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技術 無線機

出願人 日本無線株式会社
発明者 曲渕正敏
出願日 1999年10月19日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 1999-297417
公開日 2000年7月14日 (19年7ヶ月経過) 公開番号 2000-196967
状態 特許登録済
技術分野 TV送受信機回路 送信機 無線中継システム
主要キーワード 既設回線 出力ワット数 混変調成分 調整距離 測定局 気象変化 予備調査 推定検出
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2000年7月14日)のものです。
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図面 (12)

課題

従来に比べ臨時回線敷設の手間が軽く周波数資源も有効利用することができる画像伝送システムを実現する。

解決手段

被災地10の状況を撮影するカメラ22を地上無線機24に接続し、VSAT局20を構成する地上無線機28とこの地上無線機24を接続する無線の臨時回線30を設ける。VSATではなく光ファイバ回線を用いてもよい。臨時回線30としては、UHFテレビジョン放送用に準備されている複数のチャネルの中から、被災地局26及びVSAT局20の現在地並びにその周辺地域において放送に使用されていない周波数チャネルを選び、使用する。放送所の位置、使用周波数アンテナの特性等のデータは地上無線機24にあらかじめ記憶させておく。地上無線機24等の位置はGPSを利用して検出する。地上無線機34によって測定したD/U比や画面モニタ結果を地上無線機24における周波数チャネル選択処理フィードバックする。

概要

背景

例えば、被災地の状況を関係官等の防災関連機関にて的確に把握できるようにする上で、被災地の状況をカメラにてとらえ、とらえた画像を防災関連機関に情報伝送するシステムは、有用なシステムである。被災地と防災関連機関とを接続する回線が既に設置されているのであればその回線を利用すればよいが、災害は、往々にして、その種の回線がまだ設置されていない地点にて発生する。そのような場合、防災関連機関と被災地との間に、又は既存の回線により防災関連機関に接続可能な端末装置乃至中継装置と被災地との間に、臨時回線を敷設する。伝送容量が比較的大きく画像伝送に適することから、従来は、光ファイバをこの臨時回線として用いていた。

概要

従来に比べ臨時回線敷設の手間が軽く周波数資源も有効利用することができる画像伝送システムを実現する。

被災地10の状況を撮影するカメラ22を地上無線機24に接続し、VSAT局20を構成する地上無線機28とこの地上無線機24を接続する無線の臨時回線30を設ける。VSATではなく光ファイバ回線を用いてもよい。臨時回線30としては、UHFテレビジョン放送用に準備されている複数のチャネルの中から、被災地局26及びVSAT局20の現在地並びにその周辺地域において放送に使用されていない周波数チャネルを選び、使用する。放送所の位置、使用周波数アンテナの特性等のデータは地上無線機24にあらかじめ記憶させておく。地上無線機24等の位置はGPSを利用して検出する。地上無線機34によって測定したD/U比や画面モニタ結果を地上無線機24における周波数チャネル選択処理フィードバックする。

目的

ここに、光ファイバを臨時回線として使用するのでは、回線敷設のためのコストや、画像伝送実施開始までの時間がかかる。この観点から、現在、無線によりこの臨時回線を実現することが嘱望されている。本発明の目的の一つは、無線によりこの臨時回線を実現することである。本発明は、特に、新たに無線周波数割り当てることなしに臨時回線を無線化し、これによって周波数資源の有効利用を図ることを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
6件
牽制数
6件

この技術が所属する分野

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請求項1

テレビジョン放送用の複数の周波数チャネルの中から、現在地にて使用されていない周波数チャネルを、キャリア受信ベルの検出及びそのしきい値判定により検出するキャリアレベル判定手段と、テレビジョン放送用の複数の周波数チャネルの中から、現在地及び受信地並びにそれらの周辺地域にて使用されていない周波数チャネルを、テレビジョン放送を行う放送所の位置、使用チャネル及び覆域を示す情報と、現在地及び受信地の位置を示す情報とに基づき推定するエリア外推定手段と、キャリアレベル検出手段及びエリア外推定手段による検出及び推定の結果に基づき周波数チャネルを選択する周波数チャネル選択手段と、選択された周波数チャネルを使用して現在地から受信地へと信号を無線送信する送信手段と、を備え、現在地及び受信地並びにその周辺地域においてテレビジョン放送との干渉が生じないよう、テレビジョン放送との間で周波数チャネルを共用することを特徴とする無線機

請求項2

請求項1記載の無線機において、その周波数チャネルを使用することとすると現在地若しくは受信地又はその周辺地域でテレビジョン放送に使用中の他の周波数チャネルに混変調による混信が現れるであろう周波数チャネルを、テレビジョン放送用の複数の周波数チャネルの中から、テレビジョン放送を行う放送所の位置、使用チャネル及び覆域を示す情報並びに現在地及び受信地の位置を示す情報に基づき推定する混変調判定手段を備え、周波数チャネル選択手段が、この周波数チャネルについてはテレビジョン放送との干渉が生ずる可能性があると見なし上記選択の対象から除外することを特徴とする無線機。

請求項3

請求項1又は2記載の無線機において、上記送信を開始した後現在地若しくは受信地又はその周辺地域でテレビジョン放送との干渉が生じていることが判明したとき、上記無線送信に使用する周波数チャネルを他の周波数チャネルに変更するチャネル変更手段を備えることを特徴とする無線機。

請求項4

請求項1乃至3のいずれか記載の無線機において、上記無線送信に使用する周波数チャネルを決定し決定した周波数チャネルを示す情報を上記受信地へと無線送信した後に、送信手段が、当該周波数チャネルを用いた無線送信を実行することを特徴とする無線機。

請求項5

請求項1乃至4のいずれか記載の無線機であって、上記現在地と上記受信地を双方向接続する無線機において、送信手段が、上記現在地から上記受信地への通信はテレビジョン放送と共用する周波数チャネルにて行い、上記受信地から上記現在地への通信は別途準備した小電力無線回線にて行うことを特徴とする無線機。

