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課題

磁気検出素子微細・小型化、高磁界中での磁気測定高周波対応が可能であり、また、温度変化による出力変化が小さく、しかも汚れなどの影響を受けない高感度、高出力、高分解能の安価な磁気式エンコーダを提供する。

解決手段

等間隔に着磁された複数の磁極を有する磁気記録媒体10,10aと、該磁気記録媒体の磁気パターンを検出する磁気検出素子1,1aを有する磁気検出器とを備えてなる磁気式エンコーダにおいて、上記磁気検出素子が巨大磁気抵抗材料の薄膜を用いた巨大磁気抵抗素子からなる。磁気検出素子は、好適には、基板2上に直接又は絶縁層を介して形成された巨大磁気抵抗材料の薄膜3及びその一方の端部に接続された第一の電極薄膜4と、これら巨大磁気抵抗材料の薄膜及び第一の電極薄膜の上部に絶縁層5を介して形成され、かつ上記巨大磁気抵抗材料の薄膜の他方の端部に接続された第二の電極薄膜6とからなる積層膜の構造とする。

概要

背景

従来のエンコーダは、磁気式光学式に大別される。従来、磁気式エンコーダでは、位置信号として等間隔に着磁された複数の磁極を有する磁気記録媒体の移動に伴って周期的に現れる磁気パターン検出素子として、磁気抵抗効果センサ(特開昭59−147213号、特開平2−195284号、特開平7−139966号)やホールセンサなどの磁気センサが用いられており、また、磁気抵抗効果素子としては例えばNiFe合金(特開平2−195284号)などが用いられている。

一方、光学式エンコーダでは、レーザー光光源とし、検出器として光センサを用いており、光源と検出器の間に回折格子を設け、回折した光を回折格子後方に設けた検出器によって観察し、回折光強度変化によって精密な位置を検出するものがある。

概要

磁気検出素子微細・小型化、高磁界中での磁気測定高周波対応が可能であり、また、温度変化による出力変化が小さく、しかも汚れなどの影響を受けない高感度、高出力、高分解能の安価な磁気式エンコーダを提供する。

等間隔に着磁された複数の磁極を有する磁気記録媒体10,10aと、該磁気記録媒体の磁気パターンを検出する磁気検出素子1,1aを有する磁気検出器とを備えてなる磁気式エンコーダにおいて、上記磁気検出素子が巨大磁気抵抗材料の薄膜を用いた巨大磁気抵抗素子からなる。磁気検出素子は、好適には、基板2上に直接又は絶縁層を介して形成された巨大磁気抵抗材料の薄膜3及びその一方の端部に接続された第一の電極薄膜4と、これら巨大磁気抵抗材料の薄膜及び第一の電極薄膜の上部に絶縁層5を介して形成され、かつ上記巨大磁気抵抗材料の薄膜の他方の端部に接続された第二の電極薄膜6とからなる積層膜の構造とする。

目的

従って、本発明の目的は、磁気検出素子の微細・小型化、高磁界中での磁気測定、高周波対応が可能であり、また、温度変化による出力変化が小さく、しかも汚れなどの影響を受けない高感度、高出力、高分解能の安価な磁気式エンコーダを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

等間隔に着磁された複数の磁極を有する磁気記録媒体と、該磁気記録媒体の磁気パターンを検出する磁気検出素子を有する磁気検出器とを備え、該磁気検出素子を上記磁気記録媒体の磁界が作用する範囲内で相対移動自在に対向して配設してなる磁気式エンコーダであって、上記磁気検出素子が巨大磁気抵抗材料の簿膜を用いた巨大磁気抵抗素子からなることを特徴とする磁気式エンコーダ。

請求項2

前記磁気検出器が、基板上に形成された巨大磁気抵抗材料の薄膜とその両端に接続された2つの電極薄膜とからなる磁気検出素子と、該磁気検出素子に定電流又は定電圧を与える手段と、上記磁気検出素子が発生する電流又は電圧を検出する手段とを有する請求項1に記載の磁気式エンコーダ。

