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技術 クローラ式ブーム作業車の安全装置

出願人 株式会社アイチコーポレーション
発明者 高橋典久
出願日 1999年2月25日 (20年9ヶ月経過) 出願番号 1999-048966
公開日 2000年9月12日 (19年3ヶ月経過) 公開番号 2000-247600
状態 特許登録済
技術分野 フォークリフトと高所作業車
主要キーワード 捻り状態 捻り量 移動速度成分 捻り方向 起動輪 垂直ポスト ブーム支持部材 傾動量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

走行体旋回走行させながらこれと同方向にブーム旋回させた場合であっても、走行体を転倒させたり作業台上の作業者に大きな衝撃(過大な慣性力)を与えることのないクローラ式ブーム作業車安全装置を提供する。

解決手段

コントローラ40は、クローラ装置作動レバー23の操作により出力される走行指令に応じて走行体11を走行させるとともにブーム作動レバー21の操作により出力される旋回指令に応じてブーム14を旋回させる制御を行うが、レバー23により走行体11を旋回走行させる指令がなされたときには、作業台15の移動速度が基準速度以下になるように走行体11の旋回走行を行わせる。また、レバー23による走行体11を旋回走行させる指令とレバー21によるブーム14を旋回させる指令とが同時になされたときには、ブーム14を旋回させる指令信号を無視して走行体11の旋回走行のみを行わせる。

概要

背景

クローラ式ブーム作業車は一般に、クローラ装置を備えて直進及び旋回走行が可能な走行体起伏伸縮旋回動自在なブームが設けられ、このブームの先端部に作業車搭乗用の作業台クレーン装置等の作業装置が取り付けられて構成されている。そして、ブームを起伏、伸縮、旋回させて作業装置を所望の位置に移動させることにより、目的に応じた作業を行うことが可能になっている。このようなクローラ式ブーム作業車では、走行体を走行させながらブームの作動を行うことも可能であり、これら両作動を組み合わせて行うことにより、作業装置の移動を迅速、且つ滑らかに行うことができるようになっている。

また、走行体の旋回走行により、ブーム先端部の作業装置の移動速度が過大になることを防止するため、走行体の旋回操作入力が行われた場合には、この操作に基づいて走行体が旋回走行したときに生じる走行体の旋回速度を算出するとともに、この旋回速度と別途検出した作業台の位置との関係から作業装置の移動速度を求め、この作業装置の移動速度が予め定めた基準速度を越えないように走行体の旋回走行を規制する安全装置が組み込まれていることもある。このような安全装置によれば、作業台に過大な慣性力遠心力)が作用して走行体が転倒したり、或いは旋回停止時に作業台に搭乗した作業者に大きな衝撃を与えるようなことを防止することが可能である。

概要

走行体を旋回走行させながらこれと同方向にブームを旋回させた場合であっても、走行体を転倒させたり作業台上の作業者に大きな衝撃(過大な慣性力)を与えることのないクローラ式ブーム作業車の安全装置を提供する。

コントローラ40は、クローラ装置作動レバー23の操作により出力される走行指令に応じて走行体11を走行させるとともにブーム作動レバー21の操作により出力される旋回指令に応じてブーム14を旋回させる制御を行うが、レバー23により走行体11を旋回走行させる指令がなされたときには、作業台15の移動速度が基準速度以下になるように走行体11の旋回走行を行わせる。また、レバー23による走行体11を旋回走行させる指令とレバー21によるブーム14を旋回させる指令とが同時になされたときには、ブーム14を旋回させる指令信号を無視して走行体11の旋回走行のみを行わせる。

目的

本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、走行体を旋回走行させながらこれと同方向にブームを旋回させた場合であっても、走行体を転倒させたり作業装置(作業台)上の作業者に大きな衝撃(過大な慣性力)を与えることのないクローラ式ブーム作業車の安全装置を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

