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技術 感圧複写用紙

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 木村一郎
出願日 1999年3月18日 (20年11ヶ月経過) 出願番号 1999-073014
公開日 2000年9月26日 (19年4ヶ月経過) 公開番号 2000-263930
状態 特許登録済
技術分野 発色記録 本・特殊印刷物
主要キーワード 感圧複写用紙 本体用紙 ユニーク情報 層形成部分 部分表面 発色剤溶液 控え用紙 ドットプリンター
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この項目の情報は公開日時点(2000年9月26日)のものです。
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図面 (10)

課題

改ざん防止機能を有する一枚ものの感圧複写用紙であって、用紙面ユーザー固有可変情報印刷して利用できる複写用紙を提供する。

解決手段

本発明の感圧複写用紙は、感圧複写記録面の全面または一部に可変情報を印字して用い得る感圧複写用紙であって、当該感圧複写用紙を構成する基材裏面の第1の部分101に発色剤層11を設け、該発色剤層の上の一部に特色発色剤層12を設け、前記基材表面の第3の部分103に顕色剤層21を設け、該顕色剤層の上の一部に転移性顕色剤層を設け、感圧複写用紙を3つ巻き折りに折った際に、少なくとも、前記発色剤層11の一部と前記顕色剤層21の一部、および、前記特色発色剤層12の一部と前記転移性顕色剤層21の一部が対面して重なり合うことを特徴とする。このような感圧複写用紙は、発色剤層を基材の第3の部分裏面に、顕色剤層を基材の第2の部分裏面にも設け、さらに第2の特色発色剤層、転移性顕色剤層を設けた構成とすることもできる。

概要

背景

従来の感圧複写用紙シート)は、例えば、特開平8−230317号公報にみられるように、一方の用紙基材の裏面に発色剤を塗布し、他方の用紙基材の表面に顕色剤を塗布し、それぞれの用紙端部を接着剤接着することにより複数枚の用紙を重ね合わせた構成の、いわゆる複写シート組が挙げられる。また、単票の用紙からなる感圧複写式情報記録用紙としては、特開平9−207433号公報が挙げられる。同公報の一枚ものの用紙からなる複写シートの構成は、シート基材面の全面に顕色剤層を設け、該顕色剤層の表面所定部分に減感インキ層を設け、該減感インキ層の表面に発色剤層を設けた感圧複写シートである。

従来の帳票類は、量産印刷による固定情報のみを付与したものであった。しかしながら、近年は、帳票類の形態に対する嗜好が、従来の固定情報のみのものに加えて、後からユーザーの目的に応じて必要な書式や情報を、固定情報に追加して印字オーバーレイ印刷)できるものが求められるようになっている。感圧複写シートからなる帳票類も同様である。特開平8−230317号公報に開示の構成の感圧複写シートは、顕色剤を塗布形成した用紙と、発色剤を塗布形成した用紙とを、別々に用意し、その後に重ね合わせて、両用紙端部を接着や密着等の手段で接合して用いる、いわゆる複写帳票組と称されるものである。当該複写帳票組に対する顧客の個別情報の印字は、インパクトプリンタードットプリンターともいう。)を用いて、重ね合わされた帳票の表面から圧力を加えて印字する必要がある。しかしながら、近年、追加する可変情報をオーバーレイ印刷する手段は、印刷品質コスト、処理速度の面から見てインパクトプリンターからノンインパクトプリンターに変わってきている。そのため、このような重ね合わせ方式の複写帳票組に可変情報をオーバーレイ処理するには、わざわざインパクトプリンターを別に用意する必要がある、という課題がある。

特開平9−207433号公報に開示の構成の感圧複写シートによれば、全面に設けた顕色剤層上の一部に減感インキ層を介して発色剤層を設け、該発色剤層を内側にして折り畳むことで、用紙裏面からの筆記圧により発色剤の一部が顕色剤層面に転移して文字等を顕色剤層表面に表示することができる。しかしながら、減感インキ層を設けたとは云うものの、自己発色性であるため筆記圧が加わり、発色剤マイクロカプセル破れると、発色剤はオイル状であるため、発色剤が、減感インキ層をとおして、該減感インキ下層の顕色剤と反応するため、当該筆記部分に滲んだ画像ができる。また、単に積み重ねて保存しておくだけでも条件によっては、減感インキ層を介して顕色剤と発色剤が反応してしまい、用紙表面汚れたような状態になる、という課題がある。

