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技術 研磨装置及び研磨方法

出願人 株式会社ニコン
発明者 中平法生新井孝史江崎賛平
出願日 1999年2月2日 (19年11ヶ月経過) 出願番号 1999-024853
公開日 2000年8月8日 (18年5ヶ月経過) 公開番号 2000-218514
状態 未査定
技術分野 仕上研磨、刃砥ぎ、特定研削機構による研削 洗浄、機械加工
主要キーワード 最大振動幅 相互移動 直線振動 揺動幅 超音波リニアモータ 経過時間毎 正弦振動 研摩特性
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

CMP研磨装置に於いて、研磨パッドの径を大きくしなくも、ウェハの被研磨面の各点に於ける研磨パッドの相対速度が均一、従って研磨速度の均一性が良く、研磨経過時間毎に複雑に変化させる揺動を行うための特別な複雑な制御を行わなくても、簡単な制御で研磨パッドの表面の消耗がパッド面内で均一に進行するフットプリントが小さいCMP研磨装置を提供することである。

解決手段

研磨パッド5を固定且つ移動する研磨パッド部2と、ウェハ4を保持且つ移動するウェハ部1とを具え、研磨パッド5とウェハ4との間に研磨剤6を介在させた状態で研磨パッド5とウェハ4とを相対移動させることにより被研磨部材を研磨する研磨装置において、研磨パッド部2とウェハ部1とが、各々固定或いは保持する研磨パッド5とウェハ4とに各々直線振動を与える振動機構11・8を各々具え、各々の振動機構の直線振動方向40・30が互いに直交させることによって解決した。

概要

背景

半導体集積回路高集積化微細化に伴って半導体製造プロセスの工程が増加し複雑になってきている。これに伴い、半導体デバイスの表面は必ずしも平坦ではなくなってきている。表面に於ける段差の存在は配線の段切れ局所的な抵抗の増大などを招き、断線電気容量の低下をもたらす。また、絶縁膜では耐電圧劣化やリークの発生にもつながる。

一方、半導体集積回路の高集積化、微細化に伴ってリソグラフィに用いる半導体露光装置光源波長は短くなり、開口数いわゆるNAが大きくなってきていることに伴い、半導体露光装置の焦点深度が実質的に浅くなってきている。焦点深度が浅くなることに対応するためには、今まで以上にデバイス表面の平坦化が要求されている。このような半導体表面を平坦化する方法としては、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing又はChemical Mechanical Planarization 、これよりCMP と呼ぶ) 技術が有望な方法と考えられている。

CMPはシリコンウェハ鏡面研磨法を基に発展しており、図5に示すような装置を用いて行われている。図5で100はCMP研磨装置、102は研磨パッド、107は定盤、103は研磨ヘッド、104は被研磨部材(ウエハ) 、105は研磨剤供給部、106は研磨剤である。研磨パッド102としては、発泡ポリウレタンよりなるシート状のものが多く用いられている。この研磨装置ウェハの被研磨面に荷重Pを加えながらプラテンと研磨ヘッドを同じ方向にほぼ同一回転速度で回転109、110させ、更に揺動111を加え、ウェハ上の被研磨面である半導体デバイス表面を研磨する装置である。

従来のCMP研磨装置としては図5に示す装置以外に図6に示すよう装置がある。図6の装置は研磨パッド102がベルト状であり、ベルトを一方向に直線状に移動させると共に、被研磨部材を固定した研磨ヘッドを回転させる研磨方法である。研磨パッド102は直線状に移動し、図2の装置に於ける揺動に対応する動きとなっている。

図5、6の何れの従来例装置も、研磨ヘッド側または研磨パッド側の少なくとも一方側に回転機構を持っている。

概要

CMP研磨装置に於いて、研磨パッドの径を大きくしなくも、ウェハの被研磨面の各点に於ける研磨パッドの相対速度が均一、従って研磨速度の均一性が良く、研磨経過時間毎に複雑に変化させる揺動を行うための特別な複雑な制御を行わなくても、簡単な制御で研磨パッドの表面の消耗がパッド面内で均一に進行するフットプリントが小さいCMP研磨装置を提供することである。

