復調器6は、受信機5より出力される中間周波信号を受けてベースバンド帯への復調及びアナログデジタル変換を行う。トランスバーサル型等化器7は、符号誤り発生の改善を図る等化器であり、復調器6の復調データ信号を入力とし、入力復調データ信号に含まれる符号間干渉成分をトランスバーサルフィルタ(入力を分岐して適当な係数を乗じた後、加算することでフィルタ特性を決定するフィルタ)を用いて等化し、等化後の信号を出力端子に出力する。

0021

出力制御部8は、下記で詳述するように、送信機2の送信出力を空間伝送路に適したレベルに制御する。レベル検出器9は、受信側の受信機5のレベルを検出する。ビット誤り数計数器10は、復調器6から出力されるビット誤り数を計数する。タップ係数計数器11は、タップ係数出力を有するトランスバーサル型等化器7から出力される前方タップ係数後方タップ係数を計数する。

0022

タップ係数重み付け回路11aは、トランスバーサル型等化器7から出力される前方タップ係数と後方タップ係数のうちフェージングに対して大きく変動するタップ係数に対し、大きな重み付けをした後、重み付けに基づく信号をタップ係数積分回路11bに出力する。タップ計数積分回路11bは、一定時間の平均値を算出し、平均値算出に基づく信号をしきい値判定回路11cに出力する。しきい値判定回路11cは、その平均値がしきい値を超えた場合にタップ係数判定情報信号を出力制御部8に出力する。

0023

出力制御部8は、受信側の受信機5のレベルを検出するレベル検出器9のレベル情報信号と、復調器6から出力されるビット誤り数を計数するビット誤り数計数器10の計数情報と、タップ係数計数器11から出力されるタップ係数判定情報信号を入力とし、入力端子より入力されるデータを変調する変調器1の変調出力に基づき送信アンテナ3から送信する送信機2の送信出力を空間伝送路に適したレベルに制御する。

0024

尚、図1の変調器1、送信機2、受信機5、復調器6、トランスバーサル型等化器7、レベル検出器9、ビット誤り数計数器10は、当業者にとってよく知られており、その詳細な構成は省略する。

0025

(2)動作の説明
次に、本発明の実施形態の動作について図1図5を参照して詳細に説明する。

0026

図3は特に拡散符号広帯域化して雑音及び干渉波除去率を向上するCDMA(Code Division Multiple Access)方式による受信機5に入力される信号のスペクトラムが、マイクロ波無線通信の空間伝送路上で発生したフェージング等により変化する様子を示す図である。(a)は空間伝送路の正常な状態のとき受信機5に入力される受信スペクトラムを示す。(b)は空間伝送路にフェージングが発生し、受信機5の入力の受信レベルが低下し受信スペクトラムも波形歪みを受けた状態を示す。(c)は空間伝送路に深いフェージングが発生し、受信機5の受信レベルも低下し、スペクトラムもフェージングにより大きな波形歪みを生じた状態を示す。

0027

まず、トランスバーサル型等化器7のタップ係数を用いてフェージング発生の有無の判定方法について述べる。フェージングが発生したときにのトランスバーサル型等化器7のタップ係数は、大きい符号間干渉が発生することにより、トランスバーサルフィルタが動作して前方又は後方タップ係数は大きい値となる。しかし、符号間干渉の等化が十分に行われている場合、図3の(b)の状態のスペクトラム時には、等化残差である誤差信号は小さい値である。ところが、図3の(c)の様な状態のスペクトラムの時は、符号間干渉が大きくなり等化器が限界近くまで動作し等化能力限界に至り等化できなくなる。タップ係数計数器11のしきい値判定回路11bでは、前方又は後方タップ係数がともにしきい値より大きくなる状態を、タップ係数の判定情報信号として検出する。

0028

次に、各判定出力によりいかに送信出力を制御するかを述べる。図4は上記図3の受信スペクトラムの受信状態によって送信側の送信機2を出力制御部8によってどのように制御するかを示した図である。図4のビット誤り数計数器出力の列の「誤り計数有り」は、しきい値以上のビット誤りが計数されることを示し、「誤り計数無し」は、あるしきい値以下のビット誤りであることを示すものである。タップ係数計数器出力の列で「計数有り」は、タップ係数がしきい値を超える程大きく変動したことを判定し空間伝送路上に等化できない程の深いフェージングが発生していることを示し、「計数無し」は、タップ係数がしきい値を超える程の大きな変動は無いことを判定しかつ十分等化器で等化できる範囲程度のフェージングの発生か、フェージングが発生していないことを示している。