概要

改ざん防止機能を有する一枚ものの感圧複写用紙であって、用紙面ユーザー固有の可変情報を印刷して利用できる複写用紙を提供する。

本発明の感圧複写用紙は、感圧複写記録面の全面または一部に可変情報を印字して用い得る感圧複写用紙であって、当該感圧複写用紙を構成する基材裏面の第1の部分101に発色剤層11を設け、該発色剤層の上の一部に特色発色剤層12を設け、前記基材表面の第3の部分103に顕色剤層21を設け、該顕色剤層の上の一部に転移性顕色剤層を設け、感圧複写用紙を3つ巻き折りに折った際に、少なくとも、前記発色剤層11の一部と前記顕色剤層21の一部、および、前記特色発色剤層12の一部と前記転移性顕色剤層21の一部が対面して重なり合うことを特徴とする。このような感圧複写用紙は、発色剤層を基材の第3の部分裏面に、顕色剤層を基材の第2の部分裏面にも設け、さらに第2の特色発色剤層、転移性顕色剤層を設けた構成とすることもできる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

感圧複写記録面の全面または一部に可変情報印字して用い得る感圧複写用紙であって、当該感圧複写用紙を構成する基材裏面の第1の部分に発色剤層を設け、該発色剤層の上の一部に特色発色剤層を設け、前記基材表面の第3の部分に顕色剤層を設け、該顕色剤層の上の一部に転移性顕色剤層を設け、感圧複写用紙を3つ巻き折りに折った際に、少なくとも、前記発色剤層の一部と前記顕色剤層の一部、および、前記特色発色剤層の一部と前記転移性顕色剤層の一部が対面して重なり合うことを特徴とする感圧複写用紙。

請求項2

前記発色剤層が発色剤マイクロカプセルからなることを特徴とする請求項1記載の感圧複写用紙。

請求項3

前記発色剤層が発色剤マイクロカプセルからなり、筆記または印字圧により、該マイクロカプセル発色剤の一部が、顕色剤層に浸透することを特徴とする請求項1記載の感圧複写用紙。

請求項4

感圧複写記録面の全面または一部に可変情報を印字して用い得る感圧複写用紙であって、当該感圧複写用紙を構成する基材裏面の第1の部分に第1の発色剤層、基材裏面の第2の部分に第2の顕色剤層、基材裏面の第3の部分に第2の発色剤層を設け、該第1の発色剤層の上の一部に第1の特色発色剤層を設け、前記基材表面の第3の部分に第1の顕色剤層を設け、該第1の顕色剤層の上の一部に第1の転移性顕色剤層を設けており、感圧複写用紙を3つ巻き折りに折った際に、少なくとも、前記第1の発色剤層の一部と前記第1の顕色剤層の一部、および、前記第2の発色剤層の一部と前記第2の顕色剤層の一部が対面して重なり合い、さらに、前記第1の特色発色剤層と第1の転移性顕色剤層とが重なり合うことを特徴とする感圧複写用紙。

請求項5

第2の発色剤層の上の一部に第2の特色発色剤層がさらに設けられ、第2の顕色剤層の上の一部に第2の転移性顕色剤層がさらにもうけられており、基材を3つ巻き折りに折った際に、前記第2の特色発色剤層と第2の転移性顕色剤層とが重なり合うことを特徴とする請求項4記載の感圧複写用紙。

請求項6

前記第1、第2の発色剤層および前記特色発色剤層が発色剤マイクロカプセルからなることを特徴とする請求項4および請求項5記載の感圧複写用紙。

請求項7

前記第1、第2の発色剤層が発色剤マイクロカプセルからなり、筆記または印字圧により、該マイクロカプセルの発色剤の一部が、第1または第2の顕色剤層に浸透することを特徴とする請求項4および請求項5記載の感圧複写用紙。