研磨パッド5を固定且つ移動する研磨パッド部2と、ウェハ4を保持且つ移動するウェハ部1とを具え、研磨パッド5とウェハ4との間に研磨剤6を介在させた状態で研磨パッド5とウェハ4とを相対移動させることにより被研磨部材を研磨する研磨装置において、研磨パッド部2とウェハ部1とが、各々固定或いは保持する研磨パッド5とウェハ4とに各々直線振動を与える振動機構11・8を各々具え、各々の振動機構の直線振動方向40・30が互いに直交させることによって解決した。

目的

本発明の目的は、以上のように、研磨パッドの径を大きくしなくも、被研磨部材の被研磨面の各点に於ける研磨パッドの相対速度が均一、従って研磨速度の均一性が良いCMP研磨装置を提供することである。更に本発明の目的は、研磨経過時間毎に複雑に変化させる揺動を行うための特別な複雑な制御を行わなくても、簡単な制御で研磨パッドの表面の消耗がパッド面内で均一に進行するCMP研磨装置を提供することである。更に本発明の目的は、フットプリントが小さく、高価なクリーンルームの中での専有面積が少ないCMP研磨装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

研磨パッドを固定且つ移動する研磨パッド部と、被研磨部材を保持且つ移動する被研磨部材部とを具え、研磨パッドと被研磨部材との間に研磨剤を介在させた状態で、前記研磨パッドと前記被研磨部材とを相対移動させることにより、前記被研磨部材を研磨する研磨装置において、前記研磨パッド部と前記被研磨部材部とが、各々前記研磨パッドと前記被研磨部材とに直線振動を与える振動機構を各々具え、各々の前記直線振動方向が互いに直交していることを特徴とする研磨装置。

請求項2

前記振動機構の各々が、振動数、または振幅、または両者の振幅比、または両振動位相差から選ばれた何れか一つ以上を制御する駆動制御部を具えることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。

請求項3

前記直線振動の波形正弦波であり、周波数が0.1〜30Hzで振幅が被研磨部材の直径または長径以下であることを特徴とする請求項1 、2何れか1項記載の研磨装置。

請求項4

前記研磨パッド部または前記被研磨部材部の何れか一方に、前記研磨パッドまたは前記被研磨部材を回転するための回転機構を具えることを特徴とする請求項1 〜3何れか1項記載の研磨装置。

請求項5

研磨パッドと被研磨部材との間に研磨剤を介在させた状態で、前記研磨パッドと前記被研磨部材とを相対移動させることにより前記被研磨部材を研磨する研磨方法において、前記研磨パッドと前記被研磨部材の移動が各々直線振動からのみ成り、各々の前記直線振動の方向が互いに直交していることを特徴とする研磨方法。

技術分野

0001

本発明は、例えばULSI等の半導体を製造するプロセスにおいて実施される半導体デバイス平坦化研磨に用いるのに好適なCMP用研磨装置CMP研磨方法に関するものである。

背景技術

0002

半導体集積回路高集積化微細化に伴って半導体製造プロセスの工程が増加し複雑になってきている。これに伴い、半導体デバイスの表面は必ずしも平坦ではなくなってきている。表面に於ける段差の存在は配線の段切れ局所的な抵抗の増大などを招き、断線電気容量の低下をもたらす。また、絶縁膜では耐電圧劣化やリークの発生にもつながる。

0003

一方、半導体集積回路の高集積化、微細化に伴ってリソグラフィに用いる半導体露光装置光源波長は短くなり、開口数いわゆるNAが大きくなってきていることに伴い、半導体露光装置の焦点深度が実質的に浅くなってきている。焦点深度が浅くなることに対応するためには、今まで以上にデバイス表面の平坦化が要求されている。このような半導体表面を平坦化する方法としては、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing又はChemical Mechanical Planarization 、これよりCMP と呼ぶ) 技術が有望な方法と考えられている。