クローラ装置を備えて直進及び旋回走行が可能な走行体と、前記走行体に取り付けられて起伏伸縮旋回動自在なブームと、前記ブームの先端部に取り付けられた作業装置とを有して構成されるクローラ式ブーム作業車安全装置であって、前記走行体の走行指令を行う走行指令手段と、前記ブームの旋回指令を行う旋回指令手段と、前記作業装置の前記走行体に対する位置を検出する位置検出手段と、前記走行指令手段の操作により出力される走行指令に応じて前記走行体を走行させるとともに前記旋回指令手段の操作により出力される旋回指令に応じて前記ブームを旋回させる制御を行う制御手段とを備え、前記制御手段が、前記走行体を旋回走行させる指令がなされたときに、この指令に基づいて前記走行体を旋回走行させたときに生じる前記作業装置の移動速度を前記位置検出手段からの検出情報を用いて算出し、この作業装置の移動速度が予め定めた基準速度を上回ると判断した場合には、前記作業装置の移動速度が前記基準速度以下になるように前記走行体の旋回走行を減速して行わせ、前記走行体を旋回走行させる指令と前記ブームを旋回させる指令とが同時になされた場合には、前記走行体の旋回走行のみを行わせることを特徴とするクローラ式ブーム作業車の安全装置。

請求項2

クローラ装置を備えて直進及び旋回走行が可能な走行体と、前記走行体に取り付けられて起伏、伸縮、旋回動自在なブームと、前記ブームの先端部に取り付けられた作業装置とを有して構成されるクローラ式ブーム作業車の安全装置であって、前記走行体の走行指令を行う走行指令手段と、前記ブームの旋回指令を行う旋回指令手段と、前記作業装置の前記走行体に対する位置を検出する位置検出手段と、前記走行指令手段の操作により出力される走行指令に応じて前記走行体を走行させるとともに前記旋回指令手段の操作により出力される旋回指令に応じて前記ブームを旋回させる制御を行う制御手段とを備え、前記制御手段が、前記走行体を旋回走行させる指令がなされたときに、この指令に基づいて前記走行体を旋回走行させたときに生じる前記作業装置の移動速度を前記位置検出手段からの検出情報を用いて算出し、この作業装置の移動速度が予め定めた基準速度を上回ると判断した場合には、前記作業装置の移動速度が前記基準速度以下になるように前記走行体の旋回走行を減速して行わせ、前記走行体を旋回走行させる指令と前記ブームを旋回させる指令とが同時になされ、且つ両旋回の方向が同方向であった場合には、前記走行体の旋回走行のみを行わせることを特徴とするクローラ式ブーム作業車の安全装置。

請求項3

クローラ装置を備えて直進及び旋回走行が可能な走行体と、前記走行体に取り付けられて起伏、伸縮、旋回動自在なブームと、前記ブームの先端部に取り付けられた作業装置とを有して構成されるクローラ式ブーム作業車の安全装置であって、前記走行体の走行指令を行う走行指令手段と、前記ブームの旋回指令を行う旋回指令手段と、前記作業装置の前記走行体に対する位置を検出する位置検出手段と、前記走行指令手段の操作により出力される走行指令に応じて前記走行体を走行させるとともに前記旋回指令手段の操作により出力される旋回指令に応じて前記ブームを旋回させる制御を行う制御手段とを備え、前記制御手段が、前記走行体を旋回走行させる指令がなされたときに、この指令に基づいて前記走行体を旋回走行させたときに生じる前記作業装置の移動速度を前記位置検出手段からの検出情報を用いて算出し、この作業装置の移動速度が予め定めた基準速度を上回ると判断した場合には、前記作業装置の移動速度が前記基準速度以下になるように前記走行体の旋回走行を減速して行わせ、前記走行体を旋回走行させる指令と前記ブームを旋回させる指令とが同時になされ、且つ両旋回の方向が同方向であった場合には、前記走行体の旋回走行により生ずる前記作業装置の移動速度成分とブームの旋回により生ずる前記作業装置の移動速度成分との和が前記基準速度以下となるように、前記走行体の旋回走行と前記ブームの旋回とを共に減速して行わせることを特徴とするクローラ式ブーム作業車の安全装置。

