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技術 加工機の静音構造、プレス機械の静音構造、絞り型の静音構造とその静音助走ユニット

出願人 ユミックス株式会社
発明者 松岡光男
出願日 1999年3月9日 (21年9ヶ月経過) 出願番号 1999-061389
公開日 2000年9月19日 (20年3ヶ月経過) 公開番号 2000-254738
状態 特許登録済
技術分野 型打ち,へら絞り,深絞り プレス機械及び付属装置
主要キーワード 静音構造 規格部品 中空柱体 付勢圧力 静音効果 反復継続 概略三角形状 下型基板
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年9月19日)のものです。
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図面 (10)

課題

絞り型ブランクホルダー上の薄板にダイが当接する際の騒音をできるだけ少なくする絞り型の静音構造を提供することを目的とする。

解決手段

パンチと、パンチに外嵌めされクッションピンにより支持されて昇降自在に設けられたブランクホルダーと、パンチに対向して配置し昇降するダイとよりなり、クッションピンにより上昇したブランクホルダー上に薄板を載置し、ダイを下降させてブランクホルダーとダイとで薄板を挟持しパンチとにより薄板を絞り加工する絞り型において、下型基板に、ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合する前にブランクホルダーを押圧して助走させる助走レバー回動自在に設け、ダイの助走レバーに対向する箇所に助走レバーを駆動する作動カムを配置し、ブランクホルダーが助走後ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合するようにした絞り型の静音構造とした。

概要

背景

ここでは、絞り型を例にとって説明する。絞り型の一例を図9に示す。この絞り型は、中央に位置させたパンチ101と、パンチ101に外嵌めされクッションピン102により支持されて昇降自在に設けられたブランクホルダー103と、パンチ101に対向して配置し昇降するダイ104とよりなる。符号105はエアベントである。

パンチ101とブランクホルダー103とよりなる下型109は、プレス機械ボルスター106に固定され、ダイ104よりなる上型110はプレス機械のラム107に固定されて、プレス機械を駆動すると昇降する。また、ブランクホルダー103はクッションピン102により支持されていて、プレス機械のクッション装置によりクッションピン102を昇降させ、それに伴ってブランクホルダー103も昇降する。

絞り加工について説明すると、まず、ブランクホルダー103を二点鎖線で示す位置までクッションピン102により上昇させる。次に、薄板108を二点鎖線で示すように、ブランクホルダー103およびパンチ101上に載置する。その後、上型110を下降させると、パンチ101の全外周においてダイ104がブランクホルダー103上の薄板108に衝合してブランクホルダー103とダイ104とで薄板108を挟持する。続いて、上型110が下降すると、ブランクホルダー103とダイ104とで挟持した薄板108はパンチ101とにより絞り込まれ、上型110が図示の下死点に至るとワークWに絞り込まれる。

上型110が上昇すると、クッションピン102の上昇力によりブランクホルダー103を二点鎖線の状態まで上昇させ、ワークWをパンチ101から外す。上型110ではダイ104にエアベント105が設けられていて、ワークWが自重により落下する際ワークWとダイ104との間が負圧になるのを避ける。あるいはスプリング付勢された押出ピン(図示せず)によりワークWを下方に移動させてワークWをダイ104より外し、プレス機械より取り出されたワークWは次工程のプレス機械に送られる。

上記の絞り加工において、ブランクホルダー103上に載置した薄板108にダイ104が衝合する時、パンチ101の全外周全面にわたる薄板108(すなわち、ブランクホルダー103上の薄板108)とダイ104とが同時に接触し、クッションピン102の上方への付勢圧力は60〜100トン程度あることもあり、110dBあるいはそれ以上の大きな騒音が生じている。静かな環境が求められている昨今においては、絞り型の騒音は大きな社会問題になっている。

この絞り型のブランクホルダー上の薄板にダイが衝合する時に生じる騒音を防止するために、ブランクホルダー上にウレタンゴムガススプリングを設けてダイがブランクホルダー上の薄板に衝合する前にウレタンゴムやガススプリングに衝合させ衝撃力いくらかでも吸収させ騒音をへらす試みが行われたが十分な効果は得られていない。