0004

CMPはシリコンウェハ鏡面研磨法を基に発展しており、図5に示すような装置を用いて行われている。図5で100はCMP研磨装置、102は研磨パッド、107は定盤、103は研磨ヘッド、104は被研磨部材(ウエハ) 、105は研磨剤供給部、106は研磨剤である。研磨パッド102としては、発泡ポリウレタンよりなるシート状のものが多く用いられている。この研磨装置はウェハの被研磨面に荷重Pを加えながらプラテンと研磨ヘッドを同じ方向にほぼ同一回転速度で回転109、110させ、更に揺動111を加え、ウェハ上の被研磨面である半導体デバイス表面を研磨する装置である。

0005

従来のCMP研磨装置としては図5に示す装置以外に図6に示すよう装置がある。図6の装置は研磨パッド102がベルト状であり、ベルトを一方向に直線状に移動させると共に、被研磨部材を固定した研磨ヘッドを回転させる研磨方法である。研磨パッド102は直線状に移動し、図2の装置に於ける揺動に対応する動きとなっている。

0006

図5、6の何れの従来例装置も、研磨ヘッド側または研磨パッド側の少なくとも一方側に回転機構を持っている。

発明が解決しようとする課題

0007

CMP研磨装置に求められる重要な性能として、被研磨部材の被研磨面内に於ける研磨厚の面内均一性、従って、研磨速度の面内均一性がある。この研磨速度の面内均一性を良くするため、Prestonの法則から、被研磨面内の各点における研磨圧が均一であるとすると、被研磨面内の各点における研磨パッドの相対速度を均一にする必要がある。これを満足するために、図5のような装置では研磨パッドの回転速度と、研磨ヘッドの回転速度をほぼ同じにする必要があることが知られている。この条件を満足させると、被研磨面内の各点における研磨パッドの相対速度は研磨パッドの半径と被研磨部材の半径との差に比例するようになり、これは一般に相対速度を高めるためには被研磨部材の半径と較べて充分に大きい半径を有する研磨パッドを用いる必要があることを意味し、これはCMP研磨装置を大型にし、その結果設置面積フットプリント)を大きくし、これらはCMPプロセス原価アップに繋がる。

0008

また、研磨パッドは研磨剤と共同で被研磨部材を研磨すると同時に、多かれ少なかれその表面が消耗するのが常であるが、この均一研磨性を長期に渡って維持するためには、この研磨パッドの表面の消耗がパッド面内で均一に進むことが好ましい。表面の消耗が不均一に行われると研磨パッドのパッド面の平面性が悪化し、その結果、被研磨部材の被研磨面と研磨パッドとの当りが不均一になり、従って、被研磨部材の被研磨面全面に渡る研磨圧が不均一になってしまうからである。この研磨パッドの消耗の不均一性を低減するため、図5図6のような装置では、研磨パッドの寸法を被研磨部材の寸法と比べ充分に大きくする、あるいは研磨パッドの揺動を一定周期且つ一定振幅の均一に行うのではなく、これらを研磨経過時間毎に複雑に変化させる揺動が必要であった。この研磨経過時間毎に複雑に変化させる揺動は、この条件を見つけるために長い調整時間を要する。

0009

本発明の目的は、以上のように、研磨パッドの径を大きくしなくも、被研磨部材の被研磨面の各点に於ける研磨パッドの相対速度が均一、従って研磨速度の均一性が良いCMP研磨装置を提供することである。更に本発明の目的は、研磨経過時間毎に複雑に変化させる揺動を行うための特別な複雑な制御を行わなくても、簡単な制御で研磨パッドの表面の消耗がパッド面内で均一に進行するCMP研磨装置を提供することである。更に本発明の目的は、フットプリントが小さく、高価なクリーンルームの中での専有面積が少ないCMP研磨装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するため、本発明は研磨を行うための相対運動を基本的に往復直線運動のみによって生じせしめた。このため研磨パッドと被研磨部材が完全に並進運動を行うため、接触面の任意の点で任意の時刻での相互移動速度は完全に等しく、その結果、被研磨部材の研摩速度研摩パッド面の摩耗の均一性が補償できるのである。更に、双方の位相差振幅振幅比を制御することにより完全に等方的な研摩から異方的な研磨まで制御可能とするのである。

