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この項目の情報は公開日時点(2000年9月5日)のものです。
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図面 (2)

課題

癌患者活動性身体状況、精神・心理状態社会性等のQOLの維持改善効果が達成される薬物の提供。

解決手段

L−乳酸不活性雰囲気下で脱水縮合し、得られた反応液エタノールおよびメタノール可溶分逆相カラムクロマトグラフィーに付し、pH2〜3の20〜50重量%のアセトニトリル水溶液溶離後、pH2〜3の90重量%以上のアセトニトリル水溶液で溶離した画分である縮合度3〜19の環状及び鎖状の混合ポリL−乳酸を含有する経口QOL改善剤が上記課題を解決した。

概要

背景

悪性腫瘍細胞の増殖を抑制する薬剤、すなわち抗癌剤は、これまでにも数多く提案され実用化もされている。しかしこれまでの抗癌剤は、癌細胞のみならず正常細胞にも多大の損傷を与える結果、たとえば発熱脱毛疼痛食欲不振、気力の低下、活動の鈍化、鬱症状などにより“ Quality of Life”(QOL)、すなわち“生活の質”を著しく低下させてしまう場合が多い。このような場合、たとえ延命効果があったにせよ、むしろそれは患者や家族の苦痛を長引かせることになる。

概要

癌患者活動性身体状況、精神・心理状態社会性等のQOLの維持改善効果が達成される薬物の提供。

L−乳酸不活性雰囲気下で脱水縮合し、得られた反応液エタノールおよびメタノール可溶分逆相カラムクロマトグラフィーに付し、pH2〜3の20〜50重量%のアセトニトリル水溶液溶離後、pH2〜3の90重量%以上のアセトニトリル水溶液で溶離した画分である縮合度3〜19の環状及び鎖状の混合ポリL−乳酸を含有する経口QOL改善剤が上記課題を解決した。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

L−乳酸不活性雰囲気下で脱水縮合し、得られた反応液エタノールおよびメタノール可溶分逆相カラムクロマトグラフィーに付し、pH2〜3の25〜50重量%のアセトニトリル水溶液溶離後、pH2〜3の90重量%以上のアセトニトリル水溶液で溶離した画分である縮合度3〜19の環状及び鎖状の混合ポリL−乳酸を含有してなる癌患者の経口QOL改善剤

請求項2

脱水縮合を窒素ガス雰囲気下、段階的減圧及び昇温により行う請求項1記載の経口QOL改善剤。

請求項3

逆相カラムクロマトグラフィーを、ODSカラムクロマトグラフィーにより行う請求項1または2記載の経口QOL改善剤。

技術分野

0001

本発明は縮合度3〜19の環状及び鎖状の混合ポリL−乳酸を含有してなる癌患者のQOLを改善する経口剤に関する。

背景技術

0002

悪性腫瘍細胞の増殖を抑制する薬剤、すなわち抗癌剤は、これまでにも数多く提案され実用化もされている。しかしこれまでの抗癌剤は、癌細胞のみならず正常細胞にも多大の損傷を与える結果、たとえば発熱脱毛疼痛食欲不振、気力の低下、活動の鈍化、鬱症状などにより“ Quality of Life”(QOL)、すなわち“生活の質”を著しく低下させてしまう場合が多い。このような場合、たとえ延命効果があったにせよ、むしろそれは患者や家族の苦痛を長引かせることになる。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明者らは、たとえば根治不能と診断され、腫瘍マーカ値高値あるいは上昇しつつある患者においてもQOLが高水準に維持されれば、患者は勿論のことその家族や医療機関にとっても大きな救いとなるとの考えから、そのような効果が達成される薬物およびその投与方法につき鋭意研究を重ねてきた。

課題を解決するための手段

0004

本発明において用いられるポリL−乳酸が、人を含む動物の悪性腫瘍細胞の増殖を抑制することについては特開平5−310581号に記載されている。しかしこの公報にはポリL−乳酸を含む点滴液を癌患者に投与したところ、腫瘍の減少化や患者の体力回復がみられたと記載されているが、患者のQOLの維持改善については全く記載されていない。本発明者らは、特定の縮合度を有する環状及び鎖状の混合ポリL−乳酸を含有する経口剤を、外科的治療不可能ながら日常生活はほぼ自立しており化学療法を受けていない外来通院癌患者に投与し、その結果を原らの「がん薬物療法におけるQOL評価表」(J.Jpn.Soc.Cancer Ther.28(8)1140〜1144(1993))を用いて調査分析したところ、腫瘍マーカが高値であるにも拘わらずQOLが良好に維持・改善されることを知見し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。すなわち本発明は、(1)L−乳酸を不活性雰囲気下で脱水縮合し、得られた反応液エタノールおよびメタノール可溶分逆相カラムクロマトグラフィーに付し、pH2〜3の25〜50重量%のアセトニトリル水溶液溶離後、pH2〜3の90重量%以上のアセトニトリル水溶液で溶離した画分である縮合度3〜19の環状及び鎖状の混合ポリL−乳酸を含有してなる癌患者の経口QOL改善剤、(2)脱水縮合を窒素ガス雰囲気下、段階的減圧及び昇温により行う前記(1)記載の経口QOL改善剤、および(3)逆相カラムクロマトグラフィーを、ODSカラムクロマトグラフィーにより行う前記(1)または(2)記載の経口QOL改善剤、である。