請求項6

請求項1乃至5のいずれか記載の無線機において、現在地とテレビジョン放送のサービスを受けている一般テレビジョン受信者との距離が所定の調整距離以上でない周波数チャネルを検出する距離判定手段を備え、周波数チャネル選択手段が、この周波数チャネルについてはテレビジョン放送との干渉が生ずる可能性があると見なし上記選択の対象から除外することを特徴とする無線機。

請求項7

請求項1乃至6のいずれか記載の無線機において、現在地から受信値への送信に用いられているアンテナ指向方向と一般テレビジョン受信者がテレビジョン放送のサービスを受けるために用いているアンテナの指向方向との差が所定の規格指向方向差以上でない周波数チャネルを検出する指向方向差判定手段を備え、周波数チャネル選択手段が、この周波数チャネルについてはテレビジョン放送との干渉が生ずる可能性があると見なし上記選択の対象から除外することを特徴とする無線機。

請求項8

請求項1乃至7のいずれか記載の無線機において、上記選択の対象から除外すべき周波数チャネルのうち、送信手段からの送信電力所与最低送信電力までを限度として低減させることでテレビジョン放送との干渉を防ぐことが可能な周波数チャネルを検出し、その周波数チャネルについて低減先の送信電力を求める送信電力決定手段を備え、周波数チャネル選択手段が、送信電力決定手段により検出された周波数チャネルについては、上記選択の対象に含め、周波数チャネル選択手段により選択された周波数チャネルが送信電力決定手段により検出された周波数チャネルである場合に、送信手段が、その周波数チャネルについて送信電力決定手段により求められた送信電力を以て無線通信を実行することを特徴とする無線機。

請求項9

請求項8記載の無線機において、上記最低送信電力が、現在地から受信値までの距離に応じて定められたことを特徴とする無線機。

請求項10

請求項8又は9記載の無線機において、送信手段が、その送信電力を、上記無線通信に使用する周波数チャネルの占有帯域内外を問わず低減させることを特徴とする無線機。

請求項11

請求項8又は9記載の無線機において、送信手段が、その送信電力を、上記無線通信に使用する周波数チャネルの占有帯域の内側については維持しつつ、外側については低減させることを特徴とする無線機。

請求項12

設置先として想定している設置想定地域及びこの設置想定地域内に属する地域区画にてテレビジョン放送との干渉なしに使用可能な周波数チャネルに関する情報を記憶する記憶手段と、現在地にてテレビジョン放送に使用されていない周波数チャネルであって現在地及び受信地並びにその周辺地域にてテレビジョン放送との干渉を引き起こさない周波数チャネルを、現在地に関する情報及び記憶手段上の情報に基づき選択する周波数チャネル選択手段と、選択された周波数チャネルを使用して現在地から受信地へと信号を無線送信する送信手段と、を備え、現在地及び受信地並びにその周辺地域にてテレビジョン放送との干渉が生じないよう、テレビジョン放送との間で周波数チャネルを共用することを特徴とする無線機。

請求項13

請求項12記載の無線機において、現在地が設置想定地域外である場合及び現在地が属する地域区画内でテレビジョン放送との干渉なしに使用可能な周波数チャネルがない場合に、送信手段が、上記無線送信を行わないことを特徴とする無線機。

請求項14

請求項1乃至13のいずれか記載の無線機及び撮影した画像に係る情報をこの無線機に入力するカメラを有し、任意の地点搬入設置される第1の無線局と、上記第1の無線局から無線送信される信号を受信する無線機及びこの無線機によって受信された信号に含まれる画像信号既設回線経由で所定地点に送信する手段を有し、上記第1の無線局と小電力無線により接続可能な地点に設けられた第2の無線局と、を備えることを特徴とする画像伝送システム

技術分野

0001

本発明は、例えば、災害が発生した地点(以下「被災地」)の状況を示す画像を防災関連機関に提供する画像伝送システム等で使用される無線機に関する。

背景技術

0002

例えば、被災地の状況を関係官等の防災関連機関にて的確に把握できるようにする上で、被災地の状況をカメラにてとらえ、とらえた画像を防災関連機関に情報伝送するシステムは、有用なシステムである。被災地と防災関連機関とを接続する回線が既に設置されているのであればその回線を利用すればよいが、災害は、往々にして、その種の回線がまだ設置されていない地点にて発生する。そのような場合、防災関連機関と被災地との間に、又は既存の回線により防災関連機関に接続可能な端末装置乃至中継装置と被災地との間に、臨時回線を敷設する。伝送容量が比較的大きく画像伝送に適することから、従来は、光ファイバをこの臨時回線として用いていた。

発明が解決しようとする課題

0003

ここに、光ファイバを臨時回線として使用するのでは、回線敷設のためのコストや、画像伝送実施開始までの時間がかかる。この観点から、現在、無線によりこの臨時回線を実現することが嘱望されている。本発明の目的の一つは、無線によりこの臨時回線を実現することである。本発明は、特に、新たに無線周波数割り当てることなしに臨時回線を無線化し、これによって周波数資源の有効利用を図ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0004

このような目的を達成するために、本発明に係る無線機は、(1)テレビジョン放送用の複数の周波数チャネルの中から、現在地にて使用されていない周波数チャネルを、キャリア受信ベルの検出及びそのしきい値判定により検出するキャリアレベル判定手段と、(2)テレビジョン放送用の複数の周波数チャネルの中から、現在地及び受信地並びにそれらの周辺地域にて使用されていない周波数チャネルを、テレビジョン放送を行う放送所の位置、使用チャネル及び覆域を示す情報と、現在地及び受信地の位置を示す情報とに基づき推定するエリア外推定手段と、(3)キャリアレベル検出手段及びエリア外推定手段による検出及び推定の結果に基づき周波数チャネルを選択する周波数チャネル選択手段と、(4)選択された周波数チャネルを使用して現在地から受信地へと信号を無線送信する送信手段と、を備え、(5)現在地及び受信地並びにその周辺地域においてテレビジョン放送との干渉が生じないよう、テレビジョン放送との間で周波数チャネルを共用することを特徴とする。