0011

即ち、本発明は以上の問題点を解決するため第一に「研磨パッドを固定且つ移動する研磨パッド部と、被研磨部材を保持且つ移動する被研磨部材部とを具え、研磨パッドと被研磨部材との間に研磨剤を介在させた状態で、前記研磨パッドと前記被研磨部材とを相対移動させることにより、前記被研磨部材を研磨する研磨装置において、前記研磨パッド部と前記被研磨部材部とが、各々前記研磨パッドと前記被研磨部材とに直線振動を与える振動機構を各々具え、各々の前記直線振動方向が互いに直交していることを特徴とする研磨装置(請求項1)」を提供する。

0012

第二に「前記振動機構の各々が、振動数、または振幅、または両者の振幅比、または両振動の位相差から選ばれた何れか一つ以上を制御する駆動制御部を具えることを特徴とする請求項1記載の研磨装置(請求項2)」を提供する。第三に「前記直線振動の波形正弦波であり、周波数が0.1〜30Hzで振幅が被研磨部材の直径または長径以下であることを特徴とする請求項1 、2何れか1項記載の研磨装置(請求項3)」を提供する。

0013

第四に「前記研磨パッド部または前記被研磨部材部の何れか一方に、前記研磨パッドまたは前記被研磨部材を回転するための回転機構を具えることを特徴とする請求項1 〜3何れか1項記載の研磨装置(請求項4)」を提供する。第五に「研磨パッドと被研磨部材との間に研磨剤を介在させた状態で、前記研磨パッドと前記被研磨部材とを相対移動させることにより前記被研磨部材を研磨する研磨方法において、前記研磨パッドと前記被研磨部材の移動が各々直線振動からのみ成り、各々の前記直線振動の方向が互いに直交していることを特徴とする研磨方法(請求項5)」を提供する。

発明を実施するための最良の形態

0014

[実施の形態1]図1、2に本発明の実施の形態のCMP研磨装置を示す。本CMP研磨装置は被研磨部材であるウェハ4を保持するウェハ部1、研磨パッド5を保持する研磨パッド部2、及び研磨剤6を供給する研磨剤供給機構3を備え、基本的にウェハ4と研磨パッド5には直線振動のみが与えられ、回転運動は与えられない。 ウェハ部1は、ウェハ4が保持されるウェハ保持具7、直線振動(方向を30で示す)をウェハ保持具7に与えるためのウェハ振動駆動部8、ウェハ振動駆動部8の動きを制御するウェハ駆動制御部12及び研磨パッド5面にウェハ4の被研磨面を押し付け、研磨圧9を与えるための加圧機構(図示されない)を備える。研磨パッド部2は研磨パッド5を保持する研磨定盤(プラテン)10、直線振動(方向を40で示す)を研磨定盤10に与えるための研磨パッド振動駆動部11及び研磨パッド振動駆動部11の動きを制御する研磨パッド駆動制御部13を備える。ここで直線振動方向30と直線振動方向40とは互いに直交するように配置される。しかし、これらの方向が直交する配置には特に限定されない。

0015

本CMP研磨装置では以下のように研磨が行われる。先ず、被研磨部材であるウェハ4はウェハ保持具7に保持される。ウェハ4は研磨パッド5の表面に前記加圧機構によって加圧9され、ウェハ振動駆動部8により与えられるウェハの直線振動30と、研磨パッド振動駆動部11により研磨パッドに与えられる研磨パッド5の直線振動40とによりウェハ4の被研磨面全面が研磨される。研磨中、研磨剤供給機構3からウェハの被研磨面と研磨パッド面との間に研磨剤(スラリー)6が供給される。

0016

研磨パッド5としては特に制限がなく、硬質軟質多層構造複合構造のものが被研磨部材の種類に合わせて選択される。研磨パッドが軟質であってもこれを固定するプラテンの剛性により全体としての剛性が保たれるのである。研磨パッドの寸法はウェハの寸法より大きくするが、ウェハの直径(ウェハが非円形の場合は長径)の2倍以下が好ましい。