請求項3

前記磁気検出素子が、基板上に直接又は絶縁層を介して形成された巨大磁気抵抗材料の薄膜及びその一方の端部に接続された第一の電極薄膜と、これら巨大磁気抵抗材料の薄膜及び第一の電極薄膜の上部に絶縁層を介して形成され、かつ上記巨大磁気抵抗材料の薄膜の他方の端部に接続された第二の電極薄膜とからなる積層膜、あるいは、基板上に直接又は絶縁層を介して形成された上記第二の電極薄膜と、該第二の電極薄膜の上部に絶縁層を介して形成された上記巨大磁気抵抗材料の薄膜及び第一の電極薄膜とからなる積層膜である請求項2に記載の磁気式エンコーダ。

請求項4

前記磁気検出素子が前記磁気記録媒体における磁極間距離の1/2の間隔で2つ以上形成された磁気検出器を有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁気式エンコーダ。

請求項5

前記巨大磁気抵抗材料が、電気伝導性マトリックス中に磁性粒子を分散させた構造を有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の磁気式エンコーダ。

請求項6

前記巨大磁気抵抗材料が、Ag、Cu、Au、Ptのうち少なくとも1種の元素からなる電気伝導性マトリックス中に、Fe、Co、Niのうち少なくとも1種の元素からなる磁性粒子を分散させた構造を有する請求項5に記載の磁気式エンコーダ。

請求項7

前記磁性粒子の巨大磁気抵抗材料中における含有割合原子比率で5〜55%である請求項6に記載の磁気式エンコーダ。

請求項8

前記磁気記録媒体の等間隔に着磁された複数の磁極が、高保磁力を有する磁石からなる請求項1乃至7のいずれか一項に記載の磁気式エンコーダ。

技術分野

0001

本発明は、磁気式エンコーダに関し、さらに詳しくは、基板上に巨大磁気抵抗材料の薄膜を形成した磁気検出素子を用いることによって、小型かつ高感度、高出力、高分解能を有する磁気式エンコーダに関するものである。

背景技術

0002

従来のエンコーダは、磁気式光学式に大別される。従来、磁気式エンコーダでは、位置信号として等間隔に着磁された複数の磁極を有する磁気記録媒体の移動に伴って周期的に現れる磁気パターン検出素子として、磁気抵抗効果センサ(特開昭59−147213号、特開平2−195284号、特開平7−139966号)やホールセンサなどの磁気センサが用いられており、また、磁気抵抗効果素子としては例えばNiFe合金(特開平2−195284号)などが用いられている。

0003

一方、光学式エンコーダでは、レーザー光光源とし、検出器として光センサを用いており、光源と検出器の間に回折格子を設け、回折した光を回折格子後方に設けた検出器によって観察し、回折光強度変化によって精密な位置を検出するものがある。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、磁気検出素子としてホールセンサを使用したエンコーダでは、ホール素子が4端子構造を持つことから微細・小型化が困難なため、μmオーダーでの高分解能が得られないという問題がある。また、半導体を使用しているため、高周波磁界変化に対して応答性が得られない、高温下で使用できないといった問題がある。

0005

一方、磁気抵抗効果センサを用いたものでは、小型化は可能であるが、数十Oe以上の高磁界に対する応答性がなく、外部から磁界を印加された場合、測定が困難となる問題がある。そのため、数百Oe以上の高磁界を有するモータなどの回転センサとしての使用や、鋼材の側での使用など、高磁界の影響を受けるような環境で使用する場合、磁気シールドが必要となり、装置が大きくなるという問題がある。

0006

また、光学式エンコーダでは、μmオーダーでの高分解能は得られるものの、埃、オイルミストなどの汚れが付着した時に検出感度が低下し、また高温、放射光などの環境下では測定が困難になるといった問題がある。さらに、検出にレーザー光源、回折格子といった精密機器を用いており、装置自体が大きくかつ高価なものになるといった問題がある。

0007

従って、本発明の目的は、磁気検出素子の微細・小型化、高磁界中での磁気測定、高周波対応が可能であり、また、温度変化による出力変化が小さく、しかも汚れなどの影響を受けない高感度、高出力、高分解能の安価な磁気式エンコーダを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