また、外部に騒音を発生させないため、プレス機械を防音壁で囲んだ例もあるが、プレス機械へのワークの搬入搬出には防音壁に開口を設けなければならず、その開口からは騒音がもれ、一方、防音壁で囲まれたプレス機械の近傍で作業する作業者は高い騒音に悩まされている。さらに、ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合した時に、クッションピンの下降のはじめの一定の時間だけにクッション圧下げる試みがなされているが、これはプレス機械のクッション装置を改良せねばならず、コストがかかり過ぎる。

上記では、特に、プレス型の絞り型については述べたが、絞り型に限らず薄板あるいはワークを挟持して加工するプレス型の騒音も社会問題となっている。また、プレス型に関連して、プレス型を装着して加工するプレス機械の騒音、金属、樹脂、その他の加工機の騒音も社会問題視されている。

概要

絞り型のブランクホルダー上の薄板にダイが当接する際の騒音をできるだけ少なくする絞り型の静音構造を提供することを目的とする。

パンチと、パンチに外嵌めされクッションピンにより支持されて昇降自在に設けられたブランクホルダーと、パンチに対向して配置し昇降するダイとよりなり、クッションピンにより上昇したブランクホルダー上に薄板を載置し、ダイを下降させてブランクホルダーとダイとで薄板を挟持しパンチとにより薄板を絞り加工する絞り型において、下型基板に、ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合する前にブランクホルダーを押圧して助走させる助走レバー回動自在に設け、ダイの助走レバーに対向する箇所に助走レバーを駆動する作動カムを配置し、ブランクホルダーが助走後ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合するようにした絞り型の静音構造とした。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

静止したベッドと、ベッドに対して昇降する可動部材と、ベッドの下方に位置してクッションピンを上方へ向けて付勢するクッション装置パッドを備える加工機において、静止部材助走レバー回動自在に設け、助走レバーに対向する可動部材に作動カム垂設し、装着した加工具がワークを挟持する前に作動カムを助走レバーに作動させ、パッドを助走させるようにした加工機の静音構造

請求項2

静止したベッドと、ベッドに対して昇降するラムと、ベッドの下方に位置してクッションピンを上方へ向けて付勢するクッション装置のパッドを備えるプレス機械において、静止部材に助走レバーを回動自在に設け、助走レバーに対向するラムに作動カムを垂設し、装着したプレス型薄板あるいはワークを挟持する前に作動カムを助走レバーに作動させパッドを助走させるようにしたプレス機械の静音構造。

請求項3

パンチと、パンチに外嵌めされクッションピンにより支持されて昇降自在に設けられたブランクホルダーと、パンチに対向して配置し昇降するダイとよりなり、クッションピンにより上昇したブランクホルダー上に薄板を載置し、ダイを下降させてブランクホルダーとダイとで薄板を挟持しパンチとにより薄板を絞り加工する絞り型において、下型基板に、ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合する前にブランクホルダーを押圧して助走させる助走レバーを回動自在に設け、ダイの助走レバーに対向する箇所に助走レバーを駆動する作動カムを配置し、ブランクホルダーが助走後ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合するようにした絞り型の静音構造。

請求項4

作動カムは、速度を変化させる傾斜角カム面を有するようにした請求項3記載の絞り型の静音構造。

請求項5

助走レバーおよび助走レバーを駆動する作動カムを有する静音助走ユニット

請求項6

下型に作動カムを設け、上型の作動カムに対向する箇所に助走レバーを設けてなるプレス型の静音構造。

請求項7

薄板あるいはワークを挟持して加工するプレス型において、薄板あるいはワークを挟持する前に静音ユニットにより助走させてから薄板あるいはワークを挟持するようにしたプレス型。

技術分野

0001

本発明は、加工機静音構造プレス機械の静音構造、プレス型の静音構造、特に、自動車家電部品などの板金部品絞り加工する時に使用する絞り型の静音構造とその静音助走ユニットに関するものである。

