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技術 連続鋳造機の鋳型

出願人 三宝伸銅工業株式会社
発明者 中山一郎
出願日 1999年2月19日 (20年6ヶ月経過) 出願番号 1999-041054
公開日 2000年9月5日 (18年11ヶ月経過) 公開番号 2000-237843
状態 特許登録済
技術分野 連続鋳造
主要キーワード 矩形構造体 三次冷却 連結機 各支持機構 横断面形 テーパ量 追従変化 スプリング受体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年9月5日)のものです。
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図面 (6)

課題

発汗帯の発生や鋳型からの引き出し不良,ブレークアウト等の問題を生じることなく、表面欠陥のない高品質の金属鋳塊を得ることができる。

解決手段

前後に対峙する一対の長辺鋳型壁2と左右に対峙する一対の短辺鋳型壁3,3とで構成される矩形枠状の鋳型1において、各短辺鋳型壁3をその上端枢着点45を中心として一定範囲で左右揺動自在に支持すると共に、両短辺鋳型壁3,3をコイルスプリング52,52により対向方向に附勢してある。鋳型1内における鋳片91の引き出しや収縮変化追従して短辺鋳型壁3,3が自動的に揺動することから、常に鋳片91が鋳型1に密接した状態で凝固され且つ鋳型1から円滑に引き出される。

概要

背景

連続鋳造機によれば、鋳型にその上方から注入した金属溶湯一次冷却させることにより凝固させつつ、表面に凝固シェルが形成された鋳片を鋳型から下方へと所定速度(鋳造速度)で連続的に引き抜き、鋳型から引き抜かれた鋳片を二次冷却させることにより、直方体状の鋳塊が得られる。このとき、鋳型内においては、溶湯凝固の進行(凝固シェルの生成)及び温度の低下(凝固シェルの成長)により凝固シェル部分の体積は、それが液相であった時の体積に比べて収縮する。そして、鋳造方向たる鉛直方向における収縮は、高温溶湯が鋳型の上方から注入されることから、鋳型の下部側において顕著に発生する。また、圧延コイル製造材料等として使用される金属鋳塊の横断面形状(鋳型からの引き抜き方向(鋳造方向)に直交する断面の形状)は、長辺方向幅が短辺方向幅に比してかなり長尺矩形状(例えば、1260mm×190mm)をなすものであるから、鋳造方向に直交する方向(水平方向)における収縮は短辺側において大きくなり、長辺側においては殆ど認められない。

したがって、長辺鋳型壁及び短辺鋳型壁を共に平行とした鋳型を使用する場合、鋳型の下部側において、鋳片の凝固収縮による短辺鋳型壁からの離脱が生じ、つまり短辺鋳型壁と凝固シェルとの間に断熱空間である空隙が生じ、その空隙に対応する凝固シェル部分が再溶融して、所謂発汗帯が生成し、最終的に得られる鋳塊が表面欠陥を有するものとなる。

そこで、従来からも、両短辺鋳型壁をテーパ状とし、その対向間隔が下方へと漸次小さくなるようにして、収縮による空隙の発生を回避するように工夫された鋳型が提案されている。

概要

発汗帯の発生や鋳型からの引き出し不良,ブレークアウト等の問題を生じることなく、表面欠陥のない高品質の金属鋳塊を得ることができる。

前後に対峙する一対の長辺鋳型壁2と左右に対峙する一対の短辺鋳型壁3,3とで構成される矩形枠状の鋳型1において、各短辺鋳型壁3をその上端枢着点45を中心として一定範囲で左右揺動自在に支持すると共に、両短辺鋳型壁3,3をコイルスプリング52,52により対向方向に附勢してある。鋳型1内における鋳片91の引き出しや収縮変化追従して短辺鋳型壁3,3が自動的に揺動することから、常に鋳片91が鋳型1に密接した状態で凝固され且つ鋳型1から円滑に引き出される。

目的

本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、短辺鋳型壁と凝固シェルとの間に空隙を生じさせることなく、表面欠陥のない良品質の鋳塊を連続鋳造又は半連続鋳造することができる実用的な鋳型を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

前後に対峙する一対の長辺鋳型壁と左右に対峙する一対の短辺鋳型壁とで構成される矩形枠状の鋳型において、各短辺鋳型壁をその上端部を中心として一定範囲で左右揺動自在に支持すると共に、両短辺鋳型壁を対向方向に附勢してあることを特徴とする連続鋳造機の鋳型。

