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技術 ガンマ線検出器からの検出結果をリアルタイムで選別するための方法および装置ならびに検出素子の一様化のための補正を行うための方法および装置

出願人 コミツサリアアレネルジーアトミークエオゼネルジザルタナティヴ
発明者 コリーヌ・メテアラン・シャピュイフランソワーズ・マティロイク・ヴェルジュ
出願日 2000年3月1日 (20年0ヶ月経過) 出願番号 2000-056347
公開日 2000年9月22日 (19年5ヶ月経過) 公開番号 2000-258536
状態 拒絶査定
技術分野 放射線の測定
主要キーワード 平滑曲線 許容強度 時間区画 検出マトリクス Y座標 放射性領域 増倍係数 最小強度値
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

半導体検出器の場合に、拡散放射の結果としての信号と不完全電荷収集の結果としての信号とを即座に区別し得るような選別方法の提供。

解決手段

半導体検出素子を備えたタイプのガンマ線検出器からの検出信号リアルタイム選別するための方法であって、a)校正モードにおいては、−強度データ立ち上がり時間データとを確立し、−これらデータに関する2個パラメータ検出スペクトルを作成し、−強度と立ち上がり時間との相関関係に対応して2個パラメータ許容ウィンドウ(F)を作成し、b)検査モードにおいては、−強度データと立ち上がり時間データとを確立し、−それらデータが2個パラメータウィンドウ(F)の内にあるか外にあるかを判別して、外にある場合にはこのデータ組を除外することによって、事象をリアルタイムで選別する。

概要

背景

放射線医療やある種の診断手法においては、例えばテクネチウムヨウ素やタリウムといった放射性トレーサを含有した分子集合体の形態とされた放射性同位体が、患者に対して注入される。使用されるタイプに応じて、分子集合体は、特定の組織器官に対して選択的に結合する。

その後、ガンマ線カメラを使用して、患者から放射しているガンマ線が検出され、対象となっている組織や器官の像が形成される。像のコントラストは、組織に対しての放射性同位体に結合度合いに依存する。

使用されるガンマ線カメラは、たいていの場合、Anger タイプのカメラである。このようなカメラが、概略的に図1に示されている。

このガンマ線カメラは、本質的に、結晶シンチレータ10と、これに付設されたコリメータ12と、透明材料16を介して結晶シンチレータ10と光学的に対をなしているいくつかの光増倍管14と、を備えている。

事象に対応して各光増倍管から送出される信号に関して重心計算を行うことにより、ガンマ線が材料と相互作用を起こしている結晶シンチレータの位置の特定が可能である。

また、この位置特定により、ガンマ線が放射されている放射性領域18の位置を識別することができる。このことは、特に、検出器の側面に対して直交していないような入射角度を有したガンマ線を図1に示すようにコリメータ12によって除去できることにより、可能である。

結晶シンチレータ10へと到達するガンマ線は、図1においてガンマ線20で示すように、放射性領域18から放射された後に検出器へと直接的に到達して検出器と相互作用を起こすガンマ線である。このようなガンマ線は、本明細書中において「直接放射」と称している現象の一部である。

しかしながら、他のガンマ線は、シンチレータに到達する前に放射性領域を取り巻く材料と1回または数回にわたって相互作用を起こす。これは、例えば図1においてガンマ線21として示しているように、患者の体内において放射性領域の周囲部分と相互作用を起こすガンマ線である。この第1相互作用の後に、低エネルギーとされた拡散ガンマ線が、シンチレータへと到達する。コンプトン効果に基づくこの現象は、本明細書中において「間接放射」と称される。

図1から、拡散放射が、放射性領域の誤った特定を引き起こしかねないこと、および、付加的なノイズをもたらすことによって医療像のコントラストを劣化させかねないこと、がわかる。

上述のように、拡散放射は、そのエネルギーレベルが直接放射のエネルギーレベルよりも低いことによって特徴づけられる。

検出信号を区別することにより、すなわち、エネルギー強度が所定しきい値よりも小さいような検出信号、換言すれば、エネルギー強度が規定ウィンドウの外部にあるような検出信号を排除することにより、拡散放射による寄与を除去することができる。

一般的に言えば、強度ウィンドウは、放射性領域からのエネルギー放射に対しての信号のエネルギーレベルの最大強度値の近傍に設定される。

ウィンドウを狭くすれば、拡散放射の受付が制限されて、像のコントラストが向上する。しかしながら、この場合には、有効検出事象の数が減少してしまう、換言すれば、像形成のために使用可能な事象数が減少してしまう。

逆に、ウィンドウを広くすれば、所定測定時間あたりの事象数が多くなるけれども、像のコントラストが悪くなってしまう。

医療用の像形成応用の場合には、放射強度の大きな放射線源を患者内に導入することもできないし、長時間にわたって検査を行うことも好ましくない。よって、単位時間あたりに測定される有効事象の数および検出器のエネルギー解像度は、重要なパラメータである。

エネルギー解像度は、放射エネルギーに対しての、放射エネルギー値回りに広がるエネルギーピーク分布における半値幅ピーク高さの半分となるエネルギー値の幅)の比として理解される。

近年開発されたガンマ線カメラであると、シンチレータ検出器半導体検出器置換されていることにより、効率とエネルギー解像度という点において、事象獲得性能が改良されている。

CdTeやCdZnTeやGaAsやPbI2 といったような半導体検出器は、ガンマフォトン荷電キャリアへと直接的に変換する。同一強度の放射に対して、生成される電荷数は、シンチレータ検出器において間接検出によって得られる電荷数よりも多い。よって、半導体検出器においては、解像度も向上している。