背景技術

0002

ここでは、絞り型を例にとって説明する。絞り型の一例を図9に示す。この絞り型は、中央に位置させたパンチ101と、パンチ101に外嵌めされクッションピン102により支持されて昇降自在に設けられたブランクホルダー103と、パンチ101に対向して配置し昇降するダイ104とよりなる。符号105はエアベントである。

0003

パンチ101とブランクホルダー103とよりなる下型109は、プレス機械のボルスター106に固定され、ダイ104よりなる上型110はプレス機械のラム107に固定されて、プレス機械を駆動すると昇降する。また、ブランクホルダー103はクッションピン102により支持されていて、プレス機械のクッション装置によりクッションピン102を昇降させ、それに伴ってブランクホルダー103も昇降する。

0004

絞り加工について説明すると、まず、ブランクホルダー103を二点鎖線で示す位置までクッションピン102により上昇させる。次に、薄板108を二点鎖線で示すように、ブランクホルダー103およびパンチ101上に載置する。その後、上型110を下降させると、パンチ101の全外周においてダイ104がブランクホルダー103上の薄板108に衝合してブランクホルダー103とダイ104とで薄板108を挟持する。続いて、上型110が下降すると、ブランクホルダー103とダイ104とで挟持した薄板108はパンチ101とにより絞り込まれ、上型110が図示の下死点に至るとワークWに絞り込まれる。

0005

上型110が上昇すると、クッションピン102の上昇力によりブランクホルダー103を二点鎖線の状態まで上昇させ、ワークWをパンチ101から外す。上型110ではダイ104にエアベント105が設けられていて、ワークWが自重により落下する際ワークWとダイ104との間が負圧になるのを避ける。あるいはスプリング付勢された押出ピン(図示せず)によりワークWを下方に移動させてワークWをダイ104より外し、プレス機械より取り出されたワークWは次工程のプレス機械に送られる。

0006

上記の絞り加工において、ブランクホルダー103上に載置した薄板108にダイ104が衝合する時、パンチ101の全外周全面にわたる薄板108(すなわち、ブランクホルダー103上の薄板108)とダイ104とが同時に接触し、クッションピン102の上方への付勢圧力は60〜100トン程度あることもあり、110dBあるいはそれ以上の大きな騒音が生じている。静かな環境が求められている昨今においては、絞り型の騒音は大きな社会問題になっている。

0007

この絞り型のブランクホルダー上の薄板にダイが衝合する時に生じる騒音を防止するために、ブランクホルダー上にウレタンゴムガススプリングを設けてダイがブランクホルダー上の薄板に衝合する前にウレタンゴムやガススプリングに衝合させ衝撃力いくらかでも吸収させ騒音をへらす試みが行われたが十分な効果は得られていない。

0008

また、外部に騒音を発生させないため、プレス機械を防音壁で囲んだ例もあるが、プレス機械へのワークの搬入搬出には防音壁に開口を設けなければならず、その開口からは騒音がもれ、一方、防音壁で囲まれたプレス機械の近傍で作業する作業者は高い騒音に悩まされている。さらに、ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合した時に、クッションピンの下降のはじめの一定の時間だけにクッション圧下げる試みがなされているが、これはプレス機械のクッション装置を改良せねばならず、コストがかかり過ぎる。

0009

上記では、特に、プレス型の絞り型については述べたが、絞り型に限らず薄板あるいはワークを挟持して加工するプレス型の騒音も社会問題となっている。また、プレス型に関連して、プレス型を装着して加工するプレス機械の騒音、金属、樹脂、その他の加工機の騒音も社会問題視されている。

発明が解決しようとする課題

0010

静かな環境が求められている昨今においては、加工機、プレス機械、プレス型より生ずる騒音を可及的に小さくすることが求められている。特に、絞り型において、ブランクホルダー上の薄板にダイが衝合する際、大きな騒音を発生するが、この騒音をできるだけ小さくすることが求められている。