技術分野

0001

本発明は、クローラ装置を備えて直進及び旋回走行が可能な走行体起伏伸縮旋回動自在なブームを設け、このブームの先端部に作業台クレーン装置等の作業装置が取り付けられてなるクローラ式ブーム作業車安全装置に関する。

背景技術

0002

クローラ式ブーム作業車は一般に、クローラ装置を備えて直進及び旋回走行が可能な走行体に起伏、伸縮、旋回動自在なブームが設けられ、このブームの先端部に作業車搭乗用の作業台やクレーン装置等の作業装置が取り付けられて構成されている。そして、ブームを起伏、伸縮、旋回させて作業装置を所望の位置に移動させることにより、目的に応じた作業を行うことが可能になっている。このようなクローラ式ブーム作業車では、走行体を走行させながらブームの作動を行うことも可能であり、これら両作動を組み合わせて行うことにより、作業装置の移動を迅速、且つ滑らかに行うことができるようになっている。

0003

また、走行体の旋回走行により、ブーム先端部の作業装置の移動速度が過大になることを防止するため、走行体の旋回操作入力が行われた場合には、この操作に基づいて走行体が旋回走行したときに生じる走行体の旋回速度を算出するとともに、この旋回速度と別途検出した作業台の位置との関係から作業装置の移動速度を求め、この作業装置の移動速度が予め定めた基準速度を越えないように走行体の旋回走行を規制する安全装置が組み込まれていることもある。このような安全装置によれば、作業台に過大な慣性力遠心力)が作用して走行体が転倒したり、或いは旋回停止時に作業台に搭乗した作業者に大きな衝撃を与えるようなことを防止することが可能である。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、このようなクローラ式ブーム作業車において、走行体を旋回させながらこれと同方向にブームを旋回させたような場合にあっては、作業装置にの移動速度は、走行体の旋回走行による移動速度成分にブームの旋回による移動速度成分が加わったものとなるため上記基準速度を越えてしまう虞があった。

0005

本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、走行体を旋回走行させながらこれと同方向にブームを旋回させた場合であっても、走行体を転倒させたり作業装置(作業台)上の作業者に大きな衝撃(過大な慣性力)を与えることのないクローラ式ブーム作業車の安全装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0006

このような目的を達成するため、第1の本発明に係るクローラ式ブーム作業車の安全装置は、クローラ装置を備えて直進及び旋回走行が可能な走行体と、走行体に取り付けられて起伏、伸縮、旋回動自在なブームと、ブームの先端部に取り付けられた作業装置(例えば、実施形態における作業台15)とを有して構成されるクローラ式ブーム作業車において、走行体の走行指令を行う走行指令手段(例えば、実施形態におけるクローラ装置作動レバー23)と、ブームの旋回指令を行う旋回指令手段(例えば、実施形態におけるブーム作動レバー21)と、作業装置の走行体に対する位置を検出する位置検出手段(例えば、実施形態における起伏角度検出器31、長さ検出器32及び旋回角度検出器33)と、走行指令手段の操作により出力される走行指令に応じて走行体を走行させるとともに旋回指令手段の操作により出力される旋回指令に応じてブームを旋回させる制御を行う制御手段(例えば、実施形態におけるコントローラ40)とを備えて構成されている。そして制御手段が、走行体を旋回走行させる指令がなされたときに、この指令に基づいて走行体を旋回走行させたときに生じる作業装置の移動速度を位置検出手段からの検出情報を用いて算出し、この作業装置の移動速度が予め定めた基準速度を上回ると判断した場合には、作業装置の移動速度が上記基準速度以下になるように走行体の旋回走行を減速して行わせ、走行体を旋回走行させる指令とブームを旋回させる指令とが同時になされた場合には、走行体の旋回走行のみを行わせる。