0005

このように、本発明においては、テレビジョン放送用の周波数チャネルの中で所定の条件を満たす周波数チャネルを、例えば被災地又はその近傍にカメラ等と共に搬入される可搬型の無線機にて、選択し、選択した周波数チャネルを使用して被災地画像等の伝送を行う。従って、テレビジョン放送との周波数共用化を実現できる。更に、使用する周波数チャネルを決定するに際しては、受信レベルの検出・判定を行うのみならず、現在地や受信地の周囲でのテレビジョン放送サービス状況の判断も行っているため、現在地のみならず、受信地においても、また現在地及び受信地の周辺地域においても、テレビジョン放送との相互干渉を防止することができる。

0006

なお、現在地や受信地の位置に関する情報は、使用者による手入力によって又はGPS(Global Positioning System)を利用した検出によって、得ることができる。また、テレビジョン放送のサービス状況に関しては、予め、テーブル等の形態で無線機内部で保持(記憶)しておけばよい。更に、双方向通信を行うようにしても、片方向通信を行うようにしてもよい。上り下りの回線のうち、画像の伝送に使用する回線をテレビジョン放送と共用し、制御信号等比較的低速で伝送してもかまわない信号の伝送は小電力無線を用いるようにしてもよい。災害画像の伝送に限らず、警察関係等、各種のシステムに適用できる。

0007

また、キャリア周波数=f1の周波数チャネルは送信地でも受信地でもこれらの地点の周辺地域でもテレビジョン放送に使用されていないが、キャリア周波数=f2の周波数チャネルは送信地若しくは受信地又はそれらの周辺地域でテレビジョン放送に使用されているとする。更に、キャリア周波数=2×f1−f2又は2×f2−f1の周波数チャネルが、送信地若しくは受信地又はそれらの周辺地域でテレビジョン放送に使用されているとする。この場合に、“使用されていない”周波数チャネルであるf1のチャネルを用いることとすると、2×f1−f2又は2×f2−f1のチャネルに、混変調による混信が生じ、テレビジョン放送視聴上の障害となることがありえる。そこで、本発明においては、混変調判定手段を設けることによって混変調による混信を防止している。この混変調判定手段は、その周波数チャネルを使用することとすると現在地若しくは受信地又はその周辺地域でテレビジョン放送に使用中の他の周波数チャネルに混変調による混信が現れるであろう周波数チャネルを、テレビジョン放送用の複数の周波数チャネルの中から、テレビジョン放送を行う放送所の位置、使用チャネル及び覆域を示す情報並びに現在地及び受信地の位置を示す情報に基づき推定する。この周波数チャネルは、選択の対象から除外される。

0008

また、送信を開始した後現在地若しくは受信地又はその周辺地域でテレビジョン放送との干渉が生じていることが判明したとき、無線送信に使用する周波数チャネルを他の周波数チャネルに変更するチャネル変更手段を設けることによって、干渉をより確実に排除できる。なお、干渉の発生は、テレビジョン放送の受信画面をモニタすることや、D/U比(Desired to Undesired signal ratio)の測定によって、検出できる。

0009

更に、現在地とテレビジョン放送のサービスを受けている一般テレビジョン受信者との距離が所定の調整距離以上でない周波数チャネルを検出する距離判定手段を設けるのが、望ましい。距離判定手段により検出された周波数チャネルについて、テレビジョン放送との干渉が生ずる可能性があると見なし、周波数チャネル選択手段による選択の対象から除外することにより、テレビジョン放送との干渉をより好適に防止できる。同様に、現在地から受信値への送信に用いられているアンテナ指向方向と一般テレビジョン受信者がテレビジョン放送のサービスを受けるために用いているアンテナの指向方向との差が所定の規格指向方向差以上でない周波数チャネルを検出する指向方向差判定手段を設けるのが、望ましい。指向方向差判定手段により検出された周波数チャネルについて、テレビジョン放送との干渉が生ずる可能性があると見なし、周波数チャネル選択手段による選択の対象から除外することにより、テレビジョン放送との干渉をより好適に防止できる。

0010

更に、キャリア受信レベル、距離、指向方向差等の点で、周波数チャネル選択手段による選択の対象から除外すべき周波数チャネルであっても、所定の条件を満たすものについては、当該選択の対象に含めるようにするのが望ましい。例えば、周波数チャネル選択手段による選択の対象から除外すべき周波数チャネルのうち、送信手段からの送信電力所与最低送信電力までを限度として低減させることでテレビジョン放送との干渉を防ぐことが可能な周波数チャネルを検出し、その周波数チャネルについて低減先の送信電力を求める送信電力決定手段を、設ける。周波数チャネル選択手段は、送信電力決定手段により検出された周波数チャネルについては、上記選択の対象に含める。周波数チャネル選択手段により選択された周波数チャネルが送信電力決定手段により検出された周波数チャネルである場合、送信手段は、その周波数チャネルについて送信電力決定手段により求められた送信電力を以て無線通信を実行する。このようにすれば、無線送信を実行できる地域が広がる。特に、上述の最低送信電力を、現在地から受信値までの距離に応じて(例えば当該距離を信号が伝送できる最低電力に)定めることにより、無線送信を実行する地域が更に広がる。送信電力の低減のさせ方としては、無線通信に使用する周波数チャネルの占有帯域内外を問わず低減させる方法と、無線通信に使用する周波数チャネルの占有帯域の内側については維持しつつ外側については低減させる方法とがある。後者の場合、帯域内の信号レベルが低下しないため、伝送距離を大きくとることができる。