請求項8

前記第1の発色剤層と、前記第2の発色剤層とは、異なる色に発色する発色剤により構成されていることを特徴とする請求項4および請求項5記載の感圧複写用紙。

請求項9

前記特色発色剤層に対応した基材裏面に筆記記録領域を示す位置表示枠が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の感圧複写用紙。

請求項10

前記基材表面上に形成された発色剤層および顕色剤層からなる面上の少なくとも一部に、ノンインパクトプリンターにより可変情報が印刷されていることを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の感圧複写用紙。

技術分野

0001

本発明は、感圧複写用紙に関する。さらに詳しくは、一枚ものの用紙からなる改ざん防止機能を有する感圧複写用紙であって、用紙面汎用ノンインパクトプリンター等の印字装置ユーザー固有可変情報印字記録して利用し得、それ自身を3つ巻き折りに折ることで、筆記による感圧複写機能を発揮し得る感圧複写用紙に関する。

背景技術

0002

従来の感圧複写用紙(シート)は、例えば、特開平8−230317号公報にみられるように、一方の用紙基材の裏面に発色剤を塗布し、他方の用紙基材の表面に顕色剤を塗布し、それぞれの用紙端部を接着剤接着することにより複数枚の用紙を重ね合わせた構成の、いわゆる複写シート組が挙げられる。また、単票の用紙からなる感圧複写式情報記録用紙としては、特開平9−207433号公報が挙げられる。同公報の一枚ものの用紙からなる複写シートの構成は、シート基材面の全面に顕色剤層を設け、該顕色剤層の表面所定部分に減感インキ層を設け、該減感インキ層の表面に発色剤層を設けた感圧複写シートである。

0003

従来の帳票類は、量産印刷による固定情報のみを付与したものであった。しかしながら、近年は、帳票類の形態に対する嗜好が、従来の固定情報のみのものに加えて、後からユーザーの目的に応じて必要な書式や情報を、固定情報に追加して印字オーバーレイ印刷)できるものが求められるようになっている。感圧複写シートからなる帳票類も同様である。特開平8−230317号公報に開示の構成の感圧複写シートは、顕色剤を塗布形成した用紙と、発色剤を塗布形成した用紙とを、別々に用意し、その後に重ね合わせて、両用紙端部を接着や密着等の手段で接合して用いる、いわゆる複写帳票組と称されるものである。当該複写帳票組に対する顧客の個別情報の印字は、インパクトプリンタードットプリンターともいう。)を用いて、重ね合わされた帳票の表面から圧力を加えて印字する必要がある。しかしながら、近年、追加する可変情報をオーバーレイ印刷する手段は、印刷品質コスト、処理速度の面から見てインパクトプリンターからノンインパクトプリンターに変わってきている。そのため、このような重ね合わせ方式の複写帳票組に可変情報をオーバーレイ処理するには、わざわざインパクトプリンターを別に用意する必要がある、という課題がある。

0004

特開平9−207433号公報に開示の構成の感圧複写シートによれば、全面に設けた顕色剤層上の一部に減感インキ層を介して発色剤層を設け、該発色剤層を内側にして折り畳むことで、用紙裏面からの筆記圧により発色剤の一部が顕色剤層面に転移して文字等を顕色剤層表面に表示することができる。しかしながら、減感インキ層を設けたとは云うものの、自己発色性であるため筆記圧が加わり、発色剤マイクロカプセル破れると、発色剤はオイル状であるため、発色剤が、減感インキ層をとおして、該減感インキ下層の顕色剤と反応するため、当該筆記部分に滲んだ画像ができる。また、単に積み重ねて保存しておくだけでも条件によっては、減感インキ層を介して顕色剤と発色剤が反応してしまい、用紙表面汚れたような状態になる、という課題がある。

発明が解決しようとする課題

0005

そこで、本発明では、折り畳んで使用、特に3つ巻き折りに折ることにより感圧複写用紙の機能を発揮でき、単票の状態でユーザーにおいて可変情報をオーバーレイ印刷し易く、かつ金額等の所定の筆記後には、当該部分の改ざんが困難な一枚ものの複写用紙を提供すべくなされたものである。