課題を解決するための手段

0011

そこで、本発明は、上記の事情に鑑み、加工機から生じる騒音を可及的に小さくすべく、静止したベッドと、ベッドに対して昇降する可動部材と、ベッドの下方に位置してクッションピンを上方へ向けて付勢するクッション装置のパッドを備える加工機において、静止部材助走レバー回動自在に設け、助走レバーに対向する可動部材に作動カム垂設し、装着した加工具がワークを挟持する前に作動カムを助走レバーに作動させ、パッドを助走させるようにした加工機の静音構造とした。

0012

また、本発明は、プレス機械で生じる騒音を可及的に小さくすべく、静止したベッドと、ベッドに対して昇降するラムと、ベッドの下方に位置してクッションピンを上方へ向けて付勢するダイクッション装置のパッドを備えるプレス機械において、静止部材に助走レバーを回動自在に設け、助走レバーに対向するラムに作動カムを垂設し、装着したプレス型が薄板あるいはワークを挟持する前に作動カムを助走レバーに作動させパッドを助走させるようにしたプレス機械の静音構造とした。

0013

さらに、本発明は、絞り型で生じる騒音を可及的に小さくすべく、パンチと、パンチに外嵌めされクッションピンにより支持されて昇降自在に設けられたブランクホルダーと、パンチに対向して配置し昇降するダイとよりなり、クッションピンにより上昇したブランクホルダー上に薄板を載置し、ダイを下降させてブランクホルダーとダイとで薄板を挟持しパンチとにより薄板を絞り加工する絞り型において、下型基板に、ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合する前にブランクホルダーを押圧して助走させる助走レバーを回動自在に設け、ダイの助走レバーに対向する箇所に助走レバーを駆動する作動カムを配置し、ブランクホルダーが助走後ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合するようにした絞り型の静音構造とした。

0014

さらにその上に、本発明は、具体的には、速度を変化させる傾斜角カム面を有する作動カムとした。また、本発明は、既存の絞り型の静音構造への改良を容易にするため、助走レバーおよび助走レバーを駆動する作動カムを有する静音助走ユニットとした。さらに、本発明は、上型のパッドなどにより騒音源の静音化を期するために、下型に作動カムを設け、上型の作動カムに対向する箇所に助走レバーを設けたので、静音が期せる。

0015

さらにその上に、本発明は、薄板あるいはワークを挟持して加工するプレス型において、薄板あるいはワークを挟持する前に静音ユニットにより助走させてから薄板あるいはワークを挟持するようにしたプレス型であるので、プレス型において静音が期せる。

0016

本発明は、添付する図面に示す具体的な実施例に基づいて、以下詳細に説明する。まず、理解が容易なように、絞り型の静音構造から説明する。図1では、下型1は、パンチ2と、パンチ2に外嵌めされ昇降自在に設けられクッションピン3により支持されたブランクホルダー4とよりなる。符号7はパンチ2の外周に一体に設けられた下型基板である。

0017

上型5は、パンチ2に対向して配置されたダイ6よりなる。下型基板7とダイ6に取付けられ、ブランクホルダー4を助走させる静音助走ユニットを設ける。その一例を図示する。ブランクホルダー3を押圧して助走させる概略三角形状の助走レバー11を、ブラケット12に中心軸13のまわりに回動自在に設ける。ブラケット12はボルト14により下型基板7に固定する。

0018

助走レバー11はブラケット12に設けた中心軸13のまわりに回動自在に設け、ブランクホルダー4のフランジ15を押圧させる。助走レバー11の上部にローラ16を支持軸17のまわりに回転自在に設け、ブラケット12の前記ローラ16に対向する箇所にローラ18を支持軸19のまわりに回転自在に設ける。

0019

ローラ16とローラ18との間に対向するダイ6の箇所に、作動カム20を設ける。この作動カム20は支持台21を介してダイ6に取付ける。支持台21はボルト22によりダイ6に、作動カム20はボルト23により支持台21によりそれぞれ固定する。作動カム20と支持台21とを一体物として製作してもよい。

0020

作動カム20は、上型5が下降する当初ローラ16に接触する部位に直角に近い低速傾斜角αを有し、続いて中速傾斜角β連設してなるカム面26を有し、低速傾斜角αと中速傾斜角βとの連続部は円弧で滑らかに接続する。作動カム20の低速傾斜角α、中速傾斜角βを変化させることにより助走レバー11の下降速度、ブランクホルダー4の下降速度を制御できる。