0007

また、第2の本発明に係るクローラ式ブーム作業車の安全装置は、クローラ装置を備えて直進及び旋回走行が可能な走行体と、走行体に取り付けられて起伏、伸縮、旋回動自在なブームと、ブームの先端部に取り付けられた作業装置とを有して構成されるクローラ式ブーム作業車において、走行体の走行指令を行う走行指令手段と、ブームの旋回指令を行う旋回指令手段と、作業装置の走行体に対する位置を検出する位置検出手段と、走行指令手段の操作により出力される走行指令に応じて走行体を走行させるとともに旋回指令手段の操作により出力される旋回指令に応じてブームを旋回させる制御を行う制御手段とを備えて構成されている。そして制御手段が、走行体を旋回走行させる指令がなされたときに、この指令に基づいて走行体を旋回走行させたときに生じる作業装置の移動速度を位置検出手段からの検出情報を用いて算出し、この作業装置の移動速度が予め定めた基準速度を上回ると判断した場合には、作業装置の移動速度が上記基準速度以下になるように走行体の旋回走行を減速して行わせ、走行体を旋回走行させる指令とブームを旋回させる指令とが同時になされ、且つ両旋回の方向が同方向であった場合には、走行体の旋回走行のみを行わせる。

0008

また、第3の本発明に係るクローラ式ブーム作業車の安全装置は、クローラ装置を備えて直進及び旋回走行が可能な走行体と、走行体に取り付けられて起伏、伸縮、旋回動自在なブームと、ブームの先端部に取り付けられた作業装置とを有して構成されるクローラ式ブーム作業車において、走行体の走行指令を行う走行指令手段と、ブームの旋回指令を行う旋回指令手段と、作業装置の走行体に対する位置を検出する位置検出手段と、走行指令手段の操作により出力される走行指令に応じて走行体を走行させるとともに旋回指令手段の操作により出力される旋回指令に応じてブームを旋回させる制御を行う制御手段とを備えて構成されている。そして制御手段が、走行体を旋回走行させる指令がなされたときに、この指令に基づいて走行体を旋回走行させたときに生じる作業装置の移動速度を位置検出手段からの検出情報を用いて算出し、この作業装置の移動速度が予め定めた基準速度を上回ると判断した場合には、作業装置の移動速度が上記基準速度以下になるように走行体の旋回走行を減速して行わせ、走行体を旋回走行させる指令とブームを旋回させる指令とが同時になされ、且つ両旋回の方向が同方向であった場合には、走行体の旋回走行により生ずる作業装置の移動速度成分とブームの旋回により生ずる作業装置の移動速度成分との和が上記基準速度以下となるように、走行体の旋回走行とブームの旋回とを共に減速して行わせる。

0009

これら第1〜3の本発明に係るクローラ式ブーム作業車の安全装置によれば、走行体を急激に旋回させる指令を行った場合のみならず、走行体の旋回走行の指令と同時にこれと同方向のブームの旋回指令を行った場合であっても、作業装置の移動速度が予め定めた基準速度を越えることがないので、走行体を転倒させたり作業装置(作業台)上の作業者に大きな衝撃(過大な慣性力)を与えたりすることを防止でき、作業の安全性を高めることができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施形態について説明する。図2は、第1の本発明に係る安全装置を備えたクローラ式ブーム作業車(以下、作業車と称する)10を示している。この作業車10は、左右一対のクローラ装置12,12を有する走行体11の上部に旋回台13が旋回動自在に設けられており、この旋回台13の上部には伸縮動自在なブーム14が起伏動自在に取り付けられている。そしてブーム14の先端部には作業車搭乗用の作業台15がブーム14の先端部に対して水平旋回動自在に取り付けられている。

0011

左右のクローラ装置12,12の各々は、エンジンEにより駆動される油圧ポンプP(エンジンE及び油圧ポンプPは図2においては図示せず)からの圧油の供給を受けて回転駆動される起動輪12aと、自由に回転できる遊動輪12bと、これら両輪12a,12bの間に掛け渡して設けられたクローラベルト12cとを有して構成されている。