0011

また、上述のキャリアレベル判定手段及びエリア外推定手段の機能や混変調判定動作については、事前情報入手及び調査によって必要な情報を記憶しておくことにより、単なる記憶アクセス及び判定を以て実現できる。即ち、本発明の他の実施形態に係る無線機は、(1)設置先として想定している設置想定地域及びこの設置想定地域内に属する地域区画にてテレビジョン放送との干渉なしに使用可能な周波数チャネルに関する情報を記憶する記憶手段と、(2)現在地にてテレビジョン放送に使用されていない周波数チャネルであって現在地及び受信地並びにその周辺地域にてテレビジョン放送との干渉を引き起こさない周波数チャネルを、現在地に関する情報及び記憶手段上の情報に基づき選択する周波数チャネル選択手段と、(3)選択された周波数チャネルを使用して現在地から受信地へと信号を無線送信する送信手段と、を備え、(4)現在地及び受信地並びにその周辺地域にてテレビジョン放送との干渉が生じないよう、テレビジョン放送との間で周波数チャネルを共用することを特徴とする。現在地が設置想定地域外である場合や使用可能な周波数チャネルがない場合には、無線送信を行わない。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明の好適な実施形態に関し図面に基づき説明する。

0013

図1に、本発明の第1実施形態に係る災害画像伝送システムの構成を示す。この図に示すシステムは、図中右端に描かれている被災地10の状況を示す画像を、図示しない防災関連機関に伝送するシステムである。

0014

図中の衛星無線機12は、直接に又は図示しない通信回線を介して、防災関連機関に接続されている。衛星無線機12は、更に、地球周回軌道上にある通信衛星14経由の通信回線即ち衛星回線16にて、衛星無線機18に接続されている。衛星無線機18は衛星移動車上に搭載される小開口の無線局即ちVSAT局20を構成している。衛星移動車が被災地10まで又はその極近傍まで進入できる状況であるならば、カメラ22をこの衛星無線機18に直接有線接続することによって即ち臨時回線を敷設せずに、被災地10の状況を撮影して防災関連機関に画像を送信することができる。なお、衛星回線以外の回線、例えば光ファイバ回線を用いてもよい。

0015

しかし、往々にして、衛星移動車が進入できない地点で災害が発生する。この場合、本実施形態に係るシステムでは、カメラ22及び地上無線機24から構成される被災地局26を、車両(災害対策車)等により被災地10又はそのごく近傍に搬入・設置し、VSAT局20に設けた地上無線機28と被災地局26の地上無線機24との間に無線による臨時回線30を設ける。ここに、従来であれば、臨時回線30として光ファイバ等の有線伝送路を敷設していたが、光ファイバを数km以上の距離にわたり敷設することとすると、臨時回線30の敷設にコストや時間がかかり、防災関連機関における災害状況の把握開始に遅れをもたらす原因となる。そこで、本実施形態では、臨時回線30を無線回線としている。

0016

また、本実施形態にて臨時回線30として用いられるのは、UHFテレビジョン放送用の周波数チャネルの中から選択した周波数チャネルである。具体的には、470〜770MHzの帯域に属する周波数チャネルのうち10個程度の周波数チャネルを予め選択対象として設定する。更に、この10個程度の周波数チャネルのなかからいずれか空いている周波数チャネルを選択して、静止画、準動画、動画等を10mW〜100mW程度の比較的小さな電力にて送信する。UHFを用いることにより、見通し外通信も可能になる。また、数km程度の距離での伝送を想定して小電力とすることにより、UHFテレビジョン放送波との干渉の発生可能性・程度を抑えることができる。更に、送信に際しては、画像信号にQPSK等の方式によるディジタル変調を施す。伝送容量は、伝送対象たる画像の種別(動画か静止画か等)により異なるが、例えば1.5Mbps〜6.3Mbps程度とする。なお、これらは一例であり、選択候補となる周波数チャネルの個数、無線機24の送信電力、臨時回線30の伝送容量、無線機24におけるディジタル変調方式等は、システム構築上の必要に応じて適宜設定・設計する。画像伝送機能に加え、電話機能を設けてもよい。

0017

更に、図1中符号32で表されているのは、地球周回軌道上にあるGPS衛星である。地上無線機24及び28は、所定個数以上のGPS衛星32から測位信号を受信できたとき、受信した測位信号に基づき自分の現在地を求める。また、符号34で表されている地上無線機はモニタ/測定局36を構成する装置であり、地上無線機24及び28の周辺地理的に分散して、或いはそのアンテナの配置・指向性偏波面等を様々に変えて、配置されている。地上無線機34は、具体的には、D/U比を測定する機能、UHFテレビジョン放送を受信して画面に表示する機能、測定結果モニタ結果を地上無線機24や地上無線機28に送信する機能等を有している。なお、これらの機能を全て具備する必要はない。

0018

図2及び図3に、本実施形態における地上無線機24及び28の機能構成の概略を示す。

0019

まず、図2に示すように、地上無線機24は、インタフェース部38、送信部40及び制御部42を有している。送信部40は、インタフェース部38を介してカメラ22から入力された画像信号に、増幅周波数変換変調等の処理を施す。制御部42は、送信部40に対し使用する周波数チャネルを指令する。即ち、制御部42は、図示しない局部発振器から送信部40(及び後述する受信部44)に供給される局部発振信号周波数を適宜設定することによって、画像信号の伝送に使用する周波数チャネルを適宜設定する。送信部40の出力はスイッチ46を介してアンテナ48から無線送信される。なお、スイッチ46は、送信部40と受信部44が単一のアンテナ48を共用するための部材であり、制御部42による制御を受けアンテナ48を送信部40及び受信部44のいずれかに切換接続する。なお、常時送信を行う場合は、スイッチ46を設けず、送信用アンテナ乃至受信用アンテナを独立に設けてもよい。

0020

他方、地上無線機28は、図3に示すように、地上無線機24にて送信された画像信号をアンテナ50により受信し送受切換用のスイッチ52を介してこれを入力する受信部54や、受信部54により受信された画像信号を衛星無線機18に供給するためのインタフェース部56を、有している。衛星無線機18は、この画像信号を、そのアンテナ58により衛星回線16に送出する。カメラ22により撮影された画像は、このようにして、防災関連機関に直接又は間接につながる衛星回線16上に送出される。