0017

ウェハ振動駆動部8は、ウェハに直線振動を与える。ここで用いる振動の波形には特に制限がないが、正弦的振動運動運動の円滑性の点で好ましい。振動数は好ましくは0.1Hz〜30Hzであり、より好ましくは0.3Hz〜10Hzである。振幅(揺動幅)は好ましくはウェハの直径または長径以下であり、より好ましくはウェハの直径または長径の50%以下である。ウェハ振動駆動部8のアクチュエータとしては、好ましくは電磁または超音波リニアモータ、ラックアンドピニョン機構、カム機構ボールネジ機構の群から選ばれた一つが用いられる。ウェハ振動駆動部にはこれに沿って直線振動が行われるための直線ガイド機構を設けることが好ましい。またウェハ駆動制御部12は、ウェハ振動駆動部8の振動数、振幅の大きさを制御する。

0018

また、研磨パッド振動駆動部11は、研磨パッドに直線振動を与えるが、好ましくは正弦的振動運動を与える。振動数は好ましくは0.1Hz〜30Hzであり、より好ましくは0.3Hz〜10Hzである。振幅は好ましくはウェハの直径または長径以下であり、より好ましくはウェハの直径または長径の50%以下である。研磨パッド振動駆動部11のアクチュエータとしては、好ましくはラックアンドピニョン機構、カム機構、ボールネジ機構、電磁または超音波リニアモータ、ボイスコイルの群から選ばれた一つが用いられる。研磨パッド振動駆動部にはこれに沿って直線振動が行われるための直線ガイド機構を設けることが好ましい。また研磨パッド駆動制御部13は、研磨パッド振動駆動部11の振動数、振幅の大きさを制御する。

0019

図1においては研磨パッドに対してウェハを上方に配置したが、逆に研磨パッドに対してウェハを下方に配置しても、更に研磨パッドに対してウェハを側方に配置しても良い。これらの配置は前後工程間での搬送の行い易さ、終点検出の行い易さで選択される。研磨パッドに対してウェハを下方に配置したときは、被研磨面は上向きになり、研磨パッドの径をウェハの直径または長径よりも小さくするが、ウェハの直径または長径の50%以上とするのが好ましい。振幅はウェハの直径または長径の50%以下が好ましい。

0020

本実施の形態ではウェハの被研摩面上の任意の1点に於ける研磨パッドの相対移動速度はウェハの直線振動30と研磨パッドの直線振動40との合成で与えられれ、一般に時間と共に変化する楕円運動となる。ウェハと研磨パッドとは完全に並進運動するので、ウェハの被研磨面上の全ての点が、研磨パッドによる同一速度の摩擦を受けるので、ウェハの被研磨面上で研磨圧の均一性が保たれている限り、研摩速度の面内均一性が確保できる。更に、前記楕円運動の方向も時間と共に変化するので、等方的研磨が行われ、研摩特性に異方性が生じることを防ぐことができる。
[実施の形態2]本実施の形態のCMP研磨装置は、実施の形態1のウェハ駆動制御部に、ウェハの振動運動と研磨パッドの振動運動との位相関係、または振幅比の少なくとも一方を制御するための、位相振幅比制御部を備えた。対応する図面は同様に図1図2となる。位相振幅比制御部は、ウェハと研磨パッドの両振動運動の位相差の大きさ、振幅の比率を制御するのである。位相差の制御方法として、ウェハ及び研磨パッドの直線駆動部8、11のアクチュエータの駆動電源の振幅または位相の制御によって行っても良いし、またウェハまたは研磨パッドの近傍に設けた検出器の信号をウェハ駆動制御部または研磨パッド駆動制御部にフィードバックして行っても良い。