0012

旋回台13は旋回台13自身に内蔵された旋回モータ16を油圧駆動することによりに走行体11に対して水平旋回させることができるようになっている。ブーム14は基端ブーム14a、中間ブーム14b及び先端ブーム14cが入れ子式に構成されており、ブーム14に内蔵された伸縮シリンダ17を油圧駆動することにより伸縮させることができるようになっている。またブーム14は、基端ブーム14aが旋回台13の上部に形成されたブーム支持部材18に枢結されて旋回台13に取り付けられており、旋回台13と基端ブーム14aとの両方に跨って設けられた起伏シリンダ19を油圧駆動することにより走行体11に対して起伏させることができるようになっている。なお、起伏シリンダ19、伸縮シリンダ17及び旋回モータ16は、前述のクローラ装置12の起動輪12aと同様、旋回台13に内蔵された油圧ポンプPから供給される油圧を受けて作動するようになっている。

0013

ブーム14の先端部には、常に垂直が保たれるように構成された垂直ポスト(図示せず)が取り付けられており、作業台15はこの垂直ポストに取り付けられている。従って作業台15はブーム14の姿勢によらず常に水平状態が保持される。また作業台15は、作業台15の内部に設けられた電動式首振りモータ20を駆動することにより、垂直ポストに対して首振り水平旋回させることができるようになっている。

0014

作業台15には図3に示すように、ブーム作動レバー21と、首振り作動レバー22と、クローラ装置作動レバー23が設けられており、クローラ装置作動レバー23は左右のクローラ装置12,12に対応するレバー23a,23bからなっている。ブーム作動レバー21は中立位置から前後左右を含む360度全ての方向への傾動操作及び軸回り捻り操作が可能になっており、首振り作動レバー22及び左右のクローラ装置作動レバー23a,23bはいずれも中立位置から前方若しくは後方へ傾動操作することができるようになっている。これらのレバーはいずれも手動により操作されるが、傾動若しくは捻り状態から手を離したときには自動的に中立位置へ復帰する構成となっている。

0015

ブーム作動レバー21の基部には、このレバー21の前後方向の傾動状態傾動方向及び傾動量)を検出するポテンショメータと、左右方向の傾動状態(傾動方向及び傾動量)を検出するポテンショメータと、捻り状態(捻り方向及び捻り量)を検出するポテンショメータとが設けられている。そして、各ポテンショメータにおいて検出された情報はそれぞれ起伏シリンダ19を駆動する指令信号、伸縮シリンダ17を駆動する指令信号及び旋回モータ16を駆動する指令信号として出力される。

0016

首振り作動レバー22は首振りモータ20のオンオフスイッチになっており、レバー22が中立位置にあるときにはオフに、またレバー22を前方若しくは後方に傾動させたときにはオンになるようになっている。更に、首振り作動レバー22を前方に傾動したときには首振りモータ20が正方向に回転して作業台15が垂直ポスト左回りに旋回し、また、首振り作動レバー22を後方に傾動したときには首振りモータ20が逆方向に回転して作業台15が垂直ポスト右回りに旋回するようになっている。

0017

左右のクローラ装置作動レバー23a,23bのそれぞれの基部には、これらレバー23a,23bの前後方向の傾動状態(傾動方向及び傾動量)を検出するポテンショメータが各々設けられており、各ポテンショメータにおいて検出された情報はそれぞれ左右のクローラ装置12,12を駆動する指令信号として出力される。

0018

基端ブーム14の基端部及び先端部にはそれぞれ起伏角度検出器31及び長さ検出器32が設けられており、これら検出器31,32によりブーム14の起伏角度及び長さが検出されるようになっている。また、旋回モータ16の近傍には旋回角度検出器33が設けられており、これにより旋回台13の旋回角度すなわちブーム14の旋回角度が検出されるようになっている。