図2は、半導体検出器の構成を示している。半導体検出器は、集積回路32が形成されているプラットホーム30を備えており、集積回路32上に、複数の検出素子34が配置されている。

検出素子34は、各々が、反対側に位置した両側面にそれぞれ電極が配置されているような半導体ブロックの形態とされている。両電極間電界印加することにより、荷電キャリアを移動させることができる。すなわち、ガンマ放射と半導体との相互作用によって発生した電子ホールとを移動させることができる。図示していない両電極は、電荷受領し、プラットホーム30の集積回路へと受け取った電荷を搬送する。これにより、検出信号が形成される。

概要

半導体検出器の場合に、拡散放射の結果としての信号と不完全電荷の収集の結果としての信号とを即座に区別し得るような選別方法の提供。

半導体検出素子を備えたタイプのガンマ線検出器からの検出信号をリアルタイム選別するための方法であって、a)校正モードにおいては、−強度データ立ち上がり時間データとを確立し、−これらデータに関する2個パラメータ検出スペクトルを作成し、−強度と立ち上がり時間との相関関係に対応して2個パラメータ許容ウィンドウ(F)を作成し、b)検査モードにおいては、−強度データと立ち上がり時間データとを確立し、−それらデータが2個パラメータウィンドウ(F)の内にあるか外にあるかを判別して、外にある場合にはこのデータ組を除外することによって、事象をリアルタイムで選別する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
1件

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請求項1

少なくとも1つの半導体検出素子を備えているようなガンマ線検出器からの検出事象信号をリアルタイム選別するための方法であって、a)校正モードにおいては、−各事象信号に対して、強度データ信号立ち上がり時間データとを確立し、−少なくとも1つの検出素子を備えた少なくとも1組について、強度データと立ち上がり時間データとを有した2個パラメータ検出スペクトルを作成し、−少なくとも1つの放射エネルギーの強度と立ち上がり時間との相関関係に対応して、2個パラメータ許容ウィンドウ(F)を作成し、b)検査モードにおいては、−検出素子の各組から検出された各事象信号に対して、強度データと信号立ち上がり時間データとの組をリアルタイムで確立し、−それら強度データと立ち上がり時間データとが検出素子の組に対応した2個パラメータウィンドウの内にあるかあるいは外にあるかによって信号を判別して、強度データと立ち上がり時間データとが前記2個パラメータウィンドウの外にある場合にはこのデータ組を除外することによって、事象をリアルタイムで選別することを特徴とする選別方法

請求項2

請求項1記載の選別方法において、前記校正モードa)においては、−立ち上がり時間を連続した複数の区画(ti )からなる組に区分し、−各事象を、その事象の立ち上がり時間データに基づいて該当する立ち上がり時間区画割り当て、−各立ち上がり時間区画に対して、立ち上がり時間がこの区画に該当しているすべての事象の強度データから、強度スペクトルを確立し、−各立ち上がり時間区画に対して、前記強度スペクトルの中の最大値を決定し、−各立ち上がり時間区画に対して、前記最大値の両側に強度間隔(si )を設定することを特徴とする選別方法。

請求項3

請求項2記載の選別方法において、各強度スペクトルの最大値の決定に先立って、前記強度スペクトルの平滑化を行うことを特徴とする選別方法。

請求項4

請求項2記載の選別方法において、前記強度間隔(si )を、前記最大値の両側において対称なものとすることを特徴とする選別方法。

請求項5

請求項2記載の選別方法において、前記強度間隔を、各立ち上がり時間区画における強度スペクトルの最大値に対応した強度に応じた幅とすることを特徴とする選別方法。

請求項6

請求項2記載の選別方法において、前記検査モードにおいては、各事象に対して、その事象の前記強度データが、その事象の立ち上がり時間データが該当している立ち上がり時間区画に対しての強度間隔の範囲内にあるかどうかをチェックすることを特徴とする選別方法。

請求項7

請求項1記載の選別方法において、−前記校正モードa)においては、強度と立ち上がり時間範囲との組からなるテーブルを確立するとともに、前記2個パラメータウィンドウに該当している強度と立ち上がり時間範囲との組に対しては事象承認論理値を割り当てかつ前記2個パラメータウィンドウには該当していない強度と立ち上がり時間範囲との組に対しては事象除外論理値を割り当てるようにして前記テーブルを記憶し、−前記検査モードb)においては、各事象に対して、まず、その事象の強度データおよび立ち上がり時間データに対応した、記憶されている強度と立ち上がり時間範囲との組および検出し、その組に対して割り当てられている論理値が事象承認論理値であるかあるいは事象除外論理値であるかを検証し、事象除外論理値が割り当てられている場合には、その事象を除外することを特徴とする選別方法。

請求項8

請求項1記載の選別方法において、検出素子がなす各組が、単一の検出素子を備えていることを特徴とする選別方法。

請求項9

少なくとも1つの半導体検出素子を備えているような放射線検出器の一様化のための補正方法であって、請求項1に記載されている選別方法に従って事象信号をリアルタイムで選別するとともに、校正モードにおいては、−検出素子からなる各組によって検出された事象数をカウントし、−検出効率の高い検出素子からなる少なくとも1つの組については、選別に関する選択性を広げるように2個パラメータウィンドウを変更し、かつ、検出効率の低い検出素子からなる少なくとも1つの組については、選別に関する選択性を狭めるように2個パラメータウィンドウを変更することを特徴とする補正方法。