技術分野

0001

本発明は、銅合金等の圧延コイル製造材料等として使用される直方体状の金属鋳塊連続鋳造法又は半連続鋳造法により製造する場合に使用される連続鋳造機鋳型に関するものであり、具体的には、前後に対峙する一対の長辺鋳型壁と左右に対峙する一対の短辺鋳型壁とで構成される矩形枠状の鋳型に関するものである。

背景技術

0002

連続鋳造機によれば、鋳型にその上方から注入した金属溶湯一次冷却させることにより凝固させつつ、表面に凝固シェルが形成された鋳片を鋳型から下方へと所定速度(鋳造速度)で連続的に引き抜き、鋳型から引き抜かれた鋳片を二次冷却させることにより、直方体状の鋳塊が得られる。このとき、鋳型内においては、溶湯凝固の進行(凝固シェルの生成)及び温度の低下(凝固シェルの成長)により凝固シェル部分の体積は、それが液相であった時の体積に比べて収縮する。そして、鋳造方向たる鉛直方向における収縮は、高温溶湯が鋳型の上方から注入されることから、鋳型の下部側において顕著に発生する。また、圧延コイル製造材料等として使用される金属鋳塊の横断面形状(鋳型からの引き抜き方向(鋳造方向)に直交する断面の形状)は、長辺方向幅が短辺方向幅に比してかなり長尺矩形状(例えば、1260mm×190mm)をなすものであるから、鋳造方向に直交する方向(水平方向)における収縮は短辺側において大きくなり、長辺側においては殆ど認められない。

0003

したがって、長辺鋳型壁及び短辺鋳型壁を共に平行とした鋳型を使用する場合、鋳型の下部側において、鋳片の凝固収縮による短辺鋳型壁からの離脱が生じ、つまり短辺鋳型壁と凝固シェルとの間に断熱空間である空隙が生じ、その空隙に対応する凝固シェル部分が再溶融して、所謂発汗帯が生成し、最終的に得られる鋳塊が表面欠陥を有するものとなる。

0004

そこで、従来からも、両短辺鋳型壁をテーパ状とし、その対向間隔が下方へと漸次小さくなるようにして、収縮による空隙の発生を回避するように工夫された鋳型が提案されている。

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、鋳型内における収縮は常に同じ条件で発生するものではなく、収縮量も区々である。潤滑剤(フラックス)の種類,使用状況消費状況出湯温度の変化,溶湯成分,一次冷却能力等の変動によって鋳型内の凝固の進行は時々刻々変化する。したがって、短辺鋳型壁をテーパ状としても、上記した空隙の発生はこれを確実に防止することができない。しかも、収縮量が短辺鋳型壁のテーパ量よりも小さい場合には、鋳片の引き抜き不良やブレークアウト拘束性ブレークアウト)等の重大な問題が発生する。例えば、鋳型には、一般に、鋳造の安定性確保(シェル形成の均一化,溶融フラックスの潤滑促進等)のため、鋳型を上下方向に振動させるオッシレーションが実施されているが、鋳型の上下振動のうち、上昇動の際、メニスカス部分の初期凝固シェル内に引っ張り力が作用して、シェルの破断つまり拘束性ブレークアウトが発生する虞れがある。

0006

本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、短辺鋳型壁と凝固シェルとの間に空隙を生じさせることなく、表面欠陥のない良品質の鋳塊を連続鋳造又は半連続鋳造することができる実用的な鋳型を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、前後に対峙する一対の長辺鋳型壁と左右に対峙する一対の短辺鋳型壁とで構成される矩形枠状の鋳型において、特に、各短辺鋳型壁をその上端部を中心として一定範囲で左右揺動自在に支持すると共に、両短辺鋳型壁を対向方向に附勢しておくことを提案するものである。

0008

かかる構成によれば、鋳型内での収縮量に応じて各短辺鋳型壁のテーパ量が自動的に追従変化することから、常に、鋳片表面が短辺鋳型壁に密接して空隙を生じることがなく、発汗現象(部分的溶融)の発生が確実に防止され、鋳型からの引き出し不良やブレークアウトを生じることもない。

0009

以下、本発明の実施の形態を図1図5に基づいて説明する。

0010

図1図5は銅合金等の直方体状鋳塊を得るための連続鋳造機の一例を示したもので、横断面矩形状のキャビティを有する鋳型1と冷却装置7,8とを具備する。

0011

鋳型1は、図1図4に示す如く、前後に対峙する一対の長辺鋳型壁2,2と、長辺鋳型壁2,2間に位置して左右に対峙する一対の短辺鋳型壁機3,3と、各短辺鋳型壁3をその上端部を中心として一定範囲で左右揺動自在に支持する支持機構4,4と、両短辺鋳型壁3,3を対向方向に附勢する附勢機構5,5とを具備する。