0019

図1は、本発明に係る安全装置を含む制御系の構成を示すブロック図である。この図に示すように、コントローラ40はブーム作動制御部41と、クローラ装置作動制御部42と、規制判断部43とを有している。そして、ブーム作動レバー21の操作により出力された指令信号はブーム作動制御部41に、左右のクローラ装置作動レバー23a,23bの操作により出力された指令信号はクローラ装置作動制御部42それぞれ入力される。また、起伏角度検出器31、長さ検出器32及び旋回角度検出器33からの検出情報はいずれもブーム作動制御部41に入力される。なお、ブーム作動制御部41及びクローラ装置作動制御部42はそれぞれ規制判断部43と情報のやり取りをすることができるようになっている。

0020

起伏シリンダ19、伸縮シリンダ17及び旋回モータ16への油圧の供給を制御してこれらを作動させる起伏シリンダ作動弁51、伸縮シリンダ作動弁52及び旋回モータ作動弁53はブーム作動制御部41からの指令信号に基づいて電磁比例駆動されるようになっている。また、左右のクローラ装置12への油圧の供給を制御してこれらを作動させる左右のクローラ装置作動弁54a,54bはクローラ装置作動制御部42からの指令信号に基づいて電磁比例駆動されるようになっている。

0021

このような構成のクローラ式ブーム作業車10において、作業台15に搭乗した作業者がブーム作動レバー21を傾動若しくは捻り操作すると、その操作に応じた指令信号がコントローラ40のブーム制御部41に入力される。ブーム作動制御部41は、入力された指令信号に含まれるブーム作動レバー21の操作方向(傾動若しくは捻り方向)及び操作量(傾動量若しくは捻り量)の情報に応じて各作動弁51〜53を電磁比例駆動する。これによりブーム14はブーム作動レバー21の操作に応じて起伏、伸縮、旋回作動する。

0022

このように作業車10においては、ブーム作動レバー21を操作してブーム14を起伏、伸縮、旋回作動させることができるとともに、前述したように首振り作動レバー22を操作して作業台15を垂直ポストまわりに首振り作動させることができるので、作業台15に搭乗した作業者は自らのレバー操作により作業台15を所望の位置に移動させ、且つ、所望の向きに整えて高所作業を行うことが可能である。

0023

また、作業台15に搭乗した作業者が左右のクローラ装置作動レバー23a,23bを傾動操作すると、その操作に応じた指令信号がコントローラ40のクローラ装置作動制御部42に入力される。クローラ装置作動制御部42は、入力された指令信号に含まれる左右のクローラ装置作動レバー23a,23bの操作方向(傾動方向)及び操作量(傾動量)の情報に応じて左右のクローラ装置作動弁54a,54bを電磁比例駆動する。これにより左右のクローラ装置12はクローラ装置作動レバー23a,23bの操作に応じて前進方向若しくは後進方向回転作動する。なお、走行体11の走行速度制御はクローラ装置作動レバー23a,23bを操作してクローラ装置作動弁54a,54bの駆動量を調節することにより可能であるが、エンジンEの回転数を制御して油圧ポンプPから吐出される作動油量を調節することによっても上記制御を行うことができる。この場合にはエンジンの低騒音化を図ることもできる。また、油圧ポンプPが可変容量式である場合も、作動油吐出量を調節することによって走行体11の走行速度制御を行うことが可能である。

0024

左右のクローラ装置12,12は各々独立して、且つ、正逆所望の方向に作動させることができるようになっており、左右同時に同方向に作動させることにより走行体11を前進若しくは後進させることが可能である。また、左右のいずれか一方のみを、若しくは左右互いに逆方向に作動させることにより走行体11を旋回走行させることができるようになっている。なお、前者は作動させない側のクローラ装置12を支点とした旋回(ピボットターン)となり、後者はその場における旋回(スピンターン)となる。