請求項10

請求項9記載の補正方法において、2個パラメータ許容ウィンドウの変更に際し、強度および/または立ち上がり時間という観点から承認可能な事象については、少なくとも1つのしきい値(Tha、Tht)を調整することを特徴とする補正方法。

請求項11

請求項9記載の補正方法において、与えられた時間に対して検出素子からなる組あたりに検出された事象数を、基準事象数と比較し、検出された事象数が基準事象数よりも多い場合には、選別に関しての選択性を広げ、検出された事象数が基準事象数よりも少ない場合には、選別に関しての選択性を狭めることを特徴とする補正方法。

請求項12

請求項11記載の補正方法において、前記基準事象数を、所定時間内に検出素子からなる組によって検出された事象数の平均値とすることを特徴とする補正方法。

請求項13

請求項11記載の補正方法において、前記基準事象数を、検出素子からなる組によって検出された事象数のうちの最小事象数とすることを特徴とする補正方法。

請求項14

請求項9記載の補正方法において、検出素子がなす各組が、単一の検出素子を備えていることを特徴とする補正方法。

請求項15

複数の半導体検出素子からの検出事象信号をリアルタイムで選別するための装置であって、−各信号に対して、強度データと信号立ち上がり時間データとを測定するための測定手段(110,112)と、−少なくとも1組の検出素子についての強度データと立ち上がり時間データとからなる2個パラメータの校正モード時に、記憶しておくべきデータを取得するための取得手段と、−検出素子の各組について、強度データと立ち上がり時間データとの間の少なくとも1つの相関関係を決定するための決定手段と、−前記相関関係に対応して2個パラメータ許容ウィンドウをスペクトル中に設定するための設定手段と、−検出素子の各組について、前記2個パラメータ許容ウィンドウに対応した少なくとも1組の立ち上がり時間と強度とに関しての範囲を記憶するためのメモリ(120)と、−検出手段の各組について、検査モード時に測定された各検出信号に対する強度データと立ち上がり時間データとの組を、記憶されているデータ範囲と比較し、記憶されている範囲に該当するデータを有した事象を選択することによって、事象を選別する選別手段と、を具備していることを特徴とする装置。

請求項16

請求項15記載の装置において、前記検出素子(102)を有するとともに、強度と立ち上がり時間とを測定するための前記測定手段を形成する検出マトリクス(100)と、該検出マトリクスに接続された、用途に応じた少なくとも1つの集積回路基板(110,112)(ASIC)と、を備えていることを特徴とする装置。

請求項17

請求項15記載の装置において、プログラムの形態で、前記取得手段と前記決定手段と前記設定手段と前記選別手段とを備えているコンピュータ(114)を具備していることを特徴とする装置。

請求項18

請求項15記載の装置において、さらに、検出器の各組に対して、選別された事象の検出有効性を一様化するために、2個パラメータウィンドウを調整するための調整手段を具備していることを特徴とする装置。

請求項19

請求項15記載の装置において、検出素子がなす各組が、単一の検出素子を備えていることを特徴とする装置。

請求項20

ガンマ線カメラであって、請求項15に記載された装置を具備していることを特徴とするガンマ線カメラ。

技術分野

0001

本発明は、直接放射に対応した信号と間接放射すなわち拡散された放射に対応した信号とを区別し得るγ線放射検出器からの検出信号リアルタイム選別するための方法に関するものである。

0002

直接放射とは、放射性領域から放射された後に直接的に検出器まで到達して検出器と相互作用するような放射のことである。一方、間接放射とは、検出器まで到達して検出器と相互作用する前に、放射性領域を取り巻く媒質と1回または数回にわたって相互作用を起こした放射のことである。

0003

また、本発明は、装置に関するものであって、特に、選別プロセスを使用するガンマ線カメラに関するものである。

0004

また、本発明は、検出器のいくつかの検出素子の検出一様化のための補正方法に関するものである。

0005

本発明は、とりわけ、医療撮影の分野やガンマ線カメラを使用した臨床医学の分野に応用することができる。

背景技術

0006

放射線医療やある種の診断手法においては、例えばテクネチウムヨウ素やタリウムといった放射性トレーサを含有した分子集合体の形態とされた放射性同位体が、患者に対して注入される。使用されるタイプに応じて、分子集合体は、特定の組織器官に対して選択的に結合する。

0007

その後、ガンマ線カメラを使用して、患者から放射しているガンマ線が検出され、対象となっている組織や器官の像が形成される。像のコントラストは、組織に対しての放射性同位体に結合度合いに依存する。

0008

使用されるガンマ線カメラは、たいていの場合、Anger タイプのカメラである。このようなカメラが、概略的に図1に示されている。

0009

このガンマ線カメラは、本質的に、結晶シンチレータ10と、これに付設されたコリメータ12と、透明材料16を介して結晶シンチレータ10と光学的に対をなしているいくつかの光増倍管14と、を備えている。

0010

事象に対応して各光増倍管から送出される信号に関して重心計算を行うことにより、ガンマ線が材料と相互作用を起こしている結晶シンチレータの位置の特定が可能である。

0011

また、この位置特定により、ガンマ線が放射されている放射性領域18の位置を識別することができる。このことは、特に、検出器の側面に対して直交していないような入射角度を有したガンマ線を図1に示すようにコリメータ12によって除去できることにより、可能である。

0012

結晶シンチレータ10へと到達するガンマ線は、図1においてガンマ線20で示すように、放射性領域18から放射された後に検出器へと直接的に到達して検出器と相互作用を起こすガンマ線である。このようなガンマ線は、本明細書中において「直接放射」と称している現象の一部である。