前記目的を達成するために、本発明によれば、等間隔に着磁された複数の磁極を有する磁気記録媒体と、該磁気記録媒体の磁気パターンを検出する磁気検出素子を有する磁気検出器とを備え、該磁気検出素子を上記磁気記録媒体の磁界が作用する範囲内で相対移動自在に対向して配設してなる磁気式エンコーダであって、上記磁気検出素子が巨大磁気抵抗材料の薄膜を用いた巨大磁気抵抗素子からなることを特徴とする磁気式エンコーダが提供される。好適な態様によれば、上記磁気検出器は、基板上に形成された巨大磁気抵抗材料の薄膜とその両端に接続された2つの電極薄膜とからなる磁気検出素子と、該磁気検出素子に定電流又は定電圧を与える手段と、上記磁気検出素子が発生する電流又は電圧を検出する手段とを有する。

0009

前記磁気検出素子は、好適には、急激な磁界の変化によるリード線からの誘導起電力によるノイズを低減し、センサ部分の磁界のみを検出する構造とするために、巨大磁気抵抗材料の薄膜の両端に接続された2本のセンサリード絶縁層を介して積層成膜した配線構造とする。例えば、基板上に直接又は絶縁層を介して形成された巨大磁気抵抗材料の薄膜及びその一方の端部に接続された第一の電極薄膜(センサリード)と、これら巨大磁気抵抗材料の薄膜及び第一の電極薄膜の上部に絶縁層を介して形成され、かつ上記巨大磁気抵抗材料の薄膜の他方の端部に接続された第二の電極薄膜(センサリード)とからなる積層膜、あるいは、基板上に直接又は絶縁層を介して形成された上記第二の電極薄膜と、該第二の電極薄膜の上部に絶縁層を介して形成された上記巨大磁気抵抗材料の薄膜及び第一の電極薄膜とからなる積層膜の構造とする。

0010

また、前記のような磁気検出素子が前記磁気記録媒体における磁極間距離の1/2の間隔で2つ以上形成された磁気検出器を用いることが好ましい。このような構成とすることにより、2つ以上の巨大磁気抵抗素子の差動信号回転角もしくは移動量として検出することができ、また、回転駆動する励磁コイルなどの外部磁界の影響を低減することができる。このような2つ以上の巨大磁気抵抗素子は同一基板に形成することもできる。例えば、基板上に平行に離間して成膜された一対の細長い第一の電極薄膜とこれにそれぞれ接続された巨大磁気抵抗材料の薄膜を覆うように絶縁層を積層し、該絶縁層上にさらに平行に離間して一対の細長い第二の電極薄膜を上記巨大磁気抵抗材料の端部にそれぞれ接続するように成膜する。

0011

前記巨大磁気抵抗材料としては、電気伝導性マトリックス中に磁性粒子を分散させた構造、好ましくはAg、Cu、Au、Ptのうち少なくとも1種の元素からなる電気伝導性マトリックス中に、Fe、Co、Niのうち少なくとも1種の元素からなる磁性粒子を、好ましくは5〜55%の原子比率で分散させた構造を有する磁性粒子分散型(グラニュラー型)巨大磁気抵抗材料を用いることが好ましい。さらに、前記磁気記録媒体の等間隔に着磁された複数の磁極は、高保磁力を有する磁石からなることが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0012

前記のように、本発明の磁気式エンコーダは、磁気検出素子が巨大磁気抵抗材料(巨大磁気抵抗効果を有する材料をいう)の薄膜を用いた巨大磁気抵抗素子からなるため、磁気検出素子の微細・小型化、高磁界中での磁界測定、高周波対応が可能であり、また、温度変化による出力変化が小さく、しかも汚れなどの影響を受けない高感度、高出力、高分解能の磁気式エンコーダを提供することが可能となる。上記巨大磁気抵抗材料は、磁性粒子分散型巨大磁気抵抗効果材料、人工格子型巨大磁気抵抗効果材料又は超巨大磁気抵抗効果材料からなり、少なくとも5kHz以上の交流磁界を信号として読み取ることができる。