0021

上記では、助走レバー11と作動カム20を有する静音助走ユニットについて述べたが、本発明はこれに限定されず下型基板7とダイ6に取付けられ、ブランクホルダー4を助走させる機構のものであればよい。例えば、押し下げロッドをダイに固定しておき、押し下げロッドによりブランクホルダーを助走させるようにしてもよい。

0022

次に、この絞り型の作動について説明する。薄板24をパンチ2およびブランクホルダー4上に載置する。上型5が下降し、作動カム20により助走レバー11がブランクホルダー4のフランジ15に当接し始める状態を図1に示す。この図1のブランクホルダー4とダイ6上の薄板24との助走隙間Hは、ブランクホルダー4が助走後にダイ6と衝合し、消音効果が十分なものに設定する。

0023

ブランクホルダー4が助走レバー11により助走させられ、ブランクホルダー4上への薄板24にダイ6が当接した状態が、図2に示す状態である。ダイ6は静止しているブランクホルダー4でなく、助走しているブランクホルダー4の薄板24に当接することとなる。静止している薄板24にダイ6が衝合するのでなく、助走している薄板24にダイ6が当接するので、ほとんど騒音は発生しない。

0024

その後、上型5が引き続き下降し、図3に示す下死点の状態で絞りが完了し、ワークWが形成される。上型5が上昇すると、ワークWはブランクホルダー4によりパンチ2より外され、ダイ6にエアベント25が設けられていてワークWが自重により落下する際ワークWとダイ6との間が負圧になるのを避ける。あるいはスプリングで付勢された押出ピン(図示せず)によりワークWをダイ6外に排出する。

0025

助走レバー11、ブラケット12、作動カム20など(ローラ16、ローラ18、支持軸17・19、支持台21を含む)を規格部品として大きさに応じて種々なものを備えておくと、既存の絞り型を静音構造のものに容易に変更できる。また、上記は、助走レバー11およびブラケット12を下型1に、作動カム20を上型5に取付けた例について述べたが、図4に示すように、助走レバー11およびブラケット12を上型5に、作動カム20を下型1に設けても静音効果が得られる。この場合、パッド31はスプリング32で付勢されているが、助走レバー11および作動カム20により助走して後、ワークWに衝合するので静音効果が得られる。

0026

さらに、本発明は、曲げや一端側を下方へ曲げ他端側を上方へ曲げる二重曲げの時に、薄板あるいはワークを挟持する前に静音ユニットにより助走してから挟持するようにして、静音効果が得られる。この静音構造を絞り型に装着しない場合と装着した場合との騒音量を比較した例について、図5により説明する。

0027

図5横軸が時間、縦軸が騒音量(dB)である。プレス機械の前面に騒音計を設置し、記録計で連続的に記録させた。図中、Aで示す範囲は静音構造を装着しない場合で、Bで示す範囲は静音構造を装着した場合である。静音構造を装着しない場合は最大騒音量が110dBである。この最大騒音量は指針振り切れるため110dBに制限しているため、このように表示されているが、実際は最大騒音量は115〜120dBと推定される。静音構造を装着した場合は、最大騒音量がほぼ95dBであり、図示例では減少騒音量は15dB、推定で20〜25dBである。また、図示では一回の実験結果しか示してないが、反復継続しても同様のデータが得られている。

0028

次に、プレス機械に静音構造を装着した例を、図6〜8の模式図により説明する。プレス機械は、静止したベッド41と、ベッド41に対して昇降するラム42と、ベッド41の下方に位置してクッションピン3を上方へ向けて付勢するクッション装置43のパッド44を備える。

0029

ラム42はコネクティングロッド45を介在させて昇降し、ラム42の下面には絞り型の上型5が固定されている。なお、前記図1〜3で述べた同じ絞り型を取付けた例で説明する。静止しているベッド41の上面には下型1が固定され、パンチ2に外嵌めされたブランクホルダー4はクッションピン3により支持され、上型5のダイ6は前記パンチに対向して配置されている。