0013

しかしながら、他のガンマ線は、シンチレータに到達する前に放射性領域を取り巻く材料と1回または数回にわたって相互作用を起こす。これは、例えば図1においてガンマ線21として示しているように、患者の体内において放射性領域の周囲部分と相互作用を起こすガンマ線である。この第1相互作用の後に、低エネルギーとされた拡散ガンマ線が、シンチレータへと到達する。コンプトン効果に基づくこの現象は、本明細書中において「間接放射」と称される。

0014

図1から、拡散放射が、放射性領域の誤った特定を引き起こしかねないこと、および、付加的なノイズをもたらすことによって医療像のコントラストを劣化させかねないこと、がわかる。

0015

上述のように、拡散放射は、そのエネルギーレベルが直接放射のエネルギーレベルよりも低いことによって特徴づけられる。

0016

検出信号を区別することにより、すなわち、エネルギー強度が所定しきい値よりも小さいような検出信号、換言すれば、エネルギー強度が規定ウィンドウの外部にあるような検出信号を排除することにより、拡散放射による寄与を除去することができる。

0017

一般的に言えば、強度ウィンドウは、放射性領域からのエネルギー放射に対しての信号のエネルギーレベルの最大強度値の近傍に設定される。

0018

ウィンドウを狭くすれば、拡散放射の受付が制限されて、像のコントラストが向上する。しかしながら、この場合には、有効検出事象の数が減少してしまう、換言すれば、像形成のために使用可能な事象数が減少してしまう。

0019

逆に、ウィンドウを広くすれば、所定測定時間あたりの事象数が多くなるけれども、像のコントラストが悪くなってしまう。

0020

医療用の像形成応用の場合には、放射強度の大きな放射線源を患者内に導入することもできないし、長時間にわたって検査を行うことも好ましくない。よって、単位時間あたりに測定される有効事象の数および検出器のエネルギー解像度は、重要なパラメータである。

0021

エネルギー解像度は、放射エネルギーに対しての、放射エネルギー値回りに広がるエネルギーピーク分布における半値幅ピーク高さの半分となるエネルギー値の幅)の比として理解される。

0022

近年開発されたガンマ線カメラであると、シンチレータ検出器半導体検出器置換されていることにより、効率とエネルギー解像度という点において、事象獲得性能が改良されている。

0023

CdTeやCdZnTeやGaAsやPbI2 といったような半導体検出器は、ガンマフォトン荷電キャリアへと直接的に変換する。同一強度の放射に対して、生成される電荷数は、シンチレータ検出器において間接検出によって得られる電荷数よりも多い。よって、半導体検出器においては、解像度も向上している。

0024

図2は、半導体検出器の構成を示している。半導体検出器は、集積回路32が形成されているプラットホーム30を備えており、集積回路32上に、複数の検出素子34が配置されている。

0025

検出素子34は、各々が、反対側に位置した両側面にそれぞれ電極が配置されているような半導体ブロックの形態とされている。両電極間電界印加することにより、荷電キャリアを移動させることができる。すなわち、ガンマ放射と半導体との相互作用によって発生した電子ホールとを移動させることができる。図示していない両電極は、電荷受領し、プラットホーム30の集積回路へと受け取った電荷を搬送する。これにより、検出信号が形成される。

発明が解決しようとする課題

0026

半導体内において生成された電荷のすべてが、直接的に電極にまで移動するわけではない。荷電キャリアの移動時には、半導体内に存在する欠陥がいくつかの荷電キャリアをトラップし、荷電キャリアの寿命を低減させる。この効果は、半導体が厚くなるほど大きくなる。

0027

ガンマ放射によって生成された電荷は、電子によって運ばれる電荷と、ホールによって運ばれる電荷と、に分けられる。ホールの移動度は、電子の移動度よりも小さく、ホールの収集効率は、あまり良くない。よって、形成された電荷は、最終的な検出信号に対して、すべてのものが均等に寄与するわけではない。

0028

検出信号のエネルギースペクトルにおいては、このことは、検出素子材料へと到達するフォトンエネルギーよりも弱いエネルギーに対応した「ドラッグ」をもたらす。

0029

この「ドラッグ」は、収集前に材料内において電荷がトラップされることの特徴的な現象である。

0030

したがって、トラップ現象のために受領されたガンマフォトンのエネルギーレベルよりも小さなエネルギーレベルを有した検出事象と、上述の拡散放射の結果として直接放射のエネルギーレベルよりも小さなエネルギーレベルを有した検出事象と、を区別することができない。

0031

半導体検出器においては、信号に対しての許容強度ウィンドウの使用は、拡散放射に対応した事象を除去するだけでなく、直接放射に係わるものであっても電荷のトラップのために強度が弱くなった事象をも除去することとなってしまう。

0032

電荷収集の困難さ、および、検出信号に対しての影響は、仏国特許出願公開明細書第2 738 919号に開示されている。この特許文献は、素子材料の方向におけるホールの搬送特性の悪さを克服した検出器によって信号が供給されるような方法および動作デバイスが提案されている。この方法においては、検出器内で形成されたすべての電荷を収集することができないとともに予想される強度よりも小さな合計強度を有した信号しか得られないような2個パラメータスペクトルを獲得した後に、電子補正を行う。

0033

医療応用のためのガンマ線カメラに対してのこの方法の実際的適用においては、検査時に、各画素に対して良好な統計性を有した2個パラメータスペクトルを獲得する。しかしながら、放射量と獲得時間とに関連した理由のために、この方法は、医療検査に応用することができない。補正プロセスには、かなりの量のメモリを必要とし、適用されるべき補正を、ソフトウェアによって前もって計算する必要がある。したがって、このような処理は、時間がかかるものであって、検出器内のすべての画素数にわたって行われなければならない。この処理が獲得後に行われることのために、リアルタイムで事象の像を表示することはできない。