0013

ここで巨大磁気抵抗(Giant Magnetoresistance,GMR)効果とは、エイ.イー.ベルウィッツ(A.E. Berkowitz)ら、Phys. Rev. Lett. 68 (1992), 3745頁やジェイ.キュー.ズィエ(J.Q. Xiao )ら、Phys. Rev. Lett. 68 (1992),3749頁に報告されている磁性粒子分散型磁気抵抗効果、又はエム.エヌ.バイビッチ(M.N. Baibich)ら、Phys. Rev. Lett. 61 (1988), 2473頁やエス.エス.ピィー.パーキン(S.S.P. Parkin )ら、Appl. Phys. Lett. 58 (1991), 2710頁に報告されている人工格子型巨大磁気抵抗効果を指す。これらの材料の磁気抵抗効果は、岡ら「まてりあ」第33巻第2号、1994年、165頁に解説されているように、磁性体(析出粒子もしくは多層膜)の磁化伝導を担う電子スピン依存散乱によるとされている。従って、磁性体としてCo、Ni、Feやそれらの合金を用いているので、少なくとも300℃まで磁化変化が無く、大きな磁気抵抗効果が得られる。

0014

また、超巨大磁気抵抗(Colossal Magnetoresistance,CMR)効果を示す材料は、La(AE)MnO3(AE:アルカリ土類金属Ca、Sr又はBa)で示されるMn系ペロブスカイト構造を持つ酸化物などで、これは、1950年代から研究が行われ(Landolt-Bornstein New Series III/4a(1970), III/12a(1978)参照)、近年、低温で磁界により絶縁体から金属に変わる電気抵抗変化を示す材料として注目されている(「まてりあ」第35巻第11号、1996年、1217頁参照)。

0015

前記磁性粒子分散型巨大磁気抵抗材料は、Ag、Cu、Au等の電気伝導性材料もしくは非磁性常磁性反磁性)材料中に最大長径が約5〜500nmのFe、Co、Ni等の強磁性粒子が分散した材料からなり、また、人工格子型巨大磁気抵抗材料は、非磁性(常磁性、反磁性)材料と強磁性材料とを周期的に、例えば約1〜10nmのものを周期的に積層した材料からなる。一方、前記超巨大磁気抵抗材料としては、例えば、一般式:Ln1-yAEyMnO3-z(但し、Lnは希土類元素のうち少なくとも1種の元素、AEはCa、Sr、Baのうち少なくとも1種の元素であり、y、zはそれぞれ原子比で0.2≦y≦0.4、−0.1≦z≦0.3)で示される組成を有する材料を主成分としている(材料の95at%以上が上記組成を有する)ものが挙げられる。特に好ましいのは前記AE元素がSrである材料であり、また、希土類元素としては主にLaが用いられる。

0016

これらの材料の特徴として、数kOe以上の磁界においても、磁気抵抗変化があるため、モータ内にセンサを配してもロータの回転に伴う磁界変化を測定することができる。それに加えて、これらの材料は配線がホール素子の半分の2本で済むために、配線が簡単で小型化が容易である。つまり、磁気式エンコーダに要求される「高磁界特性」、「高周波特性」、「耐磁界外乱」、「小型化」の要件を備えている。

0017

前記3種の材料のうちでも、磁気式エンコーダに利用するためには、磁性粒子分散型巨大磁気抵抗材料を用いることが好ましい。これは、超巨大磁気抵抗効果の場合、温度特性をよくするために高温(700〜900℃)で熱処理を必要とするため、作製プロセスが難しいこと、また電気抵抗が数kΩと高いため電気を流しにくいためである。