0021

ここに、本実施形態の第1の特徴点は、無線の臨時回線30を設けること、より詳細には、UHFテレビジョン放送用の周波数チャネルを臨時回線30として用いることにある。また、本実施形態の第2の特徴点は、UHFテレビジョン放送用に準備されている複数の周波数チャネルのうち、地上無線機24及び28の現在地並びにその周辺地域にていま実際に使用されている周波数チャネルを避けて、周波数チャネルを選択し、選択した周波数チャネルを臨時回線30としている点である。本実施形態の第3の特徴点は、UHFテレビジョン放送に現在使用されている周波数チャネルとの干渉や混変調による混信等が、地上無線機24からの電波が届きうる範囲内では生じないようにしている点、言い換えれば、被災地局26及びVSAT局20の現在地並びにその周辺地域を含む被災地局26の覆域内では生じないようにしている点にある。本実施形態の第4の特徴点は、フェージング等の影響によりキャリアセンシングの結果が不安定になりやすい環境であるにもかかわらず、周波数チャネルの選択を正確に行えるようにした点にある。

0022

周波数チャネルの選択に関連する構成として、上述の各部材の他に、地上無線機24にはGPS受信部60及びそのアンテナ62、操作部64、D/U受信部66、記憶部68並びにキャリアセンシング部70が設けられており、地上無線機28には制御部72、送信部74、キャリアセンシング部76、GPS受信部78及びそのアンテナ80、操作部82並びにD/U受信部84が設けられている。

0023

GPS受信部60及び78は、GPS衛星32からの測位信号の受信及びその結果に基づく演算によりその現在地を検出し、制御部42又は送信部74にその結果を供給する。操作部64及び82は、各種のキーポインティングデバイスから構成される部材であり、現在地・受信地の位置座標やモニタ/測定局36におけるモニタ結果・測定結果を使用者が手入力する際に使用する。入力された情報は、制御部42や送信部74に供給される。D/U受信部66及び84は、モニタ/測定局36にて測定されたD/U比等の情報を受信する部材であり、図示しない有線又は無線回線を介してモニタ/測定局36に接続されている。記憶部68は、UHFテレビジョン放送所とその位置、使用チャネル、送信電力、アンテナ形式アンテナ指向性等のデータ(前述の他システム情報に相当)を互いに対応付けるテーブルを記憶しており、制御部42により参照される。キャリアセンシング部70及び76は、選択対象となっている周波数チャネルに係るキャリアの受信レベルを検出し、制御部42又は送信部74に供給する。なお、実施に際しては、本発明の効果を損なわない限り、以上の構成のうちいくつかを省略してもよい。

0024

図4に、本実施形態において周波数チャネルの選択の際に地上無線機24の制御部42により実行される手順を示す。この手順は、地上無線機24を設置し電源投入した直後を含め、所定頻度で繰返し実行される。

0025

この図に示す手順においては、制御部42は、まず、スイッチ46を制御することによりアンテナ48を受信部44に接続し(100)、地上無線機24各部から信号乃至データを入力する(102)。即ち、制御部42は、受信する周波数チャネルを短い周期で順次変更していくよう受信部44に対し指令し(具体的には、局部発振器の発振周波数を逐次変えていき)、これによって、選択対象としている10個程度の周波数チャネルそれぞれについてキャリアセンシング部70からキャリア受信レベルに関するデータを得る。また、制御部42は、操作部64又はGPS受信部60から入力される現在地の位置データ(例えば緯度経度データ)や、操作部64から又は受信部44を介して与えられる受信地の位置データをキーとして、記憶部68上のテーブルを参照する。これによって、制御部42は、現在地及び受信地を含む所定の領域(好ましくは、地上無線機24の覆域を含むように設定する)に対し放送波を提供している放送所に関し、放送所データを得る。制御部42は、更に、操作部64又はD/U受信部66から、或いは受信部44を介して、現在地又は受信地周辺におけるD/U比の測定結果やテレビジョン画面モニタ結果を受け取る。

0026

制御部42は、選択対象として選択されている10個程度の周波数チャネルすべてについて(104,106)、ステップ108〜114に係る判定を行うことにより、地上無線機24と地上無線機28との間での無線通信に使用することのできる周波数チャネルを選択する。制御部42は、選択した周波数チャネルを使用することに決定し、送信部40や受信部44に対し使用する周波数チャネルを指令する(116)。具体的には、局部発振器の発振周波数を、決定した周波数チャネルに対応する周波数に変更する。制御部42は、更に、スイッチ46を制御することによりアンテナ48を送信部40上に接続し(118)、使用することに決定した周波数チャネルに固有IDコード(図中のCH−ID)を送信部40により送信させる(120)。

0027

地上無線機28側では、制御部72による制御の下、受信部54が、選択対象とされている10個程度の周波数チャネルについて監視を行っている。受信部54により受信された信号に、送信部40から送信されたIDコードが含まれている旨認識すると、制御部72は、受信部54や送信部74に対し、使用する周波数チャネルを指令する。これ以後は、カメラ22によって撮影された画像が送信部40により無線送信され、受信部54により無線受信され、更に衛星無線機18を介し衛星回線16に送出される、という動作が実行される。

0028

また、必要に応じ、送信部74による送信動作が実行される。即ち、キャリアセンシング部76により検出される受信地での距離や受信レベルや、GPS受信部78又は操作部82から入力される地上無線機28の現在地(即ち受信地)の位置データや、D/U受信部84又は操作部82から得られる受信地周辺のモニタ/測定局36でのモニタ結果又は測定結果が、地上無線機24へと無線送信される。地上無線機24側では、これを受信部44が受信し、次に図4に示す手順を実行する際利用される。但し、D/U比の測定・送信、モニタ結果の送信、測位結果の送信等は、本発明の実施に際し省略できる。

0029

更に、選択対象としている精度の周波数チャネルについてステップ108〜114に係る判定を実行したものの、当該判定に係る条件が満たされなかった場合には、地上無線機24の動作は、テレビジョン放送波が使用できない場合の手順(図示せず)に移行する(122)。

0030

ステップ108〜114に係る判定は、現在地及び受信地並びにその周辺地域において干渉や混信等を発生させない周波数チャネルを、選択対象としている10個程度の周波数チャネルの中から、選択するための判定の例である。