0006

上記課題を解決する本発明の要旨の第1は、感圧複写記録面の全面または一部に可変情報を印字して用い得る感圧複写用紙であって、当該感圧複写用紙を構成する基材裏面の第1の部分に発色剤層を設け、該発色剤層の上の一部に特色発色剤層を設け、前記基材表面の第3の部分に顕色剤層を設け、該顕色剤層の上の一部に転移性顕色剤層を設け、感圧複写用紙を3つ巻き折りに折った際に、少なくとも、前記発色剤層の一部と前記顕色剤層の一部、および、前記特色発色剤層の一部と前記転移性顕色剤層の一部が対面して重なり合うことを特徴とする感圧複写用紙、にある。かかる感圧複写用紙であるので、筆記または印字事項の改ざんが困難となる。

0007

上記課題を解決する本発明の要旨の第2は、感圧複写記録面の全面または一部に可変情報を印字して用い得る感圧複写用紙であって、当該感圧複写用紙を構成する基材裏面の第1の部分に第1の発色剤層、基材裏面の第2の部分に第2の顕色剤層、基材裏面の第3の部分に第2の発色剤層を設け、該第1の発色剤層の上の一部に第1の特色発色剤層を設け、前記基材表面の第3の部分に第1の顕色剤層を設け、該第1の顕色剤層の上の一部に第1の転移性顕色剤層を設けており、感圧複写用紙を3つ巻き折りに折った際に、少なくとも、前記第1の発色剤層の一部と前記第1の顕色剤層の一部、および、前記第2の発色剤層の一部と前記第2の顕色剤層の一部が対面して重なり合い、さらに、前記第1の特色発色剤層と第1の転移性顕色剤層とが重なり合うことを特徴とする感圧複写用紙、にある。かかる感圧複写用紙であるので、筆記または印字事項の改ざんが困難となる。

発明を実施するための最良の形態

0008

以下、図面を参照して、本発明の感圧複写用紙の実施形態を詳述する。本発明の感圧複写用紙には、実施形態I.と実施形態II.とがあるので、それぞれについて、以下順次説明する。図1は、本発明の実施形態I.の感圧複写用紙を3つ巻き折りに折って使用する状態の断面図、図2は、同平面に展開した場合の断面図、図3は、同平面に展開した場合の平面図を示す図である。

0009

図1のように、本発明の実施形態I.の感圧複写用紙は単票の用紙からなる。図1において、符号10は複写用紙の基材、13a,13bは折り線を示す。折り線13a,13bは通常は複写用紙を3つの部分にほぼ等分するように設けられるが等分でなくても発色剤層と顕色剤層の少なくとも一部が重なり合えば複写用紙の機能を果たすことができる。図1では折った断面状態矩形状に図示されているが図示の都合上で、実際には紙であるから平面的な状態に折られる。図1のように、3つ巻き折りに折った状態では、基材10の第1の部分101裏面に設けられた発色剤層11と基材10の第3の部分103表面に設けられた顕色剤層21が対面する状態になる。この状態で用紙の表面から筆記具30またはインパクトプリンタ等により記録することにより発色剤層11と顕色剤層21が「反応A」し、顕色剤層が発色する。なお、用紙の表面、裏面とはいずれがどちらであっても構わないが便宜上、筆記等する側を表面としその反対面を裏面とすることにする。また、用紙を3つ巻き折りにして使用する際の筆記具等が接触する上面部分を第1の部分101、最下面部分を第2の部分102、中折り部分を第3の部分103ということにする。