0018

磁性粒子分散型巨大磁気抵抗材料は、好ましくは、一般式:NM100-XTMX(但し、NMはAg、Cu、Au、Ptのうち少なくとも1種の元素、TMはFe、Co、Niのうち少なくとも1種の元素であり、xは原子%で5≦x≦55、好ましくは10≦x≦35)で示される組成を有する。上記一般式で示される組成の磁性粒子分散型巨大磁気抵抗材料において、非磁性材料NMは最大20at%まで、好ましくは10at%以下の範囲内でAl、Ti、Pd、Rhなど他の元素の1種以上を含むことができる。これらの元素は、磁気抵抗効果を低下させ、感度を低くするが、反面、Al、Tiは磁気抵抗効果の温度依存性を小さくし、一方、Pd、Pt、Rhは電気抵抗を増大させることで、配線を含むセンサ全体の磁気抵抗効果を大きくする効果がある。また、強磁性材料TMはFe、Co、Ni以外にCr、Mnなどの元素を最大5at%までの範囲内で含むことができる。特にCr、Mnは磁気抵抗効果を減少させるが、磁性粒子の粗大化を防ぎ、耐熱性を上げることができる。

0019

以下、本発明の磁気式エンコーダについて添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の磁気検出器の磁気検出素子1の一実施例を示す平面図、図2はそのII−II線断面図である。図1及び図2において、符号3は前記したような磁性粒子分散型巨大磁気抵抗材料よりなる薄膜(センサ素子)を示している。図1及び図2に明瞭に示されているように、基板2の上には細長い銅製の第一電極薄膜4が形成され、該第一電極薄膜4の先端部に上記巨大磁気抵抗材料の薄膜3が配設されている。上記巨大磁気抵抗材料薄膜3及び第一電極薄膜4の上には、これらを覆うようにAl2O3製の絶縁層5が積層されている。但し、第一電極薄膜4の後端部はリード線接続のために露出している。該絶縁層5の上には、上記第一電極薄膜4と整合する位置に、上記巨大磁気抵抗材料薄膜3と接続されるように細長い銅製の第二電極薄膜6が形成されている。

0020

前記巨大磁気抵抗材料薄膜3の形状は、長さ5mm以下、幅0.5mm以下の矩形状が適当である。前記電極薄膜4、6は、Al、Cu、Cr、TaもしくはMo又はそれらの合金等の導電性材料から作製できるが、これらの中でもCuが好ましい。また、前記絶縁層5としては、Al2O3、SiO2、MgO等を用いることができる。絶縁層5の厚さは0.5nm以上、1,000nm以下が適当であり、好ましくは10nm以上、100nm以下がよい。別の好適な態様によれば、前記基板2として、又はその裏側にケイ素鋼板パーマロイ、CoFeSiBアモルファス合金等の軟磁性体を取り付けたものを用いる。このように軟磁性体を利用して磁束を収束させることにより、さらに感度が向上し、従って検出器の設置場所制約緩和される。

0021

図3は、本発明の磁気検出素子をロータリーエンコーダに応用した例の概略基本構成を示している。図3において、符号10はモータ等の回転駆動源13の回転軸12に取り付けられた回転ドラム状の磁気記録媒体であり、その外周面永久磁石が、円周方向にNS極11が等間隔に出現するように固着されている。磁極としては強力磁石(SmCo,NdFeBなどの希土類磁石)を用いることが好ましい。磁気検出素子1aは、上記磁気記録媒体10と対向するように、かつ、NS極による磁界が作用する範囲内に所定の間隙を介して配設されており、電源17からリード線14を介して定電流又は定電圧が与えられている。なお、図3に示す磁気検出素子1aは、絶縁層を介して基板上に積層された上下の電極薄膜の下端部が二股状に拡げられた構造を有するが、その基本的な構造は前記図1及び図2に示すものと同様である。

0022

このような構成において、磁気記録媒体10を回転させると、着磁された磁気パターンに対応して磁気検出素子1aに加わる磁界が周期的に変化する。この変化は磁気検出素子1aにより磁気抵抗の変化として検出され、電流変化又は電圧変化出力信号が得られることになる。この出力信号は増幅回路15により増幅して制御系16に送られる。このようにして、磁気記録媒体10の回転角もしくは移動量や回転速度を検出することができる。