0031

まず、ステップ108に係る判定は、現在地及び受信地を含む所定の領域内においてテレビジョン放送に使用されていない周波数チャネルを、記憶部68上にテーブルとして格納されている放送所データや、GPS受信部60等の出力に基づき、推定検出するための判定である。この判定を実行し、放送に使用されていない周波数チャネルを検出・選択することにより、現在地及び受信地並びにその周辺地域における干渉の発生可能性を抑えることができる。

0032

次に、ステップ110に係る判定は、その周波数チャネルを地上無線機24と地上無線機28との間の無線通信に使用することとしたとき、他の周波数チャネルに混変調による混信が生じないかどうかを確認するための判定である。例えば、送信地若しくは受信地又はその周辺地域において50CHがUHFテレビジョン放送に使用されているとする。このときに、地上無線機24と地上無線機28の間の無線通信に45CHを使用することとすると、45CHと50CHの混変調によって、40CH及び55CHに混変調歪積が発生しうる。従って、50CHに加え、40CHや55CHでもUHFテレビジョン放送が行われている場合、地上無線機24と地上無線機28との間での無線通信を45CHで行うことは、避けたほうがよい。ステップ110における判定は、上述のような現象即ち混変調による混信が生じないような周波数チャネルを、選択するための判定である。

0033

ステップ112に係る判定は、現在地や受信地においてセンシングされたキャリア受信レベルが所定レベル以下であること、即ち現在地や受信地においてその周波数チャネルが確かに放送に使用されていないことを確認するための手順である。受信地に設けられている地上無線機28から送信地に設けられている地上無線機24への通信回線を確保できない場合、受信地におけるキャリア受信レベルに係る判定は省略してもよい。このように放送所データに基づく判定(推定)とキャリアセンシング結果に基づく判定とを共に実行するようにしているのは、被災地10が一般に屋外にあるため気象の変化や周辺の地形等の影響を受けやすいためである。即ち、キャリアセンシングのみでは、気象変化や周辺地形の影響によるフェージングひいては伝搬損失時間変動によってキャリアセンシング結果が乱れるため、空いている周波数チャネルを正確にかつ安定的に検出することはむずかしい。また、放送所データに基づく推定のみでは、放送所から離れた地点に被災地10又は受信地が位置する場合等に、テレビジョン放送との干渉や混信を防げるとは限らない。そのため、本実施形態では、キャリアセンシングと放送所データに基づく推定とを併用している。また、放送所データに基づく推定に際してGPSにおける測位結果を利用できるため安定的で正確な推定が可能である。特に、従来から無線LAN携帯電話等の分野で行われているようなキャリアセンシングを単純に適用したのではない点に、留意されたい。

0034

そして、ステップ114に係る判定は、現在地や受信地の周辺におけるD/U比や、UHFテレビジョン放送受信画面のモニタ結果が、現在地又は受信地周辺における干渉の発生を示していないことを、確認するための判定である。従って、図4に示す手順によりある周波数チャネルがいったん選択されたもののその周波数チャネルを実際に使用してみたらUHFテレビジョン放送波との相互干渉が生じたことが判明した場合、図4に示す手順を次回実行する際、ステップ114に係る判定により、使用する周波数チャネルが他の周波数チャネルに切り換わり、干渉等が解消される。

0035

このように、本実施形態によれば、UHFテレビジョン放送用に準備されている複数の周波数チャネルを、被災地10の状況を示す画像の伝送に使用することができるため、従来における光ファイバ回線を単純に無線化した場合に生ずるであろう周波数資源の消費を、回避することができる。また、送信地(地上無線機24の現在地)のみならず、受信地(地上無線機28の現在地)においても、更にはこれらの周辺の地域においても、干渉や混信を防ぐことができるよう、周波数チャネルの選択・変更処理を行っているため、UHFテレビジョン放送のサービスに何ら影響を与えることなく、上述した画像の伝送を行うことができる。更に、GPSを利用して地上無線機24や地上無線機28の現在地を検出することができるため、放送所のサービスエリア外であるか否かの判定(ステップ108参照)を精度よく実行することができる。更に、フェージングによる伝搬損失の時間的変動等が生じやすい屋外環境であるにもかかわらず安定的に、周波数チャネルの選択や、選択した周波数チャネルを用いた画像の伝送を、行うことができる。

0036

また、上述の第1実施形態においては、混信、混変調等が発生しない周波数チャネルを選択する、という手順を採用している。更に、被災地局26の地上無線機24の送信電力をできるだけ抑え、アンテナ48からの希望伝送距離に見合った値に設計しておくことが、前提されている。一般テレビジョン(TV)受信者において混信や混変調等の現象が現れるのを防ぐには、更に、一般テレビジョン受信者までの距離が近すぎる場合や、一般テレビジョン受信者にて使用しているテレビジョンアンテナに対するアンテナ48の指向方向差が小さすぎる場合に、その周波数チャネルでの送信を禁止するのが、効果的である。

0037

図5に、本発明の第2実施形態において制御部42が実行する処理のうち、第1実施形態におけるそれと相違する部分を示す。

0038

本実施形態においては、ステップ108〜114に相前後して、ステップ124及び126を実行する。ステップ124においてD≧D0と判定されなかった場合やステップ126にてθ≧θ0と判定されなかった場合には、ステップ122が実行される。D≧D0でありかつθ≧θ0であると判定された場合には、ステップ108〜114における判定が成立していることを条件として、ステップ116が実行される。