0021

今、xy直交座標系で、往復直線振動方向40をx軸に、往復直線振動方向30をy軸にとる。ウェハ駆動制御部12と研磨パッド駆動制御部13とが、ウェハと研磨パッドとの各々に同じ周波数の正弦振動(ウェハ振動及び研磨パッド振動とも呼ぶ)を与え、且つ位相振幅比制御部が、二つの振動運動に次のような位相差(ウェハ振動運動の位相と研磨パッド振動運動の位相との位相差で、位相角で表す)を与える制御信号をウェハ振動駆動部8に送ると、位相差(位相角)の増加に対応して、ウェハの被研磨面に対する研磨パッドの相対運動は、ウェハ自体の振動運動の方向がウェハ上の1点を固定して見ると、符号を逆転した方向であることを考慮して、位相差が0のときは第一の直線振動、位相差が0とπとの間のときは第一の楕円運動、位相差がπのときは第二の直線振動、位相差がπと2πとの間のときは第二の楕円運動(ここで第一・第二の楕円運動は互いに反対方向に振動する)、そして位相差が2πのときは第一の直線振動を順々に行い、位相差が2πの周期で同じ振動振動を繰り返す。

0022

位相振幅比制御部が、二つの振動即ちウェハ振動の振幅と研磨パッド振動の振幅とを等しくするような制御信号をウェハ振動駆動部8に送ると、第一の直線振動と第二の直線振動の方向は互いに直交し、第一と第二の楕円運動は互いに逆回りに回転する円運動に変化する。位相差(位相角)の増加に対応してウェハの被研磨面に対する研磨パッドの相対運動は、位相差が0のときは第一の直線振動、位相差が0とπ/2の間のときは第一の楕円運動、位相差がπ/2のときは第一の円運動、位相差がπ/2とπの間のときは第二の楕円運動、位相差がπのときは第二の直線振動(ここで第一・第二の直線振動方向は互いに直交する)、位相差がπと3π/2との間のときは第三の楕円運動、位相差が3π/2のときは第二の円運動(ここで第一・第二の円運動は互いに反対方向に振動する)、位相差が3π/2と2πとの間のときは第四の楕円運動(ここで第一・第二の楕円運動と第三・第四の楕円運動とは互いに反対方向に振動する)、そして位相差が2πのときは第一の直線振動を順々に行い、位相差が2πの周期で同じ振動運動を繰り返す。

0023

以上の研磨パッドとウェハの運動の様子をより良く理解するために、図4に位相差がπ/2のときの研磨パッドとウェハの相対運動の様子を示す。図4に於いてウェハと研磨パッドとは共に円形であり、ここでは振動の中心(即ち無振動状態)に於いてウェハと研磨パッドとが同心円上に配置されている。ウェハと研磨パッドの振動運動の振幅の2倍(即ち最大振動幅)を2rとすると、今ウェハの被研磨面上に任意の点W1 、W2 、W3 、W4 をとると、無振動状態で点W1 、W2 、W3 、W4 に接触していた研磨パッド上の点は、振動一周期分で各々T1、T2 、T3 、T4 の軌跡を描き、T1 、T2 、T3 、T4 は全て半径2rの円である。即ちウェハ上のどの点を取っても研磨パッドの相対速度は同一であり、ウェハの被研磨面上での研磨速度の均一性が確保できる。

0024

更に着目すべきことはウェハの振動運動と、研磨パッドの振動運動との位相差に対応してウェハの被研磨面上に於ける研磨パッドの相対運動の方向を二次元平面内で自由に変えられることである。またこの相対運動の速度はウェハの被研磨面全面に渡って完全に均一である。この相対運動のウェハ全面に渡る完全均一性と、相対運動の方向を二つの振動の位相差の大きさを変化させることによって自由に制御できるという事実により、研磨速度即ち研磨膜厚の均一性を確保できるばかりでなく、研磨パッドの相対速度の向きが偏らない、完全に等方的な研磨が可能となる。更に研磨中に二つの振動の位相差の制御に併せて振動の振幅または振幅比を制御することによりウェハの被研磨面上の特定点を通過する研磨パッド上の点を自由に選ぶことが出来る。これより、研磨中に二つの振動の位相差または二つの振幅の大きさまたは二つの振動の振幅の比率から選ばれた全てまたは一部を連続的に変化させることにより、実質的にウェハ面積よりも小さい領域での研磨パッドの平面形状誤差(具体的にはウェハ面積よりも小面積の研磨パッドの凹部、凸部、格子溝の凹部)のウェハの被研磨面上への転写を防止することができる。