0025

ブーム作動制御部41においては、起伏角度検出器31、長さ検出器32及び旋回角度検出器33からの検出結果に基づいて作業台15の走行体11に対する位置が常に算出されているが、この情報は規制判断部43へ送られている。また、左右のクローラ装置作動レバー23a,23bからの指令信号はクローラ装置作動制御部42から規制判断部43へ送られており、規制判断部43は、このクローラ装置作動レバー23a,23bからの指令信号が走行体11を旋回走行させるものであることを検知したときには、この指令信号に相当する走行体11を旋回走行させるトルクと、算出された作業台14の位置及び作業台14の積載重量最大値に固定しておいてもよいが、荷重検出器を設けてこれにより検出しても良い)とを用いて作業車10全体の重量分布とを算出する。

0026

次に規制判断部43は、上記トルクと作業車10全体の重量分布とから、上記指令信号に基づいて走行体11を旋回走行させたときに生じるであろう走行体11の旋回速度(角速度)を算出し、この旋回速度と、上記作業台15の走行体11に対する位置(具体的には旋回台13の旋回軸と作業台15との水平距離)との関係から、その旋回走行を行ったときに生じるであろう作業台15の移動速度(旋回による水平面内の移動速度)を算出する。そして、このようにして算出された作業台15の移動速度を予め定めた基準速度と比較し、作業台15の移動速度がその基準速度を上回ると判断した場合には、クローラ装置作動制御部42に対して規制信号を出力する。

0027

クローラ装置作動制御部42は、前述のように、クローラ装置作動レバー23a,23bから出力された指令信号に基づいて左右のクローラ装置12を作動させる(左右のクローラ装置作動弁54a,54bを作動させる)が、規制判断部43から規制信号が出力されているときには、作業台15の移動速度が上記基準速度以下になるように、走行体11の旋回走行を減速して行わせる(旋回走行が規制される)。このため、クローラ装置作動レバー23a,23bにより走行体11を急激に旋回させる操作を行った場合であっても、作業台15の移動速度は基準速度を越えることがない。

0028

また、ブーム作動レバー21からの指令信号はブーム作動制御部41から規制判断部43に送られているが、規制判断部43は、左右のクローラ装置作動レバー23a,23bによる走行体11を旋回走行させる指令と、ブーム作動レバー21によるブーム14を旋回させる指令とが同時になされたことを検知したときには、ブーム作動制御部41に対して規制信号を出力する。

0029

この規制信号を受けたブーム作動制御部41は、ブーム作動レバー21から指令信号が出力されていてもこれを無視してブーム14の旋回作動を行わず、クローラ装置作動制御部42のみがクローラ装置作動レバー23a,23bからの指令信号に基づいてクローラ装置12を作動させ、走行体11を旋回走行させる。なお、この場合においても作業台15の移動速度が基準速度を越えるような走行体11の旋回走行は前述のように規制される。このため、走行体11の旋回走行の指令と同時にこれと同方向のブーム14の旋回指令を行った場合であっても、作業台15の移動速度が基準速度を越えることがない。なお、このような場合においても、作業台15の移動速度が基準速度を越えるような走行体11の旋回走行が前述のように規制されるのは勿論である。

0030

このように、クローラ装置作動レバー23a,23bにより、走行体11を急激に旋回させる操作を行った場合や、或いは走行体11の旋回走行の指令と同時にこれと同方向のブーム14の旋回指令を行った場合であっても、作業台15の移動速度が予め定めた基準速度を越えることがないので、走行体11を転倒させたり作業台15上の作業者に大きな衝撃(過大な慣性力)を与えたりすることを防止でき、作業の安全性を高めることができる。なお、上記基準速度は、ブーム14を旋回させた場合において、作業台15の積載重量が最大の場合であってもその慣性力(遠心力)により走行体11が転倒する虞がなく、また旋回停止時に作業台15に搭乗した作業者に大きなショックを与えない大きさに設定される(例えば、ブーム14の長さが10m位であれば0.4〜0.5m/sec程度)。