0039

図6に示すように、ステップ124における判定条件(D≧D0)に現れる数値のうち、Dは被災地局26から一般テレビジョン(TV)受信者86までの距離であり、D0は判定対象となっている周波数チャネルに関して定められている調整距離である。調整距離D0は、D≧D0であるとき一般テレビジョン受信者86における混信・混変調の度合が十分小さくなるよう、予め定められている。調整距離D0は、テレビジョン放送に使用されている周波数チャネルと本実施形態に係るシステムにて使用する周波数チャネルの間隔、放送所の出力ワット数・場所等により異なる値である。調整距離D0は、制御部42に対しては記憶部68から放送所データの一部として与えることができる。従って、一般テレビジョン受信者86がどの地域に存在・分布しているのか等に関する情報、即ち一般テレビジョン受信者データを、ステップ102にて例えば記憶部68から入力しておけば、放送所データ、一般テレビジョン受信者データ、GPS受信部60又は操作部64からの現在地データ等に基づき、ステップ124における判定を実行することができる。ステップ124における判定は、調整距離D0を確保できない状態での送信を回避し、距離不足が原因である混信・混変調を防ぐという意味を有している。

0040

また、図7に示すように、ステップ126における判定条件(θ≧θ0)に現れる数値のうち、θは被災地局26のアンテナ48の指向方向と一般テレビジョン受信者86のテレビジョンアンテナの指向方向との差であり、θ0はθに関する規定値即ち規定指向方向差である。図示した位置関係から明らかな如く、指向方向差θが小さい場合、被災地局26のアンテナ48から送信された信号が一般テレビジョン受信者86のテレビジョンアンテナにより受信されやすく、混信、混変調等の影響を与えやすい。ステップ126における判定は、指向方向差θが小さい状態での送信を回避し、指向方向差θの不足が原因である混信・混変調を防ぐという意味を有している。ステップ126の実行に際し、一般テレビジョン受信者86のテレビジョンアンテナの指向方向は、放送所データの一部として与えられる放送所88の位置と、一般テレビジョン受信者データから、求めることができる。アンテナ48の指向方向は、操作部64から或いは現在地データ及び受信値データから、得ることができる。なお、被災地局26のアンテナ48も一般テレビジョン受信者86のテレビジョンアンテナも、使用されている(であろう)アンテナ構成や周波数から推定できる半値幅を有している(図中のθ1及びθ2)。ステップ126における判定は、実際には、図中一点鎖線で示した直線同士の交差についてではなく、θ1及びθ2の角度で広がったビーム同士の交差について行う。

0041

このように、本実施形態によれば、調整距離D0及び規定指向方向差θ0に基づく判定を実施しその条件を満たさない周波数チャネルは使用しないこととしたため、一般テレビジョン放送に対して混信、混変調等の影響を与える恐れが更に少なくなる。また、これらの判定を実施することにより、ステップ108〜114の手順の繰り返し実行回数を減らすことができるため、処理の高速化、制御部42の負担軽減等を実現することができる。なお、両判定のうち一方を省略した形で本発明を実施することも可能である。

0042

図8に、本発明の第3実施形態において制御部42が実行する処理のうち、第1実施形態におけるそれと相違する部分を示す。本実施形態においては、送信電力の低減制御を導入している。

0043

この図に示されているとおり、本実施形態においては、ステップ112、114、124、126のうちいずれかの判定条件が成立しなかった周波数チャネルについて、制御部42は、送信部40の出力即ち送信電力を下げればその周波数チャネルをVSAT局20への送信に使用できるのか否か、またその周波数チャネルを送信に使用できるのは送信電力をどの様なレベルまで下げたときか、を判断する(128)。例えば、送信電力を所定値減じたときに混信や混変調が生ずるかどうかを計算により調べる、という処理を、送信部40が出力しうる最大の電力即ち最大送信電力を始点として、生じないという結果が得られるまで実行することにより、その周波数チャネルについての送信電力を求める。所定値低減を繰り返して最小送信電力に至ったがなお生じないという結果が得られない場合には、その周波数チャネルは使用できない、と判断する。なお、ここでいう最小送信電力とは、希望伝送距離まで信号を伝送させられる最小の送信電力であり、希望伝送距離とは、アンテナ48から送信した信号を伝送させたい距離である。希望伝送距離は、被災地局26からVSAT局20までの距離即ち現在地から受信値までの距離をわずかに上回るよう定め、例えば、図示しないステップ102において併せて入力しておく。

0044

ステップ128において“その周波数チャネルは使用できない”と判断された場合ステップ104が実行される。逆に、その様な判断とはならず、その周波数チャネルについての送信電力を求めることができた場合、制御部42は、求めた送信電力を、その周波数チャネルを特定する情報例えばチャネル番号と共に、記憶部68上に記憶させ(130)、その上でステップ104に移行する。ステップ126以前の判定が成立したためステップ128を実行せずにステップ130に移行した場合、制御部は、最大送信電力を、その周波数チャネルを特定する情報例えばチャネル番号と共に、記憶部68上に記憶させ(130)、その上でステップ104に移行する。ステップ104にて全チャネルチェック済と判定された時点で、制御部42は、記憶部68上に候補たるチャネル番号及び送信電力が記憶されているか否かを判断し(132)、候補が一つも記憶されていない場合にはステップ122に移行する。1個以上候補が記憶されている場合には、記憶されている候補の中から送信電力が最も大きいもの即ちより確実に希望伝送距離を実現できるものを、送信に使用する周波数チャネルとして選び(116A)、送信部40の出力を当該送信電力に応じて設定し(134)、しかる後ステップ118に移行する。

0045

このように、本実施形態によれば、第1実施形態或いは第2実施形態であればキャリアレベル、調整距離D0その他の条件から見て送信に使用できないと判断されていたであろう周波数チャネルであっても、一般テレビジョン受信者86に影響を与えないよう送信電力を下げ送信に使用することができる。従って、第1及び第2実施形態に比べ、被災地局26を設置できる地域が広がる。更に、希望伝送距離に応じて最小送信電力を決めているため、希望伝送距離が非常に短い場合には実質的に全ての地域にて混信、混変調等なしに送信を行うことが可能になる。