0034

このことは、医学診断においては、深刻な欠点である。

0035

半導体検出器に関する他の困難さは、電荷の検出効率および収集効率が、すべての検出素子について同じではないことである。

0036

電荷収集は、検出素子の構造および結晶品質に依存する。また、電荷収集は、電極間に印加される電界に依存し、さらに、電荷をトラップしてしまう材料内の欠陥に依存する。

0037

同様に、検出素子の面積や厚さがわずかでも異なると、検出効率が変わってしまう。

0038

これら現象によって、非一様であるとともに正確な医療診断を行えないような像が形成されてしまう。

0039

理論的には、一様な検出効率を得るための調整用として、各検出素子に対して一定の補正増倍係数を使用することができる。

0040

しかしながら、この手法は、うまくいくものではない。その理由は、(補正係数が1よりも大きい場合には)効率が最も良くない検出素子に関して、起こってもいないような事象を人為的に追加してしまうこととなるからであり、また、(補正係数が1よりも小さい場合には)効率が最も良い検出素子に関して、事象の区別を行うことなく事象の除外を行ってしまうこととなるからである。

課題を解決するための手段

0041

本発明の目的は、半導体検出器の場合に、拡散放射の結果としての信号と不完全電荷の収集の結果としての信号とを区別し得るような方法および装置を提案するものである。

0042

他の目的は、検出器の様々な検出素子の検出一様化のための補正方法を提案することである。

0043

他の目的は、直接放射に起因する事象を選択的にかつ優先的に保持し得るような、そのような方法を提案することである。

0044

最後に、本発明の他の目的は、像を瞬時に形成できこれにより医療診断を容易に行い得るよう、リアルタイムで連続的に使用できるような処理方法を提案することである。

0045

上記目的を達成するため、本発明は、より詳細には、少なくとも1つの半導体検出素子を備えているようなガンマ線(γ線)検出器からの検出事象信号をリアルタイムで選別するための方法に関するものである。本方法では、
a)校正モードにおいては、
−各事象信号に対して、強度データ信号立ち上がり時間データとを確立し、
−少なくとも1つの検出素子を備えた少なくとも1組について、強度データと立ち上がり時間データとを有した2個パラメータ検出スペクトルを作成し、
−少なくとも1つの放射エネルギーの強度と立ち上がり時間との相関関係に対応して、2個パラメータ許容ウィンドウを作成し、
b)検査モードにおいては、
−検出素子の各組から検出された各事象信号に対して、強度データと信号立ち上がり時間データとの組をリアルタイムで確立し、
−それら強度データと立ち上がり時間データとが検出素子の組に対応した2個パラメータウィンドウの内にあるかあるいは外にあるかによって信号を判別して、強度データと立ち上がり時間データとが前記2個パラメータウィンドウの外にある場合にはこのデータ組を除外することによって、事象をリアルタイムで選別する。

0046

2個パラメータウィンドウとは、2個の特性パラメータによって規定されたウィンドウを意味している。この場合には、パラメータは、検出事象に対応した信号の強度と立ち上がり時間とである。

0047

本発明は、直接放射に起因する事象でありかつ上述したようなエネルギードラッグに対応した事象の信号が、拡散放射に起因した事象に対して観測される信号と比較して、強度と立ち上がり時間との相関関係においては異なった振舞いを示すという物理原理基礎としている。

0048

本方法の第1モードすなわち校正モードは、検査されるべき患者なしで、行うことができる。

0049

患者内に注入される放射線源に対応した放射線源が、検出器に向けて配置される。この放射線源の活性度および露出時間は、患者の検査に際しての活性度や時間よりも大きなものとすることができる。よって、校正モード時においては、多数の事象からなるスペクトルを得ることができる。

0050

実質的に一様な放射を行う放射線源が使用されることが好ましい。

0051

校正モードは、すべての検出素子に対して同時に行うこともできるし、また、いくつかの検出素子についてだけ行うこともできる。

0052

校正モードにおける取得メモリのサイズを低減させるためには、およびが1つまたは複数の検出素子を有しているような数組の検出素子を処理することができる。

0053

本方法は、単一エネルギー源に対しても、また、異なるエネルギーレベルのところに複数のメインピークがあるような放射スペクトルを有したエネルギー源に対しても、適用することができる。

0054

後者の場合、2個パラメータウィンドウは、各放射エネルギーレベルについてそれぞれ形成することができる。

0055

2個パラメータウィンドウは、放射線源の各メイン放射エネルギー値のすべてについて、また、検出器のすべての検出素子について、作成することができる。

0056

特に、各検出素子について、あるいは、検出素子の各組について、校正モードにおいて、
−立ち上がり時間を連続した複数の区画からなる組に区分し、
−検出された各事象を、その事象の立ち上がり時間データに基づいて該当する立ち上がり時間区画割り当て、
−各立ち上がり時間区画に対して、立ち上がり時間がこの区画に該当しているすべての事象の強度データから、強度スペクトルを確立し、
−各立ち上がり時間区画に対して、強度スペクトルの中の最大値を決定し、
−各立ち上がり時間区画に対して、最大値の両側に、強度間隔を設定する。

0057

立ち上がり時間区画の数および各区画の間隔は、要望された解像度の精密さに応じて調整することができる。時間間隔は、例えば50nsの程度とすることができる。

0058

立ち上がり時間区画の連続した組とは、ある区画に対しての立ち上がり時間の上限が次なる区画の下限をなしているといった相対関係で連なっている1組をなす区画を意味している。