0030

クッション装置43は油圧シリンダ46のピストンロッド47の先端にパッド44を連結してある。クッションピン3をベッド41のガイド孔48に挿入させ、パッド44の上面とブランクホルダー4の下面との間に位置させ、クッション装置43の加圧力をブランクホルダー4に伝達し、ブランクホルダー4およびパンチ2上に載置した薄板24を、ブランクホルダー4とダイ6とで挟持し、下降してパンチ2とにより絞り加工する。ワークWの絞り深さに対応してクッションピン3の長さは決定される。

0031

符号49はプレス機械の側部に起立する中空柱体を示す。この中空柱体49内に静音構造の主要部を収容させることができる。静音構造を中空柱体外に設けることもできることは、言うまでもない。パッド44の側部近傍の中空柱体49内に静止部材50を固着する。静止部材50のパッド44の側部に受圧部分51を形成する。また、ラム42の側部にも前記受圧部分51や静止部材50に対向する箇所に支持部分52を形成する。受圧部分51とはパッド44と一体として形成してもよく、別部材を固着してもよい。また、支持部材52はラム42と一体として形成してもよく、別部材を固着してもよい。

0032

静止部材50・受圧部分51と支持部分52との間に静音構造を設ける。この静音構造は図1〜3に述べたものと同じであるが、ただ作動カム20’だけは長さが長くなっている。ブラケット12はボルト14により静止部材50に固定し、助走レバー11は中心軸13のまわりに回動自在に設け、助走レバー11は受圧部分51の上面に当接可能とし、助走レバー11の上部およびブラケット12の上部にはローラ16・18が支持軸17・19のまわりに回転自在に設けてある。

0033

ローラ16・18に対向する位置に作動カム20’を配置し、支持台21を介在させて支持部分52に取付ける。作動カム20’はボルト23により支持台21に固定し、支持台21はボルト24により支持部分52に固定する。次に、このプレス機械の作動について説明する。薄板24をパンチ2およびブランクホルダー4上に載置する。

0034

ラム42が下降し、作動カム20’により助走レバー11がパッド44の受圧部分51に当接し始める状態を図6に示す。この図6のブランクホルダー4とダイ6上の薄板24との助走隙間Hは、ブランクホルダー4が助走後にダイ6と衝合し、消音効果が十分なものに設定する。助走レバー11が受圧部分51の上面を下方へ押圧することにより、パッド44が下方に移動し、それに伴って、クッションピン3、ブランクホルダー4が下方に移動し、ブランクホルダー4は下方に向けて助走させられ、ブランクホルダー4上への薄板24にダイ6が当接した状態が、図7に示す状態である。パッド44の上面とベッド41の下面との間には隙間が存在し、その隙間の分だけクッションピン3が下方へ位置し、ブランクホルダー4も下方へ移動する。ダイ6は静止しているブランクホルダー4でなく助走しているブランクホルダー4の薄板24に当接することとなる。静止している薄板24にダイ6が衝合するのでなく、助走している薄板24にダイ6が当接するのでほとんど騒音はしない。

0035

その後、上型5が引き続き下降し、図8に示す下死点の状態で絞りが完了し、ワークWが形成される。上型5が上昇すると、ワークWはブランクホルダー4によりパンチ2より外され、ダイ6にエアベント25が設けられていてワークWが自重により落下する際、ワークWとダイ6との間が負圧になるのを避ける。あるいはスプリングで付勢された押出ピン(図示せず)によりワークWをダイ6外に排出する。

0036

作動カム20’は長くなるので、ガイドを設けた方が好ましく、また、プレス型の高さに応じてその長さを決定せねばならない。数種の長さの作動カムを備えたり、機械的にあるいは空気圧あるいは油圧的伸縮する作動カムを備えるとよい。上記ではプレス機械の静音構造について述べたが、金属、樹脂、その他の加工機の静音構造にも使用できる。