0029

図5は上記図3の状態の信号を受信したときの受信入力レベル対ビット誤り率を表す図である。図3の(a)の正常な状態のスペクトラムを受信したときのビット誤り特性をS1とし、(b)の様にフェージングが発生したスペクトラムを受信した時のビット誤り特性が受信スペクトラムの周波数歪みにより多少劣化した状態を示す特性をS2とし、(c)の様に深いフェージングが発生したスペクトラムを受信した時の波形歪みにより大きくビット誤り特性が劣化した特性をS3とする。

0030

本発明の実施形態の送信出力制御方式は、上記図3(a)の受信スペクトラムを受信機5が受信している時は、レベル検出器9で検出した受信機5の受信入力レベル情報をもとに、出力制御部8により送信機2の送信出力を制御する。即ち、受信入力レベルが高い時には送信機2の送信出力を減少させ、受信入力レベルが低い時には送信出力を増大させる出力制御部8の動作は図4の状態(a)の出力制御が行われる。

0031

上記図3(b)の状態の受信スペクトラムを受信機5が受信した時には、レベル検出器9で検出したレベル情報とビット誤り数計数器10で計数したビット計数情報により、図4の状態(b)の如く出力制御部8は動作する。即ち、出力制御部8は受信レベル低下によるレベル情報により送信出力を増大させる。また、フェージングによる波形歪みによってアナログ信号部分でのノイズ信号レベルの比が悪くなることにより生じる復調器6でのビット誤りによって、ビット誤り数計数器10からの計数情報をもとに送信出力を増大させる。

0032

この動作を図5のビット誤り特性で説明すると、フェージングによる波形歪みによりビット誤り率特性はS2の如くなり、標準受信入力レベルrではビット誤りを生じているが受信レベルを高くすることによりビット誤り率は改善される。これは上記図3(b)の受信スペクトラムの時は波形歪みによるビット誤りよりも受信レベル低下によるビット誤りの方が支配的である為ビット誤り率が改善される。

0033

上記図3(c)のような状態の受信スペクトラムを受信機5が受信した時は、受信レベル低下及びフェージングによる大きな波形歪みにより復調器6のビット誤り率特性が図5のS3の状態になり、受信レベルを高くするように送信機2の出力を制御しても波形歪みが支配的になっているため、ビット誤り率特性は改善しない。このときの送信機2の出力制御部8は、トランスバーサル型等化器7のタップ係数を計数判定するタップ係数計数器11出力の判定情報信号により、図4の状態(c)に示す様に送信出力制御を停止させる。

0034

上記のように、復調器6の出力のビット誤り数を計数するビット誤り数計数器10出力に加え、トランスバーサル型等化器7からタップ係数を入力し、タップ係数を計数するタップ係数計数器11出力の2つの判定情報を伝送路により対向の送信側の出力制御部8に入力することによって、深いフェージング発生時にタップ係数計数器11出力の判定情報によりフェージングの発生を判定し、レベル検出部9の出力情報とビット誤り数計数器10出力の計数情報による送信機2の出力を増大させる制御を停止させるように動作させる。この制御により、送信機2の出力の不要な送信出力増大を抑えることができる。

0035

以上説明したように本発明の実施形態によれば、出力制御部8による送信機2の送信出力の制御は、出力制御部8は受信スペクトラムが正常な状態の時の受信入力レベル情報とフェージングが空間伝送路に発生したときのビット誤り数計数情報とタップ係数判定情報により制御動作を行っている。

0036

これにより、空間伝送路上に周波数選択性フェージングが発生したとき、図4の状態(c)の様に、タップ係数計数器11の出力の判定情報信号により、出力制御部8はビット誤り数計数器10出力のビット誤り数計数情報に基づいて送信機2の無用な出力レベルを増大させる制御を停止させるように動作する。フェージング発生時にはビット誤り率を改善しえない送信出力増加制御を行わないことにより、従来方式ではフェージング発生時に発生させていた隣接回線への影響の軽減、多段ホップシステム構成時の同一局内でのレベル差によるアンテナ間回折の軽減、定常消費電力の軽減等が不要な送信出力レベルの増大を抑えることにより実現できるという効果がある。

0037

[第2の実施形態]本発明の第2の実施形態として、その基本的構成は上記の通りであるが、上記図1のトランスバーサル型等化器7は、線形等化器であっても、判定帰還型等化器であっても、同様の効果が得られる。ただし、線形等化器を使用した場合は等化能力が低いため、フェージング発生時の送信出力レベルの可変範囲を判定帰還型等化器ほど大きくとることができない。