0059

強度スペクトルとは、各強度についてあるいは連続した強度間隔がなす組について、そのような強度を有した信号に対応した事象の数の記録である。

0060

好ましくは、各強度スペクトルの最大値の決定に先立って、強度スペクトルの平滑化が行われる。この平滑化は、数学的計算によって行うことができる。

0061

各立ち上がり時間区画に対しての強度間隔の設定は、強度スペクトルの最大値の両側において対称なものとすることもできるし、また、非対称なものとすることもできる。

0062

強度間隔の幅は、一定とすることも、可変とすることも、できる。しかしながら、本方法の好ましい形態においては、強度間隔は、各立ち上がり時間区画における強度スペクトルの最大値に対応した強度に応じた幅に設定することができる。

0063

特に、各立ち上がり時間区画に対しての強度スペクトルの最大値に対応した強度が小さくなるにつれて減少するような幅を有した強度間隔とすることができる。また、強度間隔の幅は、当該立ち上がり時間区画が小さくなるにつれて減少させることができる。

0064

そのような測定であると、強度および/または立ち上がり時間が小さい事象の重要性を低減させることができる。このような事象においては、拡散放射に起因するものとの区別が困難であり、そのため、像形成に対しての価値が低い。

0065

検査モードにおいては、各事象に対して、その事象の強度データが、その事象の立ち上がり時間データが該当している立ち上がり時間区画に対しての強度間隔の範囲内にあるかどうかをチェックすることができる。

0066

チェック結果が肯定的なものであれば、その事象は維持される。そうでなければ、その事象は除外される。

0067

このチェック操作は、リアルタイムで迅速に行うことができる。よって、事象の検出とこの事象を反映した像形成との間の時間遅れがほとんどない。

0068

本方法の格別の実施形態においては、校正モードa)において、強度と立ち上がり時間範囲との組からなるテーブルを確立するとともに、2個パラメータウィンドウに該当している強度と立ち上がり時間範囲との組に対しては事象承認論理値を割り当てかつ前記2個パラメータウィンドウには該当していない強度と立ち上がり時間範囲との組に対しては事象除外論理値を割り当てるようにしてテーブルを記憶し、検査モードb)において、各事象に対して、まず、その事象の強度データおよび立ち上がり時間データに対応した、記憶されている強度と立ち上がり時間範囲との組および検出し、その組に対して割り当てられている論理値が事象承認論理値であるかあるいは事象除外論理値であるかを検証し、事象除外論理値が割り当てられている場合には、その事象を除外する。

0069

例示するならば、2個パラメータ許容ウィンドウ内の強度と立ち上がり時間とからなる組に対しては、論理値「1」を付与することができ、2個パラメータ許容ウィンドウの領域外の強度と立ち上がり時間とからなる組に対しては、論理値「0」を付与することができる。

0070

本発明は、また、放射線検出器の一様化のための補正方法に関するものである、すなわち、検出器をなす様々な検出素子の検出有効性一様性を改良するような補正方法に関するものである。

0071

この補正方法はにおいて、上述のようなリアルタイム選別方法を使用するとともに、校正モードにおいて、
−検出素子からなる各組によって検出された事象数をカウントし、
−検出効率の高い検出素子からなる少なくとも1つの組については、選別に関する選択性を広げるように2個パラメータウィンドウを変更し、および/または、検出効率の低い検出素子からなる少なくとも1つの組については、選別に関する選択性を狭めるように2個パラメータウィンドウを変更する。

0072

2個パラメータ許容ウィンドウの変更に際して、各事象の強度および/または立ち上がり時間に対しての少なくとも1つのしきい値を調整することができる。

0073

強度および/または立ち上がり時間の許容しきい値の設定および調整により、各検出素子に対してあるいは検出素子からなる各組に対して、小さな強度および/または小さな立ち上がり時間を有した信号に対応した事象数の増減を考慮することができる。

0074

選別の選択性を広げるべき最も有効な検出器に対しては、本方法においては、像形成に際して非常に不確かな情報寄与しかもたらさない弱い強度または小さな立ち上がり時間を有した信号に対応した事象を優先的に除外することができる。

0075

上述したように、弱い強度または小さな立ち上がり時間を有した信号は、拡散放射に起因した信号との区別が困難である。

0076

逆に、選別の選択性を狭めるべき最も有効性の小さな検出器に対しては、本方法においては、多数の事象を組み入れることができる。

0077

小さな強度および/または小さな立ち上がり時間を有した信号であっても、付加的な事象は、適切な補正係数によって事象数を単に増倍することによって得られるものよりも、より良好な情報をもたらす。

0078

換言すれば、本方法は、仮想の事象よりも、実在の付加的な事象を考慮する(反映させる)。

0079

補正係数を使用した付加的な補正は、除外される。しかしながら、そのような補正は、補正範囲が小さなところでは適用される。

0080

選別の選択性は、検出素子によってまたは検出素子の組によって検査時に検出された事象数を、所定の基準事象数と比較することによって、調整することができる。比較結果に応じて、検出された事象数が基準事象数よりも多い場合には、選別に関しての選択性を広げ、検出された事象数が基準事象数よりも少ない場合には、選別に関しての選択性を狭めることができる。

0081

基準事象数は、例えば、所定時間内にすべての検出素子によって検出された事象数の平均値とすることができる。また、基準事象数は、1つの検出素子によって検出された事象数のうちの最小事象数とすることもできる。