発明を実施するための最良の形態

0005

本発明に用いられる縮合度3〜19の環状及び鎖状の混合ポリL−乳酸は、次に述べる方法により得ることができる。まず、L−乳酸を不活性雰囲気下に脱水縮合させる。不活性雰囲気としては、たとえば窒素ガスアルゴンガスなどが挙げられるが、好ましいものは窒素ガスである。脱水縮合反応は、常圧〜1mmHg程度の減圧下、110〜210℃、好ましくは130〜190℃の温度で行われるが、段階的減圧及び昇温によって行うのが特に好ましい。この脱水縮合反応により得られた反応混合物にエタノールおよびメタノールを加え、濾過して濾液を乾燥しエタノールおよびメタノール可溶分を得る。得られたエタノール・メタノール可溶分を逆相カラムクロマトグラフィー、特にオクタデシルシランODS)カラムを用いたクロマトグラフィーに付し、まずpH2〜3の25〜50重量%のアセトニトリル水溶液で溶離する画分を除去し、ついでpH2〜3の90重量%以上のアセトニトリル、好ましくは99重量%以上のアセトニトリルで溶離してくる画分を採取すると、縮合度3〜19の環状及び鎖状の混合ポリL−乳酸が得られる。得られたポリL−乳酸混合物水酸化ナトリウムなどのアルカリ物質中和し、減圧乾燥後、たとえばソルビトール炭酸カルシウム乳糖デンプンなどの製剤学常用される経口剤用の増量剤賦形剤結合剤滑沢剤等を加えて経口用散剤錠剤とすることができる。勿論自体公知製剤学的手法により液剤カプセル剤坐剤軟膏剤貼付剤などの剤形としてもよい。

0006

また必要に応じて、溶解補助剤吸収促進剤安定化剤などの製剤用添加物を加えてもよい。さらに効果の持続を図るために、懸濁剤のような固体分散製剤あるいは有機高分子との混合又はコーティングなど自体公知の製剤的手法により除放性製剤としてもよい。本剤投与対象は、癌患者であるが、癌の種類、病状進行程度年齢性別などは問わない。したがって、カポジ肉腫などを発症したエイズ患者なども投与対象患者に含まれる。本発明の混合L−ポリ乳酸経口投与量は、癌の種類、病状、年齢、性別などにより適宜増減すればよいが、体重60kgの成人の1日投与量は通常1〜30g、好ましくは5〜15gであり、1日1回または数回に分けて投与することができる。

0007

以下に製造例、製剤例、毒性実験および臨床例をあげて本発明を具体的に説明する。
製造例1(ポリL−乳酸の製造)
マントルヒーターに収めたセパラブルフラスコにL−乳酸500mlを入れた。窒素ガス300ml/分の流入及び撹拌を行い、溜出水保温した下降接続管を経て還流冷却器付フラスコに導きながら、145℃で3時間加熱した。更に150mmHgに減圧して同温度で3時間加熱した後、3mmHgの減圧下155℃で3時間、最後に3mmHgの減圧下185℃で1.5時間加熱し、反応生成物であるポリL−乳酸を得た。得られたポリL−乳酸は100℃に保ち、エタノール100mlに続いてメタノール400mlをそれぞれ加えた後放冷した。これをメタノール500ml中に加え、よく撹拌して静置した後濾過して精製した。その濾液を減圧乾燥してアセトニトリルに溶解し、全量を200ml(原液)とした。この原液を、予め平衡化した逆相ODSカラム(TSKgelODS−80TM)にかけ、0.01M塩酸を含む30%、50%及び100%アセトニトリル(pH2.0)でステップワイズに溶離し、アセトニトリル100%溶出画分であるポリL−乳酸(縮合度3〜19)を得た。得られて物質質量スペクトルを〔図1〕に示す。図中の規則的なフラグメントイオンピークから明らかなように、本発明のポリL−乳酸は環状縮合体主体とし、直鎖状縮合体が少量混在した状態になっている。