0012

両長辺鋳型壁2,2は、図1及び図2に示す如く、本体部21,21とその対向面に貼着された銅板等の壁面部22,22とからなる矩形構造体であり、本体部21,21の左右端部間を連結機枠6,6で連結することにより、鉛直方向(鋳造方向)に平行する状態で保持されている。

0013

両短辺鋳型壁3,3は、図1図3に示す如く、本体部31,31とその対向面に貼着された銅板等の壁面部32,32とからなる矩形構造体であり、両長辺鋳型壁2,2の壁面部22,22間に配置されている。

0014

各支持機構4は、図2図4に示す如く、短辺鋳型壁3の本体部31の上端部に固着された第1ブラケット41と、当該本体部31の下端部に固着された第2ブラケット42と、連結機枠6の上下端部に取り付けられて左右方向に水平に延びる第1及び第2支持杆43,44とを具備する。第1支持杆43の先端部は、第1ブラケット41に第1水平ピン45により枢着されていて、短辺鋳型壁3を第1水平ピン45を中心として左右方向に揺動自在に支持している。第2支持杆44と第2ブラケット42とは、第2ブラケット42に固着した第2水平ピン47を第2支持杆44の先端部に形成した長孔46に係合させることにより、連結されていて、短辺鋳型壁3の揺動範囲規制するようになっている。長孔46は第1水平ピン45を中心とする円弧状をなしており、その長さは、短辺鋳型壁3が鉛直線に対して左右方向に所定量揺動できるように設定されている。短辺鋳型壁3が対向する短辺鋳型壁3に接近する方向への揺動量(壁面部32の鉛直線に対する傾斜角度であり、以下「テーパ量」という)θは、図3に示す如く、第2水平ピン47が第2支持杆44の先端側における長孔46の端部に衝合したときに最大となる。この最大テーパ量は、鋳造条件溶湯性状冷却条件,溶融凝固シェルの収縮量等)に応じて適宜に設定される。なお、この例では、第2支持杆44は、ネジ軸に構成されると共に、連結機枠6に適宜のネジ送り機構49を介して軸線方向に進退操作自在に支持されていて、最大テーパ量を調節しうるように工夫されている。すなわち、第2支持杆44を短辺鋳型壁方向に螺送操作することにより、最大テーパ量を大きくすることができ、逆方向に螺送操作することにより、最大テーパ量を小さくすることができる。

0015

鋳型1の上端開口部たる溶湯注入口11及び下端開口部たる鋳片引き出し口12は矩形状をなし、それらの短辺方向幅To ,Te 及び溶湯注入口11の長辺方向幅Wo は短辺鋳型壁3,3の揺動に拘わらず一定に保持されるが、鋳片引き出し口12の長辺方向幅We は短辺鋳型壁3,3の揺動によって変化する。例えば、両短辺鋳型壁3,3のテーパ量θを最小(θ=0°)とすると、対向端面たる壁面部32,32が鉛直方向に沿う平行状態となり、鋳片引き出し口12の長辺方向幅We が最大となる。つまり、溶湯注入口11と鋳片引き出し口12とが同一の矩形状をなす。この状態から両短辺鋳型壁3,3が対向方向に揺動すると、図4に示す如く、壁面部32,32がその対向間隔が下方へと漸次小さくなる倒立ハの字状となり、鋳片引き出し口12の長辺方向幅We が減少する。そして、テーパ量θが最大となると、図3に示す如く、鋳片引き出し口12の長辺方向幅We が最小となる。なお、溶湯注入口11の形状は鋳造しようとする鋳片の形状に応じて設定され、この例ではWo =1260mm,To =190mmに設定されている。

0016

各附勢機構5は、図2図4に示す如く、第2支持杆44をネジ軸に構成すると共に、これに螺合させたスプリング受体51と第2ブラケット42との間にコイルスプリング52を介装して、短辺鋳型壁3をテーパ量θが増大する方向に附勢するようになっている。短辺鋳型壁3は、図3に示す如く、鋳造開始時においてはテーパ量θが最大となる位置に附勢保持される。コイルスプリング52のバネ力は、スプリング受体51を左右方向に螺送操作することによって、自由に変更調整することができる。

0017

冷却装置は、図2図5に示す如く、溶湯注入口11から鋳型1に注入された溶湯金属9を冷却する一次冷却機構7と鋳型1の鋳片引き出し口12から引き出された鋳片91を冷却する二次冷却機構8とからなる。