0082

一様性補正方法は、各検出素子に対して、あるいは、複数の検出素子を備えた検出素子の組に対して、個別に適用することができる。

0083

本発明は、また、複数の半導体検出素子からの検出事象信号をリアルタイムで選別するための装置に関するものである。本装置は、
−各信号に対して、強度データと信号立ち上がり時間データとを測定するための測定手段と、
−少なくとも1組の検出素子についての強度データと立ち上がり時間データとからなる2個パラメータの校正モード時に、記憶しておくべきデータを取得するための取得手段と、
−検出素子の各組について、強度データと立ち上がり時間データとの間の少なくとも1つの相関関係を決定するための決定手段と、
−上記相関関係に対応して2個パラメータ許容ウィンドウをスペクトル中に設定するための設定手段と、
−検出素子の各組について、2個パラメータ許容ウィンドウに対応した少なくとも1組の立ち上がり時間と強度とに関しての範囲を記憶するためのメモリと、
−検出手段の各組について、検査モード時に測定された各検出信号に対する強度データと立ち上がり時間データとの組を、記憶されているデータ範囲と比較し、記憶されている範囲に該当するデータを有した事象を選択することによって、事象を選別する選別手段と、を具備している。

0084

この装置は、特に、検出素子を有する検出マトリクスと、この検出マトリクスに接続された、用途に応じた集積回路基板ASIC)と、を備えることができる。集積回路基板は、強度と立ち上がり時間との測定手段をなすことができる。

0085

より詳細には、検出素子からなる検出マトリクスは、検出信号の増幅や変換や多重化を行うために使用されるASICタイプの第1集積回路に対して接続することができる。この第1集積回路の出力は、信号処理のための第2回路に接続される。この第2回路は、各信号に対して4つのデータを確立する。すなわち、検出素子によって形成された検出面内において検出された事象の位置座標X、Yと、信号の強度データと、信号の立ち上がり時間データと、を確立する。

0086

事象のX、Y座標は、検出面内における検出素子の位置の関数として単に与えることができる。これら座標値は、対応信号として送信される。

0087

第1回路および第2回路は、1つのまたは複数の基板上において集積することができる。これら基板は、検出素子が搭載されているプラットホームに対して連結することができる。

0088

取得手段と決定手段と設定手段と選別手段とは、上述の信号処理のためのコンピュータにおけるプログラムの形態とすることができる。それら手段は、また、特定の集積回路の形態とすることもできる。

0089

本発明による装置は、さらに、検出器の各組に対して、選別された事象の検出有効性を一様化するために、2個パラメータウィンドウを調整するための調整手段を具備することができる。この手段は、また、ソフトウェアの形態とすることもできる。

0090

上述したように、2個パラメータウィンドウの調整により、選別の選択性を変更することができ、様々な検出素子どうしの間においてまた検出素子の様々な組どうしの間において存在している検出効率の不均衡補償することができる。

発明を実施するための最良の形態

0091

本発明の他の特徴点および利点は、添付図面を参照しつつ以下の説明を読むことにより、明瞭となるであろう。以下の説明は、例示の目的のためのものであって、本発明を制限するものではない。

0092

図1は、既に説明済みの図であって、Anger タイプのガンマ線カメラ検出器を断面によって概略的に示す図である。図2は、既に説明済みの図であって、半導体検出器を一部を切り欠いて概略的に示す斜視図である。図3は、2個パラメータウィンドウを決定するために、本発明による方法を使用して得られたスペクトルを示すグラフである。図4は、本発明による選別装置を簡略化して示すブロック図である。

0093

図3は、半導体検出器の検出素子によって得られた事象のスペクトルを示している。事象は、検出信号の立ち上がり時間データと強度データとによって特徴づけられる。しかしながら、同一検出素子に起因していることにより、このスペクトルのすべての事象は、同一の位置データを有している。しかしながら、以下の説明は、複数の検出素子を備えた構成においても成立するものであり、よって、異なる位置データを有した事象に対しても成立する。

0094

簡略化のために、図示のスペクトルは、単一エネルギー源に関して得られたものである。

0095

図3のスペクトルは、本方法の第1モードにおいて、すなわち、校正モードにおいて、得られたものである。データ取得は、統計処理のために十分な数の事象が得られるまで、継続される。例えば、図3のスペクトルは、100,000個の事象を示している。

0096

図3においては、横軸を信号に対応した強度とし、縦軸を信号の立ち上がり時間として、事象を示している。強度および立ち上がり時間の単位は、任意単位である。

0097

立ち上がり時間は、所定幅を有したいくつかの区間に区切られる。図においては、ti に対応した1つの区間だけが図示されている。

0098

校正モードにおいて検出された各事象は、グラフ上においてポイントとしてプロットされている。各事象に関するポイントは、その事象に対応して検出素子によって生成された信号の立ち上がり時間に基づいて、対応した立ち上がり時間区画に割り当てられる。

0099

与えられた立ち上がり時間区画に割り当てられたすべての事象に対して、強度スペクトルが作成される。また、強度スペクトルは、強度スケールを各区画に区分して各強度区画中の事象数をカウントすることによっても作成することができる。強度スペクトルは、平滑化することができる。

0100

例示として、強度スペクトルの平滑曲線の一部が立ち上がり時間区画ti に対して概略的に図示されている。強度スペクトルの平滑曲線に対しては、参照符号ai が付されている。