0031

第2の本発明に係る安全装置は、上述の第1の本発明に係る安全装置におけるコントローラ40の規制判断部43における処理のうち、左右のクローラ装置作動レバー23a,23bによる走行体11を旋回走行させる指令と、ブーム作動レバー21によるブーム14を旋回させる指令とが同時になされた場合における処理が異なるのみである。すなわち、規制判断部43は、左右のクローラ装置作動レバー23a,23bによる走行体11を旋回走行させる指令と、ブーム作動レバー21によるブーム14を旋回させる指令とが同時になされ、且つこれら両旋回の方向が同方向であることを検知した場合には、ブーム作動制御部41に対して規制信号を出力する。

0032

この規制信号を受けたブーム作動制御部41は、ブーム作動レバー21から指令信号が出力されていてもこれを無視してブーム14の旋回作動を行わず、クローラ装置作動制御部42のみがクローラ装置作動レバー23a,23bからの指令信号に基づいてクローラ装置12を作動させ、走行体11を旋回走行させる。なお、この場合においても作業台15の移動速度が基準速度を越えるような走行体11の旋回走行は前述のように規制される。従ってこの構成の場合も作業台15の移動速度が予め定めた基準速度を越えることがなく、第1の本発明に係る安全装置と同様の効果を得ることができる。

0033

また、第3の本発明に係る安全装置は、上述の第2の本発明に係る安全装置と同様、第1の本発明に係る安全装置におけるコントローラ40の規制判断部43における処理のうち、左右のクローラ装置作動レバー23a,23bによる走行体11を旋回走行させる指令と、ブーム作動レバー21によるブーム14を旋回させる指令とが同時になされた場合における処理のみが異なる。すなわち、第3の本発明に係る安全装置においては、規制判断部43は、左右のクローラ装置作動レバー23a,23bによる走行体11を旋回走行させる指令とブーム作動レバー21によるブーム14を旋回させる指令とが同時になされ、且つ両旋回の方向が同方向であることを検知したときには、クローラ装置作動制御部42及びブーム作動制御部41に対して規制信号を出力する。

0034

この規制信号を受けたクローラ装置作動制御部42及びブーム作動制御部41は、走行体11の旋回走行により生ずる作業台15の移動速度成分とブーム15の旋回により生ずる作業台15の移動速度成分(いずれも検出器31〜33を用いて得られる作業台15の走行体11に対する位置の情報を要する)との和が上記基準速度を越えないように、走行体11の旋回走行とブーム14の旋回とを共に減速して行わせる。このような構成の場合においても作業台15の移動速度が予め定めた基準速度を越えることがなく、第1及び第2の本発明に係る安全装置と同様の効果を得ることができる。

0035

以上、本発明に係る安全装置の実施形態について説明してきたが、本発明は上述の構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態においては自走式のクローラ式ブーム作業車を例に説明したが、これは走行体に運転席が設けられており、この運転席から走行体の運転を行う構成の作業車であっても構わない。また、ブーム14の先端部の作業装置は作業台15に代えてクレーン装置(シーブ)等であっても構わず、同様の効果を得ることができる。

発明の効果

0036

以上説明したように、本発明に係るクローラ式ブーム作業車の安全装置によれば、走行体を急激に旋回させる指令を行った場合のみならず、走行体の旋回走行の指令と同時にこれと同方向のブームの旋回指令を行った場合であっても、作業装置の移動速度が予め定めた基準速度を越えることがないので、走行体を転倒させたり作業装置(作業台)上の作業者に大きな衝撃(過大な慣性力)を与えたりすることを防止でき、作業の安全性を高めることができる。

図面の簡単な説明

0037

図1本発明に安全装置を含む制御系の構成を示すブロック図である。
図2上記安全装置を備えたクローラ式ブーム作業車の側面図である。
図3上記クローラ式ブーム作業車の作業台の斜視図である。

--

0038

10クローラ式ブーム作業車
11走行体
14ブーム
15作業台(作業装置)
21 ブーム作動レバー(旋回指令手段)
23クローラ装置作動レバー(走行指令手段)
31起伏角度検出器(位置検出手段)
32 長さ検出器(位置検出手段)
33旋回角度検出器(位置検出手段)
40コントローラ(制御手段)

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