0018

一次冷却機構7は、図3に示す如く、鋳型1の内に設けられており、各鋳型壁2,3の本体部21,31を中空水冷ジャケットに構成して、各本体部21,31内に冷却水71を連続供給することにより各壁面部22,32を水冷して、鋳型1内の溶湯8を冷却(一次冷却)するように構成されている。なお、各本体部21,31の内部は、その下端部に開設した給水口72及び排水口73に連通する一連循環水路77を形成すべく、仕切られている。

0019

二次冷却機構8は、図2図5に示す如く、鋳片引き出し口12の直下近傍位置に配置されており、鋳型1から引き出された鋳片91の各長片側表面92に冷却水81を噴霧する複数の長辺側ノズル82…と鋳片91の各短辺側表面93に冷却水81を噴霧する複数の短辺側ノズル83…とで構成されている。

0020

長辺側ノズル82…は、鋳型1から引き出されてくる鋳片91の各長辺側表面92に対向して横方向(左右方向)に等間隔を隔てた状態で並列配置されており、長辺側表面92への噴霧水量を鋳片中央部から鋳片端部へと漸次減少するようにゾーン制御されている。すなわち、図2及び図5に示す如く、各長辺側表面92の被冷却ゾーンは、横方向において、鋳片中央部の第1被冷却ゾーンAと鋳片端部の第3被冷却ゾーンCとそれらの中間ゾーンである第2被冷却ゾーンBとに分けられており、第1被冷却ゾーンAに対向して設けられた複数の第1長辺側ノズル82a…、第2被冷却ゾーンBに対向して設けられた複数の第2長辺側ノズル82b…及び第3被冷却ゾーンCに対向して設けられた複数の第1長辺側ノズル82c…は、夫々、各別の流量制御器流量調整弁等)84a,84b,84cを介して、冷却水供給路86に接続されている。そして、流量制御器84a,84b,84cにより、各第1長辺側ノズル82aからの噴霧水量を最大として、各第2長辺側ノズル82bからの噴霧水量が各第1長辺側ノズル82bからの噴霧水量より減少し、更に各第3長辺側ノズル82cからの噴霧水量が各第2長辺側ノズル82bからの噴霧水量より減少する最小となるように、長辺側ノズル82…からの噴霧水量をゾーン制御させてある。

0021

各第3長辺側ノズル82cからの噴霧水量は各短辺側ノズル83からの噴霧水量と略同一としておくことが好ましく、ノズル82,83の設置数及び噴出水量は鋳造条件に応じて適宜に設定されるが、この例では、図5に示す如く、6個の第1長辺側ノズル82a…と8個の第2長辺側ノズル82b…と4個の第3長辺側ノズル82c…と2個の短辺側ノズル83…とを設けると共に、各第1長辺側ノズル82aからの噴霧水量:10l/min,各第2長辺側ノズル82bからの噴霧水量:8l/min,各第3長辺側ノズル82c及び各短辺側ノズル83からの噴霧水量:4l/minに調整してある。なお、短辺側ノズル83…の噴霧水量を制御する流量制御器85は、上記した如く噴霧水量を同一とすることから、第3長辺側ノズル82c…用の流量制御器84cと兼用させるようにしてもよい。

0022

以上のように構成された連続鋳造機によれば、溶湯注入口11から鋳型1に注入された溶湯9は各鋳型壁2,3の本体部21,31内を循環する冷却水71により一次冷却されて凝固し、凝固シェルが形成された鋳片91は鋳型1の鋳片引き出し口12から順次引き出されて、二次冷却機構8により二次冷却され、必要に応じて更に三次冷却水槽への浸漬等)され、直方体状の鋳塊が得られる。

0023

このとき、凝固による収縮は長辺側表面92に比して短辺側表面93において著しく、短辺側表面93と短辺鋳型壁3との間に凝固収縮による空隙が生じる。しかし、上記した鋳型1にあっては、短辺側表面93が収縮した場合、その収縮に追従して各短辺側鋳型壁3のテーパ量θが自動的に増減変化して、短辺側鋳型壁3が短辺側表面93に密接する。例えば、鋳造初期の段階では一次冷却のみであるため収縮量は小さいが、鋳造の進行に伴い二次冷却(更には三次冷却)されるようになると、短辺側表面93の収縮量が増大する。かかる場合、コイルスプリング52により短辺鋳型壁3が短辺側表面93へと附勢揺動されて、当該短辺側表面93に密接し、空隙の発生を防止する。また、逆に収縮量が減少すると、短辺鋳型壁3がコイルスプリング52に抗してテーパ量θを減じる方向に揺動され、鋳型1内における鋳片91を必要以上に圧縮させることなく、短辺側鋳型壁3が短辺側表面93に密接する。鍛造初期の段階における鋳片91の下降は、このような短辺鋳型壁3の揺動(テーパ量θを減じる方向の揺動)によって、円滑に行われる。