発明の効果

0037

本発明は、上述のように、静止したベッドと、ベッドに対して昇降するラムと、ベッドに対して昇降する可動部材と、ベッドの下方に位置してクッションピンを上方へ向けて付勢するクッション装置のパッドを備える加工機において、静止部材に助走レバーを回動自在に設け、助走レバーに対向する可動部材に作動カムを垂設し、装着した加工具がワークを挟持する前に作動カムを助走レバーに作動させ、パッドを助走させるようにした加工機の静音構造であるので、加工機から生じる騒音を可及的に小さくすることができる。

0038

また、本発明は、静止したベッドと、ベッドに対して昇降するラムと、ベッドの下方に位置してクッションピンを上方へ向けて付勢するクッション装置のパッドを備えるプレス機械において、静止部材に助走レバーを回動自在に設け、助走レバーに対向するラムに作動カムを垂設し、装着したプレス型が薄板あるいはワークを挟持する前に作動カムを助走レバーに作動させパッドを助走させるようにしたプレス機械の静音構造であるので、プレス機械から生じる騒音を可及的に小さくすることができる。

0039

さらに、本発明は、パンチと、パンチに外嵌めされクッションピンにより支持されて昇降自在に設けられたブランクホルダーと、パンチに対向して配置し昇降するダイとよりなり、クッションピンにより上昇したブランクホルダー上に薄板を載置し、ダイを下降させてブランクホルダーとダイとで薄板を挟持しパンチとにより薄板を絞り加工する絞り型において、下型基板に、ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合する前にブランクホルダーを押圧して助走させる助走レバーを回動自在に設け、ダイの助走レバーに対向する箇所に助走レバーを駆動する作動カムを配置し、ブランクホルダーが助走後ダイがブランクホルダー上の薄板に衝合するようにした絞り型の静音構造であるので、ブランクホルダーが助走してからブランクホルダー上の薄板にダイが衝合するので、静止しているブランクホルダーの薄板にダイが衝合するのに比して可及的に騒音の発生を減少できる。また、本発明は、助走レバーや作動カムをユニット化することにより既存の絞り型の改良用静音構造として使用することができる。

0040

さらにその上に、本発明は、作動カムのカム面の傾斜角を種々に変化させることにより、ブランクホルダーの助走の速度を制御できる。また、本発明は、助走レバーおよび助走レバーを駆動する作動カムを有する静音助走ユニットとしたので、既存の絞り型の静音構造への改良が容易にできる。さらに、本発明は、下型に作動カムを設け、上型の前記作動カムに対向する箇所に助走レバーを設けたので、上型のパッドなどによる騒音源の静音化が期せる。

0041

さらにその上に、本発明は、薄板あるいはワークを挟持して加工するプレス型において、薄板あるいはワークを挟持する前に静音ユニットにより助走させてから薄板あるいはワークを挟持するようにしたプレス型であるので、プレス型において静音化が期せる。

図面の簡単な説明

0042

図1本発明の助走レバーの作動が開始し始めた状態を示す要部の縦断面図である。
図2本発明のブランクホルダーが助走し、ブランクホルダー上の薄板に当接した状態を示す要部の縦断面図である。
図3本発明の図2の状態から上型がさらに下降し、絞りが完了した下死点状態を示す要部の縦断面図である。
図4本発明の下型に作動カムを、上型に助走レバー、ブラケットをそれぞれ設けたプレス型の縦断面図である。
図5静音構造を絞り型にしない場合と装着した場合との騒音量を比較したグラフである。
図6本発明の助走レバーの作動が開始し始めた状態を示す要部の模式図である。
図7本発明のブランクホルダーが助走し、ブランクホルダー上の薄板に当接した状態を示す要部の模式図である。
図8本発明の図7の状態から上型がさらに下降し、絞りが完了した下死点状態を示す要部の模式図である。
図9従来の絞り型の縦断面図である。

--

0043

1…下型
2…パンチ
3…クッションピン
4…ブランクホルダー
6…ダイ
7…下型基板
11…助走レバー
12…ブラケット
20・20’…作動カム
21…支持台
24…薄板
W…ワーク
41…ベッド
42…ラム
43…クッション装置
50…静止部材
51…受圧部分
52…支持部分

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