0010

発色剤層11の一部には特色発色剤層12が設けられていて、当該部分に筆記具30またはインパクトプリンタ等による筆圧等がかかった場合は、転移性顕色剤層22との間で、発色剤層11と特色発色剤層12とが混ざった他の部分とは異なる色、すなわち特色に発色して発色剤層側に転移する特性を有する。特色発色剤層12は転移性顕色剤層22があってはじめて「反応B」して発色する。また、「反応A」と「反応B」との組み合わされた発色反応もあり得る。この発色は、転移性顕色剤層22のある顕色剤層21の部分で特色発色するが、転移性顕色剤層22は特色発色剤層12側にも転移するし、顕色剤層21の部分にも残存する。かかる特色発色剤層部は特色であるので、用紙の第1の部分に転移した場合に他の部分と異なる発色となり、当該部分の改ざんを困難にするとともに改ざんの発見を容易にすることができる。図2の平面に展開した場合の断面図のように、発色剤層11、顕色剤層21、特色発色剤層12、転移性顕色剤層22ともに用紙を3等分した左右の部分、すなわち第1の部分101、第3の部分103部分に塗布形成されており、中央部分102には塗布されていない。

0011

図3は、実施形態I.の感圧複写用紙を平面に展開した平面図であって、図3(A)は表面側、図3(B)は裏面側を示している。複写用紙の感圧記録材料塗布部と折り線のみ表示され、その他の印刷表示等は省略されている。図3(A)のように、複写用紙は折り線13a,13bにより前記3つの部分101,102,103に分割されており、表面側には、顕色剤層21、転移性顕色剤層22を塗設し、基材10の103部分を内側として101部分と対面するように折り畳んで使用することになる。折り線13a,13bは切り取り可能なミシン目線であってもよい。図3(B)のように、複写用紙の裏面側には、発色剤層11を塗設しており、当該発色剤層の一部に特色発色剤層12が設けられている。当該特色発色剤層12に対応する表面側には記入欄が設けら、領収金額とか、コード番号とかの特別の事項が記入されることになる。

0012

図4は、本発明の実施形態II.の感圧複写用紙を3つ巻き折りに折って使用する状態の断面図、図5は、同平面に展開した場合の断面図、図6は、同平面に展開した場合の平面図を示す図である。いずれも第2の特色発色剤層122と第2の転移性顕色剤層222を設けた例が図示されているが、当該第2の特色発色剤層122、第2の転移性顕色剤層222は設けなくてもよい。

0013

図4のように、本発明の実施形態II.の感圧複写用紙も単票の用紙からなる。図1において、符号10は複写用紙の基材、13a,13bは折り線を示す。図4のように、3つ巻き折りに折った状態では、基材10の第1の部分101裏面に設けられた第1の発色剤層111と基材の第3の部分103表面に設けられた第1の顕色剤層211、および第1の特色発色剤層121と第1の転移性顕色剤層221が対面する状態になる。また、基材10の第3の部分103裏面には第2の発色剤層112が設けられ、第2の部分裏面に設けられた第2の顕色剤層212と対面する状態になる。第2の特色発色剤層122と第2の転移性顕色剤層222を設ける場合はこれらも対面することになる。この状態で用紙の表面から筆記具30またはインパクトプリンタ等により記録することにより第1の発色剤層111と第1の顕色剤層211が「反応A」し、第1の顕色剤層211が発色する。また、第2の発色剤層112と第2の顕色剤層212が「反応C」し、第2の顕色剤層212が発色する。

0014

第1の発色剤層111の一部には部分的に第1の特色発色剤層121が設けられていて、当該部分に筆圧等がかかった場合は、第1の転移性顕色剤層221との間で「反応B」し、すなわち発色剤層111と第1の特色発色剤層121が混ざって他の部分とは異なる特色に、第1の転移性顕色剤層221との間で発色して第1の発色剤層111側に転移する特性を有する。同様に、必要により第2の発色剤層112の一部には部分的に第2の特色発色剤層122が設け、当該部分に筆圧等がかかった場合は、第2の転移性顕色剤層222との間で「反応D」し、すなわち発色剤層112と第2の特色発色剤層122が混ざって他の部分とは異なる特色に発色して第2の発色剤層112側に転移する特性を有する。前記のように、この第1、第2の特色発色剤層はいずれも転移性顕色剤層との間で発色するが、第1の転移性顕色剤層221のある第1の顕色剤層の部分で特色発色(第1の発色剤層111と第1の特色発色剤層121との混色)する。第1の転移性顕色剤層221は121側にも転移するし、211側にも残存する。この関係は第2の特色発色剤層122と第2の転移性顕色剤層212との間においても同様である。