0025

以上の実施の形態2では、ウェハ駆動制御部に、位相振幅比制御部を備えたが、研磨パッド駆動制御部に位相振幅比制御部を設け、ウェハに対する研磨パッドの振動を制御しても良いことは勿論である。
[実施の形態3]本実施の形態のCMP研磨装置は、実施の形態1または実施の形態2のCMP研磨装置から選ばれた何れか一方にウェハの振動機構に加えて、ウェハの回転機構を設けた。その主要部が図3に示されている。ウェハ回転機構により、ウェハを振動による速度よりも充分にゆっくりと回転させれば、ウェハに対する研磨パッドの相対速度の均一性を確保しつつ、研磨パッド面の回転方向の平面形状誤差のみならず、研磨パッド面の点対称の平面形状誤差の研磨速度の不均一性に与える影響がなくなる。

0026

上実施の形態1、2、3の発明は、半導体製造に於けるCMPプロセスのみならず他の産業の製造に於ける研磨プロセスにも用いることができる。本発明は、CMPプロセスで半導体パターンが更に微細化した場合の研磨品質向上に特に有効であるばかりでなく、機械的性質に異方性がある結晶の研磨に適合して研磨特性に逆に異方性を与えることもできる。

0027

更に、従来の研磨装置では研磨パッドが不均一に磨滅するために研磨パッド面の形状が変形するので、面出しのための修正作業を必要としていたが、本発明のCMP研磨装置では、ウェハの被研磨面の各位置での研磨パッドの相対速度が均一であり、従って研磨パッドの磨滅が均一に行われるため、面出しのための修正作業の必要がなくなり、研磨パッドの使用時間を長くすることができる。

0028

更にまた、研磨パッドの寸法が基本的にウェハの寸法と同等であるので、CMP研磨装置の小型軽量化を図ることができ、その結果設置面積、更には設置費用を低減することができる。

発明の効果

0029

以上の通り、本発明によれば、ウェハと研磨パッドに基本的に直線振動を与えているので、ウェハの被研磨面の研磨速度を被研磨面全面で均一にすることができるのみならず、研磨パッドの磨滅が均一に行われるため研磨パッドのドレッシングが不要であり、更に、CMP研磨装置の小型軽量化を図ることができるので、設置面積、設置費用を低減することができる。 また、ウェハと研磨パッドの運動の振動数、振幅、振幅比、位相差を制御できるので、研磨パッドの微小パターン等の凹凸部のウェハへの転写が防止できる。

0030

更にまた、ウェハまたは研磨パッドのどちらか一方に直線振動に加えて回転運動を与えたので、研磨パッド面の回転方向の平面形状誤差のみならず、点対称の平面形状誤差の研磨速度の不均一性に与える影響がなくなる。

図面の簡単な説明

0031

図1本発明の実施形態1、2の研磨装置の概念図である。
図2本発明の実施形態1、2の研磨装置の要部の概念図である。
図3本発明の実施形態3の研磨装置の要部の概念図である。
図4研磨パッドとウェハの相対運動の様子の一例を示す図である。
図5従来例1の研磨装置の概念図である。
図6従来例2の研磨装置の概念図である。

--

0032

1被研磨部材部
2研磨パッド部
3研磨剤供給機構
4 被研磨部材(ウェハ)
5 研磨パッド
6研磨剤
7 被研磨部材(ウェハ)保持具
8 被研磨部材振動駆動部
9加圧
10研磨定盤(プラテン)
11研磨パッド振動駆動部
12被研磨部材駆動制御部
13研磨パッド駆動制御部
14直線ガイド機構
15リニアモータ
16回転モータ
30被研磨部材の直線振動の方向を示す
40研磨パッドの直線振動の方向を示す

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