0024

このように、短辺側表面92の収縮等の鋳造状態変化に追従して、短辺鋳型壁3,3が自動的に揺動変位することから、上記空隙による発汗現象の発生が確実に防止されると共に、鋳型1からの鋳片91の引き抜きが円滑に行われて、ブレークアウト等の問題も生じない。したがって、発汗帯等の表面欠陥のない高品質の鋳塊を得ることができる。

0025

また、鋳型1から引き抜かれた鋳片91は二次冷却されて、更に凝固されるが、このとき、鋳片91の表面を均等に水冷する従来の二次冷却手法によれば、当該鋳片91の表面温度が不均一になる。すなわち、鋳型1から引き出される鋳片91における温度分布は一定でなく、長手方向における中央部は端部側に比してより高温となっている。したがって、鋳片1の表面を均一水量の冷却水で冷却した場合、冷却温度が不均一となり、凝固シェルの成長(シェル厚さの増大)が不均一となる。その結果、鋳片91に割れ,凹みやが発生する。特に、長辺側表面92への水冷作用と短辺側表面93への水冷作用とを共に受ける鋳片1のコーナ部においては過冷却となり、割れや凹み等の変形が発生する。しかし、上記した二次冷却機構8によれば、各長辺側ノズル82から長辺側表面92に噴霧される冷却水量を、中央部の第1被冷却ゾーンAにおいて最大とすると共に端部の第3被冷却ゾーンCにおいて最小とし、中間の第2被冷却ゾーンBにおいて両ゾーンA,Cの中間水量を噴霧させるようにしている。すなわち、鋳片1の温度分布に応じて鋳片表面が均等温度に冷却されるように各長辺側ノズル82からの噴霧水量を制御するようにしている。したがって、第3被冷却ゾーンCにおける各第3長辺側ノズル82cからの噴霧水量を各短辺側ノズル83と同一としたこととも相俟って、鋳片1の表面が均一温度に冷却される。その結果、二次冷却による割れや巣の発生が防止され、欠陥のない極めて高品質の鋳塊が得られる。

0026

なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良,変更することができる。例えば、各短辺鋳型壁3の支持機構4は、支持杆43,44を共に軸線方向に進退操作できるように構成して、両短辺鋳型壁3,3の対向間隔を所望する鋳片形状(長辺方向幅)に応じて変更調節できるようにしておくこともできる。また、被冷却ゾーン数は、鋳片91の長辺方向幅に応じて任意に設定することができる。また、本発明は、銅合金等の非鉄金属の鋳塊を得る場合のみならず、鋼等の鋳塊を得る場合にも適用できることは勿論であるが、特に、長辺方向幅と短辺方向幅との比率が或る程度以上に大きな矩形状の横断面を有する鋳塊を得る場合において好適する。

発明の効果

0027

以上の説明から容易に理解されるように、本発明の連続鋳造機の鋳型にあっては、両短辺鋳型壁が対向方向に揺動可能に附勢されているため、鋳型内における鋳片の引き出しや収縮変化に追従して短辺鋳型壁が自動的に揺動することから、常に鋳片が鋳型に密接した状態で凝固され且つ鋳型から円滑に引き出される。したがって、本発明によれば、発汗帯の発生や鋳型からの引き出し不良,ブレークアウト等の問題を生じることなく、表面欠陥のない高品質の金属鋳塊を得ることができる。

図面の簡単な説明

0028

図1本発明に係る鋳型を備えた連続鋳造機の一例を示す平面図である。
図2同背面図である。
図3図1のIII −III 線に沿う縦断正面図である。
図4図3と異なる状態を示す図3相当の縦断正面図である。
図5鋳片の二次冷却状態を示す横断平面図(断面は図4のV−V線に沿う)である。

--

0029

1…鋳型、2…長辺鋳型壁、3…短辺鋳型壁、4…支持機構、5…附勢機構、7…一次冷却機構、8…二次冷却機構、9…溶湯、11…溶湯注入口、12…鋳片引き出し口、52…コイルスプリング、71,81…冷却水、82a…第1長辺側ノズル、82b…第2長辺側ノズル、82c…第3長辺側ノズル、83…短辺側ノズル、84a,84b,84c,85…流量制御器、91…鋳片、92…長辺側表面、93…短辺側表面、A…第1被冷却ゾーン、B…第2被冷却ゾーン、C…第3被冷却ゾーン、θ…短辺鋳型壁のテーパ量。

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