0046

なお、ステップ128における判定の結果に基づくステップ134の動作、即ち送信電力の低減制御の方法としては、大まかには、図9(a)に示したものと、図9(b)に示したものを、掲げることができる。図9(a)に示したものは、使用する周波数チャネル(図中、チャネルn)の占有帯域内外を問わず、送信電力を低下させるものである。この手法は、送信部40のゲイン制御だけで実現できるという簡便さがある反面、帯域内信号レベルも下がってしまうという不都合がある。これに対して、図9(b)に示したものは、帯域外だけレベルを下げる手法であり、帯域内信号レベルは下がらない。図9(b)に示した手法は、帯域外レベルが下がればTV波(図中、チャネルn−1)には干渉しにくくなるという発想に基づくものであり、例えば、ロールオフフィルタの挿入による帯域外雑音カットリニアライザの挿入による送信部40の線形性向上(送信信号を増幅する増幅器非線形性により生ずる混変調成分(帯域外雑音の一部)の低減)、バックオフを採った回路への送信部40の切換等により、実現できる。無論、図9(b)に“帯域外電力低下時”として示した特性を基本として、これに図9(a)に示した手法を組み合わせる、といった形態での実施も可能である。

0047

ID=000003HE=100 WI=104 LX=0530 LY=0300
前述した各実施形態では、ステップ104〜114、124〜130等が繰り返し実行されている。本発明を実施するに際して、予備調査により得られた情報をROM化し、記憶部68の一部として地上無線機24に実装しておくことにより、この繰り返し実行を廃止し又は繰り返し回数を低減することができる。ROM化される情報は、例えば、表1に示した情報である。

0048

表1中、(a)は、被災地局26が設置されることがあると想定している設置想定地域Dを、その設置想定地域Dに属する地域区画D1〜D4、各地域区画にて使用できる周波数チャネル(使用可能チャネル)、並びに、その使用可能チャネルをその地域区画にて使用する場合の送信電力(使用可能電力)を、対応付けたものである。地域区画D4のように、使用可能チャネルがないこともあり得る。(a)では地域区画と使用可能チャネルの関係が一対一であるが、(b)は一般に一対多である。(a)の如き情報をROM化するかそれとも(b)の如き情報をROM化するかは、設計的に定めることができる。使用可能電力は省略することも可能である。

0049

本実施形態における地上無線機24を製造する際には、先だって、設置想定地域Dにおける放送所の位置、出力ワット数等の情報を入手し、設置想定地域D内におけるキャリアセンシングや画面モニタ等を実施しておく。送信電力の低減制御を実行するのであれば、一般テレビジョン受信者86に関する情報も入手しておく。ROM化する情報は、これらの情報に従いオフラインで作成する。

0050

このように、事前の計算・調査にて得られている情報をROM化し実装しておくことにより、制御部42における処理負担ソフトウエアのサイズ)が軽減され、また、キャリアセンシング部70等が不要になるため回路構成が簡素になる。例えば、表1(a)に示した情報をROM化した場合、制御部42における処理のうちステップ102〜116に至る部分は図10の如く簡単な処理となる。図中、136は、GPS受信部60や操作部64から得られる現在地が設置想定地域D内か否かの判定であり、138は、現在地が属する地域区画に対応する使用可能チャネルがあるか否かの判定である。両判定が成立した場合にはステップ116が実行され、いずれか一方でも成立しなかった場合にはステップ122が実行される。また、表1(b)に示した情報をROM化した場合、図11に示すように、操作部64を介する操作者からの指定、使用中に随時測定したD/U比や画面モニタ結果に基づく使用チャネル制限等に応じ(140)、1個の地域区画に対応する一般に複数の使用可能チャネルの中からいずれかを、使用チャネルとする(116,116A)。

0051

なお、上掲の各実施形態は、あくまで一例にすぎない点に留意されたい。例えば、本発明は、災害画像の伝送だけでなく、警察等、他の種類の画像の伝送にも適用できる。また、2地点間で(或いはより多くの地点間で)双方向通信を行う形でも、片方向通信を行う形でも、本発明を実施できる。更に、画像の伝送はテレビジョン放送と共用し、制御信号等は別途小電力無線で伝送するようなシステムとすることもできる。更に、図2図3に示した機能構成や、図4図5図8図10図11に示した手順は、あくまで例にすぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、様々な構成、手順等を掲げることができる。

図面の簡単な説明

0052

図1本発明の第1実施形態に係るシステムの構成を示す概念図である。
図2この実施形態における被災地局用地上無線機の機能構成を示すブロック図である。
図3この実施形態におけるVSAT局用地上無線機の機能構成を示すブロック図である。
図4この実施形態において周波数チャネルを選択・変更する際に被災地用地上無線機の制御部により実行される手順を示すフローチャートである。
図5本発明の第2実施形態において周波数チャネルを選択・変更する際に被災地用地上無線機の制御部により実行される手順のうち、第1実施形態におけるそれとの相違部分を示すフローチャートである。
図6調整距離について説明するための平面配置図である。
図7指向方向差について説明するための平面配置図である。
図8本発明の第3実施形態において周波数チャネルを選択・変更する際に被災地用地上無線機の制御部により実行される手順のうち、第1実施形態におけるそれとの相違部分を示すフローチャートである。
図9本実施形態における送信電力低減方法を示す周波数配置図であり、特に(a)は使用チャネル占有帯域の内外を問わずレベルを下げる方法を、(b)は帯域外だけ下げる方法を、それぞれ示す図である。
図10本発明の第4実施形態において周波数チャネルを選択・変更する際に被災地用地上無線機の制御部により実行される手順のうち、第1実施形態におけるそれとの相違部分を示すフローチャートである。
図11本発明の第5実施形態において周波数チャネルを選択・変更する際に被災地用地上無線機の制御部により実行される手順のうち、第4実施形態におけるそれとの相違部分を示すフローチャートである。

--

0053

10被災地、12,18衛星無線機、16衛星回線、20 VSAT局、22カメラ、24,28,34地上無線機、26 被災地局、30 臨時回線、36モニタ/測定局、40,74 送信部、42,72 制御部、44,54 受信部、60,78GPS受信部、64,82 操作部、66,84D/U受信部、68 記憶部、70,76キャリアセンシング部、86 一般TV受信者、88放送所、D0調整距離、θ0 規定指向方向差。

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