0008

製剤例1(ポリL−乳酸経口剤)
上記製造例で得たポリL−乳酸を1N水酸化ナトリウムで中和処理し、減圧乾燥したもの80重量部、ソルビトール10重量部および炭酸カルシウム10重量部を混合し、経口用散剤を調製した。
毒性実験1
ICR系マウスの雄雌各10匹からなるA群、B群およびC群に対して、製造例1で得られたポリL−乳酸を、A群には2,000mg/kg、B群には3,000mg/kg、C群(コントロール群)には0mg/kgを1日の給餌量の中に混合して摂取させ4週間観察した。飼料の摂取量から算出したポリL−乳酸の1日の摂取量はA群の雌2,333、mg/kg、雄1,845mg/kg、B群の雌3435mg/kg、雄2893mg/kgであった。各群とも4週間飼育の時点でいずれの群においても死亡例はなく、尿検査、摂水量、血液学的検査、血液生化学検査および肉眼的剖検所見のいずれにおいても異常は認められなかった。脳、心臓胸腺脾臓顎下腺肝臓腎臓精巣前立腺卵巣子宮下垂体甲状腺および副腎の各器官の重量も、体重比重量でコントロール群とは有意差がなかった。組織学的な検査は、肝臓、膵臓、腎臓、精巣、胸腺の組織切片を作成し、H−E染色を施して検鏡したが、異常所見は認められなかった。A群雄、雌およびB群雌の体重は、C群との有意差は認められなかったが、B群雄には多少の体重抑制が認められた。これらの結果から、本発明のポリL−乳酸無毒性量は雄では約1,800mg/kg/日、雌では約3,500mg/kg/日であると判断される。

0009

臨床例1
発病再発を繰り返しているS字結腸癌患者(47男性)の抗癌剤の投与を中止し、実施例1の経口剤を1回2g、1日3回投与し始めた。ポリL−乳酸経口剤投与開始後、腫瘍マーカの高値に拘わらず微熱、食欲不振、全身倦怠感などの自覚症状が軽減し、活発身体活動を伴う仕事が可能となり、趣味を楽しむことができるようになった。10カ月後死に至ったが、その直前までポリL−乳酸経口剤の投与を続け、食事排泄コミュニケーションが可能で苦痛の訴えはなかった。

0010

臨床例2
直腸癌発病後3年を経過した57歳の女性に対し、実施例1のポリL−乳酸経口剤を1回2.5g、1日3回投与して2年が経過した。〔図2〕に示されるようにポリL−乳酸経口剤投与開始後も腫瘍マーカ値は漸増し続け、CTにおいても腫瘍の拡大が確認されたが、日常活動性食欲などのQOLは高い状態に維持された。睡眠も充分にとれ、精神的にも安定した生活を送っている。なお、〔図2〕におけるQOL総得点は、前記「がん薬物療法におけるQOL評価表」に基づき患者の活動性、身体状況、精神心理状態および社会性総合した全体的なQOL得点である。また腫瘍マーカにおけるTPAは組織ポリペプチドを、CEA癌胎児性抗原を意味する。

0011

臨床例3
63歳の女性で肺癌再発後20日間抗癌剤治療を受けたが強い苦痛のため投薬を断念し、これに代えて実施例1のポリL−乳酸経口剤を1回2.5g、1日3回投与し始めた。ポリL−乳酸経口剤投与開始後2年経過したが、QOLの著しい改善がみられ、登山をするなど活動性、身体状況、QOL総合評価の向上がみられた。

0012

臨床例4
膵臓癌により膵臓を50%切除した60歳の女性に実施例1のポリL−乳酸経口剤の投与(1回2.5g、1日3回)を始めたところ、2週間経過時において、体重の微増およびQOL総合評価の明らかな向上がみられた。

0013

臨床例5
大腸癌の外科的治療を受けた70歳の男性につき実施例1のポリL−乳酸経口剤投与(1回2.5g、1日3回)を開始したところ、17週目までは腫瘍マーカ値、QOLともに改善がみられた。18週以降、腫瘍マーカ値が著しく上昇したにも拘わらず体重は減少せず、QOLに関しても一旦低下したもののその後は維持の傾向にある。

発明の効果

0014

本発明の経口QOL改善剤を癌患者に経口投与すると、腫瘍マーカ値が改善されない状況においても、活動性、身体状況、精神・心理状態、社会性などのQOLの維持改善がみられる。また経口投与で効果を奏するので注射などのような投与時の疼痛もなく、また医師の手によらなくても投与しうるという便利さもある。

図面の簡単な説明

0015

図1本発明の製造例1で得られたポリL−乳酸の質量スペクトル。
図2臨床例2における患者のQOL総得点と腫瘍マーカの推移

--

0016

1:TPA(組織ポリペプチド抗原)(U/l)
2:CEA(癌胎児性抗原)(ng/ml)
3:QOL総得点

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