0015

図5の平面に展開した場合の断面図のように、基材の101部分裏面に第1の発色剤層111と第1の特色発色剤層121、102部分裏面に第2の顕色剤層212と第2の転移性顕色剤層222、103部分裏面に第2の発色剤層112と第2の特色発色剤層122が塗布形成され、103部分表面には第1の顕色剤層211と第1の転移性顕色剤層221が塗布されている。

0016

図6は、実施形態II.の感圧複写用紙を平面に展開した平面図であって、図6(A)は表面側、図6(B)は裏面側を示している。図6(A)のように、複写用紙は折り線13a,13bにより3つの部分101,102,103に分割されており、表面側には、第1の顕色剤層211と第1の特色発色剤層221を塗設し、基材10の103部分を内側として111部分と対面するように折り畳んで使用することになる。図6(B)のように、複写用紙の裏面側には、第1の発色剤層111、第2の顕色剤層212、第2の発色剤層112を順次塗設しており、当該第1の発色剤層の一部に第1の特色発色剤層121が設けられている。また、必要により第2の発色剤層112の一部に第2の特色発色剤層122を設ける。当該第1および第2の特色発色剤層121,122に対応する顕色剤層側には転移性顕色剤層221、222を設け、表面側には記入または印字欄が設けられ、領収金額とか、コード番号とかの特別の事項が記入されることになる。

0017

図3図6では、白紙の用紙からなり印刷は省略されているが用紙に共通に必要な固定情報を予め印刷して施しておいても良い。ユーザーが設ける文字、数字や記入欄の罫線等の固有の可変情報は、この感圧複写用紙の表裏の発色剤層、顕色剤層の塗布領域のいずれの部分にも印刷形成することができる。

0018

次に、本発明の感圧複写用紙の使用方法について説明する。図7は、本発明の感圧複写用紙を折り畳む工程と折り畳んだ後の状態を示し、図8は、感圧複写用紙(実施形態I.)に記入後再び平面状態に展開した状態を示す。本発明の感圧複写用紙の実施形態I.は、図7のように、折り線13a,13bから基材の103の部分が内側となるように3つ巻き折りに折ると、すなわち図7(A)の→の順序で折ると、基材表面の顕色剤層が形成されている領域が、発色剤層が形成されている領域に対面する。複写用紙の表面には、顧客の住所・氏名等記入欄15と、特色発色剤層が塗布された部分の表面には領収金額等記入欄16が設けられている(図7(B))。この状態で基材表面の住所・氏名等記入欄15にボールペン等の筆記具またはインパクトプリンター等により記録することにより、筆記または印字圧により発色剤と顕色剤とが「反応A」し、顕色剤層が発色する。また、領収金額等記入欄16に記入することにより特色発色剤層12と転移性顕色剤層22が「反応B」して発色する。このとき、特色発色剤層12の色素と発色剤層11の色素とを異なる色の色素にしておくと、発色剤層11と顕色剤層21との「反応A」により生ずる色と、発色剤層11と特色発色剤層12の混合色の発色が転移性顕色剤層22との「反応B」により生ずる色とは、異なる色になる。

0019

筆記または印字圧により発色剤層11と特色発色剤層12の混合色素が顕色剤層22部分に転移し、顕色剤層21とが反応し、「イ」に「正パターン」の文字が形成される。また、顕色剤層22は転移性のものであるから発色剤層11と特色発色剤層12の混合色素と顕色剤層22が反応し、「ウ」に「逆パターン」の文字が形成される。すなわち転移性顕色剤層22が特色発色剤層12部分に転移する。

0020

図8のように、感圧複写用紙の表面から住所・氏名等記入欄15に記入すると基材の第3の部分103表面には、発色剤層11と顕色剤層21との「反応A」により(ア)の色が発色し、領収金額欄16に「4000」の数字を記入すると基材の第1の部分裏面には、発色剤層11と特色発色剤層12と転移性顕色剤層22の反応により(ウ)の色が発色し、基材の第3の部分103表面には、発色剤層11と特色発色剤層12と顕色剤層21と転移性顕色剤層22との「反応B」により(イ)の色が発色することになる。この時、転移性顕色剤層22は基材の第3の部分にも残るし、基材の第1の部分裏面へも転移する機能がある。これは、発色剤層11と特色発色剤層12混合の特色性があることと転移性顕色剤層22があって初めて発色することから、領収金額の改ざん防止に極めて有効な手段を提供することになる。