0023

なお、図3は本発明の磁気検出素子をロータリーエンコーダに応用した場合の概略的な基本構成を示しており、エンコーダの構成自体は従来公知の種々の形態を採用できることは言うまでもない。例えば、前記した特開昭59−147213号、特開平2−195284号、特開平7−139966号等に記載されているような態様で磁気記録媒体の表面にアブソリュート相、インクリメンタル相を形成することができる。

0024

図4は、本発明の磁気検出素子をリニアエンコーダに応用した例の概略基本構成を示している。このリニアエンコーダにおいては、表面に所定のパターンでNS極11aが形成され、移動対象物18に固定された細長いプレート状の磁気記録媒体10aが用いられている以外、他の構成は基本的には前記ロータリーエンコーダの場合と同様である。この場合にも、磁気検出素子1aは、磁気記録媒体10aと対向するようにその近傍に配置されている。

0025

以下、本発明の効果を具体的に確認した実施例を示す。磁性粒子分散型巨大磁気抵抗材料は、AgターゲットもしくはCuターゲット上にCoチップもしくはNi0.66Co0.18Fe0.16合金チップを均等に配した複合ターゲットを用いて作製した。成膜条件及び熱処理条件は以下のとおりである。
成膜方法:RFマグネトロンスパッタ
基板:Siウェーハ
基板温度:100℃
雰囲気:Ar0.6Pa
スパッタ電力:100W
薄膜組成:Ag70Co30、Ag75(Ni0.66Co0.18Fe0.16)25の2種
膜厚:10〜500nm
熱処理:
温度:200℃
時間:0.5時間
雰囲気:真空
膜厚10nmでの磁気抵抗効果:10kOeの磁界で約10%の磁気抵抗比MR比)が得られた。なお、この磁気抵抗比は、下記式により求めた値である。
MR比(%)=(R(0)−R(H))/R(0)×100
R(0):磁界がないときの電気抵抗
R(H):磁界が印加されたときの電気抵抗

0026

上記の方法により、ガラス基板上に巨大磁気抵抗材料の薄膜を長さ0.5mm、幅0.1mmの矩形状に成膜し、厚さを10nm〜500nmまで調整し、センサの抵抗として2Ωから50Ωまで変え、またCu電極もしくは銀ペーストにより電極を作製し、磁気検出素子を作製した。約1mm厚さの磁石板表面磁界500Oe)をNS極が交互になるように積み重ね、10枚おきに1kΩの磁石を挟んだものを磁気記録媒体とし、これを上記磁気検出素子と対向させて移動させることにより、磁気記録媒体の位置変化だけでなく、絶対位置が検出でき、また150℃の温度条件下でも検出可能であることを確認した。

発明の効果

0027

以上のように、本発明の磁気式エンコーダは、磁気検出素子として巨大磁気抵抗材料、特に磁性粒子分散型巨大磁気抵抗材料を用いているため、高温下や粉塵環境下においても使用でき、かつ小型で分解能の高い磁気式エンコーダを安価に作製することが可能となった。また、高磁界環境下でも磁気検出が可能であり、また検出磁界発生源に強力磁石を用いることによって、外部磁界(ノイズ)の影響を受け難くなり、磁気シールドの必要がなく、高い信頼性が得られる。さらに、高周波磁界の測定ができ、また埃等の汚れが付着しても感度低下がない。従って、ヒーター用エンジン用等の各種ロータリーエンコーダ、リニアエンコーダとして有利に使用することができる。

図面の簡単な説明

0028

図1本発明の磁気検出素子の一実施例を示す平面図である。
図2図1のII−II線断面図である。
図3本発明の磁気検出素子をロータリーエンコーダに応用した実施例を示す概略基本構成図である。
図4本発明の磁気検出素子をリニアエンコーダに応用した実施例を示す概略基本構成図である。

--

0029

1,1a磁気検出素子
2基板
3巨大磁気抵抗材料薄膜
4 第一電極薄膜
5絶縁層
6 第二電極薄膜
10,10a磁気記録媒体
11,11aNS極
12回転軸
13回転駆動源(モータ)
15増幅回路
16制御系
17 電源

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