0038

また、その第2の実施形態として、図6に示す如く、トランスバーサル型等化器出力に接続される信号処理器13を含めた構成にし、上記図1のビット誤り数計数器10の出力ビット誤り計数情報の代わりに、トランスバーサル型等化器7の後段の信号処理器13から出力される誤りパルスを計数する誤りパルス計数器14の出力の計数情報を伝送路12を通し、出力制御部8に入力する構成にしても同様の効果が得られる。誤りパルスの計数は、ビット誤り率に対して、所定期間内のエラー訂正の必要なバルス数をカウントすることによって、カウント値に重み付けして電波伝送路の状況に応じて、送信電力を制御する。

0039

この場合の信号処理器13は、トランスバーサル型等化器7出力の信号を入力とし、信号に対してフレーム同期確立や、冗長ビットの抽出、誤り訂正を行い、送信側より送られた伝送データ信号を再生する。この誤り訂正の過程では、データ信号の誤りの数に応じたシンドロームパルス(誤り訂正の有無用パルス)や、パリティパルスが発生する。このデータ誤り時に発生するパルスを計数する誤りパルス計数器14の計数情報を出力制御部8に出力する。

0040

以上説明したように本発明の第2の実施形態によれば、上記のような構成にしても、空間伝送路のフェージングの状態をトランスバーサル型等化器のタップ係数を計数判定することによって、信号処理器13及びトランスバーサル型等化器7で等化及び訂正できない信号誤りによる無用な送信出力増大制御を停止させ、送信出力制御方式としての目的を達成することができる。また、送信機出力レベルを増大させることによる消費電力の増加も防ぐことができる。誤りパルスの計数のしきい値及びタップ係数の計数のしきい値の設定の仕方によっては、システムで許容できる送信機の非線形歪みまで送信出力レベルを上げ、出力制御範囲最大限に広げることが可能となる。

発明の効果

0041

以上説明したように、本発明によれば、出力制御手段により送信機の送信出力の制御を行う場合、出力制御手段は、受信スペクトラムが正常な状態の時の受信入力レベル情報と、フェージングが空間伝送路に発生したときのビット誤り数計数情報と、タップ係数判定情報により制御動作を行っている。

0042

これにより、空間伝送路上に周波数選択性フェージングが発生したとき、タップ係数計数手段の出力の判定情報信号により、出力制御手段はビット誤り数計数手段の出力のビット誤り数計数情報に基づいて送信機の無用な出力レベルを増大させる制御を停止させるように動作する。フェージング発生時にはビット誤り率を改善しえない送信出力増加制御を行わないことにより、従来方式ではフェージング発生時に発生させていた隣接回線への影響の軽減、多段ホップシステム構成時の同一局内でのレベル差によるアンテナ間回折の軽減、定常消費電力の軽減等が、不要な送信出力レベルの増大を抑えることにより実現できるという効果がある。

図面の簡単な説明

0043

図1本発明の実施形態の無線通信装置の構成を示すブロック図である。
図2本発明の実施形態の無線通信装置のタップ係数計数器の詳細構成を示すブロック図である。
図3本発明の実施形態のフェージング状態による受信スペクトラムの変化を示す説明図である。
図4本発明の実施形態の受信入力レベル対ビット誤り率を示す説明図である。
図5本発明の実施形態の無線通信装置の出力制御部の動作を示す説明図である。
図6本発明の他の実施形態の無線通信装置の構成を示すブロック図である。

--

0044

1変調器
2送信機
3、4アンテナ
5受信機
6復調器
7トランスバーサル型等化器
8出力制御部
9レベル検出部
10ビット誤り数計数器
11タップ係数計数器
11a タップ係数重み付け回路
11b タップ係数積分回路
11c しきい値判定回路
12伝送路
13信号処理器
14誤りパルス計数器

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 三菱電機株式会社の「 歪補償装置」が 公開されました。( 2019/06/27)

    【課題・解決手段】歪補償装置(100)は、入力信号を第1の系統信号と第2の系統信号とに分配して出力する第1の分配器(102)と、入力された第1の系統信号に歪み成分を発生させて出力する歪発生回路(105... 詳細

  • 三菱電機株式会社の「 送受信機」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題・解決手段】送信ベースバンド部(2)から信号経路(21)及び信号経路(22)に出力されるTXI信号とTXQ信号を入れ替える第1の信号入替器(13)を設け、TX制御部(50)が、第1の信号入替器(... 詳細

  • チエル株式会社の「 データ通信再生装置、データ通信再生方法及びデータ通信再生プログラム」が 公開されました。( 2019/06/20)

    【課題】音声等のデータ通信において、送信されてくるデータを再生すると共に、送信元におけるエコーの発生の抑制を、大幅な設計変更を伴わずに実現可能なデータ通信再生装置、データ通信再生方法及びデータ通信再生... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