0021

なお、基材の102部分に顕色剤層がないことは、レーザービームプリンタ等を使用する際、搬送ローラが中央に位置しているプリンターを使用する場合、ローラの磨耗を防ぐことができる。

0022

図9は、感圧複写用紙(実施形態II.)に記入後再び平面状態に展開した状態を示す。本発明の感圧複写用紙の実施形態II.の場合は、図9(B)のように、基材の第2の部分の裏面にも「正パターン」文字で、住所、氏名および領収金額等の転記がされることで実施形態I.の場合と相違する。第1の発色剤層、顕色剤層間と第2の発色剤層、顕色剤層間の発色を異なる発色にしておけば用紙の種別の違いが明瞭になる。第2の特色発色剤層122に対応する基材表面の第1の部分101または第3の部分103のみの部分に特定事項記載欄を設けておけば、基材の第2の部分102の裏面に特色に転移した記録を得ることができる。この記録は、第1の部分を除去して第3の部分表面からのみ記入することにすれば顧客に知り得ない情報等を記録することもできる。また、101部分回収後の追記で、上記のような改ざんを防止できる効果もある。

0023

図9のように、感圧複写用紙の表面から住所・氏名等記入欄に記入すると基材の第3の部分103表面、(ア)の色が発色し、領収金額欄に(ウ)の色が発色し、基材の第3の部分103表面には、(イ)の色が発色することは前記実施形態I.の場合と同様である。実施形態II.の場合は、第2の発色剤層112と第2の顕色剤層212との「反応C」により、(エ)の色が発色し、基材の第3の部分103裏面には、第2の発色剤層112と第2の特色発色剤層122と第2の顕色剤層212との反応により(カ)の色が発色し、基材の第2の部分102裏面には、第2の発色剤層112と第2の特色発色剤層122と第2の転移性顕色剤層222と第2の顕色剤層212との「反応D」により(キ)の色が発色することになる。

0024

特色発色剤層の発色部分は、後から別の手段で同じ色調の発色をさせることは、単色の発色剤を用いた場合に比べて困難であるから、一旦、筆記により複写形成された文字そのものの改ざんがし難い。また、転移性のものであるので一旦、領収書発行した後に、お客様控え取引額に記入し、例えば、図8の16の欄に「4000」円と記入したのを「14000」円に改ざんしても、その裏面の領収金額欄を見れば、逆文字ではあるが正しい数字が残っているので改ざんした事実が一目瞭然である。

0025

本発明の感圧複写用紙1は、顕色剤層が形成されている基材10の表面の全面または一部に、例えば、保険会社名、お客様番号、氏名、住所などの記入欄をノンインパクトプリンターを用いてオーバーレイ印刷することができる。図示はされていないが紙面を装飾する模様地紋印刷等を設けておくのも好ましい。これらはユーザーが追加する可変情報に該当する。また、顕色剤層形成部分は、領収金額が書かれるので、領収金額等記入欄16として位置表示枠を印刷しておくことが好ましい。

0026

本発明の感圧複写用紙は、3つ巻き折りにし、記入または印字して使用し、顕色剤層に複写した後、折り線13a,13bを境に分離して用いるのが通常である。利用分野の一例としては、顕色剤層の形成されている102,103部分を支店本店等の控え、発色剤層のみの形成されている101部分をお客様領収書とすることができる。また、101,102部分を支店、本店の控え、103部分をお客様領収書とすることもできる。可変情報としては、一般的には、本体用紙控え用紙とを関連付ける共通番号、その他後から付与する情報があり、これらの情報を、本体用紙と控え用紙の両方に、同時に印字形成する必要がある。これらの情報は、各帳票ごとにユニーク情報である必要があり、予め印刷して設けても良く、使用に際してその都度、印刷しても良く、コンピューターからの情報を適宜印字できるプリンター装置が処理が適している。図示はしないが、第1の顕色剤塗布領域の裏面に印刷するのも自由である。