0101

その後、各立ち上がり時間区画について、強度スペクトルの最大値または平滑曲線の最大値が求められる。

0102

様々な立ち上がり時間区画に対応した強度スペクトルの各最大値は、本質的には、符号Cを付した曲線に沿って位置している。

0103

この曲線Cは、直接放射の検出に起因する事象の立ち上がり時間と強度との間に存在する相関関係を示している。この曲線Cは、以下においては「相関曲線」と称される。

0104

図示の例においては、エネルギー源として単一のものが使用されていることに基づいて、存在する相関曲線Cは、1本のみである。

0105

しかしながら、エネルギー源が異なる複数のエネルギー放射線源を含有している場合には、スペクトルにおいては、含有されているエネルギー放射線源の数に対応した数の相関曲線を見出すことができる。

0106

この場合、各強度スペクトルに対して、決定された最大値が実際に「物理的」曲線であることを検証する必要がある。換言すれば、このことは、傾きの不連続性を示さないような相関曲線上において最大値をけっていすることを意味している。

0107

次なるステップにおいては、各立ち上がり時間区画について、強度スペクトルの最大値の両側における強度間隔を決定する。例示するならば、図3における立ち上がり時間区画ti に関する間隔は、符号si で示されている。

0108

事象選別の選択性をより緩やかにしたりあるいはより厳しくしたりするために、すなわち、拡散放射に関連した事象をより多くまたはより少なく選択的に除外するために、相関曲線の両側における間隔の広がり幅を調整することができる。

0109

図示の例においては、強度間隔の幅は、強度および立ち上がり時間の大きなものに対してはより大きく選択されており、強度および立ち上がり時間の小さなものに対してはより少なく選択されている。また、検出素子の解像度の関数として全体的に調整することもできる。

0110

すべての立ち上がり時間区画について確立された相関曲線の周囲における強度間隔の組は、この例においては、2個パラメータ許容ウィンドウFを構成する。

0111

図示の例においては、ウィンドウFは、2つの曲線F1,F2によって規定されている。これら曲線F1,F2は、各立ち上がり時間区画について選択された間隔のそれぞれ下限値および上限値によって形成されている。

0112

上述したように、検出器の様々な検出素子は、すべてのものが同じ検出効率を有しているわけではない。

0113

2個パラメータウィンドウFのサイズを調整することにより、選別の選択性を変更することができ、よって、一様性における欠陥を補正することができる。

0114

ウィンドウのサイズは、最小の立ち上がり時間値または最小強度値に対応した事象についてのウィンドウを調整することにより、完全に変更することができる。

0115

この例における調整は、それぞれ変更可能とされている強度のしきい値および/または立ち上がり時間のしきい値を確立することにより、行われる。図においては、強度のしきい値および立ち上がり時間のしきい値は、それぞれ符号ThaおよびThtによって示されている。

0116

次に、本方法の第2モードを良好に理解するために、図4を参照して、装置の構成について説明する。

0117

図4における符号100は、検出面内に配置された半導体製検出素子102からなるマトリクスを示している。このマトリクス100は、図2に関連して説明したマトリクスと同等のものである。

0118

検出素子から送出される信号は、第1の特定の集積回路(ASIC)110へと導かれる。この集積回路110は、各検出素子に対する信号増幅チャネルと、各チャネルの多重化手段と、を備えている。

0119

第2回路112が、各信号の強度と立ち上がり時間とを決定し、対応データをこれら値に変換するとともに事象の座標を表しているデータを変換する。事象の座標は、検出面内における対応検出素子の位置に関連している。

0120

データは、コンピュータ114へと送出され、コンピュータ114は、校正モードに関連した計算と処理とを行いこれらを使用して検査モード時のデータから(医療)像を構築する。この像は、スクリーン116上に表示される。

0121

校正モードにおいては、コンピュータは、各検出素子についてのデータから、論理値「1」および「0」からなる許容テーブルを形成し得るよう構成されている。論理値「1」が、相関ウィンドウ内に位置した強度と立ち上がり時間との組に対して割り当てられ、論理値「0」が、相関ウィンドウ外に位置した強度と立ち上がり時間との組に対して割り当てられている。より詳細には、論理値は、強度と立ち上がり時間幅との組に対して割り当てられている。

0122

変形例として、許容テーブルは、2値パラメータウィンドウの境界から構築することができる。すなわち、図3に示すように、しきい値ThaおよびThtによってウィンドウを規定している曲線F1,F2から構築することができる。

0123

許容テーブルは、図4において符号120によって示されているメモリ内に格納することができる。

0124

検査モードにおいては、回路110,112は、常に、検出素子の信号に基づいて、強度と立ち上がり時間と事象座標とを確立する。

0125

データを使用して、対応する検出素子の許容テーブルがリアルタイムでチェックされて、強度と立ち上がり時間との組に対応した論理値が読み込まれる。

0126

論理値が「1」であれば、その事象は、保持され、像形成のために使用される。論理値が「0」であれば、その事象は、無視される。

0127

許容テーブルは、出力信号112に収容されているデータを介して、メモリ120内における対応したテーブルを直接的に参照することにより、リアルタイムで検証される。

0128

様々な検出素子の検出効率をより一様とするためには、上述の方法に従って、コンピュータ114によって、しきい値ThaおよびThtを変更することもできる。

図面の簡単な説明

0129

図1Anger タイプのガンマ線カメラ検出器を断面によって概略的に示す図である。
図2半導体検出器を一部を切り欠いて概略的に示す斜視図である。
図32個パラメータウィンドウを決定するために、本発明による方法を使用して得られたスペクトルを示すグラフである。
図4本発明による選別装置を簡略化して示すブロック図である。

--

0130

100検出マトリクス
102半導体検出素子
110 第1集積回路
112 第2回路
114コンピュータ
116スクリーン
120メモリ
F 2個パラメータ許容ウィンドウ

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