0027

可変情報の形成手段としては、レーザービームプリンターインキジェットプリンターイオンプリンター感熱転写プリンター等のノンインパクトプリンター、ファクシミリ装置等を用いることができる。顧客が記入する個々に異なる個別情報は、勿論ノンインパクトプリンターで印字しても構わない。

0028

なお、本発明の感圧複写用紙は、3つ巻き折りに折り畳む例について説明したが、3つ折り(Z折り)の場合にも塗布位置を適宜変更することにより適用できる。本発明の感圧複写用紙の利用分野としては、生命保険損害保険申込書、領収書、口座振替依頼書、その他、各種製造業納入書物流伝票などが挙げられる。

0029

(材料に関する実施例)発色剤層、特色発色剤層には、電子供与性発色剤溶液マイクロカプセル化して公知の手段でインキ化したものか使用でき、顕色剤としては電子受容性の顕色剤をインキ化したものを使用することができる。発色剤としては、スピロ系染料フルオラン系染料、トリアリールメタン系染料ジフェニルメタン系染料チアジン系染料等が上げられるがこれらに限られるわけではない。発色剤層、特色発色剤層は、上記のような染料の中から、発色する色調が異なるものを組み合わせて用いる。具体的には、発色剤層の染料としては、3−フェニル−スピロ−ジナフトピラン(スピロ系染料)、特色発色剤層の染料としては、3−ピペリジノメチル−7−フェニルアミノラン(フルオラン系染料)を用いることができる。また、転移性顕色剤層は、転移性を持たせるために、通常の顕色剤の構成の他に、流動性油分、ワックスを主成分とし、その他、必要に応じて、炭酸カルシウムエチレン酢酸ビニル共重合体バインダー等を添加したインキを用いて形成する。

発明の効果

0030

本発明の感圧複写用紙は、単に一枚ものの用紙からなるのでユーザー側において、固有の書式たる可変情報をノンインパクトプリンター等でオーバーレイ印刷するのに適するという効果がある。基材上の折り線を境に発色剤層と、顕色剤層を塗り分けて、後から3つ巻き折りに折って使用する際に、発色剤と顕色剤とが反応するため、自己発色層を設ける場合のように発色による汚れが生じないという効果がある。基材表面の発色剤層と特色発色剤層が重畳した部分では、発色剤と特色発色剤および転移性顕色剤層が混ざった状態で反応するため、それぞれの発色剤による色調と異なる色調の正文字が、顕色剤層に現れる。従って、一旦、筆記により複写形成された文字は改ざんし難い、という効果がある。

図面の簡単な説明

0031

図1本発明の実施形態I.の感圧複写用紙を3つ巻き折りに折って使用する状態の断面図である。
図2同平面に展開した場合の断面図である。
図3同平面に展開した場合の平面図である。
図4本発明の実施形態II.の感圧複写用紙を3つ巻き折りに折って使用する状態の断面図である。
図5同平面に展開した場合の断面図である。
図6同平面に展開した場合の平面図である。
図7本発明の感圧複写用紙を折り畳む工程と折り畳んだ後の状態を示す。
図8感圧複写用紙(実施形態I.)に記入後再び平面状態に展開した状態を示す。
図9感圧複写用紙(実施形態II.)に記入後再び平面状態に展開した状態を示す。

--

0032

1感圧複写用紙
10基材
11発色剤層
12 特色発色剤層
13a,13b折り線
15住所・氏名等記入欄
16領収金額等記入欄
21顕色剤層
22転移性顕色剤層
30筆記具
101 基材の第1の部分
102 基材の第2の部分
103 基材の第3の部分
111 第1の発色剤層
112 第2の発色剤層
121 第1の特色発色剤層
122 第2の特色発色剤層
211 第1の顕色剤層
212 第2の顕色剤層
221 第1の転移性顕色剤層
222 第2の転移性顕色剤層

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